平成8年12月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(村岡キミ子議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
午前十時三分開議
○議長(町田 亘君) これより本日の会議を開きます。
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【日程第一 議案第百四十三号から議案第百七十号まで及び報第七号】
【日程第二 一般質問】
○議長(町田 亘君) 日程第一、議案第百四十三号から議案第百七十号まで、及び地方自治法第百七十九条による知事専決処分報告報第七号を一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
37番村岡キミ子君。
〔村岡キミ子君、登壇〕(拍手)
○村岡キミ子君 おはようございます。早速、質問に入らせていただきます。
まず初めに、消費税増税について質問を申し上げます。六月議会でも質問をいたしましたが、秋には総選挙が行われ、増税反対の民意が一層明らかになったことなどを踏まえて、再度質問を申し上げたいと思います。
日本共産党は、消費税には一貫して反対の立場をとってまいりました。大企業向けの優遇税制をただし、ゼネコン向けの大型公共事業のむだをなくし、これによって財政再建を進めて消費税は廃止へと進むことができる、我が党はこうした展望を持っております。
さきの総選挙では、消費税の五%へのアップが大きな争点となりました。日本共産党としては、廃止の展望をお示ししながらも、当面は五%への増税阻止へ全力を尽くす、このように訴えてきたところです。
総選挙の結果は、消費税反対の世論を明瞭な形で示しました。五%実施を公約した自民党を支持した有権者は、五人に一人にすぎません。また、自民党の候補者で五%への増税を明言したのは二割にすぎず、与野党を問わず、多くの候補者が五%への増税に異議を唱えたことからも、選挙を通じて五%が信任されたとは到底言えないと思うのです。政府が幾ら増税は既定方針と言っても、当選した人たちの多数は増税を公約しておりません。
「赤旗」の調査によりますと、衆議院全五百議員の選挙中の公約を見てみますと、反対を明言した議員と五%への引き上げに異論を唱えて賛成しなかった議員は、合わせて三百六十人を超えています。和歌山県で当選した方々の公約も例外ではありません。選挙中に新聞紙上に出たアンケートへの回答を見てみますと、行政改革や景気回復などを前提にされる方ばかりで、五%に引き上げるなんて全くナンセンスだなどとして、反対や凍結を表明しておられるのです。日本共産党が躍進し、過去最高の七百二十六万の支持が寄せられたこと、これも「消費税ノー」という国民多数の意思が示されたものと言えるでしょう。投票日翌日のNHKの世論調査でも、六四%が増税反対を表明しております。
知事、あなたは六月議会で「国民の税負担に関する議論が幅広くされることを期待いたします」とお答えになりました。現在、国民の意思は「増税ノー」であると考えます。世論をどのように受けとめておられるのか、お考えをお示しください。
私たちは、地域や街頭で消費税五%アップ反対の署名活動を続けていますが、怒りを込めて署名される方々がふえています。また、四月からの五%の引き上げ反対の一点で各政党や団体にも共同を申し入れているところであることも申し添えておきたいと思います。
政府は、口を開けば、消費税は高齢化社会に備えるためと説明をしてまいりました。しかし、消費税が八九年に導入されて以来、どれだけの税収が高齢者福祉のために投入されてきたのでしょうか。八年間で国庫に入った税収三十一兆円余のうち、高齢者向けの新たな施策に投入されたのは一兆八千八百億円で、わずか六%にすぎないのです。
さきの衆議院代表質問において、橋本首相は我が党の不破委員長への答弁の中で、「増減税一体の税制改革は、高齢社会の進展という我が国の構造変化に対し税制面から対応するものとして、我が国の将来にとって極めて重要だ」と述べました。これは、高齢者の増加に対応するとして、これまでまともに実行もしていない施策を口実に、国民にさらなる負担を押しつけようとするものであります。将来的にも消費税率を上げていくという考えを語ったものと受けとめることができます。消費税は、所得の低い人ほど負担が重くなる税制です。高齢化社会に対応するためと言いつつ、さらなる負担を求めることは筋が通らないのではないですか。
知事は、ことしの六月定例会で、「高齢化の進展等に伴って社会保障の費用の増加が見込まれておる」との認識を示され、「高齢者や障害者など真に手を差し伸べるべき方々が安心して自立した生活が送れるような社会が必要であると思っております」とも述べられました。知事は、庁内の機構改革の中で、高齢者福祉の担当課を「長寿社会推進課」と名づけられました。これは、さきの答弁に示された思いを込められたと私は察するものです。
知事は、その思いが生きるだけの財政投入が国からあったとお考えですか。本県の老人保健福祉計画の達成に必要な財政が国から投入されているでありましょうか、お聞かせください。
県の老人保健福祉計画の九五年度末の実績は、ホームヘルプサービスとデイサービスは目標のおよそ五割にすぎません。訪問看護ステーション、在宅介護支援センター、これも同様です。特別養護老人ホームは比較的整備が進んでおりますが、待機者はふえる傾向にあり、議会が昨年の九月、国への意見書を採択したことは知事もご承知のとおりです。
政府は、臨時国会に介護保険法案を提出しております。この制度の導入予定時期に想定しているサービスの水準は、現行でも不十分な老人保健福祉計画の内容を超えるものでは到底ありません。国民にとっては、消費税率は上がる、そして保険料を払っても必要なサービスが受けられない。負担がふえても福祉が充実したなどと到底実感できるものではありません。こうしたことが十分予想できるのではありませんか。
先日、病院で働く方とお話をする機会がございました。在宅介護支援センターの業務にもかかわっておられる方です。その方は、病院で一命を取りとめても、障害が残って介護が必要となったとき、家族の方々の気持ちとしては、家に帰れることになってよかったと思う反面、それが必ずしも家族の共通した気持ちにならない場合があると言うのです。家族の中では、果たして見ることができるのかという不安が先に立つ場合もございます。悲しいけれど、公的介護サービスが貧弱なもとで、これが現実の姿だと言われておりました。在宅介護のサービスも費用負担を考えるとためらうことになったり、あるいは都市部と山間部ではサービスに格差があることにも、やりきれない思いをすることがたびたびあると、こうおっしゃっていました。
知事、今申し上げてきましたように、国民世論を見ても、高齢化社会のためという根拠が崩れている点を見ても、増税は中止すべきだと考えます。税率アップが県財政に与える影響も考え合わせるならば、増税にはきっぱり反対すべきではないでしょうか。国へ意見を述べられるお考えはございませんか、知事の率直なご答弁を求めたいと思います。
次に、御坊第二火力発電所問題について、知事並びに関係部長にお尋ねをいたします。
去る十月、関西電力は県や御坊市に第二火力の環境影響調査書を提出し、火電建設を申請いたしました。現在、御坊市などで調査書の公開縦覧が行われております。関電は三月の電源開発調整審議会にかけられる予定を持っているとの報道もありますが、電気事業者の都合で拙速に事が運ぶことがあっては、将来に大きな禍根を残すことになりましょう。
第二火力は、四百四十万キロワットという大規模発電です。しかも、燃料がオリマルジョンというのは、大規模な商業用発電として運転実績がない発電所でもあります。周辺住民の皆さんの不安も大変大きいものであることから言いましても、また和歌山県の将来の県づくりともかかわる問題でありますから、厳正かつ慎重に対応することは県政を担当する知事として当然必要なことだと私は考えます。
最初に、知事の基本的な見解を伺いたいと思います。
九三年に環境基本法が制定されました。その第三条は、「限りある環境が、人間の活動による環境への負荷によって損なわれるおそれが生じてきていることにかんがみ、現在及び将来の世代の人間が健全で恵み豊かな環境の恵沢を享受するとともに人類の存続の基盤である環境が将来にわたって維持されるように適切に行われなければならない」と、今や環境問題が地球規模の問題であり、人類の存続を脅かす事態に立ち至っていることを警告しております。そして、その四条では環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築がうたわれ、環境への負荷をできる限り低減することを強調しているのであります。
問題となっている地球温暖化の中心は二酸化炭素であることが判明しており、九四年に発効した気候変動枠組み条約では、二酸化炭素の排出量を二〇〇〇年までに一九九〇年レベルの水準まで落とすとの提起が行われています。日本政府は九〇年一月の地球温暖化防止計画で、いろいろ問題はありますが、この条約と同趣旨の目標を掲げているわけです。
ところが、関西電力など電気事業者は、電力需要はまだまだ伸びるし、その設備をどんどんふやさなければならないという立場をとっています。関西電力は、九五年から十年間に約八百万キロワットの供給力の増加を見込んでいます。この増加分の中で関電が和歌山県内からの新たな供給力として予定しているのは、和歌山LNG火力の二基、百四十八万キロワットでありますが、御坊第二火力、四百四十万キロワットと和歌山LNG火力の残りの三基、二百二十二万キロワットは二〇〇六年以降の供給力に予定されています。地球温暖化が心配され、化石燃料の消費をできるだけ抑えることが国際的に要請されているとき、関電が和歌山県内だけでも二つの火電で八百十万キロワットもの大規模な火力発電所計画を進めようとしていることは、世界の流れから言っても時代錯誤だと私は考えるものです。
今議会の冒頭、第二火力計画に触れた中で、三原則と地域振興の立場から苦慮しているとの知事の発言がありましたが、火力に続いて原発をも計画している関電の思うままに電源立地を許すことは、地域の環境だけでなく、広く地球の環境保全からいっても大きな問題があります。三原則に加えて環境保全の原則を新たにつけ加えるお考えはありませんか、また県内の電源立地計画の総量枠を設けるとのお考えはございませんか、見解を伺うものです。
私は、このほど川辺町や印南町の山間部を見て回ってまいりました。南部川村での梅問題のシンポジウムでは、多くの梅農家の皆さんの声を聞きました。梅生育不良の被害は南部川村や田辺市から川辺町、印南町にも広がり、川辺町の山野地区では梅の木の多くが枯れてしまったり枯れ始めていましたし、樹齢百年という山桜やキリの木、たくさんのシイの木が枯れた山が無残な姿となって見えました。印南町では、ヒノキが山一面に枯れ、美里地区では強いとされるソメイヨシノの大木が枯れかかっておりました。梅の木が次々と枯れていく様子は、生活を支えている作物だけに、重大な状況になっていることを改めて確認した思いでした。
紀南農協が関電に提出された要望については、一昨日、同僚議員が紹介されましたので省略をいたします。梅生育不良との関連がはっきりするまで第二火力は凍結してほしいとの農家の願いは、本当に切実そのものであります。
先月二十七日に、知事あてに三万人余りの第二火力計画の撤回を求める署名が提出されました。日高町や美浜町、川辺町では有権者の過半数を大きく超えております。田辺・西牟婁の会の署名は、知事の出身地でもございます上芳養地域では有権者の七九%、五人に四人の方が署名に名前を連ねておられます。知事の地元であるだけに、この数字の持つ重い意味は知事も十分おわかりいただけると思います。
知事は、梅の生育障害の解明ができるまで、火電との因果関係がはっきりするまでは第二火力の建設計画を凍結するよう、みずから関電に求める考えはないのでしょうか。知事がそういう姿勢を示すことが、田辺・西牟婁地方、日高地方の農家の皆さんや梅産業の工場で働く皆さん、住民の皆さんの願いにこたえるものだと私は思うのですが、知事の決意のほどをお聞かせください。
続いて、第二火力の環境影響調査書が公開されておりますので、幾つかの点に限って質問を申し上げたいと思います。
関電の調査書は、通産省の省議決定及び実施方針に基づいて提出をされております。現在、県当局においては、環境基本法に基づく環境基本条例の策定作業が進められておるようであります。九三年公布の和歌山県環境影響評価指導要綱は、電源立地については含んでおりません。そのために、県独自の評価基準を持ち得ていないことになりませんか。広域的な環境汚染を引き起こす特定事業所として、火力発電所ほど大規模なものはありません。電源立地を含む指導要綱を早急に作成し、関電を指導する必要はないのか、関係部長の答弁を求めます。
個別の問題で、幾つか質問を申し上げたいと思います。
関電の人工島ができて、煙樹ケ浜の砂の移動が起きております。これにかかわって、三尾の海岸に砂がたまり、漁業に影響が出ていると言われています。関電の調査書ではこの点が全く触れられず、第二火電ができてもその影響は軽微とされています。報道によれば、その後、関電は煙樹ケ浜の砂の移動については認めたということでありますが、県として、海流の変化による煙樹ケ浜への影響、三尾の海岸への砂の堆積についてどういう見解をお持ちでしょう。関電に再調査させるなり、県独自の現況調査なりを必要とする考えはございませんか。ご答弁を求めます。
オリマルジョンは、界面活性剤を媒体としたオリノコタールと水を混合した物質であるとの説明もあります。これが海上に流出したとき、海洋汚染はどういう状況になるのでしょうか。また、回収はどのようにするのか、関電の調査書では明らかにしておりません。漁業者にとって、海洋汚染は死活問題になります。一昨年秋の下津沖のタンカー事故はまだ記憶に新しいところですが、第二火力で使われるタンカーは、下津沖での事故のタンカーとは比べ物にならない大型のものです。それが流出すると大変な被害が予想され、しかも水とまざるように界面活性剤が混合されているのですから、回収にも困難が予想をされます。紀伊水道の環境保全や漁業面からも、オリマルジョンの性質や安全性は重要な問題です。関電は漏れないようにすると言っているようでありますが、漏れないようにするのは当然です。万一海上に流出した際の対策を持っていることが必要でもあります。県として、オリマルジョンの流出対策があるのかどうか、流出事故に責任を持てると考えているのかどうか、ご答弁ください。
梅生育不良との関係について質問を申し上げます。
六月議会におきまして私は、関西電力が大気環境と梅生育不良は関係ないと主張しているパンフレットに県の果樹園芸試験場の調査結果が引用されていることを指摘し、県として関西電力の主張を認めておられるのか、お聞きしました。そのときの答弁は関係あるともないとも言明されませんでしたが、関西電力は第二火力の説明の中で、再び大気汚染と梅生育不良とは関係がないと説明しております。
ご承知のように、生育不良については、栽培管理面、病理、土壌面、環境、いろいろ手を尽くして原因解明への努力が行われていますが、残念なことにいまだにその原因は判明しておりません。だからこそ、県当局も政府に来年度の重点要求事項として生育不良対策を求めているのだと私は思うのです。
生育不良については、いろいろな分野の専門家の方々がそれぞれ研究をなされております。大気との関連を指摘されておられる方も少なくありません。県としても、原因がわからない現状において、大気との関連も視野に置いた研究を進めているはずであります。そうしたときに、大気環境と梅生育不良は関係がないとの関西電力の主張を野放しにし、黙認しているのでは、生育不良の原因を科学的に追求する県の姿勢が疑われると私は思うのです。県として関西電力の一方的な宣伝をやめさせる指導を求めたいと考えますが、当局の答弁をお聞かせください。
また、関西電力のパンフレットでは酸性雨、酸性霧について触れていますが、関電が研究委託した電力中央研究所は、高濃度の酸性雨・霧に数時間の暴露をした被害症状と現在田辺や南部地方などで発症している症状は異なるから生育不良は酸性雨・霧ではないと結論づけています。この実験は、食用の酢を木に振りかけ、数時間を経過した症状が生育不良ではないとの証明をしただけだと私は思うのです。
田辺市石神地区に降った雨の酸性度、pHが紀南農協の観測で記録されておりますので、紹介したいと思います。
これには一ミリごとに降った雨のpHが記録されていますが、ことしの六月の観測を見てみますと、六月三十日には三・七、三・八というかなり酸性度の強い雨が観測されています。五・六からが酸性雨と言うそうでありますから、三・七、三・八がいかに強度の酸性雨かがはっきりいたします。七月三日、最初の三ミリの雨のpHが三・九、四ミリ目の雨が四・〇、五ミリ目が四・一、六ミリ目が四・二というように、酸性度の非常に高い降り始めの雨が観測されています。七月二十九日には、最初の一ミリがpH三・三という、酢そのもののような酸性雨が降っています。八月二十八日には九ミリの雨が降っていますが、酸性度が最も強い雨でpHが三・三、最低でも三・九と、とんでもない酸性雨が石神地区に降っていることが観測されている記録があります。この酸性度の強い雨が生育不良とどういう関係があるのか、まだわかっておりませんが、秋津川でもpH三から四前後の数値が観測されております。
関電のパンフは、田辺市の酸性雨が全国的な数値の枠内であるから生育不良の原因は酸性雨でも霧でもないと宣伝しているのです。石神地区で観測されたような雨が何カ月も何年も続いた状態から判断したものではありません。前回の質問のときにも取り上げましたが、大気面からの原因解明、特に、酸性雨や酸性雨よりもさらに酸度が強くなるという霧の観測を被害地ごとに実施して、本当に大気と生育不良とは関係ないのかどうか、また病理など、その他の面からも原因解明に取り組んでいただきたいとお願いをするものです。県当局の見解を求めます。
生育不良と火力発電所問題に関連して、最後に現火力の公害対策の強化を求めたいと思います。
御坊火力での協定の四条では、公害防止に関する技術の進展に応じて、すべての公害防止について積極的にその改善を行うとされております。硫黄酸化物の排出濃度を見てみますと、第二火力は二五ppmが予定されています。現在の御坊火力は、関電によると五八ppmとのことです。今の御坊火力にも脱硫装置が設置されれば、排出濃度は少なくとも第二火力並みに減らすことが可能ではないでしょうか。現在、県内で稼働している火力発電所のボイラー、海南火力の四基、御坊火力の三基のうち、脱硫装置のついているのは海南火力の一基だけになっています。硫黄酸化物で見れば、昨年一年間に御坊火力で千八百トン、海南火力は二千五百トンを出しています。よりよい環境を保ち、健康を守る上からも、脱硫装置、脱硝装置の設置を義務づけるのは当然の方向だと考えます。県として、御坊火力の脱硫装置、海南火力の脱硫装置、脱硝装置の設置についてどのような見解を持っているのか、明らかにしてもらいたいと思います。
続いて、患者の安心と働き続けられる看護婦の夜勤体制について伺いたいと思います。
医学の進歩とともに、看護の水準も、患者、地域の多様なニーズに対応できるよう日夜努力している看護職員は、極めて多忙です。疾病の複雑化、多様化という状況のもとで、さまざまな機器の導入への対応や知識、技術の研さんにも励まねばなりません。
看護婦にとって、深夜・交代制勤務は避けられない状況にあります。夜勤は、健康にとっても、生活サイクルの上からも、大きな負担と犠牲を伴うもので、看護婦が人として、女性として、母親として、人間らしい当たり前の生活を営むために、現在の三交代制を基本に三人夜勤で月六日以内、当面複数で八日以内を目指して、看護職員の人たちは運動を今も続けられているところです。患者に安全でよりよい看護を行うため、看護婦の増員と夜勤回数の制限をするため、国民の支持のもとに今日まで長い長い闘いを続けています。
三十年前、一九六五年に人事院判定が下されました。複数で月八日以内の夜勤、これが明確に示されたわけです。しかし、それ以来、多くの病院等で実現の方向には向かっているものの、看護婦不足の中で大変困難をきわめています。しかし、看護婦養成数増や看護婦確保予算増、離職防止対策の充実、診療報酬での看護料あるいは夜勤看護加算料が増額をされるなど、前進も見られるところであります。
今、日本医労連の夜勤実態調査の結果によりますと、一カ月の平均夜勤日数は、八年前の一九八九年は八・六日でした。九五年現在の調査では七・八九日までに大きく改善はされておりますが、全国的にはまだそう至っていない状況にあります。しかし、大変うれしい思いであります。さらに、九二年に制定された看護婦確保法基本指針は、看護婦確保のための労働条件整備を中心として、病院経営者や国、自治体の責務を初めて法律で定めたものです。基本指針は、夜勤は月八日以内、完全週休二日制を明記しています。しかし、これらの裏づけとなる財政対策は不十分であります。さらに、国や病院経営者といったところへの罰則規定がありませんから、今後これらが改善されるべきであります。
今、こうした状況のもとで、国立南和歌山病院、国立療養所和歌山病院では、今実施している三交代に加えて夜勤十六時間勤務の二交代制勤務を執拗に導入しようとしていることが明らかになりました。厚生省は、昨年九月から十二月の八週間、全国十病院、十二病棟を選定して実証的研究を行い、ことしの五月、その研究報告書の一部、十九ページを公表しました。そして十月十七日、厚生省はこの病院に対して、各施設長に施設長の決定権限で二交代制勤務の実施をするよう通知してまいりました。ところが、厚生省はこの間、実証的研究を実施した研究報告のすべてを公表しないばかりか、幾ら求めても応じてきませんでした。再三にわたる要求で、去る十一月二十八日、九十二ページにも及ぶ膨大な全文を公表しましたが、特にこの各研究施設の報告と二交代勤務に参加した看護婦スタッフのアンケート結果──これが二交代勤務導入の重要な判断材料として重視されてきたのでありますが──は多くの問題を提起していることが、明らかになってきました。そういった問題をも解決しないまま、十月十七日に実施をせよという、こういう強攻策であります。
このアンケートの一部分を紹介してみたいと思います。三交代制以外の勤務体制の検討が必要と認識している看護部長は九〇%、婦長・副婦長は六一・二%に対し、実際に現場で働く看護婦は四五%にとどまっていますから、今直ちに三交代制勤務を見直す必要はないというふうな結果を招いています。また、参加した全病棟のスタッフから共通して出されている問題は、十六時間というのは長時間過ぎて疲労感が強く、患者から気遣われることが多かった、退勤時に運転するのがとても不安、家に帰ってもごろごろしているため子供や主人にしかられた、家族で出かけたいが疲労のため出かける気にならない、夜と朝の食事二食分をつくらなければならず、出勤前に既にもう疲れてしまっている、仕事における思考能力が落ち、仕事でのちょっとしたミス、患者への十分な対応、ケアができなかったなど、メリットは非常に少ないようで、問題点ばかりが大きく出ています。このように多くの問題点があることを公表しないまま、また公表後においてもこれらの改善対策もないまま、何が何でも二交代制勤務を押しつけようとするもので、極めて不当で受け入れがたいものであります。
両国立病院では検討委員会なるものが開かれてはいるようでありますが、両病院の看護婦たちは、二交代制勤務の導入に対する賛否の意思表明調査を実施いたしました。この結果は、南和歌山病院では看護婦百四十七名中、反対者が百四十名、和歌山病院では百八十一名中、百四十七名が反対しております。こういった点からも、導入については反対という意思表示が行われているわけですから、拙速にやるのはいかがなものかと思います。両病院は、看護婦の合意ない中で強引に進めるべきではありません。職場に混乱を招くことになりかねないのです。
長時間二交代制勤務の導入は、三交代制を前提に複数・月八日以内に制限している看護婦確保法の趣旨にも反するものであります。厚生省のねらいは、これ以上看護婦をふやさない、ふやしたくないというものなのでしょうか。看護婦や国民の願いとは逆行する姿勢ではないかと思います。
国立病院のことでありますから、直接的な指導、監督などという立場にないことは十分承知をいたしております。しかし、県民や、特に日高地域における主要病院でもありますから、県民の医療、健康を守る立場からも県の対応を求めたいと思うところです。関係部長のご所見をお聞かせください。
最後に、厚生省の相次ぐ汚職問題について知事の所見をお尋ねするものです。
連日、マスコミによる報道で、もう既にご承知でありましょう。国民の怒りは、厚生行政に厳しい目が集中しています。これまでも、国民の生命よりも企業の利益を優先し、情報提供を拒んできた薬害エイズ問題、そして、早くから対策が求められていたにもかかわらず、その対策を怠ってきた、そして死亡者まで出したO157問題、特別養護老人ホーム建設をめぐる補助金汚職、さらに病院給食の医療用食品や病院の寝具の業界からの巨額の献金疑惑といった問題など、とどまるところがありません。もはや、国民の厚生省に対する信頼は完全に失われたものではないでしょうか。その上、高級官僚十数人にも及ぶ飲食・ゴルフ接待から、そして首相を初め厚生大臣への巨額な政治献金という、しかも国民の税金や健康保険会計からの支出財源であることからも、決して許すことのできない重大問題であります。厚生行政を不当な利益の道具にするような悪徳商法の横行は、絶対に許せません。
こうしたことを根絶するために、すべての疑惑にかかわる真相を全面的に解明し、国民に公表すべきだと私は考えるものです。知事、あなたの所見をお聞かせ願いたいと思います。
以上で、第一回を終わります。
○議長(町田 亘君) ただいまの村岡キミ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事西口 勇君。
〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 村岡議員にお答えをいたします。
まず、消費税に関連して、国民世論をどう受けとめているかということであります。
消費税につきましては、国民の間にさまざまな意見があることは十分承知をしております。また、税負担の問題を初め、各施策に関する世論につきましては、重く受けとめなければならないのは当然のことでございます。
しかしながら、税制は我が国の経済あるいは国民生活に大きな影響を及ぼす国政上の重要な問題でもございますし、さらに歳出面も含めた財政全体で判断すべき問題であろうと、そういうふうに考えてございます。
次に、本県の高齢者施策に十分寄与しているかどうかというお尋ねであります。
議員ご指摘のように、高齢化社会に対応した福祉医療施策の拡充を進めていくためには多くの財源の確保が必要であることは、申し上げるまでもないことであります。
ご承知のように、高齢者対策を担当する地方自治体といたしましては、現在、国の制度による施策以外にも各種の単独事業を実施して、県民のニーズにこたえるよう努力を続けておるわけであります。これらの施策の中には、国の制度に取り上げられるべきもの、あるいは国の財政的措置が必要なもの、そういうふうなものがあると考えております。また、全国的に地方自治体の財政状況も非常に厳しくなってきておりますけれども、その一つの要因には単独事業の著しい増加があるわけでございます。こうした状況でありますから、国の財源措置の拡大と充実、そして地方自治体への財源移譲につきましては今後とも一層努力をしていかなければならない、そのように考えてございます。
また、消費税率五%についてでございますが、開会中の臨時国会においても、十分な審議がなされると思います。政党間でも連日協議がなされておると思いますけれども、今後も引き続き、国民の税負担に関する議論が幅広くされますことを期待しておるところでございます。
次に、御坊第二火力発電所に関連してのご質問であります。
電源立地に対する県の対応としては、先日からもご答弁を申し上げておりますように、適地性、安全性及び地元の同意という基本的な考え方に基づきまして、さらに地域振興の立場から対応していくということを申し上げておるわけであります。
ご質問にございました環境問題でありますが、このうちの適地性ということについては、地形、地質、海象等の自然条件と漁業等の産業活動、交通運輸等の社会条件についても検討をしていくことになっております。環境保全についてもこの適地性に含めて検討されるものと考えておるわけでありますが、議員のご質問にございました環境基本法あるいは地球的規模の環境保全につきましては、国の取り組み方針にも従い、県としても適切に対応していきたいと考えております。
次に、電源立地に総枠をというご質問であります。
いろいろな考え方はあると思いますけれども、電源立地ということは、国民生活、産業活動の基盤整備としてのエネルギー安定供給という国民的な課題にこたえるための具体的な対応の一つでもあります。そういう意味からいたしまして、本来は国レベルの問題として考えていかなければならない、したがって一県だけで議論できない問題でもありますので、ご理解をいただきたいと思います。
次に、梅の生育不良に関して発電所の凍結をというご質問でございます。
先ほどから申しておりますように、発電所問題は電源立地の基本的な考え方に基づいて対応してまいりたいと思っておりますけれども、当面の梅の問題につきましては、地域の実情はだれよりも私、よく存じておるつもりであります。その生育不良の早期解明と一層の振興は県の重要課題であると認識をし、先日も大沢議員にお答えをいたしましたとおり、今後ともなお一層、具体的、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、今回の厚生省の汚職に対する所見であります。
今回の厚生省に係る一連の不祥事につきましては、福祉保健行政に対する国民の信頼を著しく失墜させるものであり、まことに残念なことであります。真摯に取り組んでいる福祉等関係者に大きな打撃を与えるとともに国民に不信感を抱かせるなど、その影響ははかり知れないことであろうと思っております。
こうしたことを踏まえまして、県といたしましては、公務員としての責任感、使命感の自覚をより一層促してまいりたい、そのように考えております。
以上であります。
○議長(町田 亘君) 生活文化部長中村協二君。
〔中村協二君、登壇〕
○生活文化部長(中村協二君) 村岡議員の御坊第二火力発電所問題のうち、二点についてお答えをいたします。
まず、環境影響評価指導要綱についてでございますが、電源立地に係る環境影響評価については、資源エネルギー庁の発電所の立地に関する環境影響調査要綱に沿って実施することとなってございまして、国の制度がございます。県の環境影響評価指導要綱については、国の環境影響評価制度の対象となっていない、レクリエーション施設の建設、工業団地の造成等、一定規模以上の六種類の事業を対象として、事業者に対して環境影響評価の実施を義務づけたものでございます。
次に、現御坊火力発電所に第二火電並みの公害防除装置の設置をというご質問でございます。
現御坊発電所の公害防止については、さきに大沢議員にお答えしましたように、公害防止協定により厳しい基準を設けて対応してまいったところでございまして、御坊市周辺地域での大気汚染常時監視の結果、現状では発電所の稼働前と比べ特段の変化も見られず、環境基準を下回っている状況でございます。なお、今後とも引き続き厳しく監視するとともに、必要があれば関西電力株式会社に対して強く指導を行ってまいりたいと考えてございます。
また、海南発電所への脱硫装置、脱硝装置の追加設置の件でございますが、海南市の大気環境の状況につきましても、二酸化硫黄、二酸化窒素等について環境基準を下回っている状況でございますので、今後とも大気環境の常時監視により環境基準の達成状況を把握するとともに、必要があれば強く指導を行ってまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○議長(町田 亘君) 土木部長長沢小太郎君。
〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 村岡議員の御坊第二火力発電所の問題について、人工島による煙樹ケ浜など海岸の変化を県単調査でとのご質問にお答えしたいと思います。
煙樹ケ浜は、日高川右岸におよそ四キロメートルにわたって形成された自然海岸でございます。県としては、日高港整備との関連で、昭和五十九年度から毎年、深浅測量や航空写真により汀線や海底勾配の変化を調査しておるところでございます。これまでの調査によりますと、煙樹海岸全体として汀線、海底地形は、年によって多少の変動があるものの、安定しております。
なお、煙樹ケ浜北端の本ノ脇地区付近においては、過去、侵食や堆積が繰り返されております。これは、地形的に見まして、沖合から進入する波が当地区に収れんするためと考えられ、人工島が原因とは考えにくい現象であります。
以上でございます。
○議長(町田 亘君) 総務部長中山次郎君。
〔中山次郎君、登壇〕
○総務部長(中山次郎君) 御坊第二火力発電所問題についてお答えします。
オリマルジョン流出時の対策についてでございますが、海上衝突防止法の遵守、二重構造船による輸送及び荒天時の桟橋における作業の禁止等により、まず流出の防止を図るよう指導することになります。また、万一に備え、有効なオイルフェンス等の整備を図るとともに、国や関係機関と連携を密にしながら、和歌山県石油コンビナート等防災計画に基づいて万全を期することになろうかと思います。
以上でございます。
○議長(町田 亘君) 農林水産部長平松俊次君。
〔平松俊次君、登壇〕
○農林水産部長(平松俊次君) 御坊第二火力発電所問題についてのうち、大気と梅生育不良とは関係ないと言う関電についての件でございます。
事業者に関連したお尋ねでございますが、県では、梅の生育不良の原因が明らかになっていない現状に対処し、お話のように多面的な視点からその解明に向けて努力を重ねているところでございまして、今後とも科学的な見地から原因を明らかにいたしたいと存じます。
次に、被害地の酸性雨・霧の調査ということでございますが、これまで、関係部局の協力をいただきながら、酸性雨を初め二酸化硫黄、二酸化窒素等の測定を実施するとともに、本年度から新たに露、霧、樹幹流に関する調査を加えるなど、取り組みの強化を図ってございます。
今後とも、病理面を含め、総合的な視点から取り組んでまいる所存でございまして、お話の調査方法の充実については関係部局とも十分協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(町田 亘君) 福祉保健部長小西 悟君。
〔小西 悟君、登壇〕
○福祉保健部長(小西 悟君) 村岡議員の、患者の安心と働き続けられる看護婦の勤務体制についてのご質問にお答えいたします。
二十四時間体制で医療サービスを提供する病院にあって、勤務する看護職員が健康で業務に意欲を持って取り組める体制を整えることが満足のいく患者ケアを実現する上で重要であることは、議員ご指摘のとおりでございます。こうした目的を達成するため個々の病院で具体的に看護体制をどのように編成するかは、基本的には各病院において決定されることとなってございます。
二交代制勤務の導入につきましても、各病院において、入院患者にとってメリットがあり、かつ職員にとっても二交代制勤務の方がより望ましいと考えられる看護単位について、施設長の判断により導入できることとされたものでありまして、所要の看護職員の人数を含め、各病院において総合的な判断に基づいて決定されるものであると考えてございます。
県内の二つの国立病院に現段階での検討状況を照会しましたところ、実施に当たっての諸条件について検討中とのことでありまして、各病院が今後、看護婦の健康管理や職場環境に十分配慮した看護体制を整えていただけるものと考えておりますが、必要に応じ、県からも施設長等に働きかけをしてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○議長(町田 亘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
37番村岡キミ子君。
○村岡キミ子君 答弁をいただきました。第二火力発電所はまだ縦覧が始まっているだけということにはなるわけですけれども、今、農家の皆さんたちは、現在できている御坊火力について不安を持っているんです。梅の生育障害については、県やいろんな方の指導で、ああせえこうせえということでいろんな努力をしてみたけれども、何をやっても成功しないではないかと。土壌改良をしたりして少しは元気な部分もあるけれども、次から次へと広がっていく現状を見ると、農家の人たちの不安は本当に日に日に募っていると思うんです。これは、知事もずっと一貫しておっしゃっているわけですけれども。
そういうものに、どうやってこたえたらいいのかと。それなりに、前進基地というようなものをつくってやるというふうにおっしゃっていますけれども、それでは農家の方々が、そうなのかということにはならないと思うんです。やっぱり御坊火力についての対策がもう一歩踏み込んでやられないと、住民の皆さんたちの不安は一層強まると思うんです。
そういう立場から私は、第二火電の凍結を申し入れたらどうか、同時に、大沢議員もおっしゃったように、脱硫装置を考えてみたらどうかということなんですから、ここに一歩踏み込んでこたえるべきではないかと思うんです。基準値がどうだこうだということもありますけれども、それでは農家の皆さんたちが被害の状況を判断する、そういうものにはならないんですね。原因がわからない段階での問題ですから非常に難しい部分はありますけれども、もう一歩踏み込んで考えていただきたいということを重ねてお願いしておきたいと思います。
それから、国立病院の問題です。
これはもちろん、国立ですから国が直轄ということはあります。しかし、あそこの病院は、美浜町を初めとして、げた履きで行ける病院なんですよ。それに、全国からも、近畿一帯からも患者さんが訪れる重度心身障害者の病棟を四つも持っています。そういう点では国立病院の役割を果たしているわけですけれども、県の状況から見ても、あそこが本当に安心して患者さんが通えるのか、入院できるのか、そして、看護婦さんたちが本当にゆとりを持ちながら勤務できているのかということを考えたときには、県もやっぱり何か物を言わないとあかんのじゃないかと私は思うんです。医療監査等については県がやるわけですから、そういう点で見れば、何も言えないという状況ではないと思うんです。
特に、現場の皆さんたちがおっしゃっているのは、実際にやった全国の十病院、十二病棟の現場の看護婦さんたちの報告書を見てみると、二交代制は十六時間という長時間労働、拘束十七時間三十分という夜勤になるわけですから、本当にゆとりを持ちながら患者さんに対応できるか、これは一般常識的に考えても大変な問題だと私は思うんです。そういう点で、この二交代制勤務が看護婦さんたちに肉体的、精神的にどのような影響を及ぼすのか、患者さんから見たときにどうなのかということなどを、県としてもぜひきちっと研究をしていただきたいと思います。資料が欲しければ、ここに九十二ページにわたる資料もありますので。国立で始まりますと、必ず県立病院、そして地方自治体病院へというふうに伝染をしてきます。そういう点で、ぜひこの問題については真剣に考えていただきたいと思います。
ここに、実際にやった看護婦さんについて、ある患者さんからのお手紙がありますので、ちょっと読ませていただきます。
「先生や看護婦には大変親切にしていただき喜んでおります。 入院中に感じたことですが、夕方バタバタと忙しそうに働いていた看護婦さんが、翌朝も廻ってきて、検温や身のまわりの世話などされました。その顔は疲れていて、とてもこちらからあれこれ話せる雰囲気ではありませんでした。『早く帰って休まれたらどうですか』と言ってしまいました。 やってほしいことがあっても、夜勤の人の疲労を考えたら頼めなくて、昼間の勤務の人が早く来られないかと待つほどでした。 これが二交替制勤務だということを自分の体調がよくなってから知りました。二交替という勤務は、看護婦さんにも患者にとっても良くないと思います。患者が安心して……
○議長(町田 亘君) 村岡議員、時間ですので簡潔にお願いします。
○村岡キミ子君(続) 「患者が安心して療養できる体制を病院側は考えてほしい」──こういうような訴えがありますので、こういう点も含めて、この国立病院がやろうとしている問題について考えていただきたい、そして対応をしていただきたい、このようにお願いをしておきたいと思います。
○議長(町田 亘君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で村岡キミ子君の質問が終了いたしました。