「税金」って何だろう~税金の意義と役割~
「税金」は、わたしたちが社会の一員として生活していくための会費です
国や県、市町村が行う仕事には、道路や橋などの整備、警察、教育、社会保障などがあります。
特定の人だけのために提供することが困難なものや、費用を負担することが可能な人だけがサービスを受けることが適当でないものなどを、国や県、市町村が行っています。
それらの国や県、市町村の仕事のための費用は、わたしたち一人一人から「税金」という形で集められています。
日本の税金は、およそ50種類
日本にはおよそ50種類の税金がありますが、それらが集まっていろいろなところに使われています。
サービスを受けた特定の個人が費用を支払うのではなく、広く公平に負担を分かち合っているという意味で、「税金」は、わたしたちが社会の一員として生活していくための会費といえます。
「税金」よもやまばなし(1)
「税金」にはどんな種類があるのでしょうか。「税金」の分類方法についてみてみましょう。
「税金」を納めること(納税)は、国民の義務とされています(納税の義務)
「税金」は、わたしたちが社会の一員であることの会費であることから、わたしたちみんなの生活に欠かせないものとして、憲法でも、税を納めること(納税)を国民の義務と定めています。
【日本国憲法第30条】
「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。」
この「納税の義務」は、「勤労の義務」、「普通教育を受けさせる義務」と並んで「国民の三大義務」の一つとされています。
「税金」は、国会の定める法律や議会の定める条例によって決められます(租税法律主義)
「税金」は、憲法で法律によることが定められています。
これを「租税法律主義(そぜいほうりつしゅぎ)」といいます。
【日本国憲法第84条】
「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。」
そのため、国会の定める法律で、「税金」の仕組み(「何に税金がかかるのか」、「誰が税金を負担するのか」など)が決められています。
また、県や市町村の税金である「地方税」も、「地方税法」という法律や議会の定める条例で、その仕組みが決められています。
「税金」は、国や都道府県、市町村の「財政」を支えています
国や都道府県、市町村が活躍していくための費用(税金)を集め、これを管理し、必要なときにこれを支出していくことを「財政」といいます。
「税金」は、国や都道府県、市町村の「財政」を支えています。
そして、国や都道府県、市町村が行う「財政活動」は企業や家庭に対して以下の3つの働きをするといわれています。
- 公共サービス・公共施設を提供する
警察や消防、ごみの回収などの公共サービス、病院や図書館などの公共施設にかたちを変え、生活のさまざまな場面で役立っています。 - 所得の差を縮める
税金は支払い能力に応じて負担することが原則です。所得の多い人には大きい負担を、所得の少ない人には少ない負担をしてもらうことで、国民の所得の開きを縮める役割を果たしています。 - 景気を調整する
政府は、国内の景気の良いときは、財政支出を減らしたり、増税したりして、景気の行き過ぎを防ぐ働きをします。また、景気の悪いときには、財政支出を増やしたり、減税をしたりして、民間の設備投資や消費を促し、景気の落ち込みをゆるめる働きをします。
わたしたちのくらしの中の「税金」についての理解を深めよう
では、わたしたちのくらしに深く関わる「税金」について、いろいろな切り口から理解を深めてみましょう。
「税金」よもやまばなし(2)
社会を支える「税金」がなくなって、その役割が果たせなくなった世界ではどんなことが起こるのでしょうか。
みなさんのくらしを見回していろいろ想像してみましょう。
「税金」よもやまばなし(3)
現在のわたしたちのくらしの中で、どんな時に税金がかかっているのでしょうか。
すでに知っているものもあれば、そうでないものもあるかもしれません。簡単にみていきましょう。
「税金」よもやまばなし(4)
和歌山県の歳入予算、歳出予算から県税(県の収入となる税金)を含めた収入全体の様子やその使いみちをみてみましょう。
わたしたちのくらしの中の「税金」についてもっと考えてみよう
わたしたちのくらしの中の「税金」についてなんとなくイメージができましたか?
それでは、より深く学習したり、自分で調べたりして「税金」について自分の考えをまとめてみましょう。
参考のホームページなどを次にまとめてみましたので、ぜひ活用してください。
- 税の学習コーナー(国税庁ホームページ)
国税庁では、小中高生向けに税金について学ぶ「税の学習コーナー」というページを公開しています。ぜひ参考にしてください。
税の学習コーナー(国税庁) - 和歌山県租税教育推進連絡協議会ホームページ
和歌山県租税教育推進連絡協議会は、和歌山県と市町村の教育関係者や税務関係者が協力して租税教育の推進を図るために設けられた団体です。
税について学習するためのページなどが公開されていますので、ぜひ参考にしてください。
和歌山県租税教育推進連絡協議会ホームページ(外部リンク) -
中学生の「税についての作文」と「税に関する高校生の作文」
和歌山県では租税教育の一環として、 次の「税金」に関する作文に応募し、特に優秀と認められた方々に和歌山県知事賞を贈り、表彰しています。みなさん奮ってご応募ください。
(1)中学生の「税についての作文」
( 国税庁と全国租税教育推進連絡協議会共催)
(2)「税に関する高校生の作文」(国税庁主催)
【過去の和歌山県内の受賞作品などをご覧になりたい方へ】
和歌山県租税教育推進連絡協議会ホームページ(外部リンク)に掲載されていますので、ご覧ください。 - 11月11日から11月17日は「税を考える週間」です
毎年11月11日から11月17日を「税を考える週間」として、みなさんのくらしに深く関わる税金について考えていただくとともに、国税や地方税に対する理解を深めていただくための集中取組をしています。