平成28年2月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(岩田弘彦議員の質疑及び一般質問)
平成28年2月 和歌山県議会定例会会議録
第5号(岩田弘彦議員の質疑及び一般質問)
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正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。
質疑及び一般質問を続行いたします。
18番岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕(拍手)
○岩田弘彦君 皆さん、おはようございます。ただいま議長のお許しをいただきましたので、質問に入らせていただきます。今回の質問は、大項目4つ、全問一問一答方式にてよろしくお願いいたします。
まず、大項目1、企業立地の推進について、(1)企業立地戦略の成果と今後の展望についてであります。
本県は、重要な施策の1つとして企業立地に取り組んでおります。
知事は、和歌山県の雇用をふやすんだ、そういう強い信念のもと、全国最高基準の奨励金制度を創設しております。そしてまた、融資制度の充実、交通アクセスの改善、企業ニーズに合った用地確保と人材確保、総合窓口によるスピーディーな対応など、精力的な取り組みを展開しております。
一方、私の地元橋本市では、平成17年に企業立地専門部署を設けまして、県のお力添えもいただきながら精力的に取り組んでおります。平成20年には企業立地に頑張る市町村20選に選ばれまして、経済産業大臣から感謝状をいただいております。
しかし、当初は、橋本市はもともと住宅開発を主にやっておりましたので、住宅開発予定用地はたくさんあるんですが、企業誘致に使える用地が少なくて困っておりました。
そんな折、知事の英断で、UR都市再生機構の塩漬けになっておりました住宅開発用地を企業立地用地に造成のための投資をしていただきまして、用地が確保されました。用地が確保されてからは、特に県の企業立地課の精力的な取り組みと市企業誘致室の取り組みの相乗効果で、ほぼ完売であると聞いております。私の地元橋本市では、かなりの成果があらわれていると実感しており、感謝しております。
新年度、平成28年度予算におきましても、和歌山県に安定した雇用を生み出すために、さらなる新しい戦略を示されております。企業立地戦略の成果と今後の展望について、仁坂知事にお伺いいたします。
○議長(前芝雅嗣君) ただいまの岩田弘彦君の質問に対する答弁を求めます。
知事仁坂吉伸君。
〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 9年前、知事就任時には、雇用をふやしてほしいとの県民の切実な声を聞きまして、何とか雇用のもとである産業を盛んにしなきゃいかんというふうに思いました。
また、産業構造が30年前、40年前とほとんど変わらないまま推移してるのが和歌山県の特徴でありましたので、これはやっぱり新しい血を導入しないといかん、そのためには企業誘致も大いに進めないといかんというふうに考えました。
そこで、企業誘致については、御指摘のような制度も──もともとあった制度もありますけれども──充実をさしまして、さらに企業立地促進法に基づきまして紀の川流域と紀中・紀南の2つの基本計画を策定いたしまして、地域の特色を生かした産業を集積するべく、これに関連する企業の誘致に邁進してまいりました。
ほんの数件でございますけれども、大きな案件もあったんですけれども、高速道路もない、そんな不便なところは嫌だということで、結構うまくいかなかった例もあります。見ておりますと、よそに行ったんですけど、そのよその知事なんかが一生懸命やっとるかといったら全くやってないというような状況も見るにつけ、大変悔しい思いもいたしました。
しかし、いずれにしても、こういう話は千三つでございまして、たくさん努力をしてないとうまくはまることもないということで、職員と一生懸命、一丸となって突き進んでまいりました。これによって、これまで数えますと、これは職員が行ってくれた例が圧倒的に多いんですが、1万件を超える企業訪問を積み重ねておりまして、約150社の立地が実現しました。その結果、現在ある県内の企業用地がかなり少なくなっとるということでございます。
京奈和自動車道や紀勢自動車道の整備が進み、企業から見た和歌山県の相対的価値が高まっておると思います。だんだん悔しい思いをしなくても済むようになっとるんじゃないかと、そういうふうに思うわけでございます。この機会を失することなく、今後、ハード面としては、新しい企業の受け皿となる橋本地域におけるあやの台北部用地の整備を進めていかなければいけないというふうに思っております。やるからには諸般の手続、これができるだけ合理的に早く終わるように精力的に進め、早期の完成を目指していきたいと考えております。
また、既に投資をいたしました紀の川市の用地とか、さらには和歌山市でまだ残っている用地もどんどん売り出していきたいと思っております。
一方、オフィス関連施設については、今年度、企業の地方拠点強化に関する地域再生計画が国の認定を受け、白浜における成功例、あるいは既に一部成功している田辺なんかも中心に、さらに大きなものにしていきたいと思っております。
また、外国人観光客の大幅増という千載一遇のチャンスを逃がさないように、ホテル誘致などサービス産業の誘致も、専門部署を設け、積極的に取り組んでいるところでございます。
職員に対しては、目まぐるしく変化する産業界の変化に取り残されることなく研さんをすること──これは自分も含めてでございますが──また企業ニーズの課題を解決できるスキルを持つこと、こういうことを強く指示し、私自身も先頭に立って今後も緩みなく企業誘致施策を進めていきたいと考えております。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 知事、積極的な、これからも頑張るぞという答弁、ありがとうございました。
1つお願いがあるんですが、やっぱりトップセールスというのは民間企業さんにとってすごく効くんです。やっぱり知事みずから行っていただきますと、どんな企業さんも、知事さんみずから来たんかいとなると思いますので、どうか、忙しいとは思いますが、その辺もよろしくお願いします。
次に、(2)誘致企業間の交流、地元企業間の交流についてであります。
県並びに市町村の担当者とともに企業さんとの交流、そして企業間の交流、そして誘致企業さんと地元企業との交流、これ、推進することで、やっぱり企業さんというのは、もう本当に今の厳しい経済事情の中、必死でやっておりますので、生きた情報をいただけるんではないかな、もう1つ、お互いに交流していただくことで新たなビジネスチャンスをつくるようになるんではないかな、そのように考えますので、現状と今後の取り組みについて、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 商工観光労働部長藤本陽司君。
〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 地元企業との連携については、誘致企業が県内で事業を円滑に行い、業績を伸ばすためにも重要であると認識しております。
誘致企業に対しては、地元金融機関との連携、県の産業別担当者制度の活用や企業へのフォローアップ活動を通じて、常日ごろからそのニーズの把握に努めているところであり、原料、部材や施設整備、物流関連、生活関連物資の調達において新たな取引を創出してございます。
また、このように誘致企業などと積極的かつきめ細やかに接点を持つことで、新たな立地情報など、有益な情報の入手にもつなげているところです。中には、これまで立地した企業同士の協議会を立ち上げ、企業間の連携を行っている自治体もあり、県としても積極的にかかわっていきます。
引き続き、地域産業の発展が活発に行われるよう、各自治体とも連携しながら活動してまいります。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 積極的な答弁、ありがとうございました。
私も企業経営者の方とお話しすることがあったんですが、特に地元に企業立地で来ていただいた企業さんとお話しすると、去年の秋ぐらいでしたけれども、やっぱり企業さん同士の交流の機会をつくっていただいたらビジネスチャンスも出るし、そして、新たな10年後の情報とかも私たちも持ってるんで県の力になれたらということをお伺いしましたので、より積極的によろしくお願いいたします。
次に、(3)あやの台北部用地開発のスピードアップについてであります。
このあやの台北部用地は、私の地元であります。また、知事の御英断で開発が進むことになったとお聞きしております。まずもって感謝申し上げます。ありがとうございます。
この用地は、和歌山県全体から見ても諸条件を一番満たしており、私は、地の利があると、その上に追い風が吹いている状況やと思います。一日も早い造成が期待されるんですが、造成までの計画を見てみますと、かなり時間を要するようになっているようです。
その要因を見てみますと、やはり環境アセスメントなど許認可にあるようですが、この用地は、もともと南海電気鉄道株式会社が住宅開発用地としてゾーニングされており、それを長年ほっとかれたという状態になってるんですけども、ゾーニングをするときに、既に環境アセスメントを実施していると思うんです。住宅開発用地であろうが、工業用地であろうが、山林を造成するということについては何ら同じことなんではないかな。
だから、環境的に言いますと、造成するんですから、よく考えると、ひょっとしたら、これ、二度手間ではないんかなというのをちょっと心配するんです。このことにつきましては環境省との問題になるとは思うんですが、いろんな問題があるとは理解しておりますが、何にせよ、私といたしましては、一日も早い造成が期待されてるところですので、できる限り早くやっていただきたいと思いますので、あやの台北部用地開発のスピードアップについて商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 商工観光労働部長。
〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 議員御承知のとおり、事業の採算性等について調査、検討を続けてきましたが、これまでの企業進出の状況や事業の採算性から、南海電気鉄道株式会社、橋本市、県の3者で合意に至り、去る2月29日には、橋本市あやの台に用地を共同開発するため、3者協定を締結したところです。
今年度から予算計上しております環境影響評価については、南海電気鉄道株式会社が過去に任意で行った環境影響評価の活用による期間短縮など、既に環境省とも協議を進めているところです。各種法令や地元調整など、多くの課題もあることと思いますが、3者で知恵を出しながら最善の方法を見出し、一日でも早く完成を目指してまいります。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 そしたら、一日も早く造成に入れますようによろしくお願いします。
次に、(4)であります。立地企業の和歌山港の活用についてであります。
私は、橋本商工会議所の1号議員の一員なんです。中本議員も御一緒やと思うんですが、企業経営者の皆さんと話する機会は多いほうと思います。そのときによく聞くのが、大阪南港からのアクセスの話です。南港からトレーラーとか大型車両がスムーズに来れるようにこれがええでとか、南港から1時間ぐらいになったらもっとええでとか、聞く話は大阪南港の話ばっかりなんです。私といたしましては、言葉は悪いですが、寂しいというか腹立つというか。なぜかというたら、和歌山県に和歌山下津港あるやんと。物理的に見ましても、紀淡海峡を通って大阪湾まで入らんでも、和歌山下津港にすっと来たら。
今、京奈和自動車道ができて、よくお話はさしてもらうんですが、橋本─根来間、もう30分もあれば来るんです。私、毎日じゃないけど通っておりますんで。そんな状態なのに、何で南港ばっかり言うんかなというところが非常に気になりますんで、できることであれば和歌山下津港をやっぱり使っていただくというのが一番いいんではないかと思いますんで、和歌山下津港を使っていただきたい、そういう思いから、立地企業の和歌山港の活用について、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 商工観光労働部長。
〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 港湾の利活用については、これまでも、誘致活動において港湾振興担当職員とも同行して企業訪問を行うなど、PRしてまいりました。PRの結果、その中には、物流について、大阪港の利用から和歌山県への進出を契機に和歌山下津港の活用へとシフトする誘致企業が出てきております。
和歌山下津港を利活用する可能性のある企業については、今後とも港湾担当部局と連携をとり、和歌山県の強みの1つとして誘致活動を進めるとともに、和歌山の港湾の利活用に努めてまいります。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 今回、私は企業立地のことで質問しておりましたので、企業立地の担当のほうからということになったと思うんですが、本来でしたら、本当にいろいろな話を聞きますと、定期便のかげんとか、チャーター便ばっかり企業さんも使えるわけではないんで、そういうところもあると思うんですけれども、ぜひとも、もうこれきっかけに和歌山下津港の港湾を担当しとる部署の皆さんには、やっぱり大阪南港に私は勝てると思いますんで一生懸命取り組んでいただけたらと思いますので、これは要望ということでよろしくお願いします。
次に、大項目2、基盤となる幼児教育についてであります。
昔からよく言われることに、「三つ子の魂百まで」があります。幼児期は、生涯にわたる人間形成の基礎を養う上で極めて重要な時期であり、伸び伸びと遊び、規範意識や規則正しい生活習慣を習得していることが小学校での教科学習の大きな基盤となっていると考えております。
このことから、2点について質問いたします。
まず、(1)保幼小連携教育についてであります。
昨年6月に、小中一貫教育における成果について取り上げさせていただきました。同じ教育委員会が所管する小学校と中学校のことでした。しかし、今回は所管が違う保育園、幼稚園、こども園と小学校の連携についてのことです。
和歌山県では、小学校は、ほとんど全てと言っていいほど公立であります。そして、公立幼稚園児が減少し続けているのが現状ではないでしょうか。このことを考えると、ほとんどが所管の違う公立・市立保育園、そして私立幼稚園、こども園から入学するのが現状であり、今後も続くと考えます。
大きな課題の1つに、今よく言われている、小学校に入学したばかりの1年生が集団行動がとれない、授業中に座っていられない、話をちゃんと聞かない、いわゆる小1プロブレムであります。この課題解決には、保幼小連携教育の充実が不可欠であると考えます。
体力、学力ともに常にトップクラスである福井県教育委員会のように、県独自のカリキュラムに基づく保幼小連携教育を県内全域で推進していただきたいという思いがあります。保幼小連携教育について、本県の取り組みと今後について教育長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 教育長宮下和己君。
〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な役割を担っております。また、小学校以降の生活や学習を支える基礎を育むことから、幼稚園、保育所、認定こども園と小学校が円滑に接続できるよう連携を深めることは、大変重要なことと考えてございます。そのため、幼稚園、保育所、認定こども園では、日常の活動の中で、幼児と児童が遊びを通して交流を図ることや、幼稚園教員や保育士と小学校教員の意見交換や合同研修の機会を設けてきてございます。
今後も、市町村教育委員会や福祉保健部と協力して保幼小連携の強化に取り組んでまいります。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 こういう質問をすると、どうしても連携、連携ということで、そういう話になると思うんです。これ、いたし方ないことです。縦割りなのか、組織のあり方なのか、これはこれからしっかり考えていかなあかんと私は思っておりますけど。
私は、質問は幼児教育ということでございますが、なぜあえてこれをしたかというと、私は教育委員会に旗を振っていただいて、リーダーシップをとっていただいて、やっぱり小学校に来たときには小1プロブレムのような子がいないと、それまでに解決されているという方向性になってほしいという思いから質問しておりますので、それと同じ思いで次の質問に入らしていただきます。
次に、(2)3歳児から小学校1年生までの共通した幼児教育カリキュラムの策定・実践についてであります。
昔から「先進地に学べ」ということをよく言われますので、学力、体力、常にトップクラス、それも常に毎年、小学校も中学校もベスト3に入っております福井県教育委員会の教育振興計画、平成27年から平成31年を調査さしていただきました。
なぜかというと、福井県、どない考えても東京や大阪みたいな都会ではありません。私は、和歌山県とよく似てるんではないかなというふうに思いましたので、調査しますと、福井型18年教育の基盤となる幼児教育の充実における大きな柱の1つとして、幼児期の遊びを通じた学びを小学校の学習に円滑に接続し、探究心や自己調整力、粘り強さなど、学びに向かう力を育成するために3歳児から小学校1年生までの幼児教育カリキュラムを策定し、県内全ての保育園、幼稚園、こども園に共通した幼児教育を実践する、27年度からやりますと、こういうふうに書いてあるわけです。これ、教育委員会が書いてあるわけです。完全に教育委員会がリードをしながら取り組んでいると、私は教育委員会の熱い思いをこの文章から感じました。和歌山県の場合でしたら、こんな具体的に書いてないと思います、教育委員会の資料には。
ということで、本県の3歳児から小学校1年生までの共通した幼児教育カリキュラムの策定・実践について、教育長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 教育長。
〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 本県におきましては、幼稚園、保育所、認定こども園の全ての子供に質の高い教育や保育を総合的に提供するため、和歌山県就学前教育・保育振興アクションプログラムを作成しており、その中で、幼稚園、保育所、認定こども園と小学校との接続についても、幼児教育や保育に関する推進方針、具体的な取り組みのポイントを示してございます。
その内容を踏まえ、福祉保健部と県教育委員会が連携いたしまして、教員や保育士の力量の向上についての研修を行うとともに、教育委員会義務教育課の指導主事を併任する子ども未来課職員が幼稚園、保育所、認定こども園を訪問して、教育や保育の内容の充実を図っております。
今後につきましては、幼児期の子供の豊かな学びと育ちが実現していくよう、幼児教育と小学校教育の連続性や一貫性を保つ取り組みを関係者と協議し、深めながら、公立、私立を問わず全ての幼稚園、保育所、認定こども園に対しまして教育委員会から発信してまいりたいと考えてございます。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 今の、別に批判してるわけではないんですが、今の体制の中ではもう精いっぱいの教育委員会の答弁やったと思います。
私、何を言いたいかと言いますと、小学校1年生からは教科学習というのに入っていくと思うんです。そのときに、最低でも教科学習を受けれる──さっきも小1プロブレムでありましたけれども、まあ言うたら座っておれないとか集団活動をとれないとか、いろいろありますよね。でも、1番目の質問は、対症療法的なところの質問をさしてもうたつもりなんです。だから、今の現状を連携してどないか緩和していこうと。
2番目の質問は、もとをどないかしよう。だから、小学校入ってくるまでには、3歳のときはこれはちゃんとする、4歳のときはこれをちゃんとする、5歳のときはこれをちゃんとする、その結果として、小学校に来たときにはちゃんと座って、少なくとも人の話はちゃんと聞けて、そういう子にまず小学校の前にしておく。そのぐらいの思いのプログラムを組んでいかないと、こんな子がおるさかいに小学校1年生で対応するとなってくると、小学校1年生本来の教科学習が1年ほどずれるわけでしょう。その子が授業を受けれるようにするというのにずれるわけですから、それまでにやっていきたい。
だから、子供の環境っていろいろあります。家庭状況もいろいろあると思うんです。それはそれで基本線を引いて、その取り組みの仕方に特色を持たす。その中で、カバーの、フォローの必要な子についてはきっちりフォローしていく。けれども、小学校に入っていったときには、私立であろうが公立であろうが、こども園であろうが保育園であろうが、小学校1年生に来たときには、少なくともちゃんと座って、ちゃんと先生の話は聞ける。その状態にすれば、もっと私は学力も上がるし──今は平均もいってません、後ろから数えたほうが早いかわからん──そないなると思うんです。
福井県の例を出さしていただいてお話しさしていただいたんで、和歌山県は和歌山県の方法でやっていただけたら私はええと思うんですが、私は教育者ではないので、今の話は結局、学力を向上さす、そして体力を向上さす、この2つは和歌山県の重点目標、そのための手法の話ですので、手法の違いは僕はあってもいいと思うんです。私、教育者でもありませんし、自分の一生懸命調べた思いをお伝えさせていただいてますので。
1個だけ約束してほしいのは、私、福井県と和歌山県とそない変われへんと思うんですよ。福井県は常にワンツースリーですやんか。うちはどっちかいうと平均より下で、学力も体力も──済みません、体力はかなり上がっておりますが──そういう状態でありますので、平均以上、ベストテンぐらいに両方上げていただくと、そういうふうに持っていっていただけたら私としたらいいんで、手法の話でございますので、目的は一緒でございますので、上げていくように頑張りますという、そういう決意を教育長に再度お願いしたいんですが、よろしくお願いします。
○議長(前芝雅嗣君) 教育長。
〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) 私は、やはり子供たちの、議員御指摘のいわゆる知徳体全てにわたって、確かな力として育てていくということは大切かなあというふうに思ってございます。やはり子供たちが和歌山の学校で学んでよかったと言えるような、子供たちが自信と誇りを持てること、それが県民の皆様の信頼に応えることになるかなと思って、和歌山らしい教育の実現にこれからも一心に取り組んでまいりたいというふうに思ってございますので、何とぞ御理解と御支援をいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
〔「だから、平均以上、ベストテンまで
頑張りますというのを言うていただき
たいわけです」と呼ぶ者あり〕
○議長(前芝雅嗣君) ちゃんと手を挙げて。
岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 頑張っていただいてるし、まあ言うたら指導主事も送っていただいてやっていただいてんのはようわかってるんです。組織上、そういう方法しかとれないというのもわかってるんです。私、わかって質問してるんですけど、それをどないか変えてほしいなということで、結果、今の再質問というのは、もう間違いなく平均以上でベストテン入るぐらいまで頑張りますということで、それで結構でございますので、それやったら私も納得いきますんで、その答弁を求めたんです。もう一度、済みませんけど、よろしくお願いします。
○議長(前芝雅嗣君) 教育長。
〔宮下和己君、登壇〕
○教育長(宮下和己君) その順位といいますか、やはり日本の中で和歌山の教育というのはしっかりと基盤をつくっていって、しっかり目標を持って、議員御指摘のように全国水準以上のものを目指してしっかり頑張っていきたいというふうに思ってございます。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 思いは熱いんですが、表現が、照れてはるんかなあというふうに理解さしていただいて、頑張っていただけるものということで、次に行かせていただきます。
次に大項目3、わかやま結婚支援についてであります。
(1)人気テレビ番組「ナイナイのお見合い大作戦」についてであります。
この番組につきましては、平成25年2月議会の予算委員会において、私、取り上げさせていただきまして、何で取り上げたかというたら、私の橋本市でも婚活事業をやっとったんです。ところが、やっぱり県境なんで、知り合って大阪へ住まれたり奈良へ住まれたりしたらあんまりええことないん違うかなと、そういう思いがありまして、この企画でいきますと、県外から来て知り合って結婚すると必ず和歌山県に住むと、花嫁さん募集するということなんで、必ず和歌山県に住むというパターンになるんで、この番組に取り上げてもらえるように県内誘致に取り組んだらどうかという問いをさしていただきました。
そのときの答弁は、「県内実施については、地域の方々や市町村が熱意を持って特色ある出会いイベントに取り組んでいただく必要があります。そのためにも、県としては各地域の結婚支援事業を盛り上げるとともに、広くテレビ番組でも取り上げていただけるよう、関係の方々に強く働きかけてまいります」ということでした。これ、当時の担当部長さんがお答えになっております。
話に聞きますと、このたび、有田川町がその熱意を持って取り組んだ結果、有田川町で開催されるということをお聞きしましたんで、私はやっぱり県の方向性のもとに頑張った市町村につきましては大いに応援すべきやと思います。頑張った有田川町にどのような応援を考えているのか、福祉保健部長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 福祉保健部長幸前裕之君。
〔幸前裕之君、登壇〕
○福祉保健部長(幸前裕之君) 結婚支援についてお答えします。
出会いの機会が少なくなり、お世話をしてくれる人も少なくなった中、県では平成25年度から結婚支援に取り組んでいるところですが、今回の有田川町の取り組みは、地域のPR効果も含めて非常に有意義なものと考えております。また、こうした取り組みが広がることで、結婚や婚活についての前向きな意識がさらに広まることになると期待しております。
県といたしましては、有田川町で収録されるテレビ番組について、県のホームページ「出会いの広場」で紹介するとともに、収録当日にはスタッフとしてマンパワーを提供するなど、有田川町と相談しながら応援していきたいと考えております。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 積極的な答弁ありがとうございます。有田川町さんの事情もあると思いますので、有田川町さんと御相談いただいて、応援していただけたらありがたいと思います。決して有田川のほうから立候補する予定はございませんので、誤解のないようによろしく。
そして、もう1つあるんです。
実は、この番組、うちの家内が結構好きでよく見てるんです。家内が見るんで私も一緒に見るんですが、家内がぼそっと言うてんのは、この番組見てますと、市町村長さんというのがテレビに出てくるんです。でも、まだ知事さんが誰も出たことがないんです。私としましては、知事が行って、和歌山県はこないして、皆さん来ていただいたら、花嫁さんどんどん来てくださいよとやっていただけたら一番ええとは思うんですが、有田川町さんの事情とか番組の事情もありますんで、この辺は知事の御判断にお任せいたしますので、よろしくお願いしときます。
次に大項目4番、世界遺産追加登録・参詣道魅力再発見についてであります。
(1)追加登録に向けた県の取り組みについてであります。
平成23年12月議会において、伊都振興局管内の市町村において地元橋本市だけが世界遺産がないということもありまして、世界遺産追加登録の推進について取り上げさせていただきました。そのときの答弁では、まず「国史跡指定を受け、その後、世界遺産追加登録を目指してまいります」でした。昨年、国史跡指定を受け、ことしいよいよ追加登録される見込みとお聞きしております。大変喜んでおります。ありがとうございます。
私は、既に国史跡指定を受けていること自体が、もうそれでもすばらしい、ですので世界遺産追加登録はもうされるんやと、そういうことで大騒ぎをするべきやと考えます。騒げば騒ぐほど和歌山県が活性化する、そのように思います。追加登録に向けた県の取り組みについて、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 商工観光労働部長。
〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の追加登録については、去る1月27日、政府からユネスコ世界遺産センターへ提案書が提出され、順調にいけば、ことし7月に開催される世界遺産委員会において新たな資産が追加登録される見込みであります。
追加登録されますと、高野山地域では橋本市を通る黒河道を初め、三谷坂や女人道などが加わり、伊都地域の全市町が世界遺産を持つことになります。
また、熊野地域では、鬪鶏神社を初めとする大辺路や中辺路に多くの資産が加わり、新たに上富田町と串本町が世界遺産を持つことになり、世界遺産をめぐるルートが飛躍的に拡大し、既に登録されている地域との相乗効果により本県世界遺産の価値と魅力が一層高まることになります。
県では、この追加登録を当該地域のみならず周辺地域への誘客を図る絶好の機会と捉え、ハード・ソフト両面からさまざまな事業を予定しております。
具体的には、ハード面として、保全と活用の中核施設である県世界遺産センターのリニューアルや来訪者への情報提供を行う誘導板、解説板等を新たに設置するなど、関係市町村と協力して受け入れ体制の整備を行ってまいります。
また、ソフト面として、各種パンフレットやウエブサイトといった訪問者向けツールの整備はもとより、雑誌やフリーペーパーなどさまざまなメディアを活用しながら積極的に情報発信を行い、誘客に努めてまいります。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 積極的な取り組み、どうかよろしくお願いします。
最後に、(2)高野山周辺地域の世界遺産、観光資源をつなぐ巡回バスについてであります。これにつきましては、議長のお許しをいただきましたので、参考資料のほうを提出さしていただいております。ちょっと資料のほうを見ていただけたらありがたいと思います。
この資料2のほうは、地図になっております。赤いのが今提案さしていただいておりますバスルートで、緑が南海高野線のルートになっております。
このルートを2つ合わせますと、この高野山周辺地域の環状線になるんではないかな。そして、ここに載っているのは基本的に世界遺産。そして、国指定を受けております伝統工芸品のへら竿の里──これは、研究池がここにあるんですが、これは知事も全国大会のときに来ていただいておりますので御理解いただけると思うんですが──そして今話題の真田丸の真田庵でございます。その2つだけを載せさせていただいて、あとは全て登録されますと世界遺産ということになりますので、この周辺には高野山地域のまあ言えば世界遺産が固まっている、この道を行くと皆つながるという、そういうイメージを見ていただきたくてつくりました。
そして、1の資料は、私がこんなこと違うかなと。県の職員さんみたいに上手にはよう書かしていただきませんが、一生懸命書かしてもうたので。市会議員も県議会議員もさしていただいて、いろいろ高野山周辺地域の伊都振興局地域の課題がこの辺あるん違うかなということで。南海電車の「天空」、「こうや」という特急走ってるんですが、そして今回関空バス、これも直通でということで、これはすばらしいことなんです。すばらしいことなんですが、周りの市町につきましては、やっぱりこんだけの資産が通過せざるを得ない状況になっている。その辺が1個課題かな。
もう1つは、高野参詣道というのは歩く世界遺産なんです。この中に4本の道があるんです。高野七口のうち4つあるんです。1つ歩こうと思ったら、町石道で片道大体5時間、6時間かかるんで、自動車で来たとしても、歩いたら歩いただけ戻っていってそこの場所へ来ないと自動車で帰れないというわけですので、これ、5時間歩いたとしたら往復10時間かかるわけですので、10時間歩いて自分の車に戻っていってという人ほとんどいないだろう。
その辺がやっぱり神社仏閣とはちょっと違うところで、道を歩いてもうてこそ高野山の1200年を誇る文化も感じていただけるということやと思いますので、その辺が課題かなということで。
そして、今まで世界遺産が全市町にそろってなかったということで、今回そろうということになるんですが、数多く、ほかにも高野文化のいろんな観光資源はあるんですが、これ一本にまとまって面的に発信しようというのがどうもやりにくいんではないかなという、そういう課題を感じておりました。
それを一挙に解決するために、世界遺産追加登録を機に世界遺産、観光資源をつなぐ幹線の巡回バスをつくると、南海高野線と一緒になって大環状道路みたいなのがつくれるということで、これ全体見ますと、私はディズニーランドに負けることないと思うんです。ディズニーランドはお金でつくれますが、この地域全部はお金でつくれません。1200年かかりますから無理です。そのよさがここに集中してるということで、この大環状線をつくれたらええな、これは非常にいいなということで。
何でこのコースにしたんよと言われたらあきませんので、コース設定の基本方針ということで、世界遺産と観光資源、より効率的につなぐとここになるよ、全市町を通るコースをつくるとここになるよと。もう1つは、やっぱり県土整備部が頑張っていただいて──これは知事が頑張っていただいてですが──川筋ネットワーク、X軸ネットワーク、紀の川左岸農道はでき上がっておりますので、このコースが描ける。ということは、そこを通っていただくと県の整備の恩恵を県民の皆さんに感じていただける。私、回ってきましたが、かなりええ道になってました。局部改良もうまくしてくれておりましたので、観光バスは優に通れます。その状態になってるなということで、そういうことでこの路線をつくらしていただきました。
期待される効果、先ほども言わしていただきましたけども、南海電車とつなぐことで高野山周辺地域の環状線ができる。そして、環状線ができると、どこかに駐車場を整備すると、これちょっと抜けてるんですが、パーク・アンド・ウオーク・アンド・ライドができる。そういうところがあると思います。そして、伊都振興局管内の全市町が連携しますので、みんなぐるみで魅力の発信力、それが強化される。そして、1つのラインでつながることでいろんな企画考えられますので、よく言われる着地型観光、これを発信していけるんで、その拡大に大きく貢献できるんではないか。
もう1点は、1つのラインでつながりますと、地元の地域の皆さんがすごくええラインができたということで、地元が非常に盛り上がるんです。そうすると、穴場スポットとか四季折々の魅力なんか、新たな魅力が掘り起こされてくる、そのように思います。そして、豊富な観光資源がつながるんで、1日2日では楽しめません。何回も来ないと楽しめない地域になりますので、私はリピーターの誘客につながるんではないかなて、そのように思っております。
提案さしていただくときには、このぐらいプレゼンせなあかんと思いましたんで、私としたら精いっぱいのプレゼンでございますので、県当局の皆さんからしますと、ちょっと笑うところもあるかわかりませんが、その辺は許していただいて、この提案を聞いていただけたらなあと思います。
ただ、現在、協議会を県が支援する形で、ここの丹生都比売神社へのアクセスを中心に、期間限定ではありますが、アクセスバスが運行されております。これもすばらしい取り組みですので、その取り組みを生かすとともに、より発展させると、そういうふうな感覚で、世界遺産追加登録を機に南海高野線とともに、高野山周辺地域の環状線を形成する世界遺産、観光資源をつなぐ観光幹線循環バス、それに取り組んではどうでしょうか。商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(前芝雅嗣君) 商工観光労働部長。
〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 来年度は伊都地域において世界遺産が追加登録される見込みであり、橋本市も世界遺産所在自治体となることから、世界遺産を中心として伊都地域1市3町が結束を深め、相互に各資産の周遊や情報発信を行う基盤が整うことで、地域活性化に向けた効果的な施策の展開ができるものと考えております。
こうした中で、議員御提言の世界遺産、観光資源をつなぐ巡回バスの運行については、観光客の利便性や周遊意欲が格段に高まることにつながり、誘客対策として重要な要素であると認識しております。
現在、県では、紀北エリアにおける広域的な観光振興策として、金剛峯寺、丹生都比売神社など紀北の主要12社寺、関係市町、JR西日本、南海電鉄などと協議会を構成し、和歌山・紀北キャンペーンを平成24年度から実施しております。当該キャンペーンにおいて、議員御提言のルートに近似するルートで、期間限定で高野山麓世界遺産アクセスバスの運行を実施しており、こうした実績も踏まえ、関係市町等に主体を置きつつ、議員御提言の巡回バスの運行に向け取り組んでまいります。
○議長(前芝雅嗣君) 岩田弘彦君。
〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 取り組んでまいりますという答弁、ありがとうございました。これで高野山地域が非常に盛り上がると思いますので、どうかよろしくお願いします。
以上で、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
○議長(前芝雅嗣君) 以上で、岩田弘彦君の質問が終了いたしました。
これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。
午前11時29分休憩
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