平成22年2月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(須川倍行議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 12番須川倍行君。
  〔須川倍行君、登壇〕(拍手)
○須川倍行君 自民党県議団の須川倍行でございます。いましばらくのおつき合いをお願いいたします。
 それでは、一般質問を行います。
 4~5年前だったと思うんですけど、織田裕二の主演の映画で「県庁の星」──県庁の職員が研修という名目でスーパーマーケットへ派遣されていくわけです。倒産しかけているスーパーマーケット、見事、その研修期間中に大繁盛店に変貌を遂げていくというような内容の映画でした。私はそれを見て、ある気づきがありまして、その後の予算委員会でちょうどこのことについて提案いたしまして、早速県のほうでは取り入れていただきまして、現在に至ってるわけです。
 現在は、主査というんですか、新たに係長級になった職員が1カ月ぐらい民間研修に行ってます。ホテル、農協、マスコミ、食品生産加工業、ゴルフ場、金融業、小売業、運輸関係、販売業、飲食店等々、46社に94名、21年度実績で派遣されてるわけであります。映画のように即戦力というわけには当然いかないわけでありまして、むしろその受け入れ先にとってははた迷惑な話になってるのかもしれませんけども、私はこの民間研修というのは大変なメリットがあると思ってるんです。
 まず第1に、職員が大変な意識改革ができるということですよね。それと、コストに対する意識というんですか、接客、顧客の満足度の向上、こういうものに対する意識改革にもなる。それから、民間の仕事の進め方、これを学ぶことができる。
 特に映画では、途中でスーパーマーケットの職員さんから「県庁さん、県庁さん」と慕われて、何よりも信頼というものをかち取っていくわけであります。ここが非常に大事なところで、職員にとりましても、後々のことを考えると、この研修先で交流することによって非常に人脈が広がっていくと思うんですよね。むしろ、将来的に思うと、それは和歌山県の営業力が上がるということだと思うんです。それは、営業部長、まさにそういうような言葉がぴったり当てはまるんじゃないかなと。要するに、派遣先の会社の皆様との信頼関係が築ければという話につながってくると思うんですね。
 また、職員にとりましては、何かこう前向きに考えていただいて、何か1つでも得られるような気持ちで研修に行っていただきたいんでありますけども、もしかすると一方的に「あなたはここへ行きなさい」というふうなことで業務命令をつけてるんじゃないかなということをちょっと危惧してるんです。やっぱりモチベーションを保って行くというのは非常に大事だと思うんです。そういう点でも、大きなジャンル分けでも結構なんで、最初に希望の職種を聞いてあげてください。それで、できれば将来的には個人商店等々でも──まあ大体、派遣してるところは大きな会社関係が多いんですが──小さな個人商店等々でも受け入れていただけるようなところがあれば、またこれも1つの方策じゃないかなと思うわけであります。
 それは要望しておきますが、ここで、質問します。
 研修に行った職員の感想というものは、重立ったものはどういうものがあるのか。それから、この民間研修の成果、これをどのようにとらえられているのか。総務部長に質問します。
 次に、上海万博。
 これは中国・上海で、過去最大級らしいです。7000万人の入場目標を掲げてる。大阪万博をはるかにしのぐ。これはまあ、楽々目標をクリアすると思うんですよね。
 そんな中に、この上海万博で和歌山県としての取り組みは、まず10月8日の金曜日から10日まで日本館イベントステージ出展ということで、事業費約1500万ですか、和歌山県ゆかりの演奏団体によるステージ、観光PRイベントの実施、和歌山県の観光・食の魅力PR映像の上映、和歌山県産品の販売等々、イベントステージで行うと。それと、常設展示としては、ベストシティ実践区大阪館に出展いたしまして、会期中184日間、関西各府県、政令市合同で関西広域観光PRを展示していくと。非常に県の知名度のアップにもつながりますし、中国等からの観光客の増加ということも非常にねらいとしてあると思います。大成功を期待しておりますんで、頑張ってください。
 それとは別に、9月の11日、12日の2日間、土曜、日曜日、日にちも場所も決まってますが、上海万博内の日本産業館イベントステージにおきまして、近鉄グループの近畿日本ツーリストが主催となりまして、徐福を中心に世界遺産熊野、これを舞台演出と大画面の迫力映像で表現していくと。具体的な内容については、まだまだこれからの段階です。ただ、現状では熊野圏域の各自治体や各種団体等に協力を呼びかけている段階なんですが、中国市場への進出ということはもちろん、商業ベースの話もあるんかもしれませんけども、これに積極的に参加していくということは、将来的にも中国市場から和歌山へ呼び込んでいくという千載一遇のチャンスだと思うんですね。
 特にことしは、日本は今、坂本龍馬ブームですが、中国は空前の孔子ブームということで、生誕2560年ということで、孔子をテーマにした映画、これが公開されて大ヒットしてるわけです。何か、空前の大ヒットらしくて。で、うわさに聞いたんですけど、次の孔子の後編というんですか、ツーをつくるのも計画してるらしいですけど、この徐福を次の映画の題材にという、ちょっと、うわさというんですか、そういった情報も聞きました。
 こういったことになってくると、これは大変なことになってくるぞと思いまして、先に少し皆様に徐福というものについて御紹介したいと思うんですけど。
 徐福は、紀元前の200年余り前です。当時の秦の始皇帝の命を受けて、不老長寿の霊薬を求めて、3000人の大船団を組んで、この日本の地へやってきたわけです。この徐福の渡来伝説というのは日本各地にあります。佐賀や串木野にもありますけども、お墓があるのはこの新宮だけなんです。そのお墓で、今、新宮市では徐福公園というふうに祭ってるわけであります。
 それで、この不老長寿の霊薬というのは、徐福さんは、「あっ、これが探し求めていた不老長寿の霊薬だ」と。これが新宮市の天台烏薬なわけです。阿須賀神社の裏にある蓬莱山で見つけて、「ああ、やっと、よくぞめぐり会えた」ということで、この新宮に永住して、土地の人たちに農耕や漁法、捕鯨、紙すき等の技術をこの地に伝えたわけであります。
 天台烏薬といっても、中国産の烏薬と違うんですよね、新宮の天台烏薬というのは。その効能というんですか、これは既にもう医学的にも学会発表してますんで。普通の中国産の烏薬よりも3倍の効果があるというふうにもう学会発表されてます。ずっとネズミのほうで実験してたんですけど、最近ようやく人体実験に入ってきてるということで、まあこれは薬事的にどうなのか、あれなんですが、肺がんに効果があるんじゃないかと。もしも本当にこれが特効薬になるようなことがあれば、この新宮産の天台烏薬、これ、生産間に合わないじゃないかというぐらいに伸びてくるんじゃないかということで、新宮市のほうも今その天台烏薬の植生に力を入れてまして、それこそ山1つ丸ごと天台山というような企画で、どんどんどんどん天台烏薬を植えてるわけです。
 これは、やはり中国なんかと違って、この新宮という気候風土、温暖多雨という気候風土が生んだ結果、こういうふうなものになってきたんじゃないかなあと思うことで、薬品会社もこれからどんどんどんどん新宮へ進出してきてくれればなあと思ってるわけです。そういった徐福さん。
 これが本当に──中国というのは儒教の国ですから、先人の供養とか、そういうものには非常に熱心なんですね。だから、孔子の映画も大ヒットする。この徐福さんにかこつけて、新宮市へお墓参りに行こう、映画を見た徐福さんのところに行こうということになれば、中国からの修学旅行も誘致できるし、あるいは観光産業を中心とした、当然チャーター便で来るんですから、白浜空港の活性化にもつながっていくわけですね。
 もう既に、この徐福を売り出すイベントステージにおいては、これは会場確保とか設置費用というのは全く要らないんです。あとは宣伝広告対策と人的援助、費用の補助、そういったところだと思うんですが、どうでしょう、知事、まずは協議のテーブルにのっかっていただいて、県としての支援策を御検討いただきたいと思います。御質問にしたいと思いますんで、答弁をお願いします。
 それと、ちょうど今、上海万博の第一歩として、ふるさと雇用再生特別基金活用事業ということで、徐福奥熊野神邑の会社設立ということで、徐福を通した国際文化交流事業企画提案書を、もう既にこの4月に提出してますんで、よろしく御検討をお願いしたいと思います。
 次、昨年の秋です、新宮市議会の教育民生委員会県外視察に私も同行して、鹿児島県南九州市知覧町に行ってまいりました。知覧特攻平和会館であります。知事は行かれたことありますかね。──ございません。教育長はございますか。ぜひ機会があれば行っていただきたいと思います。議員各位も行かれた方は多々いらっしゃると思いますが、私はこれで今回は4回目です。
 ここは、大東亜戦争の末期、特攻作戦という人類史上類を見ない体験を根底に、全人類的視野に立って平和思想の普及を図るとともに、特攻隊員の遺品や関係資料等を収集、保存、展示し、その記録を後世に残し、世界の恒久平和に寄与することを目的としております。沖縄特攻で散華された隊員は1036名、うち和歌山県出身の特攻の戦死者は12名であります。
 事業といたしましては、ここは年中無休で、昭和50年4月に開館以降、既に1500万人以上の方が訪れてるわけですが、資料収集・保存活動、広報活動、平和事業のほかに教育普及活動というのがあるんですね。教育普及活動は、戦争を知らない世代への平和を考える学習の場として、教育旅行、修学旅行等の誘致を図り、健全で正しい平和学習の推進を図っているわけであります。平成20年度の教育・修学旅行の実績は、小学校が280校、中学校は135校、高校が100校、合計541校の4万8000人がこの地を訪れております。
 中には、遺書がたくさん展示してるわけです。死を直前にした隊員の遺書というのは、最初は文字が乱れていないんですが、感情が高ぶってきたのか、途中から文字が乱れているものもあります。そのときのいろいろな感情がこの筆跡ににじみ出てるわけですけど、中には豪傑な人もいまして、「一度は死んでみるべえか」とか「おれが死んだら何人泣くか」とかというような簡単な言葉で遺書を残してる隊員もあります。ただ、そのほとんどが、多くが、やはり母親を中心とした家族のこと、その思いをつづったものがほとんどでありますが、もうほとんど、全員と言っていいぐらい達筆です。本当に達筆です。
 そして、地元の入館者の反応というんですか、地元や入館者の反応というのは、こちらでは、戦争体験のある方々の多くが、「ここに来てよかった。時間が足りなかった。また来る」、「彼らの死を無駄にしないためにも、もっともっとたくさんの人に知ってほしい」、「当時のことを思えば涙なくして見学できない。今の若者にもっと知っていただき、戦争、平和、命について考えてほしい」。若者の反応というのは、「我々と同年代の若者が頑張っていたことがわかった。今の自分と比べれば恥ずかしい。もっともっと頑張らなければ」、「このようなリアルな資料館は初めてだった。ショックだった。心の奥深く残りそうだ」。
 ほとんどの皆さんが感動されて、自分だけではもったいない、ぜひほかの人々にも知らせたい、いや、知ってほしいと寄せ書き帳に多く書かれております。
 そこで、平和学習についてお尋ねしますが、今現在の平和学習というのは──私はここへ行けとは言ってないんですよ。ただ、教科書でただ単なる歴史的事実、これを教えてるだけにすぎないんじゃないか。もっとこういう戦争体験、そういったものをもっともっと生で見て触れる、そういう学習の機会が必要なんじゃないかなと思うわけでありまして、この平和学習、今のままで十分か、教育長にお尋ねします。
 あわせて、ふるさと教育ですが、ふるさと教育というのは、まず、自分の生まれ育ったふるさとに誇りと愛着を持つことから始まる。それはもう異論はないと思います。ほかの市町村の方々には──ちょっと僕は状況はわからないですけど、新宮市で毎年成人式に出席さしてもらいます。式典の1番は国歌斉唱です。中には、大きな声で国歌を斉唱する成人もいて、「おっ、ことしもなかなかいい盛り上がりの雰囲気」。その次で、一遍に白けちゃうんです。新宮市歌の斉唱です。だれ1人歌える者がいないんですよ、この新成人で。これは、教えてないからでしょう。市歌を教えずして何がふるさと教育だと言いたいんです。その辺は、あわせて、ふるさと教育は今のままで十分か、単なる読本だけで教えてないか、そういったことも含めて教育長の答弁をお願いします。
 最後に、一昨年でしたか、東京で、奈良は薬師寺の安田暎胤管主、その講演を聞く機会がありました。議場の中村議員、小川議員も同席していたわけでありますが、そのときの講演、すばらしい内容で、すごく深く印象に残ってる一節があったので、皆さんに少し御紹介したいと思います。
 戦国時代の3武将、信長、秀吉、家康。信長は、本能寺で焼き討ちに遭って討ち死にするわけであります。天下統一はまさに夢幻のごとく、その生涯を終わるわけです。秀吉は、「息子秀頼のことを頼む。秀頼を頼むぞ」と後世に憂いを残しながら死んでいって、やがて豊臣家は滅亡していくわけであります。家康はどうか。江戸徳川幕府300年の天下太平を築き上げたわけであります。その違いは一体どこにあったのか。信仰心があったかなかったかなんです。信長は、みずからを神とあがめて比叡山焼き討ちとかしましたね。一切の宗教を否定したわけであります。秀吉は、キリスト教を禁じ、信者を弾圧しました。家康はどうか。皆さん、よく御承知のとおり、日光東照宮をごらんになれば、いかに信仰心が厚かったかということがよくわかると思います。
 そして、もう1つ例を挙げて例えましょう。小泉純一郎と中曽根康弘はなぜ5年という長きにわたって日本の総理として君臨することができたのか。現職総理のときに靖国神社に参拝したからですねと──その方の講演でありますから──そのようにおっしゃってました。
 私は、子供たちに宗教を勧めてるわけではありません。ただ、この信仰心を持つということの大切さ、特に先祖供養を初めとした祖先を敬う心の大切さ、これをもっと教育に取り込めないかと思うわけであります。それは、家庭のしつけと言ってしまえばそれまでかもしれませんけども、今、親が墓参りに行かないでしょう、先祖供養も。核家族化してるから、仏壇が家にない家庭が多いです。だから、ある程度これは教育の力を頼らないけないな、そのように思うわけであります。
 そこで、祖先を敬う心の大切さをもっと教育に、教育長にお尋ねいたしまして一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(坂本 登君) ただいまの須川倍行君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、上海万博でございます。
 不老不死の霊薬を求め熊野を訪れた徐福、それから、中国において密教を学び、密教の正当な伝承者となって高野山を開山した空海、中国から持ち帰られた金山寺みその普及、そういうものなど、古くから和歌山は中国から文化や宗教の面において大きな影響を受けてまいりました。また、近年においても、山東省との姉妹提携や友好のあかしとしてのパンダ交流など、中国と和歌山は今なおかたいきずなで結ばれております。
 上海万博に参加することは、こうした中国とのつながりをなお一層強め、またこれを契機に、本県の観光資源や県産品をPRすることによりまして和歌山県への注目度の向上と中国からの誘客増につなげてまいりたいと考えているわけでございます。このため、県では、10月8日から10日にかけまして、日本館のイベントステージにおいて観光・食の魅力をPRするイベント──これは和歌山イベントですね──こういうものを開催いたします。
 当時の全体を仕切っている経済産業省が、この10月8日から10日というのは、実は中国のお祭りの最も盛り上がるところでありまして、そこを割り当ててあげるといって、いただきました。そんなことでございますので、県内の多くの方々にもやっぱり一緒に行っていただいて、観客になっていただいたり、あるいは主催者の一員として応援していただいたり、あるいはイベントを楽しんでいただいたり、そういうことをぜひしてもらったらどうかということで企画をしているところでございますので、ぜひとも多くの県民の皆様に御参加をいただければと、まず思っております。
 次に、議員御提案の、さらにもう1つということで、紀南地域の住民、経済団体、行政が一丸となって、別のまた万博参加を通して地域活性化を図ろうというお話も、これまた大変立派なお話であります。地域の皆様の自発的で前向きな取り組みという意味において、大変すばらしいことだと感じております。
 県といたしましても、今後、このような動きに対して大いに、まずテーブルに着いて、どのような協力、支援ができるか、主催者や関係者のお話を十分お伺いし、検討してまいりたいと考えております。
○副議長(坂本 登君) 総務部長宮地俊明君。
  〔宮地俊明君、登壇〕
○総務部長(宮地俊明君) 職員の民間研修についてお答えいたします。
 新たに係長級となりました職員を対象とした民間企業等での体験研修につきましては、46の企業、団体に御協力をいただき、94名の職員が1カ月間、接客や食品の製造加工など、さまざまな業務に従事させていただきました。研修に参加した職員からは、「肉体的な厳しさはあったが、コスト削減への徹底した取り組み、接客の現場の緊張感など、日ごろ触れることができない民間企業の厳しさに触れ、大いに刺激になった。今後の業務に生かしたい」といった報告などを受けております。こうした研修は、職員がコスト意識や住民満足度の向上について体験的に習得することができるという点で効果があり、職員の意識改革にもつながるものと考えております。
 今後は、今年度の成果を踏まえ、新たな研修先の開拓など、体験研修が一層効果的なものとなるよう努めてまいりたいと考えております。
○副議長(坂本 登君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 平和について考える学習についてお答えします。
 戦後65年が過ぎようとしておりまして、戦争の当時を知る方々が少なくなってきております現在、平和について考える学習はこれまで以上に重要になってきていると考えます。教育基本法や学習指導要領におきましても、「我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」とうたわれているところでございます。
 本県では、小・中・高等学校の教科や道徳、総合的な学習の時間、特別活動等を通じまして、さまざまな教材を活用しながら平和の大切さについて学習をしております。
 また、高等学校の修学旅行では、20校が沖縄、長崎、広島の戦跡を訪ね、語り部の話を聞いたり、多くの小中学校でも、地域に在住するお年寄りから貴重な戦争体験を伺ったりするなどの取り組みを進めてまいりました。
 平和について学ぶには、抽象的な言葉だけではなく、戦争の現実に触れることが大切でありまして、それだけに、今ようやく重い口を開いてくださる戦争体験者の言葉を語り継ぐことが大切であると考えます。また、そのことによって、平和のとうとさや生命の尊厳、自分が生きていることの大切さ、先人や家族、社会、そして次の世代への責任を自覚できるようになるものと考えます。今後とも、平和について考える学習が一層充実するように取り組んでまいります。
 続いて、ふるさと教育でございますが、本県では、子供たちがふるさとへの愛着を感じ、誇りに思う態度を育成するため、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」などのすばらしい自然、歴史、文化などに触れたり、昨年度、ふるさと教育副読本「わかやま発見」を改訂するとともに、現在、一層親しみやすい教材として「わかやま何でも帳」というのを作成するなど、ふるさと教育を進めてまいりました。今後とも、子供たちが郷土和歌山のすばらしさを実感し、愛着や自信の持てるふるさと教育をさらに充実してまいります。
 次に、祖先を敬う心の大切さについてでございますが、祖先を敬う心は人間だけが持つ奥深い心性であると思います。そのことによって、多くの祖先によって生かされている自分を自覚し、自他の尊厳を大切にする心が養われるものと考えます。また、祖先を敬い、感謝の念を深めるところから、温かい家族愛や人と人との信頼関係もはぐくまれることと思います。
 こうしたことから、子供たちが郷土や我が国のために尽くした祖先の功績を学習することは大切なことであり、今後とも御指摘のような奥深い心性に根差した豊かな心の育成に一層努めてまいります。
 以上でございます。
○副議長(坂本 登君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(坂本 登君) 再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(坂本 登君) 以上で、須川倍行君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時28分散会

このページの先頭へ