イベントレポート『語り合い広場「やらなければではなく、“やってみたい”に変わる防災講座」』
講座・イベント情報
イベントレポート
講座名
語り合い広場「やらなければではなく、“やってみたい”に変わる防災講座」
開催日時
令和3年1月31日(日) 13:30~15:30
場所
紀の川市打田生涯学習センター 視聴覚室
講師
講師:あんどう りすさん(アウトドア防災ガイド)
内容
昨今、台風や大雨による洪水被害が全国的に多発していますが、和歌山でも近い将来起こるとされている南海トラフ地震や中央構造線断層による地震の備えが必要となっています。そんな中、防災の分野でも男女共同参画の視点は必要不可欠であることを踏まえ、ジェンダーの視点からの防災についてアウトドアの知識や知恵を用いて考える講座を会場参加とリモート参加の両方で開催しました。
オンラインで出演された講師は、「防災への取り組みを日常生活そのものに取り入れて欲しい」と講座の目的を述べられました。地震に比べ、水害は防ぐことができる災害であり、アウトドアで最も重要なことは「身体を濡らさないこと」だとされ、アウトドア用の衣類や道具には体温を保つ機能を持っているものが多く、日頃から保温できる衣類を身につけておくことで、いざという時に自分の身体を守ることができると説明されました。
内閣府が運営しているLINEの防災アカウントや内閣府男女共同参画局が出しているガイドラインのアカウントを使用することで情報収集ができることも教えてくださいました。
コロナ禍においては、避難所に行かず、安全に自宅で過ごす方法や親戚や知人の家に避難することや車中泊も考え、その際に必要となるものをあらかじめ用意しておくことも必要と話されました。
講師は、熊本地震の時に出回った「ピンクの服を着ていると性被害にあう」という情報について、根拠がないものであり、性被害には服装・性別・年齢は関係なく、服装で人を判断することは今や世界的に許されていないことも話されました。そして、子供たちには加害者にもならない教育をしていくことが大切で、相手に同意を取る練習なども大学などで行われる時代となっていること、さらに被害にあった人には「あなたは悪くない」と繰り返し伝えることが重要であると語られました。
最後に、カバンの中に常に入れて持ち歩くものとして、①携帯電話(スマートフォン)②ホイッスル③LEDライト④マルチツール ⑤知恵のある自分の5点を挙げられ、これに加えて携帯トイレを紹介されました。市販のものを使うことやゴミ袋とペット用トイレシートがあれば代用できることもイラストを用いて説明され、ぜひ自宅で実践して欲しいと結ばれました。
参加者からは、「盛りだくさんの情報で本当に勉強になりました。アウトドアのご経験から、まずは身を守ることが第一、さらには防災、災害時、避難所の話などその場に応じた適切なアドバイスは素晴らしかったです。講師のおすすめグッズを購入したいと思います。」「移動中声だけ聞いて参加したり、自宅に帰って子供が昼寝している横でお茶をしながら聞いたりオンラインだから参加出来ました。コロナに関係なくオンラインはいいと思います。」などの感想をいただきました。
あんどう りすさん 講座の様子