平成4年9月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(鶴田至弘議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
○副議長(大江康弘君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
33番鶴田至弘君。
〔鶴田至弘君、登壇〕(拍手)
○鶴田至弘君 お許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
通告に従いまして、まずリゾート政策とリゾート博についてお尋ねをいたします。
数年前までは、ほとんどの人が「リゾート」という言葉は知らなかったと思うんですけれども、最近では随分と一般的になってまいりました。県の立県政策も「テクノ&リゾート」ということで、行政の中でもリゾートといえばもうにしきの御旗の感もございます。話題の種であります。しかし、現実にまた一方では、うさん臭い話もつきまとってくるというのもリゾート開発の現状であります。
ところで、和歌山県がリゾートにふさわしい自然条件を持っているということについては万人の認めるところでもあろうかと思いますし、「リゾート立県」というスローガンも、一般的な意味合いにおきましては私も賛成であります。ただ、その具体的政策において当局といささか異なった意見を持っておるわけでございます。
リゾート政策といいますと、二つの側面があろうかと思います。一つは、お客さんを呼び込んで圏域に金をどっさり落としてもらう、いわゆる地域振興策と言われる面。それからもう一つは、どのようにしてリゾート施設を県民に安価に提供し、余暇を有意義に使ってあすの英気を養ってもらうか、また、そのために経済的ゆとりをどういうふうに保障していくのかという面があろうかと思います。リゾート立県、リゾート政策を唱えるならば、常にこの二つの側面が追求されなければならないかと思います。
そのような観点からいたしますと、ここ数年来のにぎにぎしいリゾートの叫びの中に、県民のリゾート要求をどう満たしていくのかという側面が余り聞かれないような気がいたします。燦黒潮リゾート構想におきましても、専ら地域振興の側面から語られております。そのような点から、地域振興政策そのものが地域の人々の間に矛盾を生んだり、自治体行政に混迷を深めさせたり、巨億の金を注ぎながら、コスモパークのごとくその展望をいまだに見出し得ない状況が生まれたりしていると思います。
経済事情による側面もありましたが、根底には、県民のリゾート要求を勘案しながら地域振興策を講じていくという県民や地域の主体性を軽視した行政姿勢、あるいはエゴイスティックな企業の利潤追求とあえてそれを許してきた、国を含めた行政の姿勢があろうかと思います。田辺湾のリゾート策のとんざの教訓をも踏まえて、いま一度燦黒潮リゾート構想を見直してはいかがなものでしょうか。知事の答弁を求めたいと思います。
県民のリゾート要求をどう満たしていくかという政策的、行政的措置は、この地域振興政策の措置に比べまして、その姿勢において格段のおくれがあるように思います。私は、この側面の重視があってこそ、地域活性化政策も地についたものとなり、県民の支えの中で発展すると考えるものであります。ついては、県民のリゾート要求をどう把握されているのか、またその要求にこたえるべくいかなる施策が講じられているのか、明らかにしていただきたいと思います。
続いて、リゾート博についてお尋ねをいたします。
鳴り物入りで宣伝され、五十億の巨費を投じて開催されるものでありますが、主人公たる県民の姿がどうも見えてまいりません。完全に官主導で、目下、県民は、何かあるらしいという気分で眺めている調子であります。一体、県民は今、リゾート博に何を期待しているでしょうか。あるいは、何がその中で得られると考えているでしょうか。そういうことが現在の段階で全く考慮されずに事が進められているのではないでしょうか。少なくとも県民への問いかけはありません。「県民総参加」がうたわれておりますが、これではいかなる参加が期待できるでしょうか。自分たちのふるさとの誇りとしてのリゾート博にならない限り、主体的な参加はあり得ません。単に一部の方々の、行政からの要請によるお手伝い的参加に終わるのではないでしょうか。あるいはまた、単なる見物人としての参加に終わるのではないでしょうか。だれのためのリゾート博か、県民にとってリゾート博とは何か、ここが不明瞭のまま事が進められている限り、「県民総参加」とはていのよいスローガンに終わるのではないかと危惧いたします。
次に、第二次実施計画の理念のところを私なりに読ましていただいて幾つかの疑問点を感じましたので、その点について質問をさせていただきたいと思います。
第二次実施計画の二ページにリゾート博の基本理念の項がありまして、「このリゾート博は二十一世紀のリゾートの理想像を形成していくものである」といった文言があります。さらに、「二十一世紀を踏まえたリゾートのあり方を内外へ提言していくんだ」とか、「世界リゾート博は、本当の豊かさをつくり出すための具体的な提言メディアとして大きな役割を果たさせるんだ」といったような内容の言葉もあります。
この理念の項に、私はいささか疑問を感じるのです。二十一世紀のリゾートの理想像やそのあり方を提言するとあるわけですが、理想像とかリゾートのあり方とかは、一体どこでだれが考えているんでしょうか。そのようなことを一つの博覧会場で、ほとんどが一日だけの参加者を相手にして示すことができるものでしょうか。
リゾート要求とは、所得、年齢、家族構成、あるいはその人々の文化的水準によって異なってまいるはずであります。私は、二十一世紀のリゾートの理想像を提言したり、これがこれからのリゾートのあり方だと示すというのは、いささか大言壮語に過ぎるのではないかと考えるわけであります。
また、基本理念の中にある「本当の豊かさをつくり出すための提言メディアとして大きな役割を果たす」とは、一体どういうことでしょうか。本当の豊かさとは、極めて総合的なものであります。経済、労働、文化、自然、社会福祉、その他、人的・自然的環境がどのようにその人々を取り巻いているか、そういう中で考えられなければなりません。本当の豊かさとは、そのような中で探り出されるものだと思います。
リゾートという一つの側面だけで、本当の豊かさは語れるものではないと思います。二十一世紀のリゾートの理想像、二十一世紀のリゾートのあり方、豊かさをつくり出す提言メディア等々、大上段に振りかぶった言葉が華々しく並んではおりますが、私にはいささかうさん臭く感じられてなりません。そういうことを一つの博覧会場で、わずか一日のみに参加する多くのお客さん方に提供することができるとは私には思えないからであります。
また、「リゾートにおけるさまざまな魅力を実際に体験することのできる機会を提供する」とあります。きのうも先輩議員の質問の中に体験の問題が出てまいりましたけれども、私はこの「機会を提供する」ということについて、いささか疑問を感じています。
そもそもリゾートとは、一定期間、非日常性の中で保養することなどというふうに考えるならば、狭い会場で──「狭い」というのは相対的な意味です。大自然に比べて相対的に狭い会場で、一日一万数千の人々が、あるいは場合によっては二万に近い人々が、あくせく駆けめぐり、パビリオンの前で長い行列をつくって、うたわれているようなリゾート体験が果たしてできるでしょうか。その限りにおいての楽しさは当然あるでしょうし、部分的な楽しみとしての体験はさまざまあるでしょうが、先ほど紹介いたしましたように、二十一世紀のリゾートの理想像、あるべき姿というような大きな構想を掲げておられる中で、このような体験が果たしてふさわしい体験と言えるでしょうか。
私は過日、議員の皆さん方の後にくっついてハウステンボスというのを見学させていただきました。朝から一日、きょろきょろと物珍しくやかためぐりをしてまいりましたが、その一日の行動を振り返って、リゾート気分というものをほとんど味わえませんでした。もちろん、リゾート博はあのような施設よりもはるかに内容がある博覧会であろうとは思いますが、時間、空間、人数の点から、リゾートを実際に体験できるとは到底思えないのでありますけれども、私の想像力の貧困でありましょうか。
以上、リゾートとリゾート博について県民がどのような立場に置かれているかという側面から、感ずるところを述べてみました。お答えをいただきたいと思います。
なお、本博覧会の経済的波及効果、また、和歌山館の博覧会終了後の使用目的などについてもお示しいただければと思います。
次に、和歌山県下で使われている社会科の教科書の問題について、ちょっと触れたいと思います。
県下で使用されている中学校、高等学校の教科書の記述の中に、実は「日本共産党」に関して誤った記述があるように思われます。私も共産党に所属しておりますので、質問が党派的立場からされるのではないかとお気遣いになられる方もあろうかと思いますけれども、そういうことではなくて、歴史的事実の扱い方という立場で、不正確なもの、あるいは誤っているものは正すべきだと考えますので、その点を指摘して教育委員会に善処方を求めたいと思います。
指摘したいのは、一九四〇年代、日本歴史の中で軍国主義が猛威を振るっていた時代のことでありますが、例えば「中学社会 歴史的分野」という教科書です。発行所は特に伏せておきますが、「一九四〇年には、労働組合も解散して産業報国会となり、政党もみずから解散して大政翼賛会にまとまり、民間では隣組がつくられ、政府に協力することになった。こうして国民のすべてが戦争に協力するしくみがつくられた」という記述であります。すべての政党がここで解散したことになっています。また「高等学校 新日本史」では、「一九四〇(昭和十五)年第二次近衛内閣の新体制運動の一環として、すべての政党が解党して大政翼賛会が設立され、労働組合や労働団体も解体して大日本産業報国会に結集された。また、隣組がつくられ、政府の方針を忠実に伝達し、国民を戦争に協力させる役割をはたした」と、こういう記述があります。
この点について、歴史的事実との間に食い違いがあるように思います。記述は、今紹介いたしましたように、一九四〇年、政府の指導によってすべての政党が解散し、大政翼賛会に合流して政府の戦争政策に協力したことになっておりますけれども、日本共産党は解散していないと思います。この点いかがでしょうか。
当時、侵略戦争反対を叫んでいた日本共産党は、それゆえに治安維持法によって猛烈な弾圧を受けておりました。それは言語に絶した拷問を伴い、終身刑という生命刑を伴う刑によって弾圧されておったわけであります。共産党員は、そのあらしにさらされていたにもかかわらず、反戦・侵略戦争反対を叫び続け、そしてそれがゆえに獄につながれたのであります。また、党を解散しなかったがゆえに、弾圧の前に命をさらさなければならなかったのであります。著名な学者・野呂栄太郎、市川正一、小説家の小林多喜二等が日本共産党員として戦争反対を叫んだがゆえに虐殺され、あるいは獄死したことは、多くの方々のご承知のことと思います。
以上の点を語るだけでも、すべての政党が解党して大政翼賛会に合流し、戦争政策に協力したというのは誤りであろうかと思います。このことは、歴史的には確定された事実として社会的に承認されていることではありますが、例えばここに、自由民主党の方々はとうの前に承知のことと思いますけれども、昭和五十四年八月に発行された「日本の政党」という自由民主党の皆さん方の研修双書の一のコピーがございます。
その五十三ページには、「社会党を含めて他の政党が何らかの形で戦争に協力したのに対し、ひとり共産党は終始一貫戦争に反対してきた。従って共産党は他党にない道徳的権威を持っていた。このため共産党に心をよせる大衆も少なくはなく、また知識人の間にも共産党は大いにもてはやされた」という記述がございます。以下またぼろくそに書かれておるんですけれども、戦前のこの部分についてはこのようにきちっと評価をされているわけでございます。このような事実からしても教科書の誤りは歴然としたものであると思うのですが、いかがお考えでしょうか。
誤解を避けるためにまた一言申し添えますが、私は日本共産党の反戦平和の戦いを教科書に特別にこうふうに書けと言っているわけではないのでございまして、その点ご理解いただきたいと思います。教育委員会として善処されるようお願いする次第です。
ついでに申し上げます。中学校の公民の教科書の中には、日本共産党の創立が一九四五年(昭和二十年)と読み取れるものもあります。一九二二年と書かれたものもあります。正しくは一九二二年であります。これも少し大きな国語辞典、例えば岩波書店の「広辞苑」などでも、「日本共産党」というところを引いていただければ一九二二年創立というふうに記載され、人口にも膾炙されたことであります。
どうして事実と著述にこのような乖離が生じたのか私はわかりませんが、しかるべき訂正の措置が講じられるべきではないかと思います。いかがでございましょうか、教育長のご見解を示していただきたいと思います。
それから、今、教科書の内容の点について申し上げたのでございますが、常日ごろお願いしたいと思ってまいりました、教科書の採択に至る過程に父母や教員の声を反映させる積極的な措置をとっていただけないかという質問でございます。
現在、県下の教科書は八つのブロックに分かれておりまして、それぞれの単位で選択されているようですが、かつては学校の主体性において採択されていたようであります。そこでは、当然、教員の教科書選択に対する主体的な研究努力というものが求められ、教師みずから、教師としての精励があったろうと思われます。教科書の無償制と引きかえに教科書検定と現行選択制度が導入されたわけでありますが、ここで教師は教科書選択と基本的に隔離されてしまいました。それは、学校教育に最も責任を持つ教師たちがみずから使う教育の教材を選択する場をなくしたということであります。
ユネスコの「教員の地位に関する勧告」の一節に、次のような文言がございます。「教員は生徒に最も適した教材および方法を判断するための格別な資格を認められたものであるから(中略)教科書の選択、教育方法の適用などについて不可欠な役割を与えられるべきである」とあります。まさに至言であろうかと思われます。
ついては、現在、教科書の採択に当たって教師の意見はどのように反映されているのか、どのようなシステムになっているのか、明らかにしていただきたいと思います。
また、この際、父母の教科書採択に当たっての役割はどのように考えられ、その声はどのように吸収されるようになっているのか、教科書展示等の具体的措置を含めてお示しいただきたいと思います。
また、教科書を選定する委員会等の方々のお名前も公開されることがより民主的な選択につながるのではなかろうかと思いますが、いかがでございましょうか。
次に、高等学校の四十人学級についてお尋ねをいたします。
小・中学校に次いで高校四十人学級が求められ、議会にも請願が上がっているところであります。和歌山県教委としては、本年度から八校について四十人学級を実施されまして、その先見性等については大いに評価したいと思いますが、さらに来春からすべての高校が四十人学級になるように、ぜひ本県として特別の努力をいただきたいと思うのですが、考え方をお示しいただきたいと思います。
次に、古墳とゴルフ場に関係して申し上げたいと思います。
和歌山市東部に所在する古墳群を含む地に、ゴルフ場建設の話が進んでおります。貴重な文化財保存のために関係当局は一肌脱いでほしいと願って質問をする次第でございます。
昨年、業者から和歌山市に届けられ、また業者自身が関係する地元に説明会を開いたところによりますと、和歌山市の東部に位置する寺内、山東、吉礼地区にまたがる丘陵に、東西一・五キロ、南西一・〇キロメートル、約百八十万平方メートルをゴルフ場として開発したいとのことであります。
和歌山市の方々なら十分ご承知のことでしょうが、この地は国の特別史跡、和歌山県の史跡公園として建設された「紀伊風土記の丘」の南ろくに当たります。岩橋千塚の古墳群は、研究者によりますと、五世紀後半から六世紀、紀の川平野一帯を支配した紀氏あるいは大伴氏の支配者層の墓地とされており、その数約七百と言われております。出土遺物は大陸との関係を示唆するものも多く、この地域を治めた首長は大和政権とかかわる中で大陸との関係をも有して勢力を強め、政治基盤を築いたものと推定されるなど、極めて貴重な歴史的遺跡であるとされております。
興味深いのは、終戦直後に物資難による貧困対策から本古墳群にも開発の話が出たようですが、住民の間から古墳の保存運動が起こり、開発が阻止されたという歴史があるようであります。戦後の貧困の中にあっても歴史を保存しようとした地区の先人の気概をほうふつさせる話でありますが、その後、行政により、史跡古墳などとしてその一部が保存されたわけであります。
ゴルフ場の対象になっているのは、まさにそこに隣接する一角であります。開発予定地は古墳時代に築かれた百基余りの古墳群が確認されており、岩橋千塚七百基のうちの重要な部分を占めております。聞くところによりますと、対象地区内の古墳群の中には、直径約三十メートル、高さ四メートルもある大型円墳や全長八十六メートル、高さ六メートルに及ぶ横穴式石室を持つ「天王塚」と称せられている前方後円墳、さらには高句麗式の積み石塚古墳数基や須恵器の窯跡など、考古学上極めて重要な遺跡が数多く存在しているそうであります。しかも、この百数十基の古墳の中で公式に調査がなされたものはわずか六基しかなく、調査が進めば新たな貴重な遺跡が発見される可能性もあるようであります。
かつてこの地を調査された同志社大学の森浩一教授は、「岩橋千塚は日本の史跡保存のシンボル的存在である。史跡指定の部分だけでなく、群集形態を知る上でも古墳群全体が貴重。県市は全面的に保存に協力すべきだ」というようなお話をされていたそうであります。また、この古墳群を知る方々のほとんどすべての意見は、ぜひ保存してくれとの声であります。
私は、実は考古学の知識は全くございません。ただ、文化的遺産の保存について当然そうあるべきだと考えております。ついては、県教育委員会にあっては、この古墳群の歴史的価値をいかに認識されているか、考えをお示しいただき、もし重要な歴史的遺跡と考えるならば、ゴルフ場開発を再検討してもらうべく積極的にプレーされてはいかがでしょうか。
さらに、業者、地権者等の要望も勘案いたしまして、当該地を買収するなどして紀伊風土記の丘を拡張し、和歌山県の誇るべき一大歴史公園として整備されてはいかがでしょうか。図書館、美術館、博物館と並んで大自然の中に建設される紀の国の歴史館として発展させれば県民の喜びもまたひとしおであろうかと思いますが、いかがでございましょうか。
以上で、第一問を終わります。
○副議長(大江康弘君) ただいまの鶴田至弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事仮谷志良君。
〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 鶴田議員にお答え申し上げます。
田辺湾の総合リゾート開発計画でございますけれども、これにつきましては、けさも申し上げましたとおり、地元主導により今後とも長期的な視点に立って推進されていくものと考えておるわけでございまして、県としましても、地元の意向を尊重しながら良質なリゾート地の整備促進に努めてまいる所存でございます。
なお、燦黒潮リゾート構想につきましては、社会経済情勢の変動等もございますが、長期的な視点に立って着実に推進してまいりたいと考えてございます。
他の問題は、部長から答弁いたします。
○副議長(大江康弘君) 企画部長佐武廸生君。
〔佐武廸生君、登壇〕
○企画部長(佐武廸生君) 県民のためのリゾート政策についてのご質問にお答えをいたします。
リゾート需要につきましては、「県政に関する世論調査」結果によりますと、リゾート開発を進めるべきだと答えた人は約六割を占めてございます。また、「レジャー白書」や「観光白書」等を通じリゾート需要の把握に努めてございまして、その需要を利用者の立場から見てみますと、非日常的な高級なリゾート、家族単位で楽しめるリゾート、安価な利用料金で長期にわたって滞在できるリゾートなど、多様なものがあると認識してございます。一方、地域振興の立場から、リゾート産業の立地に伴う雇用機会の増大、地元消費の拡大など、地域の活性化に対する期待も大きいものがございます。
次に、リゾート需要に対応した施策につきましては、燦黒潮リゾート構想の推進を通じまして、家族単位はもとより、広く若者から高齢者、さらには外国の方々等のさまざまな需要にも対応できるよう、多様なリゾート施設の整備を進めているところでございます。また、来訪者を初め地域に暮らす人々にも豊かな自然のもとで多様な余暇活動を楽しんでいただけるスポーツ・レクリエーション施設、文化施設、温泉保養施設などを整備し、快適な生活環境づくりを推進しているところでございます。
さらに、このリゾート整備を補完し、多岐にわたるリゾート需要に対応するため、県内陸部を対象としまして、その地域の特色ある資源を積極的に活用することにより、地域に根差した個性あるリゾート地の形成に向け、地元の市町村とともに取り組んでいるところでございます。
以上でございます。
○副議長(大江康弘君) 知事公室長市川龍雄君。
〔市川龍雄君、登壇〕
○知事公室長(市川龍雄君) リゾート博についてお答えいたします。
まず、このリゾート博に県民の方々が何を期待し、何を得ることができるかについてでございますが、この博覧会では、県下各地域の特性や豊かな自然、文化、歴史資源を生かした展開をすることによって、本県のイメージアップを図り、地域活性化につなげてまいりますとともに、県民の方々にこの博覧会を主催する側の立場でできるだけ多く参加する機会を持っていただくことにより、連帯感や郷土愛の醸成が図られるなど、県民の期待に十分こたえられるものと思ってございます。
〔副議長退席、議長着席〕
また、どのような形で県民の総参加を求めていくのかという点でございますが、この博覧会を成功させるためには、行政と民間団体などが一体となって県民総参加のもとに準備、開催、運営に万全を期す必要がございます。そのためには、県といたしましては「緑と花づくり運動」を中心とした県民運動を積極的に展開するために今回もまた予算をお願いしてございますし、また、博覧会場内でのボランティア活動にも積極的に参加をお願いしたいと考えてございます。
こうした県民総参加の展開を図ることによって県民の連帯感や郷土愛の醸成が図られ、この博覧会が、すぐれた自然環境と歴史にはぐくまれた文化資源を大切にする、リゾート基地としてふさわしい町づくりを目指す一つの起爆剤ともなるものと考えてございます。
次に、基本理念や県民参加の点でございます。 議員ご指摘の第二次実施計画の基本理念でも触れておりますように、本県は有数の自然環境を初めとする、リゾートをつくり上げる上で貴重な資源を持ってございます。また、世界リゾート博は主会場がマリーナシティであり、会場全体がリゾート空間であるという特性を持ってございます。世界リゾート博は、リゾート立県を目指す本県にとりましても、こうした特性を生かし、物と心のバランスのとれたリゾートはいかにあるべきかを内外に広く考えていただく端緒になるものと考えてございます。
そうした意味におきまして、テーマ館として現在計画を進めてございますリゾートロードは、来場された方々がリゾートを考える場として位置づけ、さまざまなリゾートに関する情報提供を行っていくものでございます。また、和歌山館を初めとする各パビリオンにつきましても、テーマ性を重視し、いろいろな視点から本当の豊かさをつくり出すリゾートを具体的に考えていただけるものにしたいと考えてございます。
県民の皆様の参加につきましても、児童から高齢者の方々まで幅広く参加をいただき、リゾートについて考えていただける場を提供する博覧会としたいと存じます。なお、来年七月から県内各地で開催するリレーイベントにつきましても、各開催市町村や地域住民の方々と一体となったイベントとしてまいりたいと考えているところでございます。
また、リゾート博の会場は混雑しないかということでございますが、会場面積はマリーナ等の海上部分を含め約四十一ヘクタールと、他の博覧会に比べましてゆとりのある会場となってございますが、博覧会という性格上、限られた面積の中でパビリオンなどの会場計画を立て、さまざまな展開を図っていく必要がございます。したがいまして、ピーク時にはある程度の混雑はやむを得ないものと考えてございます。会場内の施設やイベントなど、あらゆるものを通して来場者にリゾートを体験してもらえるよう計画を進めてまいりたいと考えてございます。
また、世界リゾート博開催の経済波及効果についてでございますが、入場者数百万人、会場建設費五十億円とした場合の推定結果がこの九月に和歌山社会経済研究所から発表されてございます。それによりますと、博覧会会場建設と入場者の消費支出による総生産誘発効果は総投資額の一・七八倍、これに伴う雇用誘発効果は三千四百人余と推定されてございます。
なお、今後、目標入場者数の見直し、また和歌山館を初めとする大規模施設、関連公共投資等によりまして、一層の経済波及効果が期待できるものと考えてございます。
最後に、博覧会終了後、和歌山館をどのように使用していくかについてでございますが、本県の自然と文化、観光のすばらしさを県内外に広くアピールしていくことを目的にしたPRコーナーをメーンに据え、一部ミュージアム機能を取り入れた、だれもが気軽に利用できる施設を考えてございます。
以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 教育長西川時千代君。
〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 教育問題、三点についてお答えいたします。
教科書につきましては、ご承知のとおり、民間で著作・編集されたものが文部大臣の諮問機関である教科用図書検定調査審議会の答申に基づいて検定を受け、作成される制度になってございます。
検定は、教科用図書検定基準にのっとって、各教科の内容等が教育基本法や学校教育法に定められている教育の目標に基づき適切であるかどうか、学習指導要領に準拠し児童生徒の心身の発達段階に適応しているかどうか等について行われ、厳正に審査がなされているものであります。
したがいまして、ご質問の社会科の教科書につきましても、その内容について十分な検討の過程を経て、文部省の責任において検定がなされ、刊行されたものを各学校において使用していると判断しておりますので、ご理解願います。
次に教科書の採択についてでございますが、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律に基づき、各市町村教育委員会が県教育委員会の指導助言や各地域ごとに設置される採択地区協議会の調査研究及び審議事項を踏まえ、決定することになってございます。
県教育委員会としましては、文部省の検定合格済みの見本本の記述内容について、県の教科用図書選定審議会における検討を踏まえて参考資料を作成して各市町村教育委員会に配付するとともに、公正な採択等について指導助言を行っているところでございます。
また、教科書の内容を保護者や教員等に周知するため、国の定める基準の期間をさらに五日間延長して十五日間の展示会を県下八地域で開催するとともに、会場でアンケートをとるようにしております。さらに、保護者の意見や考えなどを反映するため、保護者の代表を教科用図書選定審議会の委員とするなどの改善を行ってございます。
委員の氏名の公表につきましては、教科書の採択に及ぼす影響との関連も含めて、現在、同審議会に検討をお願いしているところであります。今後とも、教科用図書選定審議会の答申を踏まえながら、教科書の採択が公正かつ円滑に実施できるよう市町村教育委員会の指導に努めてまいる所存でございます。
次に学級定員についてでございますが、学級定員を四十人とすることは、個性に応じたきめ細かい教育を実践し、教育の効果を高めることにつながるものと思っております。
平成三年六月の県議会において「学級編制及び教職員定数の改善に関する意見書」が議決され、国に提出されました。こうしたことを踏まえ、平成四年度は八校の高等学校について第一学年の学級定員を四十人としたところであります。
今後の実施に当たっては、国の学級編制基準の改善措置の動向を踏まえる必要があり、現在、国の動向の掌握に努めているところであります。今後とも、全国教育委員長・教育長協議会等を通じ、実現に向けて強く要望を続けてまいる所存であります。 次に古墳群の問題ですが、古墳群等の埋蔵文化財は、他の文化財とともに、先人の知恵を学び、地域の成り立ちを知る上で大切であります。また、私たちの生活にゆとりと潤いを与え、あすの新しい社会を創造していく力となり、その保存について努力しているところであります。
地域開発に伴う埋蔵文化財の取り扱いについては、県教育委員会といたしましては、市町村教育委員会が事業者と事前に文化財の保存協議をする中で、分布調査等による確認調査を実施し、埋蔵文化財を安易に破壊し後世に憂いを残すことのないよう、これらを開発計画から除外し、埋蔵文化財の保護と開発との調和を図るよう指導してきているところであります。
ご質問の紀伊風土記の丘に隣接する丘陵南斜面につきましては、今回和歌山市教育委員会が行った分布調査からも、五世紀から六世紀ごろに大型前方後円墳などを密集して残した日前宮周辺に勢力を持っていた紀氏一族の古墳群、いわゆる国の特別史跡となってございます岩橋千塚古墳群とは若干様相を異にしていますが、正しい歴史的価値を判断するにはさらに詳細な発掘調査を実施しなければならないと考えております。
県教育委員会といたしましては、こうした観点に立って、今回の開発計画につきましても、現状保存を基本としながら、詳細な発掘調査の結果、貴重な古墳群などが確認された場合は、その調査結果を検討し、保存範囲を設定の上、国、県、あるいは市の指定とするほか、記録保存、模型の作製など、保存方策を講じるよう和歌山市教育委員会を指導してまいりたいと存じます。
なお、この開発計画地を史跡公園紀伊風土記の丘に編入する問題につきましては、今後研究課題としてまいりたいと思っております。
以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
33番鶴田至弘君。
○鶴田至弘君 再質問をさしていただきます。
岩橋千塚の問題につきましては、現状保存を基本としながら今後も指導していくというその部門にひとつ力点を置いて評価さしていただきたいと思いますが、貴重な文化財ですから、ぜひ守っていただくようにお願いをしておきたいと思います。
教科書選択の問題につきましては、今後の課題として考えていただきたいことがたくさんあるわけです。実際、教科書を使うのは教師です。その教師が直接その選択に携われないという法的なシステムになってしまっているんです。今後、その改善方の努力を、私どももしたいと思いますので、ひとつ教育行政の担当者としても願いたいと思います。
また、教科書の展示等につきましても、父母は全く知らされていないんです。見る場所もなく、意見を申し述べる場所もないというような状態になっている点については、ぜひ改善をしていただきたいと思います。
選考に当たられる審議委員等の方々の氏名公表も、ぜひ考えていただきたいと思います。
それから、教科書の記述の問題について再質問をいたしたいと思います。
私は、社会の教科書にかくかくしかじかのことが書かれている、これは間違いではないかということを、若干の歴史的事実を加えながらお尋ねいたしたわけです。そうしますと、教育長は、ちゃんと検定もしているし指導要領にも沿っている、要するに法律と手続はちゃんと踏んでおる、文部省の責任において検定がなされ刊行されているものだと、こういうふうな答弁でした。だから正しいんだということは言っていませんけれども、言外にそうなっているんです。
これは非常におかしな話だと思うんです。子供たちから「先生、この教科書に書いていることはちょっとおかしいのと違いますか」と尋ねられたら、教育長、どう答えますか。「文部省がかくかくしかじかの法律に基づいて検定をし、こういうふうな叙述になっておるのであります」とお答えになりますか。そうはならんと思うんです。教科書に書かれていることはなぜ正しいのかということを説明されると思うんです。そして、間違いであれば、びっくりして、この訂正方をいろんな形で講じられると思うんです。
そういうようなことが本来のあり方であります。私も一生徒と同じような形で、この教科書の問題はこうなっているんだ、これはおかしいじゃないかというふうにお尋ねしているにもかかわらず、随分と見当違いな形のところへ逃げ込まれてしまいました。
私はこれは、ただ単に逃げただけだというよりも、その基準を文部省の検定あるいは法律的手続といったところに求められるというのは、教育行政としてはまことに残念なことだと思うんです。あくまでも事実がどうなのかというところから出発していただかないと、教育というのはずっと曲げられていくんじゃないかと思うんです。
教科書の間違いというのは、過去にも幾度もあるんです。年に一回ぐらい小さく新聞に載っているし、訂正されるという事実もあるんです。そういうこともあるのを承知の上でこういうふうなご答弁がされるというのは、全く残念でなりません。
歴史的な問題ですから即断できないという面もあるかもわかりません。私は、こんな答えを期待していたんです。一つは、鶴田の言うとおりだと。あるいは、それは違うぞと。それとも、指摘された点はこれからもう一回研究してみると。あんたが言うているのが本当か教科書が本当か、どっちかわからないから研究してみると。このいずれかのような答弁が出てくるんだろうと期待しておったんです。ところが、この基準は文部省にあるというふうなことになってしまっているんです。非常に残念です。これは、教育行政を担当する長として十分考えていただかなければならないのではないかと思います。
私は、私の主張を教育長や教育委員会に押しつけるつもりはありません。ありませんけれども、真実に対しては忠実であってほしいということについては押しつけたいと思うんです。そういう態度をぜひ堅持していただきたいと思うわけです。
参考までに申し上げますと、同じような質問が函館市の市会であったそうなんです。そうすると、私と同じような質問をした方に教育長が「歴史的な事実としては、記述の方がちょっとおかしい」という答弁をして、早速教科書会社へ「これはちょっとおかしいのと違うか」という申し入れをして、教科書会社の方は「これは重要な問題だから一度真剣に検討してみます」と。そういうことがあったという報道がありました。これが普通なんですよ。
非常に残念ですので、ひとつ再度、私が今申し上げたような立場からご理解いただいて、最初の質問に対する答弁をいま一度いただきたいと思います。
それからリゾート政策につきまして、またお尋ねをいたしたいと思います。私は、地域開発政策にちょっとウエートが置かれ過ぎて、「県民のリゾート」という点が十分考慮されないまま、だあっと進んでいるんじゃないかという危惧を抱いているわけなんです。実際問題として、「リゾート、リゾート」と言いながら、和歌山県の人々が安価な費用で数日間ゆっくりできるなんていう場所も和歌山県内になければ、その機会もないんです。
私は、いつも思うんです。県庁の職員の皆さん方がどれだけのリゾートを楽しまれておるだろうかと。これは一つの平均として考えられるんじゃないかと思うんです。私もちょこちょこ聞いてみるんですが、家族、奥さんと子供さん二人を連れて一週間ゆっくりしてきたよというようなことは、まずありませんね。それは、単にリゾート施設がないからというだけじゃなくて、懐の問題もありますし、いろんな要素があると思うんです。しかし、そういうふうにゆっくりしたいかと聞くと、みんなゆっくりしたいと言うんです。ところが、そんなこと言われても、銭がないやないか、暇がないやないかということになるんですよ。
何とかそういう要望にこたえられるような施策が一貫して追求されないかと、私はそれを願うんです。そういうような行政の中にあっては、恐らく多くの県民の方々も、リゾート政策とはこういうことなのか、燦黒潮リゾート構想とはこういうことなのかと、十分理解していただけると思うんです。
冒頭の質問でも申し上げましたように、和歌山県がリゾート立県という点につきましては、私も賛成です。この豊かな自然をどう生かしていくか、そういうことは本当に考えられなければならないと思います。しかし、一部の業者が旗を振って行政がそれに追従していくというようなことでは、本当に県民の理解が得られ協力が得られるというような状態にはならないのではないかと思うんです。そういう観点が貫かれたリゾート立県でなければならんと私は思っているわけです。
もう一つ、リゾート博の問題について申し上げますと、私は、この理念の問題で、二十一世紀のリゾートのあり方を提言するとか理想像を形成するという大言に対して、いろいろと難しいことを言いました。これは、聞き方によってはこの文言にいちゃもんをつけているのと違うかというふうにとられるかもわからない。それでもあえて言ったのは、こういう問題が県民のリゾート感覚と全くかけ離れているからなんです。二十一世紀のリゾートのあり方を示してほしいとか理想像を見たいとか、そんなことを思っている人って本当に少ないと思うんです。ただ、何ぞあるらしいな、おもしろいらしいぞと、こういうような状況の中では、リゾート博が県民総参加でやられるなんて絶対考えられないと思うんです。その理念と県民の要求とに大きな隔たりがある博覧会になりつつあるのではないかということなんです。
そういうことになると、博覧会が終わった後、和歌山は有名になるでしょうし、外国の方々も見学や遊びに来られて満足の意を表して帰られるかもわかりませんが、県民の胸に何が残るか。そこが問題だと思うんです。県民の胸の中に、私たちのふるさとが誇れるものとして残るかどうか。今の段階から、県民のためのリゾートをどうつくるかという運動の上に立ってのリゾート博ということになれば展望が出てくると思うんですが、そうでないと、それが終わった後、ただ特定企業があのマリーナシティで営業するための前夜祭的なリゾート博になってしまうのではないかと、そういうふうに懸念をするわけです。非常に大きな事業です。私は、現段階でそのリゾート博が県民の気持ちとかけ離れたところで進行しているということに大きな疑問を感じております。
二問目のリゾート関係の問題につきましては、答弁は要りません。私の意見です。ぜひそういう点をお考えいただきたいと思います。
よろしゅうお願いをいたします。終わります。
○議長(馬頭哲弥君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
教育長西川時千代君。
〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) お答えいたします。
さきの答弁でも申し上げましたように、教科書検定を経てこれに合格したものを使用しているわけでありまして、多くの歴史教育あるいは歴史専門家によって生徒の発達段階に対応して執筆がなされ、さらに厳正な検定を経て刊行された教科書につきましては、その記述内容に信頼を置いていくべきであるという私の基本的立場であります。
以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
〔「もういいです。また委員会でやります」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) 以上で、鶴田至弘君の質問が終了いたしました。
これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(馬頭哲弥君) この際、お諮りいたします。議案第百三十四号の人事案件は、任期の関係から、本日議決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) お諮りいたします。本案については、委員会付託等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、本案は委員会の付託等を省略し、これより直ちに採決することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) それでは、採決に入ります。
議案第百三十四号和歌山県監査委員の選任につき同意を求めるについてを採決いたします。
この採決は、無記名投票をもって行います。
議場を閉鎖いたします。
〔議場閉鎖〕
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの出席議員数は、議長を除き三十九人であります。
投票用紙を配付いたします。
〔投票用紙配付〕
○議長(馬頭哲弥君) 配付漏れはありませんか。──配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めます。
〔投票箱点検〕
○議長(馬頭哲弥君) 異常なしと認めます。
念のため申し上げます。投票は無記名であります。投票用紙に、本県監査委員に玉井一郎君を選任することについて同意することに賛成の諸君は「賛成」と、反対の諸君は「反対」と記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。
点呼いたします。
〔氏名点呼〕
〔各員投票〕
○議長(馬頭哲弥君) 投票漏れはありませんか。──投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
議場の閉鎖を解きます。
〔議場開鎖〕
○議長(馬頭哲弥君) お諮りいたします。立会人に、12番井出益弘君、21番平越孝哉君、33番鶴田至弘君、43番浜本収君の四君を指名いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、立会人に以上の四君を指名いたします。
なお、この際、白票を無効といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(馬頭哲弥君) ご異議なしと認めます。よって、白票は無効とすることに決定いたしました。
これより開票を行います。
立会人の立ち会いをお願いいたします。
〔投票点検〕
○議長(馬頭哲弥君) 投票の結果を報告いたします。
投票総数 三十九票
うち有効投票 三十九票
無効投票 〇票
有効投票中
賛 成 三十七票
反 対 二票
以上のとおり、賛成多数であります。よって、議案第百三十四号和歌山県監査委員に玉井一郎君を選任するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
○議長(馬頭哲弥君) 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○議長(馬頭哲弥君) 本日は、これをもって散会いたします。
午後三時十一分散会