平成22年2月 和歌山県議会定例会会議録 第9号(全文)


県議会の活動

平成22年2月
和歌山県議会定例会会議録
第9号
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議事日程 第9号
 平成22年3月18日(木曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第1号から議案第16号まで、議案第31号から議案第46号まで、議案第48号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第83号まで、並びに請願2件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第2 意見書・決議案
 第3 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
 第4 特別委員会閉会中継続審査の件
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会議に付した事件
 第1 議請第18号取り下げの件
 第2 議案第1号から議案第16号まで、議案第31号から議案第46号まで、議案第48号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第83号まで、並びに請願1件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第3 議員提出議案第1号(委員会付託等省略・表決)
 第4 意見書・決議案
 第5 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
 第6 特別委員会閉会中継続審査の件
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出席議員(43人)
 1番 泉 正徳
 2番 山本茂博
 3番 前芝雅嗣
 4番 浅井修一郎
 5番 吉井和視
 6番 向井嘉久藏
 7番 門 三佐博
 8番 町田 亘
 9番 服部 一
 10番 平木哲朗
 11番 花田健吉
 12番 須川倍行
 13番 大沢広太郎
 14番 谷 洋一
 15番 平越孝哉
 17番 岸本 健
 18番 川口文章
 19番 尾崎太郎
 20番 藤山将材
 21番 新島 雄
 22番 山下直也
 23番 井出益弘
 24番 宇治田栄蔵
 25番 多田純一
 26番 中 拓哉
 27番 角田秀樹
 29番 山田正彦
 30番 坂本 登
 31番 尾崎要二
 32番 中村裕一
 33番 片桐章浩
 34番 原 日出夫
 35番 藤本眞利子
 36番 長坂隆司
 38番 小川 武
 39番 冨安民浩
 40番 奥村規子
 41番 山下大輔
 42番 松坂英樹
 43番 藤井健太郎
 44番 雑賀光夫
 45番 野見山 海
 46番 松本貞次
欠席議員(なし)
〔備考〕
 16番 欠員
 28番 欠員
37番 欠員
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        下 宏
 知事室長       曽根義廣
 危機管理監      森 崇
 総務部長       宮地俊明
 企画部長       前硲健作
 環境生活部長     井口悦治
 福祉保健部長     北田佳秀
 商工観光労働部長   永井慶一
 農林水産部長     下林茂文
 県土整備部長     茅野牧夫
 会計管理者      雑賀忠士
 教育委員会委員長   宮永健史
 教育長        山口裕市
 公安委員会委員    大桑いく嗣
 警察本部長      永松健次
 人事委員会委員長   守屋駿二
 代表監査委員     楠本 隆
 選挙管理委員会委員長 諸木良介
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       藁科善崇
 次長         東岡誠吾
 議事課長       上坊 晃
 議事課副課長     土井敏弘
 議事課課長補佐兼班長 田中健司
 議事課主任      中尾祐一
 議事課主査      保田良春
 議事課主査      瀧川泰治
 議事課主査      中村安隆
 総務課長       佐本 明
 調査課長       中井祥之
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  午前10時0分開議
○議長(冨安民浩君) これより本日の会議を開きます。
 日程に先立ち、諸般の報告をいたします。
 監査委員から行政監査結果報告書の提出がありました。お手元に配付しておりますので、御了承願います。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時0分休憩
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  午後2時33分再開
○議長(冨安民浩君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、報告いたします。
 議請第18号「『選択的夫婦別姓を認める民法の一部改正』に反対を求める意見書」提出に関する請願について、請願者から平成22年3月17日付で請願取下願が提出されました。
 お諮りいたします。議請第18号取り下げの件を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議請第18号取り下げの件を議題といたします。
 議請第18号の取り下げを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、議請第18号の取り下げを許可することに決定いたしました。
 ただいまの議決により、日程第1に記載の「請願2件」を「請願1件」に訂正いたします。
 日程第1、議案第1号から議案第16号まで、議案第31号から議案第46号まで、議案第48号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第83号まで、並びに継続審査中の請願1件を一括して議題とし、順次、常任委員会委員長及び予算特別委員会委員長の報告を求めます。
 総務委員会委員長藤山将材君。
  〔藤山将材君、登壇〕(拍手)
○総務委員会委員長(藤山将材君) 総務委員会における審査の経過並びに結果について、御報告を申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案15件であります。また、平成22年度当初予算関係議案のうち当委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 委員会は、3月15日、第1委員会室において開催し、出納局、人事委員会事務局、監査委員事務局、選挙管理委員会、県議会事務局、知事室、企画部、総務部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第32号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第31号、議案第33号から議案第41号まで、議案第58号、議案第61号、議案第62号及び議案第64号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告をいたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、出納局関係では、物品調達の同等品について、県議会事務局関係では、議員報酬の人件費について、知事室関係では、関西広域連合について、第70回国民体育大会に係る今後のスケジュール、国体改革、開催経費、県の準備体制等について、企画部関係では、コスモパーク加太について、文化芸術ふれあい事業について、今後の国際交流について、過疎対策について、県民文化会館の耐震対策について、過疎対策としてのIターン・Uターン推進について、関西国際空港について、総務部関係では、公立大学法人和歌山県立医科大学の不適正支出について、公立大学法人和歌山県立医科大学担当部の所管がえについて、私立高校授業料減免補助制度について、県民減災運動推進事業その他新規事業について、津波警報発令時の避難状況について、公立大学法人和歌山県立医科大学に対する県からの運営費交付金等について、競技団体への運営補助金について、市町村への権限移譲に要する経費について、私立中学校に対する支援について、私立学校と公立学校の所管について、事業執行に係る適切な体制づくりについてただされました。
 以上をもちまして、総務委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 福祉環境委員会委員長山下大輔君。
  〔山下大輔君、登壇〕(拍手)
○福祉環境委員会委員長(山下大輔君) 福祉環境委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案5件、請願新規受理分1件であります。また、平成22年度当初予算関係議案のうち当委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 委員会は、3月15日、第2委員会室において開催し、福祉保健部、環境生活部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第42号から議案第46号までは全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また、請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第18号は継続すべきものと決しました。次に、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、福祉保健部関係では、老人福祉振興事業について、地域見守り協力員制度について、児童虐待防止の取り組み状況について、母子家庭就業・自立支援事業について、児童手当について、和歌山県高齢者居宅改修補助事業について、国体関連施設に関する障害者の意見の反映について、障害者及び高齢者のグループホームのスプリンクラー設置状況について、障害者スポーツ振興について、環境生活部関係では、和歌山県地球温暖化対策条例の改正について、和歌山県立自然公園条例の改正について、和歌山県自然環境保全条例の改正について、学校グリーン電力事業について、県消費生活センターの運営等について、いわゆる健康食品の安全対策事業について、動物愛護関係について、太陽光発電設備導入促進事業について、市町村における男女共同参画基本計画の策定状況について、地球温暖化対策に関する啓発事業について、海岸漂着物地域対策推進事業についてただされました。
 以上をもちまして、福祉環境委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 経済警察委員会委員長山下直也君。
  〔山下直也君、登壇〕(拍手)
○経済警察委員会委員長(山下直也君) 経済警察委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案8件であります。また、平成22年度当初予算関係議案のうち当委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 委員会は、3月15日、第3委員会室において開催し、公安委員会、商工観光労働部・労働委員会の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第48号、議案第49号、議案第56号、議案第57号、議案第65号、議案第66号、議案第72号、議案第73号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。次に、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告をいたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、公安委員会関係では、災害発生時における警察活動について、児童虐待事案の防止について、携帯電話のフィルタリングサービスについて、高速道路での逆走事案防止対策について、薬物事犯の検挙状況について、警察予算の執行内容について、インターネットの動画サイトを端緒とした速度違反の検挙について、また商工観光労働部・労働委員会関係では、水軒公園の整備について、未組織労働者やパート労働者からの相談への対応について、商業振興策における発想の転換について、わかやま「観光力」推進事業について、スポーツ合宿誘致事業について、県観光連盟のあり方について、わかやま産業振興財団の活用について、ふるさと雇用再生特別基金等の活用について、中小企業高度化資金融資について、成長企業育成支援事業と中小企業中核人材導入支援事業についてただされました。
 以上をもちまして、経済警察委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 農林水産委員会委員長服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕(拍手)
○農林水産委員会委員長(服部 一君) 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案1件であります。また、平成22年度当初予算関係議案のうち当委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 委員会は、3月15日、第4委員会室において開催し、農林水産部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第59号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、地球温暖化対策基本法案における森林の位置づけについて、鳥獣害対策の新しい研究の内容について、ミカン価格の低迷に対する取り組みについて、射撃場建設に向けた経過と今後の対応について、林業試験場における民間の要望を踏まえた研究課題の設定について、森林組合への指導体制の整備について、間伐材の現況とベンチへの活用について、大西洋マグロの取引禁止に係る漁業界への影響についてただされました。
 以上をもちまして、農林水産委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 建設委員会委員長平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕(拍手)
○建設委員会委員長(平木哲朗君) 建設委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会に付託された案件は、議案付託表に記載のとおり、議案17件であります。
 委員会は、3月15日、第5委員会室において開催し、県土整備部から付託案件についての説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第50号、議案第51号、議案第59号、議案第63号、議案第67号から議案第69号まで及び議案第74号から議案第83号までは全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また、調査依頼のありました予算関係議案につきましては、議案第1号は、適当と認めるが意見を付すこととし、議案第8号、議案第9号及び議案第12号は、適当である旨、議長に報告いたしました。
 なお、当委員会から「近畿自動車道紀勢線(御坊─南紀田辺間)4車線化事業の早期着手を求める意見書(案)」を提出することになっておりますので、よろしくお願いをします。
 次に、所管に係る各委員の質問項目を申し上げますと、高速道路の4車線化について、県道秋津川田辺線の整備促進について、県道和歌山橋本線の東渋田地区、西渋田地区の改修促進について、県道高野口野上線の御所地区、星山地区の改修促進について、県道花園美里線の改修促進について、紀の川左岸農道の建設促進について、県道阪本五條線の高野町富貴地区及び五條市内における改修促進について、桜谷川、中谷川、堂田川の改修促進について、京奈和自動車道の進捗状況について、関西広域連合と府県間道路の整備について、トンネルにおける歩道の設置について、紀の川一斉清掃の時期について、業者評価制度の審査項目になっているISO認証取得について、白浜空港フラワーラインの整備について、扇ヶ浜第2期事業計画について、県道上富田南部線の整備について、道路予算の推移について、県事業の発注と職員体制について、国直轄負担金について、急傾斜事業に係る市町村負担金について、津波警報による水門等の閉鎖・作動状況について、湯浅広港津波対策防波堤の効果について、海南─有田間高速道路4車線化における現道改修期間の短縮について、県営住宅の結露対策について、積算単価調査委託事業について、和歌山南インターチェンジについて、地域に密着している生活道路の整備予算についてただされました。
 以上をもちまして、建設委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 文教委員会委員長岸本 健君。
  〔岸本 健君、登壇〕(拍手)
○文教委員会委員長(岸本 健君) 文教委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案6件、請願は前会からの継続審査分1件であります。また、平成22年度当初予算関係議案のうち当委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 委員会は、3月15日、第6委員会室において開催し、当局から付託案件等について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第52号から議案第55号まで、議案第70号及び議案第71号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また、請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第7号は継続審査すべきものと決しました。調査依頼のありました予算関係議案につきましては、適当である旨、議長に報告いたしました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問項目を申し上げますと、高校入試の募集定員について、県立高等学校再編整備第2期(前期)実施プログラムについて、市町村対抗ジュニア駅伝競走大会要項の見直しについて、国民読書年に当たり読書活動の推進について、教育予算の減額について、青陵高校の昼間定時制の定員について、紀三井寺公園のリニューアルに伴う野球場の整備について、日教組の活動と主任手当について、「和歌山県教育史」の編さんについて、教育事務所に係る施策について、高校授業料無償化に伴うPTA会費等の徴収について、教職員の定数問題について、奨学金の延滞状況と配慮ある運用についてただされました。
 以上をもちまして、文教委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 予算特別委員会委員長大沢広太郎君。
  〔大沢広太郎君、登壇〕(拍手)
○予算特別委員会委員長(大沢広太郎君) 予算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案16件であります。
 委員会は、まず3月11日、12日に予算・決算特別委員会室において開催し、総括質疑を行い、質疑終了後、直ちに議長を通じ各常任委員会に対し部局別質疑・調査を依頼したところであります。その調査結果の報告を受けて、3月17日に予算・決算特別委員会室において委員会を開催し、慎重に審査いたしました結果、付託を受けました議案第1号、議案第3号、議案第7号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第2号、議案第4号から議案第6号まで、議案第8号から議案第16号までは全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、総括質疑での付託議案に係る各委員の主な質疑項目を申し上げますと、道路整備と観光振興について、海外の県人会との交流について、漁業の所得補償に対する県の考え方について、公立高校授業料の無償化の課題について、青陵高校と陵雲高校統合の課題について、県入札制度について、高度化融資制度の課題について、阪和自動車道和歌山南インターチェンジについて、今後の市町村運営について、農作物鳥獣害対策について、児童生徒等相談推進について、「過疎対策」地域再生の取り組みについて、地上デジタル放送難視解消の推進について、木質パウダー設置支援について、紀州材の需要創出への取り組みについて、森林組合の簿外資金問題について、学校の耐震化について、乳幼児、子供の医療費助成制度の拡充について、カジノの誘致について、パチンコ業界について、雇用対策について、保健予防活動について、高齢者施策について、子育て支援策について、和歌山下津港北港地区の南防波堤建設について、過疎集落再生・活性化支援事業について、ふるさと雇用・緊急雇用対策事業について、中小企業高度化資金と独立行政法人見直しの関係について、介護問題の取り組みについて、障害者への自立支援について、和歌山の海とマリンスポーツを生かした観光推進についてただされました。
 以上をもちまして、予算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 以上で、常任委員会委員長及び予算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 まず、奥村規子君から反対討論の通告がありますので、許可いたします。
 40番奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕(拍手)
○奥村規子君 日本共産党県議団を代表いたしまして、議案第1号、第3号、第7号、第32号、第72号、第73号、計6つの議案に反対する立場で討論をさせていただきます。
 議案第1号平成22年度和歌山県一般会計予算についてです。
 新政権になって初めての県予算でもあり、仁坂知事にとっては改選となる年度の当初予算ともなっています。知事は、「明日の和歌山を拓く希望の政策」と「今日の暮らしを守る安心の政策」を2つの柱としています。県民にとっては、依然として続く厳しい経済状況、雇用状況の中にあって、県民の希望と安心に真にこたえる予算になっているかどうかが問われるところです。
 新年度予算の規模は5345億2700万円と前年当初比2.2%の増となっています。三位一体の改革の始まる平成16年度から予算規模は5年間減少し続け、国の経済対策が本格化する平成21年度から増に転じ、2年連続の前年度比増となっていますが、平成16年度予算には及ばない規模となっています。新年度予算では税収が160億円減と、昨年に引き続き大きく落ち込み、その分、県債とりわけ臨時財政対策債への依存が高まり、県債残高は過去最高の9035億円にもなっています。
 臨時財政対策債は、地方交付税にかわるものとして活用できるとのことですが、元利償還がすべて後年度の地方交付税そのものに加算されるわけではなく、将来の公債費負担をふやしていくことが懸念されます。地方交付税率の引き上げこそ求めなくてはならないと思います。
 また、大資産家優遇税制とも言える株式譲渡所得、配当所得に係る税率の引き下げも、県税収入減に影響しています。こうした優遇税制は中止すべきと考えます。
 歳出面では、雇用の問題については、平成21年度12月末時点の緊急雇用創出数の実績は全国最低となっており、ふるさと雇用は44位という状況です。新年度予算では、この事業を活用しての雇用創出をさらに強める必要があります。また、緊急対策だけではなく、正規雇用を拡大する姿勢が重要です。雇用の拡大と安定、県内業者の仕事ふやしと地場産業の活性化、社会保障制度の充実などを図るため、国の経済対策の効果的な活用、将来を見据えた取り組みが課題であると考えます。
 主な分野別に見てみると、福祉予算については、県単独医療費助成制度は新年度も引き続き継続となり評価できるものですが、精神疾病や訪問看護療養費は対象にはなっておりません。助成の対象を拡充すべきと考えます。また、社会保険料、介護保険料、後期高齢者医療の保険料など負担がふえ、治療費の3割負担も含め家計を大きく圧迫しています。大幅な医療費負担の軽減策も必要です。
 子育て支援においても、子ども手当金の支給だけではなく、子供の医療費無料化の拡充など、総合的な子育て支援策や子育て環境の整備が同時に行われてこそ、子ども手当の効果もさらに強まると考えられます。
 次に、高齢者施策においては、介護保険の給付だけでは高齢者の生活を支えることはできません。公的な福祉・保健事業の拡充が求められ、地域の介護基盤整備のかなめである特別養護老人ホームの建設は急がれますが、増床の計画があるものの、待機者の解消にはほど遠い状況です。また、介護労働者の処遇改善、人材確保のための予算が計上されていますが、十分なものとはなり得ていません。現在の交付金制度を十分活用するとともに、制度の改善、そして公費による恒久的な処遇改善制度の確立と人材確保に向けて一層の取り組みが必要です。
 地球温暖化対策としては、太陽光発電等の普及促進が図られてきましたが、住宅用太陽光発電設備設置希望者も増加し、さらに補助対象者の枠の拡大が求められます。
 次に、道路予算は、2月補正での前倒しを含めれば前年比20%増と打ち出されていますが、当初予算対前年度比では、高速道路や府県間道路などでは25%減、内陸部骨格道路で2%増、生活道路では11%減となっています。地方の自由度を高めた交付金事業へのシフトが進むことになりますが、県民の暮らしを支える面でも、景気対策の面でも、大型公共工事延長ではなく、暮らし重視の計画的な社会資本整備を進めることが望まれています。
 農林水産予算でも、国予算との関係で、農業・農村の基盤整備や森林整備の予算などが大きく減額されています。前倒し予算とあわせて事業量を確保したようですが、財源を見ても、経済対策の基金などにシフトが進み、今後の事業と予算の見通しに不安を残すものとなっています。
 年々負担が増大していた国直轄負担金は、業務取り扱いや維持管理費の一部が見直されたことにより、新年度予算では約18億円が軽減されました。県事業の市町村負担金は原則廃止方針を打ち出し、その一部が廃止されたことは評価するものです。国に対しては、一層の直轄負担金軽減を求めるとともに、防災対策などの市町村負担金には今後とも軽減を求めるものです。
 和歌山下津港北港地区の南防波堤建設は、見通しのない関西電力LNG火力発電所へのタンカー接岸に向けた工事です。新年度においても3310万円計上されていますが、無駄な国直轄事業と言わざるを得ません。
 そして、コスモパーク加太対策費では、これまで6年間で約34億円、新年度から14年間で約88億円の賃借料を土地開発公社に支出することになっており、今年度予算では6億円を超える支出です。カゴメ加太菜園からの転貸料は、計画面積が減ることにより平成26年度からは半減することになっています。これまで賃料の差額を県が負担してきましたが、企業の事業計画縮小に伴い、さらに県負担がふえる状況となっているわけで、企業にも適切な負担を求めるべきだと考えます。
 次に、地方改善事業費の部落史編さん支援、隣保館活動助成、また地域子ども団体育成事業や雇用支援就職促進事業など旧同和対策事業や、実質的に旧同和地区だけを対象としている事業が従来どおり続けられていることは問題です。一般地区との垣根をなくし、雇用相談など必要な事業は広範な地域で開催することが、雇用対策などの課題にとっても、同和問題の解決のためにも求められていると指摘するものです。
 次に、教育予算は、前年度よりも2.5%の減になっています。児童生徒数減少に伴う教職員定数減が大きな要因だと言いますが、教育困難が大きい中で教員を減らすのではなく、少人数学級などの施策をもっと進めるべきです。高校授業料無償化、私立高校への就学支援金交付が実現したことは大変結構です。しかし、これまでも授業料減免を受けていた困難な家庭への支援はありません。給付型奨学金の実現を急ぐこと、学校納付金などを少なくするための施策を進めることが求められています。
 議案第3号は中小企業振興資金特別会計予算案、議案第72号、73号は債権放棄議案であります。
 一昨年の中小企業高度化資金貸付金の大型債権放棄が問題となり、附帯決議により貸し付けや債権回収、今後の債権放棄について特段の注意と適切な執行を求めたところです。本年度予算でも、回収目標も立てて努力をしており、関係者の粘り強い努力には敬意を表するものです。しかし、一昨年、昨年に続いて、高度化資金、設備近代化資金での最終処理を余儀なくされ、高度化資金の貸し付けや債権管理の実態がいまだ不透明なものを残しているという点では、県民の理解を得ることはできないと考えています。
 議案第7号は、公営ギャンブルは認められないという立場から反対です。
 議案第32号は、和歌山県職員定数条例の一部を改正する条例についてです。
 知事部局の職員定数を3844人から3764人に80人の削減をするものとなっています。職員定数の削減は、平成20年3月に定めた行財政改革推進プランに基づき、計画どおりに進められようとしています。平成20年12月議会から始まる国の生活対策、経済対策により、この2月最終補正に至る計7回の補正で900億円の予算措置がされ、21年度から22年度への繰り越し事業は460億円と、かつてない規模の大きいものとなっており、事務量、事業量も拡大しています。また、国体準備、植樹祭、関西広域連合への対応など、新たな行政課題も目前にあります。職員定数の削減が先にありきではなく、現下の経済状況に見合った必要な体制をとり、確実に事業執行に結びつけていくことが優先されるべきだと考えます。
 以上で、反対討論を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 次に、前芝雅嗣君から賛成討論の通告がありますので、許可いたします。
 3番前芝雅嗣君。
  〔前芝雅嗣君、登壇〕(拍手)
○前芝雅嗣君 お許しをいただきましたので、本2月定例会に提案されている平成22年度当初予算関係議案並びに諸議案に対し賛意を示す自由民主党県議団、真わかやま、公明党県議団を代表し、賛成の立場から討論させていただきます。
 まず、平成22年度当初予算案についてでありますが、現在、我が国は、いわゆるリーマンショックに端を発する金融経済危機から1年有余が経過し、一部には持ち直しの兆しが見られるものの、先日も昨年の県内貿易額が最大の落ち込みという新聞報道がありましたように、本県においては依然として厳しい経済情勢、雇用環境が続いているというのが実感でございます。こうした中、企業収益の悪化や消費の落ち込み等により本県の県税収入は相当な減収が見込まれ、これまでにも増して非常に厳しい財政環境のもと、難しい予算編成を余儀なくされたものと推察いたしております。
 そのような状況の中、県当局におきましては、現下の厳しい社会経済情勢に迅速かつ的確に対応するとともに、長期総合計画実現に向けた新政策の推進と財政の健全化を両立させるため、歳入歳出の両面にわたりあらゆる検討を行われたことと思います。
 当初予算案は、「明日の和歌山を拓く希望の政策」、「今日の暮らしを守る安心の政策」という2本の柱で編成され、国の公共事業予算が大幅に削減される中においても和歌山県として必要な投資的経費を確保したことを初め、先駆的技術の開拓と販路拡大による産業活性化や県内企業の資金繰り対策の充実、希望の明かりをともす県独自の集落再生、地域の支え合いを生かした子育て環境の充実、医師確保や拠点病院整備による安心の医療体制構築などの新政策が盛り込まれるとともに、歳出規模が昨年度に引き続き対前年度を上回るなど、本県経済をしっかりと下支えする積極的な予算案となっております。
 また、景気の低迷による県税収入の大幅な減少や社会保障関係経費の増加など、非常に厳しい財政環境の中で、地方交付税の増額に加え、前政権下において獲得した国の交付金等を最大限有効に活用する一方、職員定数の削減など人件費の抑制や事務事業の見直し等を着実に推し進めることにより、収支不足額を新行財政改革推進プランの目標額を下回る31億円に抑制されていることは高く評価されるものと考えています。
 このように、平成22年度当初予算案は、景気対策や本県の目指す将来像の実現に向けた新政策を遂行するための積極的な予算措置と、持続可能な財政構造への転換に向けた財政健全化という2つの目標を両立させた予算として、県勢の発展にかける知事の1期目仕上げの意気込みが強く感じられる内容で、県民の期待に十分こたえられるものであります。
 また、その他の諸議案につきましては、行財政改革推進プランを着実に実行するための職員定数の削減、南紀白浜空港における国内定期航空便の安定的確保を図るための着陸料減免措置の拡充等に係る条例改正や、本年8月1日から紀の川河口大橋を無料開放するための料金徴収期間の変更など、いずれも時宜にかなった必要かつ適切なものであります。
 この上は、これら諸議案に盛り込まれた各般の施策を迅速に執行し、成果を上げることが、県民の負託にこたえる上で最も肝要と確信するところであります。
 我々自由民主党県議団を初め、賛意を示す各会派といたしましては、以上申し上げた認識のもと、今議会に提案されている平成22年度当初予算関係議案並びに諸議案について原案どおり成立することを期するものであることを申し上げ、賛成の討論とさせていただきます。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 以上で、討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 まず、議案第1号、議案第3号、議案第7号、議案第32号、議案第72号及び議案第73号を一括して採決いたします。
 本案に対する委員長報告は、いずれも原案可決であります。
 本案をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、議案第2号、議案第4号から議案第6号まで、議案第8号から議案第16号まで、議案第31号、議案第33号から議案第46号まで、議案第48号から議案第59号まで、議案第61号から議案第71号まで及び議案第74号から議案第83号までを一括して採決いたします。
 本案に対する委員長報告は、いずれも原案可決であります。
 本案をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、議請第7号を採決いたします。
 本請願に対する委員長報告は、継続審査であります。
 本請願を委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立全員であります。よって、本請願は委員長報告のとおり決定いたしました。
 なお、議請第18号につきましては取り下げが許可されておりますので、御了承願います。
 この際、報告いたします。
 議員提出議案の提出がありました。
 お諮りいたします。議員提出議案第1号を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議員提出議案第1号議会の議員の議員報酬の特例に関する条例の一部を改正する条例を議題といたします。
 議案は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、提出者の説明、質疑、委員会付託及び討論を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議員提出議案第1号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 次に日程第2、まず和議第90号「近畿自動車道紀勢線(御坊─南紀田辺間)4車線化事業の早期着手を求める意見書(案)」を議題といたします。
 案文は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、提出者の説明、質疑及び討論を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 次に、和議第91号「給付型奨学金を求める意見書(案)」、和議第92号「普天間基地の無条件撤去を求める意見書(案)」、和議第93号「企業・団体からの政治献金の禁止を求める意見書(案)」、和議第94号「政治資金規正法の制裁強化を求める意見書(案)」、和議第95号「予算の適正な配分を求める意見書(案)」、和議第96号「地方の社会資本の早期整備を求める意見書(案)」、和議第97号「永住外国人の地方参政権付与の法制化について慎重な対応を求める意見書(案)」、和議第98号「選択的夫婦別姓制度の慎重な対応を求める意見書(案)」、和議第99号「女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書(案)」、和議第100号「社会的セーフティネットの拡充に関する意見書(案)」、和議第101号「核兵器の廃絶と恒久平和を求める意見書(案)」、和議第102号「選択的夫婦別姓制度導入に反対する意見書(案)」、和議第103号「永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書(案)」、和議第104号「予算の適正な配分を求める意見書(案)」、和議第105号「地方の社会資本の早期整備を求める意見書(案)」、和議第106号「普天間飛行場移設問題の早期決着を求める意見書(案)」、和議第107号「シーシェパードによる調査捕鯨妨害活動に対する適切な措置を求める意見書(案)」、和議第108号「『子ども手当』の財源の地方負担に反対する意見書(案)」、和議第109号「保育所・児童入所施設の環境改善を求める意見書(案)」、和議第110号「第70回国民体育大会開催に関する決議(案)」を一括して議題といたします。
 案文は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、いずれも提出者の説明、質疑及び委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 次に、討論に入ります。
 雑賀光夫君から反対討論の通告がありますので、許可いたします。
 44番雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕(拍手)
○雑賀光夫君 日本共産党県議団を代表して、和議第102号及び第103号について反対討論を行います。
 和議第102号は、「選択的夫婦別姓制度導入に反対する意見書(案)」です。
 日本以外の主要な先進諸国において、夫婦同姓を定めている国はありません。国連女性差別撤廃条約は、姓の選択について夫と妻に同一の個人的権利を保障すべきだと定めています。日本では、妻の96%が夫の姓に変えていますが、改姓により同一人物と思われず、仕事の機会を失ったなどの不利益をこうむることがあります。一定の職場で旧姓使用は認められてきたものの、パスポートや免許証など戸籍名が原則で、不便さや不利益は続いています。改姓を避けて事実婚をすれば、相続権はなく、子供は婚外子となります。
 意見書には、選択的夫婦別姓制度への動きの背景に、結婚後も同じ姓で仕事を続けたいと望む女性がふえたことや、個人の権利の尊重等があるとしていますが、そのとおりで、これを否定することは、男女平等の立場と個人の尊厳という憲法の理念の否定にもつながるものです。選択的夫婦別姓制度の実現は、真の男女平等の社会を築くための一歩であると考え、この意見書に反対するものです。
 次に、和議第103号は、「永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書(案)」です。
 日本共産党は、永住外国人に対し、都道府県と市町村議員と首長の選挙で、選挙権と被選挙権を付与すべきだと考えます。憲法第93条は、「自治体の長及び議員は、その地方公共団体の住民が直接これを選挙する。」と定めています。地方自治法は、その住民について、市町村の区域内に住所を有する者と規定しており、これらの規定に照らして、自治体の運営は、本来その地域に在住するすべての住民の意思に基づき進めるべきものです。永住者のように外国籍を持っている住民であっても、他の日本国籍の住民と同じように地方自治と切り離せない生活を送っている人々に参政権を付与することは、こうした地方自治の精神から当然のことだと考えます。
 意見書は、憲法第15条の規定と1995年2月28日の最高裁判決を挙げて、憲法上問題があるとしています。しかし、第15条の「国民固有の権利」とは、国民から奪ってはならない、他人に譲り渡してはならない権利と解されるもので、外国人に参政権を付与することを禁じた条項と解すべきものではありません。憲法で国民と定めている条項には、納税の義務のように外国人を対象にしたものもあります。
 また、この最高裁判決は、住民とは日本国民を意味するもので、外国人に地方選挙権を保障したものではないと言うと同時に、地方公共団体と密接な関係がある永住外国人に地方議員と自治体首長についての選挙権を与えることは、憲法上禁止されていない国の立法政策の問題だと指摘しています。
 今や、憲法学会でも外国人の地方選挙権は合憲とする説が多数派となり、外国人の地方参政権は世界の趨勢であり、時代の要請になっています。
 以上の立場から、和議第103号には反対するものです。
 同時に、国民の間にはさまざまな疑問や意見があることも事実であり、十分に議論することを否定するものではありません。
 以上で、討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 以上で、討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 まず、和議第90号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立全員であります。よって、本案は可決いたしました。
 次に、和議第91号及び和議第92号を一括して採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立少数であります。よって、本案はいずれも否決されました。
 次に、和議第93号及び和議第94号を一括して採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立少数であります。よって、本案はいずれも否決されました。
 次に、和議第95号及び和議第96号を一括して採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立少数であります。よって、本案はいずれも否決されました。
 次に、和議第97号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第98号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第99号から和議第101号までを一括して採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立少数であります。よって、本案はいずれも否決されました。
 次に、和議第102号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立多数であります。よって、本案は可決されました。
 次に、和議第103号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立多数であります。よって、本案は可決されました。
 次に、和議第104号及び和議第105号を一括して採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも可決されました。
 次に、和議第106号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立多数であります。よって、本案は可決されました。
 次に、和議第107号から和議第110号までを一括して採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(冨安民浩君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも可決されました。
 次に日程第3、常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。お手元に配付しております「継続審査を要する所管事務調査件名表」及び「継続審査を要する担任事務調査件名表」のとおり、それぞれ閉会中の継続審査として付議することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 次に、日程第4に入ります。
 特別委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。人権・少子高齢化問題等対策特別委員会、防災・環境問題等対策特別委員会、行政改革・基本計画等に関する特別委員会、半島振興・交通・産業振興対策特別委員会及び予算特別委員会に付議されたそれぞれの問題について、さらに閉会中の継続審査とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 以上で、今期定例会に付議された諸案件の審議はすべて終了いたしました。
 議員並びに関係各位には、連日の御精励に深く感謝申し上げます。皆様方には、健康に御留意の上、県勢発展のためますます御活躍されますよう祈念いたします。
 これをもって、平成22年2月定例会を閉会いたします。
  午後3時32分閉会

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