平成20年12月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(玉置公良議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
午前10時1分開議
○議長(大沢広太郎君) これより本日の会議を開きます。
日程に先立ち、諸般の報告をいたします。
監査委員から監査報告がありました。お手元に配付しておりますので、御了承願います。
日程第1、議案第120号から議案第147号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
37番玉置公良君。
〔玉置公良君、登壇〕(拍手)
○玉置公良君 皆さん、おはようございます。
きょうは一般質問の最終日となりましたけども、どうかよろしくお願いいたします。議長の通告に従って、これから質問をしてまいりたいと思います。
まず最初に、疲弊をした和歌山、そして将来への不安。今、和歌山県が取り組むべき根本的な課題と解決策、このことについて質問をしてまいりたいと思います。
私は、13年間、県会議員として和歌山県、そして紀南の発展のために世界遺産登録や地球温暖化防止、そして新しいビジネスの創出、医療や福祉、教育の発展などに頑張ってまいりました。
私ごとではございますが、ことしの9月に民主党の和歌山県第3区総支部の代表者となりましたので、改めて9月議会以降、この2カ月間、紀南及び和歌山県内の現場を隅々回ってまいりました。
新たな挑戦を果たす中で、県議会議員を早くやめるべきだとの声を耳にしましたが、私は今、一番充実をした議員活動をやらせていただいていると自負をしております。西牟婁だけでなく、県下全体、とりわけ有田から新宮までの現場を歩いて、お1人お1人の声を聞き、また県政懇談会を通じて県民の声を伺って、県政に反映をしているところでございます。
例えば、早朝に競りが行われている漁港を訪ねたり、ミカン畑や梅畑で農家の方の話を伺ったり、林業の現場を回り、地元の商店街を1軒1軒歩き、介護・福祉の職員さんや御家族と対話をし、高齢者、年金生活者のお話を伺ってまいりました。
そこで、御苦労をされてふるさとを守っておられる人々が頑張っている姿に感動いたしました。しかし、その皆様方の御苦労に反して、私が想像していた以上に地域や生活ががたがたになってきていることを肌で感じました。地方議員として、地域の生活がこんなにもなっていたのかと、自分の地方議員の活動に対して反省もいたしました。
私の若いころは、国道42号線沿いには金山寺みそ、しょうゆ、南蛮焼き、梅干、海産物などの商店が立ち並び、旅人に触れながら発展をしてきました。観光が発展をし、農業や林業や水産業も発展をしてきました。左官屋さん、タクシーの運転手など、たくさんの職業が存在をしていましたが、今、それらは極端に減少し、廃業し、後継者すら見つからない状況になっています。気がついたら、国道沿いは大きなホームセンターやコンビニばかりで、商店街はシャッターが閉まっている店が多く、いわゆるシャッター通りになっています。さらに、地場産業は衰退をし、若者は働く場所をなくして都市に流出し、限界集落はふえる一方です。
地域を回って皆さんとの対話を重ねていった結果、皆さんが口をそろえて言うことは、このままではあかんという声でありました。このままではあかん、変えなあかん、ほんまに変えな地域の生活はもっとがたがたになる、そういった悲痛な叫びでした。
これから、私が歩いて回った現場の声を1つ1つ御紹介をさせていただきますので、なぜ地域の生活がこれほどまでがたがたになってしまったのか、その原因を改めて考えていくとともに、今、何をしなければならないのか、どんな手を打つ必要があるかをお伺いしたいと思います。
まず、漁業の現場ががたがたになっていることであります。
勝浦の漁港を回りました。水産加工業をしている方からは、「全国でも高い地位を誇った遠洋・近海マグロ基地と温泉のまち、勝浦漁協は大型遠洋マグロ船120隻を超え、近海マグロ船は全国から延べ1200隻の入港を誇り、総額水揚げ金額は400億円を上回り、地元を初め県外からの船員人数は、待機も含めて4000人、造船の整備、船具、船飾、生活住居サービスの加工、仲買人などは1万人を擁していたが、現在は大型船2隻とほぼ消滅、近海船も半減、市場の水揚げ金も70億円に減少した」と言われました。
倒産を余儀なくされた経営者の方は「原因は1つ。規制緩和により外国船との競合は我々の経営努力の域を超え、答えは言うまでもなく日本船の消滅だった」、さらに「漁業従事者の平均年齢は65歳と、消滅を待つだけで、現在の漁獲数量も20年前と比べて半減をした。そこに油代の高騰が追い打ちをかけている」、そういう話でございました。印南の漁協では、魚の数より仲買人の数が多い現場を見てびっくりいたしました。
漁師の方たちは「油代が高いから毎日漁に出られない。油代を安くしてほしい」、さらに、イセエビ漁をしている漁師さんからは「キロ8000円が4000円の半値になった」、「海のしけがあったので、網に海藻がつき、それをとるのに2日も3日もかかり、こんな状態では漁業もやっていけない」、そう言われました。
木材のまちとして有名だった新宮市の木材関係の現場を回ると、役員さんから「50年前、県内で働く人々が1万4000人ほどあったのが、今では1000人を少し超えるほどに衰退をしてきた。製材所も激減し、そのかわりに大手のハウス会社がふえている。その原因は、8割の外材を輸入し、地元の紀州材や国産材を使わないところに大きな問題がある」、そう訴えられました。
有田のミカン農家の現場を訪れると「ことしは不作の年であり、本来ならば値段も少しよくなるはずだったが、値段も安い。有田近辺のミカン畑はほとんど急斜面にあり、大変重労働なんです。それに追い打ちをかけるように肥料代や油代も高くなり、経営がやっていけない。後継者も2割しか継いでくれない。このままではミカン農家も消滅してしまう」と、大変危機感を持っておられました。
また、ミカンに限らず、大手のスーパーが1カ月も前から広告をつくるために、スーパーが先に農作物の特売品の値段を決めてしまい、その値段で農作物を納めるよう卸売業者や農家に求めてくるのです。汗水流して頑張って苦労して農作物をつくるよりも大手スーパーの都合が優先をされ、流通の仕組みは正常と言えるのでしょうか。これからもこの状態が続いて農家がもつと思いますか」と、ミカン農家の方に問いかけられた言葉を非常に私は重く受けとめております。
また、地元の商店街ががたがたになってきています。商店街のお店をすべて1軒ずつ回りましたが、規制なしに大規模店を出店させ、商店街の振興策を講じていないため、シャッター街がふえるばかり。「規制緩和がもたらしたガリバー企業、量販店に食いつぶされるのはさほど時間を要しない」とは、経営をあきらめた店主の声でありました。
また、紀南にある大手コンビニの店長さんに、私が「どれだけ売り上げがあるのか」と聞くと、「月1000万円ぐらいの売り上げがある。しかし、ここからが問題なんです。そこから私の給与やパート2人の女性の賃金を引いた残りは、東京の本部のほうにお金が吸い上げられるんです。つまり地元にお金が落ちないので地元でお金が回ることがないんですよ。ここに大きな問題があるんです」、そう言われました。
働く人もがたがたという時代で、県内で働く人も民間では40万人を切ったと言われています。非正規で働く人も全国的には1000万人を超え、100万から200万円の年収の人が急増しています。県内的にも同様であります。最近では、大手企業の新規採用内定の取り消しなど、大きな社会問題となってきています。
また、地元の建設業で働く人からは「私らは、一度首を切られて、新たに非正規として採用され、国民年金、国保に切りかえているのが実態なんです」、そう言われました。県内でも、子供を大学に行かせたいが行かせられない家庭が急増してること、紀南のあるまちでは4割の子供しか大学に行かせられない、そういう現実を聞きました。
地元の建設業もがたがたです。地元の建設業の方からは「道路は必要だが、大手のゼネコンしか受注できないような仕組みにされている。地元の業者が泣かされている。大金の税金をつぎ込む大規模な工事でなくても、地元業者がやれる道路をつくればもっと安くなり、地元の業者が繁栄をしていくのに、この仕組みを変えてほしい」との声を聞きました。
ほかの建設業の方からも「会社と従業員と家族を守るために、また元請さんに喜んでもらうために社員一丸となって一生懸命働いてきたが、公共事業が激減するにも増して、新入札制度によって大きい会社しか仕事がとれない制度になっている。今のままでは会社も廃業するか倒産するかして、従業員と家族も路頭に迷う。ほんまに生きるか死ぬかの瀬戸際です」との悲痛な声を多く聞きました。実際に倒産された方や、不幸にも経営者が自殺に至った方もいます。
また、障害者を率先して雇用している方からは「景気が悪くて会社の業績が悪くなっている。現実は障害を持っている人から先にやめてもらわないといけないと考えてしまう。不平等に思えるが、会社のことを考えると仕方がないのか。これを補てんしてくれる方法はないだろうか」、そういった相談も受けました。
障害者の施設で働く方や障害者の御両親の皆さん、30人くらいでお話を聞かせていただく機会が田辺市内でありましたが、「障害者自立支援法によって私たちの生活はがたがたになってきた」という多くの声をいただきました。娘さんに障害があり、グループホームに入ってる親御さんは「今、娘は障害者年金をもらっているが、自立支援法による応益負担分を払うと1万円しか残らない。将来、年金が減るのではないか、もらえなくなるのではないか、そういった不安があります。障害者も一生懸命働いているのにこんな仕打ちを受けるのはおかしい」と怒っておられ、また、障害を抱えておられる子供さんが23歳のお母さんも「今は親が働いているから何とかなるが、もし自分がいなければこの子は生活していけるのか、生きていけるのか、本当に不安です」と、おっしゃっておられました。一方、福祉の現場で働いている方からは「一生懸命働いているが、余りにも給料が安過ぎて、結婚して子供を持ったらとても生活できない」、そう言われました。
皆さんからは「国会議員や地方議員にも相談をしてるが、私たちの声は選挙の票につながらないので無視されているのがありありと感じる。国や地方の財源が苦しいのはわかるが、政策をつくる物差しはどこにあるのか。今の状態はすべてがお金。お金が一番大切な世の中になっている。人権や人の命や障害者の小さな幸せよりもお金が大切な政治になっている。もう何を言っても変わらないので、この制度の中で何とかするしかない」と、変えることをあきらめてしまっておられました。
また、細かな話になりますが、障害者用の駐車場にモラルのない健常者が駐車をしていて障害者が利用できないことが最近多い。佐賀県で取り組んでいるパーキングパーミット制度を和歌山にも取り入れてほしいという切実な要望を受けました。これは担当部局にて御検討いただければ幸いであります。
話は戻ります。毎日1軒1軒歩いて回る中で、年金や後期高齢者医療制度に対するお年寄りの不満と不安の声。「年金3万円、そこに介護保険料がかかる。家ではござを敷いて寝ていて、灯油も高いし、このままでは年を越せない」という切羽詰まった訴えとか、苦しい時代にあって将来に希望を持ち、一生懸命子供を育てている若いお母さんからは、食品の安全に対する不安の声や「物価が上がったのに給与が上がらない。さらに今の仕事も会社がいつまでもつかわからないので、今後の育児に不安があります」という声。私も実際会わせていただきましたが、難病にかかり余命1年と宣告をされ、かかった病気が国の難病に指定されていなかったので治療費の負担が大きく、家族にかける負担の大きさに御自身も苦しみながら、「あとは死ぬのを待つだけや」と、家族とともに悲しみに明け暮れる方と私は接しましたが、本当に涙が出てとまりませんでした。
まだまだたくさんいろんな方から話を聞いてきました。きょうはこれくらいにとめておきますが、それにしても、本当に地域はがたがたの状態であります。そして何よりも悲しいのは、人の心までがたがたになってきたことであります。親が子を殺したり、子が親を殺したり、県内で1年間の自殺者が329件もあるような、そういった社会がほんまに真っ当な社会と言えるのでしょうか。なぜ、私たちの愛するふるさと和歌山、そして日本がこのような悲しい状態になってしまったのでしょうか。
リーマンブラザーズの破綻に端を発した世界的な不況が原因でしょうか。和歌山だけでなく日本全域の地方の衰退は、市場原理からとめられないもので、あきらめざるを得ないものなのでしょうか。それとも、地方には優秀な人材がいないのが原因なのでしょうか。
私は、こういう厳しい状況の中で、和歌山県を初め、知事を先頭に地方行政も一生懸命努力をしてきたと思っております。県だけでなく、市や町や村に優秀な人材がたくさんおります。みんな愛するふるさと和歌山をよくするために、本当に頭が下がるぐらい、涙が出るくらい、まさしく汗を流し、知恵を出し合って日夜努力をされております。
先ほど、私が御紹介しました地域の現場の声を私なりに整理をしてみますと、大きく言って3つの問題点が見えてくると思います。1つは規制緩和、もう1つは弱肉強食、そしてもう1つは東京一極集中です。
マグロ漁船、木材、大型店、タクシーなどの行き過ぎた規制緩和がもたらしたものは、強いもの、大きい企業が義理も人情も秩序も遠慮もなく、小さい企業、業者、小売店、弱い立場の農家や労働者を食いつぶしていく、市場原理万能の弱肉強食の社会になってしまったのです。そして、地域の弱いものを食いつぶし、集めたお金や富は東京の大企業に吸い上げられている仕組みが横行しているのが問題なのではないでしょうか。
外国産の安い木材やマグロを売って国内の産業をつぶす大手商社、農家よりも広告の都合を優先させる大手スーパー、地元にお金を落とさず東京に吸い上げるコンビニ、地元の業者を下請、孫請にして利益をひとり占めする大手ゼネコン、障害者が作業所で一生懸命働いた月1万、2万円の給与を搾取する傍ら、何千億円という税金の無駄遣いを繰り返す中央官僚、まさしく規制緩和に便乗し、弱い立場の利益を東京に吸い上げる仕組みこそが地方ががたがたになった根本的な原因と言えます。
そこで、規制緩和、弱肉強食、東京一極集中の悪循環を断ち切るにはどうしたらよいのか。それは、本当の意味での地方分権を進めることではないでしょうか。つまり、地方が衰退した原因の中心は国政にあり、現場を知らない中央官僚や政治家の政策の誤りが原因であると思います。市場万能主義、地方分権という名前ばかりの改革、さらには東京一極集中やホリエモンのような一握りの大金持ちの登場、国の政策が変わらないと和歌山もよくならないということであります。「地方に人材や豊かな想像力があっても、財源や権限もなく、中央官僚がこれを握ってる状態では、これ以上地域を変えるには限界がある」、行政の現場の方々の声を聞いております。
補助金をもらうために、知事や市長や議員たちが、みんなそろって東京まで行って頭を下げる陳情政治はもう終わりにしましょう。道路計画も国で決めるのではなく、我々、県行政と県議会が権限と財源と責任を持って決めましょう。農林水産業や観光産業についても、国の画一的な基準に縛られることなく、豊かな発想を持って、日本だけではなく世界に向けて情報を発信していきましょう。和歌山には、我々の祖先から代々受け継いで守ってきた世界遺産もあります。豊かな自然もあります。ミカンや梅、紀州材といった特産品や良質の漁港もあります。今こそ財源と権限を国から和歌山に移して、この場におられる行政の皆さん、県議の皆さん、そして地域で頑張っている皆さんが、そろって力を発揮すれば、必ずや和歌山の衰退を食いとめることができると信じてやみません。
アメリカでは、8年間続いた共和党政権が終わり、民主党のオバマ氏が大統領に就任します。彼が選挙戦で訴えてきたのが「チェンジ」、つまり変えなあかんということであります。「Yes,We Can」、つまり、わしらもやればできるんや、そういうことであります。私たちも、和歌山の可能性を信じております。和歌山も今こそ、わしらもやればできるんや、そう頑張って、疲弊した地域の生活をよくしていきましょう。
そして、私はこの方の言葉が好きでありますけども、アメリカのキング牧師の「I HAVE A DREAM」という言葉があります。私も、和歌山県の将来を夢を見ています。いつか和歌山が、中央官僚がつくった規制や政治家の利権にとらわれずに、豊かな自然と歴史を生かして豊かなアイデアで新しい産業を生み出すことを、また、いつか和歌山が海外に雄飛し、世界各地と交流を深め、地球環境の先進地域となること、さらに、いつか和歌山から地域環境を救うリーダーを育てることを夢を見ています。
以上、私の意見を述べさせていただきましたが、次の3点をお伺いしたいと思います。
まず知事に、1点目は、現在、地域ががたがたになっている状況を把握しているか、2点目は、地域ががたがたになった原因とその解決策をお伺いします。そして、最後3点目に、この件については知事及び福祉保健部長、商工観光労働部長、農林水産部長、県土整備部長にお伺いしますが、県民の豊かな未来に向けて和歌山にどんな将来の夢を描きますか。福祉保健部長には、さきに述べたパーキングパーミットの検討、県土整備部長には入札制度についても含め、個人的な夢でも結構ですので、知事の所見とともに各部長の答弁を求めたいと思います。
続いて、最後の2点目の質問に移ります。
高野・熊野の世界遺産登録プレ5周年記念協賛事業から5周年記念事業へについて質問いたします。
昨年の12月県議会において、私は、高野・熊野が世界遺産に登録され5周年を迎えるに当たって、その記念事業を県として、また県教育委員会としてはどのような考えを持っているかを質問させていただきました。私は、その県知事答弁や教育長答弁が、本年8月23日、熊野の聖地である大斎原で開催をされ、県下はもとより、全国各地から、さらには世界各国から850人が参加した高野・熊野世界遺産登録プレ5周年記念フェスタにつながったものであると確信をするところであります。
高野・熊野の世界遺産プレ5周年記念協賛事業実行委員会の会長を務められました山口教育長を初め、関係者各位には大いに敬意を表するところであります。また、役員として御尽力いただきました大沢県議会議長、原県会議員、野見山県会議員、泉県会議員、町田県会議員さんには大変御尽力いただいたことも御報告をしておきたいと思います。
夏の熊野本宮・大斎原に激しく降り続いていた雨が、まるで熊野権現の御加護であるかのように──大沢県議会議長の開会式典で祝辞を述べるころでありますけども──ぴたりとやみました。そして、第1部の地球青少年世界遺産フォーラムでは、カナダや南アフリカ、トリニダード・トバゴや中国、そして日本からの若者が参加をし、世界平和や地球環境について熱く語り合いました。熊野は世界遺産のテーマを具現化する場所を大いに提供してくれました。
また、第2部では、鎌倉時代に高野・熊野にもうで、悟りを開き、鎌倉仏教の1つである時宗を開いた「捨て聖」と呼ばれた一遍上人を劇化した演劇、一遍聖絵巻は全国から参加した多くの人々を感動の渦に包みました。
この演劇は、田辺工業高等学校勤務で日本演出者協会会員でもある水本雄三教諭が作・演出を担当し、和歌山県高等学校演劇連盟の生徒やOB、県下各地から参加した小・中学生や一般の方々、総勢70人が出演をして演じたものであります。出演をした高校生や一般の方々の声を聞かせていただきましたが、時間の都合上、1つだけ御紹介をしたいと思います。
ここに、田辺市の市政未来ポストに次のような投稿文がメールで送られてきております。ちょっと読み上げてみます。
「8月23日、本宮大社・大斎原で行われた演劇『一遍聖絵巻』を拝見しました。その顔には舞台を無事終えた安堵感もあり──その日は天気予報では大雨・雷の予報が出ていたが、奇跡的に晴れました──暗かったにもかかわらず、全員の顔が光り輝いていました。私たち大人が失った輝きであり、彼らに未来を感じました。こちらこそ『感謝』『ありがとう』です。我々大人たちは若い人たちの『夢』や『希望』を失わせ続けています。これからの世界に必要なものは若い人や子供の未来であり、私たちは彼らの未来に夢や希望を持って生きてゆく手助けをしなければならないと思っております。今回の演劇のテーマである『慈悲』と『感謝』を彼らは演劇『一遍聖絵物語』を演じることで肌と心で感じ取ったはずです。(50代男性)」、このように述べられています。
この取り組みは、どこにもない、熊野が地球を救うという精神文化を地元の若者が誇りを持って引き継ぐスタートになったこと、世界平和の話し合いの舞台をつくるスタートができたことであります。
今、世界は熊野に引き寄せられています。それは、熊野が地球を救う、そのかぎを教えてくれているからです。1つは、木の1本1本に神の心が宿る熊野は木の国発祥の地。地域環境を守るために具体的なアピールをしているのは、ここの世界遺産です。
2つは、だれかれの区別もなく、もちろん女の人も障害を持っている人もすべての人々を受け入れてきた熊野。地球人として差別をしない世界を実践してきたのは、ここの世界遺産であります。
3つは、いろんな宗教を認め、仲よくしようとする熊野。世界平和の話し合いを具体的に実現できるのは、ここの世界遺産であります。
地球上での本当の楽園とは、平和の話し合いのできる場であると私は思います。これらのことを熊野の世界遺産の地から、住んでいる私たち自身がつくり上げていく努力をするとともに、この精神文化を世界の人々に発信することが、奥の深い、世界どこにもない世界遺産地をつくり上げることになると確信をいたします。
そのためには、プレ5周年記念事業の教訓を踏まえて、来年、世界遺産登録5周年を迎える紀伊山地の霊場と参詣道の十分な活用が今こそ必要だと考えます。関係者からは、和歌山の原点、木の国の原点であるスサノオノミコトの精神を生かす演劇や、世界平和の話し合いの舞台としてさらに前進させる取り組みを登録5周年記念事業として行ってはどうかという提案もあります。
そこで、プレ5周年記念事業の評価と5周年記念事業に向けた取り組みについて、教育長に答弁を求めたいと思います。また、5周年記念事業に向けた取り組みについて、知事の答弁を求めて質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(大沢広太郎君) ただいまの玉置公良君の質問に対する答弁を求めます。
知事仁坂吉伸君。
〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、前段のほうの疲弊した和歌山、そしてこれに対する原因、それから取り組むべき根本的な課題、それから夢とおっしゃいましたけど、それについてまとめて御答弁申し上げたいと思います。
本県の現状については、明らかに世界的な不況にのみ込まれつつあると思います。きょうも、毎勤統計を、来ましたので見てきたんですけれども、あんまりはかばかしくないと。そうむちゃくちゃな数字ではないんですが、あんまりはかばかしくないという数字が出てます。県内企業の倒産件数とか、それから中小企業の業況判断とか、どれをとってもなかなか楽観できるようなものはございません。
実際、私も、結構あっちこっちへ行っておりますので、いろんな方にお話をお伺いして、例えば企業の方々とか、あるいは農家の方々とか、あるいは漁業関係の方々とか、そういう方々とお話をしていても、これは大変なことだなと。特に原材料高で痛めつけられ、それからさらに今回は販売不振、それから取引先との関係でどんどん大変になってくる。そういうようなことで、経営圧迫が次第次第に全体の産業の中に及んでいく、それはすなわち家計にも及んでくるということですから、これは楽観できないというふうなことを思っております。許されるならば、だれがどういうふうに困っとるかと、そういう嘆き節を一日中ぐらい語っていたいという心境であります。
ただ、そういう嘆きがたくさんある中で、私の立場を申し上げれば、その嘆きを全部背負って、それで、これは県議会の方もそうでありますが、県議会の方と一緒になってそれを背負って具体的な処方せんをつくって対処せないかんというのが私の立場であろうと思います。そのときには、具体的なシナリオを書いて実行するということが何よりも大事で、観念的なかけ声とかをかけたり、あるいは嘆いたりしているということでは職責を果たすことはできないというふうに思います。
がたがたの原因ということですが、簡単に言うと、やっぱり産業構造の大きな変化の中に和歌山は取り残されたということが大きいと思います。変えなければということなんですが、要するに変えられなかったということではないかと思います。その原因としては、自分たちがちょっと油断したということも県民としてあるかもしれないけれども、例えば高速ネットワークから取り残されたとか、そういうような我々にとって大変不利な状況のもとに置かれて、チャンスの芽を摘まれたというところもまたあったんじゃないかというふうに思っております。
和歌山は、ここ30年来、そのようなことでずっと低調でありました。逆に言うと、その前は全国的に見ても結構好調でありました。その好調であった時代の蓄積を不調になってから随分やっぱり県民の方は使い続けている、あるいは使い果たし始めているというふうに思います。
そうすると、ここちょっと近年だけですが、ちょっとましかなというような感じになりつつあったところに世界不況が来て、それでこの不況はみんなに及ぶんですけれども、使い果たしつつあった和歌山ではその影響はもっと大変というようなことがあって、これは産業界の方とかいろんな家計を預かっておられる方とか、みんなその実感は大変持っておられるというふうに思います。これは腹をくくって生き延びないかんと。そのためには具体的な対策をせにゃいかんということであろうかと思います。
特に、現下の経済情勢にかんがみれば、短期的には資金繰りというのが大変大事であります。したがって、これについては国が大変素早く信用保証の大抜本的拡大を実行してくれました。それを今度は県のほうもみずからの政策金融で受けて、それを拡大して何とか救える人たちは救いたいということで、現在それを必死でやっているところであります。この8日には、これに加えて緊急経済対策本部も議会の方のここの御議論も踏まえまして設置したところでありまして、現況をできるだけ綿密につかみ、それに対して対策を講じていかなきゃいかんということだと思います。
先ほど、議員は「変えにゃいかん。わしらもやれるんや」とおっしゃいました。まさにそのとおりだと思います。ただ「変えにゃいかん」と言うんだけれども、壊せば何とかなるというのは明らかに間違いであります。したがって、シナリオと具体策を提示して、人知れず活動せにゃいかんということではないかと思います。
「夢」とおっしゃいましたけれども、夢は、和歌山がずっと元気に、そして悠久に栄えていくと。自然や人情も守られて、経済的にも栄え、それから不幸で泣く人がいない、そういう世界。それから全国や全世界とも交流ができて、それから道徳がすたれていない、そういう和歌山でありたいというふうに思います。
ただし、そのためには、私たちはそういうずっと遠くを見る夢だけじゃなくて、かなえられる政策もしていかないといけない。そのかなえられる政策というのは、この10年間に限ってつくりました和歌山県の長期総合計画で掲げる問題であるというふうに思います。そこに尽きるということであろうかと思います。例えば、ちゃんとした道路、通信などのネットワークで日本にも世界にもつながっていて、それでこの世界遺産を初めとする自然や文化、環境、あるいは安全で高品質な農産物生産などの我々としてはすぐれた特質を生かし、それから進取の気性に富んだ県民性がそういう地盤の上でみずからの自己を実現できるような、そういう世界にしていきたいと思っております。
そのためには、先ほど緊急対策のことだけ申し上げましたけれども、ここしばらくの間、緊急対策だけやってれば、次に好況になったときの準備ができないという状況になると思います。したがいまして、例えばこのときこそ、県内産業の技術開発や中小企業の体質強化、あるいは産業を担う人材の育成、そういうものを進めていきたいと思います。
実は、県庁挙げてひそかに努力をした結果、国のR&D──国の研究開発費ですね──これを競争的に取ってくるんですけれども、それを取ってきまして、ことしから来年にかけて結構たくさんのものがそろってきました。それはこの不況下の中においても、将来の問題も我々としては準備できるし、それによって知的な働く人、そういう人が和歌山において活動できるということにもなっていくと思っています。
それから、地方の活力を支えるような基盤整備もおろそかにしてはいかんと思います。玉置議員も初めは賛同していただきましたけれども、和歌山県がおくれている高速道路ネットワークの一日も早い完成がこれからチャンスを生かそうと思っている和歌山の若い人たちに絶対に役に立つというふうに思います。したがいまして、国政に対する考えは、どういう立場であれ、和歌山を救うためにぜひ全員が力を合わせていただきたい、こういうふうに思います。
それから、国との関係では、地方税財源の確保、充実も求めていかないかん。同時に、この和歌山に住んでいる人の意欲と知恵と能力、そして地域にある資源を生かしまして、みずからの決定と責任のもとに地域づくりが行えるようなそういう地方分権も推進していかなきゃいかんと思います。ただ、この地方分権も、本当の意味での地方分権とおっしゃいましたが、まさにそうでなければいけない。壊せば何とかなる、中央政府をぶっ壊せばきれいなものができると思うのは間違いでありまして、したがって、こういう形でやっていこうという具体的な地方分権の姿というのを和歌山県からも提示して、それを実現させるように粘り強く努力をせにゃいかんということではないかと考えております。
次に、高野・熊野世界遺産の5周年記念事業についてでございます。
本県の世界遺産は本当にすばらしいもんだと思います。現在もなお人々の中に息づく霊場と参詣道でありまして、歴史上、それから学術上、それから自然として見ても極めて高い価値を持つものであると思っております。私も実は山歩きは好きでございまして、それから歴史も好きでございまして、熊野古道を歩くのを楽しみにしております。
先日も、小雲取越えというのを、ちょっと難所──その向こうの大雲取越えはもっと難所なんですが──そこへ頑張って行ってまいりました。改めて、紀伊山地のすばらしい自然環境とか人情に触れて感動したところでございます。これを世界の人にいかにしてもっと味わってもらえるか、そのすばらしさをアピールするか、そういうことについての情熱をまた新たにしたところでございます。
議員御質問の5周年に向けた取り組みでございますけれども、まさにもう今申し上げましたようなアピールのチャンスでございます。したがいまして、ぜひ積極的にこれについては取り組んでまいりたいと考えております。現在、さまざまな方々を含めましていろんな意見を聞いて検討しているところでございます。
以上です。
○議長(大沢広太郎君) 福祉保健部長井畑文男君。
〔井畑文男君、登壇〕
○福祉保健部長(井畑文男君) まず、パーキングパーミット制度についてお答え申し上げます。
この制度は、障害者用駐車区画の利用証を障害のある方など歩行困難な方に交付し、県と協定を締結した駐車場での利用を確保するもので、平成18年7月に佐賀県が初めて導入した制度であります。
本制度につきましては、駐車場に警備員を常時配置するなど、不適正な利用を防止するための協力が得られないと十分な効果を発揮しないという課題があり、また利用対象となる方の範囲等についても十分に検討する必要があるものと考えてございます。
そうしたことから、本県では、当面、障害者用駐車区画適正利用のための啓発活動に力を入れることといたしまして、「県民の友」などを通じた広報のほか、自動車運転免許の取得・更新時や自動車学校等に対して運転者への注意喚起を要請するとともに、大規模店舗や関係団体、市町村の協力をいただきながら年間を通じた県内全域における啓発を引き続き実施してまいります。さらにまた、障害者用駐車区画を必要とする人が円滑に利用できる方策についても検討してまいりたいと考えてございます。
次に、「夢」についてでございますが、現在、長期総合計画に掲げた「生涯現役で誰もが活躍できる和歌山」の実現に向け、少子高齢化対策、福祉医療の充実、健康づくりの推進等、日々取り組みを進めているところでございます。
議員お話しの県民の切実な声に現在の社会保障制度の諸課題を改めて認識するとともに、県の福祉保健行政を推進する立場にあって、真摯にお聞きしたところでございます。
本県においては、全国よりも速いスピードで少子高齢化が進行し、さらに世界的規模の景気低迷の影響を受けた雇用の縮小が続く中、何よりもまず社会保障制度を持続可能なものにすることによって県民のセーフティーネットを確立させることが重要であるとともに、社会保障の水準とその負担のあり方についての国民的議論が必要であると認識しているところでございます。
今後とも、県議会の皆様や県民の皆様、市町村、関係団体の御理解と御協力を得ながら県民福祉の向上に向け、県職員の知恵と全精力を傾け取り組んでまいりたいと考えてございます。
○議長(大沢広太郎君) 商工観光労働部長永井慶一君。
〔永井慶一君、登壇〕
○商工観光労働部長(永井慶一君) 和歌山の産業にどんな将来の夢を描くのかということでございますが、本県にはすぐれた技術を持つ物づくり産業や伝統ある地場産業、豊かな自然や多様な農林水産物、世界遺産高野・熊野に代表される観光資源などを活用した産業、さらに伝統的な町並みの残る商店街など、地域それぞれにおいて特色ある産業が多く存在してございます。
これらの産業や商店街などが持つ地域特性を強みとして生かしながら、地元和歌山産業の成長力強化を積極的に支援するとともに、豊富な地域資源を活用した新産業の創出や地域の特性に合致した企業誘致、あるいは観光産業の振興、さらには郊外部での無秩序な開発の抑制と中心市街地活性化など、市町村が担うまちづくりと連携した商店街のにぎわいの創出など、だれもが生き生きと働くことのできる活力あふれる元気な和歌山経済の創造に向けて、私としましてもしっかりと取り組んでまいりたいと考えてございます。
○議長(大沢広太郎君) 農林水産部長下林茂文君。
〔下林茂文君、登壇〕
○農林水産部長(下林茂文君) 農林水産業についてでございますけれども、県土の林野、農地、合わせまして85%を占めるなど、その森林、農地の保全を初めといたしまして食料の安定供給という重要な役割を担うとともに、地域経済を支える重要な産業であるというふうに認識してございます。これを産業として自立をさせ、後世に引き継いでいくという重要な使命もあるというふうに考えてございます。
そのためには、担い手問題、あるいは遊休農地対策、水産資源の回復などの基本問題に加えまして、恵まれた地域資源を生かした産品をいかにうまく県内外に売り、収益性を高めていくことが重要であるというふうに考えてございます。
こうした中で、現場を忘れず、安心・安全をキーワードに高品質な生産を通じた食料自給率の向上を初めといたしまして、輸出も含めた新たな販路開拓、またアグリビジネスの展開に加えまして低コスト林業の推進や紀州材の需要拡大、さらには恵まれた海面を生かした養殖業の振興など、消費者ニーズに対応した攻めの農林水産業を積極的に展開をいたしまして、産業としてのすそ野を広げてまいりたいというふうに考えてございます。
○議長(大沢広太郎君) 県土整備部長茅野牧夫君。
〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) 長期総合計画の将来像を実現するために、立ちおくれております本県の社会基盤整備、例えば高速道路を初めとする幹線道路ネットワークを整備し、経済活動、それから観光での新たなチャンスを確保するとともに、東南海・南海地震を初めとする災害等への対応を十分するなどを通じまして和歌山県のにぎわいと交流を支える公共インフラの整備に努めてまいる所存でございます。このように社会基盤の整備を通じまして、県民が安心して安全で豊かな生活を送れる社会になるように望んで努力してまいりたいと思います。
なお、新公共調達制度につきましてでございますが、効率性の向上、工事における品質の確保、そして建設業全体の健全な発展を目的として導入した制度でございます。この工事の発注に当たりましては、可能な限り県内業者に発注することを基本と考えております。
申すまでもなく、建設業は和歌山県にとって大変重要な産業でございまして、多くの人の働く場でもございます。しかしながら、ここ10年、特に公共投資が大きく減少したこと等によりまして、議員御質問のとおり、建設業界は非常に厳しい状況に置かれていると認識しております。新公共調達制度は、よりよい制度となって建設産業の振興につながりますよう、これからも全力で取り組んでまいる所存でございます。
以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 教育長山口裕市君。
〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 「高野・熊野世界遺産登録プレ5周年記念協賛フェスタ~高野熊野のこころを世界に~」につきましては、世界遺産の価値を次代の若者に確実に引き継ぎ、世界の人々の心の豊かさの向上に寄与するため、世界各国から若者を招きまして世界遺産について語り合い、熊野の精神的象徴と言われております一遍上人を演劇として発表し、伝統文化の振興と世界にその価値を発信することができたものと考えてございます。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は、現在私たちが抱えております自然と人間の共生にかかわる深刻な問題を解決するための貴重なメッセージを秘めているという点で、他の世界遺産とは異なっていると認識しております。そうした比類のない価値を確実に受け継いでいくために、世界遺産を構成する個々の資産や周囲の景観の保全に万全を期することは申すまでもありませんが、今回の企画のように世界遺産の特徴を理解し、ふるさとを大切にする意識を醸成するとともに、世界に目を向けた活動が特に若い世代を中心に広まっていく積極的な取り組みが重要であると考えてございます。
このようなことから、来年度は登録5周年記念として、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」3県協議会では、世界遺産の保存と適切な活用、教育、普及等に顕著な功績が認められる個人、団体に対しまして表彰を行っていく予定でございます。
また、議員の御指摘の趣旨を生かした児童生徒の皆さんなど、若い人に向け、紀伊山地の霊場と参詣道を次の世代に伝えていく取り組みを計画しているところでございます。
以上です。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再質問を許します。
37番玉置公良君。
○玉置公良君 時間がございませんから、もう1点だけ要望しときます。
世界遺産の関係で、先ほどからも触れましたけども、きょうは実は、聞きますと、一遍上人を、主役を演じた中島秀則君がこの議場に来ておることを聞きました。彼から聞きますと、やっぱり地元のこれだけすばらしい世界遺産の精神文化、これを演劇を通して本当にすばらしいということがわかった。そして、このことを今後、世界へ発信をしていくために自分たち住んでいる若者がもっともっとこれを勉強してやっていきたいということを聞きました。そういった意味においても、この5周年、そういったことも生かしていただきながら企画をしていただきたいと思ってます。
私ごとでございますけども、もし年明けにも解散があるとすれば、私は最後の本会議での質問になります。特にこれまで、県知事を初め県職員の皆さん方、さらには県議会議員の同僚や先輩の皆さん方、御指導いただきました。心からお礼を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
以上であります。(拍手)
○議長(大沢広太郎君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で玉置公良君の質問が終了いたしました。