平成28年9月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(岩田弘彦議員の質疑及び一般質問)


平成28年9月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(岩田弘彦議員の質疑及び一般質問)


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  午後1時0分再開
○副議長(服部 一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 18番岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕(拍手)
○岩田弘彦君 皆さん、こんにちは。議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさしていただきます。今回は大項目3つ、全て一問一答方式にてお願いいたします。
 まず、大項目1番、関西の重要な道路ネットワークについてであります。
 資料のほう、議長のお許しをいただきましたので、皆さんの手元に配付させていただいております。質問の都合上、この両資料とも大阪府のホームページよりプリントアウトしております。平成28年9月15日現在で、これは平成21年となっておりますが、これが一番直近の資料でしたので、それを提出さしていただいております。
 資料1は、近畿ブロック知事会の合意事項の資料でございます。資料2は、近畿ブロック知事会合意「広域インフラグランドデザイン」に、これは21年現在のものでしたので、現在までに供用された部分、そして今年度中に供用予定の部分を調査し、加筆さしていただいた地図であります。言いたいことは、来年の今ごろにはこのようになる予定でありますということであります。資料を見ながらよろしくお願いいたします。
 関西の重要な道路ネットワーク、大阪橋本道路について2点質問いたします。
 大阪橋本道路は、近畿ブロック知事会合意の関西の重要な道路ネットワークを担う幹線道路であります。特に、未来につながる次世代産業拠点のネットワーク並びに世界遺産を初め世界レベルの文化・観光圏の形成に重要なインフラであるとされております。資料1のほうにて確認いただけたらと思います。
 また、和歌山県にとって、企業誘致を推し進めております紀北エコヒルズ、あやの台北部用地、さらに高野山周辺の世界遺産、観光資源へのアクセスに重要な幹線道路でもあります。
 ここ数年は、仁坂県政の積極的な取り組みのおかげでかなりスピードアップされまして、現在、トンネルを除く和歌山県側が全線供用されております。その恩恵に、私の地元でありますが、地元県民は感謝と誇らしさでいっぱいであります。
 それでは、(1)大阪橋本道路府県間部について質問さしていただきます。
 地図を見ていただきますと、真ん中のほうに大阪橋本道路、そして破線となっている部分、これが県境部であります。現在供用されております和歌山県側は、かなり整備効果が実感できております。しかし、平成15年に供用開始されております大阪府部分につきましては、現道とのアクセスも悪く、利用される方も非常に少なく、整備効果が全くと言っていいほど実感されていないのが現実であります。
 この府県間部のミッシングリンクを解消させ、一日も早くより大きな整備効果を発揮することが急務であるんではないでしょうか。大阪橋本道路府県境部の現状と見通しについて、県土整備部長にお伺いします。
○副議長(服部 一君) ただいまの岩田弘彦君の質問に対する答弁を求めます。
 県土整備部長森戸義貴君。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 大阪橋本道路の府県境部の現状と見通しについて御質問を頂戴いたしました。
 先生の御質問にありましたとおり、大阪橋本道路の府県境部は、国道371号(仮称)新紀見トンネルということで整備を進めてございます。この2.1キロにつきましては、府県境をまたぎますことから、和歌山県と大阪府で費用負担や役割分担を定めた協定を締結いたしまして、トンネル本体工事は和歌山県が施工することとしております。本年7月より和歌山県側からトンネルの掘削を開始しており、早期完成に向けて安全で円滑な工事の推進に努めてまいります。
 一方、大阪府側でございますが、河内長野市石仏から府県境までの6.1キロの区間につきましては、大阪府が石仏バイパスとして事業を進めており、平成15年3月に石仏から岩瀬間の1.8キロが供用されております。続く岩瀬から天見までの1.9キロ区間につきましては、平成29年度の完成に向け、トンネルや橋梁工事が鋭意進められているところでございます。
 さらに、天見から府県境までの区間につきましては、新紀見トンネルの区間を除く1キロ区間において、大阪府が平成30年代半ばの開通を目指し、トンネルや橋梁の工事を進めていると聞いてございます。
 なお、和歌山県といたしましては、和歌山県側から掘削を進めている新紀見トンネルの工事の進捗を図るとともに、大阪府と工程調整を行って、平成30年代の一日も早い全線開通に向け、連携して取り組んでまいりたいと考えてございます。
○副議長(服部 一君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 相手のある中、交渉を頑張っていただいて着々と進めていただいてるのには感謝しておるんですが、地元橋本市議会の皆さんも河内長野市議会の皆さんと議連のほうをつくりまして、先日も現場視察に行って、まずは府県間部を一日も早く開通できるようにと頑張ってくれておりますので、その辺も含めていただいて、より一日も早くミッシングリンクが解消されますようによろしくお願いいたします。
 続いて、(2)大阪橋本道路堺市─河内長野市間についてであります。地図を見ていただきますと、赤丸の点線の部分であります。
 大阪橋本道路は、近畿自動車道と京奈和自動車道をつなぐ、ここに載ってる和歌山県唯一の放射状幹線道路であります。
 関西の重要な放射状幹線道路を京奈和自動車道沿いに見てみますと、京都府は名神高速道路、第二京阪道路が開通をいたしております。奈良県は、奈良市へは第二阪奈道路、そして大和郡山市へは西名阪自動車道、そして橿原市へは南阪奈道路が全線開通をしております。
 しかし、和歌山県唯一の大阪橋本道路は道半ばであり、全線開通にはほど遠い状況にあるんではないでしょうか。私が心配するのは、これでは和歌山県は関西における発展のチャンスが低いんではないか、そのように考えます。
 また、企業誘致においてもインフラに大きな差があり、お隣の奈良県のほうが圧倒的有利になっております。地元橋本市の隣、五條市は盛んに企業誘致に取り組んでおります。来年の今ごろには開通していなかった京奈和自動車道が開通するので、南阪奈道路と直結するという形になりますので、私は非常に心配をしております。
 この大阪橋本道路の全線開通は、関西の道路ネットワークにおける優先課題であるんではないかなと思います。奈良県のように、主な都市へ放射状幹線道路を一定の間隔で整備することが必要不可欠であります。奈良県の事例でいいますと、近畿自動車道と京奈和自動車道を国道165号大和高田バイパスと、そして南阪奈道路の直結でつないでいます。
 同じように、大阪橋本道路の堺市、そして河内長野間は、自動車専用道路で直結すべきではないでしょうか。この道路は、国と関西全体で考える必要があるんではないでしょうか。大阪橋本道路の堺市─河内長野市間を自動車専用道路で近畿自動車道へ直結することについて、県土整備部長にお伺いします。
○副議長(服部 一君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 大阪橋本道路の堺─河内長野間について御質問を頂戴いたしました。
 京奈和自動車道を含みます関西大環状道路と大阪府との連携強化を図る放射状道路でございます府県間道路を一体的に整備することは、関西都市圏を拡大させ、関西経済の活性化を図るとともに、本県においても、企業立地や観光振興、農林水産業の振興など、県民の将来のチャンスを保障するものとして不可欠であると考えてございます。
 そのため県では、京奈和自動車道紀北西道路や、府県間道路として先ほど御答弁申し上げました国道371号の整備促進はもちろんのこと、第二阪和国道、国道480号鍋谷峠道路の整備促進を最重点課題の1つとして取り組むとともに、その他直轄道路調査に着手していただいている構想路線の具体化などについても、国に働きかけてまいりたいと考えております。
 議員から御指摘のございました大阪橋本道路の堺市から河内長野市間につきましては、沿道の利用状況や環境への影響、それから既存道路ネットワークとの整合等の整理すべき課題は多くあると考えてございますが、この区間は、議員から御提示のありました近畿ブロック知事会策定の広域インフラグランドデザインですとか関西広域連合の広域インフラマップに地域高規格道路の一部として位置づけられてございますので、さまざまな機会を通じ、引き続き、関係機関などに対し、計画の推進、整備の具体化に向けた働きかけを行ってまいりたいと考えてございます。
○副議長(服部 一君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 機会を通じて働きかけをしていっていただけるということで、グランドデザインのほうにも載っておりますので、位置づけができているということになっておると思います。計画路線でもありますので、あとは大いに推していただいたらと思いますが、1つあるんですが、この道路は直轄道路でもないんで、なかなか整備手法のほうが大阪府さんの関係もあって難しいと思うんですが、部長のほうは国にお近い方とお聞きしておりますので、その整備手法のほうも新たな工夫をしていくとか、いろんな方法はあると思います。その辺も挑戦していただいて、一日も早く京奈和自動車道と近畿自動車道をつなぐ1本の重要幹線が和歌山県にも来るように御尽力いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、続きまして大項目2、世界遺産追加登録について、(1)追加登録決定延期の経過と見通しについて質問をさせていただきます。
 世界遺産追加登録につきましては、平成22年度から取り組んでおります。県教育委員会が世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に関する未指定文化財について調査を行い、それをもとに、県内の関係市町が平成27年1月に、関連の参詣道や文化財の国史跡への追加指定について文部科学大臣に意見具申を行いました。
 国史跡として追加指定された後は、三重県、奈良県とともに、世界遺産追加登録のために、その範囲及び内容を検討の上、変更申請書を文化庁に提出しております。世界遺産への追加登録が速やかに実現できるよう着実に進めていただきました。
 その結果として、諮問機関でありますイコモスによる評価や勧告を経て、本年7月の世界遺産委員会で決定される予定になっておりました。
 私の地元橋本市では初めての世界遺産登録でしたので、県教育委員会を初め、御尽力いただきました関係の皆様に厚く感謝しながら大変心待ちにしておりましたが、しかし、もう本当に不運やと思います。不運にも決定が延期になったそうであります。経過と今後の見通しにつきまして、教育長にお伺いいたします。
○副議長(服部 一君) 教育長宮下和己君。
  〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 本年7月10日からトルコのイスタンブールで開催された第40回世界遺産委員会は、開催地の治安問題により中断され、新規登録の審議のみを行って閉会せざるを得ない状況となりました。そのため、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の追加登録を含む残された案件は、10月24日から26日にフランスのパリで開催される臨時会合において審議されることが決定されています。
 県教育委員会といたしましては、この臨時会合の審議においてイコモスの勧告どおりに承認され、黒河道を初め提案した22地点全てが新たに世界遺産に追加登録されるものと考えております。
○副議長(服部 一君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 長年にわたりありがとうございました。不幸は2回も続けへんと思いますので、10月24日に決まるということなんで、また心待ちにさしていただきたいと思います。
 次、(2)今後の活性化策についてであります。
 登録されますと、高野山地域では、橋本市を通る黒河道を初め三谷坂や女人道などが加わり、伊都地域全市町が世界遺産を持つことになります。また、熊野地域では大辺路や中辺路に多くの資産が加わり、新たに上富田町と串本町が世界遺産を持つことになります。世界遺産をめぐるルートが飛躍的に拡大し、既に登録されている地域との相乗効果により本県世界遺産の価値と魅力が一層高まることになります。
 県では、この追加登録を当該地域のみならず周辺地域への誘客を図る絶好の機会と捉え、ハード・ソフト両面でさまざまな事業を予定していたと思います。今後の活性化策について、商工観光労働部長にお伺いします。
○副議長(服部 一君) 商工観光労働部長岡本圭剛君。
  〔岡本圭剛君、登壇〕
○商工観光労働部長(岡本圭剛君) 県では、追加登録の審議が延期された期間を有効に活用し、地元自治体や地域住民の皆さんの盛り上がりも広げていけるように取り組んでいるところです。
 具体的には、ハード面として、世界遺産の保全と活用の中核施設である県世界遺産センターのリニューアルや来訪者への情報提供を行う誘導板、解説板を設置するなど、関係市町と協力して受け入れ体制の準備を進めているところです。
 ソフト面においては、10月24日から10月26日の間で審議が予定されているユネスコ世界遺産委員会直後の10月31日に東京での世界遺産シンポジウムの開催を予定しており、時期的にも、より一層効果的に開催できるものと考えております。
 また、その他の取り組みとして、追加登録が予定されている地域での環境保全トレッキングの開催などについても準備を進めているところです。
 これらの取り組みとあわせて、各種パンフレットやウエブサイトといった来訪者向けのツールの整備はもとより、雑誌などさまざまなメディアを活用しながら積極的に情報発信を行い、誘客に努めてまいります。
○副議長(服部 一君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 不幸なことはあったんですが、考えようで、不幸をチャンスに変えると、それが和歌山県でございますんで、またより一層頑張っていただいて。
 1つ思ったことがありまして。当日、新規登録の部分についてはどんどん報道されておりまして、これは一緒に登録されておったら、東京のことばっかり言うのがどっちかというたらマスコミでございますので、東京の新規登録のことが大きく取り上げられましたので、今度は10月には東京の新規登録はございませんので、どっちかというとこの和歌山のことを思いっ切りマスコミに取り上げていただくように、「不運なことあったけど、10月にこうなりましたよ。和歌山はすごいで」というようになるように、またマスコミのほうにも働きかけていただけたら効果が倍増するんではないかと思いますので、要望のほうをよろしくお願いしときます。
 (3)であります。道路案内標識、世界遺産案内標識についてであります。
 黒河道を初め、22地点もの新たな世界遺産が登録されることになります。そして、先ほどの地図にもありましたが、今年度中には京奈和自動車道が、阪和自動車道、そして南阪奈道路、そして西名阪自動車道と連結される予定になっております。紀の川左岸農道の整備もかなり進んでおります。
 このような状況を踏まえますと、特に京奈和自動車及びその周辺の道路の道路案内標識、世界遺産案内標識になると思うんですが、その設置が重要であると考えます。今、現状でもよく私の地元の皆さんに言われるのは、京奈和自動車の東向き、奈良県に向かって行くほうの看板というのは、かつらぎ町、高野口のあたりにかなりすばらしい看板が設置されておるんですが、奈良県から和歌山県に入ってくるほう、西向きのほうはちょっと手薄いんではないかなという御指摘をよく受けるんです。
 これは私の要望なんですが、奈良県から和歌山県へ入ってくると、もう「世界遺産では日本一の和歌山県」ぐらいの看板があってもいいんではないかなと。これを思うのは、実は富岡製糸場のほうに僕行ったときに、「どちらからお越しになったんですか」と聞かれたんですわ。そのときに「いやあ、私、和歌山県なんです」と言うたら、その人が何とおっしゃったか。「あ、世界遺産の和歌山県ですね。うちら、もうこの間できたところなんで大先輩ですね」と、こういうお話やったんです。ひょっとしたら、全国から見るとやっぱり世界遺産は和歌山県、このようにもう思っていただいてると思いますので、奈良県もいろいろありますが、いや、私は和歌山県のほうが世界遺産にかけては圧倒的に上やと思いますので、どんどんどんどんそのアピールができるような、そういう道路案内標識の工夫とか、世界遺産案内標識の工夫とか、やっていただけたらなあと思います。
 地域の活性化につながる道路案内標識の設置について、県土整備部長にお伺いします。
○副議長(服部 一君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 道路案内標識の設置について御質問を頂戴いたしました。
 県内の京奈和自動車及び周辺の一般道路に現在設置されております世界遺産を案内する道路標識につきましては、紀北東道路の開通に合わせて、国土交通省、県及び関係市町の道路・観光部局等が連携調整し、設置した経緯がございます。
 今年度内には京奈和自動車が阪和自動車と西名阪自動車道に連結され、近畿圏だけでなく本県と中部圏とを結ぶ高速道路ネットワークが完成いたしますことから、本県を訪れる観光客の増加が予想されていると考えてございます。さらに、黒河道を初めとする資産が世界遺産に追加登録される見込みであることを踏まえまして、県としては、前回と同様に、国土交通省、関係市町と調整を図るべく準備を進めているところでございます。
 今後、世界遺産追加登録予定地に円滑かつ安全に誘導し、観光振興にもつながる道路案内標識の設置が実現できるよう調整してまいりたいと考えてございます。
○副議長(服部 一君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 設置に向けて検討するということで、活性化につながるような設置に期待しておりますので、どうかよろしくお願いします。
 それでは、大項目3、地域経済の活性化に向けて、(1)県民の期待に応える地域経済の活性化について質問いたします。
 いかにもふわっとした題名になっておるんですが、安倍政権においてローカル・アベノミクス、これを深化させよう、成長戦略を推進しよう──この重要な役割を担っているのが経済産業大臣ではないでしょうか。その重要なポストに、本県選出の世耕参議院議員が就任されました。このことで県民の皆さんからよく聞くことがあるんです。県経済の活性化に向けて県民の期待はかなり大きくて、特に経済界の皆さんからは、県と国がより強烈なタッグを組んで取り組んでほしいなあと。
 そしてまた、私の地元からは、知事の御英断で企業誘致のほうがかなり進んでおります。また今度新しく挑戦していただけるということなんで、その企業誘致にやっぱり、何と言いますか、より一部上場企業の皆さんが来ていただけないかなという、その期待がどうも膨らんでいるようであります。
 先日、大臣が橋本市のほうで国政報告会というのをしたんですが、そのときに私の地元、企業誘致用地があるのが私の地元なんですが、地元の皆さんが何ておっしゃったかといいますと、仁坂知事がこれだけ頑張ってくれとるんで、仁坂知事を応援して一部上場企業が来るように大臣に言うてくれ、この声が一番大きかったんで、もう私、そんなおこがましい、大臣にそんなことよう言わんよと思うてたんですが、県民の思いを反映さすのが私の仕事でございますので、大臣のほうに、どうか仁坂知事を応援していただいて、一部上場企業がこの地に来るようにということでお話はさしていただけたんですが。
 そのぐらいやっぱり企業誘致も知事のおかげで頑張って、今現在、33社が橋本市に来ております。協定しております。そのうち26社がもう創業してるんです。雇用が大体800人近く生まれておりまして、そのうち半分とちょっと多いぐらいが橋本市在住なんです。そして、41人はほかから転出してきてるんです。これは橋本市だけですので、県内になるともうちょっと県内雇用は多いかもわかりませんけど、そのような状態になっておりますので、今はもう何せ知事に頑張っていただいてるんで、大臣、知事を応援してくださいと、そういうふうな状況になっております。
 ここでちょっと、質問の途中なんですが、先日来、企業誘致用地の周辺の県道につきまして特段の御配慮をいただきまして、今回一般質問に立っておりますのは地元県会議員で私だけでございますので、中本議員、中西議員ともども御礼申し上げます。知事の特段の御配慮、ありがとうございました。
 それでは、質問に戻らしていただきます。
 しかし、大臣が誰であっても、和歌山県の発展のために全力を尽くす仁坂知事であり和歌山県議会でありますが、県経済にとって絶好のチャンスといえばチャンスであるんではないでしょうか。こうした状況を踏まえ、県経済の活性化に向け今後どのように産業振興を図っていくのか、県民の期待に応えていくのか、知事にお伺いします。
○副議長(服部 一君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私は、知事就任以来、積極的な企業誘致、わかやま元気ファンド等による開発支援、技術振興対策、プレミア和歌山等の販路開拓等、産業振興に資するさまざまな施策を講じてきたところであります。地域経済を活性化するためには仕事をつくることが重要でありまして、県内産業の競争力を高め、県内経済の好循環を図っていく必要があると思います。
 まず、企業誘致については、紀北橋本エコヒルズがほぼ完売いたしましたので、あやの台北部用地の開発に着手したところであり、今後も、積極的な企業誘致活動を一層推進してまいりたいと思います。
 次に、県内企業の競争力の強化については、先駆的産業技術開発支援や制度融資等による企業の新商品・新技術の開発支援や、国内外の展示会等への集団出展、商談会の開催等の販路開拓支援などに引き続き注力してまいりたいと思います。
 さらに、県内企業の新陳代謝を促し、産業を活性化するため、これは新しい試みですが、創業、第二創業を支援していくことにしておりまして、今年度よりわかやまスタートアップ創出として、全国からメジャーなベンチャーキャピタルやファンド等を集めて創業支援チームをつくり、これからの県経済の新たな担い手の育成をちょうど始めたところでございます。
 今申し上げましたのは県の政策を中心にして申し上げましたが、議員御指摘のように、何も県の政策だけで産業を助ける必要はないんでございまして、国はもっと強力な政策を持ってる場合も多々ございます。したがって、そういうところもうまく使わしていただきながら県の産業、企業を強化していきたい、そんなふうに思っております。
 そういう意味で、世耕大臣の就任を契機にさらに国としっかり連携しながら、県民の期待に応えられるように和歌山経済の活性化に取り組んでまいりたいんでございます。
 あわせて、実は現在ある企業がさらに元気になり、その企業に勤めておられる方の所得がふえるというためには、かねて私はいつも申し上げてるんですが、輸出採算のある大企業から取引先の中小企業への価格転嫁が進まなけりゃいけないというふうに思っております。実は私はそれが持論でございまして、世耕大臣が官房副長官でいらっしゃったときも官邸によくお邪魔して、そういう御相談をしたり、お願いをしたり、ずっと続けてまいりました。非常に心強いことに、世耕大臣は就任後、事あるごとにこのことについて明言されていらっしゃいます。しかも大臣は、粘り強くしつこくやるとおっしゃってくれておりますので、期待したいと思います。
 これが実現すれば、地方の中小企業の業績が向上しまして賃上げが可能になってまいります。そうすると地方の消費向上につながって景気拡大に一遍に火がつくということになると思いますので、これからの世耕大臣の御活躍にも期待をし、我々も一生懸命頑張っていきたいと考えております。
○副議長(服部 一君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 前向きな答弁、本当にありがとうございました。世耕大臣にも活躍していただき、仁坂知事には和歌山県の経済の活性化に取り組んでいただき、今が一番ええチャンスなんで、この機会を逃さずに、私、議員としてもできることを精いっぱい頑張らしていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。
 それでは、(2)創業支援についてであります。
 経営者の高齢化の進展に伴い、本県におきましても、中小企業、小規模事業者の数は年々減少を続けております。これまで地域経済を支えてきた中小企業、小規模事業者の皆さんが市場から退出することで地域の活力が失われてきております。
 こうした状況の中、先ほど知事も言われておりましたが、創業・第二創業支援など県内企業の新陳代謝を促すとともに、これからの県経済を牽引する新たな地域経済の担い手を創出する必要があると考えます。本県の取り組みについて、商工観光労働部長にお伺いします。
○副議長(服部 一君) 商工観光労働部長。
  〔岡本圭剛君、登壇〕
○商工観光労働部長(岡本圭剛君) 創業につきましては、全国的に創業後10年で3割、20年で半分の企業が撤退している中、開業率は低下傾向にあり、また、創業への参入障壁も高まっております。
 県内におきましても同様の状況であり、これを打破するために、創業が盛んなシリコンバレーやイスラエルでの創業支援のシステムをもとに、県で新たな仕組みを構築いたしました。
 その具体的な事業としてわかやまスタートアップ創出事業を開始し、創業者を育てるベンチャーキャピタルなどから構成するスタートアップ創出支援チームを本年4月に設置したところです。8月には、県内創業者、第二創業者とスタートアップ創出支援チームとのマッチングイベントを開催し、今後、支援チームから創業者に対してハンズオン支援や事業提携・出資などにより、事業の全国展開支援を図ってまいります。
 また、創業、第二創業の掘り起こしとして、創業セミナーを本年6月に和歌山大学と県立情報交流センターで開催し、創業に関心のある方など多数の御参加をいただいたところであり、さらに大阪、東京でもセミナーを開催し、創業者を発掘していく予定です。
 今後とも、創業者への充実した支援策を展開し、「創業するなら和歌山で」といった強い思いで取り組んでまいります。
○副議長(服部 一君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 「創業するなら和歌山で」ということで、前向きに答弁いただきまして本当にありがとうございます。なかなか一生懸命取り組んでいただいておるということで、安心しております。より一層活性化するようにお取り組みいただきますように、よろしくお願いします。
 そして、先日、9番議員さんのほうからも継承の部分ということでお話があったと思いますが、それも私も大事なことやと思いますので、それも同様に取り組んでいっていただけたらなあと思いますので、要望さしていただきます。
 以上をもちまして、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
○副議長(服部 一君) 以上で、岩田弘彦君の質問が終了いたしました。

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