NPOとの協働推進ガイドライン はしがき

県民が「主役」の和歌山県に向けて

 変革の時代。民間企業はバブル崩壊後、厳しいリストラを断行し息を吹き返しつつあります。国、地方自治体も税収の減少と巨額の累積債務を抱え抜本的な行財政改革を迫られています。一方、平成7年1月の阪神・淡路大震災では、NPOのめざましい働きがありました。平成10年には特定非営利活動促進法が成立し、本県においてもNPOの自主的な活動が様々な分野で生まれています。
 今、少子高齢化対策、雇用確保、環境対策など行政に求められる課題は複雑多様化していますが、行政がすべての住民ニーズに応えることは、現在の財政構造を前提にすれば不可能です。新しい公共は、県民参画による、NPOを行政のパートナーとして協働を進めることにより可能となります。そのために、行政職員は今までの仕事の仕方をリセットし、行政の守備範囲を見直すことから始めようではありませんか。本県には農山漁村を中心に地域コミュニティーが維持されている部分があります。地域にある人的資源や組織を活用して、大都市とは違う「協働」が見つかるはずです。
 「協働」の現場は相互理解に大きな労力が必要になりますが、それに携わる職員一人一人がNPOと協力して、県民のために努力する意識を持つことが肝要です。
 本県における協働を推進するためのガイドラインを作成しました。基本的な考え方を整理していますが、実際の協働に当たっては試行錯誤を続けながら、理想的な形を求めていかなければなりません。今後も行政とNPO双方からの意見を取り入れ、よりよいものに改善して参りますのでご協力をお願いします。

和歌山県NPO推進庁内連絡協議会
会長 副知事 小佐田 昌計

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