もしも税金がなかったら・・・~税金がない世界~
もしも税金がなかったら・・・~税金がない世界~
税金がない世界では、どんなことが起こるのでしょうか。
税金が果たしている役割をいくつか取り上げて、それらがなかったらどんなことが起こるか簡単にあげてみました。
みなさんもくらしの中の税金が使われている事柄について調べて、どんなことが起こるのかいろいろ想像してみてください。
税金の役割(1):道路や橋の整備
わたしたちの日常生活に欠かせない道路や橋などを整備して、生活を便利にしています。
もしも税金がなかったら・・・
道路や橋などは、毎日人や車などが行き来したり、また風雨にさらされることで傷んでいきます。
税金がない世界では、わたしたちのために道路や橋が修理するお金がないので、道路や橋が壊れたまま放置されてしまったり、修理した人から通行料の支払いを求められたり・・・なんてことがあるかもしれません。
和歌山県の道路や橋などの整備費用はどのくらいなの?
国土交通省が公表した「道路統計年報2020(外部リンク)」によると、和歌山県の平成30年度の歳出決算額(1年間の支出の総額)5,386億円のうち、道路や橋の整備等に関する費用は、約495億円で歳出決算額全体の9.2パーセントを占めています。この割合は、47都道府県中第7位にあたります。
順位 | 都道府県名 | 歳出決算額 | 道路や橋の整備等の費用 | 割合 |
---|---|---|---|---|
第1位 | 富山県 | 5,093億円 | 633億円 | 12.4パーセント |
第2位 | 山梨県 | 4,501億円 | 468億円 | 10.4パーセント |
第3位 | 高知県 | 3,711億円 | 371億円 | 10.0パーセント |
第4位 | 福島県 | 13,218億円 | 1,320億円 | 10.0パーセント |
第5位 | 島根県 | 4,448億円 | 443億円 | 10.0パーセント |
第6位 | 岩手県 | 9,768億円 | 963億円 | 9.9パーセント |
第7位 | 和歌山県 | 5,386億円 | 495億円 | 9.2パーセント |
税金の役割(2):安全なくらしを守る警察
わたしたちが安心して暮らせるように犯罪の防止や交通安全の確保にあたっています。
もしも税金がなかったら・・・
犯罪などを取り締まる警察官がいなくなってしまいます。
税金がない世界では、わたしたちが何かトラブルに巻き込まれた時に、費用を気にせず相談できたり、捜査や逮捕してもらうことができなくなるかもしれません。
また、交通違反を取り締まったり、交通ルールの普及活動を行う警察官もいなくなってしまうので、交通安全教室などの機会で、わたしたちが子供の頃から交通ルールを学習する機会も減ってしまうかもしれません。
税金の役割(3):誰もが安心して学べる教育環境
学校の建設や義務教育期間中の教科書の無料配布など、子供たちがより良い環境で教育が受けられるよう、いろいろな事業を行っています。
もしも税金がなかったら・・・
子供たちが安心して学べる環境を整えるための費用をまかなうことができなくなります。
税金がない世界では、教育のための費用を子供たちの家族など一部の人で負担しなくてはならないので、大変負担が重くなってしまいます。
都道府県や市町村は、教育費としてどのくらい支出しているの?
文部科学省が実施した「令和元年度地方教育費調査(平成30会計年度)(外部リンク)」 によると、平成30年度の1年間に都道府県及び市町村が学校に通っているいる人一人あたりの学校教育費として、税金などを含む収入から支出した額は次の表のとおりです。
学校の種類 | 一人当たりの学校教育費 |
---|---|
幼稚園 | 約99万円 |
幼保連携型(ようほれんけいがた)認定こども園(注意1) | 約145万円 |
小学校 | 約94万円 |
中学校 | 約113万円 |
高等学校(全日制) | 約121万円 |
特別支援学校(とくべつしえんがっこう)(注意2) | 約728万円 |
(注意1)幼保連携型認定こども園は、幼稚園と保育所の両方の役割を担う学校のことをいいます。
(注意2)幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準じた教育を行うほか、障害のある児童・生徒の自立を促すために必要な教育を行う学校をいいます。
税金の役割(4):生活・福祉の充実
「医療」、「年金」、「介護」、「子育て」などわたしたちが安心して生活していくための公共サービスを行っています。
もしも税金がなかったら・・・
お年寄りや体の不自由な人などのための施設や保育所の設置、医療機関の整備などが十分に行われず、困ったときに頼ることができなくなってしまいます。
税金がない世界では、病気になったり、年をとって働けなくなったり、身体がうまく動かせなくなったときも自分たちの備えだけで生活していかなくてはならないため、安心して生活することが難しくなってしまいます。