平成6年2月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(野見山 海議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

平成六年三月十五日(火曜日)

○議長(宗 正彦君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 43番野見山 海君。
 〔野見山 海君、登壇〕(拍手)
○野見山 海君 通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
 今なお国際社会は、世界各地で民族紛争、内乱、飢餓に苦しむ子供たち、難民問題、地球環境等、多くの課題を残しながら、ことしも引き続き生じていると思います。これらの解決のために、今後も日本の国際社会における役割はさらに期待され、重視されるものと思うのであります。
 一方、我が国は、戦後、国民が額に汗して頑張ったおかげで、経済的には世界のトップクラスに入りました。これからは国民一人一人の心の豊かさ、ゆとりが大きく求められている時代と思います。国民の願いであった政治改革四法案が成立するなど、成果は見られたものの、バブル経済がはじけた後、多くの公共事業の前倒しを初めとした景気対策を講じてきましたが、依然として景気回復の兆しは見えてこない現状であると思います。
 昨年の七月の衆議院選挙で自民党が大きく後退することにより自民党の三十八年間続いた政治から細川連立政権が誕生してはや八カ月を迎えますが、支持率は依然として高い状況であります。このことは、自民党政権時の金権汚職や贈収賄事件等による政治不信を一刻も早く回復させるため、国民が細川政権に大きな期待を託しているあらわれだと思うのであります。私も、この連立政権を守り、継続していかなければならないと思っている一人であります。
 そこで、地方分権論については多くの議員の方々が論議されてこられましたが、私なりに地方分権、市町村への権限移譲、財源移譲、地方都市づくりについてお伺いいたします。
 細川連立政権の誕生により、地方分権が進められようとしております。一歩一歩前進させなければなりません。これについては、過去、神奈川県長州知事が提唱された「地方の時代」で、県というのは市町村の連合事務局だと言われたのであります。県というものは、市町村をバックアップすることだと考えたそうであります。
 しかし現実はそうでなく、県庁の組織というのは国の出先的な色彩が強く、縦割り行政になっていると私は思うのであります。その原因の一つとして、県も地方自治体であるが、市町村より上位の団体であると大方の県民もそう認めているし、また県の職員、市町村の職員もそういった認識を持っているものととれるのであります。
 また、陳情政治についても、何事においても陳情しなければ予算が獲得できないといった政治も、これまた改めなければならないことだと思います。平成六年度の予算獲得のために、私も二月十日の東京事務所の開設に出席しまして、二月十一日は手分けして各省庁に陳情してまいりました。県の東京事務所職員を中心に積極的に取り組まれ、予算獲得、補助金獲得の成果はありました。しかし、陳情しなければ物事が何も運ばないような構造というものは、これまた中央集権という地方分権を妨げている大きな要素だと思うのであります。
 さらに、権限移譲と財源移譲についても、細川政権が誕生して以来、地方分権の動きが出ていますが、基本的には今までの制度を抜本的に改革していこうといった取り組みは見られないのであります。権限移譲においても、機関委任事務から団体委任事務への流れや、国から県へ許認可権の移譲が進んでいます。しかし、それに伴う財源措置については三割自治という構造は変わっていないし、変えようともしません。これらの構造を変えることによって地方公共団体の果たすべき役割が発揮でき、東京一極集中を排除して国土の均衡ある発展を図ることが、今国民が求めている地方分権であり、地方政府の実現になると思うわけであります。知事のご所見をお伺いします。
 また、権限移譲、財政措置については県から市町村へ権限移譲を行ってきたと思いますが、現状はどうか。国から県へ権限移譲、許認可権移譲が進められている中で、本県の豊かな町づくりのためには、地域のことは地域で決め、責任を持つ行政システムが必要であると思います。市町村へ移譲できる権限を積極的に推進すべきだと思いますが、ご所見をお伺いいたします。
 次に、地方拠点都市の取り組みについてお伺いいたします。
 紀南の中核都市田辺市では、去る一月三日の生駒市長のご逝去に伴う田辺市長選挙が先月行われました。各団体を初めとする皆さん方のお力添えの結果、生駒市政継承を訴えて弔い選挙となった新市長が誕生したことは、田辺市と常に連携を密にしてきた県においても的を射た結果と言っても、私は過言ではないと思います。
 今は亡き生駒市長は、八年前初当選され、財政力も非常に厳しい状況でありましたが、財政の立て直しをするなどして、紀南の中核都市にふさわしい活力ある豊かな町づくりを築いてこられました。農業集落排水事業、し尿処理場、ごみ処理場建設、学校の新築、新庄森林公園、総合運動場、美術館の建築、生活道路整備等、多くの事業を推進してこられ、県内五十市町村の中でトップの自治体と私は自負しております。さらにこの事業を継続して、市民の負託にこたえていかなければならないと思うのであります。
 確かに、田辺湾総合リゾート開発計画に沿って事業の展開を行っていた総合商社丸紅がバブル経済崩壊の影響を受けて事業を撤回したこと、市民の高齢化など、多くの課題がさきの市長選挙での争点になりました。しかし、紀南の玄関口と言える田辺市には、二十一世紀に向けて町づくり事業を進めている中で、明るい材料も幾つかあります。
 まず、南紀白浜空港がジェット化され開港すれば、首都圏を初め各方面と短時間で直結されることによって田辺市が物流基地の中心拠点となるほか、開港に伴い多くの観光客が田辺市を初め周辺の観光地に足を運ぶなど、経済面での波及効果ははかり知れないものがあると思うのであります。
 田辺市を初めとする周辺地域が、去年の八月、知事から地方拠点都市法の指定を受け、現在、基本計画を策定していると聞いております。この法指定によって和歌山県の和歌山市一極集中が解消され、田辺市では中核都市的機能の充実整備が図られ、地場産業の振興はもちろんのこと、公共事業が重点的に展開されるほか、進出企業には税制面での優遇措置が受けられる、文化活動の活発化、生活環境の整備などが図られると聞いておりますが、その後の進捗状況と基本計画の承認に向けての県の取り組み、田辺市の都市づくりの構想をどのように描いておられるか、お聞きしたいと思います。
 また、田辺市を初めとする観光振興策については、和歌山市を初めとした紀北地域の皆さんには余り知られていない、ひき岩群や奇絶峡といった雄大かつすばらしい山間部に広がる景観を初め、芳養湾や天神崎といった海の景勝地など、絶好の自然環境に恵まれております。これらを広く県内、県外の人々に知ってもらうとともに、観光振興等の観光リゾート立県を推進することになると思います。県には、田辺市とその周辺の観光振興により一層のお力添えをお願いするものであります。ナショナルトラスト運動で有名になった天神崎を初め、田辺市周辺の観光振興をどのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。
 三つ目に、白浜空港の関連事業についてお伺いいたします。
 七月十六日から始まる世界リゾート博会場内の建物も、大きく姿を見せてまいりました。また、九月四日の関西国際空港の開港により、和歌山県の経済、文化、観光等の浮揚活性化に大きな期待がかかっております。このことが紀北地域のみならず紀南地域にも大きな経済波及効果による地域活性化を生み出す、新しい流れにしたいものだと思うのであります。
 間違いなく紀南地域の活性化のかぎを握る南紀白浜空港の整備事業は、開港を目指して急ピッチで、本体工事、造成工事も完成する見通しであるとともに、延長千八百メートル滑走路の舗装工事、ターミナルビル建設も始まろうとしている中、私は開港に伴う関連事業整備促進といった点から、過去の議会での一般質問に続いてさらに話を進めてまいりたいと思います。
 この空港は現在の滑走路千二百メートルの空港の横に、ジェット機が発着できる千八百メートル滑走路の建設が来年中の完成を目指して進められております。この施設の完成により、MD87という機種のジェット機の就航が予定されており、定期就航便も東京を初め福岡、名古屋便が予定されて、各方面から大きな期待が寄せられているところであります。
 まず、ジェット機空港が紀南地域にもたらすメリットは、輸送力が増大することによって臨空産業が発展し、紀南の観光面はもちろんのこと、経済浮揚に大きな起爆剤となることはだれもが認めるところであります。紀南地方は、温暖な気候条件を生かして市場性の高い野菜や果物、花卉などの農産物の栽培が盛んに行われているほか、豊かな漁場に恵まれ、イセエビやアワビといった高級品と言われる水産物の宝庫でもあります。こうした農水産物が首都圏へ直送されていますが、現在のYS11機では貨物の積載能力が最高千九百五十八キロで、また乗客が六十四人も乗るとかなり積載量も制限されることから、高級品を中心とした航空貨物便が主なものとなっています。しかし、ジェット化により乗客の定員も二倍余りになるほか、生鮮食料などの大幅な輸送力の増加が図られスピードアップされるため、首都圏を中心に新しい販路の開拓が期待できる、紀南地方待望のジェット機空港と言えます。
 さらに、県は空港の輸送力を大幅にアップしようと、南紀白浜空港の滑走路二百メートルを延長して二千メートルに拡大させ、中型ジェット機を導入しようと、新年度予算に調査費を計上されています。この計画の実現のために運輸省に強く働きかけていると聞いております。この中型ジェット機が離着陸できる空港が整備されますと、韓国や台湾などアジア諸国との輸出入も可能となるほか、空港周辺には都市圏向けの紀南の生鮮食品、花卉を直送する大型の農水産物の加工工場などの建設も現実のものとなり得るのであります。
 そこで、この中型ジェット機発着可能な新たな空港整備について、またそれに関連する農水産業の振興策について、県当局のご見解をお伺いします。
 さらに、ジェット化によって本格的なリゾート観光地の構想が新たな形で浮上するものと思います。そして、多くの方々が白浜空港を利用され、紀南を訪れ、温泉でのんびり休養し、観光地めぐり、さらに南へと足を伸ばし、国道四十二号沿線の海岸の景観、潮岬、橋杭、勝浦温泉、那智の滝、そして熊野古道を散策するなどしてリフレッシュする、こういった紀南観光ルートでお客が増大するであろうし、現にふえてきています。また、阪和自動車道の全線開通によってマイカーを利用したアウトドア型の家族旅行もふえています。こうしたことから、観光ルートの道路整備は何をおいても急がなければならないと思います。国道三百十一号整備の進捗と改良完成、また田辺龍神線の進捗と改良完成についてお伺いいたします。
 また、各地方空港は、それぞれ空港の計画や拡張など、国内の地方空港とのネットワークの取り組みや国際交流の輪を広げようと、空港を拠点に海外から外国人を迎え入れる国際交流がそれぞれの地方で進められています。南紀白浜空港においても、将来は中型ジェット機導入もあり得るのでありまして、今開港がおくれているが、工事はハイピッチで進んでいます。それに合わせて、国内の地方空港とのネットワークで航路の拡大をするなどの対策、例えば北海道の千歳空港とのネットワークで相互間の交流や特産物の輸送等を考えていくならば、地域の大きな活性化になるものと私は思うのであります。
 こうしたことから、ポートセールスに積極的に取り組むべきだと思いますが、ご見解をお伺いいたします。
 一般質問を終わります。
○議長(宗 正彦君) ただいまの野見山海君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 野見山議員にお答え申し上げます。
 地方分権に関する私の所見ということでございます。
 地方分権の推進につきましては、国と地方の機能分担について、私は徹底した見直しを行い、県民生活に関連する行政については地方公共団体の手で完結する体制を整えることを基本として、事務と財源の再配分を進めるべきではないかと思っております。
 そのために、地方分権を強化する方向に沿って、現在の事務事業の見直し、国庫補助金等の整理合理化など行財政制度の改革を進めるとともに、あわせて地方の一般財源の充実強化、地方財政の健全化を図り、地方公共団体が自主的に各種施策を積極的に展開できるような地方財政基盤を強化する、これが絶対に必要な条件でございます。
 幸い、昨年、国会において地方分権推進の決議が行われたところでございます。また本年は、地方分権を基本政策の一つに掲げる細川政権が、第三次行政改革審の最終答申を受けて地方分権推進基本法制定を目指して地方分権大綱方針を策定する予定になっておりまして、地方分権の機運が高まっておるということ、非常にありがたいわけでございます。これらを契機として、私も知事会等において地方分権の推進をなお一層国に働きかけてまいりたいと思っております。
 なお、話ございました、県から市町村への権限移譲に対する財源移譲の現況、また今後の市町村に対する行政システムの取り組み等については、県としては従来から、住民に身近な行政はできる限り住民に身近な地方公共団体において処理することを基本として、本庁から出先機関へ、さらには県から市町村へと権限の移譲を行ってきたところでございます。
 近年、地方分権推進の高まりの中で、国においては基礎的自治体である市町村の充実強化のためのパイロット自治体制度、中核市、広域連合制度が構想され、各都道府県においても市町村への権限移譲の推進が図られておる現状でございます。本県においても、市町村移譲の可能な権限について現在研究中でございまして、今後とも市町村の自主性、自立性を高める施策の推進に取り組んでまいりたいと思っております。
 次に、白浜空港の整備でございます。
 中型ジェット機の発着を可能にするための滑走路の二千メートル化については、私もぜひ早期に完成するよう積極的に取り組んでまいる所存でございまして、お話ございましたように、平成六年度の予算案に調査費を計上しているわけでございまして、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 他の問題は関係部長から答弁いたします。
○議長(宗 正彦君) 企画部長佐武廸生君。
 〔佐武廸生君、登壇〕
○企画部長(佐武廸生君) 地方拠点都市の取り組みについてのご質問にお答えをいたします。
 現在、関係市町村から素案の提出があり、承認に向けて県庁関係各課及び関係省庁との調整を行ってございます。調整終了後、速やかに関係部局長で構成する推進組織に諮り承認するとともに、承認後は国の協力を得ながら計画の具体化に向け支援してまいりたいと考えてございます。
 議員ご質問の田辺市の都市づくりについてでございますが、田辺市は地方拠点都市地域の中心都市に位置づけられており、地域全体に都市的サービスを提供していく役割を果たすこととなってございます。このため、商店街の再開発を含む田辺駅周辺整備や市立美術館を中心とした滝内地区周辺整備を進め、中心都市としてふさわしいにぎわいあふれる町づくりを行うとともに、周辺町村との一体性を高めるため、道路整備を中心とした交通ネットワークの強化を図ることとしてございます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 商工労働部長吉井清純君。
 〔吉井清純君、登壇〕
○商工労働部長(吉井清純君) 田辺市周辺の観光振興につきまして、お答えをいたします。
 議員お話しのように、田辺市には海、山の自然がもたらしたすばらしい景勝地がございます。市内には、熊野の別当湛増ゆかりの闘鶏神社を初め歴史文化資源も数多く存在しておりますし、梅干しや南蛮焼といった観光に直結する伝統産業もございます。こうした環境は、道路交通網の整備や田辺市の持つ多様なポテンシャルと相まって観光面でも有利であると思われますし、加えて南紀白浜空港のジェット化等により、ますます脚光を浴びるものと期待されます。
 こうした状況から、日本のナショナルトラスト運動の発祥の地である天神崎の保全やひき岩群周辺の施設整備に努めているところでございますが、今後ともこうした観光資源の整備や開発に努めるとともに、当地域を県内外に強くアピールしてまいりたいと存じます。
 また、最近の観光客の行動範囲も広がる傾向にあり、広域的な視点に立った観光振興も重要でございます。紀南の拠点都市である田辺市や地元観光協会等の一層の取り組みに期待しながら、こうした点についても周辺町村や関係団体等と連携を密にしながら取り組んでまいりたいと存じます。
 次に、南紀白浜空港のジェット化整備による紀南地方への観光客の受け入れについてでございますが、議員お話しのとおり、紀南地方の観光振興にとって大きなインパクトがあるものと認識しております。紀南地方の一大観光拠点である田辺・白浜に直接ジェット機でお越しいただけることは、利便性の点からも今後、各地からの観光客の増加が期待できるとともに、その方々のニーズも多様なものになってくるものと考えてございます。こうしたことから、宿泊施設のみならず、スポーツ・レクリエーション施設、文化施設、休養施設、販売施設等も含めた各種観光施設の集積と多様性が求められてくると存じます。
 今後、南紀白浜空港の開港に向けて、地元市町村、同観光協会、関係団体等と協議を重ね、全国さらには世界に通用する観光地として充実整備の促進を図ってまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 土木部長山田 功君。
 〔山田 功君、登壇〕
○土木部長(山田 功君) 南紀白浜空港の関連事業についてお答えをいたします。
 まず、中型ジェット機の発着を可能にするための滑走路の延長整備については、空港建設地の立地条件が非常に厳しく、また利用者の大幅な拡大を図る必要があることなど、さまざまな課題がございます。このため、平成六年度予算案に調査費を計上して、滑走路の延長工法などの技術面での実行可能性、中型機投入の基準である年間利用客三十万人を満たせるかどうかの需要予測などについて調査検討をする予定でございます。
 種々の課題がある中ではありますが、一千八百メートルでの開港後の次の段階の目標として、新空港建設促進議員連盟を初めとする関係方面の方々のお力添えをいただきながら取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、観光ルートの道路整備でございますが、国道三百十一号は現在、上富田二バイパス、中辺路四バイパス、中辺路五バイパス、本宮一バイパス、本宮三バイパスの五つの工区で整備促進を図っております。
 この五つの工区のうち、中辺路四バイパスと本宮三バイパスは、それぞれ平成六年秋、平成七年度に完成させるべく努力しているところであります。また、上富田二バイパスについては、根皆田橋から県道上富田南部線までの八百四十メートルのバイパスがこの春完成し、残る区間も平成八年度供用を目途に本工事及び用地買収を鋭意進めているところであります。残る中辺路五バイパス、本宮一バイパスについては、用地買収等が順調に行われれば平成十年度までに完成をさせたいと考えております。
 県道田辺龍神線については、田辺市大沢、南部川村名之内地内及び龍神村柳瀬地内の二つの工区のほか、局部的な改良も含め、現在鋭意整備中でございます。
 柳瀬工区のうち虎ケ峰トンネルを含む前後の工区はリゾート博までに供用予定であり、柳瀬工区全体についても平成七年度中に供用したいと考えております。また、大沢、名之内工区についても平成九年を目標に鋭意整備促進を図っておるところでございます。
 次にポートセールスでございますが、白浜空港のポートセールスについては、庁内組織である新南紀白浜空港建設・利用促進協議会を中心に、県議会及び関係市町村や関係機関のご協力も得ながら取り組んでまいりたいと存じております。
 航空事業者や相手地域への働きかけ、またビジネス客の掘り起こしと紀南地方の恵まれた自然や豊富な農林水産物のPRによる需要の喚起などを積極的に行って、路線の拡大が図れるように努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 農林水産部長野見典展君。
 〔野見典展君、登壇〕
○農林水産部長(野見典展君) 野見山議員にお答えをいたします。
 南紀白浜空港のジェット化に伴う紀南の農水産業の振興についてでございますが、議員お話しのとおり、輸送力の増大や乗降客の増加が見込まれるところでございます。このため、これまでもプロジェクトチームを設置し、空輸出荷等による販路拡大について検討してきたところでございます。しかし、近年、道路網の整備やトラックによる鮮度保持輸送技術の向上等により、空輸コストなどの点で課題が残されてございます。
 こうした中で、紀南地域の特性を生かした花卉等の施設園芸を初め、新たな品目の導入も検討しつつ、一層の高付加価値産品や高級魚介類の販路拡大を図るとともに、増加が見込まれる乗降客に対する産品の販売促進にも努めることとしてございます。
 また、これら農水産品の予冷・保冷施設や加工施設の設置について検討を行うなど、今後とも関係機関と一体となって紀南の農水産業の一層の振興に努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 44番野見山 海君。
○野見山 海君 答弁、ありがとうございました。
 地方分権については、今、細川政権のもとでかなりのピッチで前に進んでいくだろうと思います。そこで、今、和歌山県から各市町村への権限移譲、財政移譲の関係が、かなり八〇から九〇近く進んでいることはありがたいことでありますし、現在研究中という答弁がございましたけれども、できるだけ早く結論を出していただいて、一つでも二つでも移譲ができるように努力をしていただきたいなと思っております。
 もう一つは、三百十一号線の整備です。
 平成十年ごろに完成という話を聞くわけでございますが、紀南にとってはやっぱりあのコースが観光コースにもなります。大塔村の森林リゾートが今ちょっと一服している状況でありますが、こういった観光道路を整備することによって、またこの森林リゾートが浮上するのは間違いないと思いますので、できるだけ一日も早く観光道路整備の実現をしていただきたいなと思います。
 以上、要望であります。ありがとうございました。
○議長(宗 正彦君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で野見山海君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(宗 正彦君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時八分休憩
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