プレス・シュレッダー等を行う方へ
プレス・シュレッダー等を行う方へ
解体自動車(廃車ガラ)の破砕又はプレス・せん断(破砕前処理)を行う業者は、破砕業者として都道府県知事等の許可を受けることが必要です。
解体自動車(廃車ガラ)のリサイクル・処理を再資源化基準に従って適正に行い、シュレッダーダストを自動車製造業者等に引き渡す役割。
(1)許可制
- 破砕業を行う事業所所在地を管轄する都道府県知事又は保健所設置市の市長の許可制。解体自動車(廃車ガラ)の破砕又は破砕前処理(プレス又はせん断)を業として行うには、事業ごと毎自治体ごとに様式に従って許可申請を行って許可を受けることが必要。5年ごとの更新制。
(補足)解体自動車(廃車ガラ)のプレス・せん断のみを行う業者も破砕業(破砕前処理工程のみ)の許可が必要。また、解体業者がプレス機や重機によりプレスを行う場合には、解体業の許可に加えて破砕業(破砕前処理工程のみ)の許可が必要。
- 許可基準は、使用済自動車の流通・処理実態を踏まえ、生活環境の保全及びリサイクルを適切に実施する能力を担保する観点での必要最低限のものとして以下のとおりとなっている。
破砕業の許可基準
1 破砕業を的確かつ継続して行うに足りる基準に適合すること
(1)事業の用に供する施設
- 囲いがあり範囲が明確な解体自動車の保管場所の保有
- 生活環境保全上適正な処理可能な施設(特に、破砕工程については施設許可を有する産業廃棄物処理施設等)の保有
- 破砕工程については、汚水の外部への流出防止等のため、コンクリート床面、排水処理施設、屋根等の設置を原則とするシュレッダーダスト(ASR)の保管場所の保有 等
(2)申請者の能力
- 破砕工程・破砕前処理工程の手順等を記載した標準作業書を常備し、従事者に周知すること
- 事業計画書又は収支見積書から判断して、破砕業を継続できないことが明らかでないこと
2 欠格要件に該当しないこと(廃棄物処理法の産業廃棄物処理業の許可の欠格条件と同様のもの)
法人そのもの、役員及び本支店の代表者や契約締結権限のある使用人等が、禁錮以上の刑、廃棄物処理法その他の生活環境保全法令等の違反による罰金刑及び許可取消後から5年を経過していないこと、暴力団関係でないこと等。
(2)行為義務
解体業者又は破砕前処理工程のみを行う破砕業者(破砕前処理業者)から解体自動車の引取りを求められた場合は、正当な理由がある場合を除き、解体自動車を引き取る義務あり。
「正当な理由」
- 天災その他やむを得ない事由により解体自動車の引取りが困難である場合
- 解体自動車に異物が混入している場合
- 解体自動車の引取りにより、解体自動車の適正な保管に支障が生じる場合
- 解体自動車の引取りの条件が通常の取引の条件と著しく異なるものである場合
- 解体自動車の引取りが法令の規定又は公の秩序若しくは善良の風俗に反するものである場合
解体自動車を引き取ったときは、特段の作業をせずにそのまま他の破砕業者に引渡しする場合を除き、再資源化基準に従い適切な破砕又は破砕前処理を実施する義務あり。
- 「破砕業者の再資源化基準」
- 「破砕処理工程」
- 鉄、アルミニウム等を技術的かつ経済的に可能な範囲で分別回収すること
- 自動車由来のシュレッダーダスト(ASR)に異物が混入(他のシュレッダーダストの混合を含む)しないように解体自動車(廃車ガラ)を破砕すること
- 「破砕前処理工程」
- 解体自動車(廃車ガラ)に異物を混入しないこと 等
破砕前処理工程のみを行う破砕業者(破砕前処理業者)は、前処理を行った解体自動車を他の破砕業者(破砕処理を行う者)又は解体自動車全部利用者(電炉・転炉に投入してリサイクルを行う業者、スクラップ源として輸出を行う廃車ガラ輸出業者)へ引き渡す義務あり。
解体自動車全部利用者に引き渡す場合には、引渡しの事実を証する書面を5年間保存する義務あり。
「解体自動車全部利用者への引渡しの事実を証する書面」
解体自動車全部利用者が作成した書面であって、以下の事項が記載されたもの。
- 破砕前処理業者名
- 解体自動車全部利用者名
- 解体自動車を引き取った年月日
- 解体自動車の車台番号
(補足)車台番号については、実務上はリサイクル券や電子マニフェストシステムの画面コピーを活用することも想定される。
破砕業者(破砕を行う場合)は、破砕工程後、シュレッダーダスト(ASR)を自動車製造業者等に(指定引取場所において引取基準に従って)引き渡す義務あり
- 性状として、引取りの際の水分含有量、土砂の含有量、ASRに他の廃棄物等を混入させないこと
- 引取りの方法として、いつどのようなタイミングで、どのような事務手続で引取りを行うかの方法(電子マニフェスト制度上の引渡報告との関係を含む)
- 荷姿として、自動車製造業者等及び破砕業者双方の効率性の観点から適当な大きさのトラック単位での引取り