結核

結核

結核は、結核菌を吸い込むことで起こる感染症です。

岩出保健所管内では年間約20人の患者が報告されています。

かつては、不治の病と恐れられていましたが、現在では良い薬があり、早期発見、早期治療を行えば、短期間で治る病気になっています。しかしながら、決してめずらしい病気ではなく、放っておいたら、重篤な症状にもなります。

一人一人が正しい知識を持つことが大切です。

結核はどのようにして感染するのでしょうか

結核菌を出している患者が、咳やクシャミをした時にしぶきが飛び散り、空中を浮遊している間に水分が蒸発します。これを、直接吸い込むことにより感染します。物を介して感染したり、痰が乾燥して浮遊物となったものを吸い込むことは、まず考えられません。
このようなことから、患者と同室で、締め切った部屋や換気の悪い部屋での感染が考えられます。

すべての結核患者から感染するのでしょうか

いいえ。結核患者であっても、結核菌を外に出していない場合や、出していても少量の場合は他に感染する恐れはありません。発見が遅れて多量に外に出している人から感染が起こります。
また、通常は、いったん治療が始まると2週間から3週間程度で菌を外へ出さなくなります。 

感染した人はみんな発病するのでしょうか

いいえ。感染しても発病する人は10人に1人か2人ぐらいで、多くの場合、体内に残って、活動しない状態を保ち、一生発病はしません。

しかしながら、以下の方は早期(6ヶ月から2年以内)に発病しやすく要注意です。

  • 若い人で、不規則な生活や無理なダイエットをしている人
  • 病中、病後など体の抵抗力が低下している人。
  • 乳幼児(免疫機能が不十分なため重症化しやすい。生後早い時期にBCG接種をしましょう。)

また、いったん免疫力でおさえていても、高齢化により体力が落ちたり、糖尿病、人工透析、大きな手術等により抵抗力が弱ってきたら、感染後、何年もたってから、発病することがあります。

結核の症状は

初期には、咳、たん、発熱など一般のかぜと変わりません。2週間以上も、微熱、せき、たんが止まらない場合は要注意です。症状が進むと全身がだるかったり、寝汗、胸の痛みが現れてきます。さらにひどくなると、体重が減少し、たんに血が混じったり、血を吐いたりします。こうなってしまうと、人に感染させる可能性が非常に高くなります。 

予防する方法は

生後1歳(標準的な接種期間は生後5か月から8か月)までの子どもについては、BCGの予防接種を市で実施しています。BCGの効果は小学校の間、持続しています。一生に一度の機会なので、必ずBCGの予防接種を受けることが重要です。
青年期については、不規則な生活にならないよう注意して下さい。壮年期は糖尿病など生活習慣病にかからないように注意しましょう。60歳以上の高齢者は若い頃に結核に感染した人が多く、体力・抵抗力の低下に伴い、眠っていた菌が目を覚まして発病しやすいと言われます。
咳や痰が長引くといった症状が出たら早めに専門医療機関の診察を受けることが必要です。

結核の治療は

現在は良い薬が開発されているので、3種類から4種類(多剤併用療法)の薬を6ヶ月から9ヶ月程度服用することで完治するようになりました。(入院が必要となった場合でも、約1ヶ月から3ヶ月程度の入院後、通院治療で完治できるようになりました。)
しかしながら、治療の途中で薬をやめてしまうと、耐性といって、薬が効かなくなるので、指示された期間は必ず最後まで薬を飲み続けることが大切です。 

結核の対策はどのようなことが行われていますか

保健所、市、事業所、医療機関で行っている結核の対策はこちら

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