和歌山県レッドデータブック
概要
和歌山県では、貴重な自然の状況を把握し、県として保全の対象とすべきものを明らかにするため、平成13年(2001年)に『保全上重要なわかやまの自然-和歌山県レッドデータブック-』を発行し、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、淡水魚類、昆虫類、陸産・淡水産貝類、植物、植物群落、地形・地質について掲載しました。
その後、およそ10年後となる平成24年(2012年)には、自然環境の変化に伴い、新しい知見を加えて選定の見直しを行い、『2012年改訂版』を発行しました。
『2012年改訂版』の発行後も自然環境の変化に伴う学術的知見の蓄積が進んできたことから、平成28年度(2016年度)に「生物多様性和歌山戦略推進調査会」を設置して第2回目の改訂事業を開始し、令和4年(2022年)に『2022年改訂版』として取りまとめました。
『2022年改訂版』では、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類(淡水産、汽水・海岸産)、昆虫類、貝類(陸産、淡水産、汽水・海岸産)、その他無脊椎動物(刺胞動物、紐形動物、腕足動物、環形動物、鋏角類、多足類、甲殻類、半索動物、棘皮動物、尾索動物)、菌類(変形菌を含む)、 植物(維管束植物、蘚苔類)、植物群落、地形・地質の12分野に加え、生物多様性保全上注目すべき地域を掲載しています。
カテゴリー区分については、動植物は「絶滅(EX)」から「学術的重要(SI)」までの6ランク、植物群落は「(1)良好」から「(5)壊滅」までの5ランク、地形・地質は「国際的に貴重なもの」を表す「Aランク」から「地域的(市町村単位)に貴重なもの」を表す「Dランク」までの4ランクとしました。
カテゴリー定義
動植物
区分 | 基本概念 |
---|---|
絶滅(EX) | 県内では既に絶滅したと考えられる種 |
絶滅危惧1類(CR+EN) |
絶滅の危機に瀕している種 |
絶滅危惧1A類(CR) | ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの |
絶滅危惧1B類(EN) | 1A類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの |
絶滅危惧2類(VU) | 絶滅の危機が増大している種 |
準絶滅危惧(NT) | 存続基盤が脆弱な種 |
情報不足(DD) | 評価するだけ情報が不足している種 |
学術的重要(SI) |
分布または生態等の特性において学術的に価値を有する種 |
- 注意:算用数字でカテゴリーを示していますが、本来はローマ数字を用います。
植物群落
区分 | 基本概念 |
---|---|
(1)良好 | 本来の自然の状態、または評価されるべき優れた状態がよく保たれている。 |
(2)やや良 |
本来の自然の状態、または評価されるべき優れた状態がよく保たれているが、一部良くないところがある。 |
(3)不良 | 本来の自然の状態、または評価されるべき優れた状態がよく保たれているとは言えないが、一部良い状態が残っている。 |
(4)劣悪 | 本来の自然の状態、または評価されるべき優れた状態が質的、または量的に劣悪化している。 |
(5)壊滅 | 群落が壊滅状態にある。 |
地形・地質
区分 | 基本概念 |
---|---|
Aランク | 国際的に貴重なもの |
Bランク | 全国的に貴重なもの |
Cランク | 和歌山県として貴重なもの |
Dランク |
地域的(市町村単位)に貴重なもの |
生物多様性保全上注目すべき地域
複数の生態系を内包した範囲を選定したため、カテゴリーは設定していません。
和歌山県レッドリスト2022
「和歌山県レッドリスト2022」は、『和歌山県レッドデータブック2022年改訂版』に掲載している絶滅のおそれのある動植物種や、植物群落、地形・地質及び生物多様性保全上注目すべき地域について、リスト化したものです。
和歌山県レッドデータブック「2022年改訂版」
(1)哺乳類原稿
(2)鳥類原稿
(3)爬虫類原稿
(4)両生類原稿
(5)魚類原稿
(6)昆虫類原稿
(7)貝類原稿
(8)その他無脊椎動物原稿
(9)菌類原稿
(10)植物(維管束植物・蘚苔類)原稿
(11)植物群落原稿
(12)地形・地質原稿
関連リンク
- 日本のレッドデータ検索システム (外部リンク)
- いきものログ(環境省) (外部リンク)