イベントレポート(平成30年度はじめての男女共同参画エキスパンダー養成講座 基礎編)

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講座名

はじめての男女共同参画エキスパンダー養成講座 基礎編 

「扉をひらこう!~新しいネットワークづくりのために(人材育成)~」

開催日時

平成30年6月23日(土)・7月21日(土)・8月4日(土) 

10:00~15:00

場所

伊都振興局3階大会議室

講師

市場 恵子(いちばけいこ)さん 社会心理学講師・カウンセラー

内容

 男女共同参画推進の担い手となり、様々な分野でのリーダーとなる人材(エキスパンダー)を養成することを目的に、橋本会場で開催しました。

 1日目は、ジェンダーの視点に気づくために「ジェンダーチェック」を行い、無意識に潜む性別役割観に気づくことやジェンダー・ギャップ指数から見た国際的な日本の状況と男女共同参画社会の歴史を学びました。また性の多様性について、LGBTAIの知識とともに、自分の心と身体の性である性自認と恋愛対象となる性別(性的指向)は違うものであることに気づくこともできました。「SOGIハラ(ソジハラ)」という新しい言葉ができたことで、講師は私たちも「彼氏・彼女はいるの?」という言い方ではなく、「恋人・パートナーはいるの?」という言い方をしていきましょうとまとめられました。

 2日目は男女共同参画の日本の課題について考えていきました。講師は女性の政治への参画率や管理職の割合が低いという現状から、研究では女性が増えることで有益が多いことを紹介されました。ワークでは男女共同参画にちなんだカルタを行い、参加者同士の気づきと交流を深めました。またDVについて、ノルウェー作品「パパ、ママをぶたないで」のDVDを鑑賞し、DVのサイクルや夫婦間のDVが子どもへの心理的虐待につながること、また自分たちができることについて考えました。さらにデートDVについて、自分の気持ちを言葉で伝えることの重要性、嫌なことを嫌と言えない関係は対等ではないことを学びました。

 3日目は、ワーク・ライフ・バランスの視点から家事、子育て、介護について考えました。日本の労働時間の長さと女性が結婚・出産を機に仕事を辞めてしまう現状を話され、男性の育児休業がなぜ取りづらいのかグループで話し合いました。39年前にアメリカで上映された「クレイマー クレイマー」をDVDで鑑賞し、自分たちの身近に子育てで悩んでいる人がいた場合、できていることを労い、話を聞いてあげることも大切であると話されました。また介護の問題について、今の日本では男性の3人に1人が介護をしており、女性よりも男性の方が介護における悩みを抱え込んでしまう特徴がある現状を話されました。それを緩和するために、相手の話を聞くことを含めたコミュニケーション能力を培うことを勧められました。2002年に上映された認知症の義母と家族のあり方を描いた「折り梅」のDVDを鑑賞し、介護を通してつくられた詩を紹介され、参加者の共感を呼びました。

 また、参加者からは「ジェンダーのテーマはわかりやすく印象に残りました」「なんとなく感じていたことが、調査や研究ではっきりと数字化されて示されていて、高齢化、介護…進んでいく方向がわかりました」「男女共同参画に関する意識の高い方たちとの意見交換や雑談がとても参考になりました」などのご意見をいただきました。

※expand(エキスパンド):「拡大する、展開する、・・・を発展させる」の意味

 expander(エキスパンダー)はexpandする人(物)

講座の様子      講師の市場恵子さん

講座の様子                 講師の市場恵子さん

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