平成11年2月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(西本長弘議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
午前十時四分開議
○議長(下川俊樹君) これより本日の会議を開きます。
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○議長(下川俊樹君) この際、報告いたします。
過日提出のありました議案第四十三号から議案第四十五号まで、及び議案第六十号はいずれも職員に関する条例の改正案でありますので、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を徴しましたところ、次のとおり回答がありました。
職員に回答文を朗読させます。
〔職員朗読〕
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和人委第423号
平成11年2月22日
和歌山県議会議長 下 川 俊 樹 殿
和歌山県人事委員会委員長 若 林 弘 澄
職員に関する条例の制定に係る意見について
平成11年2月17日付け和議会第534号で意見を求められた標記のことについて、地方公務員法第8条第1項第3号の規定により下記のとおり回答します。
記
議案第43号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
議案第44号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
議案第45号 職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
議案第60号 警察職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
意 見
上記条例案については、いずれも適当であると認めます。
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○議長(下川俊樹君) 次に、報告いたします。
知事から、議案の追加提出がありました。
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財第233号
平成11年2月24日
和歌山県議会議長 下 川 俊 樹 殿
和歌山県知事 西 口 勇
和歌山県議会平成11年2月定例会追加議案の提出について
地方自治法第96条の規定に基づく議決事件について、次のとおり提出します。
(議案)
議案第76号 平成10年度和歌山県一般会計補正予算
議案第77号 平成10年度和歌山県中小企業近代化資金特別会計補正予算
議案第78号 平成10年度和歌山県営競輪事業特別会計補正予算
議案第79号 平成10年度和歌山県営港湾施設管理特別会計補正予算
議案第80号 平成10年度和歌山県流域下水道事業特別会計補正予算
議案第81号 平成10年度和歌山県用地取得事業特別会計補正予算
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【日程第一 議案第七十六号から議案第八十一号まで】
○議長(下川俊樹君) 日程第一、ただいま報告の議案第七十六号から議案第八十一号までを一括して議題といたします。
議案はお手元に配付しておりますので、まず知事の説明を求めます。
知事西口 勇君。
〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) ただいま上程されました議案について、ご説明申し上げます。
議案第七十六号から八十一号は、平成十年度予算のうち、用地取得の遅延等により年度内に完了することが困難と見込まれる事業、及び国の経済対策を踏まえ年度途中において追加措置いたしました事業の一部について、平成十一年度への明許繰り越しをお願いするものであります。
何とぞ、ご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げます。
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【日程第二 議案第一号から議案第七十五号まで】
【日程第三 一般質問】
○議長(下川俊樹君) 次に日程第二、議案第一号から議案第七十五号までをあわせ一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第三、一般質問を行います。
15番西本長弘君。
〔西本長弘君、登壇〕(拍手)
○西本長弘君 笑顔いっぱい、活力に満ちた和歌山の創造について、まず、わかやま元気宣言と平成十一年度予算について質問いたします。
鎌倉幕府の当時の執権・北条泰時は、「ことしげき 世の習ひこそ 物憂けれ 花の散りなん 春も知られず」と詠んでいます。私も、「原稿も書けぬ厳しい春来たる」の心境であります。
一つ一つ申し上げませんが、本県の昨年は暗いニュースが相次ぎ、大変な年でありました。まず私は、長期にわたった「カレー事件」の解決に昼夜を分かたず大変なご苦労をくださった警察本部の皆さんに、心からねぎらいと感謝の念をささげるものであります。
しかしながら、今の世相は依然として暗く、経済情勢は戦後最悪であります。そこで知事は、年の初めに明るく元気にわかやま元気宣言をなされ、今年こそ和歌山の明るい未来を切り開く正念場の年との強い決意から、勇気と知恵を出して予算編成に臨まれたと聞いております。
そこで、明るく活力に満ちた和歌山県を築いていくために、まず強くお願いしておきたいのは、知事の時宜を得た幾つかの元気宣言関連施策を力強く推し進めてもらいたいということであります。
平成十一年度予算案を見てみますと、歳入については、景気低迷による税収等は前年度よりマイナス一五・一%の八百六十八億円と大きく伸び悩み、また県債管理基金の全額取り崩しなど非常にご苦労されて、〇・二%の伸びながら、前年度以上の財源を確保されております。
歳出については、公債費等の義務的経費が増大する中で、残る財源を景気対策、福祉保健対策、環境対策、道路整備等々、必要性の高い分野に重点的に配分をされたものとなって、この厳しい財源難の中で県民生活に最大限の配慮がなされた知事のご努力に敬意を表するものであります。
本年は、まさに我が国経済にとって極めて重要な年であります。国、地方を挙げて経済の再生に取り組むべきことは申し上げるまでもありません。今般の不況の特徴として、過去の経済悪化局面では比較的安定していた個人消費の極めて低調な動き、さらに土地がさっぱり動かない、株も安くて動かないことなどが、多くの方々の声としてあります。私は、恐らく、リストラの不安、雇用や年金の不安、預貯金金利の低下などに加えて老後の不安、将来への不安といった心理的な要因で個人消費が低迷しているところが大ではないかと思っております。そうであるとすれば、県民の皆さんに先行きへの安心感を与えることが景気対策の観点からも最も重要であります。今は何としても、不況の打開、景気の浮揚であります。私たちは、暗いムードに一刻も早く終止符を打って、笑顔いっぱい、活力に満ちた和歌山を築いていくことが、目下県政に課せられた最大の使命であると強く考えるのであります。
さきに知事の所信を聞かせていただいたところでありますが、県民みんなが笑顔を取り戻して、明るく安心して暮らせることが私たちの最も大きな願いであります。明るく活力に満ちたふるさと和歌山を創造するために、どのような点に配慮し、どこに重点を置いて平成十一年度予算を編成されたのか、改めて県民の前に明らかにされてはどうか。知事の郷土愛に燃えるご答弁をお願いいたしたい。
次に、金融機関の問題について質問いたします。
本県にあっては、阪和銀行の倒産に続き、県民に長く親しまれてきた県商工信用組合がこの四月末に閉鎖するという金融不安の真っただ中にあります。県信から融資を受けている中小企業など取引先は、一万八千以上に上ると言われています。中でも、取引先企業について紀陽銀行へ事業譲渡される先は一部であり、多くの企業は取引金融機関を見つけるのに大変な苦労をされていると聞いております。県としてこれらの企業に対する融資面を含めて心のこもった対策をされるべきではないか、現状及び今後の取り組み姿勢を商工労働部長からご答弁願いたい。
次に、和歌山並びに御坊第二発電所建設について質問いたします。
平成三年五月二十七日付で住友金属工業は西防波堤沖埋立地利用計画の見直しについて希望表明し、さらに平成六年三月三十日、沖合移転計画の中止及び埋立地の利用計画策定を和歌山県にゆだねることを発表されました。以来県は、必要な機関設置、環境影響調査の審査などの経過を踏まえ、またこの和歌山県議会では県経済活性化の立場から平成九年七月の定例本会議において、和歌山発電所、御坊第二発電所の建設促進決議が多数の賛成で採択されました。その後、知事の決断で、平成九年七月三十日に行われた第百三十五回電源開発調整審議会においてその計画が承認されたと伺っております。ここで私は、西口知事の未来へ希望をつなぐ勇気ある的確な判断を高く評価するものであります。さらに、平成十年十一月十一日、住友金属工業と関西電力の両者は、公有水面埋立法に基づいて八十一・五ヘクタールの埋立地の権利移転許可申請書を和歌山県に提出されております。
和歌山発電所は出力三百七十万キロワット、御坊第二発電所は四百四十万キロワット、両発電所合わせて二兆円を超すビッグプロジェクト、さらに加えて、県経済への波及効果は九千億円を超えると言われております。低迷している県経済を大きく浮上させるためにも、このプロジェクトに期待されている多くの県民の方々とともに、環境保全対策、安全対策に十分配慮されながら、一日も早い和歌山発電所の着工、さらに御坊第二発電所の埋立工事の着工を強く望むものであります。知事のご答弁をお願いいたしたい。
次に、ミカンの振興についてであります。
ありがたいことに、昨年のミカンは、一時の自然環境の悪い中、また景気の低迷する中であったにもかかわらず、日本一うまいミカンをつくらねばとの農家の方々の努力と、ミカンを食べるとがんにならないという当局並びに関係各位のベータ・クリプトキサンチンのPR、さらに先進の光センサー選果機の効果が大きく、高値を呼びました。
ある元ミカン行政に携わっていた方から、「昨年のミカンが高値でよかったのう。やっぱり味のいいのと減産策がいいのよ。五十年代からの全国ミカンの減反が今でも輝いているよ、西本さん」と申してくれました。
一昨年と同じように、今年は全国的に大豊作が予想されています。大豊作の年は、価格が低迷あるいは暴落をいたします。一昨年のようでは、ミカン農業をやっていく意欲が失われます。そこで、今年の全国生産量を昨年並み、すなわち百十五万トンぐらいまでに抑え込まねばなりません。よく摘果をしていただき、和歌山のミカンが味も価格も日本一となりますよう、当局のご尽力に期待し、農林水産部長のご答弁をお願いいたしたい。
仮称でありますが、鏡石トンネル建設促進について質問いたします。
昭和五十七年度より十三年の歳月と六十二億円かけて完成された白馬トンネルのおかげで、新宮─和歌山間がぐんと時間短縮されました。そして、多くのドライバー、また道の駅でふるさと産品を販売している地元の方々に大変喜ばれ、さらに、国道四百二十四号の沿線に出されたラーメンの店や大阪から家族全員で住みついてくれている喫茶店と、楽しい日々を送られています。一方、県道海南金屋線の金屋町側は、既に五十五年度から十六年の歳月と二十三億円をかけて完成されました。さらに、金屋町側に市場バイパスとして約十八億円、海南側に同じく約十二億円の道路整備を行っていただいています。
そこで、白馬トンネルと同じように、金屋町のみならず日高以南の方々も希望する海南─金屋間のトンネルは、国道四十二号渋滞解消のためにも一日も早い建設を願うものであります。海南市側に地すべり地帯があるようで難工事であると聞いておりますが、今後どのような調査をされルート決定されていくのか、また着工がいつごろになるのか、土木部長のご答弁をお願いいたしたい。
最後に、世界半島会議について質問いたします。
私は昭和六十年の二月県議会本会議において国際半島会議なるものをこの紀伊半島で開催してはどうかと提案したことがありましたが、このたび知事並びに関係者のご尽力で、静岡県に次ぎ、第二回世界半島会議が今年の九月に国土庁の主催により那智勝浦町で開催されます。私はその会議に大きな期待を寄せておりますが、世界の半島、全国の半島からどれほどの方々が参加されるのか、また我が紀伊半島にどのような成果があるのか、知事のご所見をお伺いいたしたい。
終わりに臨み、本県の苦難の出来事があった歴史を見てみますと、忘れもしない、昭和二十年七月の戦災、二十一年十二月の南海道地震、二十五年九月のジェーン台風、さらに二十八年七月のあの大水害、三十四年と三十六年九月の伊勢湾台風と第二室戸台風など、大きな災いを受けてきました。しかし、いずれも先人、先輩の不屈の精神、血と汗と涙、歯を食いしばっての必死のご努力で、見事ふるさと和歌山県を今日のように立派に復興させてくれました。今改めて私は、敬けんな気持ちで深く深く敬意と謝意を表するものであります。
長い人生には、つらいこと、苦しいこと、悲しいことが多々あります。それらを乗り越えてこそ、大きな喜びがわいてくるのであります。今こそ私たちは、西口知事を先頭に、百八万県民が心と力を合わせて、笑顔いっぱい、活力に満ちた和歌山県を築いていこうではありませんか。
皆さんのご清聴に心から感謝申し上げ、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(下川俊樹君) ただいまの西本長弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事西口 勇君。
〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 西本議員にお答えをいたします。
お答えの前に、最後に西本議員がおっしゃられた、先人の苦労に感謝をしながら苦難のときこそ勇気を奮ってという力強いご発言に大変感激をいたしました。私も大いに努力をしたいと思っております。
それでは、お答えいたします。
まず、明るく活力に満ちたふるさと和歌山の創造に向けた平成十一年度予算における取り組みについてでございます。
私は、本年を和歌山県の未来を切り開いていく上での正念場の年ととらえ、新年に当たり、県民の皆様とともに元気を出してすばらしいふるさとづくりを進めることを宣言いたしました。景気低迷の長期化を反映して悲観的なムードが蔓延しておりますが、後ろ向きな発想からはふるさと和歌山のあすを築く力は生まれてきません。今は、過度に悲観的な発想から脱却して、一人一人が勇気を奮って困難に立ち向かっていくことが強く求められていると私は思っております。私はこの意味で、この元気宣言を通じてそのことを県民の皆さんに訴えたかったわけでございます。
具体的に平成十一年度予算におきましては、まず景気回復に全力を尽くすことが重要と考えまして、当面の需要喚起の観点から投資事業規模を確保するとともに、国のいわゆる十五カ月予算の考え方を踏まえ、その一部を平成十年度補正予算に積極的に前倒し計上することにより年度末から年度始めにかけての切れ目のない事業実施を図ることとしたところでございます。また、最近の金融情勢を踏まえ、中小企業向け制度融資の新規融資枠を拡大するとともに、信用保証協会の機能強化など、いわゆる貸し渋り対策にも必要な措置を講じたところでございます。さらに、より中長期的な視点に立って、新たな活力の源泉となるはつらつとした産業の育成──いわゆるベンチャーランド事業であります──県民の皆さんが将来にわたって生活の安定向上を確信できるような福祉保健分野も含めた環境整備を積極的に推進することとしてございます。
こうしたことから、平成十一年度予算編成に当たりましては、さまざまな分野において県勢の活性化につながる新規事業を積極的に開拓して元気宣言を実効あるものとしていく観点から、昨年度の組織横断型予算編成の導入に加え、元気予算として従来の予算要求限度枠にとらわれない新たな予算づくりの手法を設けるなどいたしまして、ソフト、ハード面で予算編成手続上の工夫を凝らし、約八十億円を計上したところでございます。
ただいま申し上げました基本的な考え方に基づき、明るく元気な和歌山の創造を目指して各般の施策を平成十一年度予算に盛り込んだところでございますけれども、これらの施策を着実に実施することによりまして、間もなく訪れる新しい時代を明るく希望のあるものとするよう全力を尽くしてまいりたいと決意をいたしております。
次に、和歌山発電所等についてであります。
和歌山発電所につきましては、ご承知のように、現在発電所用地となる西防埋立地二工区の権利移転許可申請がなされているところでございます。その内容につきまして、昨年十一月以降審査を続けてきたところでございまして、近く完了する予定となってございます。その後、関係機関との調整が整い次第、準備工事が開始されるものと考えてございます。また、御坊第二発電所につきましては既に埋立免許の出願がなされてございまして、今後、御坊市長の意見等を踏まえ、運輸大臣あてに認可申請を行う予定でございます。
私は、これら両発電所の立地が県経済、地域の活性化にとって非常に重要なプロジェクトであると考えまして、県議会の建設促進決議などもちょうだいいたしまして、一昨年七月の電源開発調整審議会──いわゆる電調審──への回答の際に決断をし、今日に至ったところでございます。今後、環境保全対策あるいは安全対策並びに地域課題などに十分配慮をしながら、できるだけ早期に着工できるよう努力してまいりたいと考えてございます。
次に、世界半島会議についてでございます。
このことにつきましては、お話がございましたように、かつて西本議員から本会議でご提言がございました。この会議では、先進的な地域づくりを進めている海外の自治体の代表者を含め、約四百名規模の参加がございます。それぞれ特色ある各地域の振興方策の発表とパネルディスカッション等を通じて、情報交換が行われる予定になってございます。
この会議を南紀熊野体験博の期間中に開催することにより、南紀熊野地域を初めとする紀伊半島全体の自然、歴史、文化等の魅力を国内外に広くアピールするとともに、この会議で得た地域づくりのノウハウを今後の紀伊半島の振興対策に生かしてまいりたいと考えてございます。
以上であります。
○議長(下川俊樹君) 商工労働部長上山義彦君。
〔上山義彦君、登壇〕
○商工労働部長(上山義彦君) 金融機関の問題についてお答えします。
和歌山県商工信用組合におきましては、ことし五月六日に預金及び正常な貸出金は紀陽銀行へ、それ以外は整理回収銀行への事業譲渡に向け、現在それぞれに対する作業を行っております。
県信の貸出先約一万八千先のうち約半数の八千五百先が紀陽銀行へ事業譲渡される予定でございますが、県信と取引のある中小企業金融対策といたしましては、譲り受け金融機関である紀陽銀行を初め、他の金融機関への移行を促進するため、県信対策特別資金の創設や不況対策特別資金等の活用ができるよう制度融資の拡充に取り組んできており、既に約二千八百先が移行しております。
また、県信対策特別資金融資の利用状況は、一月末現在、四百八十七企業、約四十五億円となっており、三月の決算期を控え今後もさらに資金需要が見込まれることから、融資枠を七十億円に拡大するとともに、平成十一年度においても二十億円の融資枠を確保するため、今議会にその予算をお願いしているところです。さらに、政府系金融機関に対しては国の融資制度の活用、また信用保証協会、各金融機関に対しては昨年十月から実施されている金融安定化特別保証制度の活用について、県信と取引のある中小企業者の資金需要に対し積極的に対応していただけるようお願いしてきたところであります。
今後とも、県信と取引のある中小企業の他金融機関への移行が円滑に促進されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 農林水産部長尾崎武久君。
〔尾崎武久君、登壇〕
○農林水産部長(尾崎武久君) 西本長弘議員ご質問の、ミカンの振興についてお答え申し上げます。
平成十一年産のミカンについては表年に当たりますことから、通常の栽培管理では大幅な供給過剰が懸念されているところでございます。こうした厳しい環境に対処するため、去る二月二日、生産者団体が中心となって全国規模の温州みかん生産安定推進大会が開催され、昨年並みの生産量の実現に向けた強力な取り組みを行うこととしたところでございます。
県といたしましても、こうした動きと歩調を合わせ、適正な需給バランスが図られるよう強力な摘果や出荷調整を柱とする生産出荷安定指針の発動も視野に入れながら、全国みかん生産府県知事会議等を通じて国に強く働きかけてまいりたいと存じます。また、高品質なミカン生産を図るため、きめ細かな摘果推進やマルチ被覆等の技術指導の徹底とともに、光センサーを利用した糖度を識別できる選果機のより積極的な導入等に努めてまいりたいと存じます。
一方、消費拡大対策につきましては、昨年、新たな取り組みとしてウルグアイ・ラウンド議員連盟のご支援をいただき、ミカンの持つ発がん抑制効果を強くPRしたところでございます。今後とも、消費者ニーズを踏まえながら、生産者団体と一体となって適地適作を強力に推進し、果樹王国和歌山の堅持に努めてまいりたいと存じます。
以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 土木部長長沢小太郎君。
〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 西本長弘議員の、仮称でございますけれども、鏡石トンネル建設についてお答え申し上げます。
議員ご質問の海南金屋線の海南市─金屋町間のトンネルにつきましては、海南市側が地すべり地帯でありますことから、通常行われる地形調査や地質調査に加えて水文調査──これは水の流れ、地下水の調査を行うものですけれども──地すべり調査など、多岐にわたる調査が必要でございます。これらの調査の進捗を図り、総合的に判断して計画を確定してまいりたいと考えております。
また、着手時期についてのご質問ですけれども、海南市重根地区から扱沢地区までは未改良区間でありますので、まずこれらの整備を図る必要がございます。この区間は公図混乱地域で地籍調査が必要でありますが、この区間の整備を図り、早期に着手できるよう努力してまいります。
以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(下川俊樹君) 再質問がございませんので、以上で西本長弘君の質問が終了いたしました。