平成7年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(木下善之議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
午後一時五分再開
○副議長(木下秀男君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(木下秀男君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
2番木下善之君。
〔木下善之君、登壇〕(拍手)
○木下善之君 本席より一般質問のでき得ますことを大変光栄に存じております。議長のお許しをいただきまして、通告に従い、一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
まず、道路整備と下水道対策について仮谷知事にお尋ねをいたします。
道路は、我が国が二十一世紀に向け、豊かさとゆとりの実感ができる生活大国の実現に向けて最重要な役割を果たす社会資本であります。国の道路整備水準は欧米に比べて質量ともに大きな格差があり、したがって国は、第四次整備計画において一万四千キロネットワークの実現に向け、今世紀中には、一般国道、自動車専用道路も含め、高規格幹線道路網九千キロメートルの供用を目指しているようであります。
さて、本県の道路整備でありますが、半島という広域な立地条件の中にあって、また中山間地域を抱え、今日の道路設置の採択基準からして、投資額の割には延長の点で伸びの少ないのが実態でなかろうかと存じます。しかしながら仮谷知事には、多くの橋をかけトンネルを抜き、地域間格差の是正と活性化のため限られた財源で効率的な運用をなされ、また国道昇格を初め高規格道路の誘致等、和歌山新時代に向けて最大の努力を払ってこられたことも事実でございます。一方、急速な時代の変遷もあって、一人一台と言われるほどの欧米並み以上の車社会が到来し、道路整備が追っつかなくなったことも事実でありますが、二十一世紀に向け、県民ひとしくさらなる道路整備の促進を願望しているところであります。
さて、伊都・橋本地域については、本県北東の玄関口であって、大都市圏大阪との距離はわずか五十キロ圏内にありながら、国道三百七十一号、同四百八十号等、特に大阪府側も含め、整備がおくれていると考えております。本道路は、本県東部はもとより、中紀、南紀の発展に大きく影響をもたらすものでありまして、東部の最重要路線と位置づけております。
京奈和自動車道等高規格道路を初め、県道、市町村道に至る、それぞれの機能を持つ各種道路の整備についてのお考えをお聞かせいただきたいと存じます。
次に、下水道の問題であります。
本日午前中の森議員からの質問にもございましたように、本県の下水道普及率は大変低い状況にあり、全国平均の五○%、お隣の奈良県四四%に比べ、本県は六%であります。低調であることはそれなりの理由もあろうかと存じますが、下水道の普及は文化水準のバロメーターとも言われております。
水質の保全を初め、本県の河川、海、自然環境は立派です、さすが和歌山はすばらしいところと言っていただけるように、下水道も重点施策として取り上げ、内部体制の充実と普及率の向上に向けてお取り組みを願いたいとするものであります。
平成二年度に完成し、仮谷知事が県下第一号のテープカットをされたと言われる、農業集落排水事業を実施された美浜町和田地区を視察いたしました。本事業は農業振興地域における農村下水道事業でありますが、大変立派になされてございます。けさからのお話でありますと、それを核として、それぞれの地域において多くの事業が実施されておるやにも聞いております。伊都・橋本地域におきましても、いよいよ本年度から採択されて実施の運びとなってございますが、今後、これらの問題について一層積極的に推進を図っていくべきと考えます。また、紀の川流域下水道の一日も早い供用開始を特に希望するところであります。
道路整備と下水道は根幹をなす最重要課題と受けとめていただき、積極県政の柱としてお取り組みをお願いする次第であります。仮谷知事のご答弁をいただきたく、よろしくお願いをいたします。
続いて、土木部長にお尋ねをいたします。
紀の川流域下水道伊都処理区の供用開始に向けてでありますが、本事業は昭和五十四年度より一市三町を区域として計画処理人口十二万一千人の流域において行われており、浄化センター十九ヘクタールの用地取得に相当な期間を要しているのが現状であります。この用地取得には大変なご苦労があったと思いますが、残りの未買収地の取得に向けてなお一層の努力をお願いするところであります。
流域内にある橋本市の現在造成途上の宅地も、本事業の進捗が遅延することによって、造成が進んでも下水道待ちとなってくることもあり得るわけでございまして、県と市の間において今後この点を十分協議され、開発の全体計画に狂いのなきよう希望するところであります。
とにかく、流域関係住民は下水道完備を一日千秋の思いで待っていることの上に立って本事業の推進に当たっていただき、事業予算の積極的な獲得等、特段の努力を願いたいのであります。本下水道の現況と今後の取り組みについてお尋ねをいたします。
次に伊都処理区の幹線管渠についてでありますが、公共下水道から流域下水道への変更認可でございます。
幹線管渠は年々延伸されておるようで、布設の一部に途中まだ十分できていない地域があるようでございますけれども、先端は高野口と橋本の境界まで布設されております。上流に向け、県営の流域下水道によって幹線管渠をさらに延伸されることについてお尋ねをいたします。
さらに、供用開始時点において極力管渠を橋本市街地まで延伸されることは、浄化センターの機能を高めるとともに環境保全の面からも受益者に多大の効果をもたらすことにもなりますので、特段の努力をお願いいたしたいのでございます。
次に、道路交通網の整備についてであります。昨日、阪部議員の一般質問にもございましたが、あえて申し上げておきます。
国道三百七十一号バイパスの着工時期及び完成見込み年次、並びに同バイパスの大阪府側の着工めどと国道三百七十一号大阪府側の現道拡幅についてであります。
知事にも申し上げましたが、ご承知のとおり国道三百七十一号は、河内長野市を起点に、橋本、高野山を経て串本へ通ずる、本県東部を縦貫する幹線道路であります。近年、橋本市においては宅地開発が進み、また関西国際空港の開港と相まって交通量が急激な増加を示し、平日の時間帯によって、あるいは休日等、大変な交通停滞が発生しております。
橋本市の宅地開発の全体的なおくれをなした最大の原因は、四十八年のオイルショックを初め、社会経済環境の変化もあったと考えますが、ほかに大きな原因の一つとして交通網の未整備があります。
参考例といたしまして、住宅分譲展示会には、その大半が休日に家族とともに車で来られますが、大阪の方の多くの意見として、環境はすばらしいが府県間道路が大変悪く、三重県の名張の方が、距離は橋本の倍あっても近鉄及び名阪国道を利用するため時間が同じで、確実性が高いと言われ、大阪北部あるいは奈良、三重の近鉄沿線に変更されるケースが実に多いところであります。しかしながら、今年の夏に南海電鉄の橋本駅まで複線化による開通見通しがついたこと、さらに国道三百七十一号の事業化と相まって、今日になってようやく住宅供給も幾分安定しつつあるようでございます。
過日も、隅田A団地二百七十二ヘクタール、四千八百戸の工事が着手され、年内に三つの団地、延べ百七十三ヘクタール、三千六百戸の着工が予定され、新規に約三万人を計画されているわけでございますが、入居はお一人お一人の判断によるところが大であります。
以上の点から、用地取得は国道三百七十一号バイパスにおいてもある程度なされてございますが、工事着手は、それぞれの地域における諸事業推進の上で、一つの起爆剤として大きな期待がかかっておるものであります。一日も早く、できれば平成八年度内に着工を希望するところであり、あわせて大阪府側にも同時着工をされるよう強い要請を願いたいのであります。
大阪府側の六・五キロのほとんどはトンネルと橋梁のようでございまして、南海電鉄と並行して設置されるやに聞き及んでおります。用地の取得が少なければ工事に入れるのではないかという考えを持っております。
特に本問題につきましては、本県と大阪府の間において昭和六十二年に紀の川利水に関する協定が締結され、紀の川流域整備振興事業を創設、この基金の運用により水源地域の整備を初め流域整備、特に府県間道路の整備を進めることとなっており、大阪府側に対しても、分水を念頭に、国道三百七十一号、四百八十号等の早期着工を希望するところであります。
次に、国道三百七十一号の大阪府側の現道改良、拡幅の件でございます。
新線バイパスの完成まで相当時間を要するものとして、現道に頼らざるを得ないわけでございます。したがいまして、年次改修計画についても強い要望を願うものであります。先般も現地を見させていただきましたが、ショートカットの拡幅も比較的に消極的ではないかと思いました。再三の要望をお願いするところであります。
次に、国道二十四号から国道三百七十一号間の市脇・清水間架橋の現況と事業採択についてでございます。
本問題については、地元協議会初め、市を挙げて県、国へ向けての陳情活動を展開し、十幾年の歳月が経過しました。おかげで平成六年度より県のボーリング調査等が開始され、関係地域ではそれなりの評価をされているところであります。平成七年度の調査の概要と今後の進め方についてお尋ねをいたします。
なお、対岸の清水地内には、数戸の移転を初め、用地買収の先行取得が可能な体制をおつくりいただきたく、事業化の早期実現を願うところであります。
次に、国道三百七十号、国道四百八十号の九度山・高野山間の線形改良についてでございます。
橋本・高野山間の国道三百七十一号バイパスは、ダム関連等、今後の課題となってまいります。この新ルート開通までの間、現行の線形局部改良を行う必要があると思うが、どうお考えでしょうか。
本線は、昔、有料道路としてその機能が果たされておりましたが、今日では一車線が主体で、しかも百カ所以上のカーブがあって、多くの方が車酔いされる道路であります。改良、拡幅等、あるいは部分供用等、投資の割に効果が少ない一面もあるが、関西国際空港の開港に伴い、和歌山を世界に向けて売り出さなければなりません。その一つの高野山であります。こうした中で、受け皿として大変弱いのではないか。対策についてどうお考えなのか、伺うものであります。
次に、国道四百八十号線については、おかげをもって改修計画も進んでおるところでありますが、高野山へ通ずる志賀地内の梨子木トンネルの調査結果と今後の取り組みについてお尋ねいたします。本線は関西国際空港からの一つのルートでもありますだけに、前向きの答弁をお願いする次第であります。
次に、京奈和自動車道橋本道路の着工時期及び京奈和自動車道の事業費増額についてであります。
京奈和自動車道は、京都、奈良を経て和歌山市に通ずる総延長百二十キロメートルの高規格幹線道路と位置づけされ、本県においては、奈良県境から高野口間の橋本道路区間十一・三キロが平成元年度に事業化され、高野口・打田町間の紀北東道路は平成五年度に事業化されまして、紀北西道路については近く事業化されるやに聞き及んでおります。
さて、橋本道路は平成三年より用地取得のための調査に入られ、事業費として平成三年より数億の単位で今日に至っております。本区間である十一・三キロの事業費概算は九百五十六億円と聞き及んでおりますが、この金額からすると相当な歳月を要するものと考えるわけでございまして、思い切った予算の増強について国への要請を切望するところでございます。
第二国土軸構想が浮上して久しいところであり、平成二年に第二国土軸構想推進協議会が関係十七府県において結成され、以降、紀淡海峡連絡道等の調査検討をされている中にあって、ことし一月の阪神大震災により、現在の国土幹線の機能が長期にわたって麻痺した点を反省し、国は太平洋新国土軸を重要路線と位置づけされております。その役割を果たす京奈和自動車道の早期完成に向け、国へ積極予算を仕組まれるよう強く要請をするところであります。
本事業の着工は関係地域の活性化に大きな期待と希望をもたらすものと考えますので、大型予算の見込みが立ってまいりますと早期に着工されることを希望する次第であります。
次に、公営住宅の新改築について土木部長にお尋ねをいたします。
県営住宅の新改築計画について、本県の持ち家比率は六九・六%と全国平均六一・三%に比べて高く、全国第二十五位となっております。県営住宅の千世帯当たり全国平均は二○・四戸で、本県は一三・四戸とやや低い状態でありますが、持ち家比率の高いことによるものと考えられます。
県は、県下一円に県営住宅を位置づけされ、それぞれ管理運営をなされておりますが、今後の県営住宅の新改築計画についてお尋ねをいたします。
次に紀北地域への設置の考え方でありますが、県営住宅比率は、県平均千世帯当たり一三・四戸に比べ、橋本市は四・八戸、伊都地方もこれに準じておるのが実態であります。このことは何が原因しているのか、市町村営に依存しているのか知りたいのでございますが、橋本市においては、現在、京奈和、三百七十一号両線の立ち退きや各河川改修による移転、市街地の区画整理事業等、さまざまな事業が展開しつつあります。こうした中で、県営住宅の設置について紀北の関係市町村とも協議検討されるよう切望するところであります。
以上で、一般質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○副議長(木下秀男君) ただいまの木下善之君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事仮谷志良君。
〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 木下善之議員にお答え申し上げます。
道路の整備と下水道対策についてでございます。
道路整備並びに下水道整備は生活基盤の根幹をなすものでございまして、県としても重点施策として取り組んでおるところでございます。また道路整備につきましては、半島性を克服するため、最重点施策として高規格幹線道路を初めとする国道、県道、農道、林道、市町村道の推進を図るとともに、連関性を持たせ、生活基盤や生活環境、産業振興の整備を進めているところでございます。
また、お話ございましたように、橋本を中心とする伊都地方は人口が急増している地帯でございまして、京奈和自動車道を初め、府県間道路である国道三百七十一号、国道四百八十号、さらに三百七十号等、整備を進めることが何よりも必要なことであり、推進しているところでございます。
特に、これを推進するに当たって国の援助が必要でございまして、国に対して強く要望していきます。ありがたいことには、近畿地建の局長であった橋本さんが、今度、道路局長になられました。二年間近畿におられて、橋本を初め和歌山県内の道路の実情について非常に詳しいわけでございますので、そうした点を頼りにして、なお一層府県間道路の整備を図っていきたい、そしてまた大阪府との連携を密にして積極的に進めてまいりたいと、かように思っておるところでございます。
また、下水道の整備につきましては、けさほど森議員からも話がございましたように、おくれているのが現実でございまして、是が非でもこのおくれている点を取り返し、下水道を推進することによって、生活環境の改善や公共用水域の水質保全等について十分な配慮をしてまいりたいと思います。下水道を積極的に推進するために、ことしの四月に下水道室を下水道課に改定して積極的に取り組んでいるところでございます。
また、話ございましたように、下水道だけではなしに、農業集落排水合併浄化槽との連携を図りつつ、県内の下水道整備ということで努力してまいりたいと思っておるところでございます。
特に紀の川流域下水道の伊都処理区は計画がおくれているということについて、私もまことに残念に思っておりまして、早期供用開始に向けてこれからなお一層全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。
他の問題は、部長から答弁いたします。
○副議長(木下秀男君) 土木部長山根一男君。
〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 木下善之議員にお答えいたします。
まず、下水道に関する二点についてでございます。
紀の川流域下水道伊都処理区の現状につきましては、幹線管渠では、全体延長十三・六キロメートルのうち、平成六年度末で八・〇キロメートルが完成しており、進捗率は五九%でございます。
一方、終末処理場の用地につきましては、地元地権者の方々と話し合いを進めておりまして、現在、全体面積十九・〇ヘクタールのうち十二・〇ヘクタール、六三%、その中で一期計画として七・〇ヘクタールのうち五・二ヘクタール、七四%の買収を済ませております。
今後、一期計画内の用地買収を進め、本年度中には終末処理場の建設に取りかかれるよう努力するなど、早期供用開始に向けて全力で取り組んでまいることとしております。
次に幹線管渠の延伸につきましては、平成四年度に下水道法による事業認可基準が見直され、一定の条件の範囲内で延伸が可能となったところでございます。現在、橋本市と協議中でありますが、処理場の建設時期、関係市・町の負担割合等の課題もありますので、これらについて今後検討することとしております。
次に、道路交通網の整備についての三点でございます。
まず、国道三百七十一号につきましては、橋本バイパスとして、国道二十四号から府県境まで延長約六・五キロメートルについて平成元年度に事業化を行い、重点路線として整備を進めているところでございます。七年度末の用地の進捗は、おおむね四〇%の見込みでございます。本年度は、用地買収とあわせて土捨て場への進入路の工事に着手することとしており、本格的な工事については、用地買収の状況を踏まえ、検討したいと考えております。
また、大阪府側につきましては、府県界から河内長野市石仏までの延長約六・一キロメートルについて平成四年度に事業化され、現在、全区間にわたって路線測量、詳細設計を実施中であります。この道路の必要性については、大阪府にも十分なご理解を得ているところでございます。
工事の着工時期につきましては、今後の用地取得の状況に左右されますが、阪和開発連絡協議会で連携を密にし、大阪府の工事着手を強く要望してまいります。
なお、大阪府の現道につきましては、天見地内では平成五年度に三百二十メートルの区間の現道拡幅が完成されているほか、三百五十メートルの歩道設置も平成三年度より着手されております。また、見坂地内の四百八十メートルについても平成五年度より線形改良を行っており、本年度中には完成予定と聞いておるところでございます。県としましても、国道三百七十一号の整備促進について今後とも強く要望してまいります。
次に、国道三百七十一号の市脇・清水間の架橋につきましては、国道三百七十一号橋本バイパスの延伸部として、また高野山から高野龍神スカイラインなどを経て紀南に通じる重要な道路の一部として、積極的に調査を進めております。
本年度は、昨年度に引き続き、橋脚部の地質調査並びに橋梁を含めた区間の予備設計を実施いたしますとともに、河川協議にも着手することとしております。今後、早期に必要な諸調査を終了し、河川協議、都市計画決定の変更などを急ぐ必要がありますが、地元の絶大なご協力が必要でありますので、またこの点についてよろしくお願いいたします。これらの手続の進捗状況を踏まえながら、早期に用地買収や工事に着手できるよう努力してまいります。
次に、旧高野山有料道路約十七キロメートルにつきましては、一応の改良済みでありますが、勾配がきつく、カーブも多いため、大型バス等の離合の困難な箇所も多く、昭和六十二年の無料開放以来、突角部の切り取りや側溝整備などによる幅員の確保、防災工事などを実施してまいりました。今後とも快適な走行ができるよう、その対策を進めてまいります。
また、四百八十号のかつらぎ町と高野町の境部の梨子木峠付近につきましては、トンネルを含めた概略ルートの検討を行ったところでございます。今後は、さらに詳細な諸調査を急ぎますとともに、早期に事業化できるよう努力してまいります。
四点目の京奈和自動車道につきましては、高規格幹線道路の一部として太平洋新国土軸の一環をなすものでございまして、本県にとっても非常に重要な道路であると考えております。
橋本道路十一・三キロメートルにつきましては、平成元年度に事業化され、平成三年度より用地買収が進められておりますが、全線に公図の混乱が見受けられ、公図訂正の作業が急がれているところでございます。このため、用地買収の体制につきましては、国道橋本事務所を設置し、用地専任の職員を置き、橋本市の職員の方と一緒にこれらの作業を進めているところでございます。
本工事の着手につきましては、今後の用地取得の状況によりますので、地元の市及び町と協力して一層の用地取得促進に努力し、早期に工事に着手できますよう、国に対し強く要望してまいります。
また、紀北東道路約十六・九キロメートルにつきましては、平成五年度に事業化され、現在、都市計画決定のための作業を急いでおります。今後ともこれらの諸調査を促進し、橋本道路とあわせて、議員の皆様方のご支援をいただきながら、予算の増額等を含め、より一層の事業促進を国に対し強く要望してまいります。
最後に、公営住宅の新改築に関する二点のご質問についてでございます。
公営住宅は、所得の低い方に対し低廉な家賃で供給していく必要があり、第六期住宅建設五箇年計画に基づき推進しているところでございます。基本的には、公営住宅は地域の実情に詳しいそれぞれの市町村に事業主体となっていただいておりますが、県営住宅はそれを補完するものと考えております。
議員ご質問の県営住宅の新改築計画につきましては、老朽化した団地の建てかえを主要事業として推進し、居住環境の向上を図っていくことが重要であると考えております。
なお、紀北地域の人口急増地域につきましては、需要の実態を十分踏まえ、市町村の協力を得ながら、用地の確保等、新規団地の建設も含めて取り組んでまいりたいと考えております。
近年、高齢者や障害者にとっても住みやすい住宅や住環境の整備、定住人口確保のための住宅供給等の必要性が問われておるところでございまして、昨年度と今年度の二年をかけ、きのくに住宅マスタープランの策定に取り組んでいるところでございます。その基本的方向を踏まえて第七期五箇年計画に反映させ、整備を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(木下秀男君) 再質問がございませんので、以上で木下善之君の質問が終了いたしました。
これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(木下秀男君) 本日は、これをもって散会いたします。
午後一時四十一分散会