平成18年9月 和歌山県議会定例会会議録 第1号(全文)
県議会の活動
平成十八年九月 和歌山県議会定例会会議録 第一号
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議事日程 第一号
平成十八年九月十三日(水曜日)午前十時開会・開議
第一 議席変更の件
第二 補欠選挙当選議員に係る議席の指定
第三 補欠選挙当選議員に係る常任委員及び特別委員選任の件
第四 議会運営委員の辞任及び後任選任の件
第五 会議録署名議員の指名
第六 会期決定の件
第七 議案第百四十三号から議案第百六十一号まで、並びに報第八号(当局説明)
会議に付した事件
一 議席変更の件
二 補欠選挙当選議員に係る議席の指定
三 補欠選挙当選議員に係る常任委員及び特別委員選任の件
四 議会運営委員の辞任及び後任選任の件
五 会議録署名議員の指名
六 会期決定の件
七 議案第百四十三号から議案第百六十一号まで、並びに報第八号(当局説明)
八 休会決定の件
出席議員(四十四人)
一 番 須 川 倍 行
二 番 尾 崎 太 郎
三 番 新 島 雄
四 番 山 下 直 也
五 番 小 川 武
六 番 吉 井 和 視
七 番 門 三 佐 博
八 番 町 田 亘
九 番 藤 山 将 材
十 番 浅 井 修 一 郎
十一 番 山 田 正 彦
十二 番 坂 本 登
十三 番 向 井 嘉 久 藏
十四 番 大 沢 広 太 郎
十五 番 平 越 孝 哉
十六 番 下 川 俊 樹
十七 番 花 田 健 吉
十八 番 前 岡 正 男
十九 番 小 原 泰
二十 番 前 芝 雅 嗣
二十一番 飯 田 敬 文
二十二番 谷 洋 一
二十三番 井 出 益 弘
二十五番 東 幸 司
二十六番 藤 本 眞 利 子
二十八番 原 日 出 夫
二十九番 冨 安 民 浩
三十 番 野 見 山 海
三十一番 尾 崎 要 二
三十二番 中 村 裕 一
三十三番 浦 口 高 典
三十四番 角 田 秀 樹
三十五番 玉 置 公 良
三十六番 江 上 柳 助
三十七番 森 正 樹
三十八番 長 坂 隆 司
三十九番 阪 部 菊 雄
四十 番 新 田 和 弘
四十一番 松 坂 英 樹
四十二番 雑 賀 光 夫
四十三番 藤 井 健 太 郎
四十四番 村 岡 キ ミ 子
四十五番 松 本 貞 次
四十六番 和 田 正 人
欠席議員(なし)
〔備考〕
二十四番欠員
二十七番欠員
説明のため出席した者
知事 木 村 良 樹
副知事 小 佐 田 昌 計
出納長 水 谷 聡 明
知事公室長 野 添 勝
危機管理監 石 橋 秀 彦
総務部長 原 邦 彰
企画部長 高 嶋 洋 子
環境生活部長 楠 本 隆
福祉保健部長 小 濱 孝 夫
商工労働部長 下 宏
農林水産部長 西 岡 俊 雄
県土整備部長 宮 地 淳 夫
教育委員会委員長 樫 畑 直 尚
教育長 小 関 洋 治
公安委員会委員長 大 岡 淳 人
警察本部長 辻 義 之
人事委員会委員長 西 浦 昭 人
代表監査委員 垣 平 高 男
選挙管理委員会委員長 山 本 恒 男
職務のため出席した事務局職員
事務局長 山 本 庄 作
次長 植 野 博 文
議事課長 下 出 喜 久 雄
議事課副課長 薮 上 育 男
議事班長 土 井 敏 弘
議事課主査 石 垣 悦 二
議事課主査 湯 葉 努
総務課長 島 光 正
調査課長 辻 和 良
(速記担当者)
議事課主査 中 尾 祐 一
議事課主査 保 田 良 春
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午前十時二分開会・開議
○議長(向井嘉久藏君) ただいまから、平成十八年九月定例会を開会いたします。
これより本日の会議を開きます。
この際、一言申し上げさせていただきます。
このたび、県民がひとしく待ち望んでおりました悠仁親王殿下が、九月六日、めでたく御誕生されました。まことに喜ばしく、心からお祝いを申し上げたいと存じます。
日程第一、議席変更の件を議題といたします。
議席の一部を次のように変更いたしたいと思います。その議席番号及び氏名を職員に朗読させます。
〔職員朗読〕
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十八番藤山将材君を九番に変更
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○議長(向井嘉久藏君) お諮りいたします。ただいま朗読したとおり議席を変更することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま朗読したとおり議席を変更することに決定いたしました。
この際、報告いたします。
七月三十日執行された和歌山市選挙区の議員補欠選挙において藤本眞利子君と前岡正男君が当選されました。
日程第二、補欠選挙当選議員に係る議席の指定を行います。
その議席番号を職員に朗読させます。
〔職員朗読〕
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前岡正男君 十八番
藤本眞利子君 二十六番
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○議長(向井嘉久藏君) ただいま朗読したとおり、それぞれ議席を指定いたします。
この際、このたび和歌山市選挙区の議員補欠選挙において当選されました議員を順次御紹介申し上げます。
まず、二十六番藤本眞利子君。──御登壇いただいて、ごあいさつお願いします。
〔藤本眞利子君、登壇〕(拍手)
○藤本眞利子君 皆さん、おはようございます。ただいま御紹介をいただきました藤本眞利子です。
このたび、県会議員補欠選挙におきまして当選をさせていただきました。この伝統ある県会議場、また県会議員として第一歩を踏み出すことができました。本当に心から感謝を申し上げております。
任期まであとわずかではありますけれども、先輩議員の皆さん、また当局の皆さんの御支援、御協力──でありませんね──御鞭撻をいただきまして精いっぱい頑張りたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。(拍手)
○議長(向井嘉久藏君) 次に、十八番前岡正男君。
〔前岡正男君、登壇〕(拍手)
○前岡正男君 ただいま御紹介にあずかりました前岡正男でございます。
去る七月三十日の県会議員和歌山市選挙区の補欠選挙において当選させていただきました。本日より、先輩の皆様とともに、この議場において仕事をさせていただきます。
私にこの機会を与えていただいた県民の皆様の御期待にこたえられるように精いっぱい頑張りますので、どうかよろしくお願いいたします。県民の立場に立ち、安心できる平和な和歌山をつくるために精いっぱい努力してまいります。県民の皆様はもとより、同僚議員の皆様、県当局の皆様の御指導、御鞭撻をどうかよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。(拍手)
○議長(向井嘉久藏君) 次に日程第三、補欠選挙当選議員に係る常任委員及び特別委員選任の件を議題といたします。
常任委員及び特別委員の選任については、委員会条例第五条第一項の規定により、次のとおり指名いたしたいと思います。
職員にその氏名を朗読させます。
〔職員朗読〕
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総務委員会委員 前岡正男君
経済警察委員会委員 藤本眞利子君
人権問題等対策特別委員会委員 藤本眞利子君
半島振興過疎対策特別委員会委員 前岡正男君
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○議長(向井嘉久藏君) お諮りいたします。ただいま朗読した諸君をそれぞれの常任委員及び特別委員として指名することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名した諸君をそれぞれの常任委員及び特別委員に選任することに決定いたしました。
次に日程第四、議会運営委員の辞任及び後任選任の件を議題といたします。
吉井和視君及び山田正彦君から議会運営委員辞任の申し出があります。
〔退場する者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) まず、吉井和視君の議会運営委員の辞任についてお諮りいたします。吉井和視君の議会運営委員の辞任を許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 御異議なしと認めます。よって、吉井和視君の議会運営委員の辞任を許可することに決定いたしました。
次に、山田正彦君の議会運営委員の辞任についてお諮りいたします。山田正彦君の議会運営委員の辞任を許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 御異議なしと認めます。よって、山田正彦君の議会運営委員の辞任を許可することに決定いたしました。
〔入場する者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) お諮りいたします。ただいま欠員となりました議会運営委員の選任については、委員会条例第五条第一項の規定により冨安民浩君及び中村裕一君を指名いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 御異議なしと認めます。よって、冨安民浩君及び中村裕一君を議会運営委員に選任することに決定いたしました。
この際、暫時休憩いたします。
午前十時十分休憩
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午前十一時三分再開
○議長(向井嘉久藏君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
日程第五、会議録署名議員の指名を行います。
今期定例会の会議録署名議員は、十六番下川俊樹君、二十八番原日出夫君、四十一番松坂英樹君の三君を指名いたします。
次に日程第六、会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から九月二十九日までの十七日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 御異議なしと認めます。よって(「異議あり」と呼ぶ者あり)──今、御発言あったのはどなたですか。議員にはございませんね。傍聴席からですか。(「傍聴席、整理したら」、「退場させ」と呼ぶ者あり)──もう出ましたね──御異議なしと認めます。よって、今期定例会の会期は本日から九月二十九日までの十七日間と決定いたしました。
この際、諸般の報告をいたします。
知事から地方自治法第百八十条の規定による専決処分の報告、和歌山県環境基本条例第八条に基づく年次報告及び地方自治法第二百二十一条第三項に定める法人の経営状況を説明する書類の提出が、監査委員から監査の報告及び現金出納検査の結果報告が、また執行機関から去る六月定例会において採択した請願の処理の経過及び結果の報告がありました。いずれもお手元に配付しておりますので、御了承願います。
次に、今期定例会に提出された議案等は、お手元に配付のとおり、議案第百四十三号から議案第百六十一号まで、並びに地方自治法第百七十九条の規定による知事専決処分報告報第八号の計二十件であります。
日程第七、ただいま報告の議案第百四十三号から議案第百六十一号まで、並びに知事専決処分報告報第八号を一括して議題といたします。
まず、当局の説明を求めます。
知事木村良樹君。
〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 平成十八年九月定例会に御参集いただき、厚く御礼を申し上げます。
初めに、去る六日、国民がひとしく待ち望んでおりました悠仁親王殿下がめでたく誕生され、まことに喜ばしく存じております。県民の皆様とともに、心からお祝いを申し上げたいと思います。
次に、ただいま上程されました諸議案について提案理由を御説明するに先立ち、県政の最近の主な動きについて御報告を申し上げます。
まず、地方分権の推進についてでございます。
政府が去る七月七日に閣議決定した骨太の方針二〇〇六において、地方分権に向けて関係法令の一括した見直しを行うことが明確にされ、さらに、国と地方の役割分担の見直し、国の関与、国庫補助負担金の廃止・縮小、交付税の見直し、税源移譲を含めた税源配分の見直しなどについて、具体的な内容は明らかにされなかったものの、一体的に改革するという方針が示されました。また、六月に地方六団体が十二年ぶりに地方自治法に基づいて提出した意見書に対して、政府から同趣旨の回答が七月二十一日になされております。
これを受けて、地方団体としましては、平成十九年度以降の分権改革を強力に推進するため、地方分権の基本理念を定めた地方分権推進法と地方側の意見を反映した地方分権一括法の制定を国に対し強く訴えていきたいと考えております。あわせて、県民の皆様には、地方分権の意義、必要性などについてわかりやすくお知らせすることなどにより、地方分権の推進に向けた取り組みに対し御理解を得られるよう努めてまいります。
次に、道州制でございます。
本年二月に総理の諮問機関である地方制度調査会が道州制の導入が適当であるとする答申を出したことを受けまして、骨太の方針二〇〇六でも道州制導入の検討を促進するとされているところであります。
当事者である都道府県の対応でございますが、私が委員長を務めております全国知事会の道州制特別委員会では、「真の分権型社会を構築するためには、現行都道府県制度を基礎に置いた対応では限界があり、国と地方のあり方を同時・一体的に改革する新たな地方制度として『道州制』を導入する必要がある」とする報告書を取りまとめ、七月十二日、十三日に島根県で開催された全国知事会に提出をしております。
全国知事会では、報告書を是とする意見も多数出されたものの、現時点で道州制導入の可否を結論づけることに対し慎重な意見もあったため、引き続き検討を行うこととなりました。私は、結論を先送りするのではなく、国の形を地方から変えていく気概を示すべきであったと考えております。
現実に地方分権型の道州制を導入するに当たっては、中央政府のあり方の見直し、自主性、自立性の高い地方税財政制度の構築など解決すべき課題も多くありますので、こういったことを含め、国民的な議論が行われるよう積極的な情報発信に努めてまいります。
次に、地震防災対策でございます。
私は、大規模地震や津波などによる被害を軽減するためには、ハード面の整備とともに、自分の命と財産は自分で守る、地域の安全は地域で守るという県民の皆様の心構えと取り組みが重要であると認識をいたしております。このような認識のもと、五月の末に公表した東海・東南海・南海地震等の被害想定結果を踏まえ、七月初旬から八月下旬にかけ、地域住民と防災関係機関による一泊二日の合宿という実践的な形での避難所運営訓練を初めて実施をいたしました。訓練には、和歌山市、橋本市、田辺市、那智勝浦町の四市町において千七百人以上の住民の皆さんが参加され、防災への関心を高めることができたものと考えております。
また、毎年多数発生する土砂災害に対する備えについてでございますが、ことしの梅雨前線の豪雨により全国で多くの方が犠牲になられたことは記憶に新しいところでございます。県では、こういった土砂災害による被害を少しでも軽減するため、県内土砂災害危険箇所をわかやま土砂災害マップとしてまとめ、八月一日から県のホームページにおいて公開をいたしました。ホームページの中の航空写真上で自宅等の位置を指定することにより土砂災害危険箇所の距離や方位を知ることができるようになり、土砂災害に対する日ごろの備えと早目の避難をしていただくことが可能になったところでございます。
このほか、地震被害想定結果に的確に対応するため、警察本部において大規模地震災害警備計画を十年ぶりに見直し、中でも被災住民の安全・安心を確保するため地域安全隊等を増強するなど、県内のあらゆる地域での地震災害に柔軟に対処できるようにしたところでございます。
先週には、断続的な豪雨が紀中、紀南を襲い、被害をもたらしました。被災された方々にお見舞いを申し上げますとともに、今後とも県民の命と財産を守る防災対策に万全の構えで臨んでまいりたいと思っております。
次に、総合帰住施策の推進についてでございます。
県では、来年から始まる団塊世代の大量退職に合わせ、総合帰住施策としてわかやま田舎暮らしを推進いたしております。この施策は、本県の豊かな自然の中で第二の人生の生きがいを見つけていただくとともに、農山村地域に新しい需要を生み出し、過疎化の進む地域社会の活性化を図るもので、去る六月には、先進的な事業に取り組むモデル自治体として紀美野町、有田川町、白浜町、古座川町及び那智勝浦町の五町を指定いたしました。各モデル町においては、田舎暮らしに関する一元的紹介窓口や地域住民による定住を促進する協議会を設置し、受け入れに関する業務を鋭意進めているところでございます。今後は、田舎暮らし体験ツアーやワークショップを開催し、情報発信に努めてまいります。
また、吉本興業の元常務で県の観光大使としての役割をお願いしている木村政雄さんと協働し、団塊世代向けの雑誌を活用して大都市圏のニーズに応じたPR等も進めており、効果に期待しているところでございます。
次に、地域活性化に向けた取り組みとそのPRについてでございます。
二月から田辺市でロケが行われた映画「幸福のスイッチ」が、いよいよ十月七日から和歌山県で先行上映の後、全国主要都市で公開されることとなっております。地元のフィルムコミッション、県内企業等がそれぞれの立場で映画を盛り上げるために参画しており、この映画が和歌山県のPRのみならず地域の皆さんの自信、さらには地域活性化につながることを期待いたしております。
また、大ヒットしている水森かおりさんの「熊野古道」を通して世界遺産熊野古道を広くアピールしていくため、先月十四日、民間応援団として募集した歌姫百人の委嘱式や、各地域、企業、団体等の皆さんが一堂に会しての応援隊ネットワーク結成式を開催しました。当日は水森かおりさんも来られ、大いに盛り上がったところであり、今後もこうした関心が和歌山に向かっている大きな好機を逃さずに、効果的に県をアピールしていきたいと考えております。
次に、首都圏を中心とした観光客誘致でございます。
まず、体験観光を活用した修学旅行誘致のため、去る八月二十三日、首都圏の中学、高校の教員及び旅行代理店の教育旅行担当者など約百五十人の参加を得てシンポジウムを開催し、私も講演を行い、プロモーションを行いました。本県で誘致に取り組んでいる団体や個人約五十名の参加も得て、体験観光の教育的意義とともに、ほんまもん体験の魅力を余すことなくお伝えできたものと思います。
また、テレビ、雑誌等のメディアに対し、本県に関する旅番組の制作・放映や旅雑誌への記事掲載等を働きかける企画提案型のPR活動を展開するとともに、在京エージェントと県内の各地域がタイアップして観光素材の発掘や新しい観光ルートの構築に取り組むなど、首都圏での積極的な誘客活動を推進しているところでございます。
次に、行財政改革の推進についてでございます。
県では、本年三月に策定した行財政改革推進プランに沿って、厳しい財政状況の中、分権型社会システムにふさわしい自治体運営を目指し、さまざまな取り組みを行うこととしております。
まず、多様化、高度化する県民ニーズに対応するため、県が実施している事業等の必要性、実施主体、実施方法等の抜本的な見直しを行う事業の仕分けに現在取り組んでおります。約千六百にわたる県の事業を総点検しており、今後さらに庁内で検討を進め、十月に結果を公表したいと考えております。
また、全国に先駆け、県が実施している公共サービスに官民競争型の市場化テストを導入することとし、このモデル事業に建設中の県庁南別館の管理運営業務を位置づけているところでございます。モデル事業の実施については、透明性、中立性、公平性を確保するため、先月、学識経験者や有識者で構成する市場化テスト評価委員会を設置し、既に実施要項の御審議をいただき、十一月下旬には事業者を決定することといたしております。
今後とも、県民の皆様に良質で低廉な公共サービスを提供できるよう行財政改革を推進してまいりたいと考えております。
次に、補正予算についてでございます。
今回の補正予算案は、六月補正予算編成後における状況の変化等に対応して迅速かつ機動的な取り組みを行うために予算措置が必要となった事業について所要の措置を講ずるものであり、補正予算総額は一般会計三十四億一千二百万円余となっております。
以下、その主なものについて御説明をいたします。
まず、地域医療を支える公立病院等の医師不足問題に対応するため、公立大学法人和歌山県立医科大学に医師供給体制を整備し、地域医療に従事する医師の確保及び研修機能の充実を図ることとしております。
次に、県土地開発公社に対し、県の債務保証限度額の減少など将来の県民負担リスクの軽減を図るため、加太開発整備事業に係る公社債務の一部繰り上げ償還に必要な資金の貸し付けを行うことといたしております。
また、本年度創設された国土交通省所管の補助制度を活用し、中心市街地再生のモデルとして実施される旧丸正ビル再生事業に対し、補助を行うこととしております。
さらに、本年五月から七月にかけて豪雨により地すべり被害があった治山施設等の災害復旧工事や、国・県道の落石危険箇所に係る防災工事などの災害対策を実施することといたしております。
このほか、高速道路利用者の利便性向上、地域の活性化、渋滞緩和のため、阪和自動車道への新たなインターチェンジの追加について和歌山市と共同し調査検討を行う経費や、平成十七年度県有施設耐震診断結果に基づき、紀三井寺公園野球場メーンスタンド、陸上競技場バックスタンド等の耐震改修に係る実施設計等に要する経費を計上しております。
続いて条例案件でございますが、その主なものを御説明いたします。
まず、議案第百四十五号及び第百五十一号は、宅地造成等規制法の一部改正により宅地造成に関する工事の変更許可制度が創設されたことに伴い、知事の権限に属する事務の一部を関係市町に権限移譲するとともに当該事務審査の手数料を定めるなど、規定の整備を行うものでございます。
次に議案第百四十七号は、青少年の夜間の入場を禁止する施設として、新たに図書等の閲覧もしくは視聴、インターネットの利用を行わせる施設を加えるための所要の改正を行うものでございます。
議案第百四十八号は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の施行に伴い、県知事が認定こども園として認定する際の基準を条例で定めるものでございます。
議案第百五十二号は、県立中学校新設による併設型中高一貫教育の実施及び県立高等学校校名変更に伴う所要の改正を行うものでございます。
また、議案第百五十四号は、一般自動車道那智山スカイラインを県道として認定し、県道那智山勝浦線の起点を変更することについて、議案第百五十五号は、県営住宅に係る滞納家賃の請求訴訟等の提起について議決をお願いするものでございます。
議案第百五十六号から第百五十八号までは工事請負契約の締結について、議案第百五十九号は工事請負変更契約の締結について、それぞれ議決をお願いするものでございます。
さらに、議案第百六十号及び百六十一号は、平成十七年度の歳入歳出決算及び公営企業決算の認定をお願いするものでございます。
次に報第八号は、担保不動産競売申し立て事件に係る配当に関して株式会社整理回収機構からなされた配当異議請求に基づく和歌山地方裁判所新宮支部の判決に対する控訴について、急を要したため、地方自治法第百七十九条第一項の規定による専決処分を行い、承認をお願いするものでございます。
また、諸報第十六号から二十一号までは、地方自治法第百八十条第一項の規定による委任専決処分報告でございます。
最後に、公立大学法人和歌山県立医科大学に関する法人の経営状況を説明する書類及び環境基本条例第八条に基づく年次報告書を別途提出いたしております。
何とぞ、御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願いを申し上げます。
○議長(向井嘉久藏君) 以上で、当局の説明が終わりました。
この際、新任者を御紹介申し上げます。
六月二十九日、人事委員会の委員に選任同意され、七月十九日就任されました福田泰明君を御紹介申し上げます。
人事委員福田泰明君。
〔福田泰明君、登壇〕
○人事委員(福田泰明君) 去る六月議会におきまして皆様方の御同意を賜り、七月十九日付で人事委員会の委員に選任されました福田泰明でございます。
もとより微力ではございますが、職責を全うするため誠心誠意取り組んでいきたいと存じておりますので、何とぞ御指導、御鞭撻のほどよろしくお願い申し上げたいと思います。
甚だ簡単でございますが、就任のごあいさつとさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(向井嘉久藏君) お諮りいたします。九月十四日、十五日及び十九日は議案調査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(向井嘉久藏君) 御異議なしと認めます。よって、九月十四日、十五日及び十九日は休会とすることに決定いたしました。
次会は九月二十日定刻より再開し、質疑及び一般質問を日程といたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午前十一時二十五分散会