高齢者虐待防止

高齢者虐待を防ごう(地域で防ぎ、地域で支える)

高齢者虐待とは何ですか?

高齢者が、家族などからの不適切な扱いにより権利などを侵害される状態や、生命、健康、財産が損なわれるような状態に置かれることをいいます。
具体的には、次のような状況です。

身体的虐待 ●暴力的行為で、痛みを与えたり、身体にあざや外傷を与える行為
  ・平手打ちをする、つねる、殴る、やけど  など
●本人に向けられた危険な行為や身体に何らかの影響を与える行為
  ・本人に向けて物を壊したり、投げつけたりする など
●本人の利益にならない、強制による行為によって痛みを与えたり、代わりの方法が
 あるにもかかわらず高齢者を乱暴に取扱う行為

  ・医学的な診断に基づかない痛みを伴うようなリハビリ行為を強要する 
  ・移動させるときに無理に引きずる、無理やり食事を口に入れる など
●外との接触を意図的、継続的に遮る行為
  ・身体を拘束する(ベッドに縛り付ける、ベッドに柵をつける)
  ・外から鍵をかけて閉じ込める、中から鍵をかけて長時間家の中にいれない など
介護・世話の
放任・放棄
●介護や生活の世話を行っている者が、介護の放棄、または放任をし、高齢者の
 生活環境や、身体・精神的状態を悪化させること

  ・入浴をしておらず異臭がする、髪や爪が伸び放題になっている、衣服や寝具が汚れている
  ・水分や食事が十分に与えられていない
  ・室内にごみを放置する、冷暖房を使わせないなど劣悪な環境で生活させる など
●診断や治療、ケアなどが必要にもかかわらず、高齢者が必要とする医療・介護保険
 サービスなどを理由なく制限したり使わせない、放置する

  ・病気の状態を放置する
  ・本来は入院や治療が必要にもかかわらず、強引に病院や施設等から連れ帰る など
心理的虐待 ●脅しや侮辱などの言動や威圧的な態度、無視、嫌がらせなどによって精神的苦痛を
 与えること

  ・人前で高齢者に恥をかかせる(排泄の失敗、食べこぼしなど)
  ・怒鳴る、ののしる、悪口をいう
  ・家族や親族、友人等の団らんから排除する など
性的虐待 ●本人との間で合意が形成されていない、あらゆる形態の性的行為またはその強要
  ・排泄などの介助がしやすいとして、下半身を裸にしたり、下着姿で放置する
  ・人前で排泄をさせる、おむつ交換をする など
経済的虐待 ●本人の合意なしに財産や金銭を使用し、本人の希望する金銭の使用を理由なく
 制限すること

  ・年金や貯金を無断で使用する
  ・入院や受診、介護保険サービスなどに必要な費用を支払わない など


和歌山県では、平成27年3月に高齢者虐待に関することや消費者被害、成年後見制度等について理解を深めていただくための手引を作成しました。 (高齢者権利擁護の手引き)(PDF形式 418キロバイト)

高齢者虐待は誰が行うのですか?

 高齢者虐待は、決して特別な事情の家庭のみに起こるわけではありません。

 介護をしていた人の介護ストレスが高まったりすることが、高齢者虐待の発生要因になります。

 国の実態調査(R2年度)によると、虐待を行った者について、1位:息子(39.9%)、2位:夫(22.4%)、
 3位:娘(17.8%)
多くが高齢者の家族によるものとなっています。

高齢者虐待を見つけたらどうすればよいですか?

 虐待を受けていると思われる方を見つけた場合、まずは最寄りの市町村に相談・連絡してください。
 ご近所の方が、高齢者虐待ではないかと気づき、相談に繋がっているケースも少なくありません。
 早期の気づき・発見は、高齢者虐待の未然防止・早期解決に繋がります。
 気になることがあれば、まずは下記の相談窓口一覧にお電話お願いします。
 

  市町村高齢者虐待相談窓口一覧(Click!)

 

高齢者虐待が気になったら(高齢者虐待に関するチェックリスト)

 以下に、高齢者虐待に関するチェックリストを掲載しています。
 ご自身が気づかないまま、不適切な介護などになっていないか、振り返ってみましょう。

家族等介護者向けチェックリスト

  • 悪いことをしたとわかってもらうために、つい手が出たり怒鳴ったりする
  • 徘徊するので、部屋から出さないようにしている
  • 高齢者から話しかけられても、どうせ同じ話の繰り返しと思って無視してしまう
  • 介護や世話の大変さから、しょっちゅう高齢者の前で愚痴ってしまう
  • 人前でおむつを替えたり、着替えさせたりしている
  • 高齢者の年金や預貯金を管理し、本人に無断でお金を使っている
  • 仕事が忙しく、お金も乏しいので、病院や介護サービスの利用を控えている
  • 高齢者の身なりや、家の中もきちんとしていないので、本人を訪ねてくる人がいても会わせないようしている


※いくつか思い当たることがあれば、一人で悩みを抱え込まずに、お住まいの市町村高齢者福祉担当課又は
 地域包括支援センターなどにご相談ください。

気づき

高齢者虐待を早期に発見し問題の深刻化を防ぐためには、虐待の兆候に気づくことが大切です。
次の項目は、高齢者虐待発見の手がかりとなる「サイン」のほんの一例です。
この他にも様々な「サイン」があります。
 

高齢者の様子

  • 身体に小さな傷が頻繁にみられる
  • 急におびえたり、恐ろしがったりする
  • 傷やあざの説明のつじつまが合わない
  • 衣服が汚れたままの場合が多くなっている

養護者(高齢者の介護を行う家族など)の態度や地域からのサイン

  • 高齢者の世話や介護に対する拒否的な発言がしばしばみられる
  • 他人の助言を聞き入れず、不適切な介護方法へのこだわりがみられ
  • 自宅から高齢者や介護者・家族の怒鳴り声や悲鳴・うめき声、物が投げられる音が聞こえる
  • 近所づきあいなく、訪問しても高齢者に会えない、または嫌がられる

高齢者虐待が起きない地域づくり

  • 日常的な声かけ
     ・日常生活での声かけにより、高齢者の孤立を防ぎましょう
  • 近所の見守り
     ・夜になっても電気がつかない、新聞が何日もたまっているなど、地域での見守りをしましょう
  • 相談を勧めましょう
     ・高齢者の介護に負担を感じている人を理解し、困っていたら相談を勧め、地域からの孤立を防ぎましょう
  • 介護の負担を軽くしましょう
     ・介護を1人で抱え込まずに、医師やケアマネージャーなどの専門家に相談したり、介護保険サービスを利用して、日頃の介護負担を軽くしましょう
  • 介護者自身のリフレッシュ
     ・介護教室などへの参加や、当事者間の交流会での仲間づくりを行うなど、ストレスを減らすよう心がけましょう

高齢者虐待防止法に基づく高齢者虐待対応状況等に関する調査結果の公表

 毎年、高齢者虐待防止法第25条に基づく、対応状況等に関する調査結果を取りまとめ、公表しています。

  • 令和4年度における県内市町村の高齢者虐待の対応状況

 調査概要(PDF形式を開きます資料(PDF形式 84キロバイト))調査結果(PDF形式を開きます資料(PDF形式 254キロバイト)

 調査概要(PDF形式を開きます 資料(PDF形式52キロバイト))調査結果(PDF形式を開きます 資料(PDF形式169キロバイト))

 調査概要 (資料(PDF形式 69キロバイト)) 調査結果(資料(PDF形式 163キロバイト)

関連ファイル

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