賽の河原
苔むした石の階段道を下っていくと「賽の河原」の標識があります。
道の片側に小石を積み上げて、その上に石の地蔵さんが祀られています。
鬱蒼とした暗い雰囲気は「隠りくの熊野」にふさわしく、過酷な熊野詣の途中、志半ばで力尽き倒れた人々の霊を供養したところです。無念の思いが伝わってくるようです。
このお地蔵さんには、「大仙院入沙弥」「武蔵川越領鴨田村 明和四年七月六日」と書かれています。
沙弥とは少年僧のことで、夭折して仏の弟子になったと解釈できます。
今の川越市から幼い子を喪った人が弔いのため熊野詣に旅立ち、那智と本宮の山の見えるこの場所にお地蔵様を祀ったのでしょう。
問い合わせ先
熊野本宮観光協会 電話:0735-42-0735
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