ハード対策について
土石流対策について
近年、全国的に土石流による災害が相次いでいますが、本県でも、過去から何度も土石流による災害を被ってきました。
対策工事には、土石流を直接受け止める土石流対策砂防堰堤、また、川底や川岸が水の流れで削られるのを防ぎ、山脚を固定する砂防堰堤、床固工、護岸工があります。
土石流を受け止める砂防堰堤(那智勝浦町 内の川 砂防堰堤
地すべり対策について
地すべりは様々な要因が絡み合って起こるため、それらの要因をまず調査する必要があります。
対策方法には大きく分けて2つあり、力によって地すべりの動きを止める「抑止工」と、地下水等の自然条件を変化させることにより地すべりの動きを止める「抑制工」とがあり、これらの工法を適切に組み合わせ地すべりを防ぎます。
がけ崩れ対策について
民家裏のがけ崩れ(急傾斜地の崩壊)は、人命に直結しているため、毎年全国各地で尊い命が多く失われています。
本県でも、このような危険ながけと隣り合わせで住んでいる人が多く、がけ崩れ対策工事を行っています。
対策工事には、危険ながけを切り取る工事、がけの表面を保護するコンクリート張り工・法枠工・植生工、崩れた土砂を下で受け止める擁壁工などがあります。
その他の取組について
特定利用斜面保全事業
平地の極めて少ない地域や、独立した小山のある地域、がけ崩れの危険がある細長い丘陵が地域を分断している場合には、小山や丘陵の上部を切土することによって、避難場所や公共施設等に役立てることができます。
防災と公共的な土地の有効利用を合わせた「特定利用斜面保全事業」は、市町村と都道府県が連携した上で事業が推進されます。
要配慮者対策
小さな子どもや高齢者は災害が発生したときに逃げ遅れることが多く、全国的に多くの被害者を出しています。
そこで幼稚園や老人ホームなどの要配慮者に係わる施設を守る土砂災害対策を重点的に実施しています。