平成28年6月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(花田健吉議員の質疑及び一般質問)
平成28年6月 和歌山県議会定例会会議録
第6号(花田健吉議員の質疑及び一般質問)
人名等の一部において、会議録正本とは表記の異なるものがあります。
正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。
質疑及び一般質問を続行いたします。
13番花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕(拍手)
○花田健吉君 こんにちは。お昼も済みまして少しほっとしてるところですが、もう今議会の最後の質問者として登壇させていただくことになりました。議員各位には、連日御精励、お疲れさまでございます。
それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問をさしていただきます。
最初に、森林環境保全整備についてお尋ねをいたします。
和歌山県は、県土の大半が森林に占められています。私たちの祖先は、森とともに暮らしてきました。特に昭和40年半ばまで、私たちの生活にとって木材はなくてはならない必需品でした。現在のようにガスや電気が普及していなかった時代でしたので、食事をつくるにも風呂を沸かすにも全て木材に頼っていました。
しかし、高度経済成長が始まると急速に生活様式が変化し、私たちの生活の中にガス器具や電気器具が普及いたしました。都会には人口が集中し、住宅の建設ラッシュが始まり、木材需要が急速に伸び、杉、ヒノキの供給が追いつかなくなり、外材を輸入するようになりました。
国は、全国各地に杉、ヒノキの植樹を奨励し、我が県においても例外ではなく、至るところの自然林が人工林化していきました。しかし、このとき私たちは将来の自然環境に及ぼす影響をほとんど考慮せず、半世紀の時が経過いたしました。現在においても身に迫る危機感を持っている方は少ないと感じますが、私は、旧美山村に生まれ育ちましたので、当時の山と現在の山の違いがはっきりとわかります。
私たちの幼少のころは、学校から帰るとすぐに友達と山に入り、いろんな遊びをしたものでした。竹を使って紙鉄砲をつくったり、秋にはシイの実、アケビとりや山芋掘り、冬にかけて野鳥をとる仕掛けをたくさんつくって、その仕掛けを見て回るのが日課でした。また、台所のかまどや風呂で使うまきを、土・日曜日になると家族で山から木材を切り出し、まき割りをしたものでした。
我が国の森林の自然再生は、伐採から約30年から40年で復元されるという世界でも有数の早さであり、山林は、生活必需品のまきを伐採、利活用することにより、老木から若木へと再生される中で健全に管理されていました。しかし、時代の変化とともに私たちは、森との暮らしから離れていったのでした。
私たちが山に入らなくなり、人工林が成長していく過程で山の環境は劇的に変化していきます。杉、ヒノキの人工林は、成長するに従い、下刈り、間伐・枝打ちをして育成管理をしていますが、落葉樹や花木は育たず、山肌は昼でも薄暗く、土や石がむき出しになっています。
また、自然林も、木材需要がなくなったため伐採のために山に入らなくなり、シイやカシの木などの常緑樹の高木が鬱蒼と生い茂り、落葉樹などの中低木が育ちません。冬になっても青々と生い茂った山には枯れ葉が落ちず、人工林の山と同じように山肌は荒れ、急峻な地形の多い紀伊山脈は石や岩がむき出しになっており、下の人家や通行する車が大変危険な状態にあります。
また、イノシシや鹿、猿等、山中に食べ物が減少し、人里近くまで出没するようになり、農作物等に大きな被害が出ています。
また、山は、降った雨を涵養する力が弱まり、昨今頻発する集中豪雨にも耐え切れず、深層崩壊の危険が高まり、一旦土石流が発生すると下流に甚大な被害をもたらす事例も多くなってきました。
さらに、落葉樹の減少で落ち葉が少なく腐葉土を形成しなくなることで栄養分を醸成することができず、結果、河川に養分を供給することができなくなり、むき出しになった表土は少しの雨でも河川に流れ込み赤茶色に濁り汚泥化する等、環境も劣悪化しました。
そして、河川が養分をもたらさなくなったため、海の、特に沿岸の生態系も変化しました。藻が育たず、プランクトンの減少は近海の魚類や貝類、イセエビ等の減少にもつながり、沿岸漁業にも大きな影響を与えています。
蒸発した水分が大気中で雲になり、雨となって地上に戻るという水の循環が山林という自然のフィルターをくぐることで絶妙に環境保全や災害防止の機能を有していましたが、現在の山林はその機能が著しく低下し、まさに負の連鎖が起こっていると言っても過言ではありません。
最近、大変悲しい出来事がありました。5月の連休に島根県で道路を走っていた自動車に落石が激突し、助手席に乗っていた女子大生が亡くなりました。彼女は、今春大学に合格し、前途洋々の人生を歩み始めたばかりでした。突然の不慮の事故に遭われた彼女や御遺族の皆様にかける言葉も見つかりません。心から哀悼の誠をささげ、御冥福をお祈り申し上げます。
当時の報道によりますと、全国各地で落石事故が最近多くなっていると告げられていました。今なお余震が続く熊本地震でも、南阿蘇村で幅10メートルほどの岩石が落下しました。途中、奇跡的に樹木にひっかかって200メートル下の集落まで落ちることなく、奇跡的に大惨事を免れました。和歌山県も、南海トラフに起因する大地震が起こったとき、各地で山崩れや落石による被害が心配です。
私の友人で地積の仕事をしている方がいます。彼らの話を聞くと、今の山は本当に危険な状態にある、山に登ると今にも落ちそうな大きな石や岩がむき出しになっており、台風や豪雨で木が揺すられたり山肌が崩れたりすると、とまっている岩石は下の道路や人家に真っ逆さまに落ちていく、そんな山がたくさんあると教えてくれました。また、シイやカシの木も老木となり、枯れて倒木のおそれがある大木が多くなってきたとも聞いています。一見、緑豊かな山々は、その実、山肌は大変危険な状況にあるのです。
先ほども述べた島根県の事故を受けて、国は落石危険箇所の調査を各都道府県に通達したと聞きましたが、我が県の道路への落石危険箇所の調査及び整備状況はどのようになっていますか。県土整備部長にお尋ねをいたします。
○議長(浅井修一郎君) ただいまの花田健吉君の質問に対する答弁を求めます。
県土整備部長森戸義貴君。
〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 県管理道路における落石危険箇所につきましては、平成8年度に点検を行ったところ、3461カ所が抽出され、このうち対策が必要な箇所が1908カ所となっていました。
その中から、重点的な対策として、緊急輸送道路における対策が必要な箇所491カ所の対策を進め、平成27年度末までに350カ所の対策が完了しています。それ以外の箇所についても、落石が発生するなど緊急を要した箇所は、必要に応じて対策を行ってきました。
また、平成25年度には、緊急輸送道路を対象に、平成8年度の点検において「対策が必要」や「観察が必要」とされた箇所について再度点検を行い、危険箇所の変状等を把握しております。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 次に、道路法第44条の規定についてであります。
御承知のように、道路法では、道路管理者は、道路の構造に及ぼすべき損害を予防し、または道路に及ぼすべき危険を防止するため、条例で定める基準に従い、道路に接続する区域の一側につき20メートル以内について沿道区域として指定することができ、この沿道区域における土地、竹林または工作物の管理者には、これらの土地等からの損害及び危険を防止する義務が課せられるとともに、道路管理者は、当該土地等の管理者に、施設を設ける等必要な措置を講ずるべきことを命ずることができるとあります。
道路管理者が措置命令をしたにもかかわらずこれに従わない場合には、行政代執行もできるとなっていますが、全国的には道路条例を設置してない都道府県もあると聞いています。本県はいかがですか。
○議長(浅井修一郎君) 県土整備部長。
〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 御質問のありました道路法第44条に規定されている条例を本県で制定しているかとの御質問でございますが、本県では現在制定をしておりません。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 していないということなんで、現在の森林所有者は、地元に住んでる場合でも高齢化が進み、その多くの子供たちは都会に出てしまい、自分が管理しなければならない山の現状を知らないし、知っていても経費のかかることだからどうすることもできない状況にあるのではないかと推察をいたします。
森林所有者に山林の現況をいま一度御認識いただき、今後の対策を考えていかなくてはならないときに来てると思います。道路管理者として、通行の安全確保のために沿道条例を制定し、所有者に啓発し、その責務を自覚していただくことも必要な時期に来ていると考えますが、県土整備部長、いかがですか。
○議長(浅井修一郎君) 県土整備部長。
〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 道路法第44条に規定されている条例につきましては、先進自治体の事例の調査及び条例制定により得られる効果の検証にまずは着手させていただきたいと考えてございます。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 よく先進県のというか、条例を制定してる県の実情等、お調べいただいて、もし我が県にもできるようであればお願いしたいと思います。
次に、知事は、県民の生命を守るという重要な責務を課せられてることは申すまでもないことですが、危険な山林の管理責任についてお尋ねをいたします。
落石はもちろん、樹木が朽ちて道路に落ちてきそうなところも多く見受けられるようになりましたし、また、道路に覆いかぶさる樹木を避けるため、センターラインを越えなくてはならないような箇所もたくさんあります。このような危険な状況にある山のほとんどが個人の所有によるものと考えられますが、もし私たちが道路を通行中、落石事故の被害に遭った場合、その損害賠償責任は誰にあるのでしょうか。
島根県の場合は、危険箇所の通報を受けていたにもかかわらず改修していなかったということで県の賠償責任が追及されたようですが、一般的には、落石事故があった場合、損害賠償責任は誰にあるとお考えですか。知事、お答えください。
○議長(浅井修一郎君) 知事仁坂吉伸君。
〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 落石事故の損害賠償責任については、道路管理上の瑕疵が認められる、そういう場合は道路管理者がその責任を負うことになるわけでございます。
ただ、事故にはさまざまなケースがあって、それで瑕疵があるとかないとかいうのもいろいろな議論があると思います。その状況把握と原因究明がなされないと、一義的にその責任が誰にあるのか明確にすることはなかなか難しいのが実情ではないか、そんなふうに思います。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 当局としてはそういう答弁だろうと思うんですけども、じゃあ、もし被害に遭った方の立場からすれば、山の管理者に責任があるのか、道路管理者に責任があるのか、その損害賠償は誰がしてくれるのか。僕は、被害者救済ということであれば、その道路を通すときに用地を取得して道路をつくったという道路をつくった段階の話もあると思いますけども、地主からすれば、用地協力をして道路をつくって、その上から落ちてきた石で私が何でそんな責任とらんならんねと森林所有者は思うかもしれませんし、道路管理者にすれば、あなたの財産の管理がちゃんとできてなかったからじゃないかという、そんな投げ合いをしてる間に、当の被害に遭われた被害者はそっちのけでその議論になってしまうとどうかなというとこもあるんで、だから僕は沿道条例という話を今したんです。きちっと所有者にも管理意識を持ってもらうこと、そして当局もやはり日ごろからそういう危険箇所を把握して事前に対応しとくこと、これが大事だと思いますんで、よろしくお願いしたいと思います。
次に、農林水産部長に森林所有者の管理意識の啓発についてお尋ねいたします。
今も申し上げましたが、県が定めた和歌山の森林及び樹木を守り育てる条例第15条に広報や啓発に努めるとありますが、森林所有者の管理意識は進んでいますか。農林水産部長、お答えください。
○議長(浅井修一郎君) 農林水産部長鎌塚拓夫君。
〔鎌塚拓夫君、登壇〕
○農林水産部長(鎌塚拓夫君) 農林水産省が平成23年に実施した林業経営に関する意向調査によると、5割を超える森林所有者が「山林は保有するが林業経営を行うつもりはない」と回答しております。これをもって直ちに本県においても管理意識を持たない森林所有者が5割を超えると言うことはできないものの、県内の森林組合等からの情報を勘案すると、相当な割合になるのではないかと考えております。
森林所有者の管理意識の啓発については、これまでも、森林整備地域活動支援交付金などを活用し、計画的かつ一体的な森林の施業に必要な現況調査や各種の地域活動を支援することにより、市町村、林業事業体と連携して進めてきたところであります。加えて、平成24年度に施行された和歌山の森林及び樹木を守り育てる条例に基づき管理意識の啓発を図ってきたところでもあり、これらの取り組みにより一定の成果があったものと考えております。
今後は、森林所有者の森林管理意識の醸成がより一層図られるよう、さまざまな機会を捉え、啓発に努めてまいります。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 もう何年前でしたかね、自民の森というのも我々自民党和歌山県連で主催しましたし、企業の森ということで、それぞれの企業も森林に大変関心を持っていただいて、いろんな森林整備にお力をいただいてるということは私もよく知っておりますんで、まるっきし森林管理者が、また県も含めて山を放置してるというのではないのは私もよくわかってますが、やはりもう少し所有者の管理意識を持っていただきたいなというのを思いまして、今回質問した次第です。
次に、仁坂知事は、景観条例や災害時の避難道の確保のために老朽化した家屋の撤去ができるよう条例を制定し、県民の生命と美化を守る政策を進めておられます。
町なかにある倒壊寸前の家屋も台風や地震の際は大変危険でありますが、森林も危険な箇所がふえてきました。仁坂知事も、先ほど述べた和歌山の森林及び樹木を守り育てる条例を全国植樹祭を記念して制定されておられますし、今年度も森林環境保全整備事業として7億余の予算を計上していることからも、その危険性と整備の必要性は十分に御理解いただいてると考えます。
一方で、森林整備の促進に欠かせないのは経済観念ではないでしょうか。自分の所有する森林が財産として評価され、利活用され、収入につながるとなれば、結果、自然と森林整備が進んでいくと考えられますが、搬出してくる木材の利活用についてどのようなことが期待されますか、お答えください。あわせて、今後一層荒廃が進むと考えられる森林の環境保全について、対策をお答えください。
○議長(浅井修一郎君) 知事。
〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 議員御指摘のとおり、中山間地域では、生活様式の変化、林業の衰退等に伴い、人々は森林から遠のき、適正な管理が行われない森林が増加しております。これにより森林の荒廃が進み、それに伴って落石や倒木に起因する被害がふえてくることを議員御懸念ですが、私も同感でございます。
このような状況を改善していくためには、適切な時期に刈って出荷して、また植えて育てるという森林の循環利用を進めることが必要でございますが、それには森林から生産された木材を有効に活用して、森林所有者を含む地域全体にお金が残る仕組みが必要であります。
このために、県では、限られた予算の中でより効果的、集中的な素材生産支援を実施するために、ことしから林業生産を主とする経済林と保全を目的とする環境林に新たに分けて、森林ゾーニングを行って、そして経済林を対象に林業の生産性を高めて増産につなげるという取り組みを実施しようとしているところでございます。
具体的には、素材生産目標として、平成25年度実績16.6万立米を、平成31年までの5年間で23万立米まで増産する計画であります。このため、新たに経済林の中の重点エリアを設定して、作業道開設や高性能林業機械導入など、基盤整備支援を行うことで低コスト林業を目指してまいりたいと思います。
あわせて、これは間接的な手段になりますが、林業経営のノウハウを学んだ、あるいは林業技術のすぐれたものを持った人を育成する農林大学校林業研修部を新たに設置するというふうにしたいと思っております。
これまでも森林組合と民間事業体の連携強化にも取り組んできましたが、とりわけ紀州材の販路開拓が重要でありまして、集成材とか合板への活用もさらに進めてまいりたいと思います。
また、さらに、森林から生産された木材が資源として適正に評価され、それがまた森林整備への原資となるよう、近年注目されている木質バイオマスのエネルギー利用等も含め、さまざまな用途への拡大を進め、木材需要の拡大を図るということをやりたいと思います。あわせて、木質バイオマス関連企業の誘致にも取り組んでいるところであります。
このような取り組みにより木材の生産と需要が拡大すれば、人々が森林に向け手入れが進み適正な森林管理が図られるため、森林・林業の好循環が生まれるような取り組みを、そういうふうなものを狙って一層進めてまいりたいと思います。
また、ちょっと違いますけれども、今、保存林、生物多様性の観点も含めて、あるいは環境の保全ということも含めて、安全も含めて保全する森林を残していこうというふうに思っとるんですが、そのときに、和歌山県は民有林が物すごく多いもんですから、今は無理をしてそういう方々に自然林として置いといていただいてるんですが、やっぱりこれはちょっと無理があるだろうというんで、紀の国森づくり基金などを活用さしていただいて、今までも市町村が行う保全事業なんかに補助金を出してまいりましたが、県も自分でできるようにしていって、林業経営者が無駄な資産を持ってるというのはやめていただいて、それで、今度は林業経営に専心していただくというふうにしたらいいんじゃないかというふうなことも考えております。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 次、議案第182号、農業大学を農林大学に改編するということでお尋ねしようと思ったんですが、一部ちょっと今もう答弁のほうをしていただいた部分もありますが、せっかく議案第182号が上程されておりますので、これについて、少し重複するかもわかりませんが、御質問させていただきたいと思います。
林業は時代とともに激変し、森林経営は今現在、大変厳しい状況に置かれてるということは御承知のとおりであります。中でも、林業従事者の高齢化に伴う後継者不足と、それに伴う伐採技術の継承が心配されます。
農林業は、工場で機械を使って作業し、製品を生産するのとは違います。テキストやマニュアル本で習得できるものでもありません。自然の影響を強く受けるため、先人の経験則が大変重要なスキルと考えます。特に林業は危険な作業も多く、それゆえに、現在従事している林業従事者の積み上げてきた経験が必要不可欠であります。経験に裏づけられた伐採技術はそう簡単に習得できるものではありませんが、まだ林業従事者が健全な現在、できるだけ早くその技術を継承する体制を構築するべきであると考えます。
そこで、知事に再度、重複するかもわかりませんが、お尋ねいたします。
このたびの農業大学から農林大学への改編の趣旨とその目的をお答えください。また、この農林大学林業研修部の修了生の進路、就職先についてどのようにお考えですか、お答えください。
○議長(浅井修一郎君) 知事。
〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 本県の豊富な森林資源を適切に管理し、また有効活用することは、安全で豊かな県民生活を実現するためにぜひ必要なことであります。しかし、一方では、現実の問題として、なかなか林業も苦しいもんですから、林業従事者の減少と高齢化が進んでおり、森林資源を適正に管理、活用できる担い手の確保と技術の継承が喫緊の課題であるというふうに思います。
これまでは、林業経営者がなかなか力があった場合がありまして、特に技術的には企業の中で勉強してもらうということが多かったんではないか、森林組合も同じだと思いますが。しかし、なかなかそれも大変だろうということで、この状況を解消するため、このたび農業大学を改編し、新たに農林大学校林業研修部を開設することにしたいと思っております。林業研修部には、主に新規就業希望者を対象とした林業経営コースと、それから、既に林業に従事している者を対象としたスキルアップコースの2コースを設置する予定であります。
林業経営コースでは、森林・林業経営学の基礎を身につけ、将来林業経営を担える人材、実践的な技術や知識を身につけて第一線で活躍できる人材、多面的でかつ幅広い視野を持った人材を育成し、後継者不足の解消を目指していきたいと思います。
スキルアップコースは、本県特有の急峻な地形に応じた林業架線技術を身につけ継承できる林業架線技術者と、林業事業体の中核としてオールラウンドに活躍できる林業技能作業士になるためのもので、すぐれた技術を継承できる基盤づくりを行ってまいりたいと思っております。
これらの研修を通じて有能な人材を継続的に育成することによりまして、新たな林業の担い手を確保し、林業生産活動を活発化させ、活力ある山村地域の創出を図ってまいりたいと思っております。
卒業生の問題でございますが、一部は林業企業から派遣されてくるということも期待しておりますが、そうでない場合もあると思います。林業経営コースの特徴は、1つは、優良経営体の協力により、実践的な森林・林業経営を教えることでございます。2つ目は、現場経験豊富な林業事業体の協力により、講義やインターンシップを受けさせること、3つ目は、林業の現場で必要となる機械等の運転に必要な15の資格を取得させるということであります。
1年間の研修修了後は、研修で得た知識、技能を生かして、林業家の後継者としてもうかる林業経営を目指す者、それから、県内民間林業事業体に就職して事業体の幹部として経営の中核を担う者、県内森林組合に就職して活躍する者、それぞれ就職先事業体の将来を支える中核的人材として大いに活躍してもらいたいと期待しとるところでございます。
スキルアップコースについては、研修修了後は、所属事業体──多分、もともとどこかに所属してる人が多いと思いますので、そういうところで林業架線を活用した素材生産の中核を担い、架線技術を継承する人材、あるいは林業事業体におけるオールラウンダーとして現場班長なんかになってもらえるような、そういう人材を期待しております。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 御答弁ありがとうございました。
ことしの予算のあれをずっと見せていただいて、知事はことしは林業にかなり力が入ってる、そのように私は感じまして、大変うれしく思ってます。
農業大学とか水産試験場とか、いろんなところで、案外、特に農業なんかは自分の土地で作物をつくるというようなことがありまして、非常に後継者を育成するという意味でも農業大学というのは一定の役割を果たしてきたんだろうと思うんですけども、林業は今までどういうことだったんだろうと。
今回、この182号議案を見て、ちょっと私は驚きました。初めて林のほうに目を向けていただいたんかなあと。そしてまた、バイオマス発電のこともことしは企業誘致の枠組みの中にも入れていただいておりますし、大変一貫して、先ほど申し上げましたように、ただ何か施策を打つだけではなくて、やはりそこには経済という循環するものがないと、なかなか技術を継承していったり後継者をつくっていくということは難しいと。その中で、そういう総合的に知事が考えていただいて、今の条例の改編やら木質バイオマスへの施策を打っていただいてるんだなあというのを思って、これは1つのサイクルとして一貫性があるなあということで非常に私も心強く思ってるところなんで、ぜひ林業政策について今後もお力をいただきたいと思います。
私の知り合いで、全国のモノラック協会というのがありまして会長さんがいらっしゃるんですが、大阪の方ですけども、その方と前に一度お話しする機会がありました。その方のお話を聞くと、九州地方ではもう既にモノラックを用いて、山林にモノラックを引いて──この辺やったらミカンとかの畑にはモノラックを敷設してるんですけども、九州のほうでは、もう木材用のモノラックも敷設して運んでる例もあるというのをお聞きしました。
架線技術とか――路網をつくって搬出するという方法が主流だと思うんですけども、路網の場合は山をぐるっとS字に切っていきますんで、たくさんの集中豪雨のような雨が降ったときにその路網自体がまた危険な状況になるとも聞いてるんで、このモノラックというのは、まさしくもうすうっと縫っていくような、で、枝葉を張って現地へ──1つのあれは、林業は、朝起きて、ほんで弁当と機械を提げて現場へ行くまでで2時間ぐらいかかると。向こうで一服して作業をすると。暗くなると今度は帰ってくるのが危険なんで、もう4時ぐらいには仕事を終えて帰ると。じゃあ、現場で実際仕事をしてる就労時間というのは大変限られてるというのを聞くんですけども、こういう路網も車で運搬できるのは物すごくいいんですけども、このモノラックも、人とそういう機材を持っていく、そしてまた搬出にも使える、帰りもまたそれで帰ってこれるということで、山での就労時間がかなり長くとれるというようなこともありますんで、これもひとつ御研究をいただいて、この農林大学の1つの――モノラックの敷設整備の技術なんかも今後取り入れられたらいかがかなあというように感じましたんで、これは提案として申し述べておきます。
次に、県道御坊美山線の株井峠の改修についてお尋ねをいたします。
日高川沿いに御坊市から観光地龍神温泉まで延びる当路線は、まさしく日高地方の背骨とも言える路線で、中山間地域の経済や生活を支え、御坊市に集中する病院への緊急搬送のための重要な命の道でもあります。知事は、この路線の重要性を御理解いただき、御坊美山線の道路改修が飛躍的に進み、大変利便性が向上いたしました。
しかし、最近多発する集中豪雨により株井トンネルの両出入り口が通行どめになり、仮復旧による片側通行で長い間、大変通行者に御迷惑をおかけいたしておりました。また、この区間は毎年冬になると降雪により通行できなくなることもありますし、凍結によるスリップ事故が懸念され、危険な状況にあります。さらに、船津側は急勾配、急カーブが続き、接触事故の危険性も高く、とても日高地方の重要路線の形態とは言えません。
この株井峠の改修は、昭和43年にされたと聞いております。約半世紀前ですから、自動車の保有数や交通量も少なく、車もそんなに大型化していない時代でした。当時、株井峠の改修は日高地方の最重要課題でしたので、いち早く取り組んでいただき、大変な難工事の末、見違えるような道路となりました。
しかし、時代は変わりました。現在は、ほかの路線のトンネルと比べ、重要路線であるにもかかわらず、照明が暗く、道路幅が狭く感じられ、大型車と対向するとき恐怖を感じます。今日まで、トンネルの水漏れ補修や照明器具の取りかえ等、改修工事をしていただいておりますが、バスやトラックと対向すれば徐行しなくてはならないほど狭く感じられます。
また、トンネルまでの道路も、急勾配のため急カーブが続き、鋭く歪曲しているため見通しが悪く、普通車は、トラック等の大型車の後ろにつくと追い越すことができません。20キロメートル程度のスピードに減速しなくてはならず、運転者のストレスになり、過去に事故も起こっております。
最近は、御坊市に通勤・通学する路線バスが運行されており、また、美山にある工場から製品を搬送する大型トラックが頻繁に往来し、その工場に通勤する方もかなりおりますので、朝晩はかなりの交通量になります。
そこで、県土整備部長にお尋ねをいたします。
県道御坊美山線の株井峠のトンネル及び登坂道路の現状認識についてお答えください。また、県道御坊美山線の株井峠の改修の必要性についてお答えください。
○議長(浅井修一郎君) 県土整備部長。
〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) まず、県道御坊美山線の県道たかの金屋線との交差点から県道御坊中津線との交差点に至る株井峠の約4キロ区間についての現状認識でございますが、この区間は、全区間にわたり車道幅員5.5メートルで2車線が確保されております。その中央部にある株井トンネルは、昭和43年に建設された延長215メートル、車道幅員5.5メートルとなっており、また、この株井峠では、先ほど先生からの御指摘にもありましたように、御坊側に最急勾配が11.9%の箇所があるとともに、最小曲線半径が45メートルの区間が3カ所ございます。
また、株井峠における通行規制の状況ですが、平成23年度から27年度までの過去5年間で、のり面崩壊により2回の通行どめを行っております。いずれの場合も全面通行どめは約半日で解除しましたが、本格的な復旧ができるまでの片側通行規制の期間として、それぞれ約9カ月、約5カ月を要しており、地域の皆様方に御迷惑をおかけしたと認識してございます。
続きまして、株井峠の改修の必要性についてでございます。
現在、県では、各生活圏の背骨に当たる県内の主要河川沿いの道路を川筋ネットワーク道路として重点的に整備を進めております。県道御坊美山線は、これを補完し、国道42号と日高川沿いの内陸部の集落を結び、地域の経済や生活を支える主要な幹線道路として重要な路線と認識しております。
当該路線の整備につきましては、川筋ネットワーク道路の整備推進に取り組む平成23年度以前から2車線化に着手しており、平成24年度までにおおむね2車線化が完了しております。さらに、災害時における株井峠の代替路の確保を図るという観点で、県が市町村道改良代行事業として整備し、平成13年度に開通した蟷螂トンネルを活用し、県道御坊中津線の下田原から上田原間の整備に平成27年度より取り組んでいるところです。
そうしたことから、現時点におきまして株井峠の抜本的な改修を行う予定はなく、引き続きのり面やトンネルの点検を行いながら、適切な維持管理に努めることとさせていただいてございます。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 うーん。今言う、その代替道路ということであれば、そら僕も、上田原から下田原、また上田原から三十木の間も大変狭いんで、あそこもそうかなと。ただ、右岸、左岸のどちらかちょっと私は専門的にわかりませんけども、その川向かいには、もう既に三十木─下田原間の代替道路が通ってるというのは御存じだと思うんです。あの株井峠の子十浦という地域からちょっと左側に入っていくと、そのままずうっと蟷螂トンネルまで、大体1.5車線の道がもうできてます。これは、多分、町道だと思うんですけども。その代替道路ということであれば、もう既に僕はあるんじゃないかなというふうに今思って、ほんで、実際あそこがこうなったときに、三十木から下田原路線を通るんじゃなくて、その対岸の道路を皆通って御坊のほうへ通っておりましたんで、代替道路というのでは、もう既にできてるんじゃないかなと思うんです。
また、下田原から三十木間の、これは住民の皆さんのために一刻も早く道路改修はしていただきたいと思ってます。しかし、それとは全く議論が違うと僕は思うんですよね、株井峠の改修というのは。
私が生まれた美山地区も、美山の熊野川というとこなんですけども、そこは昭和40年ぐらいですかね、もっと早いかもしれませんね、約2車線に近いような道路改修が、当時びっくりするぐらい、こんな道路つくってどうすんのよというような道路をつくっていただきました。私、小学校1年か2年のころでしたんで毎日通ってたんですけども、大変自慢の道路であったというふうに記憶しておりますし、その沿道には、その当時、地域の人が皆喜んで桜の木を植えて、長い間桜通りになっていました。今回の424号線の改修で一番最後の区間になってしまったんですけども、そこも改修していただいて、その桜は残念ながら切ってしまいましたけども、2車線の立派な道路に改修していただきました。
この株井峠も、当時大変難所でしたんで、地域の強い要望で多分一番最初に、半世紀近く前ですから、半世紀近くも前にあんな立派な道路をつくったんですから、よほどの要望があったんだろうと思うんですけども、当時のやっぱり技術とか交通量、いろんな条件でああいう急勾配の、急カーブの──そしてまた、あのトンネルは、聞けば25センチ、25センチ、普通の今の県道のトンネルよりも狭いらしいです。両方で言うたら50センチ狭いということなんですけども、やっぱりトンネルの中ですから、バスとか大型車はどうしてもセンターラインに寄って走るんですよね。そうすると、対向するときに普通車は物すごく圧迫感を感じますし、大型同士だったら本当にもう徐行せんとなかなか、すうっと走って通れるようなトンネルではありません。
まあ、でも通れるんだからいいじゃないかと、2車線あるんだからいいじゃないかという今のお言葉ではありますけども、私は、今言うたように、そこを通行する人、その道路を利用してる人からすれば、もう少し改修していただく余地があるんじゃないかなと。
それまでに、なかなかまだ2車線の幅員がとれていないところがたくさん御坊─美山間でもありましたんで、私はあえてずっと質問もしなかったし、県にも要望もしませんでした。しかし、全てもう2車線化していただきまして、ほとんど時速60キロで走れる道になっておりますけども、残念ながら今の株井峠だけはそんな道ではありません。
特に、中津から美山のほうへ抜けるところは急カーブが続きますし、トラックやバスが前を走ると、もう約20キロぐらいに減速してその後をついていかなくてはならないというような状況にありますんで、走ってる地域の人からすれば、もうちょっと何とか改修してもらいたいなあというのが皆さんの気持ちだろうと思うんで、今すぐにしろとは言いませんけども、いろんな地域で抱える、川筋でもまだ未改修の地区もあると思いますんで、そういうところは優先してやっていただいても結構ですけども、この株井トンネルも改修区間の1つだということは、知事、ひとつ御認識をいただきたいと思います。
最後に、小中学生の不登校児童と生徒の学力保障についてお伺いをいたします。
平成26年度、我が県の小学生1000人当たりの不登校児童の出現率が、岩田議員の話にもありましたけども、全国ワーストワンであり、中学生はワーストスリーであることがわかり、県民に衝撃を与えました。
不登校の児童生徒は、都会のほうが圧倒的に多く、和歌山のような田舎では少ないのではないかと思っていたのは私ばかりではないと思います。原因はそれぞれ異なると思いますが、不登校児や生徒を抱える御家族の心情を思うとき、大変胸が痛みます。
県教育委員会や学校関係者は、日々、彼らのために御尽力をいただいてることはよく存じ上げております。しかし、そこで問題となってくるのが不登校の児童生徒の学力保障の問題です。
学校に通えない児童生徒は、家庭学習を余儀なくされ、1人で勉強してる子供たちがほとんどではないでしょうか。学校から与えられた課題や宿題を家庭学習でこなしていくことは、不登校の生徒にとって大変なことであります。担任の教師にとっても、他の多くの児童生徒も指導しなければならず、不登校児童や生徒の学力の習熟度を把握し、適切に対処することは、時間的にも体力的にも困難だと考えます。
しかし、このような不登校生徒も、15歳になると中学校の義務教育課程が終了し、進学を考える時期が来ます。保護者の方も、子供の将来に大きな期待を寄せます。
しかし、残念なことですが、毎年、県内の高校では450人前後の生徒が退学しています。私が当選したころは大体500人規模だったんですけども、多分、生徒が今は少なくなってきたんで450人前後になってるんだと思います。せっかく進学したのに退学しなければならない理由として、4割以上の生徒が学業不振となっていますが、小中学校時代に不登校になってしまい、十分な学力がついていなかったのが原因ではないでしょうか。
そこで、教育長にお伺いいたします。
不登校児童生徒の学力を今後どのように保障していくのか、お答えください。
○議長(浅井修一郎君) 教育長宮下和己君。
〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 不登校の問題は、本県の喫緊の課題であり、学校教育の根幹にかかわる最重要課題であると考えてございます。
不登校児童生徒の学力保障につきましては、欠席が多くなってきた児童生徒に対して、放課後等を活用し、授業のおくれ等を取り戻すための補充学習を行ったり、欠席時には教員が家庭訪問を行い、個々の状況に応じた学習支援を行ったりしています。
また、不登校の児童生徒を対象に、学習の援助をしながら学校に復帰できるよう、県内では14市町15カ所に市町村が設置している適応指導教室で学校と連携した学習の支援を行っております。
確かな学力を身につけることは、児童生徒の生きる力の基盤となるものであり、学校教育の大きな使命の1つであると考えてございます。県教育委員会では、昨年来、和歌山県不登校対策に係る有識者会議を設置し、本県の不登校対策についてさまざまな意見をいただいているところでございます。今後、いただいた意見を、不登校児童生徒の学力の保障を初め、さまざまな施策に反映してまいります。
○議長(浅井修一郎君) 花田健吉君。
〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 ありがとうございました。
教育委員会とか、また現場の先生の今の御努力に対して、私は何も思うことはないんです。よくやっていただいてるんだろうと思ってます。
しかし、現実として、学校に行けない子供たちの学力はどうなんだろうかと単純に私も心配をしておりまして、そしていろんなデータを見ますと、やはり今言うたように、学力がついていけないというのも1つあるでしょうし、そしてまた、進路変更というのも4割ぐらいあるように聞いてるんですけども、この中にもそういう学力に起因するようなことで退学してる子がいてるんじゃないかなと思うときに、私ももう13年になりますし、毎年500人ペースで高校を中退してた、もう6500人ぐらいの方が私がこの県議会へ足を運んでる間に高校を中退されて、ですから、中学校卒業の資格で社会に出て職場につかれたり、いろんなところで活躍はしていただいてるんだろうと思うんですけども、大変な本人の努力されてる現状なんだろうなというのを推察したときに、もう少し義務教育下で、憲法で学力を保障してるんであれば、義務教育下の小学校、中学校で、不登校になってる児童生徒のためにもう一歩踏み込んだ学力保障に対して何かできないだろうかというのを、私は常々心配もしてますし考えてます。
私は、次の議会に立つときにはそのことについてもう一度提案なり一般質問させていただきたいと思ってるんですけども、こんなにインターネットが発達した時代ですから、そういういろんな先進技術も組み入れた、ことしは──ちょっと議員の方の名前を忘れましたけど、PFIのほうのあれで民間のそういうノウハウも入れながら、家に引きこもってる子供たちに登校してる子供たちと同じような学習環境を与えることも今の時代であればできるんじゃないかなあというようなこともひとつ考えてみたらどうかと思っておりまして、それはひとつお互い勉強課題として、またいろんな御意見を、また御提案をそちらからもいただきたいと思いますけども、ぜひそういう家から出れない、もちろん社会に出ていけないその子供たちを思うときに、ぜひ私たち、今行政や政治に携わる我々が責任を持ってその子供たちに学力を保障していくということは必要なことだと思いますので、お互い力を合わせてやっていこうではありませんか。
それを提案させていただいて、一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(浅井修一郎君) 以上で、花田健吉君の質問が終了いたしました。
お諮りいたします。質疑及び一般質問を終結することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(浅井修一郎君) 御異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問を終結いたします。
次に日程第3、議案等の付託について申し上げます。
お手元に配付しております議案付託表のとおり、議案第173号から議案第188号まで並びに知事専決処分報告報第1号は所管の常任委員会に付託いたします。
お諮りいたします。6月16日及び17日は、常任委員会審査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(浅井修一郎君) 御異議なしと認めます。よって、6月16日及び17日は休会とすることに決定いたしました。
次会は、6月20日定刻より会議を開きます。
本日は、これをもって散会いたします。
午後1時54分散会