平成22年2月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(吉井和視議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
午前10時0分開議
○議長(冨安民浩君) これより本日の会議を開きます。
日程に先立ち、諸般の報告をいたします。
過日提出のあった議案第33号から議案第39号まで、議案第52号、議案第53号、議案第56号及び議案第57号は、いずれも職員に関する条例議案でありますので、地方公務員法第5条第2項の規定により人事委員会の意見を徴しましたところ、文書により回答がありました。お手元に配付しておりますので、御了承願います。
日程第1、議案第1号から議案第16号まで、議案第31号から議案第46号まで、議案第48号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第83号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
5番吉井和視君。
〔吉井和視君、登壇〕(拍手)
○吉井和視君 皆さん、おはようございます。平成22年の当初議会のトップバッターを務めさせていただきます。
それでは、質問をさせていただきます。
平成22年度の当初予算についてお尋ねいたします。
長期総合計画は、仁坂知事が県政を担当されて実質的に1年目となる平成19年度に1年間の検討を経て策定されたものであります。平成20年度から29年度までの10年間を計画期間として策定されました。その計画に掲げられた「未来に羽ばたく愛着ある郷土 元気な和歌山」という将来像は、まさに知事の言う初心とも言うべき県政を担う上での決意が込められていると思います。
また同時に、長期総合計画は、県議会も計画策定当初から積極的に関与したものであり、知事の決意をあらわすだけではなく、県当局と県議会が一体となって和歌山県が今後進むべき道を県民に対して示したものと私は受けとめております。
したがって、計画ができ上がったら終わりというものではなく、その計画を施策や事業に実行して移していかなければなりません。
知事は、かねてから、毎年度、新政策プロセスによって常に長期総合計画の原点に立ち返り、県民の生活や県経済の現状を注視しながら必要な施策を講じると言われてまいりました。新政策は、国への要望あるいは条例やアクションプログラムの策定など、必ずしも予算を伴うばかりのものではないと思いますが、私は、大部分が予算という形で具体化されていくものだと思います。
そこで、平成22年度当初予算においてどの程度和歌山を元気にするための施策が盛り込まれているのか、また、このような厳しい社会経済情勢の中で、たくさんの県民が今日の生活に不安を抱えながら暮らしていることに対して県としてどのようにこたえようとしているのか、特に注目いたしてまいりました。
あえて特に注目したということを申し上げたのは、平成22年度当初予算は、第1期仁坂県政の締めくくりとなる重要な意味を持つ予算であると考えるからであります。
このような視点から、当初予算及び新政策について、私なりの所見を幾つか申し上げさせていただきたいと思います。
まず、平成22年度当初予算でありますが、予算規模は5345億円、前年度と比較して2.2%増と、積極的な予算となっております。その中でも特に公共投資予算については、2月補正への前倒し分を含めると1193億円と、補正の前倒しも含めた前年度の予算と比べても40億円、3.5%の増となっており、厳しい財政状況下にあっても積極的に財政出動し、不況に苦しむ県内の中小企業の受注機会の確保にも配慮した知事の積極的な意図がうかがえると高く評価するものであります。
さらに、私が9月議会で申し上げました市町村負担金についても、使用料的な性格のものや、受益者負担としての国の制度上、負担が位置づけられているもの、さらに本来市町村が主体となるべき事業を県が実施している場合など、明確な理由のあるもの以外は原則として廃止するという、全廃するという見直しがなされました。
見直しによる市町村の負担軽減額は9億円弱とのことでありますが、これは県以上に財政状況が厳しい市町村にとっては、大変大きな支援になると考えます。また、私の提言を聞いていただき、速やかに実行していただいたことに対してお礼を申し上げたいと思います。
次に、新政策についてでありますが、基本方針として、県民に希望と安心をもたらす政策を掲げ、あすの和歌山を開く希望の政策として、技術開発や販売促進に力点を置いた産業振興、さらには、これも9月議会で提言した県独自の過疎対策なども含まれた地域づくり等々、将来を見据え、本県を成長に導く施策が数多く盛り込まれているほか、今日の暮らしを守る安心の政策として、地域の中核的な病院の整備を初め、そんな医療体制の充実、さらには困難を抱えた青少年への支援、市町村への防災体制強化に対する支援など、緊急性の高い、まさに県民生活に密接に関連した安心の政策が盛り込まれております。
このように、将来の本県の発展を見据えた政策や、今県民が置かれた厳しい状況を打開していくための政策が盛り込まれ、各分野に配慮されたバランスのいい予算となっているというのが私の率直な感想であります。
そこで、知事にお尋ねいたします。
平成22年度当初予算の編成を終えられた今、知事はどのような感想をお持ちになっているのか、まずお尋ねいたします。
もう少し具体的に申し上げますと、知事はいろんな行事で県内各地をくまなく回っておられます。それぞれの地域へ出向くたびに、この地域は道路整備がおくれているなとか、農林水産業を元気にしなければいけないとか、そういう場所ごとに異なるさまざまな課題を目の当たりにしていると思います。そして、その課題を解決するために職員と議論し、対策を講じようとしていると想像しているわけでありますが、財政の問題を初めとしてさまざまな制約があって、すべての問題を一気に解決するということは到底無理であろうと思います。
そのような中で、私は、平成22年度当初予算は今の県の実力に見合った精いっぱいの予算であると思いますが、今やるべき政策は十分に盛り込めたのかどうか、お尋ねをさせていただきたい。さらには、このような積極的な予算を組む中で、財政の健全化という点について大丈夫なのかということの知事の見解をお聞かせください。
次に、関西広域連合について質問をさせていただきたいと思います。
関西広域連合の事務──私は事務という言葉は余りなじまないと思うわけなんですけども、事業としてですね──広域防災、広域観光、そして文化振興、広域産業の振興、広域の医療、そして広域環境等が、そういう事務が出そろい、参加を希望する各府県がその決定に向けて各府県の住民の合意を今得ようといたしております。そして、今年度中にもそのことが我々の議会に提案されてくるなと、そういう気がいたしております。
そこで、仁坂知事が重要事項については全会一致の原則をこの広域の中で提案をし、それが基本合意されたということを聞いて私は喜んでおります。県民の、県益確保と不安防止に仁坂知事も相当頑張っておるな、そういう評価をさしていただきたいなと思います。
そして、本県の参加合意については、これからであります。もっともっと議論をしなければいけないと私自身も思っております。
私も機会あるごとに街頭に立って、関西広域連合の参加について、県民に対して、地域住民に対して語りかけておるわけでありますけれども、まだまだ浸透されておらないなと。情報が共有されておらないというのが率直な意見であります。そういうことで、私は、ほとんどの県民がこの関西広域連合に同意をして参加決定されるということを望んでおります。
そこで、知事に対して、関西広域連合に臨み、県民の合意を得るためにこれからどのような取り組みをされるのか、そのことをまずお尋ねいたします。
次に、本県の参加に向けて、私は関西広域連合における地産地消という視点から提案をさせていただきたいと、そのように思います。
和歌山県では、恵まれた自然の条件の中でさまざまな特色を生かした農林水産業が営まれております。しかし、その農林水産業をとってみて考えたときに、私の地域の中でも、ミカン産業を考えたときに大変な状況であります。もうこれ以上ミカン経営を継続することができないという農家も出てきておる気がいたします。そしてまた、木材産業でも同じであります。森林の長い間の放置の中で、「山は泣いている」という言葉がありますけれども、もうどうしようも仕方がない状況が続いておるわけであります。
こんな厳しい状況を続けておることに対して、私はさまざまな手を打っていかなけりゃいけないと思うわけでありますけれども、特に今回のような関西広域連合というような広域特別自治体を設立するに当たって、政治的にこのことを展開していくことについて知事が積極的に考えなけりゃいけないなと、そのように思うわけであります。それこそ、人口2500万人、関西で2500万人があるわけでありますが、その中で政治的な取り組みとして、関西広域連合の中の住民がお互いに協力し合って地産地消するという考えを持てば、私は、大きな成果を生み出すことができる、停滞している和歌山県の農林水産業を一気に困難を打開できるような状況がつくれるんではないかと、そのように思うわけであります。
そういうことをこの関西広域連合の中で知事がリーダーシップをとって推奨していただき、そのことを大きな運動の中で和歌山県が先頭に立ってやっていただきたいなと、そんなに思います。そうすれば、参加を希望してない奈良県とか、そういったところも一度参加してみようじゃないかという、そういう機運になるんではないかと、そのように思うわけであります。
また、以前に私は、この議場の中でフードマイレージということをお話し申し上げたことがございます。それは、輸送にかかるエネルギーという観点から考えますと、関西圏での消費が促進されることにより、輸送の際にかかるエネルギーを小さくするといったことから、私は、環境保全にも大変貢献できるんではないかと思うわけであります。
このような発想を持って関西広域連合に参加してほしいものですが、知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
最後に、知事の第2期の出馬について質問をさしていただきます。
知事と県議会の関係については、車の両輪であるとよく言われております。県議会は、県民の代表であります。県民の最高の意思決定機関であり、二元代表制であるということでは、知事と対等の立場であります。知事が提案した政策を我々が承認して、そして知事が行政の中でその施策を実施して、再び我々が評価をするというのが、これ、たすきがけの関係になると思うわけですけれども、知事と県議会の関係であります。
よく知事の与党という表現がされますが、私は地方議会では与党ということはあってはならない、そのように考えております。与党はないわけであります。そのときそのときに真剣に知事と県議会が対峙する、緊張する関係が一番望ましいわけであります。県議会は、県民にかわって知事を評価する機関であります。そういうことから、我々自民党県議団として、就任以来3年と少し経過した仁坂県政、仁坂知事の県政全般についてただいまから評価をしてみたい、そのように思います。
まず、大変大きな評価をしなければいけないというものは、第1番目は、前木村知事のあの不祥事の中から、混乱した県政から、私は、仁坂県政は県民に対して大きな信頼を回復させたと確信いたしております。
そして第2番目は、知事自身が県内をくまなく駆けめぐり、さまざまな問題点を整理し、そしてその問題点に対処するためにきめ細かな政策を実施するということで、私は、県民に大きな安心と希望を与えたと思います。
また次に、第3番目は、関西の中における和歌山県をPRして、私は大きく認識させたと思うわけであります。和歌山県の格上げを行ったという功績は、非常に大きいなと思うわけであります。そして、県民に和歌山に住んでよかったという大きな誇りを与えたと、そういうことが大変評価するところではないかと思うわけであります。
このような知事の実績に対して、自民党県議団を代表して大きな評価をさせていただき、再選に向けて支持することを表明いたします。今後一層、和歌山県を大きく発展させていくためには、まず必要なことは、県民が和歌山県を愛する気持ちを持つことだと考えます。
本県を取り巻く状況は依然厳しいものがありますが、これまでの実績のもとに和歌山県への限りない愛情を持って、ぜひとも将に将たる真のリーダーとして、引き続き県政を担っていっていただきたい。そして、県職員と知事とが一致団結して和歌山県の将来を憂えて、ともに協力し合って県政を進めていただくことを特にお願いを申し上げまして、私は、知事に対して第2期県政に向けた抱負と出馬の決意のほどをお伺いさせていただきまして、最後の質問とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(冨安民浩君) ただいまの吉井和視君の質問に対する答弁を求めます。
知事仁坂吉伸君。
〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、平成22年度当初予算についての御質問でございます。
私は、今の厳しい社会経済情勢の中で県がやらなければならないことは大きく2つあると思っております。
1つ目は、この厳しい時代を何とかしのいで乗り越えるために、県民の皆様の不安を取り除く安全・安心の政策を着実に進めることであります。
2つ目は、どんな厳しい状況の中でも県民の皆様の幸せ、地域や経済の活性化といった本県の発展を常に追い求め、次の時代のための希望の種をまく積極的な政策を展開することであります。
このような考え方から、平成22年度当初予算につきましては、昨年10月に予算編成方針でお示しいたしました「希望」と「安心」を設計思想として編成を進めてまいりました。
あすの和歌山を開く希望の政策ですが、私は、希望の源は、まず県経済が活気づき、県民の皆様の所得が向上することだと考えています。そのために、先駆的技術開発や販売促進を切り口とした産業の活性化を全力で推し進めます。
さらに、地域づくりや人づくりもあすの希望へつなげる原動力であります。過疎地域に希望の灯をともす本県独自の集落再生や、補充学習の徹底を初めとする和歌山方式の学力向上など、愛する郷土和歌山の県民を1人たりとも見捨てないという強い意思を持って取り組みを進めてまいります。道路ネットワークの整備も本県の発展には欠かすことができません。
このように、すべての県民が豊かなあすを期待でき、未来への確かな道筋が実感できる政策を全庁挙げて推進してまいります。
次に、今日の暮らしを守る安心の政策ですが、福祉や医療、防災などの安全・安心は、知事就任以来、一貫して一歩も譲れないと申し上げてきました。
平成22年度も、地域の支え合いによる子育て環境の充実、医師の確保はもとより、地域の拠点となる中核病院の整備、さらには要援護者施設への情報伝達手段の確保など、これまで進めてきた数々の施策に加え、県民の命と暮らしを守る安全・安心和歌山の構築に向けて、また一歩前進できる施策を積み重ねることができたと自負しているところです。
このように、すべての県民が日々安心して暮らせるよう、身の回りのさまざまな不安を払拭する施策を着実に推進してまいります。
これらの今県がやらなければならない施策、少なくとも現時点で私が必要と感じている施策については、平成22年度予算において財源の許す限り、すべて盛り込むことができたと考えております。
また、そのような中、持続可能な財政構造の確立にも十分配慮いたしました。県財政が安定的に持続していけるということは、県民のあすへの不安をなくし、安心と希望の根幹となるものだからであります。
人件費の抑制や事務事業の見直し等の行財政改革を着実に推し進め、収支不足額を31億円に圧縮するとともに、基金の年度末残高を134億円に維持できる見通しとするなど、新行財政改革推進プランでお示ししていた改革の歩みをさらに進め、確かなものといたしました。
こうして平成22年度予算は、新政策の推進に向けた積極的な予算措置と財政の健全化という2つの目標を両立させることができたと考えているところであります。
次に、関西広域連合でございます。
私は、本県の発展のためには、関西圏が地域の個性を連携しながらスケールを広げ、首都圏とは異なる多様な価値が集積する日本のもう1つの中心核として発展していくということが不可欠であると考えております。関西広域連合の設立は、このような元気な関西づくりにつながると評価しておりますので、本県も設立当初から参加したらどうかと考えております。
このためには、県民の皆様を初め多くの方々、県民の皆様の御理解をいただく必要がございます。最終的には県議会で御賛同いただく必要があります。そのため、これまでも「県民の友」やホームページを通じて、関西広域連合設立の意義を広報してきたところでございます。しかしながら、それで十分かというと、まだまだそのようなことはないと考えております。
今般、構成団体、設立当初に取り組む事務などの詳細がまとまりましたので、関西広域連合設立の効果をわかりやすくお示しするとともに、私が県民の皆様に県行政について説明する機会を活用するなど、これまで以上にきめ細かく県民に周知を図ることで御理解を得てまいりたいと考えております。
次に、関西広域連合を活用しての農林水産物の地産地消の推進についてでございますが、関西広域連合は、小さく産んで大きく育てるという方針のもと、まずは広域防災、広域観光、広域産業振興など、府県同士の利害が対立しないような、早期に実現可能な事務から順次取り組むということにしております。
議員御指摘の農林水産物の関西圏域内の消費促進については、産地間の競争という側面もあることから、関西広域連合の設立当初の事務としては、ひとまずは取り上げられておりません。しかしながら、私といたしましては、府県の区域を越えて関西を1つととらえ、各府県が力を合わせて関西の発展につなげていこうという趣旨で関西広域連合を設立するわけでありますので、将来的には、和歌山県以外の関西府県の住民にも、和歌山県の農林水産物を自分たちの地域の産物ととらえて積極的に消費していただけるような取り組みがなされる、そんな関西広域連合を目指してこれからも取り組んでまいりたいと考えております。
続きまして、2期県政に向けた抱負と出馬の決意という御質問でございます。
ただいまは、吉井議員から、私の知事としてのこれまでの実績につきまして大変温かい評価と励ましのお言葉をいただきました。まことに光栄に存じるとともに、また恐縮いたしております。
これまで3年余、私が県政の執行に打ち込めましたのも、県議会の皆様を初め県選出の国会議員の方々、また市町村長を初め各地域の指導者の方々、それに何よりも100万人の県民各位の温かい励ましとお力添えがあったればこそでございまして、ここに心から感謝を申し上げる次第であります。
3年余り前、前知事の不祥事と辞職の後を受けて知事に選んでいただいた私の心は、不祥事によって傷ついたふるさと和歌山の名誉を挽回し、再び光輝満つる栄光の和歌山の名声を取り戻し、陰りの見える県の勢いを回復して、いま一度元気はつらつたるふるさと和歌山の姿を実現しようとする一心でありました。そして、私自身のすべてを尽くしてこの3年余り働き続けてまいりました。
和歌山の誇りを取り戻し、県勢を再び力強く上昇させるために一刻の猶予もならないと数多くの改革を行い、スピード感を持って実行してまいりました。当初は戸惑いもあったに違いない県の職員も、力を合わせて支えてくれました。県民の中から、これに和して積極的な前向きの動きが出てきたのも力強い援軍でありました。
また、できるだけ多くの県民と接してその意見を吸い上げようと、目まぐるしく県内各地を回らしていただきましたが、その際、数限りない県民の方々から優しい笑顔と温かい言葉をいただいたのがどれほど励みになったかわかりません。そして何よりも、時には御批判や御助言もいただきながら御協力、御支援くださった県議会の方々への感謝をひとときも忘れることはございません。
このような改革の成果は、少しずつではありますが、出始めております。清潔な県政の実現については県民の信頼は得られたと思います。また、経済の面では、大不況の中で本県の健闘が目立ち始めました。県民の安全や安心を守る制度も必死で維持されていますし、多くの分野で一層の充実が図れるようになりました。教育の面でも少しずつよい成果が出てまいりましたし、道路等インフラの整備も国体の施設整備も、着実な前進を図りつつあります。一方で、新行財政改革推進プランにより財政の破綻を防ぎつつ、こうして新長期総合計画の指し示す元気な和歌山づくりが始まりました。
しかしながら、このような改革はまさに始まったばかりでございます。もっともっと努力し続けることによって、将来の大きな成果を期待できるような、そういうものも数多くあります。しかも、時代は激しく変わってまいります。大不況の到来によって多くの県民の生活が多大な影響を受けています。他県に比べ何とかしのいできた観光や農業が、直近ではついに影響を受け始めています。
政権交代で政策の流れが大きく変わり、和歌山のようにおくれた地域への影響が心配される面もあります。大地震はいつ来るかわかりません。近づいてくる全国植樹祭も国体も立派に仕立て上げなければなりません。これらすべての新しい試練にまた新しい対応が迫られております。これからも次々と試練が襲いかかってくるでありましょう。そのたびごとに的確な対応力と不屈の意志が求められます。和歌山再生を軌道に乗せ、元気な和歌山を実現するために一刻の猶予もなりません。
改革は休むわけにはいきません。同時にその改革は、弱い人やおくれた地域を常に念頭に置く温かい改革でなければなりません。和歌山を愛する100万人の県民の支持と協力を得た県民の幸せのためでなければなりません。
もし許されるならば、私は、このような県政を一層強力に推進するために引き続き知事として県政をリードする責めを負わしていただきたいと考えております。
ありがたいことに、市長会、町村会、各地の自治会の連合体である県都市自治連絡協議会を初め、多くの皆様から引き続き県知事の責めを全うせよとの出馬要請をいただきました。感謝と感激であります。もし許されるなら、私はこれらすべての県民の期待にこたえて、これまで以上に粉骨砕身、あらん限りの力を振り絞って我が愛するふるさと和歌山の発展のために、知事としての重責を負わしていただきたいと考えております。
県知事としての職責は、県民の支持を得て初めて担えるものであります。私としては、県民の皆様が一層信頼と安心を持って選んでいただけるように、これまで以上の情熱を持って、知力を振り絞って、またこれまで以上に県民に親しく交わることによってその信をかち取ってまいりたいと考えております。
そして何よりも、県民の代表たる県議会の皆様方の御理解をいただき、皆様と力を合わせて和歌山県の発展のために最善を尽くすことをお誓いする次第であります。
今後とも県議会の皆様の御支援、御協力をお願い申し上げ、吉井議員に対する答弁にかえさしていただきたいと存じます。どうもありがとうございました。(拍手)
○議長(冨安民浩君) 答弁漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 再質問を許します。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(冨安民浩君) 以上で、吉井和視君の質問が終了いたしました。