令和7年12月和歌山県議会経済警察委員会会議記録
令和7年12月和歌山県議会経済警察委員会会議記録
1 日時 令和7年12月16日(火)午前10時1分~午前11時33分
2 場所 第3委員会室
3 出席者 委員長 鈴木德久
副委員長 長坂隆司
委員 井出益弘、尾崎要二、中本浩精、山下直也、岩井弘次
欠席委員 なし
委員外議員 なし
4 概要
午前10時1分開会
●鈴木委員長
◎開会宣告 挨拶
◎報告事項 委員の欠席なし
◎傍聴協議 なし
◎撮影許可 3件
◎議 事 議案7件、継続審査を要する所管事務調査9件
◎審査順序宣告 地域振興部、商工労働部・労働委員会、公安委員会の順に審査
◎地域振興部審査宣告
◎議案等に対する説明要請
●赤坂地域振興部長説明
●鈴木委員長
◎議案等に対する質疑及び一般質問宣告
Q 岩井委員
今、地方版の図柄入りナンバープレートのアンケートが実施されており、来年1月末まで受け付けされているということで、走る広告塔と
言われるものであるが、この状況について教えてもらいたい。
A 宗野地域振興課長
地方版の図柄入りナンバープレートの状況であるが、今現在和歌山県ではまだ導入されていない。走る広告塔とも言われているが、
地域の風景であるとか、観光資源などを図柄としたプレートは、県としても地域の魅力を全国に発信する効果的な手段と認識している。
国のスケジュールでは来年の夏に募集するとされているので、それに向けた準備として、導入に向けたアンケート調査を実施し、様々な
段階で県民を巻き込み、多くの県民からの意見をアンケートで回答してもらい、今後の普及や機運醸成に取り組んでいきたい。
Q 岩井委員
導入に賛成、反対も含んだアンケートであり、現状は言えないかもしれないが、反対が多いという雰囲気ではないか。
A 宗野地域振興課長
まだ回答の中身は我々の手元にないが、県民の皆様に賛同してもらえるように、広く周知しながら、元気な和歌山に向けて県内を活気
づけていきたいと思っている。
Q 岩井委員
ぜひ導入してもらいたいと思うが、今回は県版になるのか。例えば、大阪でいえば堺、静岡でいえば富士山ナンバーが走っている。奈良
でも飛鳥があるが、和歌山県版として実施するのか、和歌山県内の地域限定版で実施するのか、まだ決定はしていないのか。
A 宗野地域振興課長
和歌山県版となる。
要望 岩井委員
ぜひとも良い案ができて導入できるようにお願いする。
Q 山下委員
以前、日韓親善和歌山県議会議員連盟で岸本前知事と一緒に韓国に行って、航空会社や大型クルーズ船の会社を訪問し、観光について
意見交換を行った。
その際、和歌山県における観光プランについて、例えば、関西国際空港から来県して、美味しいものをいっぱい食べて温泉に入ってもら
い、熊野白浜リゾート空港から帰国するプランや、熊野白浜リゾート空港から高野山へ行くコースなど、韓国サイドでも考えるが、和歌山
県にも考えてほしいという要望があった。
韓国に限った話ではないが、和歌山県のモデルルートを考えて、誘客につなげてもらいたいと思うがどうか。
A 和田観光交流課長
まず韓国の航空会社に関しては、来年2月のチャーター便の新たな実施に向け、現在調整しているところである。また韓国の大型クル
ーズ船に関しては、来年の3月末から10月の間で寄港が可能か現地と調整を進めているところである。また現在、韓国だけではなくいろ
いろな国へセールス活動を実施する中で、様々なモデルルートを県で作成し提案しているところである。
その提案を受けて県に興味を持っていただいた旅行会社や航空会社の方々を県に招待して実際に視察してもらい、商品造成につなげて
いくFAMトリップを積極的に実施している。引き続き頑張っていきたい。
要望 山下委員
和歌山の白桃をぜひ食べたいという意見も多くもらった。食べ物のPRも併せてしっかりお願いしたい。
Q 尾崎委員
今、説明のあった中で、「温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録の実現を目指している中」とあったがあまり聞きなれない。目指して
いくならばそのための体制や熱意、また、組織等はできているのかについて、実情を教えてほしい。
A 林観光振興課長
組織としては、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会が事務局となり、「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産全国推進協議会を組織
している。後に続くような形で、「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産登録を応援する知事の会、「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産登録
推進議員連盟といった組織もあり、みんなで一緒になって盛り上げようとしている。
そんな中、11月28日に文化庁の諮問機関である文化審議会、無形文化遺産部会で、今年度のユネスコ無形文化遺産への提案候補とし
て、神楽と温泉文化が提案され、優先順位は、神楽が1位、温泉文化が2位ということで了承された状況である。
認定時期については、日本は2年に1回しか申請できないという条件があるため、神楽が2028年、温泉文化が2030年12月頃に国の委
員会で審議・決定される。県としても署名協力するなどバックアップして今後も一緒に盛り上げていこうと考えている。引き続き登録
に向けて、頑張っていく。
Q 尾崎委員
説明を聞いたが、話をきちんと聞いたのは初めてである。
様々な温泉地がある中で、和歌山が手を挙げて盛り上がりを見せていくことは大事であるが、日本全体で認定されるというような認定の
仕方はあるのか。みんなでと言うと強力に聞こえるが、中心となるのはごくわずかな組織で人任せになる可能性がある。
もちろん県議会の中でも議連などでそういう議論をしたことは一度もないがどうか。
A 赤坂地域振興部長
知事の会では、温泉を主要観光資源とする県の知事が集まっている。和歌山の源泉は500を超え、九州は3000以上の源泉がある中、こ
のような都道府県がリードしながら温泉文化の発信をしている。
また、ユネスコ無形文化遺産は、日本を代表して何をするかというもので、日本の文化として世界に打ち出すのは、まずは2028年に
神楽、その次に温泉文化ということが決まった段階である。
県内でも温泉文化の素晴らしさをPRしているところであり、先日も東京で和歌山の温泉と食をPRするイベントを開催した。これからも
ユネスコ無形文化遺産登録に向けて、温泉をPRしていきたい。
要望 尾崎委員
温泉に関係する有名なところと協力していこうということだが本当によいのかと思う。
例えば、ミカンについては、8月26日に和歌山県は世界農業遺産の認定を受けた。東京から沖縄までミカンはあるが、それをまとめて
申請しても認定されない。和歌山が先陣を切って認めてもらおうと努力をしたから、世界農業遺産に認定してもらった。
期待しているからこそ、温泉で有名な都道府県で協力して認定を目指していくというのは、取組として弱い。白浜のパンダを返還した
影響もあり、和歌山をいろんなことで売っていこうとしている。
和歌山の各地にある温泉はすばらしく、原点に戻って温泉を売っていこうということは大事なことなので期待をしているが、日本全国で
取り組んでいこうということであるので、そこに関しては疑問に思った。目新しさで引きつけることもよいとは思うが、和歌山の誇れる
温泉を原点としてぜひ頑張ってもらいたい。
Q 中本委員
尾崎委員の質問を聞いている中で、温泉といえば水、観光でも「水の国、わかやま」でPRされていたと思うが、今回は釣りをターゲット
に絞らせてもらう。
釣りを楽しみに和歌山に来られる方はかなりいるのか。
A 林観光振興課長
和歌山の地形として、きれいな海、川があり、また、隠れ谷池などは釣りのメッカと言われているところで人気はかなりある。県とし
ても釣りを売り出していくということで、最近はSNSで動画を作って、釣り体験の楽しさをPRしているところである。
要望 中本委員
釣りを和歌山へ来ていただく一つのツールとしてほしい。釣り天国和歌山というところで今も取り組んでいるということを聞いたので、
これからも頑張ってほしい。
●鈴木委員長
◎議案等に対する質疑及び一般質問終了宣告
◎議案に対する採決宣告
◎議案第146号については、全会一致で原案可決
◎地域振興部審査終了宣告
◎休憩宣告
午前10時25分休憩
午前10時28分再開
●鈴木委員長
◎再開宣告
◎商工労働部・労働委員会審査宣告
◎議案等に対する説明要請
●中場商工労働部長及び上野労働委員会事務局長説明
●鈴木委員長
◎議案等に対する質疑及び一般質問宣告
Q 中本委員
議案第147号和歌山県営競輪事業特別会計補正予算に債務負担を計上しているが、この概要を説明してほしい。
A 岡商工企画課長
令和8年度からミッドナイト競輪を開催するため、公共建築課に依頼して今年度に設計業務を発注し、さらには設置工事を発注する予
定であった。しかし、設計業務の入札に応札がなく不調となったため、メンテナンスリース方式により、照明設備の設計・設置工事を実施
し、設置された照明設備のリース契約を行うもので、令和7年度から令和13年度の7年間の債務負担行為の設定をお願いしている。
可決されれば、令和7年度に契約を締結し、令和8年度に設計・設置工事を実施し、令和9年度から令和13年度の5年間で、照明設備の
保守を含むリース料を支出したいと考えている。
なお、設計・設置工事については約2億5000万円、リース料については年間5,000万円掛ける5年間で2億5000万円の合計5億円という
ことでお願いをしている。
Q 中本委員
照明設備設置に当たってのメンテナンスリースの制度の概要を説明してほしい。
A 岡商工企画課長
メンテナンスリースは、照明器具を借り、据付け設置をしていただくものである。
ナイター設備は、光の関係で近隣住民の方に迷惑がかからないよう調整が必要となり、そのような技術的なことも含め、営繕工事ではな
く、一定期間リースという形で借り上げてやっていく。
Q 中本委員
リース期間が終了したら、その後はどうなるのか。
A 岡商工企画課長
令和9年から令和13年までの5年間のリース期間終了後は、県の所有物となる。5年間でもう使えないというようなことはなく、大体
20年ぐらいは十分照明として機能すると聞いている。ミッドナイト競輪は無観客で開催され、非常に高収益となる。
Q 中本委員
ミッドナイト競輪実施に当たって、どれだけの収益増加を見込んでいるのか。
A 岡商工企画課長
現在、ミッドナイト競輪は奈良競輪場を借り上げて開催しており、1回当たり6,000万円の収益が上がっている。もし、それを自場、
和歌山競輪場で行った場合は、9,000万円の収益となり、3,000万円の収益増加が見込まれる。
また、ミッドナイト競輪には、開催回数の制限があり、他場を借り上げる場合は3回までだが、自場で開催する場合は7回までとなって
いる。
年間収益は、奈良競輪場で開催する場合は6,000万円掛ける3回で1億8000万円であるのに対し、自場で開催する場合は、9,000万円
掛ける7回で6億3000万円となり、4億5000万円の収益増加が見込まれる。
メンテナンスリースでかかる5億円については、1年ちょっとで十分回収できると見込んでいる。
Q 長坂副委員長
和歌山県よろず支援拠点の活動内容と相談件数について説明してほしい。
A 岡野企業振興課長
よろず支援拠点については、国が設置する無料の経営相談所であり、中小企業、小規模事業者をはじめ、創業間もない方や創業を
予定している方など、幅広い方に活用いただける拠点となっている。「和歌山県よろず支援拠点」は、中小企業支援を行うわかやま産業
振興財団と併設しており、中小企業診断士などのコーディネーターが15名配置されている。売上アップにつながる販売促進、生産性向上
や品質管理に関する相談など、経営課題に関する様々な相談に対応している。相談件数については、令和6年度の実績で1467者、
11291件であったと聞いている。
Q 長坂副委員長
中小下請企業の価格転嫁についても親身に相談に乗ってくれるのか。
A 岡野企業振興課長
和歌山県よろず支援拠点については、経営課題に関する様々な相談に対応している。価格転嫁に関する相談についても、対応可能な
コーディネーターを配置している。具体的には、顧客別交渉戦略の策定や値上げ根拠資料の作成支援など、価格転嫁が実現できるよう、
支援を行っている。
また、わかやま産業振興財団に「下請かけこみ寺」も併設している。主に、下請企業の取引においてトラブルがあった場合、専門の相談
員や弁護士が解決に向けてサポートしている。
なお、県においても今年度は、価格転嫁の取組への理解を促進するセミナーを開催するとともに、原価計算や価格交渉の手法に精通した
専門家による伴走支援を実施することで、事業者の価格交渉スキルの向上を図り、県内事業者の適切な価格転嫁の実現を支援している。
意見 長坂副委員長
価格転嫁に大概苦労している企業が和歌山県に多いような気がするので、よろしくお願いする。
●鈴木委員長
◎議案等に対する質疑及び一般質問終了宣告
◎議案に対する採決宣告
◎議案第146号、議案第147号、議案第149号、議案第150号及び議案第177号については、全会一致で原案可決
◎商工労働部・労働委員会審査終了宣告
◎休憩宣告
午前10時47分休憩
午前10時49分再開
●鈴木委員長
◎再開宣告
◎公安委員会審査宣告
◎議案等に対する説明要請
●野本警察本部長、坂本警務部長及び山口会計課長説明
●鈴木委員長
◎議案等に対する質疑及び一般質問宣告
Q 山下委員
警察本部長から本県警察官の懲戒処分事案2件について説明があった。
1点目の拳銃の不適切な取扱い事案であるが、説明では、実弾ではなく当たると色がつくペイント弾ということだが、休憩中同僚に向けた
ということで、どういう状況であったのかと思う。
多分ふざけてやったと思うが、まず一つは、県民を守る側の警察官であるから、その職にある方が、ふざけてとはいえまずいと思う。
拳銃を警察官が使用する時というのは、本当に命に関わる時にというものであるから、そのものをこういう形で不適切に使ったというの
は、大変遺憾に思う。
まずこの点について、県警の考えはどうか。
A 木村首席監察官
県民の命を守るために法令により特別に所持が認められている拳銃を、ふざけて警察官に向けるなどということは、警察官としてあって
はならないことで緊張感の欠如と警察官としての自覚に欠けていたと考える。
警察官としての自覚と緊張感を忘れないよう指導教養を徹底し、再発防止に努める。
Q 山下委員
ぜひ、徹底してもらいたい。
もう一つ、2点目になるが、飲酒検知による証拠隠滅事案ということで、なんでこんなことをやったのかと思う。
簡単に言うと、運転者のアルコール濃度については、決められた一定の時間を計らなければいけないが、それを短くして、実際よりも低い
数値になったということだと思う。
県警の説明にあったとおり、和歌山県は、常にこの飲酒運転というのは気になる課題の一つだと思う。
その根絶に向けて様々な取組を進めているということは承知しているが、それだけに今回の事案は、県民の皆さんは、警察は根絶に向け
て取り組んでやっていると思ったけど、どういうことなのかと不安や疑心、大丈夫なのかと思う方もあると思う。
今回の事件を起こした方が、他にも不適切飲酒検知をやっていないのか、なぜこのようなことをやったのかと素朴に疑問に思う。
これは委員の方みんな同じ思いだと思うが、このことについてはどうか。
A 木村首席監察官
今回の事案を起こした者による不適切飲酒検知が他でも行われている可能性があることを念頭に、調査の期間を広げ、必要な確認を
行ったが、結果として今回の事案を起こした者による不適切飲酒検知事案として認定できたのは本件のみである。
また、なぜこのような事案を起こしたのかという点については、「事件化が可能なアルコール濃度が検出されると、事件捜査を行わなけれ
ばならず面倒だった。」と供述している。
県警が飲酒運転の根絶に取り組んでいる中、こうした警察官としての自覚に欠ける、身勝手な理由で不適切飲酒検知を行ったことに対
して、誠に申し訳なく思う。
Q 山下委員
捜査するのが面倒くさいってこれはきついな。
答弁してもらったが、やっぱり警察官としての自覚が欠けていた方なのではないかと思う。
身勝手な行為という話もあったが、先ほども言ったように、私は警察官というのは、県民のために尽くし、24時間365日、本当に県民の生命
や財産を守るという、そういう崇高な使命感というのを持っていると今も思っている。それだけに、残念である。
自覚に欠ける警察官は存在しない、存在させないということが当然の前提となってくると思うが、これとは別にこうした事案を2度と
発生させないようにするためには、今後どのような取組を進めていくのか、今の県警の考えはどうか。
A 木村首席監察官
今回は手動ポンプ式の飲酒検知器を使用して不適切な検知が行われていたことから、今後は今回のような不適切な飲酒検知が行われ
にくい自動吸引式の飲酒検知器の使用を推進するとともに、やむを得ず手動ポンプ式を使用した場合は不適切な飲酒検知が行われて
いないか、使用した理由等を聞き取るなど確認を徹底する。
また、飲酒検知は複数の警察官で行うことを徹底することを含め、指示徹底する。
Q 山下委員
機械もそうかもしれないが、それよりも、取り締まる側の警察官の自覚が一番と思う。
もう長々と言う気はないが、それだけショックである。
拳銃の不適切事案と飲酒検知の不適切事案は、全然違うけれど、その根底というのは、やっぱり何回も言って申し訳ないし、今も答弁
にあったが警察官としての自覚が欠けていたのではないかと思う。
警察官としての自覚というのは、これからどのように浸透して不適切事案を阻止していくのか。
もう2度とこんなことがあっては困るという思いは皆さん一緒だと思うがどうか。
A 坂本警務部長
警察官に対しては、所属での朝礼や会議における指示教養、本部からの巡回指導、身上把握の徹底による個別指導等を通じて、職務
倫理や、先程から指摘のあった職責の自覚等を促す取組を行っている。また、困った時に困ったといえる風通しのよい職場づくりにも
取り組んでおり、これらの取組を通じて、士気の高い警察組織の醸成を図っている。
今後もこれらの取組を一層推進・徹底するとともに、県民のための警察官であることを自覚させる取組が他にもないかを不断に検討
し、様々な手法で指導教養を行う。
Q 山下委員
今、警務部長から決意を述べてもらった。
最後に、私は経済警察委員会が長く、その度に警察予算は減らしてはいけないと言ってきた。
それは、普通の公務員と違って、時には命に関することを警察官の皆さん方は24時間365日担ってきた。そういう崇高な仕事に立って
いるわけであるから、そういう予算を減らさないように言ってきただけに、今回は正直ちょっと残念である。
これからまた忘年会年末シーズンなどいろいろある。お酒の問題やトラブルもある。
それから新年に向かっていく。人が集まる機会も多いと思う。
そんな中で、大変重要な時期にこれから和歌山県も入っていくと思う。
最後になるが、そのことを踏まえて、県警本部長に、これからの対策、取組について、決意はどうか。
A 野本警察本部長
これまで答弁したことについて、本部長である私が先頭に立って取組状況をしっかりと確認し、県民の皆様の信頼回復に努める。
Q 井出委員
県下初となる災害拠点機能を有した交番について、詳しく聞かせてほしい。
A 森田警備課長
重根交番は、3つの駐在所を統廃合して新築するに当たり、災害の拠点として活動できるよう整備したものである。
施設的には、1階が交番、2階には災害時に警察署の機能を一部移転することを想定し、災害情報の集約や指揮を行うための会議室と
なっている。
また、災害用の装備資機材や備蓄食料が保管できる倉庫もあり、さらに、ソーラーパネルと備蓄電池、マンホールトイレなども設置
している。
要望 井出委員
交番については、ある程度お金がかかってもいいので、災害時に何時間でも使えるような無停電装置を徐々に設置していくこと。
警察は特に、整備をするように要望する。
Q 中本委員
本部長の説明にあった刑法犯で検挙又は補導された少年は244人ということであるが、内容についてどうか。
A 土井少年課長
刑法犯で検挙されている場合は、主に窃盗罪、暴行罪、傷害罪となっている。
要望 中本委員
飲酒運転の根絶に、かなり取り組んでもらっているのは十二分に分かっており、自動車で、もう、「飲んだら乗るな」とかいうのは、
かなり徹底されて皆さん分ってきている。
去年の11月から自転車の方から、厳しくなり、やっぱりその点数で免停になったケースもあるということをよく聞く。
そういう中で、要望であるが、自転車の方が、飲酒も含めて皆さん分かってない方もおられるので、広報のほうに力を入れてもらい
たい。
スマホを見ながらとか、危険な自転車との交通事故もかなりあると先ほど聞いたので、自転車に乗る時も気をつけてということも含め
て、いろいろとまた指導や広報をしてほしい。
Q 長坂副委員長
昨年11月に改正道交法が施行されて、自転車の携帯電話使用、ながら運転や酒気帯び運転に罰則・罰金が新設されたが、中高年齢層
に限らず、自転車は歩行者と同じ扱いのもの、歩行者の延長だという感覚で、自転車に乗っている人が多いと思う。まさに心理的には
自転車に乗る人は歩行者に限りなく近い。速度を出して歩道を走ったり、平気で逆走、それも狭い歩道を逆走している人が多い。
「自転車は歩行者ではない。軽車両だから車扱いだ、歩道を走るな!」とか、「自転車の悪質運転で免許停止になるよ!」とか「自転車
を歩行者のつもりで乗っていると、免許停止になるよ!」とか、「これはわなや」というようなキャッチーなタイムリーな造語でも
作ってもらって、チラシなどで大々的に広報すべきだと思うが、今後の県の周知対策についてはどうか。
A 髙水交通企画課長
自転車の関係する人身交通事故については、本年11月末現在、県内で192件、(前年比+12件)発生している。人身交通事故全体の
16.5%を占めており、そのうち170件が自転車側にも一時不停止や安全運転義務違反などの違反が認められる。
自転車の取締り件数については、本年11月末現在、517件でそのうち168件は飲酒運転違反となっている。自転車の違反で検挙された
者を見ると、運転免許を保有する者が相当数いる状況で、当然、交通ルールを知っているにもかかわらず違反をしているものと認めら
れる現状である。
また、自転車の違反については、悪質・危険な違反でない場合は、原則、指導警告としているが、本年10月末現在の指導警告件数は、
6692件でそのうち約7割が19歳以下の者となっている。
この現状は、交通ルールを知らない者が一定数いるとはいえ、自転車は歩行者の延長との甘い認識から、交通違反であることを分かって
いながら交通ルールを守らない自転車運転者が相当数いることを示しているものと考えられる。
県警察としては、こうした現状を踏まえ、悪質・危険な違反の取締りを徹底するとともに、啓発チラシや各種メディアを活用した広報
啓発により、自転車の安全利用を呼び掛けていく。
また、幼児から高齢者に至る幅広い世代における交通安全教育を推進するとともに、自転車が軽車両であることを理解させるよう意識
改革を図っていく。
Q 長坂副委員長
自動車と自転車の兼ね合いになるが、幼い子供を乗せたママチャリについては、自転車に乗る方も自動車を運転する方も共に特に
気をつけてほしい。
まさに自動車の免許更新時に自転車の運転講習も同時に行うべきではないかという気もする。自転車目線で危険があると思われる地点
を自転車利用者の意見を聞いて当局も把握することが必要ではないか。
例えば、県外のロードバイク自転車に乗った人が新しくできたばかりで側溝に蓋のない道路を運転して、側溝にはまって頭から落ちて
顔の皮が剝がれる大けがをした人がいる事例がある。また、何度も道路舗装を重ねて、道路端に一部隆起やへこみの見られるところを
UBER EATSなど宅配便のバイクが乗って転びかけたということをよく聞く。
二輪車は乗っていて大変危険を覚える。路肩は車道と歩道の間に設けられたスペースのことだが、路側帯は歩行者専用エリアだから、
路肩と混同してはいけない。非常に紛らわしいことだと思う。
さらに自動車も自転車を追い抜くときは、最初は努力義務でもいいから、1.5mから2mぐらいは空けて走行するように努めるべきだ
と思う。以上気になることをつらつら述べたが、自動車と自転車の運転マナーも含めて、当局のコメントがほしい。
A 髙水交通企画課長
御指摘のとおり、二輪車を含めた自動車・自転車の運転者の双方に注意すべきところがあり、中高生を主としたスタントマンの実演
による危険な自転車走行に伴う交通事故を疑似体験させるスケアードストレイト教育技法による自転車の交通安全教育等により、自ら
交通安全を考えるといった取組や自動車等の運転者に対しては、運転免許更新時講習において、自転車の安全利用等の周知を図ってい
るところである。
また、自転車が安全に通行できる道路環境の整備についても、一部では、歩行者、自転車、自動車の安全面からの整備がなされている
ものの、まだまだ十分に進んでいないのが現状である。
県警察としては、先に言ったとおり、指導取締り、交通安全教育の両面から自転車・自転車の運転マナーの向上に取り組むとともに、
ハード面においても道路管理者とも連携しつつ、自転車を含めた交通安全対策を講じていく。
要望 長坂副委員長
自動車の運転免許に違反点数が加算されるということに、運転手自ら危機感を持った自転車の運転ルールとマナーの遵守、そして
自動車側も交通ルールをさらに念頭に置いて自転車と共存できるように、免許の更新の折や交通取締りのときに、さらなる指導をよろ
しくお願いする。
●鈴木委員長
◎議案等に対する質疑及び一般質問終了宣告
◎議案に対する採決宣告
◎議案第146号、議案第164号及び議案第165号については、全会一致で原案可決
◎公安委員会審査終了宣告
◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし
◎閉会宣告
午前11時33分閉会

