熊野速玉大社

熊野速玉大社

熊野速玉大社は、熊野川の河口近くに鎮座する熊野三山のひとつで、境内は世界遺産の登録地です。

今から約二千年ほど前、元宮である神倉山から現在の場所に遷されたことより、神倉神社の「旧宮」に対して「新宮」と号したという説もあります。
熊野速玉大神、熊野夫須美大神を主神に、十二柱の神々を祀り新宮十二社大権現としています。

樹齢千年を越えるナギの御神木、国宝の古神宝類(蒔絵手箱、装束、桧扇など)が有名です。

熊野速玉大社

問い合わせ先
新宮市観光協会 電話:0735-22-2840

熊野速玉大社神宝館

熊野速玉大社には、室町時代の天皇・上皇や室町将軍の足利義満ほか諸国の守護らが奉納したとされる国宝古神宝類など、多くの国宝や重要文化財などが伝わっています。
その一部を神宝館で展示しています。
美術的価値だけでなく、当時の風俗や熊野信仰を知る上でも重要です。

写真

熊野速玉大社のナギの木

ナギの木は、熊野権現の御神木で、その葉を笠などにかざすことで魔除けになり、帰りの道中を守もってくれるものと信じられていました。
ナギはマキ科に属する針葉樹でありながら、広葉樹のような幅の広い葉をもつ樹木です。
縦に細い平行脈が多数あって、主脈がありません。
その一風変わった構造のため、ナギの葉は、縦には簡単に裂くことができますが、横には枯れ葉でもちぎることができません。
ナギにはコゾウナカセ、チカラシバなどの別名があり、その丈夫さにあやかって男女の縁が切れないようにと女性が葉を鏡の裏に入れる風習があったそうです。

写真

御船島

熊野川の河口から2kmほど上流に浮かぶ御船島(みふねじま)。
熊野速玉大社の境内の一部で、熊野速玉大社の例大祭である御船祭(みふねまつり)の祭礼の場となる島です。
御船祭は夫須美大神が年に一度、諸手船(もろたぶね) で御船島に渡り、再び速玉大社の社殿に還ってくるという行事です。
御船島の周辺では9艘の「早船」による競争や、諸手船の上で女装の男子が櫂(かい)を持って踊る「ハリハリ踊り」などが行われます。

写真

御旅所

10月15日と16日に行なわれる例大祭で、熊野速玉大社の神霊が神馬や神輿に乗って渡御(神幸)する場所です。
2004年に世界遺産紀伊山地の霊場と参詣道として世界遺産に登録されました。

写真

扇立祭

毎年7月14日に行われる熊野速玉大社の夏の祭。
国宝の檜扇を模した扇を各神殿に飾り立て、お参りする行事です。
無病息災、家内安全などを祈願する多くの参拝者で賑わいます。

写真

御船祭

熊野速玉大社の例大祭「御船祭(みふねまつり)」は、ご神体が年に1度船に乗り、河口から約1.6キロ上流の御船島(みふねじま)を回って御旅所まで渡御する祭りです。
勇壮な「早船競漕」(国指定の重要無形民俗文化財)が熊野川で行われます。
それぞれ11人が乗り込んだ早船9隻がご神体の水先案内を務めます。
神輿に乗ったご神体が到着すると、9隻が一斉にスタート。
上半身裸で鉢巻き姿の若者が「ヤッサ、ヤッサ」の掛け声とともに力いっぱい櫂(かい)を漕ぎ、川面を突き進みます。

写真

神馬渡御式

神馬(しんめ)渡御式は熊野速玉大社の例大祭一行事で、毎年10月15日に行われます。
速玉大神が神馬に奉安され、お旅所の「杉のお仮宮」に渡御し、松明の灯りがともされる中、おみたまと呼ばれる特殊な神饌などが供えられる神事で、国の無形民俗文化財に指定されています。

写真

このページの先頭へ