平成5年9月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(木下秀男議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
平成五年十月八日(金曜日) 午後一時三分再開
○副議長(町田 亘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(町田 亘君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
40番木下秀男君。
〔木下秀男君、登壇〕(拍手)
○木下秀男君 去る五日から始まりました一般質問も私が最後でございまして、トリということになります。ほとんど皆さん方が言い尽くされたと思いますが、私は、この議会に初当選して以来取り組んでまいりました件で是が非でも具体化したいという項目がございますので、その点をも申し上げまして結びにしたいと思います。
冷夏と言われましたことしの異常な夏は、全国各地に大変な災害をもたらし、天明の飢饉以来の出来事だという人もあるほどであります。発生する台風はすべてと言ってよいほど日本の各地に上陸し、風水害を与えました。ご多分に漏れず、我が和歌山県も県下各地で被害を受けました。そんな中で、以下数点にわたって海と川について質問し、その対策をお伺いするものであります。
まず煙樹海岸の浸食についてでありますが、これは自然破壊から環境を守るという意味から申し上げたいと思います。
この件につきましては、昭和六十年九月定例議会へ美浜町住民千二十名の署名をもって請願したものでありまして、昭和六十一年二月議会で採択され、自来、何度となく陳情を繰り返し、国への働きかけをお願いした件でございます。
ご承知のとおり、この海岸は、東洋一とも言われるほど海岸線が長く、防潮林も幅広く長く、風光明媚な地であり、県の自然公園に指定された地域でもあります。この防潮林も、松くい虫の被害を受け年間三百本も伐採することもありましたが、県農林水産部初め、地元美浜町の献身的な防除対策が実り、一応は食いとめて現在は育林補植事業等を進めているおかげで、昔の姿に戻りつつあります。
反面、海岸線の浸食がひどく、特に日高川右岸に位置する美浜町浜ノ瀬地区の防潮護岸堤を洗い、和田、本ノ脇地区では県道を越波し、人家の庭先まで来ることたびたびであります。毎年の台風期には住民の不安が高く、対策をお願いし続けておりますが、自然との闘いと申しますか、決め手がないのか、そのままであります。
昨年十月、建設省が調査結果を明らかにしたところによりますと、全国各地の浸食された海岸線は総延長約七百五十キロメートルにも及び、原因は、ほとんどは砂浜を形成する漂砂が港によって遮られたり、ダムや護岸工事で河川からの土砂が減ったりしたことによる人為的なものであるとしています。この調査は全国八十八カ所で調査されたそうでありますが、煙樹海岸はこの中に入っていたのかどうか、あったとすればその結果を、なかったとすればその入らなかった理由をお伺いいたします。
次に、海岸事業所管の環境庁、農水省水産庁、運輸省、建設省の四省庁で、新たな面的方式による海岸整備推進調査を平成三年、四年と二カ年で行われました。この調査報告によりますと、「紀州灘に面する比較的安定したポケットビーチであるが、高波浪のときには堤防の被災や浸食が生じており、年平均〇・一メートルずつみぎわ線が後退している」、「高波による越波や堤防・護岸を防ぐため、波浪の静穏化を図る必要がある」、「海岸浸食を防止するために早急に海浜を安定する必要がある」、「沿岸漂砂よりも岸沖漂砂が卓越すると考えられることから、地形変化の移動限界水深以浅の漂砂を制御する必要がある」としています。そして総合評価では、「新たな面的防護方式に基づき、いずれの形式でも所要の消波効果を確保できる、貴重な煙樹ケ浜などの自然環境を保全することを目的とするため、景観に与える影響の少ない潜堤式──下に潜った堤防でございます──が有利である」とまとめてございます。
以前、煙樹ケ浜沖へ大規模な海水プールを建設すると発表されたこともございました。私はその新聞記事を今も大切に保存し、今か今かと待ち望んでいるのでありますが、この調査結果で実現可能と思います。この点についての知事の所見と、細部については土木部長の答弁を求めます。
次に、小規模河川対策についてであります。
ことしの台風及び局地豪雨による県下の被害状況はつまびらかではありませんが、御坊土木事務所管内の災害を踏まえて、次の点についてお伺いいたします。
まず日高の穀倉地帯の中心部にある西川でありますが、日高町、美浜町、御坊市湯川町の農業地帯であります。米作、施設園芸によるキュウリ、ナス、トマト、花卉等が主産物でありますが、この地帯は土地が低いために少量の降雨量でも冠水し、作物に被害を及ぼします。ことしも三回ほどありましたが、ちょうど満潮時と重なったときなど一日じゅう水はけが悪く、家屋浸水になりますし、支流の斉川、東裏川、和田川の両辺が冠水常襲地帯でございます。
次に、切目川でございます。この水系も印南町の水田農業地帯でありますが、最近ではほとんど施設園芸に転作し、ビニールハウス内は豆類、花、野菜中心の周年供給体制に取り組んでおる地域であります。浸水、冠水による根腐れや病害虫の発生で、減産から全滅になることもたびたびであります。
次に、南部川であります。支流の古川は南部町、南部川村の平地の穀倉地帯でありますが、この地域も水稲から梅園へと施設園芸に転作しつつあります。特にウスイエンドウの生産が急速にふえてまいりましたが、豆類は二度も浸水すると根粒が腐って全滅してしまうのであります。
以上の三河川をとりあえず申し上げましたが、本問題は、いずれも下流の対策がおくれているからと思われます。これらの対策として、それぞれ改修事業が急務であります。これを推進するに当たっては、用地、農地の問題も起こってまいりますが、農林水産部も大いに関連しておりますので、土木部長と農林水産部長のご答弁をお願い申し上げます。
次に、日高川口、煙樹海岸のごみ問題であります。
この問題は今に始まったことではなく、上流から下流に水とともにごみの流れてくるのは自然の摂理であると理解はするものの、ことしの初夏からの異常気象で、台風、局地集中豪雨によるたび重なるごみ漂着は、漁業を生業とする御坊市塩屋町、美浜町の関係者に多大の被害を与えているのであります。
ことしも既に三回、御坊土木事務所で撤去したのでありますが、その量は二千二百万立米、十一トンダンプ車で約二百台分の量であったとしております。流れてくるごみは山野の草木の古木や産業活動によってできるもの、生活用品廃棄物、電気製品、樹皮、草等々でありますが、昭和五十八年ごろから腐敗した樹葉が多くなり、これが特産であるシラスに混入すると、分離が不可能で商品価値が低下し、処分しなければならないことになるのであります。これらがすべての原因とは申しませんが、年々漁獲量が減少し、昭和六十二年と平成三年の水揚げ高を比較してみますと、美浜漁協では四百六十四トンから三百十六トンに、御坊市漁協では百十八トンから六十五トンにと、大変な減りようであります。このことについても再三対策を申し込んでいるが、一向にらちが明かないのが現状であります。今日までの取り組みと今後の対策についてお伺いいたします。
次に、日高川の濁り対策であります。
「何とかならないのか、日高川の濁り」、こんな言葉をことしほど聞いたことはありませんでした。異常の続いたことしの夏、清流と言える状態は三日程度で、長雨とダム放流で濁りっ放しでありました。六月十三日から九月十五日までの降雨状況を見ますと、降雨日は三十日、降雨量百ミリ以上の日が八日間を記録し、ダム放流は十回を数えております。これでは、濁るのは当然でありましょう。
椿山ダム下流域には小・中学校合わせて十六校ございますが、プールのある学校は七校と少なく、夏休みの楽しみであります水泳や川遊びもできる状態ではありませんでした。夏の風物である日高川のアユ釣りも全く不漁で、入川者は少なく、漁協、おとり販売店、民宿等にもかなりの打撃を与えております。降雨はいかようにもできませんが、この濁りを少しでも少なくする対策を立てなければならないと思うのであります。
私見でありますけれども、川岸や河川敷に土木工事、林道工事の排土が各所に投棄されているが、これは泥濁りの元凶であって、この指導と取り締まりをすべきであろうと思います。自然環境を守るという精神面からの運動を広めることも必要でありましょう。今、世界的に取り組み始めた環境保護と自然を取り戻すための土木部長のご所見をお伺いいたします。
次に、福祉関係であります。
私は機会あるごとに福祉問題の一件を取り上げてまいりましたが、このたびは、あかつき園の現状を申し上げて、ご配慮をいただきたいと思います。
この施設は、法の規定に基づいて十八歳以上の知的障害者を入園させて保護するとともに、更生に必要な指導と訓練を行うために設置されたものであることは、ご承知のとおりであります。開園は一九七〇年、昭和四十五年十二月でありまして、建築から既に二十三年余を経ましたが、雨漏り、窓枠等の腐食、シロアリ被害等で傷みがひどく、開園当時の基準のために大変狭隘で、園生はもちろん、指導員の方々も大変困難いたしております。
私は、この施設に近いことと、各催し事に都合の許す限り参加いたしますので、保護者の方々とも顔見知りとなり、いろいろと要望を受けたり相談を受けることも多々ございます。先日、園内の施設を見てまいりましたが、特に気づいた点を次に申し上げます。
まず、会議室がございません。指導員お互いの打ち合わせや保護者との懇談室としてぜひ必要であるとのことであります。
宿直室の改善でありますが、指導員の皆さん方は二十四時間勤務体制でありますので、寝るときだけでも独立したゲストハウス的なものが必要だと強く要望しておりました。
厨房施設でございますが、現在の厨房施設は開園当時の定員百名のままで、定員百六十名分をつくる調理場としては非常に狭く、また仕上がり品を運ぶ運搬車が厨房内には入れず、調理量が多いため房内が異常高温となり、調理上問題があり、職員の健康上も非常によくないとのことであります。
食堂は、一般棟が百名、重度棟が六十名の二カ所に分かれておりまして、さきに述べました調理室で百六十名分をつくり、約二百メートル離れた重度棟食堂へ六十名分の食事を一日三回運んでいるのが現状でございます。この改善をしなければならないと思います。
次に、浴室であります。私も実際に入ってまいりましたが、浴槽は四、五人用でございます。介助を要する重度判定者が百二十四名おりまして、罹患者と分かれて入浴しているが、指導員の方は風呂へ入れるのが一番の重労働であると言われております。
また、保護者用宿泊施設でありますが、園生の送迎、保護者会等に往来する日に、たとえ一夜でありましょうとも親子ともに一泊し肉親の情を交わすことのできる施設としてぜひ必要であると、このような意見も聞いてまいりました。
ほかにまだまだ気づいた点もありますが、以上申し上げましたことを十分ご認識いただき、心の通った情のある福祉行政を進めていただきたいと思います。
以上、申し上げましたことを踏まえ、調査検討の上、現敷地内での改築を急ぐべきであると思います。民生部長の答弁を求めます。
次に、農業用廃ビニールの処理対策についてであります。
この件につきましては、昭和六十二年九月定例会の一般質問で取り上げましてから、これで二回目でございます。その当時の論旨を要約いたしますと、最近の農業、特に施設園芸ではビニール製品を多く使い、本県の主産物にはほとんど使われている、不要となった廃棄物は排出者による自主的な処理が基本であるが、量が多くなると焼却処理や埋没処理も困難で大変厄介な代物であるから、県が中心になって県農協、県下単位農協、生産者組織等をまとめて処理施設を建設すべきではないかと申し上げましたところ、当時の農林部長は、回収方法やランニングコスト等、運営体制面における問題もあるので、今後、市町村、農業団体と連携を深めながら適正処理に向け検討を進めますとのご答弁をされております。あれから数年の歳月が経過いたしておりますが、この件いかが方向づけられたか、お伺いするものであります。
また、ウルグアイ・ラウンド交渉も今年じゅうに結論を求められている中で、今夏の冷害による米の凶作問題とともに、国内の農業形態も大きくさま変わりするでありましょう。また、変わらなければこれからの農業は成り立っていかないと私考いたします。
和歌山県は、関西国際空港と南紀白浜空港開港を県勢発展の起爆剤として、臨空農業の振興策を取り入れております。ちなみに、平成三年度の施設状況を見ますと、野菜四百三十八ヘクタール、花卉二百三十六ヘクタール、果樹百五十ヘクタール、合計八百二十四ヘクタールで、近畿管内では第一位、全国で第二十位となってございます。県農業振興策の中核を占める施設園芸は極めて重要と思いますが、今後の振興策と目標をお伺いするものであります。
紀の川筋の桃、柿、ブドウ、有田川・日高川筋のミカン等、園芸振興による施設面積がふえればふえるほど、農業関連資材、中でも廃ビニール等、廃プラスチックフィルムの量もふえ、その処理が大きな難問であります。
五、六年前までは、これらの廃棄物処理方法は化学的には立証できても、科学的にはその処理機械が開発されておりませんでしたが、現在は通産省の指導と助力を得て開発され、既に和歌山県に企業進出してきてございます。これら企業のノウハウを取り入れ、処理解決に取り組むべきと考えるものでありますが、農林水産部長の積極的なご答弁を求めるものであります。
最後に、この農業用ビニールということについてごく簡単に申し上げ、皆さんにご認識いただき、今申し上げました廃ビ処理対策というものにお取り組みいただきたいと思いまして、申し上げます。
このビニールはドイツで戦前に開発され、「イゲリット」という商標で販売されたのが始まりだそうであります。塩化ビニールと可塑剤と添加剤をブレンドしたものが今使っておりますビニールでありますが、この塩化ビニールの原料は苛性ソーダをつくる過程で発生する塩素ガスであります。この塩素ガスは非常に有害で、常温では猛毒なため、通常は金属ボンベに圧縮し液体保管されなくてはならないものであります。ドイツが第一次世界大戦で使用した毒ガスが塩素ガスであります。
そして、塩化ビニールが使用済みとなって廃棄するとして、仮に焼却した場合、再び有毒ガスが発生いたします。フローで示しますと、この農業用に使った塩化ビニール、そして焼却、そして塩化水素ガスが発生いたします。この塩化水素ガスを取るために中和剤の苛性ソーダを添加いたします。そうしますと、わずかでございますが、残留塩化水素ガスが残ります。これらを集めるために電気集じん機というところを通過さすわけでございますが、この過程でダイオキシンというものが発生いたします。このダイオキシンが空気中に排出され、環境汚染のもとになるわけでございますが、この処理過程で発生するダイオキシンは、アメリカがベトナム戦争で使用した枯れ葉剤であります。このダイオキシンは、現時点では塩化ビニールを開発した会社でも完全な焼却処理技術が開発されていないのが現状でございます。
以上で私の質問を終わりますが、最後に申し上げましたこのビニール処理は、ただ単に農家の廃棄物として処理するということだけではなしに、我々人間が住む社会において一番危険な品物であるということから申し上げました。県当局においてもこのことを十分ご認識いただいて、県挙げての処理対策にお取り組みいただくよう重ねてお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
○副議長(町田 亘君) ただいまの木下秀男君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事仮谷志良君。
〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 木下議員にお答えいたします。
煙樹海岸の浸食についてでございますけれども、お話しのように、煙樹海岸は紀州灘に面しておりまして、約六キロに及ぶ弓状の美しい海岸でございます。外海に面している関係上、台風や季節風による高波災害の被害をこうむりやすいわけでございまして、海岸保全を進めなければならないところでございます。
平成三年度から四年度に、国において新たな面的防護方式による海岸整備推進調査が行われておりまして、新型構造物による新しい海岸保全について画期的な検討が進められているところでございます。
その実現についてはいろいろな課題が残されておりますが、海岸域の総合的な利用、自然環境や景観の保全上、十分配慮を加えつつ、今後、国の動向等を眺めながら、新しい形の海岸保全について検討を進めてまいりたいと思っております。
○副議長(町田 亘君) 土木部長山田 功君。
〔山田 功君、登壇〕
○土木部長(山田 功君) お答えを申し上げます。
まず煙樹海岸の浸食についてでございますが、美浜海岸の保全対策については、昭和五十六年度から海岸保全施設整備事業に着手し、現在、緩傾斜護岸の施工を継続実施しております。
昭和六十一年二月の請願を受け、昭和六十二年度よりみぎわ線及び深浅測量調査を毎年実施しており、これまでの調査結果によれば、本ノ脇地区付近においては、平成元年までは堆積傾向、それ以降は浸食傾向にありますが、海岸全体ではおおむね安定をしております。
建設省における調査は、全国の海岸について昭和五十三年と平成三年の地形図により浸食状況の比較を行ったものであり、浸食速度の著しいものとして美浜海岸はこの中には含まれておりません。
国において平成三年度から四年度に新たな面的防護方式による海岸整備推進調査を行い、従来の構造物に比べ、厳しい自然条件に対しても広い静穏域を確保でき景観的にもすぐれた、新しい沖合制御構造物の研究開発が進められております。
この調査においてモデル海岸として検討された美浜海岸では、新型構造物の適用により高波災害を抜本的に防止するとともに、有効な海域利用の可能性が提言をされておりますが、実施に向けてはなお課題が残されております。
しかしながら、ことし八月の台風七号で越波による被害をこうむっております。当面の対策として、当該区間については消波ブロックを施工する予定としております。今後とも、海岸保全対策の推進に向け努力をしてまいります。
次に、小規模河川対策でございます。
西川の河川改修についてでございますが、当流域は低平地であることから浸水被害をこうむりやすく、抜本的な対策としては調整池、河川バイパス等、総合的な対策が必要であります。この地域では、現在、圃場整備計画の調査が進められており、これと整合のとれた治水計画を策定中であります。総合的な治水対策の実施については圃場整備計画の事業化が不可欠であり、地元関係者の協力のもとに関係部局と調整を図りながら取り組んでまいります。
切目川の改修については、これまでに河口付近の河川バイパスの整備を完了しております。さらに、平成四年度より河口から上流羽六橋までの間六千五百メートルについて改修計画を策定中であります。今後、地元の協力を得て河川改修の実施に取り組んでまいりたいと思います。
南部川支川の古川の改修については、河口よりJR橋梁間の整備を完了してございます。さらにJR橋梁上流部の改修に取り組むべく、当地域で現在調査中の圃場整備計画と整合のとれた改修計画を策定中であります。改修の早期着手のためには圃場整備計画の事業化が必要であり、関係部局と連携を図りながら実施に向けて取り組んでまいります。
次に日高川河口のごみ問題でございますが、議員ご指摘のとおり、苦慮をしているところでございます。
日高川上流の椿山ダムでは、貯水池内に流入した浮遊ごみについて、流木防止ネットでとどめ、除去をしております。河口部に打ち上げられたごみについては、昭和五十九年から県及び美浜町において撤去をしているところであります。今後とも、河口部でのごみ問題に対処するため、関係部局と協議連携をして、必要に応じて集積したごみの処理、掃海等を実施してまいります。
日高川の濁り対策でございますが、本年は梅雨期の降雨が例年になく長期にわたり、日高川の濁りについても地元の状況を認識しておるところでございます。椿山ダムでは、洪水による濁水の長期化に対処するため、洪水後速やかに排出を行い、濁水の軽減に努めているところでございます。
議員ご指摘の建設工事等に起因する濁水発生については、関係機関と十分協議をして、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(町田 亘君) 農林水産部長野見典展君。
〔野見典展君、登壇〕
○農林水産部長(野見典展君) 木下秀男議員にお答えいたします。
小規模河川対策についてのご質問のうち、農業関係についてでございます。
西川流域及び南部川支川古川流域の農地の圃場整備についてでございますが、いずれも現在、国において事業化に向け調査が行われているところでございます。
当地域の圃場整備については、河川改修と一体的に実施し、河川改修に必要な用地を圃場整備により創出することが最善と考えてございます。圃場整備の実施については、土地所有者はもちろんのこと、地域の全面的な協力が不可欠でございます。今後とも、関係者及び市町村の意向を踏まえ、国等とも調整を図りながら取り組んでまいります。
次に、施設園芸の振興と農業用廃ビニール等の処理についてでございます。
まず施設園芸の振興については、極めて重要であると考えてございまして、長期総合計画の中で、野菜、花卉、果樹の施設栽培面積を平成十二年までに二千四十ヘクタールを目標に取り組んでございます。今後とも、各種補助事業や制度資金の活用を図るとともに、新品種の育成や省エネ技術などの研究開発を進めながら、臨空農業の推進を初め、燦黒潮園芸産地の形成など、施設園芸を柱とした高収益農業の推進を図ってまいります。
こうしたことから、施設園芸を推進する上で、農業用廃プラスチック処理については、その適正処理は重要な課題と考えてございます。このため、これまでも、農家に対する啓発を初め、他府県の実態調査や実験プラントの導入など、本県に合った処理方法を検討してきたところでございます。しかし、処理施設の設置については、管理運営主体や回収体制、採算性など難しい問題があり、具体化に至ってございません。現在、一部ではございますが、農協等で組織する県施設園芸協会が主体となり、民間処理業者に有償で回収委託を行っているところでございます。
議員お話しの新たな処理機械の開発や国の補助事業創設などという背景も踏まえ、恒久的、安定的な適正処理を図るため、市町村、農協、関係業界が一体となって積極的に協議を進めるよう指導してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○副議長(町田 亘君) 民生部長南出紀男君。
〔南出紀男君、登壇〕
○民生部長(南出紀男君) 木下秀男議員にお答えいたします。
精神薄弱者更生施設・由良あかつき園の改築についてでございます。
この施設は、県立施設として昭和四十五年十二月に開園、昭和五十二年に定員六十名の重度棟を増築整備し、現在、百六十名定員の施設となってございます。この間、昭和五十六年に体育館の建設、昭和五十八年に農業及び園芸作業場の整備、平成四年度には重度棟スプリンクラーの設置及び浴室用ボイラーの改修等を行いました。また本年度には、厨房の増築及び花卉栽培を行う最新式ガラスハウスの整備を行うこととしており、入所者の更生に必要な訓練設備の充実並びに処遇の改善に努めてきたところでございます。
ただ、議員ご指摘のとおり、一般棟については建築後二十三年が経過し、また入所者の重度化も進んでいる状況の中、浴室等設備の改善が必要な点も生じていると存じますので、県としては、入所者の処遇や施設管理等に支障を来すことのないよう、改めて現状を調査し、運営を委託している県福祉事業団の意見も聞きながら、改築等について計画的に対処してまいります。
以上でございます。
○副議長(町田 亘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(町田 亘君) 再質問がございませんので、以上で木下秀男君の質問が終了いたしました。
○副議長(町田 亘君) お諮りいたします。質疑及び一般質問は、以上をもって終結することにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問はこれをもって終結いたします。
○副議長(町田 亘君) 次に、議題となった全案件のうち、議案第百三十四号平成四年度和歌山県公営企業決算の認定についてを除くその他の案件は、お手元に配付しております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会にこれを付託いたします。
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○副議長(町田 亘君) 次に日程第三、請願の付託について申し上げます。
今期定例会の請願については、お手元に配付しております請願文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会にこれを付託いたします。
○副議長(町田 亘君) 次に、お諮りいたします。十月十二日及び十三日は、各常任委員会審査のため休会といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、十月十二日及び十三日は休会とすることに決定いたしました。
○副議長(町田 亘君) この際、各常任委員会の会場をお知らせいたします。
職員からこれを申し上げます。
〔職員朗読〕
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総務委員会 第 一 委 員 会 室
厚生委員会 第 二 委 員 会 室
経済警察委員会 第 三 委 員 会 室
農林水産委員会 第 四 委 員 会 室
建設委員会 第 五 委 員 会 室
文教委員会 第 六 委 員 会 室
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○副議長(町田 亘君) 次会は、十月十四日再開いたします。
○副議長(町田 亘君) 本日は、これをもって散会いたします。
午後一時四十七分散会