令和3年4月22日 知事臨時記者会見
知事臨時記者会見(令和3年4月22日)
県民の皆様へのお願い
知事:皆さん、昨日に次いで、またしても連続の記者会見になりまして、申し訳ないと思っておりますが、事態が事態なもので、次の記者会見まで待つわけにいきませんので、今日(発表を)やらせていただきます。
今日申し上げたいことは、和歌山県も部分的ですが、飲食店の営業時間の時短に踏み切りたいと思います、ということです。中身は、和歌山市内の飲食店、日付は今のところ5月9日まで、(時間は)21時までの営業ということで、21時からの営業を自粛して欲しいということを申し上げたいと思います。(資料の)「までの営業」というのは、21時までは営業していいですということを言ってるので、時短の要請は21時からの要請ということです。
こういうことをやろうと思いますと、内閣府と協議をしないといけません。それで内閣府との協議をこれから開始するということを、今、申し上げたいと思います。
協議先を内閣府と言いましたが、内閣官房の間違いです。ごめんなさい。内閣官房と変えておいてください。
バックグラウンドを申し上げますと、どうしてかということですが、大阪その他で時短をやっている府県があります。時短をやっていて、夜中にお酒が飲めないものですから、県外へ行ったら飲めるというような動きが少し出始めています。実は、これは和歌山県だけではなく、徳島県で起こったことですが、徳島県で同じように、阪神地方からお客さんが、徳島は(営業を)やっているからということで来て、それで感染が拡大したケースがありました。徳島県は、今時短をやっておられます。
今、そんなに(和歌山県でそういうケースが)大量にあるわけではありませんが、そこがバーッと流行ってくると、ちょっとこれは大変なので、予防的に時短をしたいというふうに思います。お客さんを区別して、あなた大阪からですかとか、和歌山の人だけいいですとか、そういうことは中々できないので、今、和歌山のお客さんもそんなにたくさんありませんから、こういう網の目をくぐるような行為を防止するために、時短をしたいということです。これが動機になっています。
対象は、そういうことが起こりうる地域ということで、和歌山市を考えました。
和歌山市長から、昨日、要請がありました。今日、私が今申し上げたようなことを言っておられましたが、和歌山市長が言うからというだけでは、ちょっとどうかなと思いますので、昨日、一斉に100件あまりのお店に実態調査に入りました。その結果、そんなにたくさんではありませんが、確かに大阪のお客さんがいますねというのが、一つや二つではなく、もうちょっとあったということでもありました。
従って、今後のことも考えると、これは抜け道を塞いでおいたほうがいいかなということで、時短の要請をさせていただきますということです。
法律的には、時短要請というのが、特措法24条9項の措置にもなりますが、まだこれは協議は整っておりませんので、県知事の要請であるというふうにお考えいただきたい。協議が整って、それでよろしいということになりますと、法律的にも24条9項の要請ということにしたいというふうに思います。これが時短の関係です。
そういうことになりますと、実は、まん延防止等重点措置の対象区域になってもいいなというふうに思いました。なってもいいな、なんて変な言い方ですが、そういうことを言った方が、よりインパクトが大きいのではないかというふうに思いました。まん延防止等重点措置の必要条件は時短なので、県内の事情だけに限れば、そんなに時短をやらなければいけないという要請はなかったので、法律的に言うと、ちょっとどうかなというふうに思っておりましたが、どうせ時短をお願いするんだったら、まん延防止等重点措置の対象になって、本格的にやってもいいなというふうに思いますので、これも協議に入るように指令をしました。
内閣官房がどういうふうにしてお考えになるか、政府がどういうふうにしてお考えになるか、今後、これは話し合いの状況になると思います。ただ、ちょっと私がそういうふうにしてお願いをしようとは思いましたが、初めから弱気なことを言っててはいけませんが、いつも申し上げてるように、和歌山県というのは、感染者はかなり出ていますが、全員入院をまだ可能にしているところで、他所では、初めから入院を全部させようということが念頭にないわけです。従って、他県並みにこれを考えれば、圧倒的に病院事情などは良くなるので、相対的に言えば、中々うんと言ってくれないかもしれないなというようなことはあり得ると思います。ただ、現時点ではそうですが、明日に状況は変わるかもしれないし、明後日に状況は変わるかもしれません。変わらないように、あるいはもっと改善するように、必死になって保健医療行政も頑張っていますが、この状況をそう楽観視できるもんではないので、我々がお願いをしても、そんなにナンセンスなことではないというふうに思っているわけです。これは、政府と相談していきたい。ただ、今、緊急事態措置で大騒ぎになってますから、すぐにこちらのことについて、早急に検討してくれるかどうかは不明です。
併せて、最近の感染は、たくさんあります。今日も後で福祉保健部技監から報告があると思いますが、かなりの感染者が出ています。入院もだんだんと厳しくなっていきます。そういうことで、入院調整をちゃんとやり、陽性者のお世話を一生懸命やって、濃厚接触者を検査しに行ってという、保健医療行政のイロハのイをずっと基本的にやっていますが、その中で、なんだと思うような話が、やっぱり保健医療当局にはあります。罹ってしまった人を責められないんですが、罹らないように今後注意して欲しいというのを、特に県民の皆さんに申し上げたい。
一つは、保健所の調査にはちゃんと協力をしてください。罹ったこと自体はしょうがないとしても、次に感染を拡大しないためには、保健所にちゃんと誰と会いましたとか、そういうことをきちんと言ってもらわないと困るし、あなたはここへ入院してくださいと言ったら、その通りに従ってもらわないと、とても危ない。自分は勝手なことをするんだというようなことを言われたら、それは本当に社会的にとてもいけないことをしてるんだというふうに思って欲しいと思います。感染よりも保健所の調査に協力しないことの方がいけないことだというのは明らかですから、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
もう一つは、症状が出れば、通勤・通学を控えて直ちにクリニックを受診というふうに言っていますが、今日あるいは昨日の感染者の動向を見ても、新たに発見された人で、割合早期に、要するに症状が出てからすぐにPCR検査を受けに行ってくれて陽性が判明した人もいますが、それに対して、1週間とかそれ以上、ずっと我慢していた、あるいは放っていた。その間、いろんな人と接触していた人が、やっぱりいます。従って、ちょっとでも変だなと思ったら、今の時期、新型コロナが一番疑わしいわけですから、通勤・通学を控えて直ちにクリニックを受診して欲しい。PCR検査はどんどんやってくれますので、ぜひお願いしたいというふうに思います。
それから、家族以外とのカラオケを控えるというふうに注意をしています。これは、4月13日からやっていますが、まだ、新しく陽性が判明した人の中に、それよりもかなり後でも、カラオケサークルでの活動でうつった人がいます。ですから、本当に危ないから言っているので、しばらくの間だけは止めてもらいたいということです。
それから、大阪府などへの不要不急の外出を控える。特に、大阪で飲食をするのは止めましょう。大阪だけではなく、京阪神が多いと思いますが、大阪その他の感染多発地域へ行って、飲食するのは止めましょう。これはずっと前から言っていますが、まだこれだけ流行っている中で、それによってうつったと思われるような方も、まだ出てます。従って、これは本当に危険ですから、ぜひ止めて欲しいというふうに申し上げたい。今の皆さんに対する注意は、飲食だけではありません。大阪府などへの不要不急の外出を控えるということなんで、例えば昔あったようなライブハウスとか、そういうところへ行かれるのは良いことなんだけど、今だけ止めましょうということは、ぜひ徹底して欲しいというふうに思います。
以上です。
質疑と回答
産経:(特措法)24条9項の要請に合わせて、まん延防止等重点措置の要請を国にするという理解でよろしいでしょうか。
知事:要請というと、世の中で新聞紙上、要請と言ってるものは、結構、協議が整って、知事が正式に要請をしますという場合に使うように理解しています。そういう意味では、まん延防止等重点措置の適用について、協議に入りました、協議の指示をしました、そういうふうに言っていただいたらいいのではないでしょうか。確か、愛媛かどこかもそういう段階を経た時がありました。
産経:今日から国との協議に入るという理解でよろしいですか。
知事:はい、その通りです。今言いましたので、まだ国は知らないと思いますが、これからどうですかという話をすると、基準や相場など様々なことについて、国は考えてくれると思いますが、さっき言いましたように、今、緊急事態宣言の話で大騒ぎしてるので、ちょっと後回しにされる可能性はあります。
産経:手続き上そういう協議に入るということですが、一般的な和歌山市内の飲食店に対する時短要請自体は、いつからという理解ですか。
知事:まず、県知事としてのお願いは、今からです。ただ、これは法律に基づく行為でもあるので、例えば、罰則みたいなものもあります。そういうようなものも含めて、法律的な行為として行うには協議が要ります。従って、そこは今、もうそうなりましたとは言えない。私のお願いは、法律と関係なくお願いをするわけですから、今(時点)からということです。
産経:つまり、段階としては、法律的な立て付けのない、知事としての一般的なお願いは、もう今時点からスタートです。その後、国との協議で(特措法)24条9項の適用となったら、それに基づくものに切り替わるし、まん延防止が正式に実施されることになったら、それに基づく要請に切り替わっていくという意味合いですか。
知事:そういうことです。
産経:そのタイムスケジュールが、いつどの時点で切り替わるかというのは、国とのやり取りでしか分からない。
知事:分かりません。
産経:ただ、後ろは、一応今のところ9日までという切り方をしている。
知事:そうです。私が、今、県民の皆さんに県知事としてお願いしている目途は、9日までです。なぜかと言うと、全面的に不要不急の外出の自粛をお願いしますというのが9日までなので、一応そこに合わしています。国との関係で、いつからいつまでというのは、(特措法)24条9項の問題として、認めてくれるとしても、いつからいつまでというのは、ちょっと変わるかもしれません。
産経:そこはもう国との協議次第ということですか。
知事:はい。それから、言わずもがなのことだと思いますが、時短に伴ういろんな助成のスキームがある。これは、国の協議が整ってなければ適用はできません。
産経:昨日の段階では、あまり夜の街に人がいない中でというような形で、効果に懐疑的なお話もされてたかと思いますが、そこは和歌山市長からの要請と、県としての実態調査の中で、必要性を感じたからという理解でいいですか。
知事:そうです。特に、私がちょっと危機感を感じたのは、和歌山市長から聞いた話ですが、一部のお店の経営者が、和歌山だったら夜中まで飲めますと言ってセールスに入ってるという話があって、これはとても危険なことだと思います。従って、こういうのは止めてもらおうと。普通に、和歌山市の人が来られる、あるいは、たまたま他県の人が居ましたというのは、普通の姿だと思いますが、わざわざ呼び集めるのは、ひょっとしたら、呼び集められてわざわざ来る人の感染リスクは、他の人より高いかもしれないと思いました。というのは、かいくぐって来てるわけです。家族で遊びに行きましょうと言って来てる人たちなんかより、遥かに感染リスクの高い人たちを呼び集めてしまう可能性がある。ここは、ものすごく危機感を持ちました。
産経:お話の中で、予防的措置という言葉もありましたが、県内で飲食店でのクラスターというのは、今のところ最近あまりないような状態ですが。
知事:ないわけではないのですが、あまりにもたくさんあるから、そんなに顕著なやつがドカンと(発生している)いう話ではないです。
産経:1年ほど前の緊急事態宣言の時に、越境パチンコが話題になりましたが、その時と、構造としては似たような形ですか。
知事:構造としては似てます。あの時は、全面的に止めようと思ってたので、パチンコでもなんでも、(和歌山に人が)来そうな業種は全部止めてしまえというふうにやっていました。だけど、それはちょっとおかしいなというふうなことは、今思ってます。すべて「来るな」というようなことを言えるものでもないし、そこまでやる必要もないような気がします。なぜかというと、感染リスクがむちゃくちゃ高いところは別にして、そうでないところは、それぞれの府県民の属する、大阪だったら大阪府知事が出すメッセージに従って行動してもらったらいいのではないかと思っています。和歌山県の県民は、和歌山県の県民に対して私が言ったことを守ってもらえば良いというふうに思ってるからです。
読売:要請内容を21時までとした理由を聞かせてください。
知事:大体、これは飲食を全部止めようと思ってるわけではありません。それに、皆さんが夜中まで飲んでいるというのは、そんなにたくさんあるわけではありません。あんまりこれを早い時間にしますと、それこそ、普通の飲食に出かけるのも全部駄目かとなる。それはそれで説明が要りますし、そういう問題があるので、必要にして十分な形にしたということです。必要にして十分というのは、主として大阪などから、わざわざ自分ところの制限をかいくぐって来られる人の動機を考えたら、大体、このぐらいにしとけば、(和歌山に)来てもしょうがないというふうに思うのではないかと思ったのが、一番大きいとこです。
読売:現段階で協力金とかを検討するというか、考え方は。
知事:まず、時短について、(特措法)24条9項の措置として認められれば、時短に対する協力金のスキームがあります。国が大部分を出してくれて、県が足すというスキームがありますので、国が認めてくれれば、これが適用になります。それは、今、申し上げました時短の話だけで、それ以外の飲食店も、多分、今、困っておられると思うし、飲食店だけではなくて他の業種だって困っておられると思います。今度は、そういうものに対する補償とか救済は、やっていかないといけないと思うので、どうやったらいいか、今、その実態を一生懸命調べて、どう困っているか、どういう手を打ったら一番、過不足なく上手くいくか、困ってる人にはたくさん、困ってない人にはちょっと、というような形に上手くできるかを、今、事務的に一所懸命考えてるところです。
従って、県民の方は、一般的な救済は、さっき申し上げました法律に基づく国の制度としての協力金だけではなく、その外側に一般的に全部あるというふうに考えていただいたらいいと思います。ただ、そんなにものすごいお金が出せるとは思いません。私的な経済を公的助成で全部カバーなんて絶対できない。だけど、少なくとも何か考えなければいけないとは思っています。
毎日:緊急事態宣言ではなく、まん延防止をするんだったらというところの理由を伺いたいのですが。昨日の会見では、まん延防止等重点措置もあまり効かないなというご発言もあったと思いますが、その理由を伺えますか。
知事:まん延防止等措置は、今の流れから言うと、基本的には時短で構成していくことになるのではないかと思います。これも、政府がやられることだから変わるかもしれませんが、そういう状況を前提にして考えると、時短で感染防止を全部止めるのは難しいので、あんまり効かんなあと言ってたわけです。しかも、和歌山県民にうつってる時に、和歌山県民が夜中にワンワン騒いでるかというと、あんまり騒いでいないので、そこを止めても、一般的に感染は防止できないと思ったわけです。
ところが、徳島で実際に起こったことだし、和歌山県でこれから起こりそうなことを考えると、たまたま制度の違いによって、大阪の感染がこっちへ引っ張り込まれる可能性がある。その可能性がある今、重要な唯一のものはこれだと思います。夜中にわざわざかいくぐってでも来たい人は、感染してても来ます。想像ですが、私はそういう感じがして恐れるわけです。ですから、そういう点で、法の目をかいくぐって大阪から和歌山に来られてる人は止めたい。止めるためには、お店で、あなた大阪ですかとか、そんなことは言えないから、21時以降は、和歌山市に限っては止めさせてもらおうと思ったということです。
そうすると、その次に、一部にしろ時短はやってるんだから、ステータスとして、まん延防止等重点措置の対象になってもおかしくはないのではないかと思うので、いかがですかと協議に入ろうと、こういう流れです。
今、大阪などが緊急事態宣言の対象になるかという話をしています。これは、幾らなんでも和歌山が言うと非常識でしょうと言われるのは決まってるので、それはちょっと無理ですねということだと思います。
毎日:とはいえ、今後の感染状況も踏まえて、どんどん増えてくれば緊急事態宣言の方に切り替わることも。
知事:そのとおりです。だから、まん延防止等も認められる可能性もあるし、ひょっとしたら、一足飛びに、ホップステップがものすごく短くて、パパっと緊急事態宣言の対象地域になる可能性だってないことはない。それを防ぐために必死になって頑張ってますが、法律的な要請とかそういう話がある。皆さん、何か宣言したら、一生懸命やってるというふうに思われるかもしれないので、そんな投書も多いのですが、それはちょっと違う議論で、レッテルを貼ることが大事なわけではないです。
産経:今回は和歌山市のみということですが、橋本保健所管内や田辺保健所管内あたりも、かなり感染自体は増えていて、橋本は大阪由来の件も結構あると思いますが、そこを対象にしなかったのはなぜでしょうか。
知事:まず、今回は、大阪の時短をかいくぐって、和歌山の夜のお店にやって来る実態がどのぐらいあるかということを念頭に置いて考えた措置です。感染が、夜の町から出ているというのは、実は、そんなに今のところは無い。どちらかというと、大阪に働きに行ってうつられたとか、遊びに行ってうつられたとか、大阪に限らず、感染しているところから和歌山へ来られたとか、そこへ行ったとか、そういうことでうつっているのが結構多い。
これは、実態が少なくとも少しあり、今後増える可能性がある。セールスをするというのは恐怖だったもんですから、増える可能性があるので、和歌山市については実態ありと考えてやりましたが、今のところ、他のところではどうも考えられないというふうに思ったので、対象にしていません。だけど、現実に、私たちの見方がちょっと甘くて、あそこに(増えるような可能性がある)というような話があったら、やるかもしれません。
朝日:先ほど、飲食店100件に対して調査をしたとおっしゃっていましたが、100件調査した中で、実際に大阪からのお客さんはいますと言ったのは、何件ですか。
知事:1割強ぐらいです。現実には、そんなにまだワンワンいるわけではありません。ワンワンいたら、それは我々がもともと「夜中はどうですか」と言っている調査に、先に引っかかってたんですが、今回、わざわざ「大阪の方は居ますか」と言って聞いたのに引っかかったのが、そういう感じです。
朝日:その、1割強という数字が、危機的な数字だと見ている。
知事:いやいや、違います。さっきも言いましたように、これは予防です。
朝日:今後、この1割強からもっと。
知事:もっと増えたら大変だということで、この際、網の目をくぐり抜けてくる抜け道は封じておこう。そういう意味で、予防的にと言っています。
朝日:ちなみに、その調査というのは、お店への聞き取りですか。
知事:そうです。
朝日:電話で。
知事:基本的には、電話です。急に言ったから、いちいち行けないので。
朝日:県内の感染状況とか、それ自体について危機的なものを感じているというよりは、あくまで大阪から来るものの予防的なことで。
知事:今日言った、これは(そうです)。全般的にはすごい(危機感を)感じています。和歌山は、結構、和歌山方式で自信はあって、県民にはいろいろなお願いなどをしないで済まそうとしていました。特に危ないやつ、感染地域に行って朝まで飲んできたら絶対うつりますからというような話以外は、できるだけお願いはしないようにしようとしていました。しかし、それはもう全然無理だから、最近はどんどん県民にお願いし始めています。だから、これは危機感の表れです。
朝日:実際に、大阪から飲みに来た人が原因となって感染したと認定はできなくても、可能性があるような感染例みたいなのがありますか。
知事:感染ルートは全部調べているから、そういう意味では、今のところ多分ない。だけど、そういう方がちょろちょろっと増えてきたので、これは危ないということで、今回、予防的に、21時以降の営業は止めていただけませんかというふうにお願いをした。
朝日:そういう方がちょろちょろと増えてきたという、そういう方というのは、どういう方ですか。
知事:大阪だと飲めないので、わざわざ大阪から和歌山へ来て、飲んだり遊んだりしている人です。
朝日:昨日の調査は、初めて調査されたのではないんですか。
知事:一般的に、ずっとやっています。どの辺に人がたくさんいるか、どの辺の実態がちょっと危険か、そんなことについてはずっと調査しています。その結果として、例えば、お客さんの区別なんかしないで、群れてますというようなところがあるかといったら、あんまりないのは分かっていました。今でも、その認識は同じです。
朝日:これまでずっと(調査を)やってきた中で、これぐらいの割合だったのが、昨日1割強になったというんだったら、増えてきてると言えると思いますが、そういうことですか。
知事:違います、で答えは終わりだけど、それでいいですか。
朝日:昨日が1割強だったというのは分かりますが、それがなぜ増えてきたという根拠になるのかを知りたくて。
知事:まず、和歌山市からそういう話が来ていました。それから、個々の話としては、これは1割とかではないけど、環境生活部がずっと調査しているもので、私への報告の中に、そういうのがちょっと出てきた話は、昨日の時点でもありました。それで、和歌山市は、もっとたくさんあると私に言いました。さらに、セールスをしている人もいるという話があり、これはかなり危機感を持ちました。だけど、市長さんが言うから、そうですかと言って(対応する)というのは、ちょっとお粗末です。だから、それを裏付けに昨日行かせたわけです。そしたら、そんなに多くはないけど、やっぱりちょっと有為の数はいました。
もう一つの話は、徳島県で、それが露骨に起こったわけです。従って、徳島で起こったことは、和歌山でも起こりかねないから、予防的にそれを止めよう。止める時に、「あなたどこから来たの」と言って、そこで帰ってくださいなんて、そんなのできるわけない。従って、もともと、そんなにお客さんがたくさんいたわけではないので、この際、21時で営業を止めていただけませんかと。そしたら、大阪から来るインセンティブが無くなります。これが予防です。
どうぞよろしくお願いします。