平成16年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(角田秀樹議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
質疑及び一般質問を続行いたします。
三十四番角田秀樹君。
〔角田秀樹君、登壇〕(拍手)
○角田秀樹君 おはようございます。
議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさしていただきます。
まず初めに、今国会で上程可決されました景観法等に関する法律についてお伺いをいたします。
今回、新たに国は、景観法の成立に際し、次の事由を列記しております。近年、経済社会の成熟化に伴う国民の価値観の変化等により個性ある美しい町並みや景観の形成が求められるようになっており、各地で景観条例の制定や景観に配慮した都市整備により良好な景観の形成に向けた取り組みが進められております。また、国としても観光立国を実現するという観点から、地域の個性を磨き発揮する「一地域一観光」を推進するための手法として、良好な景観の形成に向けた取り組みを進めることとしています。このような景観をめぐる状況の変化に対応し良好な景観の形成を国政の重要課題として位置づけるとともに、地方公共団体の取り組みを支援するために良好な景観を形成するための法的な仕組みを創設することを求めたものであります。
こうした状況を踏まえ、都市、農山漁村等における良好な景観の形成を促進し、美しく風格のある国土の形成、潤いのある豊かな生活環境の創造及び個性的で活力ある地域社会の実現を図るための総合的な法律であり、その実現を基本理念としております。また、都市、農山漁村等における良好な景観の形成を図るため、良好な景観の形成に関する基本理念及び国等の責務を定めるとともに、景観計画の策定、景観計画区域、景観地区等における良好な景観形成のための規制、景観整備機構による支援等を行うために定めた法律でございます。
次に、各市町村の役割としては、景観計画の作成があります。広域的な場合は都道府県が行い、また地域住民やNPO法人による提案も可能となっています。景観計画の区域については、都市計画区域外でも指定が可能であるとあります。具体的には、まず一点目に、建築物の建築等に対する届け出、勧告を基本とする緩やかな規制誘導、二つ目には、一定の場合は変更命令が可能、三つ目には、景観上重要な公共施設の整備や電線共同溝法の特例、特に四つ目には、農地の形質変更等の規制、耕作放棄地対策の強化、森林施業の促進などが挙げられています。
今回の景観法については、私は本県の現在進めようとしている施策をしっかり後押しする法律と言っても過言ではないと思います。目前に迫った紀伊山地の霊場と参詣道の世界遺産認定、今後ますます人と自然との共生が求められ、本県の緑豊かな景観を多くの方々に知っていただく絶好のチャンスであるからであります。中でも、特に私は県内にある棚田保全に強い思いを寄せるものであります。
先日、六月の六日、日曜日、農村計画課と金屋町沼田の住民と一緒に取り組まれた平成十六年度和歌山県中山間ふるさと水と土保全基金事業「棚田体験隊」の現場を見させていただきました。帰りがけの子供連れの家族の方に感想をお聞きいたしましたら、大変好評でありました。子供さんの手にはため池でとった虫やフナの子のような小さな生き物がいっぱいあり、その子供さんの得意そうな笑顔が印象的でございました。
また、新聞報道によりますと、去る五月二十三日に日本の棚田百選の一つ、清水町の蘭島の田植え体験の記事が写真入りで掲載されておりました。蘭島は有田川が蛇行する扇状台地で、約二ヘクタールに大小五十四の棚田が階段状に並んでいます。清水町にはこの地域以外にもたくさんの棚田が点在しており、楠本西原・江立川地区などにもあり、棚田復元保存に尽力されている方々も少なくございません。
六月六日の棚田体験隊を視察した後、楠本西原地区に行き、保存管理作業員の皆さんとともに現場視察と意見交換をさせていただきました。皆さんの思いは、西原・江立川地域の棚田は生石高原への観光バスの行き交う道路が完成され、その生石高原のふもとに位置する棚田であり、二川ダムに支えられ、恵まれた自然環境の中、二川温泉と清水温泉に囲まれた地域の棚田である、この豊かな資源を生かした観光産業の振興に力を注ぐことのできる棚田であると力説されておられました。私は、皆さんの話を聞く中、何としてもこの地域を活性化さしていきたいと、こういう思いが伝わってきたのであります。これちょっと、当日の写真です。見といてください。(写真を渡す)
しかしながら、地域の方々の高齢化や休耕田もあり、整備保存とその役割を将来世代へと継承するためには、行政の応援が不可欠であると痛切に感じたものであります。
以上のことから、景観法の成立を受け県はどのような取り組みをなされるのか、知事にまずお伺いをいたします。
また、棚田の保全と今後の取り組みについてはどういった対応をなされるのか、農林水産部長にお伺いをいたします。
関連して、都市景観の整備上の重要性からお伺いをいたします。
以前より進められています電線地中化の進捗状況について、和歌山城周辺の整備が完了していますが、東西の県道整備がとまったままであります。周辺には、和歌山県立近代美術館が黒川紀章先生の設計・管理のもと、総事業費約百九十二億余円の費用で一九九四年七月八日に開館され、本年で満十年目を迎えます。こういった美術館や博物館など公共施設が集中する和歌山城周辺やその延長線上にある県道和歌山野上線の三年坂・岡山丁より大橋付近の橋向丁までが未整備のままであります。ここ近年、防災上の観点から大地震による災害に対しても電線地中化の必要性が高まる中、今後の整備計画について県土整備部長にお伺いをいたします。
次に、急傾斜地崩壊危険箇所に対する現在の状況と改良の進め方についてお伺いをいたします。
去る五月二十日に和歌山市直川の畑地区において、千手川上流沿いに面した箇所でがけ崩れが発生いたしました。畑地区への生活道路が寸断されており、現地に行くためには川を挟んだ隣の和興団地の管財人の協力で仮設道路の確保は現在できてはおりますが、まだまだ状況的には大変厳しいものがございます。また、先日、舗装も完了いたしましたが、内容は急勾配のため歩行者や自転車、また単車などの通行については大変危険な状態であります。
しかしながら、もともと一本しかない生活道路が今回のようながけ崩れに遭えば、たちまち住民の方々の不安と不便を強いられるのであります。この畑地区には十六世帯、四十七名の方が住んでおられます。また、小学生が一名と中学生も一名おられ、学校への登下校の際にも大変危険を感じるものであります。一刻も早く復旧し、ふだんの生活に戻れることを願うものであります。また、同じ日に和歌山市の滝畑地区への主要県道貝塚線でもがけ崩れがあり、片側一車線通行となっています。仮に崩落箇所の下に民家などあったとすれば大惨事になっていたことは言うまでもありません。
このような状況の中、平成十五年度の「国土交通白書」によりますと、土砂災害への対策については、集中豪雨や地震等に伴う土石流、地すべり、がけ崩れ等の土砂災害が過去十年、平成六年から十五年で年平均約八百件発生しており、国民の生活に多大な被害を与えております。さらに、土砂災害危険箇所が増加傾向にあると指摘し、土砂災害の防止対策として砂防堰堤等の施設整備を実施しているが、全国に約二十一万ある土砂災害危険箇所に対する整備率は二割といまだ低い水準にあり、警戒避難等々のソフト対策を含めたさまざまな施策に取り組む必要性を示しています。一方、本県の県土整備部の概要では、県土の約八〇%が急峻で脆弱な山地で覆われている上、梅雨前線や常襲する台風に伴う集中豪雨等により被害が発生しています。
以上のことから、本県での急傾斜地崩壊危険箇所はどのぐらいあるのか、また整備率はどうなっているのか、さらに今後の整備の進め方について、県土整備部長にお伺いいたします。
次に、学校における歯科保健指導についてお伺いをいたします。
六月が虫歯予防月間であります。厚生労働省は昨年、平成十五年一月十四日付で医政局長及び健康局長名で各都道府県に対し「フッ化物洗口ガイドライン」を通達しています。この内容は、皆様も御承知のとおり、健康日本21における歯科保健目標を達成するために有効な手段として弗化物の応用は重要であると位置づけられています。また、全国的に啓発されている八〇二〇運動の推進や国民に対する歯科保健情報の提供の観点から、従来の弗化物歯面塗布法に加えより効果的な弗化物洗口法の普及を図るためのもので、このガイドラインの趣旨に基づき関係諸団体等への周知が求められている内容となっております。
既に、国内外において弗化物応用による齲蝕予防の有効性と安全性は多くの研究により示されており、口腔保健向上のため弗化物の応用は極めて重要な役割を果たしております。我が国においては、世界保健機構いわゆるWHO等の勧告に従って、歯科診療施設等で行う弗化物歯面塗布法、学校等での公衆衛生適応用法や家庭で行う自己応用法である弗化物洗口法という弗化物応用による齲蝕予防が行われてきました。特に、一九七〇年代から弗化物洗口を実施している学校施設での児童生徒の齲蝕予防に顕著な効果が報告されています。
弗化物洗口は、特に四歳児から十四歳までの期間に実施することが齲蝕予防対策として最も大きな効果をもたらすことが示されており、また成人の歯頸部齲蝕や根面齲蝕の予防にも効果があると示されています。したがって、この弗化物洗口法は、四歳児から成人、高齢者まで年代層も幅広く適応され、特に四歳児から開始し十四歳児まで継続することが望ましいとされ、その後の年齢においても弗化物は生涯にわたって歯に作用させることが効果的であると示されております。
一方、県下での学校歯科保健の取り組み状況については、健康体育課の資料を見ますと、中学での数値は、平成十五年度で処置完了者は全国では三八・二%、本県では三五・四%、また未処置歯のある者は全国では二九・五%、本県では二九・二%であり、合計いたしますと、全国では六七・七%、本県では六四・六%であり、全国平均水準とほぼ同じであります。また、平成十三年度、十四年度とも、ここ数年減少状況であり大変いい傾向であると思いますが、県下での弗化物洗口を早くから取り組みをしている学校の一つのいい例をこれから申し上げたいと思います。
金屋中学では二十年以上前から弗化物洗口を実施し、罹患率は既に半分以下となっています。また、金屋町の鳥屋城小学校や小川小学校でも十五年以上前から実施し、着実に虫歯の罹患率が減少しております。過日、テレビ報道で紹介されていましたオーストラリアの町での上水道への弗素注入で町のほとんどの人々は虫歯がなく生活を送っている様子とか、日本では横田基地内の上水道も同じく弗素注入で虫歯がないという、こういう内容でございました。この報道を知った方から、和歌山市の学校は現在どうなっているのかといった問い合わせもございました。
WHOの二十世紀が残した四大公衆衛生事業の一つとして、虫歯予防における弗素の応用が明示されております。しかしながら、児童生徒数の一番多い和歌山市や、また橋本市等では実施をしていないとお聞きしています。私は早急に全県下において実施すべきと思う観点から、県下の今後の啓発と未実施校に対する各教育委員会への対応について、教育長にお伺いしたいと思います。
最後に要望でございますが、本年二月議会で一般質問をさせていただきました脳脊髄液減少症、いわゆるむち打ち症や慢性疲労症候群等にブラッドパッチ療法の効果について、事例を示しながら質問をさしていただきました。NPO・鞭打ち症患者支援協会が発行いたしましたパンフレットを皆様にもごらんいただきましたが、知事にもまた御理解を求めさしていただきました。その後、「県議会だより」をごらんいただいた方や、テレビ報道等でこのブラッドパッチ療法の有効性が報道され、私のもとはもちろん、NPO代表の中井さんのところにもたくさんの方々から問い合わせや病院紹介の依頼が殺到しているのが現状であります。
このような症状で多くの方が苦しんでおられる状況をかんがみ、さきの議会でも強く要望いたしましたが、一刻も早い段階で最先端の医療技術を有する本県の県立医科大学において治療できる体制を確立していただきたく、再度知事に対し強く要望をさしていただき、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。
○議長(尾崎要二君) ただいまの角田秀樹君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事木村良樹君。
〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 景観法の成立と和歌山県での良好な景観の保全についての御質問でございます。
先般来、話題になっておりますように、和歌山県は高野・熊野が世界遺産に登録される、その時期に合わせてこの国会で景観法というものが成立したことは、本当にこの和歌山県のために法律ができたような感じで、非常に意義深いものだというふうに思っております。
この世界遺産の登録に合わせて十の市町において景観条例というふうなのをつくって景観の保全をやってるんですけども、この法律は、上位法というわけじゃないわけですけども、条例と相まって景観の保全をなす、地域計画をNPOとか住民の代表の人もつくり、さらにそれに一定の規制が加わってくるということで願ってもない法律ですので、この和歌山県を、この景観法のある意味ではモデル地区にもなるような形で今後この法律の内容をよく精査しながら対応していきたいと思っております。
特に、棚田の保存のことがございましたが、私も昔、自治省に勤めていたときに棚田保全に過疎債を使うというのを初めて制度をつくって非常に喜ばれたことがあったんですけども、棚田も生産の拠点というよりは本当に景観、環境、そういうことでの意味が非常に大きくなってきているんで、この景観法などを通じてこの保全ということが図られると非常に好ましいことだというふうに思っております。
○議長(尾崎要二君) 農林水産部長阪口裕之君。
〔阪口裕之君、登壇〕
○農林水産部長(阪口裕之君) 棚田の保全につきましては、国土保全や水資源の涵養はもとより、農山村の美しい景観の保全など、多面的な機能を維持・確保していく上で重要と認識してございます。
県におきましては、中山間地域等直接支払制度による中山間地域における農業生産活動の継続への支援や、中山間ふるさと水と土保全基金事業による農業体験活動などにより農地保全の重要性等の普及啓発に取り組んでいるところでございます。
今後とも、地域住民の意向を踏まえ、農業生産活動への支援や農地の有効利用対策などを通じ、景観に配慮しつつ、棚田を含めた農地の保全に努めてまいりたいと考えてございます。
○議長(尾崎要二君) 県土整備部長酒井利夫君。
〔酒井利夫君、登壇〕
○県土整備部長(酒井利夫君) 和歌山城周辺の電線地中化についてお答えいたします。
県道和歌山野上線の電線類地中化計画については、県庁前交差点から橋向丁まで、全体延長約一・五キロの電線類地中化事業を進めており、このうち県庁前交差点より岡山丁の約〇・五キロの区間については整備済みであります。残りの岡山丁から橋向丁の約一キロの区間については、来年度から着手すべく関係者と協議・調整を進めており、今後とも早期完成に向け努力してまいります。
次に、県内の急傾斜地崩壊危険箇所に関する御質問ですが、平成十二年度から十三年度にかけて実施した急傾斜地崩壊危険箇所等の再点検に基づき危険箇所調査をした結果、人家五戸以上を保全対象とする県下の急傾斜地崩壊危険箇所数は三千百四十四カ所で、平成十五年度末までに対応を行った箇所は六百九十五カ所、その整備率は約二二%となってございます。
急傾斜地崩壊危険箇所の今後の対策の進め方といたしましては、限られた予算の中で人命、財産を守る観点から、人家戸数、斜面高、斜面勾配等を勘案し、今後とも順次、計画的、効果的に整備してまいります。
一方、ハード対策がすぐさま実施されない箇所などにつきましては土砂災害危険区域図の配布や土砂災害警戒情報の発信といったソフト対策を行っておりますが、市町村と連携を図りながらより充実させてまいりたいと考えており、今後とも県民の皆様方の御理解、御協力をお願い申し上げます。
○議長(尾崎要二君) 教育長小関洋治君。
〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 学校における歯科保健指導についてお答えします。
県教育委員会では、従来から歯科保健指導の一環として、歯の磨き方や望ましい食生活等、虫歯予防の重要性について指導してまいりました。その結果、近年、児童生徒の罹患率は減少する傾向にあります。
弗素洗口は、議員御指摘のとおり、昨年出された厚生労働省のガイドラインでその有効性や安全性が示されており、学校歯科保健研究大会でも成果を上げている事例が報告されております。今後とも、弗素洗口の実施方法や効果などについて市町村教育委員会等に周知するとともに、さまざまな機会を通してこれを推進してまいります。
○議長(尾崎要二君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
三十四番角田秀樹君。
○角田秀樹 知事並びに関係部長から御答弁をいただきました。ありがとうございます。再質問というより要望ということで、私なりに述べさしていただきたいと思います。
まず初めに、前後しますが、これから梅雨どき、また秋、台風ということで、先ほど県土整備部長の方からも答弁ございましたとおり、県下で三千百四十四カ所、このうちで約二二%の危険箇所ですか、そういったところの整備率ということなんで、あとの約八割近い箇所がこれからの時期を抱えて非常に不安な部分が県民の皆さんも多々あるということをまず認識をしていただきたいなというふうに思います。
全国的にも、まあ日本そのものは危険箇所だというふうには思うんですけれども、人的にいわゆる無造作に大規模開発をされた地区とか、そういったのり面の関係等々もございますし、これから都市計画も全体的な含む中で、やはりこういう危険箇所を人的に発生をさせないというのが行政の一つの務めではないかなというふうに思う点も多々ありますので、今後、整備率の向上のために格段なる努力をしていただきたいということをまず一点、要望をさしてもらっておきます。
続いて、景観法等につきましては、今回、国会でぎりぎりで成立したわけなんですが、農林水産省、国土交通省、そして環境省という三省にまたがった関連した法律なんですね。今回、私は、棚田等で先ほども知事に写真を見ていただきましたが、生計を営む皆さんの姿を通じて非常に感じたことは、高齢にもかかわらず、その現状に甘んじることなく、今後どうしたら我々のこの地域がよくなっていくのかという、こういう非常に積極的な、また付加価値をつけたそういった物の考え方で今現在そのお仕事をされてるというところに非常に感動を覚えました。たくましい農事業のそういった方々の姿に声援を再度送っていきたいなというふうに思います。
皆さんも御承知だと思うんですが、「魅せる農村景観」という、こういう本がございます。この著者である熊本大学の佐藤誠教授という方が農村景観の保全・形成・観光活用について、三つのAがあるんだと、こういうふうにおっしゃっております。いわゆるアメニティー、暮らしの快適性。また、アクセス、交通とか情報のメリットと美しい自然の享受。そして、アトラクション、田舎暮らしの楽しみ方という、こういうキーワードがあるんだと。三A型、いわゆるスリーA型ツーリズムというのが今後観光の潮流のトレンドであるということを主張されております。また、美しい農村の景観というのは具体的な形をとった持続可能な地域でありますので、安心立命の暮らしの象徴であるとも言われておりました。今後、都市住民の方々が田園を訪れて美しいと、こう感じることはそのまま未来へのふるさとへの回帰する魂の働きであると、こういうふうな形で結ばれていたことが非常に印象的でございました。この本を見るにつけ、今後、農業の発展と構造改革こそ多様な社会変革に即応し得るすべではないかなというふうに私自身は思いました。
「意志あるところ必ず道あり」と言われますが、インドの近代農業の父と言われたスワミナサンという博士がおいでになりますが、穀物の品種改良によって農業の生産性を飛躍的に向上させ、当時、インドやアジア諸国で食糧危機から多くの人々を守ったという非常に有名な話ですが、これは緑の革命として今でも言い伝えられております。
知事におかれましては、県民のトップリーダーとして今後ますます多くの県民のためにも活躍していただきたく、強く要望いたしまして、一般質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。
○議長(尾崎要二君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で角田秀樹君の質問が終了いたしました。
これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。
午前十一時十九分休憩
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