モデル事例集「日浦成美」
「体験型学習を通じた、桃の普及と地域活性化」
桃りゃんせ夢工房
日浦成美さん (紀の川市)
私達の町、紀の川市桃山町は、西日本一の生産量を誇る“あら川の桃”の生産地です。
水はけのよい土地と温暖な気候に恵まれ、200年以上も前から桃の栽培がされてきました。
手間を惜しまない先人達の栽培努力により、美味しい桃が守り育てられました。
春は町中がピンク一色になり、観光バスや乗用車で賑わい、夏は“あら川の桃”を買い求めるお客さんが各方面から見えてくれます。
でも、他の時期はひっそりとした町に戻ってしまうのです。
桃作りをしていて、同じ様に手間をかけて作っても、市場に出荷出来ない桃がたくさん出来、何とかしたいと20年程前から小さなグループで桃ジャムを作ってきました。
でも、小さなグループでは、桃ジャム作りが精一杯でした。“あら川の桃”をもっといろんな形で1年中味わってもらえれば、年間通じてこの桃山町にも大勢の人が訪れてくれる様になるのでは、と思う様になりました。
ちょうどその頃に、旧桃山町に運動公園が整備され、その一画に都市と農村の交流施設として学習体験館が建設される事になり、町内4つの生活研究グループに呼びかけをし、賛同した41名で“桃りゃんせ夢工房”という加工・体験グループが平成16年1月に発足しました。
翌平成17年1月に、農産加工室を備えた桃源郷学習体験館が完成し、その運営を私達桃りゃんせ夢工房に任されることになり、それ以来この学習体験館を拠点に“あら川の桃”や地元食材を使った加工品作りと、それらの体験活動を行っています。
会員の大半が桃農家ですので、比較的安く材料の桃が手に入るということもあり、桃の加工品作りへの試みは、大胆にする事が出来るのが強みです。
その反面、桃の収穫時期の加工品作り(主に桃ジャム作り)や体験活動の人手に苦労しますが、忙しい時間をやりくりして集まってくれています。
体験活動では、いろいろな地域、いろいろな年代の人とのふれあいから学ぶことも多く、楽しいひと時です。
その時その時の出会いと交流を大切に体験活動を行い、“あら川の桃”のPRと町の活性化につながる様頑張っています。
長年栽培されてきた“あら川の桃”で、生産・加工・体験・食育と一貫した取り組みを目ざしていきたいと思います。
又、桃を使った加工品を一品でも多く作りたいと、いろんな方面の方のご指導をいただきたいと思います。
情報
桃りゃんせ 夢工房
- 住所、連絡先
〒649-6421 紀ノ川市桃山町神田526-2
TEL/FAX 0736(66)3454
- URL
http://www.touryanse.com/(外部リンク)