平成5年6月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(全文)


県議会の活動

議 事 日 程 第五号 平成五年七月九日(金曜日)
  午前十時開議
  第一 議案第百号から議案第百九号まで(知事説明・質疑・表決・一部委員会付託)
  第二 議案第七十四号から議案第九十九号まで、及び報第一号から報第六号まで(質疑・委員会付託)
  第三 一般質問
  第四 請願付託
会議に付した事件
 一 議案第百号から議案第百九号まで(知事説明・質疑・表決・一部委員会付託)
 二 議案第七十四号から議案第九十九号まで、及び報第一号から報第六号まで(質疑・委員会付託)
 三 一般質問
 四 請願付託
 五 休会決定の件
出 席 議 員(四十四人)
 1  番  尾  崎  要  二
 2  番  中  村  裕  一
 3  番  下  川  俊  樹
 4  番  石  田  真  敏
 6  番  木  下  秀  男
 7  番  岡  本 保
 8  番  藁  科  義  清
 9  番  向  井 嘉久藏  
 10  番  小  川 武
 11  番 上野山  親  主
 12  番  井  出  益  弘
 13  番  町  田 亘
 14  番  尾  崎  吉  弘
 15  番  門  三佐博  
 16  番  西  本  長  弘
 17  番  高  瀬  勝  助
 18  番  冨  安  民  浩
 19  番  和  田  正  一
 20  番  阪  部  菊  雄
 21  番  平  越  孝  哉
 22  番  大  江  康  弘
 24  番  山  本 一
 25  番  吉  井  和  視
 26  番  浜  田  真  輔
 27  番  堀  本  隆  男
 28  番 宇治田  栄  蔵
 29  番  富  田 豊
 30  番  中  村  利  男
 31  番  馬  頭  哲  弥
 32  番  宗 正  彦
 33  番  鶴  田  至  弘
 34  番  上  野  哲  弘
 35  番  村  岡 キミ子  
 36  番  松  本  貞  次
 37  番  木  下  義  夫
 38  番  和  田  正  人
 39  番  中  西  雄  幸
 40  番  橋  本 進
 41  番 野見山   海
 42  番  森 正  樹
 43  番  浜  本 収
 44  番  新  田  和  弘
 45  番  浜  口  矩  一
 46  番  森  本  明  雄
欠 席 議 員(なし)
 〔備 考〕
 5  番  欠  員
 23  番  欠  員
 47  番  欠  員
説明のため出席した者
 知 事 仮  谷  志  良
 副知事 西  口 勇
 出納長 梅  田  善  彦
 知事公室長 中  西  伸  雄
 総務部長  木  村  良  樹
 企画部長  佐  武  廸  生
 民生部長  南  出  紀  男
 保健環境部長  江  口  弘  久
 商工労働部長  吉  井  清  純
 農林水産部長  野  見  典  展
 土木部長  山  田 功
 企業局長  高  瀬  芳  彦
  以下各部次長・財政課長 
 教育委員会委員長
 岩  崎  正  夫
 教育長 西  川 時千代  
  以下教育次長
 公安委員会委員長
 山  階  清  弘
 警察本部長 西  川  徹  矢
  以下各部長
 人事委員会委員長
 水  谷  舜  介
  人事委員会事務局長
 代表監査委員  天  谷  一  郎
  監査委員事務局長
 選挙管理委員会委員長
 鈴  木  俊  男
  選挙管理委員会書記長
  地方労働委員会事務局長
職務のため出席した事務局職員
 事務局長  梅  本  信  夫
 次  長  中  村 彰
 議事課長  中  西  俊  二
 議事課副課長  佐  竹  欣  司
 議事班長  松  谷  秋  男
 議事課主事 長  尾  照  雄
 議事課主事 松  本  浩  典
 総務課長  川  端  孝  治
 総務課主事 嶋  岡  真  志
 総務課主事 星  加  正  積
 調査課長  岡  山  哲  夫
 調査課調査員  辻 和  良
 調査課調査員  岡  山  哲  夫
 (速記担当者)
 議事課主査 吉  川  欽  二
 議事課主査 鎌  田 繁
 議事課速記技師 中  尾  祐  一
 議事課速記技師 保  田  良  春
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  午前十時三分開議
○議長(馬頭哲弥君) これより本日の会議を開きます。
○議長(馬頭哲弥君) この際、報告いたします。
 お手元に配付のとおり、監査委員から現金出納検査結果の報告がありましたので、報告いたします。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、報告いたします。
 知事から、議案の追加提出がありました。
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  財第83号  
 平成5年7月9日
 和歌山県議会議長  馬 頭 哲 弥 殿
  和歌山県知事  仮 谷 志 良
 和歌山県議会平成5年6月定例会追加議案の提出について
 地方自治法第96条の規定に基づく議決事件について、次のとおり議案を提出します。
 議案第100号  和歌山県公安委員会の委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第101号  和歌山県人事委員会の委員の選任につき同意を求めるについて
 議案第102号  和歌山県収用委員会の委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第103号  和歌山県収用委員会の委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第104号  和歌山県収用委員会の委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第105号  和歌山県収用委員会の委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第106号  和歌山県収用委員会の委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第107号  和歌山県収用委員会の予備委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第108号  和歌山県収用委員会の予備委員の任命につき同意を求めるについて
 議案第109号  平成5年度和歌山県一般会計補正予算
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○議長(馬頭哲弥君) 日程第一、ただいま報告の議案第百号から議案第百九号までを一括して議題といたします。
 議案はお手元に配付しておりますので、まず知事の説明を求めます。
 知事仮谷志良君。
  〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) ただいま上程されました議案について、ご説明申し上げます。
 まず議案第百号は、県公安委員会の委員山階清弘君が本年七月十三日をもって任期満了となりますので、引き続き同君をこれが委員に任命いたしたく同意をお願いするものであり、議案第百一号は、県人事委員会の委員宮崎静治君が本年七月十四日をもって任期満了となりますので、引き続き同君をこれが委員に選任いたしたいと存じ、同意をお願いするものであります。
 議案第百二号から議案第百六号までは、県収用委員会の委員谷口昇二君が本年七月十三日をもって、藤原儀一君、宮本義男君、東野信義君、橋本敏君がいずれも本年七月十八日をもって任期満了となりますので、引き続きこれが委員に任命いたしたいと存じ、同意をお願いするものであります。
 議案第百七号及び議案第百八号は、県収用委員会の前予備委員松本光昌君が本年七月八日をもって任期満了となったので、また予備委員森薫満君が本年七月十日をもって任期満了となりますので、引き続きこれが予備委員に任命いたしたく、同意をお願いするものであります。
 次に議案第百九号は、議員の辞職により欠員となった那賀郡選挙区における県議会議員の補欠選挙執行に伴う平成五年度の一般会計の補正予算案であります。
 何とぞ、ご審議の上、ご賛同賜りますようお願い申し上げます。
○議長(馬頭哲弥君) 以上で、知事の説明が終わりました。
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○議長(馬頭哲弥君) 次に日程第二、議案第七十四号から議案第九十九号まで、並びに地方自治法第百七十九条の規定による知事専決処分報告報第一号から報第六号までを一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第三、一般質問を行います。
 38番和田正人君。
  〔和田正人君、登壇〕(拍手)
○和田正人君 「鉄の女」と評されたイギリスのサッチャー元首相は、「日本で政権交代が可能な健全な二大勢力が誕生しない限り、真の民主主義国家とは言えない」と言われたと聞いています。
 質問に先立ち、本定例会初日、上野山議員が披瀝された自民党県議団を離れられた皆さんの現在の政治に対する気持ちを拝聴し、今行われている衆議院議員選挙の全国的な流れの中で、自民党一党支配の歴史とその功罪を率直に認め、国民の選択がどのような答えを出そうとも一党支配が終えんする時代の転換点であることは否定のできない方向であり、与野党ともに新しい時代に向けた信頼のされる政治システムを確立せねばならない責任と国民に対する義務を果たさねばならないときであります。
 国政から我が県議会に思いをいたすならば、自由民主党県議団が絶対多数を続ける中で仮谷県政を支える立場と役割を果たしてきたと自負されると同時に、各選挙区で有権者に選ばれてきたことも事実であります。
 私は、絶対多数の自民党県議団が非民主的な議会運営を進めてきたとは思いませんし、むしろ少数会派に対しても県民から選ばれた議員として対応されてきたと、約十年の経験から認識していますけれども、時には多数であるがゆえをもって、甘えやおごりはなかったか。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━これを受けた県当局にも、議会に対する姿勢において緊張や健全な相対する関係を構築する努力をさし得たのかどうか。
 知事与党として自民党県議団の果たしてきた責任と役割を評価するならば、私の意見は異論があるかもしれません。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 このたびの開政クラブの誕生は、他会派の私が云々すべきことではないかもしれません。主義主張ではなく、時代の変化と大きな改革意識の中で、今、県民のための議会人としてその責務を続けられるよう、また自民党県議団も責任与党として、私どもを含め切磋琢磨して県勢発展のため努力されるよう願うものであります。
 通告に従い、質問に入らせていただきます。
 「リゾート博開催に向けて」というテーマでございますが、七月三日、県民文化会館でリゾート博覧会オープニングセレモニーが華やかに開催されました。県下各地から多数の参加を得て、五十市町村の旗のもと、仮谷知事の言う通商産業省認定のジャパンエキスポにふさわしい、創造的で楽しい魅力ある博覧会にするため、本日から県内のリゾート地の特性を生かしたイベントをリレー方式で展開することにより、和歌山を国内外にアピールするとともに、地域の活性化、県民総参加の町づくりの機運を高めてまいります。この趣旨に沿ったオープニングセレモニーは、小林稔侍、坂本冬美お二人の協力もあって、盛り上がった内容であったと、参加した私も感じたところであります。
 特に、この日披露された世界リゾート博のテーマソング、坂本冬美の歌う「青い星」は、従前の県が委託してつくられ歌われた和歌山をPRする歌に比べ、すばらしい詩であると思いました。いよいよ開催まで一年を残すのみの今日、改めて幾つかの意見を申し上げ、ご所見を伺うものであります。
 まず、県民参加への対応についてでございますが、本年二月議会で提言をいたしました缶ビールを活用した県民へのPRと参加意識の高揚について、その後の取り組み経過についてお伺いしたいと思います。
 次に、テーマソング「青い星」について、著作権等の問題や制限がなければ、リゾート博というスポットのテーマソングにしないで、県下の中学、高校で歌うようにしてはどうか。詩の内容からも二十一世紀を担う現在の中学生、高校生の心にマッチするであろうし、リゾート博覧会を通して二十一世紀の人間生活のあり方を体験し勉強することができるのではないか。教育長のご所見を伺いたいと思います。
 次に、和歌山県を国の内外にアピールする目的と地域の活性化を促進するリレーイベントであるならば、リゾート博覧会とそれを支援する各地のイベントは後続効果をもたらすものでなければならないと考えますが、その時期のみの単発行事ではなく、地域活性化につながる後続効果の期待できる企画となっているのか、お伺いするものであります。
 次に、県内外からの来場者への対応についてであります。最大のネックと見られる交通対策に関連して質問いたします。
 インフラ整備の進んでいる地域や都市におけるイベントや博覧会は企画や魅力といった中身がポイントでありますが、和歌山の場合は、会場への交通対策が多くの皆さんから懸念されているのであります。私は、インフラ整備のおくれている和歌山であるだけに、またふんだんに予算を使えない県であるだけに、県民の協力と知恵を出し合って成功への努力をすることだと思います。
 会場外の駐車場が五カ所、そして会場内に約四千台収容の駐車場、これらの交通誘導ルートも決定されているわけでありますが、駐車場の管理体制と料金についてどうされるのか。また、県外からの来場者が利用するであろうシャトルバスでのサービスを考えているのか。単に送迎のみのバス運航であれば知恵がなく、来県者のイメージアップのためにも、走行中に和歌山県の名所旧跡やすぐれた観光資源のビデオによる紹介などするべきではないか。さらにこの機会に、リゾート博のみの来場ではなく、和歌山県の持つ高野文化、熊野文化、そして恵まれた自然と温泉を体験していただく周遊パックを観光協会や旅館組合、JRなどの協力を得て発行することを検討してみてはどうか。ご所見をお伺いしたいと思います。
 また、渋滞緩和策の一例として、Jリーグ鹿島アントラーズの地元での試合の際、四人乗車で来場する車の駐車料金は無料にしていることなど参考にすべきではないか。鹿島アントラーズは前期優勝いたしました。初日の上野山議員のご提言にもありました内容に関連をして後ほど申し上げたいと思いますが、人口四万五千人足らずの鹿島町が、「鹿島アントラーズ」という雑誌までつくりながら、町おこし──今、全国で最も熱い視線を浴びているJリーグの鹿島アントラーズであります。そで口に住友金属のマークが小さく入っているのをご存じかどうか。ジーコという世界的な名選手が住友金属と契約をし、そして一部リーグにも入れなかったサッカーチームが今、Jリーグの前期優勝を果たす。町民挙げて、サッカーなど興味のなかった奥さん方を初め、大変な熱狂ぶりであります。
 こういうアントラーズの試合に対して随分多くの皆さんが県外からも車で来られるようでありますが、二時間前、三時間前に来ていただいた方には二割引き、三割引きというふうな駐車料金を検討してみたり、あるいは先ほど申し上げたように四人乗車で来る車は無料にする、こういう渋滞緩和の方策などを考え、多くの皆さんに試合を楽しんでいただいているようであります。
 幾つか申し上げてきましたけれども、和歌山県が初めて大規模に行うイベントであるだけに、今日までリゾート博協会や新たにスタートした推進局の職員の皆さんは大変ご苦労されてきたわけであります。開会直前の会場運営の訓練に至るまで、さらに努力されるよう要望するものであります。今日ある消極的意見や批判を糧として、足らざるを県民の明るさとサービスをもって補う、知事を先頭にした熱意を示す姿勢で準備を進めていただきたいと申し上げ、リゾート博関係のご所見を伺うものであります。
 次に、コスモパーク加太についてお伺いをいたします。
 昨年末、臨時国会で大阪湾ベイエリア法が議員立法として成立したことから建設、運輸、郵政など関連官庁が本格的な開発プランを練り始め、兵庫、大阪、和歌山三府県にまたがる大阪湾岸地域を再開発し、調和のとれた産業、住宅、レジャー空間を創造していくこの計画は、法律の弾力的運用を図りながら、国の税制、財政支援と域内プロジェクトの広域調整を柱とするものであるが、基本整備方針は府県レベルの計画を待ってこの夏ごろまとめられると言われています。平成五年度企画部予算に計上されている和歌山県の参画はどうなっているのか、現段階の状況をお伺いするものであります。
 私の意見でありますが、コスモパーク加太は、この計画に参加する和歌山の柱とすべき地域だと認識しています。それだけに、本年度予算に土地開発公社への利子補給のための無利子貸し付けを計上されたことについて、著しく厳しく変化した経済環境を考慮するならば、むしろ補助から前に進んで、推進機構の検討もあわせ全体構想をどうするか時間をかけて検討する中で、将来の有効活用のため県有地としてその一部を買い取っておくことも検討されてはどうか、ご所見をいただきたいと思います。
 加太土取り跡地の活用として、コスモパーク加太計画は関西新空港と連動さし得る複合機能を持つ未来都市として期待され、推進機構を構成する関係者を中心に検討が続けられてきたわけでありますが、大阪府のりんくうタウン、東京都における東京臨海部副都心計画等の現状からも、二十一世紀初頭に案画されてきた魅力ある町づくりを実現することは事実上困難であるだけに、平成四年、昨年の二月議会で知事に対し、大きく厳しく変化する環境に対して柔軟に幅広く計画を見直す時期ではないかと求めたところであります。
 民間活力の導入、そして二十一世紀の魅力ある和歌山の町づくり計画も、過去正しいとされた計画も今日において正しいかどうか。価値判断の問題であり、いかに英知を集めた計画であっても、経済行為を伴う事業には、その背景や経済環境の変化という避けては通れない事態があるのであります。
 コスモパーク加太の活用について、私は従前から、国際都市・和歌山を機能させていくために、また和歌山から発信するものが必要であるという観点から、公共事業を盛り込み、二十一世紀への県民の財産として評価される魅力ある計画をと申し上げてきました。そして、具体的には政府開発援助(ODA)の窓口とその施設を誘致するとともに、国内各メーカーに協力をいただき、農機具や機械等、発展途上国が、またその国民の求めている機材など、常時展示をしている常設展示館を建設してはと再々提言してまいりました。海外援助の具体的な人、物、金、情報がこの窓口を通して進められるようにすることが、関空から和歌山に来る人たちを当然多くすることにつながるからであります。
 多数の省庁にまたがる政府海外援助について誘致することは、過去の答弁のように困難かもしれません。しかし、今施行されている衆議院議員選挙の結果はどのような国民の選択であろうとも、政治改革や地方分権が進められる政治体制になることは何人といえども否定のできない世論であり、国民の意識であります。また、政府においても、窓口整理の検討や援助額が世界一となった現状から援助のあり方についても論議が始まっているこのとき、他府県に先駆けてその一部の組織でも誘致するよう和歌山県として名のりを上げてほしいことを強く求め、知事のご所見を伺いたいのであります。
 昭和六十年の本会議で、関空開港を記念に近畿圏にオリンピック誘致を提唱してはと提言いたしましたが、ベイエリアのグランドデザインに盛り込まれ、大阪市を中心に具体的な取り組みに入っています。有から有を生み出すのは易しいかもしれない。無から有を生み出すのは困難であることは当然であります。それだけに価値あるものと主張するところであり、この誘致運動が地方分権の具体的な取り組みとなり、コスモパーク加太の活用と関空のメリットを最大限和歌山に生み出す方策だと信じるからであります。和歌山と関空を最大限生かすコスモパーク加太にしてほしいのであります。仮谷知事、ODAの窓口誘致で和歌山を主張しようではありませんか。
 コスモパーク加太の土地利用について、次の諸点についても関係部長の答弁をいただきたいと思います。
 今、平成六年開催のアジア大会に向けて、広島ではスポーツ施設、関連施設の建設、交通対策が急ピッチで進められていますが、これらを参考にし、さらに二巡目国体を運営した京都府や近畿他県にあるスポーツ施設に比べた場合、紀三井寺競技場について、駐車場不足、求められているナイター設備等、メーンの施設として位置づけするならば、将来、面整備を含め拡充が期待できるのかどうか。既に検討が始まっているようであります。
 これらスポーツ施設の問題について、過去何人かの先輩・同僚議員のご提言もございました。私もグリーンピア南紀に関連をして、県下各市町村に全国大会等が誘致できる、それぞれの村おこしに関連をした施設を持っていただきたいという提言をした過去の議会もございました。この機会に、スポーツ施設の集合、面整備を進め、運動公園としての機能を加太に集約してはどうか。初日の上野山議員のJリーグ専用球技場の設置の提言なども、その一つの案であろうと思います。
 先ほど申し上げました、Jリーグ鹿島アントラーズの前期優勝に伴い、今、鹿島町の専用球場のすばらしさについて、十チームのそれぞれの皆さんが高く評価をし、マスコミを通して宣伝あるいは紹介がされているわけであります。そして、この専用球場をさらに生かしていくために今、ヨーロッパ各地、あるいはブラジル、メキシコなどでは時には暴動めいた大騒ぎが起こるサッカー競技のワールドカップという大きな大会を日本に誘致した場合、この専用球場を使おうという動きを町挙げてしているわけであります。
 私は、関西新空港の開港を来年に控え、コスモパーク加太が有効な土地利用として発展をし、二十一世紀の県民の財産として大きく評価され後世に残していくための県政のあり方を考えるとき、今日、関空に土を売却し、開発公社が行ってきた事業と推進機構が考えてきたそれぞれの新しい複合都市づくりというものが大きく厳しく変化した経済環境の中で一歩も二歩も後退せざるを得ない今日の環境を考えるとき、その財政的負担をどうするかという大きな課題があることは事実であります。
 しかし、先ほど来申し上げました、ODAの窓口誘致、常設展示館による国内各メーカーの協力、そして運動公園として整備をする施設、これらをまとめてコスモパーク加太の土地利用ということを考えていただくならば、まことに勝手な私見でありますけれども、紀三井寺競技場の跡地を再開発してマリーナ基地と連係し、明和中学校の移転等を和歌山市と協議し、中学校移転跡地を医大整備の有効な土地利用とすることができるのであります。ご所見を求め、質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの和田正人君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
  〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 和田議員にお答え申し上げます。
 ただいま、世界リゾート博の成功へ向けての数々の具体的な提言をいただいたわけでございまして、まことにありがたく拝聴させていただいた次第でございます。
 先ほど話もございましたように、去る七月三日に県民文化会館においてオープニングセレモニーを開催したところでございますが、その際にも申し上げたように、世界リゾート博の主会場となる和歌山マリーナシティは、既に埋立工事も完了し、現在、恒久施設であるマリーナシティ和歌山館、そしてMCAのノウハウを活用したテーマパークやフィッシャーマンズワーフ、さらには日本で初めての親水性防波堤などの工事が進められており、博覧会がいよいよ目の当たりに迫ってきた感を深くするものでございます。
 開幕まであと残すところ一年となったわけでございまして、私もあのセレモニーの舞台に立って県下の五十市町村の旗に囲まれながら、この博覧会を何としても県民総参加の中で成功に導かなければならないと決意を新たにしたところでございます。
 この博覧会を通して二十一世紀のリゾートのあり方を国の内外に提言するのはもちろん、本県の持つ恵まれた自然、文化、歴史資源を活用して和歌山を国際リゾートエリアとして定着させなければならないと思っております。今後とも、議員の皆さん初め、ご協力を得ながら努力してまいりたいと思っております。
 それからコスモパーク加太につきまして、地方分権の具体的取り組みとしてODAに係る組織の誘致と常設展示館の建設でございます。
 お話ございましたように、ODAに関する機関は多省庁にまたがっておりまして、窓口は一本化されていないこともあり、その具体的な誘致について非常に厳しいものがございます。しかしまた、お話のように、関西国際空港を機にそのインパクトを最大限に生かして一層の国際化を目指すべき本県としては、大変難しい問題でございますけれども、外務省を初め関係省庁に働きかけてまいりたいと考えております。
 他の問題については部長から答弁申し上げます。
○議長(馬頭哲弥君) 知事公室長中西伸雄君。
  〔中西伸雄君、登壇〕
○知事公室長(中西伸雄君) 和田正人議員にお答え申し上げます。
 リゾート博覧会開催に向けて、県民参加への対応についてでございますが、まず缶ビールを活用した県民へのPRについてでございます。
 企業の商品等によるリゾート博のPRについては、既に企業のご協力をいただき、テレビコマーシャルの中でのリゾート博のPRや世界リゾート博のPRテレホンカードの発行、また缶ジュースや缶コーヒーなどによるPRが具体化されているところでございます。
 二月議会で議員からご提言をいただきました缶ビールによるPRについても、複数のメーカーから協力の申し入れがございますが、博覧会会場での営業参加との関連もございまして、現在、世界リゾート博協会において検討を行っているところでございます。
 次に、リレーイベントの後続効果についてでございます。
 このリレーイベントは、先ほど知事からも答弁申し上げましたように、七月三日に県民文化会館において開催した世界リゾート博のオープニングセレモニーをスタートに、今後、来年の七月十六日の主会場での開幕に向けて、県内の七つのブロックにおいて、それぞれの地域のリゾート資源とその特性を生かしたイベントを地元の人々と一緒に展開してまいります。それにより、それぞれの地域の持つすばらしい自然、歴史、文化が再認識され、ふるさとを愛する心の高揚が図られるとともに、このリレーイベントで培われたノウハウと盛り上がりが今後の地域活性化につながっていくものと考えてございます。
 次に、県内外からの来場者への対応についてでございますが、まず駐車場の管理体制と料金についてでございます。
 まず、会場内、会場外の駐車場の管理体制については、警備会社等の業務委託を含め、現在、リゾート博協会において検討中でございます。また駐車場の料金についても、他の博覧会の状況も参考に現在検討を進めているところでございまして、できるだけ早い時期に決定したいと考えてございます。
 次に、送迎用シャトルバスでのサービスについてでございますが、この博覧会を機会に県内の観光地のよさを来場者の方々に知っていただくとともに、本県のイメージアップを図ることが非常に重要であると考えてございます。したがって、博覧会会場の中の和歌山館において、県内観光資源や観光地のPRコーナーを設け、積極的にPRをすることとしてございますが、議員お話しの会場へ向かうシャトルバスの中での県内観光地の紹介ビデオ等についても、非常によい機会でございますので具体的な方向で検討をしているところでございます。
 最後に、世界リゾート博覧会における交通渋滞緩和策についてでございますが、博覧会場へ集中する車両の混雑緩和と交通の円滑化を図るために、現在、関係行政機関を初め、鉄道、バス、タクシー等の関係機関で構成する世界リゾート博交通対策連絡協議会を設置し、詳細な交通計画の策定を進めているところでございます。
 他の博覧会の状況等から乗用車の一車当たりの乗車人数は平均三人と言われてございますが、議員ご提言の趣旨についても、駐車場の運営管理主体である世界リゾート博協会とも十分相談してまいりたいと思ってございます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 商工労働部長吉井清純君。
  〔吉井清純君、登壇〕
○商工労働部長(吉井清純君) お答えをいたします。
 世界リゾート博会場と県下の観光地を結ぶ周遊パックについてでございます。
 議員ご提言のとおり、県の観光振興面からも、世界リゾート博に来場された方々に県内各観光地にお越しいただくことが最大の課題であると認識してございます。こうした認識のもとに、去る六月十五日から十七日にかけて、全国から旅行エージェントやJR六社の旅行商品企画の担当者約三百名のご参集を得て、全国宣伝販売促進会議を開催し、博覧会の概要や県内観光地の説明を行い、また実際に博覧会会場や県下の観光地をご案内し、博覧会会場を中心として県下の観光地を結ぶ旅行商品の企画を依頼したところでございます。
 なお、今後も引き続き各旅行エージェントを訪問し、本県への旅行商品企画の設定を働きかけてまいる考えでございます。
 また、市町村、市町村観光協会及び観光関連事業者等の方々と連携を密にし、歴史、文化に彩られた本県のすばらしい自然を全国に紹介し、誘客に努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 企画部長佐武廸生君。
  〔佐武廸生君、登壇〕
○企画部長(佐武廸生君) コスモパーク加太に関連するご質問にお答えをいたします。
 まず、大阪湾臨海地域開発整備法、いわゆる大阪湾ベイエリア法でございますが、この法律とコスモパーク加太計画の位置づけでございます。
 大阪湾ベイエリア法に係る状況については、現在、地域の指定について国等と協議を行っているところであり、国による正式な指定は八月ごろと予定されてございます。
 コスモパーク加太地域については、この法律の目的にうたわれている、世界都市にふさわしい機能と良好な居住環境等を備えた地域であると考えており、整備計画の策定においては特に重点的に整備すべき開発地区と位置づけ、議員のお話にもありましたように、二十一世紀に向けた魅力ある町づくりを進めてまいりたいと存じます。
 次に、将来の有効活用のために県有地として一部取得してはとのことでございますが、コスモパーク加太については、民間活力の導入を基本に計画を進めているところでございます。かねてより、コスモパーク加太の土地利用計画については種々のご提言をいただいているところでございます。一部に明るさが見えたとはいえ、厳しい経済情勢を踏まえ、県としても事業費を抑制するために県土地開発公社に対して貸し付けを行ったところでございます。
 関西国際空港に至近の位置を占め、国際都市を目指すコスモパーク加太を有効に活用するためには、公共的利用も含め、和歌山市とも十分連携をとりながら、あらゆる角度から検討をしてまいる所存でございます。
 次に、コスモパーク加太へのスポーツ施設の集合、面としての整備についてでございますが、紀三井寺運動公園の再開発の整備方針との関連もあり、コスモパーク加太の土地利用を含め、またお話ございました同運動公園の跡地利用についても、貴重なご提言として受けとめさせていただきたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 教育長西川時千代君。
  〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) リゾート博テーマソングの教育的活用についてお答えいたします。
 世界リゾート博は、二十一世紀に向けて児童生徒が心豊かに充実した人生を送るための貴重な体験学習の場であるととらえております。また、広く国内外の人々との交流を通して郷土のよさを発見したり国際的な感覚を身につけるなど、教育的意義は大きいものがあると考え、世界リゾート博の趣旨についての理解と参加への協力を求めているところでございます。
 議員ご指摘のテーマソング「青い星」については、美しい自然、あすへの希望と夢、人々の心の温かさを歌い上げたものととらえてございます。こうしたことから、テーマソングの取り扱いについては、学習指導要領のかかわりをも踏まえ、地域の実態や児童生徒の発達段階に応じた活用のあり方について研究してまいりたいと考えてございます。
 以上です。
○議長(馬頭哲弥君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 38番和田正人君。
○和田正人君 リゾート博関連、それからコスモパーク加太、質問に対してご答弁をいただきました。
 今、私の手元に、発行されたのが少し古いんですが、堺屋太一さんの「楽しみの経済学」という本があります。今回の質問に当たりまして、読み直してみました。リゾート博覧会等に参考になることが随分記載をされておりますし、おもしろく読める本であります。世界の博覧会あるいは国内のイベント、特に一九七〇年に大阪で行われました万国博覧会以降の大阪府の二十一世紀計画等に関連をしたいろんな考え方等、また来年開港予定の関西新空港に関連をさした関西地域のあり方等についても示唆されている本だというふうに感じております。
 今回の質問のやりとりの中で、企画部の皆さんやリゾート博推進局の皆さんが本屋に行ってこの本を探したそうであります。しかし、既にもう売っていないということで、ある意味では貴重な本かもしれませんけれども、この議場を通してその一部を紹介させていただき、リゾート博覧会に関する今後一層の取り組みをお願いしたいわけであります。
 「博覧会、展示会、演劇など、いわゆる興行的行事は絶対に採算性を無視してはならない。赤字になれば他にどのような効果を残したとしても、それは失敗なのだということを肝に銘じておく必要がある。なぜなら、自ら費用を支払っても参加する企業や個人が少ないということは、魅力が乏しいことの証明であり、大衆審査に落第した失敗の行事と結論せざるを得ないからである」と、厳しく指摘をされています。
 来年のリゾート博覧会開催に向けて、先ほど知事の決意もいただきました。また、推進局、リゾート博協会の皆さん、県当局挙げて、あるいは県民総参加のもとに、この初めてと言える和歌山の大きなイベントを、国の内外にアピールしていく和歌山の姿勢を示す絶好の機会として今懸命に取り組んでおられるわけでありますが、今日までの経過の中で、ややもすれば前売り券の完売に向けた動きの方が目立ったというのが一般世論であります。これからソフト面を含めて中身をどうしていくのか。少し関連をさせて、他府県で行ってきたいろんな行事、事業についてご紹介をさしていただきます。
 長崎県のハウステンボスがオープンをして一年少したちます。県議会からも、一昨年、オープンの半年ぐらい前だったと思いますが、現地の調査にまいりました。オープンされてからも、私はハウステンボスに一泊二日で行き、場内を歩きました。
 帰りの日にタクシーに乗ったわけでありますが、「日曜、祭日を含めて、やはり九州各県、あるいは山口など中国地方からもたくさんの皆さんがお見えになります。また、車で来られる方は、国道を初めハウステンボスに随分大きな駐車場が確保されていますけれども、肝心の幹線道路が渋滞をします。その渋滞ののろのろ運転の中で、暑い盛りであるとクーラーを入れておりますけれども、車に乗っている皆さんが一番困るのは、公衆トイレの設置がないことであります。そういうことに対して、周辺の住民の皆さんが、『自分の家のトイレを使ってください』と、ハウステンボスに見えられる皆さん方に対して、だれに教えられるともなく、みんなが協力をしているんです。観光資源として長崎県が開発し誘致をしたこの施設を有効に使っていただこう、そこから税収もふえ、それが必ず地域住民の皆さんに還元されてくる、そういう基本的な考え方に立って、教えられるともなく協力しているんです。自分の家のトイレを見せたり使ってもらうということは、なかなか日本人の感覚としてはできにくいはずであります。しかし、周辺住民の皆さんはそういうふうに協力をしています」という話をタクシーの運転手に聞かされました。
 和歌山のリゾート博に対して、県民総参加という知事を初めとした姿勢に対し、そういうムードをつくり上げるまでになっているかどうか。せっかくの事業であります。いま一度原点を考え直していただき、この博覧会を──堺屋太一さんの言葉ではありませんが、イベント行事で赤字を出すことは批判の対象になる。しかし、和歌山県政として精いっぱいの努力をしたと。
 きょうの質問の中でも申し上げたように、インフラ整備が進んでいないんです、和歌山は。しかも、多くの皆さんが指摘をされるように、道路事情の悪いのも事実であります。その中で知恵を出し合って、お見えいただく皆さん方に少しでもイメージをよくし、改めて和歌山を訪れようという気持ちを持っていただくためには、観光協会や旅館組合の皆さん挙げて、真心でサービスをするという気持ちを持たなければならない。このリゾート博が、観光立県・和歌山の今の落ち込んでいる状態を将来に向かって伸ばしていける契機になるのかどうかということも含めて、お互いに考えてみたい問題だということで、ハウステンボスの一例をご紹介いたしました。
 また、恒久的な施設でありますから一概に論ずることはできませんけれども、九州の八幡地区に東田というところがございます。ここに日本の鉄鋼業の発祥第一号の高炉が建てられたのは、随分昔であります。八幡製鉄(今の新日鉄)は、鉄鋼の合理化で大分製鉄所や君津製鉄所に重点を移していく中で、この記念すべき一号高炉をどうしたか。地元の皆さん方は、残してほしいと熱望をされた。それを高炉公園という形で残し、そこにあの宇宙を飛んだスペースシャトルを誘致し、それをメーンにしたスペースワールドという施設をつくったわけであります。この施設に対してJRがどのような協力をしたのか。ご参考にしていただきたい。
 枝光という駅がございます。八幡に通勤をする皆さん方の、いわば快速もとまらなかったような各駅停車の駅が、今すばらしい駅舎となって、スペースワールドの会場まできれいな歩道をつくり、快速もとまり、多くの皆さんがJRを利用して観光に来られている。
 また一方、このスペースワールドの運営に当たって、新日鉄から出向された皆さん方がオープンを前にしてどれだけの訓練期間を必要としたのか。先ほど申し上げたように、駐車場の管理運営体制を初め、ソフト面を含めて──本日、この時期こういう質問をすること自体、私自身恥ずかしい思いをいたしました──検討に検討を重ね、欠けている点はないのかと、万全の配慮をし、少なくともリゾート博覧会会場運営については、初めて取り組むわけでありますから、一カ月、二カ月の訓練期間を十分にとって、来場される皆さん方に何の不都合もなく会場内で十分楽しんでいただけるような雰囲気をつくっていく。そして、会場を案内する皆さん方──恐らく県職員の皆さんもたくさん動員されるでしょう。また、過去行われたスポレクでは、地域の皆さんや交通指導員の皆さんにご協力をいただいたことがございました。私は、ボランティアを含めて周辺の皆さんや県民の多くの皆さんがこぞって、このリゾート博覧会に訪れる皆さんに改めて和歌山県と和歌山の県民性を訴えられるような運営について、なお一層あらゆる角度から検討して、今後残された期間を有効に使い、そして準備万端整えた訓練をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 そして、教育長からお答えをいただきましたテーマソングに関連をしてであります。
 確かに、学習指導要領等のかかわりもございます。しかし、すばらしいものをすばらしいと率直に認める気持ち、それが教育であろうと思います。
 私は、過去の議会におきましても、物をつくることのすばらしさ、そしてその物がどういうふうな経過でつくられているのか──今、日本の社会は物質的に大変恵まれ、金さえ出せば何でも手に入る。そういう意味合いから、教育の原点の問題を含め、数多くの皆さんがこの本会議場で教育問題について触れられました。このテーマソングを単にリゾート博覧会だけの単発の歌にすることなく、将来を担う若者たちの心の中に残る歌として、また二十一世紀の夢につながる歌として、ぜひとも中高校生に歌っていただくよう積極的な協議を重ねていただきたいということを重ねて強く要望するものであります。
 コスモパーク加太の関係につきましては、ご答弁をいただきましたし、私は過去二回、同じような趣旨でご提言をいたしました。
 確かに、ODA問題につきましては、各省庁にまたがり難しいことは承知をいたしております。しかし、文民警察官が帰ってきた今日の状況、また犠牲者を痛ましくも出した日本の国際貢献のあり方、今日まで、経済援助を初め技術援助あるいは人を派遣する援助を含め、日本は随分と大きな役割を演じてきたはずであります。昨日のサミットにおいても、内需拡大を初めとして日本が経済的なリード役をするようにというふうな注文がついているようであります。当然かもしれません。しかし、経済大国と言われながら生活大国の意識や実感がないということは、私ども一般国民が常に言っていることであります。この議会の中でもその議論がされております。
 今日までの国際貢献のあり方を振り返ってみますと、果たして援助を受けた相手国の国民の皆さんが、日本の政府や国民に対して、みずから汗と努力によって稼ぎ出したその日本の国力で私どものために援助をしてくれているんだ、足を向けて寝られないなという率直な国民意識を持った債務国があるのかどうか。
 このように考えてまいりますと、今日までの国際貢献ODAのあり方について、質問の中でも申し上げたように、援助額が世界一になった今、窓口の整理など、まさに考え直すべきときであります。
 一例であります。日本では医師過剰時代と言われています。ネパールには医者のないところが随分あるようであります。ボランティア活動を初めいろいろ努力をされておる皆さん方が時々ご紹介をされます。私は、このようなときにこそ、和歌山県がコスモパーク加太の有効利用を前提にして、国との間にODAの窓口を誘致するという名のりを上げることが──「難しい」ということではなく、何とかそれに向けて努力することをさらに続けていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で和田正人君の質問が終了いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 45番浜口矩一君。
  〔浜口矩一君、登壇〕(拍手)
○浜口矩一君 ご指名をいただきましたので、一般質問を続けさせていただきます。
 まず、特定建築物における衛生的環境の確保の問題でございます。
 昭和四十五年四月に建築物における衛生的環境の確保に関する法律すなわちビルの管理法が制定施行され、建築物の衛生管理問題が新しい行政活動として取り上げられることになりましたが、その背景として、近年、高層ビル等の大型ビルが年々増加し、人々の生活活動の場としてのビルの役割の重要性に加えて、そのほとんどがいわゆる閉鎖された人工環境のビルであるため、その環境衛生の良否が人々の心身の健康面はもちろん仕事の能率の面においても重要な問題となってきているだけでなく、この四十五年という年は人間の生活環境の汚染を防止して自然を再び人間の手に取り戻すことの大切さが世界的に切実なものとなった年、ちなみにその翌々年の六月、スウェーデンのストックホルムで国連人間環境会議が開催、この取り組みの事実からもうかがえると存じます。
 以上の時代認識から、若干ビルの環境衛生管理についての専門家の見解のあらましを申し述べ、県当局としてのご見解、具体的な対応、また今後の方針その他についてお尋ねいたします。
 まず、人間工学という学問についてですが、この学問は人をプロセスの中に含むシステムが最高の能率を上げる技術の開発にもつながりますが、その中で、人間が快適に仕事をし最大の成果を上げるためには、人の置かれている環境の整備が第一に必要であるとされています。加えて、ビルはそれ自身、自然から隔離された独立した宇宙である、それゆえ、そこで生活をし、そこで働く人に対して生活や作業に適した環境をつくり、かつそれを保守管理することはビルの管理にとって最も大切な責任であり、ビル内の環境の最も望ましい状態は、まず維持されるべき環境基準が決まり、それに従って設計施工された設備を備え、適切な保守管理がされて初めて達成されるものであるということは申すまでもないと思います。
 このたび、ビル管理法施行に当たって、ビルにおける衛生的環境の管理基準が定まったことはそういう大切な意味を持っており、また維持さるべき環境として、空気環境、給水、排水、清掃、防虫が主たる対象となっていると伺いますが、漏れ承るところによりますと、この基準案立案の専門委では、このほか騒音、照明についても検討の由。加えて、この法の対象はいわゆる特定建築物ですが、広く他の一般の建築物内の環境基準としても推奨されるべき指針が示されたものとして、注目に値することと存じます。
 次に、建築物環境衛生管理制度発足の背景について若干触れさせていただきます。
 元来、国民の健康保持上重要な生活環境についての衛生問題としては、大気汚染、水質汚濁等、外界の環境衛生だけでなく、一般住宅をも含めての居住生活環境をも対象として考慮されるべきものであることは、申すまでもございません。それゆえ、居住生活環境に対する行政上の衛生対策として、従来、旅館、興行場などの環境衛生関係営業についてはそれぞれの法律である程度の衛生上の規制が設けられており、建築物の構造設置については建築基準法により、労働者の作業環境については労働基準法、また学校の環境衛生については学校保健法により、それぞれ衛生上の規制が行われていることはご承知のとおり。これに対し、最近、大型でかつ密閉された人工環境のビルが増加し、またその内容も事務所、店舗など、各種の用途に供されるものが多くなってきています。それゆえ、例えば冷暖房等の衛生管理が一層重要となり、かつ建築物全体として一元的に管理の必要を生じてきています。
 このような事態の変化に対して、既存の法律では到底対処し得ない状況になってきた。加えて、最近、公害対策を初め生活環境改善について非常な高まりを見せてき、国民的関心が大きな推進力となって、まず多人数の人々の使用・利用する建築物を対象としてビル衛生管理法制定の運びとなり、建築物衛生行政が厚生行政の今後の大きな課題として本格的な活動の開始となった由、聞き及びます。
 続きまして、建築物における衛生的環境の確保に関する法律の骨子について申し述べたいと存じます。本件については皆様既によくご認識の御事と存じますが、念のため以下申し述べさせていただきます。
 本法は昭和四十五年四月十四日、同法施行令は十月十二日公布され、法律、政令とも十月十三日より施行、省令は翌四十六年一月二十一日に公布施行。この法の適用を受ける建築物については、まず第一に多数の者が使用し利用する建物であって、その用途、延べ面積の規模等により定められた特定の建築物──事務所、百貨店、店舗、学校、旅館、興行場等──を法の対象としており、その届け出や建築物環境管理技術者の選任については所有者等に、環境衛生上の維持管理については所有者、占有者にそれぞれ義務が課せられています。
 二番目として、特定建築物以外の建物──規模の小さいものですが──であっても、多数の者が使用しまたは利用する建築物については、維持管理についての努力義務が課せられています。また、建築物環境衛生基準の性格については、法第四条及び政令第二条で建築物環境衛生管理基準が定められていますが、その性格は従来の一般行政基準に見られるような許容限度的な最低基準ではなく、環境衛生上良好な状態を維持することを目標としています。このことは、本法の最も大きな特徴であるとのことです。
 次に、建築物衛生管理技術者については、特定建築物の所有者等はその建築物の維持管理を監督させるため建築物環境衛生管理技術者を選任しなければならないとされており、技術者の免許取得の方法についても具体的に規定されていますが、時間の都合で省略させていただきます。
 次に、特定建築物の届け出と監督官庁につきましては、特定建築物の所有者等は保健所を経由して都道府県知事、または保健所を設置する市──保健所法の政令で保健所設置義務が規定されている市で、全国で三十市あるとのことです──にあっては市長に対して、特定建築物についての届け出義務が課せられており、また、監督指導に当たる行政庁は都道府県及び保健所を設置の市の衛生担当部局で、直接の窓口は保健所がこれに当たる旨、伺っています。
 次に、届け出対策の必要性と関連して、ビルの室内環境と健康について触れたいと思います。
 まず健康についての考え方ですが、健康の定義として一般に世界保健機構の憲章前文に示されている定義が広く使用されていると伺いますので、その前文を紹介しますと、「この憲章に加盟する国家群は、国際連合憲章に準拠し」云々として、「健康とは肉体的精神的及び社会的に完全に安寧である状態であって、単に病気でないとか病弱でないとかというにとどまるものではない。到達し得る最高標準の健康を享受し得ることは人類、宗教、政治的信念、経済ないし社会的地位のいかんにかかわらず、何人もが有する基本的権利のうちの一つである」と定義されています。
 そこで、その定義についてまず第一に注目されることは、単に病気がないとか病弱でないというだけで健康と言うべきではなく、病気や病弱に至らない程度の心身の煩わしさもない状態が健康であるとしている点です。
 人体に暑熱、寒冷などの外部刺激が加わりますと、自律神経系やホルモン系の働きによって人体機能の調節が行われ、正常な生理状態が持続される仕組みとなっています。これが防御作用です。この防御作用の力は年齢、性別、体質などによりまちまちであり、またなれとか鍛練によって異なりますが、外部の刺激が長く続いたり、また強くなってこの防御力の許容限界を超すと、人体の機能の調節が乱れます。そして、夏、暑熱のために疲れたり夏やせしたり、寒冷のために風邪を引いたり神経痛を起こすこととなります。これらの人体機能の調節の乱れは、短期間内に回復するものから病気を起こすものまでのいろいろな段階があるわけですが、短期間に回復しない状態は不健康状態と言うべきであり、WHOの健康概念の定義はこの点をも指摘しているものと考えます。
 第二に注目される点は、肉体的、精神的に加えて社会的に安寧でないと健康と言えないとしている点です。すなわち、心身ともに社会的に何ら煩わしい影響がなく生活が営まれる状態でないと健康でないと、幅広い立場で健康を定義づけている点です。
 また、東大の医学部の横橋教授は、健康医学概論で健康についての考え方を次のようにわかりやすく説明されています。
 「朝が来ればはっきりと目が覚め、頭がすっきりとしている。そして活動しようという意欲を持って未練なく寝床を離れることができる。空腹感が起きて食事がおいしく食べられる。排せつも快く行われる。力いっぱい仕事ができ、人との折り合いにも欠けるところがない。したがって周囲がひどく気になることもない。働いた後には仕事をし終えたという充実感があり、余暇には肉体・精神の解放感が味わえる。夜はぐっすり眠れる。休日にはスポーツなり趣味なりを元気いっぱい楽しむことができる。無論、体のどこにも異常を感ずるところはなく、生きていくことに不安がない。手短に言えば、実感としての健康は生命力が満ちあふれている状態であると言えるだろう」と。以上の内容は感覚的な立場からの一般的な健康の説明ではありますが、感覚的に健康感があれば絶対健康とは必ずしも言えないと思います。このことは同教授ももちろん説明されておりますし、病気には感覚的に病状のあらわれない潜在的な病気(結核やがん)とか発病前の状態の場合も存在することを忘れてはならないと存じます。
 続いて、室内環境と人体との影響について申し上げます。
 各種の室内環境因子は、人体に対して物理的、化学的及び生物的に影響を及ぼすことが考えられますが、工場や病院等、特別な環境を除くいわゆる一般ビル環境の人体に及ぼす影響については、どういうことが問題なのか、また質的にどういう性格であるかを考えますとき、まず第一に重要と思われるものは飲料水の衛生の問題だと思います。すなわち、細菌やビールスの汚染による消化器系統伝染病は、発生すれば多発し、かつ人体に重大な影響を与えるものであるだけに、現実的には事件の発生は少ないとしても、常に注意すべきものと考えられます。
 また、給水設備その他からの化学的物質や金属等の混入による影響については、一般的に臭いとか味の異常などが見られる程度ですが、公害事件の事例に見られるように、これらのものの中には人体に蓄積して病気を起こすものもあり得るゆえ、将来的に警戒が必要と存じます。
 冷暖房についてです。
 最近、密閉された人工環境のビルの増加、ひいては空気調和設備の普及に伴い、これによる人体への影響、特に冷房による影響が問題視されるようになってきました。すなわち、風邪、咽頭炎、神経痛、リューマチの悪化、生理障害など、俗に冷房病と称せられる病気が少なからず発生しているとのこと。このほか、冷暖房による影響として、体がだるくなる、頭が重い、気持ちが悪いなど、病気に至らない程度のものがしばしば見られ、健康生活上、前者と同様、重要視さるべきことと考えます。
 三番目、有毒ガス、粉じん、臭気などについて。
 空気の汚れによる人体影響としては、肉体に病気を起こすこともありますが、一般的なビル環境では病気に至らない程度の肉体的煩わしさとか臭気等による精神的煩わしさが、より実際的な影響として考えられます。なお、細菌、ビールスによる空気汚染に伴う室内感染については、空気調和設備で大部分の空気を再循環させる以上、理論的には空気感染の問題が一応は考えられますものの、幸い現実にはそういった感染事例が見られないようですが、学問としての場では一つの研究課題とも考えられます。
 四番目は、照明、騒音について。
 照明による人体影響については、学童など発育期の子供の近視等の原因として重要視されるべき点もありますが、一般的な煩わしさが問題として挙げられるとのことです。また、照明の不備による心身への影響については健康生活上重視さるべきものとのこと。また、騒音による人体影響も、難聴等、病気を起こす場合もありますが、一般のビル環境では精神的影響が主体と存じます。
 五番目は、廃棄物汚染、ネズミ、昆虫等について。
 これらの環境因子による人体影響もまた、これらにより伝染病や食中毒の病気を起こすこともあり得ますが、一般日常の問題としては、やはり不潔感や昆虫等による肉体的、精神的煩わしさといったことが挙げられます。
 以上、多少言い過ぎの感なきにしもあらずですが、一般ビルの環境による人体影響につきましては、現在の学問と現状から考えますと、重い病気がどんどん起こるというようなものではなく、日常起こり得る問題としては軽い病気とか病気に至らない程度の肉体的、精神的な影響であると考えられます。したがって、そのような程度ならば法律までつくって環境衛生上の管理をする必要もないのではないかとの考え方も出てきますが、それは人の健康ということに対する古い考え方であって、先ほど述べた健康についての考え方の説明のように、幅広く近代的な考え方を持つべきであります。
 また、今後も密閉された人工的ビルがどんどん増加する現状では、ビル環境は数多くの人々の生活の場として、まことに大きな位置を占めてくる。したがって、その生活の場の悪い環境のためどんどん病気が出るようでは大変であるし、また病気まではいかない程度のものであっても、肉体的、精神的に煩わしい影響の存在は、毎日の生活だけに、健康にとってはもちろんのこと、仕事の能率の上でも軽視できない事柄であるとともに、ビルの環境衛生管理は以上の近代的健康概念を目標とした法的措置と考えます。
 最後に、ビルの環境衛生管理について、技術的な目標としての規定内容を踏まえ、行政対応の具体的なあり方等についてご見解をお伺いします。
 特定建築物に対する衛生的環境確保については、法第四条第二項や政令規定のとおり、いわゆる良好な状態を目標としており、それが法の特徴と申し上げたとおりであり、この環境基準に従っていないという理由での行政措置や罰則適用はありません。全般の状況から判断して改善命令や使用制限措置とのことですが、良好な状態云々の基準とは技術的にどの程度の水準が妥当か難しい問題であり、それぞれの時代における技術、文化水準等を考慮して実現可能なよりよい水準を基準とすべきと考えますが、実りある成果期待の行政対応に関連して、現在取り組まれている具体例については、私、一、二の事例は伺いましたものの詳細確認には至らず、また本県対応についても同様で、観光振興等に期待の本県経済の立場からも注目している一人でございます。
 そこで、まず環境衛生対応等についての当局のご見解、第二点として現在まで取り組まれた具体的な対応実績と評価について、現状の分析をも含めてお答え願いたい。最後に今後の方針について、業者または関係の技術者に対する県対応がもしあればその見通しをも含めてお答え願いたいと思います。
 次に、汚濁水被害に悩む熊野川の現状と、著しいとも申すべき漁業環境の悪化を克服してアユ漁等の内水面漁業生き残りに懸命の漁業組合挙げての取り組みの一端を申し述べ、各種対応をも含めての県当局のご見解、対応についてご質問申し上げます。
 ご承知のとおり、熊野川は私どもの地方、特に熊野川流域の人々にとっては「母なる川」の異名のとおり、以前は交通の要路として関係地域の経済・文化を支え、特にその清流は文字どおりの魚族の宝庫として親しまれ、恩恵を受け、「川とともに生きる」という言葉そのままの存在でございました。
 それが、昭和三十三年以降、電源開発株式会社のダム群設置により、いわゆる周年冷濁水による被害甚大とも申すべき影響により魚類の水生環境が著しく悪化し、ために内水面漁業は多大の被害に悩まされながらも、先祖伝来の漁業を守るため、補完事業として、毎年乏しく厳しい財源のもとにもかかわらず、組合による放流事業を実施してまいりました。
 しかも、ダムの建設当初の、濁水等は一過性のものであり三年も過ぎればもとの清流に戻る、影響は軽少との一部学者をも含めた関係の人々の言をそのままうのみにしての建設同意といういきさつを考えますとき、まんまとだまされたとしか言いようのない下流流域対応結果の冷濁水被害以外の何物でもないと申すべき現状でございます。
 とは申せ、被害を受けるのは流域関係地域の人々であり、加えて濁水被害は川だけでなく、年数の経過とともに河口付近を中心に近辺の浜辺の砂利減少や海岸地域の藻場にも変化をもたらし、沿岸漁業被害も一部出てき、小被害とは申せ対策をとの声を聞きますが、それはさておくとしても、川筋の人々については傍観を許さない厳しい現状と存じます。したがいまして、決定的な打開策にはほど遠いとは申せ、何らかの漁業環境対策は今日における緊急の課題と申すべきと存じます。
 特に本流十津川関係では、椋呂発電所からの放水は濁度も高く、下流一帯は透過率が低いため、アユの常食である珪藻類の繁殖阻害に加え、沈殿した泥による動植物の生育不良等も重なり、死の川と化しつつあり、それが上流への天然遡上激減を招来しているとのことです。なお、北山川水系につきましても、期待の池原ダム表面取水設備が完成されましたが、下流水の清澄度は期待にほど遠い現状と伺います。
 以上、時間の都合で汚濁概況のみ申し上げましたが、そのような厳しさが決定的とも言える環境の中で、直接関係の熊野川漁協を中心とした取り組み、すなわち、たとえわずかでも漁獲の向上を求めて、よりよき環境維持を目標に、毎年、補完事業として組合員一人当たり年間一万円を超す負担措置による稚アユの放流を実施するとともに、抜本的な対策としてアユの中間育成のため蓄養池の設置を計画、そのための財源確保を求めて組合員一致して努力中とのことと伺います。
 以上、汚濁に苦しむ内水面漁業の一面を申し上げましたが、これについての県当局のご見解、当面の具体策等についてお伺いいたします。
 以上で、私の第一回の質問を終わらせていただきます。どうもご清聴ありがとうございました。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの浜口矩一君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 保健環境部長江口弘久君。
  〔江口弘久君、登壇〕
○保健環境部長(江口弘久君) 浜口議員ご質問の、特定建築物における衛生的環境の確保について、建築物の環境対応に対する県見解についてお答えいたします。
 建築物における衛生的環境の確保に関する法律でございますが、これは、多数の方々が利用する建築物の維持管理に関し、環境衛生上必要な事項を定め、その建物における衛生的な環境の確保を図ることにより公衆衛生の向上及び健康の増進を図ることを目的としております。
 議員ご指摘のとおり、真心のこもった観光地づくりを進める上でも、建築物の所有者や関係者の皆様の十分な理解と認識を得ることが必要であると考えております。県民の皆様を初め、観光や保養等のため和歌山を訪れる皆様が安心して楽しむことができるよう、環境衛生の向上に努めてまいりたいと考えております。
 続いて県対応の具体策についてでございますが、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づく特定建築物の所有者や関係者に対する指導等の現状についてお答え申し上げます。
 平成四年末現在、県立保健所管内で特定建築物の届け出は五十九施設あり、その用途の主なものは旅館三十施設、店舗十四施設、事務所十施設となってございますが、昭和六十三年から平成四年までの過去五年間の監視指導実績は、立入検査延べ三百七十一回、指導施設百九十九施設、改善命令を行った施設は八十八施設となってございます。また、指導を行った事項の主なものは、飲料水の水質検査、空気環境の測定の実施、点検台帳の備えつけ等でございます。
 全体的に見ますと施設の維持管理は向上してきておりますが、なお一層関係者に対する指導を行ってまいる必要があると存じます。
 続いて、今後の方針と見通しについてでございます。
 議員ご質問の今後における特定建築物の所有者や関係者に対する県の指導でありますが、建築物における衛生的環境の確保に関する法律の趣旨を十分踏まえ、また先ほど申し上げたように、紀州路を訪れた人々や県民の皆様が快適に安心して過ごせるよう、県立各保健所を通じて環境衛生向上のための指導の徹底を図ってまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 農林水産部長野見典展君。
  〔野見典展君、登壇〕
○農林水産部長(野見典展君) 浜口議員にお答えいたします。
 熊野川における現状を踏まえた内水面漁業対策についてでございます。
 本県の内水面漁業振興策としては、主要河川において毎年アユを主体とした種苗放流及び河川環境改善のためアユ産卵場造成事業を実施し、これに対し助成を行っているところでございます。
 平成四年度において、新宮川では熊野川漁協が資源増殖のための義務放流を含めて約七・五トンの稚アユを放流しておりますが、これに対し県は、県内水面漁連を通じて三百二十万円の助成を行ってございます。現在、熊野川漁協では種苗中間育成場を計画されておると聞いてございますが、当該施設の管理運営、飼育技術等について十分検討するよう指導してまいりたいと考えてございます。
 なお、計画が具体化した段階で、国に対し事業採択を要望してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 45番浜口矩一君。
○浜口矩一君 先ほど、保健環境部長さん、農林水産部長さんからご回答をいただいたわけでございますけれども、建築物の関係につきましては、建築物環境衛生管理技術者免許取得の方法というもの一つを考えてみましても、厚生大臣の指定した講習百時間の課程を修了するか、または建築物環境衛生管理技術者試験に合格する二つの道があるというんですが、なかなかこれは難しい問題だと思うんですよ。そして、いわゆる講習会の受講については学歴、免許、実務経験などの受講資格が定められ、国家試験の受験資格としては二年以上の実務経験というように、非常に難しい規定があると私は聞いているわけなんです。
 もう一つ具体的な問題につきまして、建築物の環境衛生管理基準を見ても、例えば空気の環境測定については、測定回数が二カ月以内に一回、測定箇所は各階ごと、備考として、同一測定点を一日三回、通常午前一回と午後二回に測定するということです。飲料水の検査についても、水質検査は六カ月以内ごとに実施する、残留塩素の測定は七日以内ごとに測定する、給水管理の問題については、貯水槽の清掃は一年以内ごとに一回する、備考として、高置水槽、受水槽、副水槽の清掃は厚生省の指定業者への委託もできるとか、排水管理については、排水槽の清掃は六カ月以内に一回とか、汚水槽や排水槽等の清掃の問題、あるいは清掃及びごみ処理については日常清掃のほか六カ月以内に一回、定期的に統一的な清掃を実施するとか、ネズミ、害虫の駆除については六カ月以内ごとに一回、定期的に統一的に駆除するとか、浮遊物や粉じんの測定については年に一回というように、非常に細かく、しかも具体的に非常に専門的な知識が要るような基準になっておると私は聞いておるんです。
 それに対して「慎重に」「積極的に」と言っても、今の保健所のメンバーでは十分に対応し切れるのかどうか。あるいはまた、出てきた報告について、それを確認できるのかどうか。あるいは、それについての指導というものが──回数は言われておりますけれども──なされる人的な状態になっておるのかどうか。これについて私は、すこぶる不安に思うわけでございます。
 これについては、もうどうとかという質問はいたしませんけれども、今後の方針として、そういう具体的な内容を十分に踏まえた中で──現実に東京都なんかでは、事件によっては、厚生省のいわゆる省令の基準よりも厳しい内規をつくっております。これには東京都としての環境に対する特徴があると思うんですが、我が県としては、少なくとも観光に依存しておるという現実から、ちょっとでもこれに欠けるようなところがあったら人から人へ伝わっていって大変なことになるということを考えていただいて、十分にご対応をお願い申し上げたいと思います。
 それから、アユの問題です。
 今言われたとおりですが、何とかして中間育成場のようなものを含めた、いわゆる資金的な措置も含めたご指導をしていただきたいと思います。彼らの非常に苦労している実態を十分お考えくださってのご対応をよろしくお願い申し上げます。
 以上は皆、要望でございますけれども、今後の非常に大きな問題としてお願いしておきたいと思います。
 終わります。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で浜口矩一君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(馬頭哲弥君) この際、暫時休憩いたします。
  午前十一時四十分休憩
  ──────────────────
  午後一時四十九分再開
○議長(馬頭哲弥君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○議長(馬頭哲弥君) この際、報告いたします。
 ただいま、和田正人君から午前中の同君の質問における発言について、その一部を取り消したい旨の申し出がありました。
 この際、お諮りいたします。同君の発言の一部取り消しについて、同君の申し出のとおり、これを許可することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、和田正人君からの発言の取り消し申し出を許可することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 37番木下義夫君。
  〔木下義夫君、登壇〕(拍手)
○木下義夫君 大変お待たせをいたしました。
 お許しをいただきましたので、一般質問を続けたいと思います。
 知事さん、中型まき網漁業者の皆さんが大勢傍聴に来られております。父とも思い、母とも思うあなたに、紀伊水道の和歌山県沖合海面におけるまき網操業上の徳島県との紛争についてご理解をいただき、早急な問題の解決を図り、安心して操業でき、まき網漁業の振興、発展のためご尽力を賜りたいという熱い願いを胸にして来られておるのであります。私は、このまき網漁業者の皆さんの心を心として質問をさせていただきます。仮谷知事、野見部長、どうか皆さんの心をよくご理解いただき、誠意をもって答弁をしていただきますよう、まずお願いをいたします。
 それでは、瀬戸内海を除く和歌山県沖合海面における中型まき網漁業の操業について質問いたします。
 和歌山県と徳島県の間の紀伊水道は、アジ、サバ等、まき網漁業にとって大変よい漁場であり、和歌山県のまき網漁業者は長年努力をして漁場を開拓し、そこで操業をすることによって生計を立ててきたのであります。昭和四十年ごろから、両県巾着網漁業連絡協議会を開催して操業期間等を中心に協議をし、紀伊水道を両県の入会漁場として認め、お互いに操業してきたのであります。
 昭和五十六年から、徳島県の県内事情──政治事情、若葉丸の許可更新──により、諭鶴羽山から沼島東端を見通した線が慣行線であると徳島県が主張し出したのであります。この問題については、昭和五十六年十二月県議会と平成四年十二月県議会の二回にわたり先輩木下秀男議員が質問をされており、同僚中村裕一議員、冨安民浩議員もそれぞれ熱心に取り組んでいただいております。
 昭和五十六年八月七日に開催された両県巾着網漁業連絡協議会で、伊島沖のまき網の操業について話し合いが持たれております。和歌山県の主張は、一、伊島沖海域は、従来から和歌山県船が操業してきた海域であり、安心して操業できるように考慮されたい、二、日ノ御埼、伊島、蒲生田岬を境にして瀬戸内海には慣行線はあるが、外海では両県の境界は定められておらず、従来から入り会いで操業している、三、若葉水産の操業区域を徳島県が一方的に許可していることはおかしい、四、徳島県の県内事情で和歌山県船が操業できないということは困る。徳島県の主張は、若葉丸の許可更新をめぐって県内の漁民から反対陳情があり、対策委員会をつくり対処していたが五十六年七月十六日に許可をした、和歌山県の事情もわかるが両県の話し合いがなされるまでの間、自粛をしてほしい。
 昭和五十六年九月二十九日の協議会で、和歌山県の主張は、一、長年の操業実績を尊重してもらいたい、二、両県の境界は存在しない、三、線引きが示されているのは底びきのみで、まき網については線引きはない、四、昭和二十六年以降、慣行線として線引きはない、五、紀伊水道の中央付近は共有の漁場として両県で大型魚礁を設置したこともある。一方、徳島県の主張は、諭鶴羽山、沼島東端を見通した線が慣行線である。
 以上のようないろいろな経過をたどりながら今日まで来たのであるが、昭和五十六年は徳島県より三件の呼び出し注意がありました。昭和五十八年は、徳島県より五件呼び出し注意があった。
 ここで入会漁場について述べてみると、現実の各県入会漁場の入会線は漁業の種類によって異なっている。徳川幕府が定めた山野海川入会に規定されているように、我が国では、古来、「いそは地付 沖は入り会い」と言われ、海面では沿岸部は地元が独占できるが、沖合部は地元が独占できない入会漁場とされて自由な入会操業ができることになる。昭和二十六年、東京都からの地方取り締まり規定の効力の範囲についての質問に対し水産庁は、自県規則が属地的に他県規則を排除して適用されるのは領海内で自己の県の管理権の及ぶ範囲内であり、その範囲はせいぜい離岸五百メーターから千メーターであると答えているのであります。
 漁業法について述べてみると、法の基本精神は海面を高度に利用し生産を増すことにあり、慣行、協定がある場合を除き漁業法上には境界線はない。明治三十四年、政府は、漁業問題の抜本的解決を図るため漁業法を初めて制定し、法律による国家統制を行いました。明治四十三年に一部改正したのであります。昭和二十四年にこの明治漁業法を廃止して、新たに現在の漁業法が制定されたのであります。この漁業法は、これより先に行われた農地改革がみずから耕作する農民に土地を与えたと同じく、当時の連合軍最高司令部の日本民主化政策の一環として、みずから働く漁民に漁業権を与えるという漁業改革のために立法されたものであります。そして、漁業改革のために従来の明治漁業法に基づいて免許されていた漁業権のすべてを政府が補償金を交付して一斉に消滅させるという、旧漁業権の一斉消滅補償が行われているのであります。新しく制定された漁業法によって免許されることとなる新漁業権への切りかえのために、旧漁業権の全部を消滅させたのである。この際なされた政府の補償も、現在の漁業法が施行されることに伴って従来の明治漁業法が廃止されることにより、明治漁業法によって免許されていた旧漁業権がその法的基礎を失うため効力がなくなるので、旧漁業権の失効に伴う損失の補償として、総額、当時のお金で百八十二億円が支払われたのであります。
 以上のことからでも、徳島県の主張には法律的根拠がなく、和歌山県の主張の正当性が裏づけられるのであります。
 昭和五十六年十二月十日の木下秀男議員の質問から引用させていただくと、徳島県が若葉丸にまき網操業許可をおろした地域は、日ノ御埼、伊島、蒲生田岬を結ぶ線の紀伊水道の外海であり、公海であるので、そのことそのものは妥当性を欠くものであり、その上に和歌山県のまき網漁業者にこの水域での操業を自粛するよう申し入れがあったと聞いているが、和歌山県の業者と徳島県の業者が円満に操業できるよう、万難を排してこれに対処すべきと考えるがとの質問に対して、当時の松本虎雄経済部長は、「まき網漁業の操業問題でございますが、ことし六月、徳島県から和歌山県のまき網漁船が徳島県側に入らないように自粛してほしいという連絡がございました。このことは、本県との入会慣習を無視したことであり、本県まき網漁業にとって大きな問題であると考えております。 従来、本県と徳島県は、まき網関係者が毎年連絡協議会を持って円満に話し合ってきましたが、最近は徳島県の都合により中止されている現状でございます。この種の漁業調整は、各県が従来の慣習によって自県海域を定め実施しているのが通例でございます。したがって本県としては、従来の入会慣習を重視するよう海区調整委員会ともども、去る十一月に徳島県と話し合いを持ったところでございますが、ただいま知事も申されたとおり、今後も引き続き、従来どおり漁場を行使できるよう話し合いを強く推進し、早急にこの問題の解決に努める所存でございます」、このように答えているのであります。しかし、ご存じのように、その後、一向に問題の解決は図られず、和歌山県のまき網業者にとって非常に不利な厳しい状態となってきているのであります。
 私は、昭和五十八年四月に県議会議員に当選させていただいてからこの問題に取り組んでおり、歴代水産課長とも話し合いをしてまいりました。昭和五十八年八月以降、徳島県から五件の呼び出しがあり、漁場では何回か操業を中止したこともあり、安心して操業できず、まき網経営が困難になるので早急に解決してほしいとの陳情を受け、そのたびに水産課長と話し合ったが、自重してほしいと言うばかりで解決せず、一度思い切って裁判をしてはどうかと話をしたこともあったけれども、とにかく待ってほしい、自重してほしいとの一点張りでありました。
 しかし、事態はますます和歌山県まき網業者に不利になるばかりで、昭和六十年十二月三日、一業者が小松島保安部日和佐分室の取締船に検挙され、行政処分を受け、罰金刑を科せられた。以来、昭和六十三年十月十六日より、小松島保安部日和佐分室の取締船、徳島県取締船つるぎ、せんばにより平成五年三月三日までの約五年間で十四件のまき網漁船が検挙され、そのたびに行政処分、罰金刑を受けた。その都度、水産課に陳情し指導を受けたが、とにかく検挙されたらおとなしく取り調べを受けて、処分されたら仕方がないとのことであった。しかし、ますます悪化するばかりであり、まき網の乗組員からも早く解決してくれなければ生活ができなくなるので転職を考えなければならないとの声も出てきた。和歌山県漁業協同組合連合会へも窮状を訴えて吉崎会長にもお力添えをいただき、民間外交も活発にすべきであるということで、中村裕一議員、冨安民浩議員にも同伴していただき、徳島県庁へ行って話し合いをいたしました。
 しかし、事態は好転せず、平成四年中は六件検挙処分され、平成五年三月三日、一まき網業者が、今までであったら現場での注意で済んでいる漁場で検挙され、五月二十四日付で漁業法第六十六条第一項違反で行政処分され、六月一日から六月三十日までの停泊処分を受けたのであります。取締官ができるだけ経済的負担が軽くなるようにするので希望があれば言えというので、不服であるが処分を受けなければならないのであれば七月十五日から八月十五日までの間にしてほしいと希望を述べたところ、行政処分は六月一日から六月三十日までの盛漁期にされた。こんなことを繰り返しては、乗組員の転職に拍車がかかり、乗組員不足で廃業に追い込まれるおそれが出てくるのであります。
 処分の内容は、徳島県漁業調整規則第四十八条第一項の規定に基づき停泊を命ずる。この処分に不服があるときは、この処分があったことを知った日の翌日から起算して六十日以内に農林水産大臣に審査を請求することができるということである。徳島県の聴聞は五月初旬にあった。それに先立つ平成五年三月二十九日、吉崎県漁連会長、水産課職員、杉山中型まき網組合連合会会長、まき網業者一行に同伴して徳島県水産課と田中徳島県漁連会長を訪ねて、今回の処分について、今後の操業についての善処方をお願いしたのであります。
 そのとき、徳島県側のある責任者の話にびっくりした。徳島県側は、最初は処分することにちゅうちょしていたが、処分をしたら和歌山県側は素直に処分を受けるので、だんだん強気になって、今は当然のことと思っている。最初、強行にその処分に反対したらよかったのにと言われた。私自身も、水産課の言われるのを信じ込み、何かよい方法はないかと苦慮していたし、まき網業者は検挙されるたびに行政処分として操業停止と罰金の処分を受けるし、操業はできないし、前科の汚名を受けていたのであり、まことに残念でなりません。
 今も申しましたように、三月三日、取り調べを受けた場所は今までは注意だけで済んでいた場所でもあるし、三月二十九日、吉崎県漁連会長に同伴してもらって徳島県側に善処方をお願いしているので、注意処分で済ましてもらえるとの希望を持っていたのでありますが、業者の希望も聞いてもらえず、盛漁期の六月一日から六月三十日までの一カ月間の操業停止という非常に厳しい処分を受けたのであります。このままでは廃業に追いやられるので、まき網業者の皆さんが自主的に相談をして農林水産大臣に審査請求をし、一方、和歌山地方検察庁田辺支部へ、被疑者鈴木石松、弁護人良原栄三先生と両名で漁業法違反の事件について、その善処方の上申書を平成五年七月一日付で提出いたしました。上申書は、次のとおりであります。
 上  申  書
  一、事件名 漁業法違反
 被疑者 鈴木石松
  平成五年七月一日
 弁護人 良原栄三
  和歌山地方検察庁 田辺支部 御中
 記
  一、被疑者の本件操業漁場は、和歌山県から許可されている中型まき網漁業許可証の操業区域たる「瀬戸内海を除く和歌山県沖合海面」の範囲内に含まれるものであります。
  二、同漁場については、従来から和歌山県と徳島県の両県において、紛争が存在してきましたが、和歌山県は、同漁場は「和歌山県沖合海面」として許可の範囲に含まれると解してきたところであります。
 そして、和歌山県は、被疑者ら中型まき網漁業者にその旨の説明をなし、同漁場における操業は、許可の範囲内における正当な操業であって、無許可操業ではないとの見解であったし、現在もその見解を堅持しているものであります(特に、この点についての和歌山県知事の見解をご確認
  願います)。
  三、ところで、和歌山県内の中型まき網漁業者は、従来は同漁場における操業につき、法律の理解不足から無許可操業として、刑事処分および行政処分を甘受してきました。
  四、しかしながら、このような状態が継続することになりますと、和歌山県内の中型まき網業者の死活問題になるばかりでなく、和歌山県の漁業全般に深刻な影響を与え、和歌山県内の経済全体にも重大な影響を及ぼすことになりますので、今後は、和歌山県内の同業者は、一致して、同漁場の操業につき正当な操業である旨の見解を表明し、本件同種事件に対処することに致しました。
  五、以上の次第でありますので宜しくご善処いただきますように上申致しますと同時に本件操業についての基本的な見解は、後日詳細な報告を申し上げますので、これらを十分ご検討願えますようにあわせて上申致します。
 このような上申書を七月一日に出しているわけでございます。
 昭和五十八年十月に水産課で意見を聞いているので、行政不服審査等をする前に一度教えていただいたらとの平中水産課長の勧めで、六月八日、水産課職員二名とまき網業者で元水産庁専門官の浜本幸生先生をお訪ねしました。そうしたら、昭和五十八年ごろ、徳島県からも和歌山県からも相談を受けたことがあった、徳島県へは、検挙する法律的根拠がないので指導にとどめるように、和歌山県には、徳島県に指導にとどめるように言っているので余り騒がないでと言っておいたのに、検挙され、行政処分を受け、罰金を科せられているのはまことにおかしい、いつでも力になると言ってくれた。そして、六月二十一日、わざわざ茨城県竜ヶ崎市から田辺漁業協同組合にお越しをいただき、日根農林水産部次長、平中水産課長、水産課員、まき網業者、中西秀雄漁業調整委員会委員、まき網乗組員責任者、冨安民浩議員、良原栄三弁護士と私とでいろいろ勉強させてもらった。そのときの浜本先生の意見では、和歌山のまき網船が海上保安部に検挙されているが、操業区域が和歌山県沖合海面となっているのに処分されるのはおかしい、漁業法違反は略式裁判であるが、正式裁判になった場合は法律的根拠がなく公判維持ができないと思う、長崎県では、熊本県の船の送検については検察庁から書類が突き返されているということでありました。
 ご存じのように、県内には中型まき網業者は十カ統あり、田辺漁業協同組合、比井崎漁業協同組合、御坊市漁業協同組合の中核をなしているのであります。まき網業者が操業できて順調に水揚げができるかどうかは、それぞれ当該組合の盛衰にかかわる大きな問題でもあり、和歌山県漁業界にとっても重大問題であります。まき網漁業者が漁場で安心して操業するためにも、和歌山県の取締船も出動して徳島県の取締船及び海上保安部の取締船から守ってほしいという差し迫った漁民の気持ちをお酌み取りいただき、取締船を出動するようお取り計らいくださるようお願い申し上げます。
 また、まき網業者には多くの関連業者があります。例えば、水揚げされた魚類を扱う鮮魚問屋、水産物加工業者、運送業者、その他関連業者の盛衰にかかわる大きな問題であります。それゆえに、この問題の解決に関連業者の人々も大きな関心を寄せている次第であります。どうか、この問題が順調に解決して、中型まき網業者が安心して操業ができ、和歌山県漁業がますます発展されんことを念じて、次の事項について質問をさせていただきます。
 一、この和歌山県沖合海面における中型まき網漁業者と徳島県との紛争について、知事はどのように考えているか。
 二、昭和五十六年十二月十日の松本虎雄経済部長の木下秀男議員の質問に対する答弁の中で、「各県が従来の慣習によって自県海域を定め実施しているのが通例でございます」と答えているが、この場合の自県海域とはどこを指すのか。
 三、中型まき網漁業許可証の「瀬戸内海を除く和歌山県沖合」とはどの範囲を指すのか。
 四、漁業法第六十六条第一項違反で行政処分、罰金を科せられたのであるが、和歌山県沖合海面という知事の許可をもらって操業しているので無許可操業ではないということについて、またこのことで漁民が行政処分を受け、残念ながら前科がついていることについての知事の所見をお尋ねいたします。
 五、田辺漁業協同組合所属の共漁丸の鈴木石松さんは、平成五年五月二十四日付、徳島県知事三木申三氏の徳島県漁業調整規則第四十八条第一項の規定に基づく漁業法第六十六条第一項違反の停泊処分に対し、農林水産大臣に審査請求すべく準備を進めております。また、漁業法第六十六条第一項の違反に対し、和歌山県地方検察庁田辺支部へ平成五年七月一日付でその善処方を上申しております。これに対して、和歌山県知事の全面的な支援が必要であるので、ぜひご支援をいただきたいと思います。
 六、昭和二十四年の新漁業法の制定で国家補償により旧漁業権が買収消滅したとあるが、このことと慣行線がないという県の主張との関連性についてお尋ねいたします。
 七、徳島県側の主張する慣行線の法律的根拠について。
 八、徳島県の検挙件数の増加と和歌山県水産課の指導の妥当性について。
 以上、八点の問題について質問をさせていただきました。先ほども申しましたように、どうか漁民の心を心として、この問題を早急に解決していただきますことを心からお願いを申しまして、第一回目の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの木下義夫君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
  〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 木下義夫議員にお答え申し上げます。
 中型まき網漁業の操業についてでございます。
 質問の第一点の徳島県との問題でございますけれども、以前から本県まき網漁船が操業していた海域での徳島県の漁業取り締まりについては、まことに遺憾至極であると考えておるわけでございます。
 本県はこの海域を入会海域として認めているので、原則として相互に自由に操業できる区域でございます。また話ございましたように、漁業法が昭和二十四年に改正されたわけでございます。しかし、漁業法自体の法的解釈に明確を欠くところがございます。そうした漁業調整の問題等については、漁業調整委員会に任すという形をとっておるわけでございます。今後とも、県、漁業調整委員会、まき網漁業者が一体となって徳島県と積極的な話し合いを続けてまいるとともに、あらゆる手段を講じて中型まき網漁業者が安心して操業できるように努力してまいりたいと思っております。
 次に、自県海域についてでございますけれども、これは法的に明確にされておりませんので、従来から慣行として認められ、利用している海域を自県海域と思っております。
 三点目の、和歌山県沖合海面の範囲についてでございます。昭和二十六年の東京都の照会に対する水産庁長官の通達による「領海内で、かつ自己の県の管理権の及ぶ範囲」以外の海面を沖合海面の範囲と考えてございます。
 四点目の、徳島県の行政処分についての所見でございます。徳島県は、旧専用漁業権の沖合線以西海域を自県海域と主張して漁業取り締まりを行っています。しかしながら、この旧専用漁業権は、昭和二十四年の新漁業法により消滅しているので、徳島県のこの主張自体は法律的根拠はないものと考えます。したがって、本県漁民が行政処分や司法処分を受けていることについては法律的根拠はないものと考えますので、今後さらに徳島県に対して厳重に抗議し、行政処分や司法処分に対し、あらゆる適当な手段を講じて本県まき網業者の擁護をしてまいりたいと考えております。
 五点目の、審査請求、裁判等に対する支援についてでございます。裁判等の結果いかんによっては本県まき網漁業に与える影響が非常に大きいものと考えますので、できる限り支援してまいりたいと思っております。
 それから、六、七、八の問題については部長から答弁いたします。
○議長(馬頭哲弥君) 農林水産部長野見典展君。
  〔野見典展君、登壇〕
○農林水産部長(野見典展君) 木下義夫議員にお答えいたします。
 質問の六点目の、新漁業法の制定と慣行線の関連についてでございます。徳島県の主張する慣行線は、旧漁業法により免許された専用漁業権の沖合線を指すものでございます。この専用漁業権は新漁業法制定により消滅しておりますので、本県としては慣行線は存在しないと理解してございます。
 次に七点目の、徳島県の主張する慣行線の法的根拠についてでございます。県といたしましては、法律的根拠はないものと解してございます。
 次に八点目の、徳島県の検挙件数が増加していることは、まことに遺憾でございます。ただいま知事から答弁がございましたが、本県のまき網漁業者が和歌山県沖合海面で安心して操業できるよう、徳島県県に対し和歌山県の立場を強く主張してまいりたいと思います。そして、あらゆる手段を講じてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 37番木下義夫君。
○木下義夫君 ただいま、知事及び部長より、まき網漁業者の心、苦しい立場を理解していただきまして、誠意あふれる思い切った答弁を賜り、厚く御礼を申し上げたいと思います。
 ただいまも論議ありましたように、この問題は長い歴史があると同時に、今日の、今晩の問題でもあるわけでございます。徳島県の行政処分に対して農林水産大臣に審査請求する準備を進める一方、司法処分に対しては和歌山地方検察庁田辺支部へその善処方の上申書を提出しているわけでございます。
 知事から、この問題についてはあらゆる手段を講じてまき網業者の擁護に当たると答弁をしていただきましたように、この問題は知事を先頭に官民一体となって当たらなければ解決いたしません。どうか、答弁にありましたように万全のご尽力を賜りますよう、心からお願いを申し上げたいと思います。
 きょうは、傍聴に参っておりますまき網漁業者の皆さんは大変喜んでいることと思いますので、どうかこの喜びをぬか喜びにしないように、本当の喜びにしていただくよう、よろしくお願いを申し上げます。
 また、時には県の取締船も出動させていただきまして、法律的根拠のない徳島県の取り締まり及び海上保安部の取り締まりからまき網漁業者を守っていただき、和歌山県漁業の発展のためご尽力を賜りますようお願いいたしまして、要望にかえて質問を終わります。
 よろしくお願いいたします。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で木下義夫君の質問が終了いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) お諮りいたします。質疑及び一般質問は、以上をもって終結することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問はこれをもって終結いたします。
○議長(馬頭哲弥君) この際、お諮りいたします。議案第百号から議案第百八号までの人事案件については、委員会付託等を省略し、本日直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、以上の人事案件については、委員会の付託等を省略し、これより直ちに採決することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 本案について質疑はございませんか。──質疑なしと認めます。
○議長(馬頭哲弥君) これより採決に入ります。
 この際、申し上げます。
 公安委員会の委員及び人事委員会の委員に係る議案については順次無記名投票をもって採決を行い、その後、収用委員会の委員及び同予備委員に係る議案を順次起立により採決を行うことといたします。
 まず、議案第百号和歌山県公安委員会の委員の任命につき同意を求めるについてを採決いたします。
 この採決は、無記名投票をもって行います。
 議場を閉鎖いたします。
  〔議場閉鎖〕
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの出席議員数は、議長を除き四十人であります。
 投票用紙を配付いたします。
  〔投票用紙配付〕
○議長(馬頭哲弥君) 配付漏れはありませんか。──配付漏れなしと認めます。
 投票箱を改めます。
  〔投票箱点検〕
○議長(馬頭哲弥君) 異状なしと認めます。
 念のため申し上げます。投票は無記名であります。投票用紙に、本県公安委員会の委員に山階清弘君を任命することについて同意することに賛成の諸君は「賛成」と、反対の諸君は「反対」と記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。
 点呼いたします。
  〔氏名点呼〕
  〔各員投票〕
○議長(馬頭哲弥君) 投票漏れはありませんか。──投票漏れなしと認めます。
 投票を終了いたします。
 議場の閉鎖を解きます。
  〔議場開鎖〕
○議長(馬頭哲弥君) お諮りいたします。立会人に、7番岡本保君、8番藁科義清君、36番松本貞次君、45番浜口矩一君の四君を指名いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、立会人に以上の四君を指名いたします。
 なお、この際、白票を無効といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、白票は無効とすることに決定いたしました。
 これより開票を行います。
 立会人の立ち会いをお願いいたします。
  〔投票点検〕
○議長(馬頭哲弥君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数 四十票
  うち有効投票 三十八票
  無効投票 二票
  有効投票中
  賛  成 三十八票
 以上のとおり、賛成多数であります。よって、議案第百号和歌山県公安委員会の委員に山階清弘君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百一号和歌山県人事委員会の委員の選任につき同意を求めるについてを採決いたします。
 この採決も、無記名投票をもって行います。
 議場を閉鎖いたします。
  〔議場閉鎖〕
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの出席議員数は、議長を除き四十人であります。
 投票用紙を配付いたします。
  〔投票用紙配付〕
○議長(馬頭哲弥君) 配付漏れはありませんか。──配付漏れなしと認めます。
 投票箱を改めます。
  〔投票箱点検〕
○議長(馬頭哲弥君) 異状なしと認めます。
 念のため申し上げます。投票は無記名であります。投票用紙に、本県人事委員会の委員に宮崎静治君を選任することについて同意することに賛成の諸君は「賛成」と、反対の諸君は「反対」と記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。
 点呼いたします。
  〔氏名点呼〕
  〔各員投票〕
○議長(馬頭哲弥君) 投票漏れはありませんか。──投票漏れなしと認めます。
 投票を終了いたします。
 議場の閉鎖を解きます。
  〔議場開鎖〕
○議長(馬頭哲弥君) お諮りいたします。立会人に、7番岡本保君、8番藁科義清君、36番松本貞次君、45番浜口矩一君の四君を指名いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、立会人に以上の四君を指名いたします。
 なお、この際、白票を無効といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、白票は無効とすることに決定いたしました。
 これより開票を行います。
 立会人の立ち会いをお願いいたします。
  〔投票点検〕
○議長(馬頭哲弥君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数 四十票
  うち有効投票 三十八票
  無効投票 二票
  有効投票中
  賛  成 三十八票
 以上のとおり、賛成多数であります。よって、議案第百一号和歌山県人事委員会の委員に宮崎静治君を選任するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百二号を採決いたします。
 本県収用委員会の委員に谷口昇二君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君はご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(馬頭哲弥君) 起立全員であります。よって、議案第百二号和歌山県収用委員会の委員に谷口昇二君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百三号を採決いたします。
 本県収用委員会の委員に藤原儀一君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君はご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(馬頭哲弥君) 起立全員であります。よって、議案第百三号和歌山県収用委員会の委員に藤原儀一君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百四号を採決いたします。
 本県収用委員会の委員に宮本義男君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君はご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(馬頭哲弥君) 起立全員であります。よって、議案第百四号和歌山県収用委員会の委員に宮本義男君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百五号を採決いたします。
 本県収用委員会の委員に東野信義君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君はご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(馬頭哲弥君) 起立全員であります。よって、議案第百五号和歌山県収用委員会の委員に東野信義君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百六号を採決いたします。
 本県収用委員会の委員に橋本敏君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君はご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(馬頭哲弥君) 起立全員であります。よって、議案第百六号和歌山県収用委員会の委員に橋本敏君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百七号を採決いたします。
 本県収用委員会の予備委員に松本光昌君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君はご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(馬頭哲弥君) 起立全員であります。よって、議案第百七号和歌山県収用委員会の予備委員に松本光昌君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議案第百八号を採決いたします。
 本県収用委員会の予備委員に森薫満君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君はご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(馬頭哲弥君) 起立全員であります。よって、議案第百八号和歌山県収用委員会の予備委員に森薫満君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、議題となっております全案件のうち、ただいま議決いたしました議案第百号から議案第百八号までを除くその他の案件は、お手元に配付しております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会にこれを付託いたします。
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○議長(馬頭哲弥君) 次に日程第四、請願の付託について申し上げます。
 今期定例会において受理した請願については、お手元に配付しております請願文書表のとおり、それぞれ所管の常任委員会にこれを付託いたします。
○議長(馬頭哲弥君) 次に、お諮りいたします。七月十二日及び十三日は、各常任委員会審査のため休会といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、七月十二日及び十三日は休会とすることに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) この際、各常任委員会の会場をお知らせいたします。
 職員からこれを申し上げます。
  〔職員朗読〕
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  総務委員会  第一委員会室  
  厚生委員会  第二委員会室  
  経済警察委員会 第三委員会室  
  農林水産委員会 第四委員会室  
  建設委員会  第五委員会室  
  文教委員会  第六委員会室  
  ───────────────────
○議長(馬頭哲弥君) 次会は、七月十四日再開いたします。
○議長(馬頭哲弥君) 本日は、これをもって散会いたします。
  午後二時五十三分散会

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