知事記者会見 令和6年10月1日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
令和6年10月1日 知事記者会見
令和6年10月1日 記者会見室
和歌山県新総合計画 県民総参加プログラムを開始します!
資料1(PDF形式 11,528キロバイト)
それでは、定例会見を開きます。発表事項が4点です。一つ目は和歌山県の新総合計画の「県民総参加プログラム」の開始です。第一陣として市町村長懇談会を紀南、紀北に分けて、紀南地域が10月7日に田辺市役所で、紀北地域が10月8日に那賀総合庁舎で開催させていただきます。その他の取組としては、18歳以上の県民の皆さんに、熟議に参加していただくということで、応募していただきました。現在、当選された方へ通知をしているところで、詳細はまた資料提供等をさせていただきたいと思います。(熟議は)10月13日に那賀(地域)でスタートし、10月から12月までの3ヶ月をかけて、9ヶ所で行います。そのほか、分野別の各関係団体との意見交換、それから、私が就任以来実施している、各地域に伺って10人程度で行うタウンミーティングでも総合計画についてご議論をいただきます。また、作文、絵画の募集ですが、作文はたくさん応募いただき、今審査をしています。できるだけ多くの県民の皆さんの声を聞きながら、来年9月に向けて新しい総合計画を議論していきたいと思っています。これが一つ目です。
「令和7年度 重点施策と予算編成の方針」を策定しました
資料2(PDF形式 774キロバイト)
「令和7年度重点施策と予算編成の方針」を策定いたしましたので、(資料を)ご覧いただければと思います。まず5つの柱は今年度予算と同様で、「こどもまんなか社会の推進」、「成長産業の創出」、「農林水産業、観光産業をはじめとする地域産業の強化」「人口減少下におけるまちづくり」、「安全・安心で心豊かに暮らせる社会づくり」という5本のテーマに沿って、重点施策を行っていきたいと思っています。なお、予算編成はあくまでもスクラップアンドビルドで、古い事業を廃止することで新しい事業を実施するということを基本に、部局のマネジメント枠(予算)の中でやっていただくというふうに考えています。昨年、政策的経費の15%シーリングを実施して、そのうちの5%で重点施策を実施しました。15%のシーリングで、ほぼ無駄な経費はなくなって、乾いた雑巾を絞ったような状況になっているということですので、その上にシーリングというのはなかなか大変で、むしろ自分たちの既存の予算の中で、もう一度見直して、乾いた雑巾を絞って出たところで新しい事業へ振り替えていただくという方針でやりたいと思っています。これが、二つ目です。
病児保育のICT化に係る実証について~5つの病児保育施設でスマートフォンから空き状況の確認と予約が可能に~
資料3(PDF形式 235キロバイト)
病児保育のICT化に係る実証ということで、病児保育はこども未来課、それからICTはデジタル社会推進課の共同で実証実験を行います。詳細は担当課にご取材をいただければと思っています。
イギリスで初めて和歌山県産梅酒のプロモーションを実施します!!
資料4(PDF形式 149キロバイト)
これまでフランスのパリで梅酒のプロモーションを3年やって、かなり成果が出ました。今年は、イギリスで梅酒のプロモーションを実施します。特に、今回は石川県と能登半島地震(支援)も含めて、いろいろな関係ができていますので、石川県の協力を得て、例えば、石川県の特産の(金箔を使った)金平糖や山中塗の漆器を梅酒づくりに活用し、コラボしてイギリスでのプロモーションを行いたいと考えています。以上、四点が発表事項です。
第49回全国育樹祭大会テーマのLINE投票実施
資料5(PDF形式 248キロバイト)
話題事項で、今日(10月1日)から第49回全国育樹祭大会テーマのLINE投票の実施をさせていただきます。投票していただいた方にはQUOカード1,000円分、それから公式アカウントXのフォロー等をされた方にはQUOカード500円分を、それぞれ抽選で上限10名にプレゼントします。全国育樹祭大会のテーマは(第一次審査で)10作品が選ばれていますので、このうち(第二次審査のLINE投票で)6作品までに絞って、(第三次審査の)審査委員に見ていただくための投票について、ぜひ県民の皆さんにご参加をいただければと思っています。
以上です。
質問と回答
日刊工業:令和7年度重点施策と予算編成方針ですが、重点施策は今年度に引き続いて5項目ということですが、この中で特に成長産業とか、地域産業の強化で、例えば、現時点ではまだ決まってはいないという前提ですが、こういったことを新しく盛り込んでいきたいとか、そういったことは頭の中に何かございますか。
知事:予算は担当課が作るものですから、基本的にはこの5つの柱を私の方で指示をして、この中で新しいアイディアを出してきてくださいということで、今まさにそのプロセスですので、それを見てから判断をしたいと思っています。
読売:マイナスシーリングは、来年度予算には掛けないということでいいのでしょうか。
知事:はい。
読売:もう一点、今後のスケジュール感ですが、知事査定に関しては基本的には今年度予算を組んだときのやり方を踏襲する形になるのでしょうか。
知事:基本的にスケジュールは去年と同じですから、知事査定は来年、年明けということになろうかと思います。
共同通信:発表項目外ですが、石破内閣が今日(10月1日)発足する見通しです。改めてになってしまう部分もあると思うのですが、どのようなことを期待するか、和歌山県は南海トラフ巨大地震のリスクを抱える県だと思いますが、石破自由民主党総裁は防災省の設置を総裁選でも訴えておられましたが、それに関する知事のお考えを教えてください。
知事:まず、石破内閣に一番期待することは、先般コメントを発表させていただきましたとおりで、世界情勢がこれまでの状況と大きく変わって、アメリカを中心とする2極とか、或いは3極という状況ではなくて、グローバルサウスの国が発言力を増してきて、或いはタイとかASEANの国がBRICSに入りたいという申請をするような、非常に多極化された新しい状況を迎えています。日本の外交安全保障の考え方については、しっかりと世界情勢の変化に応じてお考えいただきたいというのが一点です。
それから、これまでのアベノミクスに基づく財政経済運営をぜひ検証し、その功罪についてしっかりと検証をしていただいて、新しい財政経済運営に対して、石破内閣としてのビジョンを出していただきたい。
これはトータルとしてですが、そういう大きな前提条件のもとで、少子高齢化がますます進んでいく中でのビジョン、それから国民に耳の痛い話も当然あるのですが、負担を求めずに歳出だけばら撒くという、これまでのやり方ではもう成り行かないということで、日本自体が海外投資家からカントリーリスクとして見られていることについて、石破内閣としてはっきりとした危機意識を持っていただいて、新しいビジョンを打ち出していただきたい。
また、防災省について申し上げると、実は関西広域連合は当初から防災省の設置を訴えておりました。先週、石破内閣ができる前提で、関西広域連合で議論をしましたが、総選挙までにぜひ関西広域連合として防災省の設置も含めた要望を取りまとめて、関西広域連合長から石破内閣総理大臣に提言してはどうかということになっています。その中で防災省は一丁目一番地ということになろうかと思います。
共同通信:もう一点、それに続いての話でもあると思うのですが、衆院選の投開票を10月27日に実施すると石破総裁が表明をして、その見通しになっています。和歌山は10増10減で選挙区が一つ減りますが、どのような選挙戦を望むか、加えて報道などでも出ているのですが、世耕参院議員が鞍替(出馬)することで、2区で保守分裂選挙が行われる見通しとなっていますが、それについての受け止めも教えてください。
知事:まず、国会の仕組として、議員運営委員会で議事日程を決めますので、議院運営委員会での決定を待つまで、私としてコメントはできません。あくまでも国会でお決めになることで、まだ内閣総理大臣にもなってない方が一方的に喋ったからと言って、その通りになるというふうに、私は長年政治をやっていますが、理解はしておりません。日程については白紙だと考えております。
それから、県知事として、或いは政治家としても衆議院選挙について特に何かコメントすることはございません。
NHK:重点施策と予算編成方針についてですが、重点施策の方向性を5つ挙げていただいていると思います。簡単で構いませんので、それぞれの中身の部分と狙いについて教えていただけますか。
知事:私が知事選挙に出るときの公約でも重点を置いていた項目であり、昨年度予算編成にあたって、つまり今年度の予算がある意味私が作った最初の予算です。その際、この5つの柱がとても重要で、これに沿った新規施策も担当の皆さんが知恵を出して作っていただいたわけです。これらの5つの柱が必要であるという状況は全く変わっていませんので、それぞれを深掘りしていく、或いは効果があった施策については引き続き、より効率的、効果的にブラッシュアップしながらやっていくということです。具体的に新しい目玉の施策は今、担当課の皆さんが知恵を絞っているというふうにご理解いただきたいと思います。
NHK:もう一点、新しい総合計画についてです。今回掲げていただいているような形で県民を巻き込んでの議論を踏まえて、決定されていく方針だと思います。県民を広く巻き込んで決めていく狙い、意義について、どういうふうにお考えでしょうか。
知事:これまでの長期総合計画は、いわゆるお役所仕事で、こんなことを言うと失礼ですが、非常に予定調和的な、或いは総花的な、或いは出来もしないことを夢のように語る(内容で)、これでは2040年(になったときに)やっていけない、非常に我々にとって不都合な真実がたくさんあります。それを共有した上で、それをどうやって乗り越えていくのかということについて、みんなの知恵を集めます。年寄りくさいことを言いますが、「三人寄れば文殊の知恵」といいまして、私1人で考えてもろくなことにならないし、或いは県庁職員、公務員だけが考えても、そんなにいい知恵は出ないので、いろいろな方のお声を聞きながら、「ああでもない、こうでもない」と言いながら、いろいろな事実関係の不都合なことも共有しながら議論すると何かが出てくるのではないか(と思います)。出てこないかもしれませんが、それはもう「失敗してもいいよ」という精神の和歌山県庁ですので、やってみて失敗したら、そのときのことというふうに考えています。
朝日:病児保育のICT化の件で、スマートフォンでの予約、空き状況とかを確認できるということですが、これに期待すること、利用者への呼びかけを一言お願いします。
知事:病児保育は(私が)国会議員のときも、いろいろ法律の制定で関わってきました。こどもが学校に通うときに、療養の必要なこども達の保護者の皆さんが一番ご心配をされているということですので、いろいろな相談体制、或いは実務の対応等について、せっかくICT技術があるのですから、これを使ってできるだけいろんな関係のところに速やかにアクセスできる、連絡が取れる体制をいろんな技術を使ってやってみたいということです。ぜひご利用いただきたい。これもいろんなチャレンジで最初からうまくいくかどうか分かりませんが、やれることは何でもやってみようという精神でやるということです。
紀伊民報:給食費無償化が、10月から始まったと思うのですが、知事の目玉施策の一つですが、改めて狙いと期待、あと何市町村で無償化されたかを教えていただけますか。
知事:前から申し上げていますように、こどもを産み育てやすい環境を用意するのが、我々行政の仕事です。結婚するかどうかとか、こどもを産む、持つ、持たないかは個人の自由に任されている領域だとは思います。結婚すると便利でいろんな行政サービスが受けられる、こどもさんが生まれても安心して育てられる体制を極力準備するという意味で、私としては公約にありました給食費無償化を行いたいということです。これについて県が(費用の)2分の1を補助することで、多くの市町村が賛同していただいてご協力をいただきました。給食費を払っていないお家、払っているお家があったようなそういう状況から、こども全員が同じ条件で給食を食べられるという状況になっていくということについては、ぜひ期待をして、見守っていきたいと思っています。市町村数は後ほど担当から報告させていただきます(※県内すべての市町村で学校給食費無償化を実施)。