平成15年2月 和歌山県議会定例会会議録 第8号(全文)


県議会の活動

平成十五年二月 和歌山県議会定例会会議録 第八号
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議事日程 第八号
 平成十五年三月六日(木曜日)午前十時開議
  第一 議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十二号から議案第六十六号まで、議案第六十八号から議案第九十五号まで、並びに請願四件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
  第二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
  第三 特別委員会中間報告の件
  第四 特別委員会閉会中継続審査の件
  第五 議員提出議案第一号及び第二号(委員会付託等省略・表決)
  第六 意見書・決議案
  第七 議案第九十六号及び議案第九十七号(委員会付託等省略・表決)
会議に付した事件
   一 議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十二号から議案第六十六号まで、議案第六十八号から議案第九十五号まで、並びに請願四件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
   二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
   三 特別委員会中間報告の件
   四 特別委員会閉会中継続審査の件
   五 議員提出議案第一号及び第二号(委員会付託等省略・表決)
   六 意見書・決議案
   七 議案第九十六号及び議案第九十七号(委員会付託等省略・表決)
出席議員(四十五人)
     一  番       新   島       雄
     二  番       山   田   正   彦
     三  番       佐   田   頴   一
     四  番       大   沢   広 太 郎
     五  番       堀   本   隆   男
     六  番       宇 治 田   栄   蔵
     七  番       門       三 佐 博
     八  番       西   本   長   弘
     九  番       坂   本       登
     十  番       小   原       泰
     十一 番       木   下   善   之
     十二 番       永   井   佑   治
     十三 番       尾   崎   要   二
     十四 番       小   川       武
     十五 番       宗       正   彦
     十六 番       橋   本       進
     十七 番       生   駒   三   雄
     十八 番       原       日 出 夫
     十九 番       谷       洋   一
     二十 番       山   下   直   也
     二十一番       高   瀬   勝   助
     二十二番       吉   井   和   視
     二十四番       町   田       亘
     二十五番       金   田       眞
     二十六番       高   田   由   一
     二十八番       玉   置   公   良
     二十九番       向   井   嘉 久 藏
     三十 番       野 見 山       海
     三十一番       平   越   孝   哉
     三十二番       下   川   俊   樹
     三十三番       中   山       豊
     三十四番       浜   田   真   輔
     三十五番       鶴   田   至   弘
     三十六番       冨   安   民   浩
     三十七番       村   岡   キ ミ 子
     三十八番       中   村   裕   一
     三十九番       井   出   益   弘
     四十 番       阪   部   菊   雄
     四十一番       江   上   柳   助
     四十二番       長   坂   隆   司
     四十三番       森       正   樹
     四十四番       飯   田   敬   文
     四十五番       新   田   和   弘
     四十六番       松   本   貞   次
     四十七番       和   田   正   人
欠席議員(なし)
 〔備考〕
     二十三番欠員
     二十七番欠員
説明のため出席した者
     知事         木   村   良   樹
     副知事        中   山   次   郎
     出納長        大   平   勝   之
     理事         内   田   安   生
     知事公室長      小 佐 田   昌   計
     総務部長       宮   地       毅
     企画部長       垣   平   高   男
     環境生活部長     秋   月   成   夫
     福祉保健部長     白   原   勝   文
     商工労働部長     石   橋   秀   彦
     農林水産部長     辻           健
     土木部長       大   山   耕   二
     企業局長       阪   口   裕   之
     教育委員会委員長職員代行者
                駒   井   則   彦
     教育長        小   関   洋   治
     公安委員会委員長   大   岡   淳   人
     警察本部長      高   綱   直   良
     人事委員会委員長   青   木   孝   祐
     代表監査委員     藤   谷   茂   樹
     選挙管理委員会委員長 北   村   亮   三
職務のため出席した事務局職員
     事務局長       中   原   洋   二
     次長         佐   竹   欣   司
     議事課長       北 垣 内       敬
     議事課副課長     松   谷   秋   男
     議事班長       鷲   山       智
     議事課主査      尾   崎   善   亮
     議事課主査      土   井   富   夫
     総務課長       梶   本   皓   造
     総務課主任      松   本   義   春
     総務課主査      有   本   和   彦
     調査課長       宗   野   幸   克
     調査課調査員     太   田   裕   幸
     調査課調査員     下   野   敏   昭
 (速記担当者)
     議事課主任      吉   川   欽   二
     議事課主査      中   尾   祐   一
     議事課副主査     保   田   良   春
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  午前十時一分開議
○議長(宇治田栄蔵君) これより本日の会議を開きます。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前十時二分休憩
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  午後一時三十三分再開
○議長(宇治田栄蔵君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
  【日程第一 議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十二号から議案第六十六号まで、議案第六十八号から議案第九十五号まで、並びに請願四件】
○議長(宇治田栄蔵君) 日程第一、議案第一号から議案第十九号まで、議案第二十二号から議案第六十六号まで、議案第六十八号から議案第九十五号まで、並びに今期定例会の請願一件及び継続審査中の請願三件、計四件を一括して議題とし、順次、常任委員会委員長の報告を求めます。
 総務委員会委員長新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕(拍手)
○総務委員会委員長(新島 雄君) 総務委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案三十四件であります。
 委員会は、三月三日、第一委員会室において開催し、医科大学、看護短期大学部、出納室、人事委員会事務局、監査委員事務局、選挙管理委員会事務局、県議会事務局、知事公室、企画部、総務部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査をいたしました結果、議案第一号、議案第二十六号、議案第二十八号から議案第三十号まで、議案第六十号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第七号、議案第八号、議案第十二号から議案第十四号まで、議案第二十二号から議案第二十五号まで、議案第二十七号、議案第三十一号から議案第三十八号まで、議案第六十五号、議案第六十八号、議案第六十九号、議案第七十一号、議案第七十八号、議案第八十三号、議案第八十四号、議案第八十八号から議案第九十号までは全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、医科大学関係では、看護短期大学部の図書館について、研修医制度について、ドクターヘリについて、医科大学附属病院紀北分院について、医師のたばこの禁煙状況について、選挙管理委員会関係では、政治活動ポスターについて、知事公室関係では、友好姉妹提携都市への一般県民の旅行の状況について、ビッグホエール等の利用料金制について、政策審議室における総合調整機能について、わかやまアドバイザー会議及び県経済活性化委員会について、県のホームページ「和歌山県情報館」について、研修生の相互交流について、企画部関係では、コスモパーク加太に係る借入金償還問題について、地域通貨制度について、核燃料貯蔵施設問題について、総務部関係では、機構改革について、育児休業取得者について、職員住宅について、各地域の自主防災組織について、それぞれただされました。
 以上をもちまして、総務委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 福祉環境委員会委員長原 日出夫君。
  〔原 日出夫君、登壇〕(拍手)
○福祉環境委員会委員長(原 日出夫君) 福祉環境委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案十七件、請願の新規受理分一件であります。
 委員会は、三月三日、第二委員会室において開催し、環境生活部、福祉保健部の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第六号、議案第十五号、議案第三十九号から議案第五十号、議案第七十八号、議案第九十一号については全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第二十五号については賛成少数をもって不採択すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、環境生活部関係では、浄化槽設置の促進について、青少年の健全育成の進め方について、水環境保全対策について、廃棄物不法投棄対策について、男女共生社会を目指す視点等について、夫婦別姓の考え方について、男女共同参画と大相撲の問題について、環境教育のあり方について、アイドリングストップの推進について、地球温暖化防止に効果的な環境林の整備について、有害鳥獣駆除対策及び保護動物がかかる猟法の禁止策について、NPO活動支援の今後の見通しについてただされました。
 次に福祉保健部関係では、老人福祉施設における長野県との比較について、難聴児への支援について、雇用対策としての福祉事業の展開について、介護保険制度のサービスのあり方について、特別養護老人ホームの待機者対策について、老人医療費県単独支給事業の所得制限基準の見直しについて、在宅酸素療法を受けている人への補助について、いきいき長寿社会センターと社会福祉協議会の統合について、グリーンピア南紀従業員の雇用対策について、少子化対策の推進についてただされました。
 以上をもちまして、福祉環境委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 経済警察委員会委員長江上柳助君。
  〔江上柳助君、登壇〕(拍手)
○経済警察委員会委員長(江上柳助君) 経済警察委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案十件であります。
 委員会は、三月三日、第三委員会室において開催し、公安委員会、商工労働部・地方労働委員会の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号、議案第五号、議案第九号、議案第六十二号から議案第六十四号まで、議案第七十八号、議案第八十二号、議案第八十五号及び議案第九十号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、公安委員会関係では、県下で発生した金庫破り事件の状況について、新たに組織される機動遊撃隊の目的、活動内容、活動区域及びその効果について、小中学生宅への不審電話の実態、被害状況及び今後の取り組みについて、商工労働部関係では、観光地バリアフリー化推進事業について、いこいの村わかやまの概要及び今後について、企業ソムリエ支援事業について、繊維産業中国進出サポート事業についてただされました。
 以上をもちまして、経済警察委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 農林水産委員会委員長生駒三雄君。
  〔生駒三雄君、登壇〕(拍手)
○農林水産委員会委員長(生駒三雄君) 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案十二件であります。
 委員会は、三月三日、第四委員会室において開催し、農林水産部から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号、議案第六十六号、議案第九十五号は賛成多数をもって、議案第二号、議案第三号、議案第四号、議案第五十一号、議案第七十二号、議案第七十八号、議案第七十九号、議案第八十号、議案第八十一号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、乳業再編合理化対策事業への減額補正について、中辺路町の産廃処分場について、緑の雇用事業の来年度目標と将来見通しについて、緑の雇用事業でのNPO等との連携について、平成十五年度農林水産部予算について、中層型浮き魚礁について、和歌山県漁業信用基金協会への出資金の権利放棄について、ミカンの果樹安定対策及び果樹の価格対策について、紀州材の公共事業への利用について、鳥獣被害への対策について、平成十五年度のミカンの予想と対応について、バイオマス資源有効利用調査の内容及び実用化について、森林公園の整備充実について、農薬の適用拡大の現状について、農薬の使用記録の周知徹底について、遊休農地リフレッシュ再活用促進事業の取り組みについてただされました。
 以上をもちまして、農林水産委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 建設委員会委員長谷 洋一君。
  〔谷 洋一君、登壇〕(拍手)
○建設委員会委員長(谷 洋一君) 建設委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案三十件、請願は前会からの継続審査分一件であります。
 委員会は、三月三日、第五委員会室において開催し、土木部、企業局の順に当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第一号、議案第十八号、議案第十九号、議案第五十三号、議案第六十六号及び議案第九十五号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第十号、議案第十一号、議案第十四号、議案第十六号、議案第十七号、議案第五十二号、議案第五十四号から議案第五十八号まで、議案第七十号、議案第七十三号から議案第七十八号まで、議案第八十六号、議案第八十七号、議案第九十号、議案第九十二号、議案第九十三号及び議案第九十四号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第一号は継続審査すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、土木部関係では、議案第五十八号について、和歌山下津港の上屋の使用料について、信書便差し出し箱について、日方川改修の進捗状況と今後の取り組みについて、県道かつらぎ桃山線の土砂崩壊の現状と復旧見込みについて、和歌山橋本線三谷工区並びに渋田工区の現状と今後の対応について、阪本五條線の対応と今後の見通しについて、土木部から県土整備部への組織改正について、平成十五年度予算の増減理由について、府県間道路の取り組みについて、積算単価調査委託並びに積算システム基準改定の目的について、和歌山野上線について、野上新橋の現状と今後の見通しについて、紀の川中流流域下水道工事の入札について、企業局関係では、大新駐車場についてただされました。
 以上をもちまして、建設委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 文教委員会委員長吉井和視君。
  〔吉井和視君、登壇〕(拍手)
○文教委員会委員長(吉井和視君) 文教委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案四件及び前会から継続審査分の請願二件であります。
 委員会は、三月三日、第六委員会室において開催し、当局から付託案件について説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第七十八号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決し、議案第一号、第五十九号及び第六十一号は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。また請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、議請第八号及び議請第十三号は継続審査すべきものと決しました。
 次に、所管に係る各委員の主な質問事項は、体力開発センター等の統廃合について、いじめと不登校の問題について、少人数学級について、耐震診断の状況と耐震補強の計画について、学力診断プログラムについて、ジュニア駅伝の予算について、修学奨励金の周知徹底について、同和教育基本方針について、教員の年齢構成について、就職アドバイザーについてただされました。
 以上をもちまして、文教委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(宇治田栄蔵君) 以上で、常任委員会委員長の報告が終わりました。
 これより、委員長の報告に対する質疑に入ります。──質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 まず、鶴田至弘君から反対討論の通告がありますので、これを許可いたします。
 三十五番鶴田至弘君。
  〔鶴田至弘君、登壇〕(拍手)
○鶴田至弘君 討論に入るに先立ち、一言ごあいさつをさせていただくことをお許しいただきたいと思います。
 私は、今期をもちまして県議会議員を引退させていただくことになりました。三期十二年の間、先輩・同僚議員の皆さん方には、党派を超えてご指導、ご鞭撻をいただきましたことを心よりお礼を申し上げます。
 また、知事初め当局の皆さん方からも県政推進のために多くのことを学ばせていただきましたことに対し、心からのお礼を申し上げます。また、この場をおかりいたしまして、この間、私をご支援くださいました県民の皆様方にも衷心より感謝申し上げる次第でございます。
 今後とも県政の場にあってご活躍される皆さん方に対しましては、深く敬意を表するとともに、厳しい情勢の中、和歌山県勢のさらなる発展のために一層ご尽力賜りますようお願い申し上げる次第であります。私も、微力ではございますが、今後とも誠実に学習を積みながら、一人の県民としてその務めを果たしてまいる所存でございます。
 ごあいさつの最後になりましたが、和歌山県勢の発展と皆さん方のご健勝とご活躍を祈念いたしまして、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
 それでは、討論に入ります。
 小泉内閣のもとで、深刻な不況は一層深刻さを増して、倒産、事業閉鎖、情け容赦のないリストラは後を絶ちません。医療制度を初めとした福祉制度、社会保障制度の改悪による県民の負担増は県民の生活を一段と厳しいものにしております。県財政もそのあおりを受け、さらなる厳しさに見舞われているところでありますが、このようなときほど県政は県民生活の擁護者としての役割を果たさなければならないときであります。
 平成十五年度の予算案において当局は、苦しい財政状況の中でさまざまな工夫を凝らしながら努力されていることを随所にかいま見ることができます。知事の提唱による緑の雇用事業が担い手育成の研修や担い手の方々の住宅の整備などに結実していることなど、うれしく感じるところであります。
 また、小規模林道への補助事業が進められたり、まだ改良の余地は多分に残してはおりますが、中小企業への融資枠を拡大したり、信用保証協会への育成施策を前進させるなどの点も多とするところであります。
 教育関係では、三十五人程度学級を小学校一年生に実施するなども、不十分さをはらんでいるとはいえ、歓迎するところであります。そのほか、地震対策の一定の前進や、小さくは紀伊勝浦駅のスロープの設置、原爆被爆者の福祉推進なども含め、その他、県民要求にこたえた部分には評価をするものであります。
 しかし、一方では、私たちが幾度となく指摘してまいりました関西空港二期事業への約十億円の出資などは、関空の現在の利用状況や現滑走路の潜在能力等を考えるとき、財政困難のこの時期に再考すべきであろうと考えます。
 和歌山下津港の関西電力のための北防波堤建設に三億円の支出、市町村合併促進の経費などは、歳出のむだをなくすという観点からも賛成できません。
 多くの費目が削減されているところではありますが、職員にかかわる人件費の削減は県民のさらなる生活苦に連動するものであり、人事委員会の意見にも「給料月額の減額期間の延長については(中略)一般職の職員の給与は地方公務員法に定める給与決定の原則によるべきものと考えており、このような異例の措置が複数年にわたって継続することは誠に遺憾」と述べている点からも、認めがたい点であります。
 地方バスの支援対策の削減なども、本来は国の責任が大きいところではありますが、そのまま削減されることは過疎の促進につながり、緑の雇用事業の充実ぶりに比べてまことに残念な点であります。
 人権行政という施策が膨大な予算を伴って進められようとしておりますが、同和を柱とするというところから脱却できないままでいる点も承服できないところであります。
 また、教員の定数削減が提案されているところですが、少人数学級が全国的に前進をしようとしている時勢にあり、それはまた父母と教職員の強い要望である点からも、容認しがたいところであります。この際、少人数学級の推進のためのプランを作成し、その施策を計画的に進められるよう、教育委員会の一層の努力と財政当局の教育への理解を求めるところであります。
 老人医療への補助等、福祉関係について言えば、昨年来、高齢者の医療費補助制度が大幅に改悪されました。この点については再三、機会あるごとにその復活を求めてきたところでありますが、その願いはかなえられませんでした。また、国の医療制度改悪の中で在宅酸素療法を受ける患者が極端な医療費負担増を強いられ、治療の中断を余儀なくされている事例が出ているとき、ここに対する援助が切に求められているのは事実でありますが、しかるべき対応はなされなかったことはまことに残念な思いがいたします。
 企業立地促進対策について、開発公社に六億二千万円が計上されております。そのうち五億一千五百万円は企業用地に東急車輛を立地するため開発公社に補助するものですが、過去の電源交付金と合わせると十五億円を超えるものとなります。企業誘致の重要さは理解するところですが、この措置は余りにも過大であり、賛成できません。
 この際、開発公社に関連して一言申し添えます。コスモパーク加太などにかかわって県土地開発公社が金融機関から借り入れている四百三十八億円につき、県がこの三月末を期限として債務保証を求められていることが開発公社の顧問会議や総務委員会において論議されたと聞きました。聞くところによりますと、昨年十月から年末にかけて金融機関からそうした要請文書が届いていたとのことであり、最近まで県民にも議会にも報告されず、いたずらに時の過ぎるままに至っていたことについて、委員の中から行政の怠慢であるなどとした厳しい指摘がされ、また今日の事態を招いた行政の責任を問う意見が相次いだのも当然であります。四百億円を超える債務保証の問題という重大な問題をこのように扱うことは、行政当局の責任は免れないものであります。
 続いて、建設事業施行に伴う市町村への負担金は、多くの市町村の要望にもかかわらず本来も改善されることなく、旧態依然として課せられることになりました。一挙に解決が図られなくても、漸進的に削減方を考慮すべきであります。
 中小企業振興資金特別会計については、その一部に大きな問題を未解決のまま残しており、過去の問題を含め、県の責任の重大性にかんがみ、認めるわけにはまいりません。
 以上が、主な議案と関連する事案についての意見であります。以上の理由により、議案一号、五号、九号、十八、十九号、二十六号、二十八、二十九、三十号、五十三号、五十九、六十、六十一号、六十三号、六十六号、九十五号については反対であります。
 また、請願二十五号に関係して申し上げますと、医療制度改悪反対の世論は全国的な高まりを見せ、全国の医師会などもその声を大きくしているところであります。医療改悪に反対する県民の世論から見ても当然この請願は採択されるべきものと考え、不採択には反対であります。
 以上です。
○議長(宇治田栄蔵君) 次に、向井嘉久藏君から賛成討論の通告がありますので、これを許可いたします。
 二十九番向井嘉久藏君。
  〔向井嘉久藏君、登壇〕(拍手)
○向井嘉久藏君 お許しをいただきましたので、自由民主党県議団を代表いたしまして、本二月定例議会に提案されている予算関係議案並びに諸議案に対しまして、賛成の立場から討論を行うものであります。なお、県民クラブ、公明党県議団、開政クラブ、新保守クラブ、二十一世紀クラブの各会派も賛成という立場で同じ認識のもと、私の方から討論させていただきます。
 知事は、今議会冒頭での所信表明において、まだデフレ不況からの出口の見えない閉塞感漂う我が国において、住民に近い地方自治体がその迅速性を生かして改革を実践することが何よりも重要であり、地方が活力を取り戻すことにより我が国の再生に大きな展望が開けるものと確信するとの表明がありました。
 これまでも知事は、緑の雇用を初め、国も注目する全国に先駆けた政策を和歌山モデルとして積極的に打ち出し、その一方では、聖域なき見直しに果敢に取り組むなど、二十一世紀にふさわしい和歌山県創造のため尽力していることを評価するものであります。今後とも、県民との協調、共同の姿勢をもって、これまでの成果検証の上、さらに一歩でも県民生活の充実に向けた改革を推し進めるという知事の強い決意を確信するところであります。
 さて、平成十五年度当初予算でありますが、まず、現下の財政状況の中にあって昨年度を上回る予算額が確保され、全国的にもトップクラスの伸び率となるとともに、中でも政策経費のシェアが昨年度を上回っていることが挙げられますが、このことは県政における各般の課題解決に向けた前向きの姿勢が十分にうかがえるところであります。
 さらに、その内容を見ますと、各振興局が独自に取り組む地域振興、足腰の強い産業づくり、現下の状況を踏まえた雇用対策、新たな観光戦略や和歌山の魅力PR、また地震・津波対策を初め食生活、福祉、医療、治安など、県民が安全で安心して暮らせる環境づくり、さらにはIT化の推進や教育分野での先進的取り組み、利用料金制の導入など、これまでの発想にとらわれない創意と工夫を凝らした新しい手法による事業が展開されています。
 また、投資的経費につきましても、単独事業が大幅に増額になっただけではなく、事前評価制度の導入、地域の実情に合った整備や県産材活用等、ここでも地方からの改革というべき施策を打ち出しているほか、国の経済対策を活用した十三カ月予算とすることで事業の切れ目のない執行への配慮もなされているところであります。
 一方、財政健全化に向けても、昨年度に引き続き、人件費などの義務的経費の削減、既存事業の徹底見直しなどにより財政構造の弾力性確保に積極的に取り組まれ、結果、収支不足も昨年度より改善されたものとなっているところであります。
 このように、平成十五年度当初予算は県税など歳入減が続く中、活力と財政健全性というまさに二兎を追い、二兎をとることのできた予算として県民の期待に十分こたえられるものと確信するところであります。また、そのほかの諸議案につきましても、いずれもその内容は適切なものであります。
 この上は、これら諸議案に盛られた各般の施策を迅速に執行し成果を上げることで、中でも予算面では知事の提唱する通年予算の考えに基づいて適時、適切に執行され、よりよき成果を得ることが県民の負託にこたえる上で最も肝要と考えるところであります。
 我々自由民主党県議団、そして各会派といたしまして、以上申し上げた認識のもとに、今議会に提案されている予算関連議案並びに諸議案について原案のとおり成立することを期すものであり、その円滑な執行について尽力を惜しまないものであります。
 以上で、賛成討論とさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(宇治田栄蔵君) これをもって、討論を終結いたします。
 これより、採決に入ります。
 まず、議案第一号、議案第五号、議案第九号、議案第十八号、議案第十九号、議案第二十六号、議案第二十八号から議案第三十号まで、議案第五十三号、議案第五十九号から議案第六十一号まで、議案第六十三号、議案第六十六号及び議案第九十五号を一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、議案第二号から議案第四号まで、議案第六号から議案第八号まで、議案第十号から議案第十七号まで、議案第二十二号から議案第二十五号まで、議案第二十七号、議案第三十一号から議案第五十二号まで、議案第五十四号から議案第五十八号まで、議案第六十二号、議案第六十四号、議案第六十五号及び議案第六十八号から議案第九十四号までを一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
 次に、議請第二十五号を採決いたします。
 本請願に対する委員長の報告は、不採択であります。
 本請願を委員長の報告のとおり不採択とすることに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立多数であります。よって、本請願は委員長の報告のとおり決定いたしました。
 次に、ただいま採決いたしました請願を除くその他の請願三件を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。本請願はいずれも委員長の報告のとおり決することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、本請願はいずれも委員長の報告のとおり決定いたしました。
  【日程第二 常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第二、常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。お手元に配付しております「継続審査を要する所管事務調査件名表」及び「継続審査を要する担任事務調査件名表」のとおり、それぞれ閉会中の継続審査として付議することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【日程第三 特別委員会中間報告の件】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第三、特別委員会中間報告の件を議題といたします。
 人権問題等対策、関西国際空港対策、防災等対策及び半島振興過疎対策の各特別委員会から中間報告が文書をもってなされておりますが、これらはいずれもお手元に配付しておりますので、ご了承願います。
  〔巻末の「参考資料」を参照〕
  【日程第四 特別委員会閉会中継続審査の件】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第四、特別委員会閉会中継続審査の件を議題といたします。
 お諮りいたします。人権問題等対策、関西国際空港対策、防災等対策及び半島振興過疎対策の各特別委員会に付議されたそれぞれの問題について、さらに閉会中の継続審査とすることにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
  【日程第五 議員提出議案第一号及び第二号】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第五、議員提出議案第一号議会の議員の報酬の特例に関する条例案、及び議員提出議案第二号和歌山県議会委員会条例の一部を改正する条例案を一括して議題といたします。
 議案は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、提出者の説明等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議員提出議案第一号及び議員提出議案第二号を一括して採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
  【日程第六 意見書・決議案】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に、日程第六に入ります。
 和議第六十一号「国から地方への税源移譲を求める意見書(案)」、和議第六十二号「被用者保険三割自己負担の実施凍結を求める意見書(案)」、和議第六十三号「イラク戦争反対、査察の継続・強化による平和的解決を求める決議(案)」、和議第六十四号「イラク問題の平和的解決を求める決議(案)」、和議第六十五号「朝鮮民主主義人民共和国による核ミサイル等の開発の即時中止及び拉致問題の完全解決を求める決議(案)」を一括して議題といたします。
 案文は、お手元に配付いたしております。
 お諮りいたします。本案については、いずれも提出者の説明等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 これより採決に入ります。
 まず、和議第六十一号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立多数であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 次に、和議第六十二号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第六十三号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立少数であります。よって、本案は否決されました。
 次に、和議第六十四号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立多数であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 次に、和議第六十五号を採決いたします。
 お諮りいたします。本案を原案のとおり決することにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、本案は原案のとおり可決されました。
  【日程第七 議案第九十六号及び議案第九十七号】
○議長(宇治田栄蔵君) 次に日程第七、議案第九十六号及び議案第九十七号を一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 本案について質疑はありませんか。──質疑なしと認めます。
 お諮りいたします。本案については、いずれも委員会付託等を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 この際、申し上げます。
 教育委員会の委員に係る議案については無記名投票をもって採決を行い、その後、収用委員会の予備委員に係る議案について起立により採決を行うことといたします。
 これより、採決に入ります。
 まず、議案第九十六号和歌山県教育委員会の委員の任命につき同意を求めるについてを採決いたします。
 この採決は、無記名投票をもって行います。
 議場を閉鎖いたします。
  〔議場閉鎖〕
○議長(宇治田栄蔵君) ただいまの出席議員数は、議長を除き四十四人であります。
 お諮りいたします。立会人に、一番新島雄君、十七番生駒三雄君、二十八番玉置公良君、四十四番飯田敬文君の四君を指名いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、立会人に以上の四君を指名いたします。
 なお、この際、白票を無効といたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宇治田栄蔵君) ご異議なしと認めます。よって、白票は無効とすることに決定いたしました。
 投票用紙を配付いたします。
  〔投票用紙配付〕
○議長(宇治田栄蔵君) 配付漏れはありませんか。──配付漏れなしと認めます。
 投票箱を改めます。
  〔投票箱点検〕
○議長(宇治田栄蔵君) 異状なしと認めます。
 念のため申し上げます。投票は無記名であります。投票用紙に、本県教育委員会の委員に小関洋治君を任命するにつき同意することに賛成の諸君は「賛成」と、反対の諸君は「反対」と記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。
 点呼いたします。
  〔氏名点呼〕
  〔各員投票〕
○議長(宇治田栄蔵君) 投票漏れはありませんか。──投票漏れなしと認めます。
 投票を終了いたします。
 議場の閉鎖を解きます。
  〔議場開鎖〕
○議長(宇治田栄蔵君) これより開票を行います。
 立会人の立ち会いをお願いいたします。
  〔投票点検〕
○議長(宇治田栄蔵君) 投票の結果を報告いたします。
   投票総数     四十四票
     うち有効投票     三十八票
       無効投票       六票
     有効投票中
       賛成       三十八票
       反対         なし
 以上のとおり、賛成多数であります。よって、議案第九十六号はこれに同意することに決定いたしました。
 次に、議案第九十七号を採決いたします。
 本県収用委員会の予備委員に森本好典君を任命するにつき同意することに賛成の諸君は、ご起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(宇治田栄蔵君) 起立全員であります。よって、議案第九十七号はこれに同意することに決定いたしました。
 この際、ただいま教育委員会の委員に任命同意されました小関洋治君より発言を求められておりますので、これを許可いたします。
 小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕(拍手)
○小関洋治君 ただいま議長からお許しをいただきましたので、一言ごあいさつを申し上げます。
 このたびは、私の県教育委員会委員の任命につきまして、皆様の温かいご同意を賜りましたこと、厚くお礼申し上げます。
 もとより微力ではございますが、本県教育の改革、さらなる充実発展のために誠心誠意、職責を全うしてまいりたいと思っております。引き続きご指導、ご鞭撻のほどをよろしくお願い申し上げます。
 簡単でございますが、お礼のごあいさつにかえさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(宇治田栄蔵君) 以上で、今期定例会に付議された諸案件の審議はすべて終了いたしました。
 この際、知事から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
 知事木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) 私から一言ごあいさつを申し上げます。
 本日をもって、平成十一年からの四年間の任期における最終の議会が終わろうとしております。これまで皆様方には、県勢発展、県民生活向上のため各般にわたりご尽力を賜り、まことにありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。
 今、我が国の社会・経済情勢は非常に厳しく、国、地方自治体を問わず、さまざまな課題に対して先延ばしが許されない、またさらに思い切った改革を進めていかなければならない大変重要な時期を迎えているわけでございます。
 こうした中で、皆様方には、住民の代表として和歌山県の発展のために、また地域の振興のために格段のご努力を賜り、厳しい中ではありますが、ご努力によりまして和歌山県勢も着実に前進しておりますことは、県民の皆さん、地域の皆さんの認めるところでございます。
 今議会では多数の重要案件につきましてご審議をお願いしたところですが、今般ご賛同を賜りました予算によりまして、新しい個性と魅力を持った活力ある和歌山県を築いていくためにより一層力を尽くしてまいる所存でございます。
 さて、来る四月十三日には統一地方選挙が行われます。県議会議員に出馬される皆様方には、見事勝利の栄冠を獲得され、新しい時代の和歌山県づくりに再びお力添えを賜りますように、心から強くお願いを申し上げる次第でございます。
 また、今議会を最後にご勇退される皆様方には、きょうの日を迎えられ感慨もひとしおかと存じます。それぞれ今日に至るまでいろいろとご苦労があったことと存じますが、和歌山県の発展という一つの目標に向けて情熱を傾けられ、ご尽力を賜ってまいりました。ここに、深く敬意と感謝の意を表するものでございます。県議会から離れられましても、ご健康に留意され、今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう衷心よりお願いを申し上げます。
 また、任期半ばにしてご逝去されました木下秀男議員に対し、改めて哀悼の意を表したいと存じます。
 最後になりましたが、皆様方のますますのご健勝とご活躍を心からお祈りを申し上げ、お礼の言葉とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
○議長(宇治田栄蔵君) 次に、閉会に当たり一言ごあいさつを申し上げます。
 平成十一年の春、私ども議員は県民の厳粛なる審判を受け、地域住民の代表としてこの議場に臨んでよりはや四年。過ぎ来し方を思いつつ、まことに感慨深いものがあります。
 この間、時代は二十一世紀を迎え、また西口県政の後を受けて木村県政がスタートする中、県勢発展のため議会として懸命に取り組んでまいりました。
 顧みますと、我が国の社会・経済情勢はより一層深刻さを増し、本県を取り巻く状況も依然として厳しい状態が続いております。しかし、そうした中にあって開催された南紀熊野体験博では、和歌山県の自然、歴史、文化といった和歌山のよさを大きくアピールすることができました。高野・熊野の世界遺産登録へ向けての取り組みも、着実に前進しているところであります。
 また、緑の雇用事業など本県の特色を生かした事業への取り組みや、県勢浮揚のために欠かすことのできない交通基盤整備として第二阪和国道、近畿自動車道紀勢線等の事業も着実に進展しておりますことは、まことに喜ばしいことと存じます。
 さて、いよいよ議員改選時期が迫ってまいりました。多くの議員各位には、既に立候補を決意され、必勝を期しておられることと存じますが、どうかご健闘の上、見事ご当選の栄冠をかち取られ、再びこの議場で相まみえることを心からお祈り申し上げる次第でございます。
 一方、今期を最後にご勇退される議員各位には、長年親しんでこられたこの議場を去るに当たり万感の思いがあろうかと存じますが、その多年にわたるご功績に対し深く敬意と感謝の意を表しますとともに、今後のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
 また、任期半ばで残念にも帰らぬ人となられました木下秀男議員に対し、議員各位とともに改めて哀悼の意を表する次第でございます。
 最後になりましたが、この四年間、私どもの議会活動にご理解とご協力を賜りましたことに対し、知事初め当局の皆様方に議員を代表して厚く御礼申し上げますとともに、今後とも県勢発展のためなお一層のご尽力を賜りますようお願い申し上げます。
 また、私は昨年の六月定例会において議員各位のご推挙をいただき、伝統ある和歌山県議会議長に就任させていただきました。自来今日まで議員各位のご協力を賜り、大過なく職責を果たさせていただきましたことにつきましてもあわせて御礼申し上げ、閉会に際してのごあいさつといたします。
 これをもって、平成十五年二月定例会を閉会いたします。
  午後二時三十五分閉会

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