和歌山県男女共同参画推進条例概要
男女は、人として平等であり、その人権は、性別にかかわらず尊重されなければなりません。また、近年、生産年齢人口の減少、福祉の負担増など加速する少子高齢化による影響をはじめ、急激な社会変化への対応が緊急かつ重要な課題となっています。
男女共同参画の推進は、実質的な男女平等の実現とともに、性別を問わず男女が個人のもつ能力を十分に発揮し、共に社会の発展を支えることのできる新しいふるさとの創造をめざすものでもあります。
条例骨子作りのための論点整理を行う前の段階から自由参加方式の広聴会を開催し、広く県民のみなさんからご意見をいただくなど、県と県民の協働でできあがった和歌山県男女共同参画推進条例を平成14年4月1日から施行しました。
条例では、男女共同参画を進める上での理念、県、県民、事業者の責務、県の基本的な施策などを定め、県では県民のみなさんの理解と協力のもと、市町村や事業者とも連携しつつ、本県における男女共同参画を総合的、計画的に推進してまいります。
職場で、学校で、地域で、家庭で、そしてあらゆる分野で男女共同参画を推進するため、みなさんの積極的な取組をお願いいたします。
男女共同参画を推進するための基本理念
男女の人権の尊重
この条例の最も基本的な理念です。誰もが個人としての尊厳が重んじられ、性別による差別的取扱いを受けず、それぞれが能力を発揮できる機会が確保されるなど男女のあらゆる人権が尊重されることを求めています。
社会における制度又は慣行についての配慮
「男は仕事、女は家事育児」など性別による固定的な役割分担意識を反映した社会制度や慣行が、男女の主体的で自由な活動の選択を制約することがないように配慮することが必要です。
政策等の立案及び決定への共同参画
住みよいふるさとを創るためには、政策やあらゆる分野の方針決定過程に男女が対等なパートナーとして共同参画する必要があります。
家庭生活における活動と他の活動の両立
家庭生活も仕事など家庭以外での活動も、それぞれ男女どちらにとっても重要です。男女が共に家庭と仕事などの活動を両立できる環境づくりが必要です。
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)
男女がそれぞれの性について理解を深めることで、妊娠出産その他の性と生殖に関して、男女互いの意思が尊重され、生涯にわたる健康と安全が確保されることが必要です。
広域的連携と国際的強調
県の内外を問わず、他の地方公共団体と連携しながら、世界的な流れも念頭に置いて男女共同参画の推進に取り組む必要があります。