平成29年9月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(中西峰雄議員の質疑及び一般質問)


平成29年9月 和歌山県議会定例会会議録

第3号(中西峰雄議員の質疑及び一般質問)


汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。

正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 1番中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕(拍手)
○中西峰雄君 本日の最終の質問者となりました。皆さん、お疲れかと思いますが、しばらくお耳をおかしいただきますようにお願いいたします。
 まず、私の最初の質問は、近視に関してであります。近視予防、近視対策についてということで、視力の現状と学校における対応についてお尋ねいたします。
 この質問をさせていただこうと思いました契機といいますのは、私がある高校のPTAの役員をしておりましたときに、保健委員会か何かで、その学校の生徒の矯正視力率──これは眼鏡をかけたりコンタクトレンズをしたりしてる人の割合なんですけども、5割を超えているということを知って、ちょっと驚きましてね。
 これは日本の眼鏡業界とかコンタクトレンズ業界には大変喜ばしい話なんでございますけれども、やはりずっと眼鏡やコンタクトレンズが要るということになりますと不便ですし、またお金もかかることですから、この近視を減らしたいなあというふうに思ったのが契機でございます。
 それと、この質問におきましては、あらかじめ病的な近視というものは省かしていただきたいと思います。
 この質問をするにつきまして、ちょっと改めまして近視について調べてみました。そしたら、近視とは何かということについての私の認識自体が間違っているということがわかりました。多分、ここにおいでの皆さんの中にも、近視というものを間違えて認識されている方も多いんじゃないかなあというふうに思いますんで、ちょっと話はややこしいかもしれませんが、まず、近視って何ですかということについてお話をさせていただきます。
 物を見るときには、目の角膜と水晶体──眼球があって水晶体──がレンズの役割をして網膜に像を結ぶ、それが視神経を通って脳に認識されると。ここはもう皆さん御存じのとおりかなというふうに思います。
 遠くを見るときにはレンズの水晶体が薄く平べったくなって、近くを見るときにはレンズの水晶体がちょっと分厚くなって網膜上に像が映るわけですけれども、遠くを見るときに水晶体の厚みを精いっぱい薄くしても網膜の手前で焦点が合ってしまってピンぼけになるというのが、いわゆる近視になります。ここまでは私も間違えてなかったんです。
 ここから先が間違えてたんですね。近視には大きく分けまして、屈折性近視というものと、それから軸性近視というものの2つがあります。
 1つは軸性近視なんです。これのほうが多いそうです。目の奥行きのことを眼軸と言います。この眼軸が長過ぎるがために起こる、これが軸性近視なんですね。これは本当に近視の中でもこっちのほうが多いそうです。新生児は眼軸が短くて大抵は遠視の状態なんですけども、成長するにつきまして長くなってバランスがとれてくるということのようです。これが何かバランスが崩れて軸性近視、目の奥行きが長過ぎるということが起こるようです。
 近視のもう1つは、屈折性近視といいまして、レンズのほうがちゃんと動かんで、網膜の手前で結んでしまうというものです。これは、水晶体を動かすのは毛様体という目の中の組織がありまして、これが動かしてるんですが、これがうまく動かないためにそうなるということのようです。
 近視は、小学校の高学年から中学生ぐらいで始まることが多いですけども、これを学校近視、単純近視というふうに言います。成長過程におきまして、何らかの原因で、ちっちゃいときは見えてるんだけど、だんだん見えなくなってくるということが起こるわけですね。
 これを私は、仮性近視だと思っとったんです。ところが、これ、仮性近視のこともあるんですけども、そうでないこともあるらしいです。何でかというたら、仮性近視というのはあくまでもレンズが自由に動かない一時的な現象のようですね。一時的な現象じゃなくて、目の奥行きが長過ぎる軸性近視の場合もあるということで、必ずしも仮性近視が学校近視ではないということのようでございます。
 じゃあ、どうして近視になるかなんですけれども、遺伝要因と環境要因の両方があるというふうに言われております。親が近視の場合には子供も近視になることが多いというのは遺伝要因ということになりますが、もう1つは環境要因です。環境要因の中でこんなことが確かめられております。
 ひよこを高さの違う箱で飼育しますと、ひよこの視力に差が生じるということが確かめられてます。それとまた、1969年にアラスカのイヌイットを調査したデータがあります。そこでは、大人世代の131人の中の1人、つまり1%未満が近視だったんですけども、子供世代になりますとその近視が約半数になってたということがありまして、やはり遺伝要因でそんなに急激に変化が起こるということはないんで、環境要因のほうが影響が大きいんじゃないかなというふうに考えられます。
 近代化が進みまして、近くを見る生活が多くなるほど近視が多くなるということからもうなずけるところかなあというふうに思うんですが、私、そうだと思ってたんですけども、じゃ、なぜ目の奥行きが長くなり過ぎるのか、なぜ水晶体が適切に動かなくなるんか、原因は何ですかということについては、医学的には解明されてないそうなんです。
 ここまで御理解いただけたでしょうか。ということで、御理解いただけたということで、子供たちの視力の問題に移らしていただきます。
 平成28年度の文科省データでは、高校生の6割、中学生の5割、小学生の3割で視力1.0未満になっているとのことであります。実感といたしましても、若い世代の視力が落ちているように感じるのですが、本県の子供たちの視力データがどうなっているか、及び予防法として、本を読んだりPCを見たり近くを見るときは適度な明るさのところで正しい姿勢を保ってとか、長時間近くを見続けないこととか、適度に目を休ませることとか、あるいは屋外でスポーツすることとかが推奨されておりますけれども、学校での対応をお尋ねいたします。
○副議長(山本茂博君) ただいまの中西峰雄君の質問に対する答弁を求めます。
 教育長宮下和己君。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 視力検査は、文部科学省監修の健康診断マニュアルでは、「眼鏡等を常用している者は、裸眼視力の検査を省くことができる」とされていることから、本県もこれに準じて実施しております。その結果は、眼鏡等で矯正している者も含んで1.0未満の児童生徒は、小学校で3割、中学校で4割、高等学校で5割でございました。これは30年前と比較すると小中学生でそれぞれ約1割増加しており、健康課題として捉えてございます。
 また、文部科学省の抽出調査の対象校では、眼鏡等で矯正している者は裸眼視力を含め検査しており、昨年度、本県の抽出校では、裸眼視力1.0未満の児童生徒は全国とほぼ同じ割合で、小学校3割、中学校5割、高等学校で6割となっております。
 学校では、保健体育科を中心に、明るさなどの環境やコンピューターなどの画面が目の健康に及ぼす影響について指導を行っております。さらに、健康診断や目の愛護デー等の機会を捉え、保健だよりなどにおいて目の健康を守るための方法等について啓発及び指導をしております。
 また、児童生徒が適切な環境及び正しい姿勢で学習できるよう、学校環境衛生基準に基づき、机や椅子の高さの調節や教室の明るさ等、学校薬剤師と連携して指導してございます。
 今後、より正確に実態を把握するため、県の悉皆調査においても眼鏡等で矯正している者の割合を調べるとともに、必要な者に対して眼科への受診を勧めるなど事後措置を徹底するよう指導してまいります。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 課題と捉えていただいてるということでよかったなあと思うんですけども、近視は病気じゃないという取り扱いなんですね。病気じゃないんで、余りうるさく言わない。眼鏡かけたりコンタクトをすればいいじゃないかということなんですが、ちょっと私は、やはり人間というのは、そもそも生まれたときに必要な視力というのは持って生まれてきてると思うんですね。それが環境とか生活スタイル、様式によって近くを見る生活が多くなると、順応といいますか、適応といいますか、目の近くを見るほうに今、合ってしまってるということなんで、私も眼鏡かけてるんですが、やっぱり不便ですし、何とかこの和歌山県から矯正視力率を減らしていく努力をしていただきたいなということをお願いして、次の質問に移らしていただきたいと思います。
 2番目は、新学習指導要領、小学校における英語、プログラミングの必修化についてということでございまして、1番は、英語の要点と移行期間、本実施に向けた準備と対策についてということで、これは先輩議員であります長坂議員が6月議会にされてるのとダブりますが、お尋ねいたします。
 新学習指導要領で、小学校における外国語・英語とプログラミングが必修化されることになりまして、来年度から2年間の移行期間を経て本実施されることとなっております。
 学習指導要領を通読するに、外国語科におきましては、「外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力を育成することを目指す」としまして、「外国語の背景にある文化に対する理解を深め、他者に配慮しながら、主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う」ということを目標にしております。
 目標を読ましていただいて、外国語の背景にある文化に対する理解を深めるという──まあいいことですけども──目標が、果たして小学校でどこまで到達可能なんかなあということについては甚だ私自身は疑問に思っておりますけれども、ただ、気おくれをせずに外国語を使ってコミュニケーションをしようとする主体的な態度の育成を目標とされたことはよかったなあというふうに思っております。
 小学校におきまして、外国語──英語が主となりますけども──を必修化するということは、これまで日本の英語教育は使えない、使えないというようなことが言われておりまして、使える英語教育にするために、せんといかんかったことだと思います。これからますます国際化していくこの社会に生きていく子供たちが生き抜く力を身につけるためにも必要だと思いますし、この必修化への期待は大変大きいものがあるんかなあというふうに思ってございます。
 そこでまず、今回の改訂における要点と本実施に向けた準備状況、対策がどうなっているかお尋ねいたします。
○副議長(山本茂博君) 教育長。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 小学校の英語につきましては、平成32年度から新学習指導要領が全面実施され、3・4年生では「聞く」、「話す」活動を通して外国語の音声や基本的な表現になれ親しむことを目標とした外国語活動が、年間35単位時間行われることとなっております。また、5・6年生では「読む」、「書く」活動が新たに加わり、自分の考えや気持ちなどを伝え合うことができる基礎的な力を養うことを目標とした教科として、年間70単位時間実施されることとなります。
 来年度からは、全面実施に向けた移行期間となり、それぞれの学年で15から35単位時間を増加し、準備を進めることとなっております。
 このため、この7月には小学校の管理職を対象に、カリキュラムの編成や指導内容等について周知徹底いたしました。8月には英語教育の中核となる教員に対して、さらに詳細に小学校英語の趣旨、内容を説明し、その教員が各学校に徹底することとしております。
 また、平成27年度から4年間をかけて、小学校英語教育の教科化等に対応すべく、全ての小学校の英語教育の核となる教員に、英語指導力の向上を図るための研修を行っております。研修を受けた教員は、指導法を自校の校内研修等で全教職員に伝達し、定着を図っているところです。
 今後は、小学校と中学校が円滑に接続できるよう、中学校英語科教員が積極的にかかわり、小中学校が連携した研修を実施するなど、それぞれの教員の力量を高めてまいります。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 それでは、次に移らしていただきます。
 次は、英語の学習内容の質と量及び発音についてということでお尋ねいたします。
 指導要領によりますれば、学習内容として、簡単な挨拶文に始まり、人称代名詞、be動詞・一般動詞を使った平叙文、否定文、疑問文、助動詞canを使った平叙文、否定文、疑問文、What・Howなどの一部疑問詞を使った疑問文、それらの過去形、命令文、want toやlike swimmingなど、文法でいうところの不定詞や動名詞までも学習することになっていますし、スペルも習うことになっております。単語はおおむね600字から700字が想定されています。
 もちろん、これらは文法として習うのは中学生になってからで、あくまでも表現になれ親しむことを中心に学習していくことになるのですが、学習時間から見て、私は、児童がこれらの内容を習得できるかどうか、大変不安に感じております。
 先生方につきましては、内容を十分に理解し、考えられた教材や指導方法に基づいて授業をしていただけるものと思っております。この点につきましてはある程度安心しているといいますか、信頼さしていただいております。
 しかし、まだまだ日本語が不自由な子供であること、中学校3年生でも主語と述語、be動詞と一般動詞の区別がわかりかねている子が少なくないという実情を思いますと、かなり難易度が高いのではないかと危惧しております。理解力のすぐれた子供は難なく習得できるかとは思いますが、どうなんでしょう。多くの子供たちも理解し習得できる内容とボリュームなのでしょうか。
 教室で授業を受けるだけではどうしても難しいのではないか、家庭での復習が欠かせなくなるのではないかと思ってしまったのですが、そのあたり、どうお考えですか。
 もう1点、今、英語科の先生たちは大変きれいな発音の方が多くなりまして、私たちのころとは雲泥の差といいますか、大違いなんですけども、小学校の先生方は教科専任ではなくて、発音につきまして、例えば日本人には難しいとされております独特の発音、例えばLとRの聞き分けや使い分け、1年という場合のyearと耳のearの使い分け、母音や子音はちょっと苦手という人が多いのではないでしょうか。このあたりは母語発音の教材や機器を使って補っていくことになるのかなとは思うんですけれども、どのように対処されますでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(山本茂博君) 教育長。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 小学校英語教育につきましては、3・4年生での外国語活動を通じて英語になれ親しみ、外国語学習への動機づけを行った上で、高学年からの教科につなげており、児童の発達の段階に応じた内容になっていると考えてございます。
 これまで実施してきた研修では、英語の絵本や歌の活用、授業で指示をする際の英語表現などを小学校教員に指導してまいりました。今後はこれに加えて、中学校の英語科教員の専門性を生かし、小中学校の連携を図りながら小学校教員の指導力を高めてまいります。
 授業以外での英語の学習につきましては、学習した内容を家庭や日常生活の中で、英語を使って楽しみながら表現するような機会を多くつくっていくことが大切だと考えてございます。例えば、県内の小学校では、放課後に外国人講師と英語で会話を楽しむ機会をつくったり、外国人観光客に自分のまちのことを英語で案内したりするなどの取り組みをしているところもございます。
 次に、発音につきましては、来年度から使用する英語の新教材に含まれるデジタル教材の効果的な活用方法を示し、児童が自然な英語の発音に触れて学習できるよう指導してまいります。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 答弁の中で、「児童の発達の段階に応じた内容となっている」というふうにいただきました。これだけの内容を習わせようとしている文科省や県教育委員会が、学校での学習でほぼ身につけられるであろうというふうに考えていらっしゃるとしたら、私はとんでもないんじゃないかなあというふうに思っております。
 3年生から6年生は、全部足しても45分授業で210こましかありません。目安としております単語にしましても、600から700をしようとしますと、1こまに3つぐらいは覚えていかなあかんということになるんで、幾ら吸収力にすぐれた子供であっても、なかなかそれは難しいかなあというふうに思います。
 ちょうどこの質問をつくっておりましたときに、9月15日の「日経新聞」に、NHKラジオの「実践ビジネス英語」の講師をしております杉田敏さんの「私見卓見」のオピニオンが出ておりました。ちょっと私の考えに近いところがありますんで、御紹介させていただきたいと思います。抜粋です。
 「英語を母語としない人たちを対象とする英語能力測定試験TOEFLのスコアにおいて、日本人の平均点は世界でほぼ最下位のグループに属している。 多大な投資をしながら費用対効果の悪い原因は何か。文部科学省の責任や教師の質を挙げる識者もいるが、最大の元凶は学習者自身の「甘えの構造」だ。 英語をある程度モノにするには最低2000時間の学習が必要だといわれる。英会話学校に週1、2回行ったくらいでは上達しないのは当たり前である。さらなる自助努力が必要だ。 ちまたには「楽しみながら」「知らず知らずのうちに」など、簡単に英語をマスターできるような暗示を与える題名の本や教材、語学学校などの宣伝文句が氾濫している。しかし、こうした「神話」に惑わされてはならない。 語学の勉強は決して楽ではない。」
 私はそのとおりだろうと思います。小学校の英語もなれ親しむということが中心になるかと思いますが、それだけではなかなかいかんのでないかなと思いますので、この話を十二分に踏まえて、和歌山県の子供たちの英語教育に取り組まれますことを要望さしていただいて、次に移らしていただきたいと思います。
 次は、プログラミング教育についてであります。
 プログラミングも必修化されましたが、指導要領では、小学校では算数、理科、総合的学習の時間の中で、「プログラミング的思考」の育成を目指すもので、実際にプログラムを組んで何かを動作させたり、PC上で何かを動かしたりするということではありません。
 これからますます必要となりますプログラミングを文科省が小学校から学習するようにしたことは一歩前進ではありますが、やはりプログラミングのおもしろさは、実際にそれを組んで何かを動かすことにあるのだろうと思っております。
 バットやラケットを持たずに振り方を教えてもらっても、打てるようになるわけでもありませんし、楽しさがわかるわけでもないと思います。実際にバットやラケットを使ってこそ、振り方もおもしろさもわかるのだろうと思います。
 それを思いますと、この効果というのはまことに小さいのではないかと思うんですが、プログラミング教育の充実にどのように取り組まれていかれるか、お尋ねいたします。
○副議長(山本茂博君) 教育長。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) プログラミング教育につきましては、小学校では実際に授業でプログラムを組むことが目的ではなく、算数や理科など、各教科等において適切に位置づけ、身近な生活でコンピューターが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気づくとともに、論理的に考える力を育成することとされております。
 県教育委員会といたしましては、プログラミング教育の実施に向け、教育センター学びの丘における計画的な研修や各教科等での指導例を示し、全ての小学校教員の指導力を培い、子供たちの論理的に考えていく力を高めていけるよう努めてまいります。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 ありがとうございました。
 プログラミングについては、都会では塾であるとか、いろんなそういう場所がありまして、プログラミング自体を習おうと思えば習えないことはないという環境にありますけども、和歌山県ではやはりそういうところというのはないと思うんですね。ですから、希望のある子供たちがそういう機会、場所を持てたらいいなあと思いますんで、県単でそういうのをつくることをお考えいただけたらうれしいなあと思いますんで、よろしくお願いいたします。要望といたします。
 それでは、次の質問に移らしていただきます。
 次は、農産物輸出、特に柿についてであります。
 ことしは、本県の今後10年間を見通した長期総合計画の初年度に当たりまして、長期総合計画の「第2節 しごとを創る」の「第3項 農林水産業の振興」の中の「実施する主な施策」として「1 国内外に向けた販路開拓・販売促進」を掲げ、海外ターゲットを的確に見据えた産地育成の推進、県産果実の輸出拡大に向け、植物検疫の問題で輸出できない相手国との早期輸出解禁合意等について国に働きかける、次に、海外市場で有望な果実を低コストで長距離輸送できる鮮度保持技術の開発を進める、産地が主体となった果実輸出への取り組みを支援するとともに、県内事業者と輸出商社との商談会開催や海外展示会の出展等により商談機会を創出するというふうに、かなり輸出については積極的な施策の展開を記しておられます。
 目標というようなことも掲げておられまして、2026年度の県産果実及び果実加工品の輸出額について70億円という数字を掲げられました。ところが、実績として、2015年度の実績が4億3000万円しかないんで、現状の実に18倍という野心的な数字になっております。
 その中でも、柿につきましては、輸出は現状53トンで、金額としては2300万円、ほかのを入れても3000万円いかんのかなあというような数字です。県産柿の出荷額というのは大体70億強あるんですけども、出荷額に対する輸出比率としては1%いかない、0.3%ぐらいしかいっておりません。輸出を伸ばすためには、柿だけじゃなくて全て相当の努力を必要とするんですけども、柿も格段の努力が要ると言わなければならないと思います。
 昨年の6月にも質問させていただきましたが、農産物輸出も同じ質問をさしていただいておるんで、昨年の質問以降に輸出の振興に向けましてどのような取り組みの成果があったのか、また、今後どのような取り組みを進めていただけるか、お尋ねいたします。
 まずは、私が特にお願いいたしました鮮度保持技術の研究開発の進捗状況についてお聞かせください。
 次に、昨年6月の答弁におきまして、柿については香港、タイ、マレーシアがターゲットとして定まってきているとのことでしたが、これらの有望市場でどのような新たな展開があったのか、またしようとしているのか、お尋ねいたしたいと思いますし、12日に米国市場への柿の輸出が解禁になったとの報道がありましたけれども、その内容及びそれ以外の市場への新たな展開についてもお尋ねいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○副議長(山本茂博君) 農林水産部長原 康雄君。
  〔原 康雄君、登壇〕
○農林水産部長(原 康雄君) 柿の鮮度保持の研究につきましては、平成10年から19年まで果樹試験場かき・もも研究所にて、9月中旬から収穫される刀根早生柿の果実軟化抑制技術の開発に取り組み、その研究成果は香港等への輸送技術として現在でも活用されております。
 この成果を踏まえ、平成28年度から、9月上旬から収穫され、より軟化しやすい極わせ柿の輸送管理技術等の開発を目的に、大学等と果実の輸送促進に関する共同研究に着手し、輸送技術の開発に取り組んでいるところです。これまでの成果として、低温保存と鮮度保持剤を組み合わせることで、従来の方法よりも貯蔵性が高まることが明らかになりました。研究期間の最終年度である平成30年度には、これまで検討した技術を実際の輸出の行程に適用し、現地到着後に品質への影響評価を行う予定にしております。
 次に、柿の有望市場であります香港・タイ・マレーシアにおける新たな展開についてでありますが、香港につきましては、高品質な県産柿に対する需要が高まっている中、産地主導で販路活動に取り組んでいるところです。
 タイにつきましては、高級量販店で現地の消費者に対し、県と産地が一緒になって県産柿のおいしさを直接PRいたしました。
 マレーシアにつきましては、平成25年度から輸出を始め、昨年度は高級量販店で初めて開催した和歌山フェアで販促活動を行うとともに、その他の高級量販店でも産地と協働で販促活動を実施したところであります。このことにより、現地輸入商社との関係が深まり、輸出量の拡大にもつながりました。
 このような取り組みの結果、県の調査では、当該地域の昨年度の実績は75トンで2500万円と、前年に比してそれぞれ輸出量で1.5倍、輸出額で1.1倍となっております。
 今後も、産地、JAグループ和歌山と連携し、販路の拡大につながる取り組みを進めてまいります。
 最後に、米国市場における柿輸出の解禁の内容とそれ以外の市場への新たな展開についてでありますが、本県が平成25年度から日本政府に対し米国市場の柿輸出解禁に係る植物検疫条件の早期合意について要望を続けてきたところ、10月12日から検疫条件を満たす柿が輸出できることとなりました。
 その内容については、米国の検疫対象の病害虫を防ぐため、国の登録を受けた園地で生産され、病害虫防除や栽培管理が適切に行われているか検査を受けること、また、あらかじめ国の登録を受けた選果こん包施設において、米国輸出向けに選果、こん包が行われていることなどとされています。
 県では、産地、JAグループ和歌山、ジェトロ大阪本部と連携して、昨年度から米国輸出に向けた準備を進めており、既にこうした検疫条件を満たす柿の栽培に取り組んでいるところです。また、これら以外の市場については、東アジアでは中国、ベトナムが柿の市場として有望と考えていますので、引き続き日本政府に対し早期輸出解禁を要望してまいります。北米につきましては、昨年からカナダで取り組みを開始しており、昨年度の実績は5トンで150万円となっております。
 ことしも、県産柿のおいしさ、外見などの優位性について産地と連携した販促活動によりアピールし、市場への定着を図ってまいります。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 徐々にではありますけども、門戸もあけてきて、そして徐々に輸出がふえてきているということで、御助力に感謝申し上げたいと思いますが、ただ、前長期総合計画でも、確かに着実に数量は伸びておりますけども、設定目標にははるか遠く及ばないということでございました。これは、目標を設定されても、県庁がしゃかりきになって頑張れば達成できる、職員の皆さんが一生懸命頑張れば達成できるというものではないんで、大変難しいと思います。難しいと思いますけれども、なお一層、いろんなもっとほかのアイデア、工夫をひねり出していただいて、ちょっとでも目標に近づいていけますように、なお一層の御努力をお願い申し上げて、この質問を終わらせていただきます。よろしくお願いします。
 それでは、次の質問にまいります。
 次は、外国人の県職員への採用についてであります。
 まず、1番としましては、基本原則ということについてお尋ねいたします。
 本県は、外国人の県職員の採用につきまして、和歌山県人権施策基本方針において、「公務員の基本原則を踏まえつつ、職務の内容と国籍の必要性を検討し、適切に対処します」とあるとおりに、一定の職務について採用要件を外国人にも開放してきているところであります。
 ところが、同方針の中で「定住外国人の公務員への採用等に係る国籍要件も、さまざまな議論が行われています」とありますとおり、外国人の公務就任権──公務員になる権利──というのは決着し切れていない問題が残っております。
 まず、県のおっしゃる公務員の基本原則とは何かにつきまして、確認しておきたいと思います。推測いたしますに、県は従来からの政府見解から基本原則なるものを抽出していると思われます。
 政府見解です。憲法は国民主権の原理、すなわち支配する者と支配される者とは同じ者でなければならないという統治・被統治の自同性の原理及び憲法第15条第1項におきまして「公務員を選定、罷免することは、国民固有の権利である」と定めていることから、公務員制度をどう構築するかについては主権者たる国民の意思に基づくものであり、日本国籍を有しない者に公務員になる権利を当然に保障するものではないといたしまして、国家公務員につきましては人事院規則において日本国籍を要件とし、地方公務員につきましては条例、人事委員会規則等で定めることにより外国籍の者も採用・任用することができるが、いわゆる公務員に関する当然の法理、すなわち公権力の行使または国家意思の形成への参画にかかわる公務員には採用・任用できないというのが、政府が踏襲してきている見解であり、県の基本原則だと思われます。
 ところが、採用・任用のできない公務員に関する当然の法理からの公権力行使に関する職、地方公共団体意思の形成の参画に携わる職が一体何かという定義につきましては、いまだ明確に定まっているとは言いがたい状況にあると考えております。それがために、外国人に門戸を開いている自治体の間でも幾らかの差異が生じておりますし、また、日本国籍を有しない者が公務員になる権利が憲法上当然に保障されているものではないというところから、国籍条項を残している自治体もあります。
 また、平成8年に、白川元自治大臣は、「公権力の行使または公の意思の形成への参画に携わる地方公務員であるかどうかは、一律にその範囲を明確にすることは困難である」とし、「それぞれの自治体が職員の職務内容を検討した上で、自主的に判断すべきである」との見解を示しました。
 そして、判例におきましても、東京都職員として採用された外国籍の職員が課長職への昇進試験を受ける権利を有するかどうかについて争われました事件の平成17年1月26日最高裁大法廷判決でも、最高裁は、判決理由の中で一貫して外国人の公権力行使等公務員への採用や任用はできないものとしております。
 しかしながら、判決理由は、管理職の中には公権力行使等公務員に当たらない場合もあること、当該職員が課長になったときに行う職務が公権力行使等公務員の職でない可能性もあることを認めた上で、そのような場合でも、人事行政・任用制度の運用上、一律に管理職試験の受験を認めなくても合理的な理由として認められるとしております。管理職であっても公権力行使等公務員でなければ任用が許されないものではないというふうに読み取ることができます。
 この最高裁判決では、多数意見のほかにも、5名の裁判官が補足意見、少数意見、反対意見を展開しており、まだまだ課題が残されていることを示していると考えます。
 「日本国民に対し、解釈上認められる憲法上の公務就任権──公務員になる権利──の保障は、その権利の性質上、外国人には及ばず、外国人が公務員に就任することができるかどうかの決定は立法府の裁量に委ねられている」というのが通説であり、外国人に対し職員への門戸を開くか開かないかは、和歌山県が独自に決定できる事項であります。また、「外国人に門戸を開放すべきではない。公務員になりたければ帰化すべき」という声が国民の一部に根強くあることも事実です。
 そのような中、県はどのようなお考え、価値判断から一部門戸を開放されたのか、お尋ねいたします。
 また、白川元自治大臣が「一律にその範囲を明確にすることは困難」と言う、公権力の行使または意思の形成に携わる職をどう定義されているのか、お尋ねいたします。
○副議長(山本茂博君) 総務部長浦上哲朗君。
  〔浦上哲朗君、登壇〕
○総務部長(浦上哲朗君) 外国人を地方公務員として任用することにつきましては、国の見解として、「日本の国籍を有しない者を公権力の行使または地方公共団体の意思決定に参画する職に任用することはできず、将来このような職につくことが予想される職の採用試験に外国人の受験資格を認めることは適当ではない」とされておりまして、この考え方は最高裁判決においても認められているところであります。
 本県におきましては、この見解を踏まえ、栄養士さんなど19職種以外の県職員採用試験において国籍要件を設けてきたところでありますが、平成7年以降、高知県、それから川崎市などの公務員採用制度の見直しの動き、それから、議員から御紹介のありました平成8年の白川元自治大臣の見解も示されたことから、平成11年に全国の動向等を踏まえて見直しを行いまして、新たに職業訓練指導員など17職種の国籍要件を廃止いたしました。
 御質問の公権力の行使または地方公共団体の意思決定に参画する職とは何かということでございますけれども、例えば法令に基づく許認可、税の賦課徴収、立入検査など県民の皆さんの権利義務を直接形成し、その範囲を確定するなどの公権力の行使に当たる行為を行う職や、県の重要な施策に関する意思決定を行い、またはこれらに参画する職というふうに理解しておりまして、一般行政職など現行において国籍要件を撤廃していない職種についてはこういった職に該当し、国籍要件は必要であるというふうに考えております。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 開放してきてるんですけども、一般行政職の全てを公権力行使に関する職、地方公共団体の意思の形成に携わる職ということで、一律に外国籍の者の採用はできないとしておられますことに再質問いたします。
 県の人事行政、判断が政府見解、判例から見て違憲、違法であるとは私は思いません。裁量権の範囲にあると思いますが、他都道府県、他自治体と比べましても極めて限定的かなというふうに思います。
 この公権力行使に関する職とか地方公共団体の意思の形成に携わる職というのは、極めて外縁の延長を許す縛りが緩いといいますか、そういう概念なんですね。それが自治体ごとに違いを生み出しているということも踏まえまして、例えば一般行政職には内部統制に関する職であるとかというようなものもございます。このような職が、いわゆる一般行政職につきまして、この縛りについて再検討される余地はないのかということについてお尋ねいたします。
○副議長(山本茂博君) 総務部長。
  〔浦上哲朗君、登壇〕
○総務部長(浦上哲朗君) 一般行政職は、そもそも、先ほど答弁させていただきましたが、基本原則でいうところの公権力の行使または地方公共団体の意思決定に参画する業務を行うことが予定されている職でございますので、日々の業務の中で、もしくは長いキャリアの中で、これらに該当する業務と該当しない業務とを明確に区別することは困難でございます。
 したがいまして、国が示す基本原則や最高裁判決等が見直されない限りは、外国人を一般行政職として採用することについて再検討することは難しいというふうに考えておりますが、今後も国の動向等を注視してまいりたいと考えております。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 門戸を開放されたことについての答弁、ちょっと不満ですけども、時間がないんでもうやめておきます、再質問は。
 次、2番。日本国籍を有しない者の教員への採用と任用についてお尋ねいたします。
 平成3年3月22日に文科省から、「日本国籍を有しない者に、教員の採用試験の受験資格を認めるとともに、合格した者には任用の期限を付さない常勤講師として任用するように」との教育助成局長の通知が出されておりますが、本県ではどうなっておりますでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(山本茂博君) 教育長。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 本県の公立学校教員採用候補者選考検査におきましては、国の通知に基づき、日本国籍を有しない人についても同一の基準で受検できるようにしており、合格した場合は、期限を付さない講師として採用しております。
 なお、給与その他の待遇は教諭と同等ですが、管理職には登用できません。今後とも適切に対応してまいります。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 わかりました。国の通知ですから、そのとおりにやっていただけてると。私の聞くところによりますと、何人か採用されてるということもお聞きしておりますが。
 次に行きます。
 これは、県知事にお聞きするんですけども、県知事はこの問題をどうお考えでしょうか。
 問題はやっぱり、何が公権力の行使かと、何が地方公共団体の意思の形成かということにあるんかなあと思います。
 最高裁判例の判決理由の中でも、金谷利廣裁判官は、「公務員の職種の中には外国人が就任しても支障がないと認められるものがあり、国際化が進展する現代において、外国人に対しそれらの公務員となるみちの門戸を相当な範囲で開放してゆくことは、時代の流れに沿うものである」という意見を述べておられます。
 また、能力本位での人材登用を進めた人や組織が歴史上大躍進を遂げてきましたし、現代のグローバルな企業社会におきまして成功している、いわゆるエクセレントカンパニーというものの多くは国籍を問わずに人材を登用していることは、知事も御存じのところかと思います。
 和歌山県の発展のために必要な公務員としての適性は、国籍のいかんではなく、住民全体の奉仕者として地域の利益のために職務を遂行する意欲と能力を有するかどうかを判断基準とすべきであると考えます。
 「大学で猛勉強した外国籍社員と勉強していない日本人では勝負にならない」という自動車メーカー日産の志賀取締役のコメントが、ちょうどこの9月18日、新聞に出ておりましたけれども、そういう時代になりつつあるんだろうなあというふうに思います。
 私は、国際化の進む現在、知事が国際交流、経済交流に熱心に取り組まれておられますことに常々敬意を抱いているところではございますけれども、国際経済交流を深めるためには持続的に本腰を据えてその国の中に深く入っていくことが必要であり、そのためにはその国の文化、習慣、人情の機微に精通した当該国籍の方の力を活用すべきではないかと考えます。
 今、日本には世界各国から優秀な人材が多く留学しています。そういう人たちを正職員として、かつ国際交流、国際経済交流要員として採用することは、公権力の行使に関する職、地方公共団体の意思の形成に携わる職には当たらないと解釈することは十分に可能であるし、本県発展のためにも有益であると考えますが、知事の御所見をお聞かせ願います。お願いします。
○副議長(山本茂博君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 新聞に載っておりました志賀さんの御発言は、そこそこしか勉強しなかった私も頭が痛いなあという感じがいたしますが、問題は、国家の仕組みの問題であり、公権力の問題であると思います。
 外国人を県職員として採用することについては、「国及び地方公共団体による統治のあり方については我が国の統治者としての国民が最終的な責任を負うべきものであるとする国民主権の原理に基づけば、我が国以外の国家に帰属し、その国家との間で、その国民としての権利義務を有する外国人が公権力行使等地方公務員に就任することは、本来、我が国の法体系の想定するところではない」とする最高裁判決を踏まえた対応を今後ともすべきであると私は思います。
 一方で、議員御指摘のとおり、それこそ勉強しなくてあんまり言葉もできないというような職員ばっかりだと県庁の力も出ないということでありますので、経済のグローバル化やインバウンドが増加する中で、和歌山の魅力ある産業や文化を世界と直接つなげ、注目されるようにするためにも、県庁職員が海外の文化、習慣等に精通することは重要であると認識しております。そのため、将来を見越して、ここ10年間、海外派遣などを通じ、外国語や国際感覚に秀でた職員を養成しておるし、採用もちょっとそういうことがやりやすいように考えているところでございます。
 その上で、さらに専門的な知識とか高度な語学能力を必要とする際には、非常勤の外国人を国際交流員として採用して業務を補っていく形がよいのではないか、そんなふうに考えております。
○副議長(山本茂博君) 中西峰雄君。
  〔中西峰雄君、登壇〕
○中西峰雄君 この外国籍の公務員就任権については、議論もまだまだありますし、時代が変わるにつれて、白川元自治大臣の発言があって、がらっと全国の動きが変わったというようなこともありますし、時代に応じてちょっと変わっていく余地があるんかなあというふうに思います。
 私が思いましたのは、裁量権を逸脱あるいは濫用しなければ、かなり広く人事制度の構築については地方自治体に委ねられていきつつあるんでないかなというふうに思いますんで、今後もお考えいただきたいと思います。
 それと、国籍について、先ほど質問しなかったんですけど、何で開放したんかというと、この人権施策の基本方針があるから開放したということであれば、僕は納得できないですよ。
 これはやはり、和歌山県にとって内外から広く優秀な人材を募るために門戸を開放したんだという答弁が欲しかった。その答弁いただけなかったんで、もうここで言いますけどね。だから、私がこの質問をしたのは、本当に和歌山県にとって、どういう人を迎え入れることが県民のためになるんか、和歌山県のためになるんかということを基本に物事を考えて、この人事行政というのを構築していっていただきたいなあと思いますんで、それを要望さしていただいて質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(山本茂博君) 以上で、中西峰雄君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時52分散会

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