特用林産物(他にもいろいろ)

和歌山県は特用林産物の宝庫です!

紀州備長炭や枝物(サカキなど)以外にも、和歌山県では、実に様々な特用林産物が生産されています。

ワサビ

わさび2わさび2ワサビの画像

【 概 要 】 

ワサビは、日本原産のアブラナ科の多年生常緑植物です。

渓流にワサビ田をつくり栽培するものを沢ワサビ、林内や畑で栽培するものを畑ワサビと言います。

県内印南町発祥の真妻(まづま)品種は、沢ワサビの最高品種として知られています。

ワサビ の種類 沢ワサビ 畑ワサビ
栽培方法 湧水・渓流などの場所にワサビ田を作り、栽培します
渓流式、畳石式などの栽培方法があります
ハウス畑でワサビを栽培し、収穫します
収穫部位 根っこの部分(根茎、芋)を収穫します
お寿司の薬味などに使います
花や葉っぱ、茎などを主に収穫します
おひたし、わさび漬けなどに加工します
栽培期間 1~2年ほど 1年ほど
県内の主産地 印南町 印南町

シイタケ 

【 概 要 】

シイタケの栽培方法は、原木栽培と菌床栽培に分かれ、品質も大きく異なります。

また、それぞれの栽培方法において、生のままで出荷する場合と、乾燥させてから出荷する場合があります。

原木シイタケ原木シイタケ原木シイタケ原木シイタケ

シイタケの種類 原木シイタケ (原木栽培) 菌床シイタケ (菌床栽培)
栽培方法 広葉樹の原木に植菌して、数年にかけてきのこを収穫します
シイタケ発生後の原木も堆肥などに利用できます
種菌と、おが粉や栄養剤をまぜた菌床を育て、きのこを収穫します
シイタケ発生後のおが粉も堆肥などに利用できます
収穫期間 1年~5年ほど 約1年
生産設備 施設管理で栽培する場合と、山林内で栽培する場合があります。
山村地域では、山林内での栽培が多く、手間がかかりません。
ただし、シカ・サルの被害には注意が必要です
施設管理で生育するため、初期投資が必要です。
しいたけ菌の品種により、栽培方法が異なります。
県内の主産地 県内全域(特に山村地域) 県内全域

 

コゴミ(クサソテツ)

コゴミの画像

【 概 要 】

コゴミ(和名:クサソテツ)は夏緑性シダ植物です。

アクがなく、そのまま料理ができサラダ感覚で食べられることから人気の高い山菜です。

また、ポリフェノール含有が多く、健康食材としても注目されています。

栽培適地は、絶えず湿気があり、直射日光が遮られる場所(山間地の休耕田)です。

繁殖力が旺盛で、毎年収穫できることから県内各地で栽培が広がっています。


【県内の主産地】  橋本市、 紀の川市、紀美野町

 
 

イタドリ(ゴンパチ)

イタドリ(ゴンパチ)の画像

【 概 要 】

イタドリはタデ科の多年生草本で、日当たりの良い土手や川原、山崩れ跡などに生育し、高さ2m以上にも成長します。

春先に出る竹の子状の若芽を山菜として利用します。

本県は全国でも消費量が多く、郷土料理の一つにもなっています。

調理方法は地域によって様々で、呼び方も 「ごんぱち」 「すかんぽ」 など多様です。

県林業試験場では 栽培マニュアルを作成し、耕作放棄地を活用した手間のかからない栽培方法を普及啓発しています。

 
【県内の主産地】  日高川町、田辺市
 
 

ウワバミソウ(赤ミズ)

ウワバミソウ(赤ミズ)の画像【 概 要 】 

ウワバミソウはイラクサ科の多年草で、「赤ミズ」と呼ばれ東北地方で多く生産されています。

県内では高野山などの渓流沿いの湿潤な林内に自生します。

主に茎を食しますが、クセがなく、ぬめりがあるのが特長です。

春だけでなく秋まで何回も収穫でき、秋にはルビー色のムカゴを付け「山のネックレス」とも言われ、珍重されます。

【県内の主産地】  田辺市、かつらぎ町、高野町
 
 

ブドウハゼ

ブドウハゼブドウハゼブドウハゼブドウハゼ
【 概 要 】 
ブドウハゼは、和歌山県で見つかった栽培品種で、果実がハゼノキより大きく、ブドウに似ていることからその名前が付けられました。
ブドウハゼの原木は、りら創造芸術高等学校や地域住民などの努力により、令和2年に県天然記念物に再指定されています。
ブドウハゼの実を搾ってできる木ろうは、和ロウソクの原材料となります。
かつて和歌山県は全国でも有数の木ろうの生産量を誇り、県外へも出荷されていました。
今では実を搾る精蠟所も県内で1か所にまで減少していますが、地域住民の活躍もあり、近年は生産量が徐々に増加しています。
また、県林業試験場ではブドウハゼの接ぎ木方法など研究し、研修会の開催を通して、普及啓発を行っています。
 
【主産地】 海草地域 ・ 有田地域
 
 
 

クロチク(黒竹)

クロチクの画像【 概 要 】 

クロチクは、中国原産で、ハチクの稈(竹など中空の茎)が黒変した品種です。

主に建築装飾材や民芸品として利用されています。

そのほか、お箸や文具など新たな商品も開発されています。

竹の収穫やその後の加工には、職人による長年の経験が必要で、手間をかけて仕上げます。 

 
【県内の主産地】  日高町
 
 
 

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