平成14年2月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(森 正樹議員の質疑及び一般質問)
県議会の活動
午前十時三分開議
○議長(井出益弘君) これより本日の会議を開きます。
日程に先立ち、諸般の報告をいたします。
過日提出のあった議案第二十四号から議案第二十九号まで、議案第五十五号から議案第五十七号まで、及び議案第六十一号は、いずれも職員に関する条例案でありますので、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を徴しましたところ、文書により回答がありました。お手元に配付しておりますので、ご了承願います。
〔巻末の「参考資料」を参照〕
【日程第一 議案第一号から議案第二十号まで、議案第二十三号から議案第六十五号まで、議案第六十七号から議案第八十八号まで、並びに報第一号】
【日程第二 一般質問】
○議長(井出益弘君) 日程第一、議案第一号から議案第二十号まで、議案第二十三号から議案第六十五号まで、議案第六十七号から議案第八十八号まで、並びに知事専決処分報告報第一号を一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
四十三番森 正樹君。
〔森 正樹君、登壇〕(拍手)
○森 正樹君 皆さん、おはようございます。
お許しを得て、通告に従いまして一般質問を行いたいと存じます。
まず初めに、関西国際空港と関西三空港をめぐる諸問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
昨年十二月定例会で関西国際空港に関する諸問題に言及をいたしましてから、きょうで八十八日が経過をいたしました。約三カ月弱であったわけでございますが、この間、関西国際空港をめぐってさまざまな動きがございました。私も、たまには関西国際空港問題抜きで一般質問をしたいのでありますが、これだけ多様な動きがあり、情勢に変動がございますと、和歌山県の県益にかんがみ、やはり関西国際空港問題に触れないわけにはいかないのでございます。また、本県議会関西国際空港対策特別委員会の尾崎要二委員長からぜひ関西国際空港問題について触れてほしいという要請がございましたので、さきの本会議に続いて取り上げたいと存じます。よって、先輩・同僚議員の皆様にはご清聴賜りますことを、また木村知事初め当局の皆様にはしかとした答弁を賜りますように、あらかじめお願いを申し上げるものでございます。
第一点目。関西国際空港、大阪空港、神戸空港、いわゆる関西三空港をめぐって本年一月二十日付「朝日新聞」に掲載されました野中広務・自民党元幹事長へのインタビュー記事の中で、野中氏は一貫して「関西空港は必要であり、国策として国が責任を持って整備すべきだ。経営形態も見直さなければならない。関西空港をつくるときに大阪空港をなくすはずだった。神戸をやるなら伊丹をなくすとか、何かしなければお荷物になると思っている。関西、大阪、神戸の三空港の共存は需要などの面からも無理だ」と、明快に語っておられました。
続いて、二月五日、知事就任三カ年を前にした記者会見で、太田房江・大阪府知事の発言が翌六日付の新聞各紙で一斉に報じられました。その発言とは「関西国際空港二期工事の事業スキームを見直した。神戸にも当然求められるのではないか」というものであり、その内容は神戸空港建設を見直す必要があるとの考えを示したことになります。さらに二月八日、閣議後の記者会見で扇千景・国土交通大臣は「同じ地域に三つも空港は必要ない。三空港の関係はどうあるべきか、何が必要で何が不必要かという姿勢を国交省としては持ち続けるべきだ」と語ったことが各紙で報道されておりました。
私は、野中、扇、太田の三氏の発言はいずれも至極当然で、正鵠を得た意見だと思います。と申しますよりも、三氏の意見が本来の当たり前の意見でありまして、成田の空港公団や関西空港株式会社という方式を編み出した当時の運輸省幹部の取り組み方の方がまともではないと私は思うのであります。このことは後の項目で触れますので、これ以上ここでは申し上げませんが、これら三氏の発言は私が口を酸っぱくしてこれまで何度も申し上げてきたことでもあります。
それぞれ関西国際空港をめぐって重要な立場におられる野中、扇、太田の三氏の発言についてどう思われるか、また、不必要な神戸空港と大阪空港のあり方を含めて関西三空港の問題についてどのように考えておられますか、もう一方の重要な立場におられる木村知事にそのお考えをただすものでございます。ぜひとも率直なご意見を聞かせていただきたい。
第二点目、太田知事の発言の中に気になる部分がありますので、あえて木村知事にお尋ねをいたします。
その気になる発言とは、「関西三空港のあり方について議論すべきであり、近く三府県知事会談を開きたい」というところであります。私は最初、三府県知事会談と聞いたときに、結構なことじゃないか、木村知事が太田知事と兵庫県知事を交えて関西三空港問題を話し合うのは、大阪空港のあり方──私はもちろん廃止すべきだと思っておりますが──や神戸空港建設を見直す絶好のチャンスだと思ったのであります。ところが、よく聞いてみますと、太田知事が考えている三府県知事会談とは大阪、京都、兵庫のことであり、和歌山県は入っていないというではありませんか。太田知事は何を考えているのか。他の問題ならいざ知らず、事、関西国際空港問題に関して和歌山県が含まれていないというのはどういうことか。言いかえれば、太田知事は和歌山県を外して、すなわち木村知事抜きで関西国際空港と関西三空港問題を話し合おうとするわけで、その意図は一体何なのか、この太田発言に対する木村知事の率直なお考えをこの際ぜひとも聞かせていただきたい。
第三に、二期工事の進展についてであります。
昨年十二月定例会での質問でも申し上げましたが、国交省、航空局幹部の腰の引けた発言をめぐって種々議論が巻き起こったことは皆さんご承知のとおりであります。二期工事完成を先送りするとか、事業規模の見直しとか、いろいろと無責任な発言が相次ぐ中で果たして二期工事は当初の予定どおり進められていくのか、企画部長にお尋ねをいたすものであります。
第四に、関西、成田、中部の三国際空港について、空港の管理・運営を行う上物法人と建設・整備を担当する下物法人に分離し、下物は一つの公的法人にまとめ、上物は三つをそれぞれ民営化するという昨年九月に国土交通省が打ち出した試案についてであります。
野中氏は、先ほど申し上げたインタビューの中で「関西空港の空港島と対岸との連絡橋を道路として所管するなどして関空会社の負担を軽くすることも考える必要がある」と発言をしておられます。私は、上物法人と下物法人に分離する案は、最善策とは申しませんが、現状の中では次善の策として現実にとり得る方策としてこれでも構わないと考えます。企画部長はどう思われますか、ご答弁をいただきたい。
この項の最後に、空港整備法についてであります。
空港整備法は、我が国の空の交通網の整備を推進するため、昭和三十一年四月二十日、制定されたものであります。同法第二条には空港の定義と種類が記載されており、第一種から第三種に空港が分離されております。そのうち最も重要な空港であり、いわば我が国の空の表玄関とも言うべき空港として、条文の中に新東京国際空港(成田)、中部国際空港、関西国際空港と明示されており、このほかに「国際航空路線に必要な飛行場であって政令で定める」空港として、東京国際空港(羽田)、大阪国際空港(伊丹)の二空港が第一種空港に位置づけされているのであります。ここまでは何も問題はありません。問題は、この五空港の設置管理者を規定している第三条にあります。本文では「第一種空港は、国土交通大臣が設置し、及び管理する」となっております。すなわち、国の責任において建設・運営するということであります。
今、世界各国は、おおむね国の表玄関たる国際空港は国の責任のもとに建設し、運営をしております。当たり前のことであり、子供でも理解できるところであります。ところが同法は、第二項、第三項にただし書きがあり、「前項の規定にかかわらず、新東京国際空港は新東京国際空港公団が、関西国際空港は関西国際空港株式会社がそれぞれ設置し、及び管理する」となっているのであります。そして一方で、名称は国際空港ですが、国際便が離発着していない大阪国際、東京国際の設置管理者は国土交通大臣となっているのであります。加えて、同法第四条の規定にある第二種空港、これは全国に二十六空港がございますが、いずれも一つも漏れなく設置者は国土交通大臣となっているのであります。一部、管理者はそれぞれ地元の自治体というところはございますが、設置者に関しては一つの例外もなく、二十六空港すべてが国土交通大臣の設置となっております。
これは本末転倒も甚だしいのではないか。例えば、この二十六空港の中には八尾空港、北九州空港、稚内空港など、とても、だれが考えても重要空港とは言えない空港まで入っているのであります。このことについて、企画部長どう思われますか。率直なご意見をいただきたいと思います。
次に、IHS構想についてお尋ねをいたします。
木村知事は、本定例会初日の提出議案説明の中で、「IT関連産業の立地を促進するため、助成制度を拡充するとともに、田辺、白浜周辺地域をIT関連産業の集積地とするIHS構想を推進するため、新たな補助制度の創設を初め、IT総合センター(仮称)との連携促進など、さまざまな支援施策を実施いたします」と申されました。私は、我が意を得たりと思いました。なぜなら、平成八年二月定例会での一般質問で私は同趣旨の提案を申し上げたところであり、当時、知事は総務部長としてこのひな段に座っておられました。そのとき、私のほかの項目の質問に総務部長としてお答えになっております。記憶力のいい知事は、私の提案に肉づけをしていただきまして今回こういう形で立ち上げてくれたのではないかと、私は自分勝手に想像しておるわけでございますが、知事、やっぱり私の勝手な思い違いでありましょうか。
皆さんに私の言わんとするところを正しく理解していただくために、六年前の質問をちょっと要約して申し上げたいと思います。
「先週三月九日──これは平成八年でございます──南紀の人々はもちろん、私たち県民の待望久しい南紀新空港が開港いたしました。これによって、東京─南紀白浜間が一時間で結ばれ、今までのYS一一型機からMD八七型ジェット機へと変わったことで、搭乗定員も倍増したのであります。さらに、今月三十日には、近畿自動車道広川インターチェンジ─御坊インターチェンジ間が開通する運びとなりました。これまた百八万県民が待ち望んでいたところであり、県土の南北幹線が飛躍的に機能を拡大し、その波及効果が今後期待されるところであります。このように、南紀への海・陸のアクセス改良が進む中、今後は南紀の発展のための処方せんが求められていると思うのであります。時あたかも今、急速にコンピューターによるインターネットの普及が広まっておりまして、機種によっては五万円台でも手に入る時代となりました。五万円と言えば最近の小中学生でもお年玉なんかで手の出る金額であり、一気に今後普及が進むと思われます。企業にありましても、事務処理、情報収集等のコンピューター化が激しい勢いで進んでおりまして、また企業、学校、県や市町村などの公共団体、各種団体、個人などが争ってホームページの開設を始め、今や世界同時にいながらにしてあらゆる情報を手にすることが可能な時代に突入いたしました。まさにインターネットの普及は都市と農山漁村、東京と地方の格差をなくし、企業のありようも今後大きく変化することは間違いないところであります。ところで、東京、大阪といったごみごみした大都会で、しかも土地代が高く、スペースに大きな制約を受ける中で研究開発に従事する人たちに、いい知恵やアイデアは非常に生まれにくいと私は思います。研究開発に疲れたら大海原に出てヨットを走らせるもよし、釣りに興じるもよし、熊野古道などを散策しながら森林浴をするもよし、また温泉につかったり、ゴルフに興じたり、熊野の歴史文化に浸ったり、英気を養う材料に事欠きません。自然に触れ、リフレッシュした心と体で改めて研究開発に取り組めば、必ず大都市では生まれるはずもない新たな発想やアイデア、知恵がこんこんとわいてくるというものであります。種々の社会的条件が整いつつある今こそ、そして白浜を中心とした南紀の地こそ企業の研究開発部門の立地の最適な場所であると言えると思います。地元市町村との連携の中で、この際県として積極的にその受け皿づくりを進め、企業の研究開発部門の誘致を進めるべきであると思いますが、知事のお考えを聞かせていただきたい」という質問をさせていただいたところであります。
そこで、木村知事にお尋ねをいたします。このIHS構想について将来図をどのように描いておられるのでありましょうか、この際、ぜひともお聞かせをいただきたい。
関連して、この田辺・白浜地域における空の玄関である南紀白浜空港をもっともっと活用すべきではないか。五百億円もの巨費を投じてつくった同空港は今、その機能を十分に発揮しているとは言いがたい。ポートセールスに今以上に力を入れ、現在の東京便以外の定期便の就航を目指していただきたい。
加えて、FAZ(フォーリン・アクセス・ゾーン)──日本語訳は「輸入促進地域」でありますが──の国の承認を受け、整備を進めていってはどうか。南紀白浜空港を核として、田辺・白浜周辺地域を国の内外に大きく開かれた輸入関連ビジネスの集積地と位置づけ、将来への布石としていくべきと思いますが、どうか。それぞれ、担当部長の答弁を求めたいと思います。
昨年、二月定例会予算委員会で私は、わかやま館を本県が生んだ先人や本県に極めてゆかりの深い先人の顕彰館としてリニューアルして生かしていってはどうかと提案申し上げました。新年度予算では四百五十四万余円が計上されております。平成十四年度においてどのような事業を進め、また今後数年のうちにいかにこの事業を展開していく方策であるのか、あわせて知事公室長にお尋ねをいたします。
加えて、先人顕彰館の立ち上げはいつごろになるのか、明快にお答えをいただきたい。
もう一点、平成十三年度において紀の国先人顕彰検討委員会が数度にわたって開催されていると聞き及んでおりますが、その議論はどの程度煮詰まっているのか、ご報告をいただきたい。
第四点、新ふるさとづくりについてお尋ねをいたします。
木村知事は、この事業を提唱されるに当たりまして、さまざまな思い入れや着想がおありだと存じます。この部分に関して、たっぷり時間を差し上げますので、この際その意気込みを語っていただきたい。あわせて、新ふるさとづくり関連の事業を企画している商工労働、農林水産の両部と教育委員会の方から簡略に事業の概要をお聞かせいただきたい。
最後に、高速道路及び幹線道路網の整備に移りたいと思います。
小泉内閣発足以来、いわゆる聖域なき改革のかけ声のもと、日本道路公団を初め四公団の民営化・廃止が叫ばれ、これから社会資本の整備に力を入れて取り組まなければならない地方の県にありましては冬の時代に突入かという危機感を、私どもは一様に抱いたのであります。
このような認識のもと、当局は知事を先頭に、そして私どもは県議会一丸となって、国土交通省初め関係方面への働きかけや道路整備促進大会の開催など、さまざまな運動を行ってきたところであります。マスコミには、守旧勢力とか改革を妨げる集団といったレッテルを張られる中、私たちはひたすら県益を守るために、社会資本整備の面で後塵を拝してきた地方の県の悲哀を感じつつも、正当な要求を極めて民主的かつ紳士的に行ってきたと申し上げたいと存じます。この点に関しまして、皆さんご同感だと思いますが、いかがでございましょうか。いわゆる小泉改革の影響で若干のおくれはありますものの、着実に今、道路網の整備に取り組んでいると確信するものでありますが、以下、六点にわたり土木部長の答弁をお願いするものでございます。
なお、この道路網の整備が遅滞なく行われるよう用地買収に汗を流して苦労していただいた土木部の高速道路推進室や道路建設課を初め各課、そして各振興局建設部、紀南高速事務所などの幹部と担当職員の皆さんの目に見えないところでの営々たる努力、労苦があったことをここにあえて申し添えたいと思います。
まず第一に、昨年十二月定例会一般質問の中での私の質問に対する答弁の中で、近畿自動車道紀勢線御坊─南部間の供用開始は平成十五年中と明言されておりますが、現時点でその実現に支障はありませんか。
第二に、同じく南部─田辺間、田辺─白浜間、白浜─すさみ間の事業の進捗状況とその推進方法について。
第三に、同じく海南─吉備間の四車線化について、それぞれお答えをいただきたい。
四点目に、国道四十二号田辺西バイパスの早期整備について。
第五に、京奈和自動車道橋本道路、紀北東道路、紀北西道路の進捗状況について。
最後に、第二阪和国道の進捗状況について。
それぞれ、土木部長から簡略にして明快なご答弁をお願い申し上げまして、第一質問を終わらせていただきます。
ご清聴ありがとうございました。
○議長(井出益弘君) ただいまの森正樹君の質問に対する当局の答弁を求めます。
知事木村良樹君。
〔木村良樹君、登壇〕
○知事(木村良樹君) まず、関西の三空港のあり方についてのご質問でございます。
現在、ご案内のように、関空については国際ハブ空港として大発展を遂げる、伊丹空港については国内基幹空港として発展をしていく、そして神戸空港は地域の空港としてつくっていくということで一応の合意がなされ、そして進んできているところでございます。
私も時々、伊丹空港へおりることがあります。そしてまた、住宅密集地の中へおりていくというふうなことについて、私、そのあり方について個人的には言いたいことはいろいろあるわけです。しかしながら、こういうことについて、三つの空港のあり方について議論を尽くすのは議員のご質問にあったとおり私はいいことだと思いますけれども、今のこの時期に地元から不協和音が出ているというふうなことが関空の二期工事のあり方について逆に足を引っ張ることがあっては困るというふうなことを私は強くこの問題については思っているというところでございます。
それから、この関西の三空港のあり方についての検討をどういう団体がやるかということについて報道があるようでございますが、この三空港のあり方について関西一丸となって検討を進めるべきことは当たり前のことでございまして、和歌山を抜きにこの問題を考えていくというようなことは基本的には考えられないわけで、私は個人的には何かの間違いだろうというふうに思っております。
それから、さきの関空の事業を平成二〇〇七年から二〇一〇年にするということで、議会ともども私どももそれを二〇〇七年にちゃんとでき上がるようにということについていろいろ運動したわけですが、このときにも和歌山県の関係者の力があったこと、これはもう間違いのないことであるということをこの際つけ加えておきたいと、このように思っております。
それから、IHS構想でございます。
これについては、議員の思い違いではございません。議員の以前のご発言も踏まえ、私としてこの地域を何とかイノベーション・ホット・スプリングス──この間まではITホットスプリングと言っていたんですけれども、ITよりはイノベーションの方がいいだろうということで、今、イノベーション・ホット・スプリングス構想ということで進めようとしているわけでございます。
一つは、ここで今現在つくっておりますIT総合センターでありますとか和歌山大学のサテライト大学、こういうふうなものを中心にして、研究とかいろんな地域普及、ITの地域普及を図っていく。それから、今非常にあれになっているんですけれども、こういうふうな時期に企業の保養所が白浜地域──これはまあ日本全国、ほかでも六甲なんかでも余っているとこの間テレビでやっていましたけれども、こういうものが割とサテライトオフィスに好適であるというような話もあって、そういう面もあると。
それから、こういうところに進出しようという人に聞きますと、やはり飛行場があるということは非常に有利なことなんだというふうな話がありまして、既に幾つかの企業の方がもう見学に来たり、そしてまた具体的に進出の考え方を示して案を練っているというようなこともありますので、何とかこの地域を和歌山県のITとかイノベーションの中心にしていこうというふうな考え方を持っているところでございます。
高速道路もいずれこの地域に来ることになりますし、非常に自然にも恵まれた、温泉もある、飛行場もある、高速道路も来ると、こういう恵まれた地域になるというふうに考えておりますので、この構想を力いっぱい進めていきたいと、このように思っております。
それから、新ふるさとづくり、ゆっくり話をしなさいというお話でしたけれども、私自身、やはり日本の国が十全の発達を遂げていくためには、都市と地方のお互いの理解、都市の人は地方でずっと住んで地域を守っている人に対する優しい心が必要だし、地方の方も都市の人があくせくやっているということに対しての理解が必要と、こういうふうなことを基本的に考えているわけでございますけれども、今の時代なかなか、昔と違って集団就職も余りありません。いろんなことで人的な交流が減ってきている。江戸っ子は三代続かないと江戸っ子と言わないという言葉がありましたけれども、今はほとんど江戸っ子になってきているような状況の中で、人為的にもこの都市と地方の間の理解を深めるようなことをしていかなかったらこれは大変なことになるなというのが、私が新ふるさとづくりということを提唱した動機でございます。
そのことの一環として、例えば緑の雇用事業もそういう形のことに役に立つだろうというふうに考えているわけでございますし、それから体験型の観光でありますとか、インターネットを利用しての和歌山県の産品を都市とかいろんなところへ普及していくということも一つでございますし、それから今年は、後で話があるかもしれませんけれども、「あさもよし紀伊国スクール」といって、都市の子供たちに和歌山へ来ていろんなことをしてもらうというようなことを始めていく。これはやはり、別に血縁とか地縁とかはなくても、子供のときから例えば和歌山へ来ていろんなことを知って、自然に触れたりしていれば、大人になったときにどこをふるさとと思うかということになると、その人たちは和歌山をふるさとと思ってくれるかもしれない。そういうふうなことも含めて考えているわけでございます。
そして、もっと大きく言えば、和歌山県のこれからの発展、新しい工場を誘致してきて生産性を高めていくということは非常に、これは和歌山だけじゃなくて、今の地方の県、これからだんだん難しくなってくる中で、やはり観光とか自然とかいうものを大事にしながら、都市との交流の中からいろんな価値を生み出していく、そしてそれに付加価値をつけたりすることによってこの地域が富み栄えるようにしていくということが私は非常に大事だろうというふうに思っておりますので、こういうふうな観点から新ふるさとづくり、これは非常に大きないろんな事柄にかかわってくることでございますけれども、そういうふうな基本的な理念でこの構想を進めていきたいというふうに思っている次第でございます。
以上でございます。
○議長(井出益弘君) 企画部長垣平高男君。
〔垣平高男君、登壇〕
○企画部長(垣平高男君) 関西国際空港に関連しまして、三点のご質問にお答えを申し上げます。
まず最初に関西国際空港二期工事の進展についてでございますが、米国における同時多発テロ事件による航空需要の低迷を理由としまして、昨年、二期滑走路の供用を三年程度延期してはどうかという議論がなされましたが、影響の大きかった国際線を見ますと、速報値でございますが、旅客数につきましては十一月で前年同月比五七・七%と最も落ち込んだ状態にありましたものが一月には七六・一%となり、発着回数につきましても十一月で八四%となっておりましたものが一月には八八・一%となるなど、順調な回復が見られるところでございます。
関西国際空港株式会社では、二期滑走路供用開始後の経営見通しとして、仁川国際空港の開港、成田の暫定滑走路供用の影響を考慮した厳し目の将来予測におきましても、二期滑走路の供用予定時期である二〇〇七年には現在の一本の滑走路の処理能力の限界である年間発着回数十六万回を超えるとの見通しを示してございます。また、地元自治体、経済界、関空会社により関空の利用促進、関空を活用した産業活性化などの需要の喚起、創出に向けた取り組みを進めることとしてございまして、さらに関西国際空港株式会社におきましても、平成十四年度において国際線、国内線の着陸料の引き下げを行うなどの営業努力に努めているところでございます。関西国際空港は、将来にわたり本県が発展を続けていくために欠くことのできない非常に大事な空港でございまして、二〇〇七年の供用開始に向け着実に事業が推進されるよう、関係自治体、経済界とともに取り組んでまいりたいと思います。
次に、いわゆる上下分離案についてでございます。
国土交通省が示しております国際拠点空港の整備及び管理運営に関する経営体制の見直し案、いわゆる上下分離案につきましては、関空、成田、中部といった国際拠点空港の戦略的整備を進めるとともに、立地条件によるアンバランスや土地造成に係る債務を一括処理する公的法人である下物法人と、空港施設を管理運営する民営化した上物法人に分離するものであります。昨年十二月に政府において策定された特殊法人等整理合理化計画におきまして、三国際拠点空港の経営形態のあり方につきましては、上下分離方式を含め、民営化に向け平成十四年中に政府において結論を得ることとされてございまして、本県といたしましても、関係自治体、経済界とともに引き続き国に対しその具体化を要望してまいりますので、県議会の皆様のご協力をお願い申し上げる次第でございます。
最後に、空港整備法と関西国際空港についてでございます。
我が国の国際化を担う重要な社会基盤である関西国際空港は、議員ご指摘のとおり、空港整備法第三条第一項の趣旨からも、本来国が設置・管理すべきものと考えますが、当時、国際化に伴う関西地区の航空輸送需要の増加に対応するため新たな空港の建設が急がれたこと、国の財政状況や民間活力の活用が求められたことなどの時代的な背景により、関西国際空港株式会社法という特別法が定められ、国、地方自治体、地元経済界がともに出資することにより事業推進が図られてまいってきたものと認識をいたしてございます。
以上でございます。
○議長(井出益弘君) 土木部長大山耕二君。
〔大山耕二君、登壇〕
○土木部長(大山耕二君) まず、IHS構想に関連して南紀白浜空港の最大限の活用をとのご質問ですが、昨年、田辺市に進出したIT企業の例からも、IHS構想推進のためには南紀白浜空港の活用は極めて重要な要素であります。議員ご指摘の東京便以外の新規路線につきましても、旅客需要を見きわめながら、地元市町村等と連携し、より一層積極的にエアポートセールスに取り組んでまいります。
次に、高速道路網と幹線道路網の整備についてのご質問に順次お答えいたします。
まず、近畿自動車道紀勢線の御坊─南部間につきましては、用地買収が実質的に完了し、日本道路公団におきまして平成十五年中の供用を目指して全面的に工事が進められているところでございます。県といたしましては、引き続き日本道路公団に全面的に協力し、一日も早い供用を目指してまいります。
南部─田辺間につきましては、全部で五地区あるうち、昨年十二月より田辺市中芳養地区及び南部町東吉田地区の二地区で用地買収に着手し、その二地区においては八割強の買収を終えているところでございまして、早期に全区間の用地買収が完了できるよう、日本道路公団に対して平成十四年度の予算措置を強く要望しているところでございます。
また田辺─白浜間につきましては、現在測量調査を行い、地元設計協議に向けて準備中でございます。
白浜─すさみ間につきましては、施行命令が出ていない中、今年度、全国に先駆けて用地先行取得制度を活用し、用地の先行買収に取り組んでございます。今後、高速道路整備計画の見直し等、国の動向に応じて事業促進に努力してまいります。
次に海南─吉備間の四車線化につきましては、現在、測量調査を完了しまして地元設計協議中でございます。今後、設計協議の済んだところから用地買収に着手してまいります。
次に田辺西バイパスにつきましては、田辺インターと田辺バイパスを接続する区間を高速道路と同時供用するとともに、芳養に向けての事業促進につきましても国に強く働きかけてまいります。
次に京奈和自動車道の進捗状況についてでございますが、奈良県境から橋本道路、紀北東道路、紀北西道路の県内全区間が国土交通省において事業化されてございます。橋本道路につきましては、現在、用地取得率が九〇%となっていまして、県境から橋本インターチェンジの間で既に工事に着手しており、早期供用を目指しております。
紀北東道路でございますが、全区間において予備設計を行っているところであり、このうち高野口インターチェンジからかつらぎインターチェンジ間につきましては地元設計協議に着手しております。
また紀北西道路につきましては、早期に測量調査に着手するため、地元立ち入り了解の説明会の準備をしており、紀北東道路と合わせた西からの事業展開を国に強く要望してまいります。
次に、第二阪和国道のうち和歌山北バイパスにつきましては、用地買収もほぼ終わり、紀の川を渡る橋梁や楠見高架橋の工事が鋭意進められてございます。今後、紀の川左岸部の取りつけ道路の工事を進め、平成十四年度末供用予定と聞いてございます。
以上でございます。
○議長(井出益弘君) 商工労働部長内田安生君。
〔内田安生君、登壇〕
○商工労働部長(内田安生君) FAZについてお答えをいたします。
輸入の促進及び対内投資事業の円滑化に関する臨時措置法、いわゆるFAZ法は、平成四年に輸入促進策として施行されたものでございます。近年、経済が長期にわたり低迷する中で、物価下落、生産活動の縮小が同時に進行するいわゆるデフレスパイラルの傾向や、中国からの輸入拡大による国内産業の空洞化が懸念されるなど、経済情勢が大きく変化してございます。
議員からご提案のありました南紀白浜空港を核にFAZの指定を受けるためには、輸入貨物の流通状況や輸入貨物を取り扱う物流事業者、製造事業者の集積の状況などの要件を満たすことが必要となることから大変厳しいものがあると考えておりますが、南紀白浜空港を活用した地域産業の活性化の一つの方策として可能性を探っていきたいと考えてございます。
次に、新ふるさとづくりの具体的な事業についてでございます。
本年度、西牟婁・東牟婁地域におきまして豊かな自然、農林漁業や伝統文化等、地域資源を活用した体験交流型観光の振興に取り組んでまいりました。新年度はそれを県内全域に広げて推進し、精神的な充足感の高い観光地域づくりを目指してまいります。
具体的には、観光客と地元住民との触れ合いを大切にした受け入れ態勢づくりや人材養成を行うとともに、特色ある新たな体験メニューの開発に取り組むことといたしております。また、地元の人々にとっては生きがいや誇りを持てるふるさと、都市住民にとっては本県を第二のふるさとと感じていただける新ふるさと観光づくりを進め、加えてふるさとのすばらしさを最大限にアピールするため、今年度は熊野の森と清流PR事業に取り組んでまいります。
○議長(井出益弘君) 知事公室長小佐田昌計君。
〔小佐田昌計君、登壇〕
○知事公室長(小佐田昌計君) 紀の国先人顕彰事業についてお答えをいたします。
紀の国先人顕彰事業につきましては、今年度、さまざまな分野でご活躍の有識者の皆さんによる紀の国先人顕彰検討委員会を設置し、顕彰する先人たち百六名を選考していただいたところでございます。
今後の事業の進め方につきましては、来年度から二年間にわたりこの先人たちに関する資料を収集、整理していく予定でございます。あわせて、多くの県民とりわけ今世紀を担う子供たちにふるさと和歌山への誇りや愛着を持ってもらえるように、その展示方法を検討してまいりたいと考えてございます。
紀の国の先人たちを顕彰する場所の選定につきましては、展示方法を検討していく中で考えてまいりますが、現時点では平成十六年度に向けて、議員ご提案のわかやま館を含む県有の既存施設に設置したいと考えてございます。
○議長(井出益弘君) 農林水産部長辻 健君。
〔辻 健君、登壇〕
○農林水産部長(辻 健君) 新ふるさとづくりの具体的な事業の推進についてでございますが、農林水産部といたしましては、新ふるさとづくりに関連する施策として、Iターン者などへの情報発信や都市との交流、豊かな自然などの地域資源の活用、緑の雇用関連事業などに取り組むこととしてございます。
その中で、既存の事業に加えまして平成十四年度に新たに取り組む主な事業といたしましては、緑の雇用事業にも位置づけられておりますIターン希望者などに総合的な情報を的確に発信するための緑のふるさと暮らしインフォメーション事業のほか、都会の人々に和歌山の持つすばらしい環境や自然を満喫していただくため、これまでと発想を変えた都市部との交流事業として海遊モデル事業やいやしの森体験事業を実施することと考えてございます。
海遊モデル事業は、漁協の協力を得ながら、漁業権が設定された漁場の一部を一定期間開放して貝類の漁獲体験などを実施したり、ヒオウギ養殖のオーナー制を導入するなど、自然海岸や水産資源のすばらしさを実感していただく事業でございます。
また、いやしの森体験事業は、県内七カ所におきましてだれもが参加できる森林ボランティアを募集して広葉樹を植栽する事業でございます。
以上でございます。
○議長(井出益弘君) 教育長小関洋治君。
〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) 新ふるさとづくりに関連してお答えいたします。
まず最初の「あさもよし紀伊国スクール」でございますが、「あさもよし」とは、かつて万葉集などで紀の国に係るまくら言葉として使われた言葉でございまして、このネーミングをとってふるさとをもう一遍見直そうという考え方でございます。
これは、他府県の子供たちが和歌山の豊かな自然の中で農林業などさまざまな体験を行うとともに、地元の子供たちと交流することをねらいとしております。この事業を通して、都会の子供たちが和歌山を心のふるさとと感じ、本県の子供たちも和歌山のよさを再認識し、ふるさとに誇りを持ち、互いを思いやる豊かな心をはぐくめるよう努めてまいります。ちなみに、和歌山県教育委員会の大きな柱の一つをふるさと教育に置いております。
次に、「ミュージアムKOYASAN─空海体験─」事業でありますが、和歌山が世界に誇る霊場高野山を広く発信することをねらいとして、県外を中心に参加者を募り、金剛峯寺境内一円を会場にして歴史体験型のイベントを春と秋に実施いたします。
春季は高野山町石道ウオークで、慈尊院、壇上伽藍などの文化財に触れながら、自然、人、文化をテーマにした写真コンテストを開催いたします。秋季は一泊二日の日程の本イベントで、春季写真コンテストの表彰、女人道ウオーク、転軸山自然公園で高野に伝わる伝統文化の体験などを行うこととしています。また同時に、国宝不動堂で運慶作の国宝八大童子立像を特別公開するなど、高野山のすぐれた歴史と文化財に理解を深めてもらうことにいたしております。
○議長(井出益弘君) 答弁漏れはありませんか。
〔「企画部長の答弁、答弁になってないんやけどな。まあい
いわ、議長四十三番」と呼ぶ者あり〕
○議長(井出益弘君) 再質問を許します。
四十三番森 正樹君。
○森 正樹君 許された時間の中で再質問をいたします。
土木部長、「南紀白浜空港のエアポートセールスに一生懸命に取り組んでいきます」と、そういう答弁は僕、たしか何回も聞いた記憶があるんですよ。委員会でも聞いたし、この本会議でも聞いたし。何遍決意したらやるんですか。
かつて、例えば半年雪に埋もれる東北、北海道の人だって、ゴルフの好きな人はいっぱいいると思うんです。そういう人に一年じゅうゴルフができますよ、青々とした芝の上でゴルフができますよ、温泉にも入れますよというポートセールスをすれば、絶対に東北六県、北海道、新潟、あのあたりの人たちの中にもゴルフの好きな人は何万といるはずです。そういう人たちが喜んで来るはずだと。だから、そういう企画を組み、定期路線の就航を目指せということを申し上げたこともありました。一々全部ここで繰り返しませんが、決意はもうきょうで最後にしていただいて、本当にエアポートセールスに幹部みずからが積極的に取り組んでいただきたい。強く申し上げておきたいと思います。
それから、太田知事の発言、私も何かの間違いだと思いたいんです。和歌山を外して関西空港のことを語り合えるはずがありませんし。木村知事は非常に他への配慮をされて、関西は一つという立場で発言をされておりましたけれども、ぜひとも和歌山県益も和歌山県知事として、県民の代表としてぜひとも訴えていただきたい、考えていただきたい。したがって、関西国際空港が本当にアジアのハブ空港としてその機能を十分に発揮するためには、やはり神戸空港とか大阪空港の問題というのは切り離して考えられない問題でございますから、関西全体を考えていただくことも大事でございますが、まず和歌山県益をぜひとも考えて発言をしていっていただきたい。四府県知事会談になるはずでございますので、その席にはぜひとも知事、一人でマイクを握ってしゃべりまくるぐらいによろしくお願いをしたいと思います。
それから、空港整備法というこの法律、まあ私がここで幾ら力んでも国土交通省の航空局の幹部に届かないと思うんですけれども、今度機会があれば思い切り、直接本人に対して、航空局長なり航空局の幹部に申し上げますが、稚内というのは、私も一回、礼文島へ行くのにここから飛んだことがあります。十八人乗りか十九人乗りの飛行機で飛んだんですけれども、操縦席と客席の間に仕切りのない、ちっちゃい飛行機ですわ。滑走路は二千メーター、南紀白浜空港と一緒ですよね。
それから八尾空港。これはもう皆さんご承知のとおり、セスナ機しか飛んだりおりたりしないような、滑走路も千四百九十メーター、白浜よりちっちゃい飛行場なんです。これが国土交通大臣の設置なんです。国の設置なんですよ。何でそれで関西空港と成田空港が国じゃないんですか。こんなばかな話ないですよ。本末転倒も甚だしいんじゃないですか。
それから北九州空港。これも私、ここを使ったことありますけど、千六百メーターの飛行場です。これがどうして重要な飛行場なんですかね。
こんなこと言うと地元の人に大変失礼ですけど、少なくとも国土全体のありようから考えて、今、私が仮に例として申し上げました稚内、八尾、北九州の三つの空港、それぞれとても日本の空の交通網の発展のために、整備のために拠点となる重要空港だとは私は思いません。それが国土交通大臣、すなわち国の責任でつくって管理・運営しているわけですね。片や、日本のまさに空の表玄関であり、関西空港はアジアのハブ空港を目指そうとしております。そういう重要な空港を何で国が設置しないんですか。国が管理・運営しないんですか。それはおかしいじゃないですか。逆でしょう。
ましてや、この関西空港ができるときに大阪空港は、野中元幹事長もおっしゃっているとおり、廃止するはずだった空港であります。この十年間で一兆円になんなんとする補償費が払われているわけですよね。これは、あの大阪空港という空港の滑走路の整備だとか、ターミナルの整備だとか、そういうことには一切使われていない金ですよ。周辺に消えていっている金なんです。その一兆円の金があれば、前にも申し上げましたけど、第二種空港で九つぐらいつくれるお金であります。第三種空港なら十幾つつくれるお金であります。関西空港の二期工事だって、十分に地元負担なしでできます。さらには全体構想だって前倒ししてできるはずのお金であります。それだけの消えていく金が使われている、そんな空港が国の設置なんですよ。国内空港ですよ、大阪空港は。その空港に国のお金が投じられて、国の管理・運営・設置であって、それで何で関西空港が株式会社なんですか。こんなおかしな話ないじゃないですか。
もう嫌というほど私、ここでも申し上げましたし、委員会でも申し上げましたし、それから、当時の運輸省の幹部に対して机をたたいて申し上げたこともあります。また次の機会があったら、今度は机をひっくり返すぐらいの勢いで言いたいと思いますけど、そういう声が国土交通省の方へ届けとばかりにここで申し上げておきたいと思います。
時間がありませんのでこれでとどめますが、ぜひとも県益のために、県勢発展のために取り組んでいただきますことをお願いして、すべて要望といたします。
ありがとうございました。
○議長(井出益弘君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で森正樹君の質問が終了いたしました。