和歌山県新型コロナウイルス感染症対策本部会議 第2回会議録

令和2年4月8日に開催した和歌山県新型コロナウイルス感染症対策本部会議における内容を公開します。

開催日 令和2年4月8日 9:30

場所 災害対策本部室

4月8日開催の会議内容

【危機管理・消防課長】

 定刻になりましたので、和歌山県新型コロナウイルス感染症対策本部を開催します。

【知事】 

 これから和歌山県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を始めます。昨日、安倍総理が緊急事態宣言を出されました。それから経済対策も発表されました。

 それに対して、7都府県のそれぞれの動向についてもだいたい我々が把握できるようになりましたので、これをまず説明をした後、県の対応を議論したいと思います。

 それでは、まず危機管理局から特別措置法に基づく緊急事態宣言の概要について説明し、その後、企画部長から国の緊急経済対策について説明したいと思います。

【災害対策課長】

 それでは、ご説明させていただきます。まず資料1をご覧ください。昨日、政府対策本部から公示されました緊急事態宣言の内容が示されております。そこに書いているとおり、緊急措置を実施すべき期間として、昨日4月7日から5月6日までと書かれております。それから実施すべき区域として、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、それから大阪府、兵庫県及び福岡県の7都府県とされております。緊急事態の概要としましては、そこに書いているとおりで、肺炎の発生頻度が高いことや感染経路が特定できないこと、医療体制のひっ迫ということの中で、このような事態が発生したと認められるとなっております。

 それからこれに基づきまして、政府対策本部は、3月28日に新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を決定しておりましたが、その改定も行われております。資料は、資料2と資料2―1になります。基本的対処方針の作りは、発生の状況に関する事実、対処に関する全般的な方針、3対策の実施に関する重要事項の3本柱となっております。また資料2―1の5、6頁は、前回と変わったところを中心に申し上げます。

 5、6頁には前回と比べまして感染症の特徴について書かれておりまして、無症状の方からも感染の可能性が指摘されていること、人と人との距離をとるSocial Distancingによりまして、大幅に感染リスクが下がること、他には、クラスターでの感染拡大が中心で、広く市中感染を拡大している状況ではないということが追記されております。資料2は骨子ということで、残りの全般的な方針と重要事項の2番目と3番目の柱がございます。3月30日に対策会議を開催しており、その時からこういったものも作っておりましたが、下線を引いているところが主に変わったところです。これに基づいて説明させていただきます。全般的な方針に書いております4つの項目につきましては、今回はほぼ変わりございませんので、割愛させていただきます。

 引き続きまして、3つ目の柱ということで、対策の実施に関する重要事項については、変更点や追加点がいくつかありますので、掻い摘んで申し上げます。全部で6項目ありまして、国や他の機関のことも書かれており、本数も多岐に渡りますので、市長村の役割の部分につきまして中心に申し上げます。まず(1)情報提供共有のところです。当たり前のことですが、国民県民に正確でわかりやすくかつ状況に即応した情報提供や呼びかけを行うこととされており、公共団体としては、政府と各省庁との緊密な連携のうえ、県域内の状況や全国の状況について様々な手段で、独自のメッセージや注意喚起をすることとされております。今回の改定では、政府が行う情報発信が、大幅に追記されておりまして、日常生活のいわゆる「3密」と呼ばれることの回避やあるいは不要不急の帰省や旅行といった都道府県を跨ぐ移動の自粛、国民の落ち着いた対応の要請を踏まえたものも追加されております。2のサーベイランスと情報収集については、前回と特に変更はありません。3番目の蔓延防止は、これは前回からかなり改定されており、前回14項目だったのが、10項目増え、24項目になっております。地方公共団体にかかる部分での変更は下線に書いているところです。都道府県や市町村では、3密の回避やクラスター対策、それから接触機会の低減と蔓延防止策の徹底をしてくださいということ、あるいは飲食店の3密回避処置の呼びかけや職場内の3密の回避、テレワーク等の在宅勤務の活用、時差出勤こういったことを積極的に使うことや症状がある時の出勤免除を強力に呼びかけてくれということとなっております。

 以上については、詳細に書かれておりますが、簡潔に申し上げると厚生労働省との緊密な関係のもと、医療体制確保の提供を進めるとされており、今回の改定では、医療機関・高齢者施設等に対するいわゆる3密回避の徹底、それから面会の一時中止、デイサービス等の利用制限といった施設内の感染拡大防止対策の周知徹底を追記しております。5番の経済雇用対策については前回とほぼ変わりありません。

 最後にその他の重要な留意事項については、ここに書いる1~6です。今回は特に「5緊急事態宣言後の取組」というのが追加されております。また、最後の「6その他」については、緊急事態宣言後の継続や終了の判断にあたっては、基本的対処方針等諮問委員会の意見を十分踏まえたうえで行うこととされております。これは本文をまたご覧いただけたらと思います。

 本県については、緊急事態措置の区域外でありますが、近隣府県が当該区域になっておりますので、今までの観点とは違った対応が必要となると思います。

【知事】 

 詳しく説明しましたが、資料2の骨子にだいたい書いているので、これをチェックポイントとして、説明したところで自分に関係するところは、本文をよく見といてください。

 それでは、緊急経済対策について企画部長からお願いします。

【企画部長】

 それでは資料4に基づきまして、昨日決定された緊急経済対策について説明します。

 まず事業規模は108.2兆円、財政支出39.5兆円ということでリーマンショック後の経済対策を超える過去最大規模となっております。経済対策については5本の柱、2つのフェーズでできておりまして、まず、現在の状況に対する緊急支援フェーズとして、「1感染拡大防止と医療提供体制の整備、治療薬の開発」、「2雇用の維持と事業の継続」が柱として掲げられております。

 さらに事態収束後、経済回復のためV字回復フェーズとしまして、「3官民をあげた経済活動の回復」、「4強靭な経済構造の構築」、「5今後の備え」となっております。現在の状況を振り返すため、緊急支援フェーズを中心に説明します。

 主な内容の1番目は感染拡大防止等についてで、まずマスク・消毒液等の確保と、報道されているように「小中高等の生徒・教員一人あたり2枚のマスクを配布する」「全世帯についても2枚配布する」あとは、「介護施設利用者や妊婦についてもマスクを配布する」とされております。検査体制の強化、クラスターの早期特定の促進、3番目が医療提供体制の強化ということで、ここでは2つの新しい交付金が書かれております。

 まず、「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金」の創設1,490億円措置されておりますが、これは主に医療機関における病床の確保や人工呼吸器等の整備及び軽症者等の療養場所等の確保について、県が柔軟かつ機動的に対応できるよう措置されるものとなっております。

 2つ目が1兆円規模になっておりますが、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」という形になっておりまして、これは医療提供体制の強化のところに書かれておりますが、それに留まらず、感染症の拡大防止のみならず今回の状況を受けて傷んだ地域経済や住民生活への支援など、さらにV字回復フェーズにおいても利用でき、地方公共団体が地域の実例に応じてきめ細かに必要な事業に措置するとされております。ただ配分基準と詳細制度設計まだ示されておりませんが、この交付金を使って様々な対策ができると思いますので、また後日改めて各部に施策を紹介させていただきたいと思います。

 さらに3つ目はオンラインでの診療や服薬指導を拡充するということ。さらに治療薬・ワクチンの開発の加速でインフルエンザ治療薬のアビガン200万人分を今年度中に備蓄するとされております。学校の臨時休業を円滑に進めるための環境整備はいくつか掲げられておりますが、小学校等の休業等である雇用者に有給休暇を取得させた企業を助成するという政策が書かれています。

 2番目の雇用の維持と事業の改善につきましては、雇用調整助成金の更なる拡大ということで、4月1日から6月30日までの間、従業員に給料を支払う休業手当に対して助成金を引き上げます。賃金相当額のうち中小企業については3分の2を5分の4に、大企業については2分の1から3分の2に解雇を伴わない場合は、さらに助成率を引き上げまして、中小企業は10分の9、大企業は4分の3となっております。雇用保険被保険者でない非正規雇用者も対象に含めることとなっております。

 次の2枚目は、民間の金融機関でも実質無利子無担保の融資が受けることができる制度が創設されます。また中小・小規模事業者等への支援の新たな給付金としまして、持続化給付金という名前になっておりますが、中小企業につきましては、最大200万円。フリーランス等を含めました個人事業主については最大100万円の給付金が措置されております。さらに中小企業生産性革命事業について補助金の特別枠の設定がされております。また、一般家庭につきましては生活支援臨時給付金が創設されておりまして、4兆円規模とされておりますが、世帯主の年間収入が非課税水準に落ちると一定の要件を満たした場合に1世帯当たり現金給付30万円をすることになっております。さらに子育て世代に臨時特別給付金を創設しまして、現在、児童手当の本則給付をうけている方に1万円を加算するとされています。

以降のV字回復フェーズの今後の回復後の話になりますので簡単に申し上げますと、3番の官民を挙げた経済活動の回復ではGo Toキャンペーンということで、非常に影響を受けた観光・運輸事業、飲食業、イベント・エンターテイメント事業を対象に収束後6カ月後程度、クーポンや割引食事券を使って需要を喚起すること、地域経済の活性化の中では、先ほど申し上げた臨時交付金の活用や本県が提唱しているワーケーションの推進なども記載されております。

 また、4つ目の柱の強靭な経済構造の構築の関係では、生産拠点の国内回帰支援等のサプライチェーンの対策やテレワーク・遠隔教育等におけるICT等の活用公共として、早期執行により定義した下支えが書かれております。

 今後への備えとしましては、1兆5千億円規模の「新型コロナウイルス感染症対策予備費」の創設されております。

 税制支援策は、個人向けとして、自動車や軽自動車の環境性能割の臨時的軽減の延長などの措置、事業者向けでは徴収の猶予制度が特例、固定資産税や都市計画税の軽減措置などが考えられております。

 詳細は分厚い資料をお付けしておりますのでまた後ほどご覧いただきたいと思います。

【知事】

 大きく分けて2つ議論しなくてはいけないのですが、まず緊急事態宣言、それから新型コロナウイルス感染症対策についてということになりまして、議論をしたいと思います。

 今日は県民の皆様に、和歌山県として申し上げたいということについて原案を危機管理局に作ってもらいましたので、それをまず披露したいと思います。

【災害対策課長】

 資料3をご覧ください。緊急事態宣言時の知事要請案ということで作っております。大きく分けまして2頁にわたっており、4つの項目になっています。 

 まず1つ目の項目で、緊急事態措置すべき区域への往来です。まず宣言が出されている期間中に、都道府県の往来は自粛をお願いするということです。特に都市部や人混みの多い感染リスクが高いと思われる場所への往来については強く自粛をお願いするということとしております。但し、通勤や通院など、生活維持に必要な場合は、そういった所以外の場所への立ち寄りを控えていただき、すぐにご帰宅いただくとともに、帰宅後は手洗い等を徹底して家庭での感染防止を図る。また自らの健康観察を徹底いただきまして、症状がある場合には外出を控えるとともに、保健所とか県庁の方にご連絡をいただくということで対応いただきたいとしております。

 2つ目の項目です。感染予防と感染拡大防止というところです。これは従来より知事からも県民の皆様にお願いしている内容がほとんどですが、いくつか新しいものも含めて、掻い摘んで申し上げますと、(2)(3)いわゆる3密を避けるということ、あるいはイベントの実施については、3密が重ならないような環境整備だとか、感染予防の策を講じていただくことが必要だということで、それが整わない場合には自粛をお願いするというものとしております。(4)については、通勤は時差出勤やテレワークといった在宅勤務の制度活用をお願いするということです。(6)については、陽性の方と明らかな接触があった方は、2週間の自宅待機とともに最寄りの保健所か県庁の推進健康課に連絡をお願いしておりますが、海外から帰国された方と今回新たに緊急事態措置すべき区域として公示されました7都府県にお住まいの方が、県内に帰省された場合に、2週間の自宅待機とともに県庁の「帰国者・帰省者・転勤者連絡専用ダイヤル」というものを設けますので、そちらに連絡をお願いするものとなっております。これによりまして、該当の方の健康についても、事後に何かあった時のケアもできるということで、その方の健康のことも考えて連絡をしてくださいというお願いになっております。

 さらに3つ目の事業者の方へのお願いです。3密にならないような環境を作ることや手洗い等で感染を予防していただくことが書かれております。(3)には、時差出勤あるいはテレワーク等の在宅勤務の制度の積極的な活用を、制度がない場合には速やかな導入を、また従業員等が休暇を取りやすい、取得をしやすい配慮をお願いしているところです。(4)では緊急事態宣言が出ている実施すべき区域から県内に来られている社員の方へのお願いが書いております。可能でしたら在宅勤務を織り交ぜた勤務など働き方の工夫をお願いするとしております。(5)では当該の7都府県への出張等はできるだけ先送りするといったような調整をお願いするということです。(6)はいわゆる症状のある従業員の方へのお願いを書いているところでございます。

 それから4つ目としては今回新たに追加した形ですが、感染者や関係者等への配慮を記載しております。特に感染の患者の方やご家族あるいは医療等対策に携わった方々に対して、デマだとか不確かな情報による不当な差別や偏見、いじめ、最近ではSNSでの誹謗中傷は、人権侵害に繋がることもありますので、そういったことがないように配慮するお願いをしているものです。

 最後に今回のこの事態につきましては県民一人ひとりの取組がオール和歌山となってこの事態を乗り切っていこうと、こういった所のメッセージを加えさせていただいております。

【知事】 

 それでは議論をしたいと思います。

 この原案を作った段階から、少し事態が進んでおります。昨晩からの状況を踏まえて、追加をしないといけないことがあるので、私から皆様に提案させていただきたいと思います。

 1つは和歌山県の新型コロナウイルス感染症の発生については、3月30日辺りからちょっとテンポが変わっています。それまでは、済生会有田病院プラスアルファくらいで抑え込めており、大阪のライブハウスの関係では、2次感染もあったのですが、それも何とか抑え込んだ。それから市役所についてはちょっとよく分からなかったのですが、しかしなんとか抑え込んだ。市役所の発生が3月19日なんで、19日からほぼ10日ぐらいは、何とか小康であったと思います。ところが3月30日京都産業大学系統、それから4月1日に大阪に通っている人、それから4月2日は大阪で、結構長く滞在をし、出歩いていた人。さらに同じく大阪のクラブに行かれた人、そのご家族は、全部省きますがご家族にそれぞれ移る場合もあり、大阪を経由して奈良にお勤めに行っておられる人、それから京都で会食をされた方、東京へ出かけられてご家族にお会いになって帰ってこられた方、埼玉から大学に行くために帰って来られた人、最後が問題でまだ詳細は分からないのですが、大阪で懇親会をされたグループ。昨日一人が発症しており、残りの方もあとで全部発表しますけども、罹っておられるということが分かりました。これは学校関係なのですが、そういうことがありますので、和歌山県はだいたい発見システムがきちんとできているので、安心して皆さん生活してくださいとずっと言ってきたのですが、これはそうも言えないなと思っています。県外から感染を引き込んできたケースは、やはりもう少し気を付けたほうがいいなと。結果的に我々の発見システムに引っかかる前に、感染してしまうということもあると思います。従ってもう少し足さないとだめだということで、まず外出です。これは私の意見ですから異論があったら言ってください。皆さんにもまだ諮っていません。外出についてはよく不要不急の外出は控えてくださいと言うんですけれど、何のことかあんまりよく分からないと思いますので、外出が今必要かどうかをよく考えて、「今でなくてもいいか」という外出は自粛をしてもらいたい。そのように県民の皆さんに申し上げたいと思います。もちろん通勤や生活維持、散歩などの健康維持のための活動までを自粛をするとかえって、健康を害するということになりますので、そんなことは言っているわけではありません。今これが必要かをよく考えて、必要でないと思ったら、今ではなくて良いと思ったら自粛をしてくださいというのが第1となります。

 それから第2は、大阪、兵庫、東京、それから首都圏もあるかもしれませんが、観光客がお見えになります。昨日の総理の話では県外にはいかないでくださいとはっきりとおっしゃっていました。それから少し映像を見ただけなので確認はしておりませんが、大阪や兵庫もそのような発表をそれぞれの府県民に対して行ったと理解しています。それならば我々もそれに協力をしなければならない。例えば、観光客を追い出す。来るなって言って追い出すというわけにはいかないと思いますが、大阪や兵庫の知事の言うことを聞かない人が来てもねと思います。そこまではちょっとやり過ぎかもしれませんが、当分の間は、積極的に予約を取りに行くことや新しい予約を大阪や兵庫の方から入れるということは少し抑制気味にしていかないと、それぞれの府県の対応に対して協力しないということになります。ということで、これは辛いですが、観光業の方には申し上げないといけないかなと思います。

 同じく、例えば、かわいい家族が首都圏や大阪なんかにいるので、これは暫く用事がなくなったから和歌山へ帰そうということは、県外に行くなって言っていることに少し違うかなと。これを全面的に禁止というと、少し人道に悖ることがありますが、首都圏とか大阪、兵庫なんかはかなり流行っていることもあります。先ほどの例でも通勤をしただけでうつったような例もみられることから、そういう方については、まず7都府県については、そこから帰省された方については、2週間は自宅待機しといてもらいたいと思っております。このような方は、ひょっとしたら発症する可能性がありますので、早期に発見するために、是非そういう地域から来ましたという方は県庁の専用ダイヤルを作りますので、そのダイヤルに登録をしてもらいたい。2週間なんともなければ普通に生活していただければいいのですが、とりあえず2週間は自宅待機をお願いしたい、それから登録をちゃんとしておいてもらいたいと思います。そうするとその方の健康にもし異常があったらすぐに我々も対応できるということにしたいと思っております。それからもうひとつ。サービスをされる方、これは兵庫や大阪も企業の方に営業を止めろということには、確か言っていないと思います。大阪は夜の街には行くなと府民の方には、吉村知事が言っていますが、企業に営業をやめなさいというようなことは言っていないわけです。我々もそれはとても言えないです。しかし、3密を避けるという点では、工夫をすることができると思います。今、大変満員のお店はなかなか見つけることはできないと思いますので、例えば客の間隔を開けるとか、その料理屋でも、今日こうやってみんなで座っているのような感じにしておくとか、びっしり端から詰めていくというようなことは止めて、できるだけ距離をとってサービスをするということは、心がけてもらいたいと思います。

 書いていることもありますが、書いていないこともあるので、後で危機管理監のところで文章はもう一回急いで書き直してください。それから、もう一つ大阪との通勤の問題があります。まずできるだけ例えばテレワークなどができるならば、そうしたら良いと思いますので、県民の方あるいは県内の企業の方にも、メッセージとして発したいと思います。

 大阪から通勤はするなと言うと、なかなか和歌山の仕事もできなくなる。また、大阪に行くなと言うと、通勤できなくなるけど、大阪はできるだけテレワークでやりましょうといって吉村知事が言っているから、和歌山県も、大阪から来られる人ができるだけ来ないでも済むような仕事のやり方というのをそれぞれ考えてもらいたいというメッセージを発したいと思います。

 それから県庁は我々自分の問題ですから、こういう抽象的なことは言ってられないので、次のようにしたいというふうに思います。総務部長ちょっと詳細を言って下さい。

【総務部長】 

 大阪から通勤している和歌山県職員はそれなりの数がいます。おおむね100人程いると把握しているというところです。その職員について、非常事態宣言の対象となりました大阪府内から通勤している職員につきましては、自身と同家族の体調管理の徹底をお願いしたいというところと、それからこういった大阪府から通勤している方について、後ほど申し上げますが、一部の地域を除く大阪府内から通勤している職員については、5月6日までの間感染リスクを軽減する観点から在宅勤務を織り交ぜた勤務を推奨することとします。

 その地域を申し上げますと、除く地域としては、大阪の南部は、貝塚市より南である和歌山県側につきましては除きます。それから東側につきましては、大阪狭山市、富田林市、太子町から和歌山県側は除きます。わかりやすく言いますと、岸和田市よりも北から来ている職員につきましては、在宅勤務推奨となります。こちらについては、今後の罹患状況の進展等を考えまして期間とか区域が変更になることがあるということとしていますので、各所属においては周知をお願いしたいと考えております。

 それから、和歌山県内から大阪府内の事務所に勤務している方も若干おります。例えば関西広域連合とか。こういったところにつきましては、すでに色々と聞きましたところ、在宅勤務に切り替えたりとか、通常と在宅勤務の交代制にするとか、そういった形でやられていると把握しておりますので、その指示に従って行っていただけると思います。

【知事】 

 和歌山県庁の仕事というのは、民間よりはるかに典型的な仕事ってのは少なくて、考えたり打ち合わせをしたりということで、同じオフィスにいないと辛いところが多いです。全く全部通勤をやめてくれというわけにはいかないけれども、できるだけ工夫してやっていこうということで、今のような措置にさせてもらいました。実は大阪はどこで発症してるかということを詳細に発表しています。従って先ほど除くという地域がございますが、この除かれた地域というのが、現在の和歌山県とあまり変わらない、あるいはそれより少ないかもしれないという、和歌山県というか紀北とあんまり変わらなし、それよりも少ないかもしれないというぐらいの地域なんで、それは形式論をやる必要はないということで、このようにしました。

 それから関西広域連合や博覧会協会そういうところにも少数出していますけども、それぞれの組織の配慮によって、総務部長が言ったような形でいろいろ工夫してくれているようなので、我々もお願いして徹底していきたいと思います。それから、あと庁内の職場環境などについて考えるところはありますか。

【総務部長】 

 今、基本的対処方針にもありましたように、3密を避けるのが非常に重要だとなっているところです。これは緊急事態宣言のエリア以外でも当然のことですので、和歌山県庁内におきましても打ち合わせ、会議を行う際には3密にならないように工夫するようにお願いしたいと思います。それで3密ができないような会議等があった場合には、延期または中止を検討してください。それから各職員につきましても、健康管理に十分努めるようにしてください。少しでも風邪の症状がある場合につきましては、大事をとって自宅療養に努めるようにしてください。また管理職につきましても、職員で体調がすぐれない職員がいるなと思った時は、直ちに帰宅するよう職員に促してください。

 もし、その職場でクラスターが発生しますと県庁の機能、その課の機能は大幅に低下することになります。そういうことは絶対に避けたいと考えておりますので、是非徹底していただきたいと思います。

【知事】 

 それから県の施設について教育長から方針をお願いします。

【教育長】 

 教育委員会所管の施設につきましては、図書館、それから文化情報センター、体育館、武道館など沢山ありますけども、とりあえず今から言いますものは継続してやっていきたいと思います。ただし、今部長からもございましたように、3密を避けるとか、大きな大会については、自粛を要請するとかいったところを行っておりまして、体育館の行事などが、中止というものが沢山あります。

 図書館については、紀南、本館両方とも継続してやりたいと思っているのですが、貸出業務だけに限りたいと思っております。閲覧のほうは控えてもらうように考えております。

 それから体育館、武道館、ビッグ愛、ビッグホエールにつきましても、通常どおりやっていきたいと思っております。

 文化施設、博物施設は、県立近代美術館、県立博物館、それから紀伊風土記の丘については、継続して開館をしていきたいと思っています。ただ、和歌山県立自然博物館に関しましては、やはり狭いし子供たちも沢山来るということもありますので、明日から閉館したいと。連休明け、5月6日までは閉館したいと考えております。

【知事】 

 環境生活部長お願いします。

【環境生活部長】 

 環境生活部の所管について、まず紀美野町の動物愛護センターは3月4日からすでに一般の利用を休止しています。これは継続して連休明けの5月10日まで延長の休館、利用中止を予定しています。ただ犬猫の譲渡、それから不妊去勢の手術といった個別の事業については行っておりますので、個別に照会してもらいたいと思います。

 それから、串本町のジオパークセンターについては、現時点では利用を行っておりますけども、明日9日から5月の10日まで一般の利用を中止することとしています。

紀北、白崎、潮岬の青少年の家は、ほとんどキャンセルということで、利用は大幅に減っておりますが、感染予防対策の徹底等をして引き続き運営をしていくこととしております。先ほど、知事からの方針の中でありましたけども、7つの都府県から来られます大阪から来られる方も結構いますので、そのような方については自粛を要請していきたいと考えております。

【知事】 

 ほかに施設を持っているところはないですか。交通センターはどうですか。

【環境生活部長】 

 交通センターというか、交通公園になります。交通公園につきましては屋外の施設でありますので、ここについては利用を継続していくこととしております。

【知事】 

 げんきの森とかあの辺もみんなそうですね。ほかにありませんか。

【企画部長】 

 企画部所管では、県民文化会館ですけども、実質上大ホール、小ホールはほとんど入っていないので、閉まっているのも同然で、会議室部分は3密に注意しながら使っていただけるように開館をしております。

 国際交流センター、情報交流センタービッグUにつきましても感染症対策を徹底したうえで利用可能としておるところです。人権啓発センターも同様です。

 和歌山定住サポートセンターにつきましては、和歌山市は、原則外来相談を休止しております。大阪、東京は休館。ただし電話、Webメール等での相談は受け付けるという形をとっております。

【知事】

 ありがとうございました。それぞれ、色々見てもらって、それで、これは3密になるかもしれないなというところは休んでもらうということにいたしました。ただ例えば、博物館等は、幸か不幸か割合空いているというところもありますので、先ほどの心身の健康維持のという観点も含めて考え、休館にする必要はないだろうということで、図書館も工夫してもらいました。

【福祉保健部長】 

 福祉保健部では、ビッグ愛の中に視聴覚情報センターを持っています。極めて利用客の方は少なくなっていますが、必要最小限に留めて3密に注意して限定的にやっていきたいと思います。

【商工観光労働部長】 

 多くの方にご利用いただく競輪場は、無観客での開催等で対応しております。

【知事】 

 はい。ありがとうございました。他にありませんか。

【県土整備部長】 

 県土整備部関係の公園施設等につきましては、3密に注意しながらの通常運営で考えています。

【知事】 

 まあそうでしょうね。さっきも言ったように、健康管理ということも大事ですからね。感染しないことも大事だけど、ほか病気の発生もやっぱり抑制しないといけないので。そんなリーズナブルな形になっていると思います。それではこの議論はこれで終了して、今の議論、出た議論を後で発表する文章としては追加をしておいてください。

 それから緊急経済対策。一重に不況対策になると思いますけど、今までの経済対策での県内の状況と今回の経済対策を受けて今後どうやって取り組んでいくかを代表して商工観光労働部長からお願いします。

【商工観光労働部長】

 現在の県内経済界の状況は、3月の段階で、やはり宿泊、観光業と非常に売り上げが減少しています。貸し切りバスも含め、非常に売り上げが減少しています。そしてまた飲食業もです。そしてこれも直近の話ですが、色々なところでお話を聞きますと、代表していくつかの事例を申し上げますと、例えば、化学業界のある会社は「納入需要がなくなっているので非常に厳しい」、あるいは皮の関係は「百貨店等の売り上げが落ちているので厳しい」、あるいは食品の会社は「非常に輸出が滞っておって厳しい」という状況です。

 あるいは「労働の派遣業の受け入れ先がストップしているので休業せざるを得ない」やリネン系は「ホテルの客室が動かないのでリネンが非常に厳しい」といった状況です。

 逆に、小売り・スーパー業は、自宅待機ということでお客さんがそれほど減っていないのでということもありますが、総じていえば非常に厳しい状況です。

 そして、県内の融資とか相談件数は、4月1日現在で約4,500件あります。そのうち半分近くが、政策金融公庫で、今回の経済対策にありますが、政府系の金融公庫への非常に問い合わせが多いという状況です。

 そして、県の相談窓口は商工観光労働部に設けています。相談窓口にはだいたい4月1日現在で130件寄せられています。いずれも融資関係が非常に多く、130件寄せられています。参考までに労働局に聞きましたところ、雇用調整助成金の相談件数は、申請までではないですが、様々な相談が3月31日現在で485件となっており、3月初頭はほとんどない状況でしたので、非常に増えているということで、雇用に対する不安が非常に大きくなっている状況です。

【知事】 

 はい、ありがとうございました。今回の経済対策を受けて今後の取り組みで、商工観光労働部長の考えはありますか。

【商工観光労働部長】

 経済対策の中の融資制度は、政府系の金融機関だけではなく、民間の金融機関となっています。例えば、地銀であるとか、JAであるとかそういったことも受け皿になるということがあります。しっかりと予算措置をして、きっちりと周知をすることで窓口に集中しないように、困っている皆さんが常時使えるようにと思っています。

 後は色々なところで、お困りという声がありますので、それは予算措置とは関係ありませんが、産業別担当者制度、あるいは県の相談窓口といったところを総動員しまして、適切に誘導していきたいと考えております。

【知事】 

 これから経済もとても大変になっていきますので、是非これまでの努力に加えて一層綿密に、どこかで泣いている人がいないかということを調べてやっていただきたいと思います。これは今、商工観光労働部だけが言ったのですが、経済が関係するところは他の業界もありますから、そういうところもそれぞれのところで、広く事情を把握し、かつ相談に応じ、そして必要な手は差し伸べるということでお願いしたいと思っています。

 それからもう一つは、今回の経済対策でまた新しく様々な手を政府が打ってくれました。これは緊急の新型コロナ感染症対策に直接役に立つものもあるし、それから経済対策で今後和歌山県として、耐えて頑張るということも両方あると思います。それぞれについて利用できるところは大いに利用させてもらえればいいので、その辺りの利用の仕方をそれぞれの担当でよく考えてフォローしてもらいたいと思います。

 とりわけ私が評価している事は、これからひょっとしたら大阪や東京はそうなっていますが、兵庫もそうなりつつありますが、病院の再編をしていかないといけないかもしれない。その時に損を沢山かけてやってもらうのはなかなか大変なので、少なくとも経済的にはそうならにようにしないといけないということと、ひょっとしたら、その先に民間の施設を借り上げて、治った人を病院から出さないといけないかもしれない。この辺りは、かもしれないので将来のことなんですが、その時の費用に充てられるようなお金を政府につけてもらえました。私はそれをすごく運動していて、先週も東京へ行って、頼んだのですけれど、うまく応えてくれたので、これは使えるなと思って評価しています。

【危機管理監】

 今日の対策本部の振り返りも含めて説明をします。まずは県民の皆さんのお願いの中で、知事から新たに追加とするという話がでている中では自粛。県民の皆様への外出の自粛関係を新たに追加したいと思います。それともう一つは事業者さん向けに大阪とか7都府県からの予約を積極的に取りに行くことや新たな予約を自粛してほしいという話がありましたので、これも追加したいと思います。

 それから知事から話がありましたのは、例えば「7都府県から帰省した方は、ダイヤルに登録をお願いします」ということは、すでに今お配りの資料3の2の(6)に書いてあります。それから「サービスをされる方や事業者さん向けに3密を避けるような工夫をお願いします」という話がありましたが、これも同じく資料3の3の(1)に書いてあります。「大阪へ通勤される方への対応や大阪から通勤される従業員の方についての対応等」につきましては同じくこの資料3の3の(3)(4)に書いております。

話が変わりまして、参考資料で緊急事態宣言に関するお問い合わせ窓口という資料をお手元に配っております。今日は色々と県民の皆さんにお願いしますという話をしましたが、これに関する問い合わせの専用ダイヤルというのを3回線とりあえず設置しましたので、資料として渡しています。これは県民の皆様にアナウンスさせていただきますが、お問い合わせに対してはできるだけのワンストップで対応したいと思いますので、今皆さんの所で関連施設の開館状況などの説明がありましたが、そのような情報を危機管理局で一覧表で出せば、そういった問い合わせはワンストップで行いますので、情報の提供をお願いいたします。

【知事】 

 振興局で何か言いたいことはありませんか。

 それでは、振興局は管内の多くの方々にできるだけこのメッセージが届くようにそれぞれお願いしたいと思います。

 これで対策会議を終わります。

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