ジカ熱(ジカウイルス感染症)について
流行地に旅行するときは、蚊に刺されないように注意しましょう。
妊娠中のジカウイルス感染による胎児の小頭症との関連が疑われています。
以下の方は、特に注意してください。
妊婦及び妊娠の可能性のある方へ
妊婦及び妊娠の可能性のある方は、流行地への渡航を控えた方がよいとされています。
やむを得ず渡航する場合は、主治医と相談の上、防蚊対策を講じることが必要です。
流行地に渡航される方へ
流行地では、長袖、長ズボンを着用し、蚊の忌避剤(虫除け)などの利用をおすすめします。
流行地域から帰国された方へ
すべての蚊がジカウイルスを保有している訳ではないので、蚊に刺されただけで過分に心配する必要はありませんが、以下のことに注意してください。
蚊に刺されて心配な場合、帰国された際に、空港等の検疫所でご相談ください。
また、帰国後に心配なことがある場合、最寄りの保健所にご相談ください。
なお、発熱などの症状がある場合には、医療機関を受診してください。
(補足)リーフレット「中南米を中心に「ジカ熱」が流行しています。特に、妊婦の方は注意が必要です」(PDF形式 178キロバイト)
ジカウイルス感染症とは
中南米を中心に、ジカウイルス感染症が多く報告されています。
ジカウイルス感染症は、デング熱やチクングニア熱と同様、蚊を媒介して感染します。
- 潜伏期間
潜伏期間は、2日から12日(多くは2日から7日)と言われています。 - 症状
主として軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、結膜炎、疲労感、倦怠感などの症状があります。
しかし、症状は軽く、2日から7日続いて治ります。 - 感染経路
ジカウイルスを保有している蚊に刺されることにより感染します。
補足
その他の感染経路として、胎内感染の発生が複数報告されています。
また、輸血、性行為による感染が疑われる事例が報告されています。 - 予防方法
- 蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法となります。
ジカウイルス感染症に対する有効なワクチンはありません。 - 海外の流行地にでかける際は、蚊に刺されないように注意しましょう。
長袖、長ズボンを着用し、蚊の忌避剤なども利用しましょう。 - 性行為による感染の予防について、流行地から帰国した男性で妊娠中のパートナーがいる場合は、パートナーの妊娠期間中は症状の有無にかかわらず、性行為の際に、コンドームを使用することが推奨されています。
(注意)現在、性行為感染についての十分な知見は得られていません。
医療機関の皆さまへ
平成28年2月15日より、ジカウイルス感染症(ジカ熱)は感染症法上、医師の届出が必要な対象疾病(4類感染症)として指定されることとなりました。
次の届出基準に該当する患者を診察した場合、ただちに最寄りの保健所へ情報提供をお願いします。
- 基準及び届出様式
「届出基準」(PDF形式 57キロバイト)
「発生届様式」(ワード形式 63キロバイト)
(補足)「蚊媒介感染症の診療ガイドライン」が、ジカウイルス感染症を追加し改訂されました。
「蚊媒介性感染症の診療ガイドライン(第4版)」 (2016年12月14日改)(PDF形式 4,055キロバイト)
(参考:厚生労働省通知)
- 平成28年1月21日 「事務連絡」
ジカ熱に関する情報提供及び協力依頼について(PDF形式 373キロバイト) - 平成28年2月 5日「局長通知」
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行令及び検疫法施行令の一部を改正する政令及び検疫法施行規則の一部を改正する省令の施行について(施行通知)(PDF形式 74キロバイト) - 平成28年2月24日 「事務連絡」
ジカウイルス感染症を疑う症例の要件について(PDF形式 117キロバイト)
関連リンク
- 厚生労働省(ジカウイルス感染症について)(外部リンク)
- 国立感染症研究所(ジカウイルス感染症とは)(外部リンク)
- 厚生労働省検疫所(FORTH/海外で健康に過ごすために)(外部リンク)