令和2年5月1日 新型コロナウイルス感染症 知事記者会見

知事記者会見(令和2年5月1日)

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広報課長:それでは会見を始めます。

知事:それでは、和歌山県のコロナウイルス感染症で、本当に困っておられる方々に対する救済策、支援策を独自に考えましたので、これについて発表させていただきます。
 独自にというのは、県がもともと持っていたもの、それから国が、予算が通ったばっかりですけど、実はたくさんのメニューが、今ちょっと降ってきますけど、それに加えて、県がプラスアルファで上乗せをして、遺漏なきを期するということであります。
 多分、今日、皆さんに申し上げるような包括的な支援策を打ち出したのは、和歌山県が初めてではないかと思います。ほとんどの県は、支援策として、休業補償、マスコミでよく流布している言葉で言うと休業補償を協力金という名前でやってるところも多いんですが、この協力金がほとんどで、それにプラスアルファをつけてるところが、あと2、3県あると思いますけど、和歌山県みたいに、全面的に、県独自の対策で上乗せしていこうというところは、今のところないと思います。だから、初めてのケースですが、とにかく早いスピードで、県民の皆さんを救わないと危ないということでありますので、思い切って決定をしました。
 それについてご説明しますが、中身は、下本部長からしゃべってもらいますけど、まず前提として、これを申し上げたいと思います。我々は支援するのは、こういう三原則でやる。全業種、すべての人が対象だと。困ってる人はみんな困ってるんだいうことです。我々が、法律上の休業要請をした業種だけお金をあげますからやめてください、なんていうのは、それは邪道だと思います。だからといって、その人たちを、何にも救わないのかって言ったら、全然違うんで、すべての業種、すべての人が対象というのが第1の原則です。
 第2は、困ってる人を助けなきゃいけない。蓄えも十分あって、それでかなり所得も高いと、そういう人を助けるよりは、困ってる人を助けなきゃいけない。これが第2の原則であります。
 それから第3の原則は、和歌山県は、コロナがおさまったら、また飛躍していかなきゃいけない。そのために、事業継続をぜひやってもらわないと困る。従って、事業継続に資するものを優先してやっていかないといけない。これが三つの、和歌山県の原則であります。
 この間も発表しましたように、そのために支援本部を作りました。下副知事が本部長で、それで、二つのチームがあります。一つは、総合支援相談窓口で、これはすでに発表されている国の対策、もうじき使えるようになりますから、それからさらに、県がもともと持っているような緊急に使える救済策、これは2月1日ぐらいからずっと使えるようにしていますが、そういうものについて、どんどん使っていく世話をしていく窓口。それと、今回ご説明するような、支援策を検討するチーム、この二つを作って、下副知事にコントロールしてもらいながら、強力に進めようと、しかも、早く進めようということをやってきました。
 そこで、できましたので、我々の気持ちとしては、第1弾だと思っておりますけれども、ここに載っけているように、県独自の事業継続支援金、それから県独自の県内事業者事業継続推進、持続化給付金申請サポート、雇用調整金助成申請サポート、教育訓練の推進、観光関連事業者緊急融資、それから、生活者に対して生活福祉資金の特例貸付、住居確保給付金、そして生活保護、こういう県独自の体系的な施策を、国や、これまでの県の施策に上乗せをしまして、それで使っていくということで、規模的にも、それから、スピードというか速さでも、断然、日本の中で初めてだ、一番だというふうに思っております。
 それから、既存のものは、こういうふうに、皆さんにもうお配りして、振興局とか各市役所とか町役場とか商工会議所とか、そういうところでも、この紙もあるし、それから、ホームページでも中身は見ることができるし、これはいつから申請できるんでしょうかなんてことも含めて全部書いてあるんで、これがかなり大きな武器になるとは思います。よく20万円とか、東京都は100万円だとか、そういういわゆる休業補償、休業要請業種だけに配る休業補償だけが世の中で話題になってますけど、実は、それよりもはるかに、こういう国やそれぞれの都道府県がもともと用意してたようなものを使って救済していくという方がはるかに影響力が大きい。だけど、これでも不十分だと我々は考えたので、これから、副知事が説明してくれる県独自の対策を上に乗せていくということを、今日発表したいと思います。


副知事:それでは、本部長を務めます、副知事の下でございます。私の方から、具体的な事業について説明をさせていただきます。
 資料についてはお配りをしておりますので、この緑の方の帯をしている用紙と記者発表資料と、2枚を参照していただきながら、ご報告申し上げたいと思います。
 この支援策を策定するに当たりましては、業界の皆さんのいろんな事情であり、ご要望等を十分お聞きした上で、知事がただいま説明をいただきましたように、県独自で、事業者の皆さんが必要としている事業を、作り上げたということでございます。
 まず事業継続支援金でございます。これは、国の制度と同じく、売り上げの減少率が50%ある事業者の、事業継続に向けた支援金を支給するという制度でございます。他の都道府県等では、一律の定額給付を行っているところが多いところでございますけども、本県としては、従業員の規模に応じまして、20万円から100万円を支給をする。もちろんこれは全産業が対象で、国の持続化給付金の給付を受けた事業者を対象としております。これは事務手続き上、こうすることが、お困りになっている事業者の皆さんの手元に早く資金が届くということで、こういう制度といたしました。想定される事業者数でございますけども、3万事業者のうち、想定しているのは8,000事業者としてございます。
 次に2番目でございますが、その他事業継続に向けました支援メニューといたしまして、まず、県内の事業者の事業継続の推進のために、県内事業者が、事業継続のために実施する事業、こちらも参考にしていただきたいと思います。今回のコロナによる危機的状況を乗り越えるために事業者が実施する事業、それから、安全安心を確保するために実施する事業、それに対しまして、限度額100万円で、対象経費の3分の2を補助するということでございます。細かい点につきましては、こちらの方に記載をしておりますので、ご参照いただきたいと思います。
 それから3番目は、持続化給付金の申請をサポートするものであります。国の事業で、持続化給付金を支給するという制度がございますが、この窓口が商工会議所や商工会となってございまして、この制度を速やかに受けられて、事業者の手元に早く資金が届くようにということで、この手続きに関する助成を商工会議所あるいは商工会等に行うということでございます。
 次に4番目の雇用調整助成金の申請サポートでございます。これは労働局の方での雇用調整助成金の申請につきましては、大変煩雑な部分もございますので、社会保険労務士の皆さんが、この手続きを代行する場合もございます。社会保険労務士に委託いたしまして、相談窓口をまず設置をするということ。それから、アドバイザーという形で社会保険労務士の皆さんにお願いをするという資金、そういう費用を県が負担するものでございます。
 次に5番目の教育訓練の推進でございます。今申し上げました雇用調整助成金を活用した企業、事業者が行う従業員の教育訓練、これに対して、休業中に、従業員の教育訓練を行った事業者に対しては、国の方は中小企業者に対して2,400円の上積み措置がございます。大企業は1,800円でございますけども、県は、これにさらに3,000円を上乗せして支給するというようになってございます。
ですから、雇用調整助成金が8,330円でございましたが、これに、この2,400円、それから県の3,000円を上積みをして、最大で1万3,730円の助成が受けられるということになるはずでございます。
 次に、これは観光関連の事業者に対して、緊急融資を行うということでございます。すでに、県の制度融資の中で、3000万の無利子融資、それから保証料の減免も行いますが、その上に追加をいたしました。観光事業者に対する特例として、融資はさらに3,000万上乗せするということでございます。もちろん1年間の無利子、それから保証料の免除を行うものでございます。
 これは知事からも説明がございましたが、今説明申し上げましたIとIIにつきましては、県独自のものでございまして、事業費総額が、合わせて約40億円というふうに予定をしてございます。その他生活支援メニューにつきましては既に、説明をしておりますので、今回は省略をさせていただきます。
 私からは以上でございます。


知事:ちょっと省略されたんで、そこも結構力を入れて、考えてるんで、私から補足します。要は個人用の救済制度、今回新しく作った制度じゃないんですけども、やっぱり本当に困っていて、明日をも知れねというような方も、いないとも限りません。その方に、まず生活福祉資金の特例貸付をして、繋いでもらうと、何十万円の世界になりますね。それで、その後、家賃なんかも払えませんというのは、住居確保給付金で繋いでもらう。
 この2つでもまだ繋げないって言ったら、もう臨時的に生活保護で生活を繋いでしまおうと。まあ、コロナって、そんなに永久じゃないですからね。いつかはV字回復かどうか知らんけど、回復しますよ。その時に生活保護からまた普通の仕事に戻ってもらえばいいんで。とにかく、本当の困窮っていうのは救わなきゃいけないから、これも用意しましたというふうに申し上げたいというふうに思ってます。以上です。


広報課長:それでは、質問をお受けします。

NHK:NHKの牧原です。事業継続支援金を満額受け取れるような企業というのは、大体、規模がどれ位、従業員がどれ位いる企業を想定してらっしゃるんでしょうか。100万円ですね。

商工観光労働部長:100万円の事業者は、10社程度になろうかと思います。大体、今考えていますのが、20万、30万、50万、100万の区切りを考えているんですけど、100万円の対象となる事業者というのは、300人とか400人以上ということになります。

時事通信:時事通信社の大塚です。県の独自の支援策について、お伺いしたいんですけれども、まずその枠組みとして、本当に県が一から作り上げたものというのは含まれているんでしょうか。

知事:枠組みとしては全部そうですよ。全部そうですが、これ、どこにもありません。つまり、国のセットメニューの中にはありません。例えば、大塚さんが言われたのは、事業継続支援金は、どういう手続きでやるか。別途、申請書を持って来いって言ってもいいわけですよ。いいんだけど、それよりも、どうせ100万円、200万円もらいに行くんだから、同じ申請でこっちでやってあげたほうがいいでしょうと、それだけの話。

時事通信:手続き上は、国のものと。

知事:便宜的にね。利用者の方がよかれと思ってやってるんですよ。別に別途やったっていいんですよ。やったらいいんだけど、利用者のためにはその方が、いいだろうなあというふうに思うんで、別に国の制度を前提にして考えてる訳ではなくて。例えば、他県でやってる協力金なんかもそうでしょ。あれも、20万円ずつあげたり、100万円ずつあげたりするわけですね。あげたりするんだけど、申請を別途せないかんでしょ。あそこで言えば、よく分かんないけど、休業要請をして本当に休業した人って100%無くなるわけですから、50%以上に絶対なりますよね。そうすると、利用者の方からすれば、どうせ国からもらう時に手続きするんだから、一緒に頂戴と言った方が楽でしょ。そういうことをやってるのか、やってないのか一々調べてないけど、やった方がいいですよね。まあ、そんなことです。
時事通信:なるほど、分かりました。

知事:今日、発表したのは、IとII。IIIは元々ある制度なんで、IとIIは全部新しいものです。

時事通信:分かりました。言葉として国の制度に上乗せするという言い方がありました。そういう意味で支援の形ですね、性格上、国のものに、何て言うんですかね、上乗せする形での支援策。

知事:言いましたのはね、国からも支援くれるでしょうと。国から支援してくれて、国だけの支援で終わりですか。そうじゃなくて、県からも上乗せでさらに支援しますというつもりだったんですけどね。一般的な意味です。

毎日新聞:毎日新聞の木原です。その他の事業継続に向けた支援メニューの中で、県内事業者事業継続推進ということで、①から③の事業が書かれてると思うんですけど、これは具体的に例えば事業継続のために実施する事業とかは、どういったものを想定されてるんでしょうか。

商工観光労働部長:この横紙があろうかと思います。ここに例示ということで、事業継続のための事業ということで、従業員のスキルアップ研修、ネット販売システムの構築。よろしいでしょうか。この横紙の県内事業者事業継続推進(イメージ)ですけど、Aとして事業継続のために実施する事業ということで具体例を挙げています。Bとして、危機的状況を乗り越えるために実施する事業ということで、デリバリーやテイクアウトの導入、新商品開発。Cとして、安心・安全を確保するための事業として、パーテーションであるとか、施設等の消毒に要する備品購入を例示として挙げています。

毎日新聞:これは貸付じゃなくて、給付っていうことでよろしいんですよね。

知事:補助金ですね。3分の2の補助金。

産経新聞:産経の前川です。まず、IとII合わせて40億っていうことなんですけど、ざっくりIとIIでどういう振り分けでしょう。

副知事:それでは、Iが17億円。IIが21.6億円を予定しております。

産経新聞:ありがとうございます。Iの中で、対象約8,000事業者ということですが、分母は先ほど3万のうちと言われた、これがいわゆる県内事業者の数という理解でよろしいでしょうか。

副知事:全ての県内事業者?

産経新聞:全ての県内事業者。

副知事:対象になるのがおそらく8,000事業者だと。色んな事業者がありますので。

産経新聞:そこが全部申請してくれたとしてという積算?

副知事:そうです。対象になる事業者が全員、全部が申請してくれたとして8,000事業者。

商工観光労働部長:ちょっと補足ですけども、対象は3万ですけども、大体5割売り上げが減というところの見込みとして、推計に基づくと8,000位かなということです。それは推計ですので、正しいとは限りませんけども、大体8,000位かなと。

産経新聞:予算立てとしてそこが大体全部充当できるような規模ということで組まれたということですね。分かりました。あと確認なんですけど、約40億円っていう金額の原資は、いわゆる特定給付金?

知事:これはですね、交付金が来ますね。交付金で使わせていただこうというふうに思っているけれども、はみ出したりしたら、もちろん、県単で使えますから、別に交付金だけで終わりというわけではありません。交付金はもちろん使わせていただきます。

産経新聞:主にはそれを充てるという方向。

知事:主に充てるようにしたいなと。

産経新聞:分かりました。

広報課長:他にございませんか。それでは会見を終了します。

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