和歌山県の商工業
和歌山県では、どんな産業についている人が多いのかな?
まず、商工業以外のものも含め、和歌山県の産業全体の特徴がどんなところにあるのかをみてみましょう。次の表は、産業分類ごとの事業所とそこで働く人の数をまとめたものです。こうしてみると、日本全体の平均と比べ、どんな産業に多く従事しているのかが分かります。
青色で塗っている産業は、日本全体の平均よりも事業所の数もそこで働く人の数も多いことを示し、赤色で塗っている産業は、逆に少ないところです。
「卸売(おろしうり)・小売業」や「医療・福祉」は大きいほうだけれど、「情報通信業」、「学術研究、専門・技術サービス業」などは少ない方だ、ということになります。
卸売業と小売業のうつりかわりを見てみよう
卸売業も小売業も商品を販売する仕事であるのは同じです。メーカーや他の卸売業者などから商品を仕入れてお店などに品物を販売する(卸す)仕事を卸売業といい、みなさんのように一般の消費者(しょうひしゃ)がふだん買い物をしている「お店」の仕事を小売業といいます。つまり、販売する相手によるのです。
さきにみたとおり、和歌山県は、卸売業・小売業の事業所数とそこで働く人の割合は全国と比べて大きいほうですが、その推移を見てみると、次のグラフで分かるように、小売業の事業所数は減少する傾向が続いており、約30年間で半減しました。
みなさんの住んでいる町の商店街などで、お店の数が少なくなったと感じることはありませんか、昔のことを知っているおうちの人にも聞いてみて下さい。そして、お店がなぜ減ってきたのか、そのわけを考えてみましょう。
和歌山県のお店の規模は、全国と比べてどうなんだろう
統計をみれば、お店の規模も分かります。次の表と帯グラフは、卸売業・小売業の事業所で働く人の規模別にその割合を示し、全国と和歌山県を比較したものです。これを見ると、和歌山県は全国に比べて従業者1から4人の規模の小さなお店が全国と比べて1割以上多く、それ以上の規模のお店は少なめであることが分かります。
従業者規模 |
全国 実数 |
全国 割合 |
和歌山県 実数 |
和歌山県 割合 |
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合計 | 1,022,230 | 100.0パーセント | 10,111 | 100.0パーセント |
1から4人 | 567,807 | 55.5パーセント | 6,806 | 67.3パーセント |
5から9人 | 210,684 | 20.6パーセント | 1,727 | 17.1パーセント |
10から19人 | 143,391 | 14.0パーセント | 983 | 9.7パーセント |
20から29人 | 47,564 | 4.7パーセント | 272 | 2.7パーセント |
30から49人 | 27,890 | 2.7パーセント | 169 | 1.7パーセント |
50から99人 | 16,437 | 1.6パーセント | 113 | 1.1パーセント |
100人以上 | 8,457 | 0.8パーセント | 41 | 0.4パーセント |
(補足)出向・派遣従業者のみの事業所を除く
出典 総務省・経済産業省「令和3年経済センサス-活動調査」(外部リンク)
和歌山県の製造業について見てみよう
製造業は、原材料を加工してものづくりをしている会社などのことで、家電や自動車などの工業製品をはじめ、化学製品、医薬品、印刷製本、衣類、飲食料品など私たちの生活に必要なあらゆるものが含まれます。また、商品として完成したものだけでなく、部品などを製造するメーカーももちろん含まれます。
このグラフは、和歌山県内の従業者4人以上の製造業の事業所数と従業者数の推移を示したものです。これを見ると、事業所数が約30年間で半数以下になったこと、従業者数は近年5万人程度で推移していますが、昔はもっと多かったことが分かります。
和歌山県の製造業の特徴を見てみよう
次のドーナツ型円グラフは、和歌山県内の従業者4人以上の製造業について、(1)事業所数、(2)従業者数、(3)製造品出荷額等(工場などで製造した製品を出荷した金額で表したもの等)の3つの指標で表したものです。この統計から、和歌山県の製造業の特徴が見えてきます。
事業所数では、食料品製造業、繊維工業、金属製品製造業などが多いのですが、従業者数で見ると、事業所数の少ない化学工業や鉄鋼業に従事している人がとても多いことが分かります。これは、化学工業や鉄鋼業では、ひとつの事業所当たりの従業者数が多いことを示しています。そして、製造品出荷額等でみると、ずいぶん順位が入れ替わり、事業所数の少ない石油・石炭製品製造業、鉄鋼業、化学工業、はん用機械製造業の4つで全体の約3分の2を占めています。和歌山市には大規模な化学工場と製鉄所、有田市には大きな石油精製所があり、これらの業種ではとても大きな金額の製品を取り扱っているためです。
出典:令和3年工業統計調査
和歌山県の伝統工芸品にはどんなものがあるの?
伝統工芸品は、その地域の気候や風土から生まれ、人々の暮らしとともに育(はぐく)まれ、受け継がれてきた生活の道具などです。各地域の先人の知恵と非常に高い技術がいまに生きており、私たちの日々の生活に安らぎや潤いを与えてくれます。