令和8年2月 和歌山県議会定例会会議録 第7号(全文)
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令和8年2月 和歌山県議会定例会会議録 第7号
議事日程 第7号
令和8年3月9日(月曜日)
午前10時開議
第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号(質疑)
第2 一般質問
第3 議案等の付託
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会議に付した事件
第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号(質疑)
第2 一般質問
第3 議案等の付託
第4 休会決定の件
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出席議員(39人)
1番 高田英亮
2番 上山寿示
3番 佐藤武治
4番 鈴木德久
5番 森 礼子
6番 濱口太史
7番 井出益弘
8番 尾崎要二
9番 玄素彰人
10番 山家敏宏
11番 鈴木太雄
12番 岩田弘彦
13番 吉井和視
14番 中村裕一
15番 北山慎一
16番 坂本佳隆
18番 堀 龍雄
19番 新島 雄
20番 山下直也
21番 三栖拓也
22番 川畑哲哉
23番 秋月史成
24番 谷口和樹
25番 山田正彦
26番 坂本 登
27番 岩永淳志
28番 小川浩樹
29番 中尾友紀
30番 岩井弘次
31番 藤本眞利子
32番 浦口高典
33番 尾﨑太郎
34番 藤山将材
37番 中西 徹
38番 林 隆一
39番 片桐章浩
40番 奥村規子
41番 谷 洋一
42番 長坂隆司
欠席議員(なし)
〔備考〕
17番 欠員
35番 欠員
36番 欠員
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説明のため出席した者
知事 宮﨑 泉
副知事 友井泰範
知事室長 北廣理人
総務部長 山本祥生
危機管理部長 中村吉良
企画部長 北村 香
地域振興部長 赤坂武彦
環境生活部長 湯川 学
共生社会推進部長 島本由美
福祉保健部長 𠮷野裕也
商工労働部長 中場 毅
農林水産部長 川尾尚史
県土整備部長 小浪尊宏
会計管理者 高橋博之
教育長 今西宏行
公安委員会委員長 岸田正幸
警察本部長 野本靖之
人事委員会委員長 平田健正
代表監査委員 田嶋久嗣
選挙管理委員会委員長 和歌哲也
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職務のため出席した事務局職員
事務局長 中嶋 宏
次長 橋爪正樹
議事課長 岩井紀生
議事課副課長 田中 匠
議事課議事班長 川原清晃
議事課主査 川崎競平
議事課副主査 西 智生
議事課副主査 林 貞男
総務課長 榊 建二
政策調査課長 岩谷隆哉
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午前10時0分開議
○議長(岩田弘彦君) これより本日の会議を開きます。
日程第1、議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号を一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、併せて日程第2、一般質問を行います。
6番濱口太史君。
〔濱口太史君、登壇〕(拍手)
○濱口太史君 皆さん、おはようございます。
令和8年2月定例会、一般質問最終日に登壇の機会をいただきました。
議長のお許しもいただきましたので、まずは、アメリカの三つの県人会訪問の報告から早速始めさせていただきます。
令和8年2月4日から10日までの日程で、友井副知事を団長とし、岩田県議会議長をはじめ、藤本議員、岩井議員、山家議員、上山議員と私、濱口の5名の議員、和歌山県国際交流協会樫畑理事長、鈴川事務局長、国際課並びに知事室、議会事務局職員らで構成された公式訪問団によるアメリカ・シアトルの和歌山県人会シアトル紀州クラブ創立120周年記念式典への出席をはじめ、ロサンゼルス南加和歌山県人会とホノルルのハワイ和歌山県人会を訪問し、慰霊行事、総領事館への表敬訪問、そのほかにも県人会関係行事等の実施を通じて、それぞれの県人会との交流を深めてまいりましたので、その内容につきまして、代表して御報告を申し上げます。
一行は、4日夜に関西国際空港を出発し、まずはハワイ州ホノルルに到着しました。最初に訪れたのは、和歌山県移民の歴史と深い関わりを持つ正法寺という曹洞宗のお寺、ここでハワイ和歌山県人会の堀口真平会長らと合流しました。その後、マキキ墓地内にある和歌山県人物故者慰霊碑に献花、参拝を行い、海外で活躍した先人の御労苦と功績に敬意を表しました。
次に、在ホノルル日本国総領事館を表敬訪問、長徳総領事より現地情勢や日米関係、在留邦人支援の状況について説明を受けるとともに、和歌山県とハワイとの人的、文化的交流の意義について意見交換を行いました。
夜には堀口会長や会員らとの懇談会、ハワイ和歌山県人会は、遡りますこと明治18年に日本の明治政府とハワイ王朝の間に締結された、いわゆる官約移民に端を発する本県とハワイの歴史的関係を背景に、大正14年に設立されました。その後解散されましたが、おととし、堀口会長の御尽力で再結成されました。現在のメンバーは、移民の子孫に限らず、本県に関心を持つ幅広い層が参加する新しい県人会として活動を開始されました。今後の国際交流や県の魅力発信において、重要な役割を担いたいと、将来展望についての強い意気込みを伺い、我々としても連携強化の基盤を構築することができたと心強く感じた次第です。
翌6日、日本で有名な総合ショップ、ドン・キホーテにおいて、県産食品のプロモーションイベント和歌山フェアを例年開催していただいているとのことで、御挨拶を兼ねて立ち寄った後、空港へと向かいました。
次の訪問地はカリフォルニア州ロサンゼルス、深夜、空港に到着後、ホテルへ直行しました。翌朝、在ロサンゼルス日本国総領事館を訪ね、室田総領事と面談を行い、南カリフォルニア地域における日系社会の状況、在留邦人支援、日米関係の現状などについて説明を受けました。本県と南加地域との歴史的な人的つながりや県人会活動の意義について意見交換を行い、今後の連携の方向性などについての認識を共有しました。
また、ロサンゼルスといえば、ベースボールのメジャーリーグにおいて2年連続ワールドチャンピオンに輝いたロサンゼルスドジャースの本拠地であり、特に大谷翔平選手、山本由伸投手らの日本人選手のプレーは大きな話題となっており、プレーオフやワールドシリーズにおける想像をはるかに超えた歴史的な活躍ぶりや自己犠牲をいとわないその姿勢は、選手としてだけではなく人間性も大いに称賛され、日本人に対する評価がさらに高まったとのことです。
正午からは、県主催で南加和歌山県人会のフィッシャー敦子代表をはじめ、会員の皆さんとの昼食懇親会が開催されました。南加和歌山県人会は、291名と多くの会員数を誇り、創立114年と歴史ある県人会の一つであります。第2回県人会世界大会には94名もの大勢の会員に参加していただきました。
懇親会に先立ち、100歳を迎えられた南貢さんをはじめ、80歳を迎えられた御高齢の会員の御長寿を祝う表彰が行われた後、出席議員の選挙区に合わせてゆかりのある会員さんが配席されたテーブルで、それぞれ出身地の話題や思い出話に花が咲きました。散会後は、南加和歌山県人会初代会長であり北米日系社会の礎を築いた湯浅銀之助氏の頌徳碑を訪れ、献花を行いました。
その後、おととし、故岸本前知事が訪れ、同じ移民の歴史を共有しているという観点から、和歌山県立近代美術館との姉妹ミュージアム協定を結んだ全米日系人博物館を視察し、館内の展示物、バックヤードにも御案内をいただき、多くの作品を拝見しました。
そして、一行は、今回のメイン行事が予定されている3か所目の訪問地、ワシントン州シアトルへと向かいました。空港では、大勢のシアトル紀州クラブの役員の皆さんの歓迎を受けました。その際、「12」の文字が書かれた青い小さな旗を手渡されました。これは、翌日サンフランシスコで行われるアメリカにおける最大のスポーツイベントであるアメリカンフットボールNFLスーパーボールの決勝戦に、今年は地元チーム、シアトル・シーホークスが出場するので、市を挙げての応援ムードを高めるための小旗とのことでした。その数字の意味を尋ねたところ、アメリカンフットボールは試合中に11名の選手がグラウンドに立ちますが、サポーターも12番目の選手として一緒に戦うんだという強い決意を表しているとのことでした。
シアトルでは、まず、ワシントン州日本文化会館を訪問、日系移民の歴史や日本文化継承の取組、戦時中の強制収容の様子について説明を受けました。ちょうど子供や若い人たちが和太鼓の練習やお茶の稽古をされていたので、その様子も拝見しました。日本文化は、海外の若い人たちにも尊い精神文化としてしっかりと受け入れられておりました。
その夜は、シアトル紀州クラブの役員の皆さんとの懇親会が開かれ、同クラブの設立の経緯や現在の活動状況、それぞれの皆さんの苦労話など、様々なお話を伺いました。
翌8日、シアトル紀州クラブの創立120周年記念式典が開催されました。会員数は現在100名、本県出身者が故郷である本県との連絡を密にし、互いに助け合い、親睦を図るために創立された団体です。大きなこいのぼりや日本や本県との関連の品々が並べられた会場で、佐々木タヅヱ会長から参加者一人一人が紹介された後、県知事からの功労者表彰、長寿者表彰、県議会や国際交流協会から記念品の贈呈など、長年にわたり県人会活動や日米友好に尽力されてきた功績を公式に顕彰しました。会員でもあるマリー・ジョンストンさんのチェロの演奏などもあり、式典は大いに盛り上がりました。
会場を後にした一行は、ジェファーソンパーク消防署の敷地にある稲むらの火を題材にした津波防災モニュメントの視察を行い、現地での行程を終了しました。
その後は、先ほど触れましたスーパーボールのテレビ中継を見ながらの夕食会、見事シアトル・シーホークスが優勝を果たし、店内も町なかも至るところで祝福ムードに沸いていました。シアトル市民にとって記念すべき日に滞在できたことは大変貴重な経験でした。
10日、シアトル空港から成田空港に到着後、羽田空港にバス移動し、関西空港へと無事戻ってまいりました。
以上、アメリカ県人会訪問団の活動報告とさせていただきます。
それでは、今回の県人会訪問に関連した質問をいたします。
今回は三つの県人会を訪れました。ハワイ和歌山県人会のように、再結成を機に新しいスタイルで活動を活発化させていこうという県人会ができた一方、創立から120年のシアトル、114年のロサンゼルスの県人会、いずれも歴史ある大きな県人会です。
しかしながら、その分、会員の高齢化は顕著です。もちろん2世、3世と世代の若い方の参加も見られ、日本の伝統や文化継承はなされてはいますが、県人会活動を支える若手会員がなかなか増えないこと、日本や和歌山県に対する思いが徐々に薄まる傾向にあることはやむを得ないというのが現実であり、これは在外和歌山県人会全体の共通課題と言えます。
しかしながら、本県がグローバルな社会づくりを追求していく上では、各国県人会の存在や活動は、本県とその国とをつないでいただくためになくてはならない団体であります。そのためには、長い間御尽力いただいた会員の方々のように、和歌山県をルーツとした若い人たちにも和歌山県のアイデンティティーを育んでいただき、本県を世界へと導いていただきたいと考えますが、県として、在外和歌山県人会といかに交流強化を図っていこうと考え取り組まれているのか、知事にお伺いをいたします。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
知事宮﨑 泉君。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 濱口議員には、海外に、アメリカに行っていただいて、本当にありがとうございました。
在外の県人会との交流強化に向けた取組についてお答えをいたします。
和歌山県は、全国で第6位の移民県であります。海外に移住した方々は、言語や風習、文化が異なる地で幾多の困難を乗り越え、生活の基盤をゼロからつくり上げてまいりました。日本人が持つ勤勉さや誠実さ、創意工夫により信頼を勝ち取り、今日の繁栄を築いてこられました。海外で努力を重ねてこられた方々とのつながりは、県の国際交流における大変重要な柱であると位置づけ、これまで在外県人会の周年事業に知事や議長をはじめとする県議会議員の皆様方と共に参加し、交流を続けてまいりました。
議員御指摘のとおり、在外県人会の共通の課題として、和歌山県を知る1世や2世から和歌山県を知らない世代へと世代交代が進み、県人会活動を支える若手会員が減少してきており、県人会の存続が懸念されています。
こうした現状を踏まえ、2019年より世界中の和歌山県人会が一堂に会し、県人会同士のつながりを強化していただくとともに、郷土への誇りを高めていただくべく和歌山県人会世界大会を5年に一度開催しております。
加えて、昨年7月には、次代の県人会活動を担う若手育成を目的として、在外和歌山県人会次世代リーダーズの集いを実施しました。これは、各県人会から青少年を招聘し、移民関連施設を訪問して移民の歴史を学び、県人会活動への意欲を高めてもらうというものであります。
また、県内の児童生徒が在外県人会とオンライン交流を行う国際ネットワーク事業を2021年より実施し、これまで参加した児童生徒は2000人を超えております。
今後もこれまで培ってきた在外和歌山県人会とのつながりを大切にしつつ、将来世代にわたって末永く交流を行ってまいりたいと考えています。
○議長(岩田弘彦君) 濱口太史君。
〔濱口太史君、登壇〕
○濱口太史君 御答弁をいただきました。
それぞれの県人会の皆様から伺うお話によりますと、知事のお言葉のとおり、海外へ移住された方々がなされてきた御苦労は、並大抵のことではないと思います。日本人の勤勉さ、しんの強さ、献身的な優しさを武器に、とりわけ多くの和歌山県人が各国で活躍されてきました。同じ和歌山県人として誇りに思い、心から深く敬意を表する次第です。
さて、これまで2回開催された和歌山県人会世界大会は、各県人会から、大変有意義なイベントであり次回も楽しみにしています、必ず行きますとの声を多く聞いています。県人会同士の横のつながりや刺激、お互いの絆がより強くなっていることは間違いありません。また、次世代リーダーズの取組につきましても、私も報告会と最後の集まりに参加をさせていただきましたが、短い日数にもかかわらず親密な関係を築いている様子を見て、大変感銘を受けました。同じルーツを持つ若者同士には理屈は要らないんだなあと感じました。
さらに重要なことは、多くの和歌山県人が海外へと渡り、あるいは県外において人生を切り開いてこられた事実、どこにいても和歌山県に思いをはせ続けている各県人会の皆様の存在を県民に知っていただくことであると思います。ですから、県内の児童生徒と在外県人会とのオンライン交流も将来的に効果を発揮すると信じております。
引き続き、国際課をはじめ、県当局、議員の皆様には県人会との取組に御尽力いただきたいと願います。
続いて、二つ目の項目に移らせていただきます。
二つ目、能登半島地震の検証を踏まえた本県の防災対策の取組についてであります。
まず、一つ目、能登半島地震の検証110項目の進捗についてであります。
令和6年元日午後4時10分、石川県能登地方において、マグニチュード7.6の地震が発生、石川県の志賀町及び輪島市で震度7を観測したほか、能登地方の広い範囲で震度6以上の揺れが観測されました。地震発生から2か月以上経過したにもかかわらず、地震活動は続いたとのことでした。
改めて犠牲になられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、今もなお御苦労を強いられている被災者の方々にお見舞いを申し上げます。また、被災地には本県からも多くの県職員や市町村職員、関係団体、関係機関の皆様が支援のために駆けつけられました。改めて敬意を表する次第です。
さて、被災された能登半島と本県とは、地理的、社会的、交通基盤の環境において共通点が多いと言えます。
一つを挙げますと、同じ半島であり、山沿い、川沿い、また海沿いを通る道路が多い地域ゆえに、自然災害の影響により道路網が寸断し、地域が孤立する可能性があります。半島防災の観点から浮き彫りになった課題を踏まえ、今後、南海トラフ地震への備えは、能登半島地震よりも甚大な被害の発生が懸念される、本県の喫緊の課題と言えます。
もちろん、これまでにも関係部局においては、被災を想定した対応策も最重要課題として取り組んでこられたと思います。他地域で自然災害が発生するたびに本県においてはどうかと検証や検討を積み重ね、最善の結論を導き、それらを踏まえ、関係団体や機関との連携が図れる体制の構築も進められてきたことと認識をしていますが、それらの対応策や備えは、現場で機能して初めて意味をなすものと思います。
今回、県では、能登半島地震を踏まえてこれまでの取組を検証し、課題を五つの柱に整理した上で、短期的及び中長期的な観点による110項目の取組をまとめているとのことです。
第1に、目指すべき自助、共助、公助の考え方、第2に、きめ細かな被災者支援、第3に、各地からの応援を受け入れるための体制の強化、第4には、迅速かつ的確な初動体制の構築、そして第5には、インフラの強靱化と復旧となっておりますが、これらの取組が実際に機能していくことが大変重要だと考えます。
そこで、能登半島地震の検証110項目の取組のまとめについて、全体的な進捗状況を危機管理部長にお尋ねします。
○議長(岩田弘彦君) 危機管理部長中村吉良君。
〔中村吉良君、登壇〕
○危機管理部長(中村吉良君) 議員御発言のとおり、能登半島地震を踏まえ、令和6年度に課題を五つの柱に分類し、その対策を短期的取組と中長期的取組に整理し、現在、課題解決に向けて取り組んでいるところです。
このうち、短期的取組につきましては、今年度末時点で全ての項目で既に完了または着手済みとなる予定です。
主なものを申し上げますと、避難所環境改善のためのキッチンコンテナやトイレカー、水循環型シャワーを導入し、これらを防災イベントや市町村の防災訓練などで活用しているところです。また、専門ボランティア等による活動調整を担う災害中間支援組織については、来年度の設置に向け、県社会福祉協議会やNPO団体等と協議を進めているところです。
なお、中長期的取組には、道路ネットワークの強化や緊急輸送道路の橋梁の耐震化等があり、これらは完了までに時間を要するものもあることから、今後もフォローアップを行ってまいります。
引き続き全庁を挙げて、今回の検証に基づき、防災・減災対策を着実に進めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 濱口太史君。
〔濱口太史君、登壇〕
○濱口太史君 続きまして、実践的な物資輸送訓練についてお尋ねします。
先ほども申し上げましたが、例えば私の住む新宮市や東牟婁郡の山裾と河川の間に走る国道168号は、トンネルや橋を架けるなど強靱化や直線化の整備が順次進んではおりますが、地震が発生した際に土砂崩れや道路自体の崩落などが懸念される箇所では、能登半島地震と同じ状況となるのではないかと心配されます。また、海岸沿いを走る国道42号は津波被害をまともに受けると考えられます。それらの原因で陸路が寸断された場合、人的、物的輸送手段としては空路と海路に限られることから、それらの輸送手段を確保することが重要です。
南海トラフ地震の発生後には、国をはじめ各地域から大量の支援物資、救援物資が届くようですが、それらの物資を避難所や自宅で生活される被災者に対し確実に届けるためには、各機関の連携が必要です。そのような想定において、去る2月4日、新宮市を中心に自衛隊等と連携した物資輸送訓練が実施されました。
空路訓練としては、新宮市内の体育館に運び込まれた物資の受入れ訓練の後、168号などが寸断された北山村に届けるという想定で、自衛隊のヘリで運搬する訓練が実施されました。
海路訓練としては、陸上自衛隊の水際地雷敷設車、いわゆる水陸両用の車両に物資を積み、海からのスロープがある市内三輪崎漁港から上陸し、そのまま道路を走行して近くの運送会社の荷さばき場へ運び込むという訓練が実施されました。
そこで、訓練の成果と、今後、より実効性を確保するための来年度以降の取組方針をどう考えているのか、危機管理部長にお尋ねします。
○議長(岩田弘彦君) 危機管理部長。
〔中村吉良君、登壇〕
○危機管理部長(中村吉良君) 議員御発言のとおり、陸路が寸断した際、空路及び海路による輸送手段を確保することは重要であると認識しております。そのため、先月4日に新宮東牟婁地域において自衛隊の災害対処訓練、07南海レスキューと連携した物資輸送訓練を実施したところです。
この訓練においては、災害連携協定を締結している民間事業者等と連携し、国等から届く大量の救援物資を県の物資輸送拠点から避難所まで一気通貫で輸送できることを確認するとともに、自衛隊の中型ヘリコプターや水陸両用車による物資輸送を行いました。これにより、水陸両用車の揚陸適地を確認するなど、実災害時の実効性を高めることができました。
今後とも、自衛隊をはじめとする関係機関と連携した訓練を実施し、迅速かつ的確に救援物資を被災地に届けることができるよう、災害対応力のさらなる向上に努めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 濱口太史君。
〔濱口太史君、登壇〕
○濱口太史君 御答弁をいただきました。
次に、先ほど述べましたように、紀南地域においては、陸路が寸断され、ヘリコプターなど航空機による救助救出、救急輸送、物資輸送などが頻繁に行われることが想定されます。これらの航空機を効率的に運用するためには空路による救援を受け入れる体制を強化することが必要であり、広域防災拠点である旧南紀白浜空港跡地を充実していくことが喫緊の課題だと考えます。
そこで、現在計画している旧南紀白浜空港跡地の整備について、具体的な整備内容と今後のスケジュールを危機管理部長にお尋ねいたします。
○議長(岩田弘彦君) 危機管理部長。
〔中村吉良君、登壇〕
○危機管理部長(中村吉良君) 能登半島地震の教訓から、陸路が寸断された際の救助、救急活動や救援物資の輸送において、空路による活動の重要性を再認識いたしました。そのため、大規模災害時に全国から集結する多数の応援航空機を円滑に受け入れ、効率的に運用するための拠点整備が本県における喫緊の課題であることから、県広域防災拠点である旧南紀白浜空港跡地について、航空機活動拠点としての機能を充実するものです。
具体的な整備内容といたしましては、大型ヘリコプターの離着陸や多くのヘリコプターの駐機を可能とするため、駐機場所等の舗装及び区画整備を行います。あわせて、航空活動の継続性を確保するための航空燃料保管庫や空港施設の復旧用資機材を格納する倉庫を建設いたします。令和8年度に実施設計を行った上で工事に着手し、令和9年度の完成を予定しており、県といたしましては、本拠点の整備を確実に進め、防災体制の強化に努めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 濱口太史君。
〔濱口太史君、登壇〕
○濱口太史君 本県の防災の取組について答弁をいただきました。
政府は、南海トラフ地震や首都直下地震など、国難級の災害の発生が切迫する中、平時から復旧・復興までの一貫した司令塔機能を担う防災庁の設置に向けた準備を進めており、3月6日には防災庁を新設するための法案を閣議決定したとのことです。国会に提出され成立すれば、今年中に設置される見通しとのことです。
国も大きな地震発生確率の高まりを察し、本格的な防災対策を加速させるものと思われますが、続きましても、防災関連の質問をさせていただきます。
三つ目、災害時における情報発信体制の構築への支援についてであります。
自然豊かな本県、かけがえのない環境に恵まれ、心からありがたいと感じる反面、自然災害の危険や恐怖と背中合わせでもあることは、先ほどから申し上げているとおり、誰もが周知のことと思います。
南海トラフ地震が発生し、気象庁から大津波警報などが発表された場合には、テレビ、ラジオ、スマートフォンや携帯電話に電波やインターネットにより危険を知らせる情報が伝達されます。そのほかにも、市町村からの防災行政無線や広報車を使った情報伝達が行われます。
県からは、防災ナビアプリを通じて、今いる場所から一番近い避難場所とその安全レベル、最短ルートを地図上で誘導したり、ハザードマップを確認できる情報を発信することになります。
このように、情報というものは、災害発生時において避難を促したり、その直後の行動に移るための判断材料になる、命を守るために必要不可欠なものと言えます。
和歌山県情報化推進協議会の会長を務める佐藤周和歌山大学名誉教授によりますと、自然災害が発生し被災してしまった後、被災者などへの様々な情報が多いことが早期の復旧・復興につながる要素となることが東日本大震災や紀伊半島水害での経験を基に立証されていると述べています。
日常の情報取得手段は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌をはじめ、インターネットやSNSが挙げられますが、いざ災害が発生した際に停電やネットダウンとなれば、原状に復帰するまで頼りになるのは電池やバッテリーで作動するラジオだけ。しかも、仮にインターネットが通じていたとしても、その媒体を活用して情報を取得するのは比較的若い世代であり、高齢者の中には不慣れな方も多いのではないかと思われますし、災害時に孤立してしまう可能性の高い地域の住民が情報を得るための手段の一つとしても、ラジオが重要な情報源になります。
大規模災害が発生した際に、被災地の住民へ向けて情報を届けるため、総務省の特別な許可を受け、市町村などの自治体が主体となって開局、運営を行う臨時災害放送局を設置することになっています。いわゆる災害FM放送です。
主な役割としましては、避難所開設の状況、救援物資の配布情報、電気、水道、ガスなどのライフラインの復旧状況、発災後に続く余震に関する避難指示や警報の発令、被災地住民の安否確認情報やお互いのメッセージのやり取りの仲介などが挙げられます。
多くの災害FM放送は、自治体の広報担当や地元のボランティア、地元メディア関係者などが協力して運営されます。一部の市町村では、平時からコミュニティーFMを持ち、災害時は自動的に災害FMに切り替わり、その役割を果たす形にしているところもあります。
その一例として紹介しますと、私の地元、新宮市と姉妹都市でもある宮城県名取市は、御存じのとおり、東日本大震災で津波被害を受けた地域であります。その名取市には、震災情報や日々の生活情報を市民に向けて放送するための臨時災害放送局が開局され、現在はコミュニティ放送局「エフエムなとり なとらじ801」と生まれ変わった放送局があります。「みんなをげんきにする なとりの情報ラジオ」を合い言葉に、名取市に特化した様々な情報を届けています。災害時には市と連携し、防災無線とともに災害放送を行うとのことです。
このなとらじ801の存在を知った新宮市を中心に事業やイベントで地域を活気づけている民間メンバーが、新宮市においても同じような放送局が必要であると奮起し、設立手続や運営方法などを学び立ち上げたのがFM新宮放送局です。2年間の準備期間を経て、昨年、令和7年7月に正式に開局、地域の声や暮らしの情報を届けるコミュニティーFMとして放送を開始しました。一たび大規模災害が発生したときは、災害FMとして切り替えるという二刀流の仕組みを目指しています。
このように、一たび災害が発生したときに、県や市町村と連携し、生活を維持するための情報伝達を被災者へ行う、また、復旧・復興に向かうための希望や癒やしを与えてくれる、地域FMラジオ放送局の担う役割は重要だと考えます。
しかし、FM新宮放送局はもとより、他の既存の放送局でも電波が届く範囲が距離的に限られたエリアにとどまっているケースがあるかもしれません。避難所ではなく自宅で生活されている被災者向け情報を乗せた電波を漏れなく行き渡らせるためには、エリア内をカバーできるアンテナ等の設備の拡充が必要となりますが、民間だけでは資金的に限界もあります。
そこで、本県において、こうした災害時に重要となるFMラジオ放送局の整備に係る費用を支援する手だてについて、何か考えられないでしょうか。危機管理部長にお聞きします。
○議長(岩田弘彦君) 危機管理部長。
〔中村吉良君、登壇〕
○危機管理部長(中村吉良君) 災害発生時には、様々な媒体により情報伝達をすることは重要であり、その中でも、ラジオによる情報伝達は、高齢者に対しても有効な手段の一つであると考えております。
議員のお話にもありましたが、東日本大震災の際には、各市町で臨時災害放送局が開設され、単に地域住民への情報伝達を行う役割だけでなく、被災者の情報交換の場として重要な役割を果たしたと聞いております。このような重要な役割を担うことから、県では、わかやま防災力パワーアップ補助金により臨時災害放送局の機材を整備する市町村に対して財政支援を行っているところであり、FM新宮放送局においても、新宮市と連携いただくことで本補助金を活用いただくことが可能となります。
○議長(岩田弘彦君) 濱口太史君。
〔濱口太史君、登壇〕
○濱口太史君 御答弁をいただきました。
防災力パワーアップ補助金が対象になることが分かりました。そのためには市の協力が不可欠ですので、市にも防災に対する情報体制構築の必要性を働きかけていきたいと考えます。
南海トラフ地震の被災は広範囲にわたるために、大手メディアからは、比較的大規模な各地域の情報が順番に報道されると想像します。そうなりますと、被災者が求める地元行政や地域エリアの細かな生活情報を得るためには、コミュニティーFMが役立つと思われます。
また、細かな情報を繰り返し発信することにより、被災者が情報を取得する確率も上がるものと考えます。県内各地には既にコミュニティーFMが開局されておりますので、足並みをそろえていただくことも重要ではないでしょうか。
新宮市でいいますと、山あいや高台の地域ではふだんからラジオがクリアに聞こえない地域があります。平時の地域情報を取得する手段としてもラジオが確実に届くように、長年の懸案事項の克服にお力添えいただきますようお願いいたしまして、以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(岩田弘彦君) 以上で、濱口太史君の質問が終了いたしました。
質疑及び一般質問を続行いたします。
16番坂本佳隆君。
〔坂本佳隆君、登壇〕(拍手)
○坂本佳隆君 皆さん、おはようございます。自由民主党県議団、坂本です。令和8年2月定例会、一般質問の機会をいただきました。先輩・同僚、関係皆様に感謝を申し上げたいと思います。
3月、4月は卒業、入学シーズンであります。県内各地でも様々卒業式や入学式が行われ、子供たちが新たな一歩を踏み出す季節となってまいりました。私自身も娘の卒業式を来週19日に控えておりまして、頭はすっかり白髪ですが、まさにまだ子育て真っただ中でございます。今議会でも先輩・同僚議員から教育に関する様々な質疑がございました。こうした節目の時期だからこそ、子供たちが安心して学び、成長し、社会へ羽ばたいていける環境づくりが重要だと改めて感じたところであります。
それでは、議長のお許しをいただきましたので、一般質問に入りたいと思います。
私の地元紀の川市は、和歌山県を代表する果樹産地であります。あら川の桃をはじめ、生産量日本一のハッサク、イチジク、県内生産量1位のイチゴ、キウイフルーツ、そして柿やミカンなど、全国に誇れる農作物を生み出してまいりました。その紀の川市では、現在、桃の摘蕾作業が始まっています。先日、桃農家の方と話をする機会がございました。「桃の花が咲く頃はこの辺はほんまにきれいになる。そやけどいつまで桃を作れるか分からんな」、そんな切実な声を耳にいたしました。
今回は、そうした現場の声や課題を踏まえ、持続可能な和歌山県の農業の在り方について質問を進めたいと思います。
まずは、和歌山県農業の課題認識と今後の施策方針についてであります。
本県農業は、高品質な果樹生産を中心に、全国トップクラスのブランド力を持ち、本県経済と地域社会を支える重要な基幹産業であります。そして、その実態を見ると、多くの農地は中山間地域に広く分布をし、比較的小規模な農家が地域農業を支えている構造となっております。これまでの農業は、単なる産業ではなく、暮らしそのものでありました。家族で営み、地域で支え合いながら農地を守り、農業は生活の基盤であり、地域コミュニティーを形成する中心的な役割を果たしてまいりました。農地を守ることは地域を守ることそのものであったと言えます。
しかし、今、農業を取り巻く環境は大きく変化をしています。農業従事者の高齢化は年々進み、担い手は確実に減少しています。例えば紀の川市を見ても、農業従事者のうち65歳以上が68%を占め、農業経営体数は2015年から2020年にかけて13%減少するなど、その傾向は顕著に表れています。つまり今の和歌山県農業は、全国トップクラスのブランド力と持続可能性への危機という相反する二つの現実を同時に抱えている状況にあります。
こうした中、国は生産性向上を目的として、農地集約や大規模化を中心とした政策を進めています。しかし、本県は傾斜地が多く、農地が分散をし、果樹農業は手作業が多いなど、規模拡大に限界がある地域が数多く存在をしています。全国一律の政策だけでは本県農業の持続性を確保することは難しいのではないでしょうか。このまま農業経営体の減少が続けば、生産の維持が困難になるだけでなく、農業が本来持っている景観維持、防災機能、地域コミュニティーの維持といった多面的機能も失われてしまいます。これは単なる産業の問題ではなく、地域の存続に関わる問題であります。
実際に、県が昨年12月に策定をした総合計画において、現状の延長線上では農業経営体の減少が止まらず、中山間地域が衰退をするという強い危機感が示されています。私はこの危機認識を共有した上で、今こそ農業政策の方向性を明確に転換する必要があると考えます。
近年、稼ぐ農業、稼げる農業という言葉が盛んに使われています。しかし、ここで改めて考えたいのは、稼げる農業とは何かという点であります。単に規模が大きく売上げが多い農業を指すのではなく、持続的に利益を生み、次世代が希望を持って参入できる農業、つまり経営として成り立つ農業こそが本来の意味で稼げる農業ではないのでしょうか。
これまでの家業としての農業から事業としての農業へ。農業を持続可能なビジネスとして再構築する構造的変革が求められています。そのため、成長意欲のある生産者や次世代起業家を県として明確に応援していく姿勢が必要です。販路開拓、ブランド戦略、加工、6次産業化、デジタル技術の導入など、単なる補助金ではなく、経営を育てる支援へと進化をさせていく必要があります。
一方で、本県の実情を考えれば、大規模化だけを正解とする政策では地域は守れません。中山間地域における小規模農業や兼業農業は、地域の農地維持や防災、景観形成において極めて重要な役割を果たしています。効率性だけで評価するのではなく、地域を支える農業として位置づける視点が必要です。
さらに深刻なのは、担い手不足による離農の連鎖です。地域の意欲ある生産者が離農していく農地を引き継ぎながら何とか守っているのが現状です。その努力にも限界が見え始めています。個人の善意に依存する農地維持にはもはや限界があります。だからこそ、農地を地域全体で支える仕組みづくりが必要です。地域法人や共同経営体、農業人材のシェアリング、さらには関係人口や二地域居住者の参画など、農業を地域内だけで完結させない新しい発想が求められます。
これからの農業は、成長を目指す農業と地域を守る農業、この二つを対立させるのではなく、両立させることが重要です。多様な農業の形を認め、それぞれに合った支援を行うことが本県農業の未来につながると考えます。農業は単なる産業ではありません。地域の暮らしを支え、文化を守り、次の世代へとつなぐ土台です。本県農業の持続可能性を守ることは、地域の未来そのものを守ることだと私は考えます。
そこで、お伺いをします。
県として、本県農業の課題をどのように認識をし、持続可能な稼げる農業の実現に向けて今後どのように取り組んでいかれるのか、農林水産部長の御所見をお伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
農林水産部長川尾尚史君。
〔川尾尚史君、登壇〕
○農林水産部長(川尾尚史君) 議員御指摘のとおり、本県農業は、それぞれの地域において、気候や風土、地形などの特徴を生かし、世界農業遺産地域に代表されるように、長い年月をかけて先人からの努力を積み重ねながら、全国トップクラスのブランド力を誇る果樹産地へと発展してきました。
一方で、昨年公表された農林業センサスによると、本県の農業経営体数及び基幹的農業従事者数は、ともに5年前に比べて約16%減少するとともに、65歳以上の方の割合も増加しております。こうした傾向は今後も続くと見込まれており、本県農産物の生産量の確保や、農業、農村が持つ多面的な役割の維持が大きな課題であると認識しております。
このため、昨年12月に策定した新たな和歌山県総合計画においても、2040年に向け、人口減少等に対応した収益性の高い農業の実現を目指すとともに、多様な担い手の確保育成などに取り組むこととしています。具体的には、傾斜地でのドローンによる薬剤散布など、スマート農業技術の導入を加速させるとともに、農作業受託組織の育成による兼業農家等の負担軽減や温暖化に対応した高品質安定生産技術の開発などにより、生産性の向上を図ってまいります。
さらに、アドバイザー派遣や商談会、各種プロモーション等の実施により、国内外での商品力や販売力を高めるとともに、来年度から未利用果実を活用した新たな加工品づくりの支援に着手するなど、県産品のブランド力のさらなる向上と地域全体としての農業収益の底上げを図り、稼げる農業の実現を目指してまいります。
また、担い手対策として、地域の即戦力としても期待できる親元就農者への県独自の支援を来年度から拡充し、本県へのUターンをさらに後押しするとともに、地域住民等を巻き込んだ保全活動や農村型地域運営組織などの多様な組織の活動を支援してまいります。
農業は本県の地域経済を支える基幹産業であるとともに、地域コミュニティーを維持する上で重要な役割を担っていることから、今後も市町村や関係団体と連携の上、積極的に施策を展開し、稼げる農業と持続可能な農業、農村の両立を図ってまいります。
○議長(岩田弘彦君) 坂本佳隆君。
〔坂本佳隆君、登壇〕
○坂本佳隆君 御答弁をいただきました。
部長の御答弁では、本県農業の強みである果樹産地としてのブランド力を維持しつつ、スマート農業の導入や担い手確保、販売力強化など、いわゆる稼げる農業に向けた方針が示されたと理解をいたしました。
一方で、国の補助金事業や助成制度の多くは、農地の大規模集約や産地化、法人化を前提とした要件が中心でありまして、小規模な個人農家や兼業農家が対象要件に合致をせず、結果として支援の枠組みから漏れてしまうケースがあります。先日、私の地元でもそういうお話を、御相談を受けた例があります。
和歌山県は、中山間地域が多く、全国的な大規模化モデルがそのまま当てはまらない地域でもあります。実際に、地域農業を支えているのは小規模農家や兼業農家であり、自家消費を中心とした農業も少なくありません。こうした方々が離農すれば、耕作放棄地の増加だけでなく、地域コミュニティーの維持にも影響が及びます。
したがって、法人化や規模拡大を目指す農業への支援と同時に、地域で農地を守り続ける小規模農業をどのように支えていくのかという視点も本県の農業政策として重要であると考えます。和歌山県の実情に即した多様な農業の在り方を支える施策の展開を今後さらに期待をしたいと思います。
次に、小項目2、農業掛ける関係人口の取組についてであります。
今回、私が提案をしたいのが、農業掛ける関係人口という視点であります。
紀の川市鞆渕地区では、黒豆の作業体験など、都市部から多くの参加者が訪れる体験農業が行われています。実際に、黒豆の収穫体験では100名を超える参加者が集まり、農作業体験を通じて地域とのつながりが生まれています。都市部の方が農業体験を通じて地域と関わりを持ち、継続的に訪れる関係が生まれていることは、今後の農業政策を考える上で大きなヒントになると感じています。
これからの農業は稼ぐ農業を進める一方で、農業を支える裾野を広げる視点も必要です。つまり、農業を職業として担う人材だけでなく、農業を応援し関わり続ける関係人口を増やすことが、結果として農地維持や地域活性化につながると考えます。
先日、三栖議員の質問にもありました。まさにリアルな関係人口交流だと思います。農業政策と地域振興政策を横断的に進め、体験農業を入り口として関係人口の創出、二地域居住、将来的な移住や就農へとつなげていく仕組みづくりが求められているのではないでしょうか。
そこで、お尋ねをいたします。
県として、農業掛ける関係人口という視点を今後地域づくりの中でどのように位置づけ、どのような施策展開を考えているのか、地域振興部長の御所見をお伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 地域振興部長赤坂武彦君。
〔赤坂武彦君、登壇〕
○地域振興部長(赤坂武彦君) 農業をはじめとした1次産業は、都市部の方にとって大きな魅力であり、和歌山との関係、つながりを生む重要なコンテンツだと考えており、関係性の深さに合わせて段階的な取組を行っているところです。
初めに、和歌山に初めて訪れるなど、まずは和歌山を体験したい方に対しては、わかやまワーケーションプロジェクトとして、梅の収穫作業と組み合わせた梅収穫ワーケーションやぶどう山椒の収穫作業と組み合わせたぶどう山椒収穫レスキューといった1次産業のお手伝いをしながらテレワークを行う取組を紹介しています。
次に、何度か訪れて和歌山に興味を持ち、地域との関わりを求める方などに対しては、令和8年1月に開設した関係人口創出プラットフォームわかやまFUNBASEの中で、農林水産関係も含めたプロジェクトやイベントの情報発信を行い、地域のキーパーソンと知り合う機会を創出しています。
さらに、こうした体験を踏まえ、和歌山で暮らすことに興味を持っていただいた方に対しては、お試し移住制度で農林水産の仕事と暮らしの体験を提供するとともに、農林水産部とも連携し、就農セミナーの開催やわかやま就農支援サイトAGRI-WAKAYAMAの紹介、就農プログラムの案内などを行っています。
こうした取組により、農林水産業をはじめとした地域産業の活性化と地域社会の維持に向けて、継続的に地域に関わる関係人口の創出、拡大を進めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 坂本佳隆君。
〔坂本佳隆君、登壇〕
○坂本佳隆君 御答弁をいただきました。
農業を入り口とした関係人口の創出や移住、就農への動線づくりについて御答弁がございました。
先日、打合せをしたときに、職員の方からいただきました。県主催でされておりますイベントのチラシでしたが、このイベントでは、岐阜県から有田市へ移住をしてミカン栽培に携わっている御夫妻の、お名前、申し上げていいのかな。上林さんという御夫妻が観光で和歌山を訪れたことをきっかけに、地域に関心を持ち、就農体験や研修を経て、農業の担い手として定着していくケースだと思っております。
この事例が示しているのは、いきなり移住や就農に至るのではなく、観光、体験、学び、地域との交流といった段階を経て徐々に地域との関係を深めていくプロセスの重要性であると思います。まさに関係人口の考え方そのものであり、農業が地域と都市をつなぐ入り口になっている好例だと言えると思います。
和歌山県は、果樹農業をはじめとした魅力ある1次産業を多く持っております。こうした魅力を体験や学びの場として発信をし、関係人口の創出から移住、そして就農へつなげる仕組みをさらに強化していくことが、担い手不足が進む地域農業を支える一つの重要な方向性ではないかと考えます。
これ、実は今回、赤坂部長に御答弁をいただきました。農林水産部の皆様にも、関係人口の話は地域振興部だというようなことではなく、二地域農業の和歌山モデル、また通える農業県和歌山を施策の一つに加えていただくような取組をお願いいたしまして、次の質問に進みます。
次に、自転車の安全利用に向けた取組についてであります。
自転車の安全利用に関する和歌山県の啓発活動について質問をいたします。
道路交通法の改正、いわゆる青切符制度により、自転車利用に対する社会的な関心が高まっています。自転車は、環境に優しく、健康増進にも資する重要な移動手段である一方、交通ルールの遵守が強く求められる乗り物でもあります。
一般質問2日目、本会議において、森礼子議員、玄素彰人議員から、自転車の反則制度の導入に関する質問があり、県警本部長のほうから、交通安全教育や周知、また取締りに関する御答弁がなされたところであります。
県警による指導や取締りは重要でありますが、私からは、視点を少し変え、交通安全対策基本法に基づく交通安全計画を担う県行政として、どのように自転車の安全利用を進めていくのかという点についてお伺いをいたします。
自転車は、子供から高齢者まで幅広い世代が利用する身近な交通手段であり、通学、通勤、買物、健康づくりなど、日常生活に深く根づいています。特に本県では、高齢化が進む中、免許返納後の移動手段として自転車の重要性が高まっている地域も少なくはありません。
一方で、ながら運転やヘルメット未着用など、交通ルールや安全意識に関する課題も指摘をされています。
こうした課題に対しては、取締りだけで事故を防ぐことには限界があり、県民一人一人の理解と意識を高める継続的な取組が不可欠であると考えます。
交通安全対策基本法では、国及び地方公共団体に対し、交通安全に関する総合的かつ計画的な施策の推進が求められており、和歌山県においても交通安全計画が作成されております。和歌山県交通安全対策会議や交通事故をなくする県民運動推進協議会の会長は宮﨑知事であります。つまり、自転車の安全利用は、警察行政のみならず、県として責任を持って取り組むべき施策であると考えます。
しかしながら、現状では、自転車の安全教育は子供を対象としたものが中心となりがちであり、大人や高齢者に対する学びの機会は十分と言えないのではないでしょうか。
本県は、自然環境や地形に恵まれ、サイクリング王国わかやまを掲げ、自転車を活用した地域づくりや観光振興にも取り組んでおります。私も地元でサイクリング活動に参加をし、自転車の利用を推進している以上、安全利用の普及は車の両輪であり、利用促進と安全啓発は一体的に進めていく必要があります。
これから求められるのは、啓発活動を単なる周知や呼びかけで終わらせるのではなく、県と県警がそれぞれの役割を担いながら、安全利用という共通の目的の下、安全教育そのものに共に責任を持って取り組んでいく姿勢ではないかと考えます。
そこで、お伺いをいたします。
和歌山県として、交通安全対策基本法に基づく交通安全計画の中で、自転車の安全利用をどのように位置づけ、現在どのような啓発活動を進めているのか、また、その啓発をどのように実効性のある安全教育へとつなげていく考えなのか、さらに県警による指導、取締りと連携しながらも、県としての安全利用の観点から、どのように責任を持ち、今後取り組んでいくのか、県のお考えをお聞かせください。
○議長(岩田弘彦君) 環境生活部長湯川 学君。
〔湯川 学君、登壇〕
○環境生活部長(湯川 学君) 県では、令和3年に策定した第11次和歌山県交通安全計画の中で重視すべき視点の一つに、歩行者及び自転車の安全確保と遵法意識の向上を位置づけ、自転車の安全利用に向けて啓発活動等に取り組んでいるところでございます。
具体的には、県警察本部、市町村等と連携し、春の全国交通安全運動をはじめ、年4回の交通安全運動期間中に、大型商業施設や駅でのチラシや啓発グッズの配布、庁舎や県有施設へののぼり旗やポスターの掲示、テレビやラジオ、SNSを活用した広報啓発など、広く県民の皆様に自転車の安全利用を呼びかけております。
これらの取組により、自転車の安全利用に関する意識の醸成を図るとともに、県立和歌山交通公園で実際に自転車を使用した交通安全教育や、自転車に乗ったスタントマンが交通事故を再現することで、その恐ろしさを疑似体験していただく取組も実施しているところでございます。
さらに、自治会や各団体からの要望に基づき、世代ごとの異なる事故の特徴を踏まえた交通安全講座の開催や、交通安全母の会の会員が直接家庭を訪問し交通安全指導を行うなど、各世代に対して実効性のある交通安全教育を実施しておりますが、今後は、より多くの皆様に御参加をいただけるよう、さらなる周知を図ってまいります。
これまでの取組の結果、自転車が関係する交通事故件数は、現交通安全計画の初年度である令和3年と令和7年を比較すると、248件から212件、約15%減少しております。今後、これらの取組を継続することで、自転車の安全利用についてさらなる周知を図るとともに、交通安全計画の基本理念である交通事故のない社会を目指して、県警察本部や交通安全に取り組む関係機関、団体とより一層連携し、自転車の安全利用に向けた取組を推進してまいります。
○議長(岩田弘彦君) 坂本佳隆君。
〔坂本佳隆君、登壇〕
○坂本佳隆君 御答弁をいただきました。
この問題意識は、県、県警はもとより、教育委員会並びに学校現場での自転車の安全利用の教育啓発も重要かと思われますので、組織を横断した取組を期待しております。
また、昨年の決算委員会でもお伺いをし、先日、森議員も要望されておりましたヘルメットの件であります。現在は努力義務になっておりますが、命を守る安全対策とするならば、やっぱり最低限中学生、高校生には配布もしくは負担軽減の補助をぜひ前向きに御検討いただきたいというところを申し添えて、次の質問に進みたいと思います。
次に、部落差別解消推進法施行10年を迎えるに当たってであります。
平成28年12月に部落差別の解消の推進に関する法律、いわゆる部落差別解消推進法が施行され、本年で10年という節目を迎えます。
この法律は、その前文において、「現在もなお部落差別が存在する」と明確に記し、部落差別は許されないものであるという基本認識の下、差別のない社会実現を目的として制定をされました。さらに、同法では、地方公共団体に対し、地域の実情に応じた施策を講ずるよう努力することを求めています。つまり、この法律は、理念だけを示したものではなく、地方自治体が自主的に行動し、その成果を積み重ねていくことを前提としていると考えています。
この10年間、社会環境は大きく変化をしました。とりわけインターネットやSNSの普及により、差別の形態は多様化をし、匿名空間における差別的表現など、新たな課題が指摘をされています。従来の地域社会の中だけで捉えられていた問題が情報空間へと拡大していることは、多くの自治体の人権施策の中でも課題として認識をされています。こうした社会変化の中で地方自治体が果たす役割はより重要になってきたと言えます。
法律施行から10年という節目は、単に年数を重ねたということではなく、行政として取組がどこまで実効性を持ってきたかを検証すべき時期であると思います。和歌山県としての取組の評価はどうであったのか、ここで私が申し上げたいのは、個別事業の説明ではありません。講演会を何回開催した、資料を何部配布したといった施策の羅列ではなく、重要なのは、この10年間を通じて相談体制は機能していたのか、教育、啓発は社会の変化に対応できていたのか、市町村との連携は十分であったのか、これらを客観的に評価をし、県としてどのような到達点にあると認識しているのかが今まさに問われていると考えます。
ここで、私の地元紀の川市の取組にも触れたいと思います。
紀の川市は、西光万吉ゆかりの地として知られています。西光万吉は、全国水平社創立に関わり、生涯を通じて平和と人権の尊重を訴えた人物であり、和歌山県ふるさとアーカイブ紀の国の先人たちにも選ばれています。その思想は、人間は尊敬すべきものであるという理念に象徴されています。紀の川市教育委員会や飯田敬文元県議を中心とした顕彰会では、この西光万吉の思想や歩みを地域の教育啓発に生かし、資料の公開や学習機会の提供など、部落差別解消に向けた先進的な取組を進めています。また、地域に根差した相談や学びの場の必要性を重視し、人権教育を地域社会の中で継続的に展開している点は、大変意義深いものと考えています。
私は、こうした取組は単なる歴史顕彰ではなく、差別のない社会を次世代へとつなぐ実践的な人権教育のモデルであると受け止めています。そして、このような地域の取組が県全体の人権施策の中でどのように位置づけられてきたのかも、10年間の振り返りの中で整理されるべきではないでしょうか。
また、この問題については、これまで会派を超えて先輩議員が質疑をされてまいりました。昨年12月議会においても、吉井県議が県条例の整備や、地方自治法に基づく附属機関の設置の必要性について議論をされました。私は、その問題提起は極めて重要であると考えており、その方向性を強く支持するものであります。
部落差別解消推進法は、理念法であるがゆえに罰則規定を伴う法律ではありません。自治体独自の制度的枠組みや継続的に議論、検証できる体制の整備が重要になります。県条例の制定や附属機関の設置は、施策を一過性のものでなく、継続的に検証し改善していく仕組みとして大きな意義を持つ可能性があります。
こうした議論も含め、今こそ県として10年間をしっかり振り返り、次の段階へ進むための方向性を示すべき時期ではないでしょうか。法律は、施行されただけでは社会は変わりません。
そこで、知事にお伺いをいたします。
部落差別解消推進法施行から10年における和歌山県の取組について、法律にも規定をしている相談体制の充実、教育及び啓発、実態に係る調査に関し、10年を振り返り、今後どのように部落差別の解消に取り組んでいくのか、お尋ねをいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事宮﨑 泉君。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 坂本佳隆議員には、部落差別の解消の推進に関する法律施行10周年を迎え、今後の取組と所見についての質問を頂戴いたしました。
部落差別解消推進法につきましては、県選出国会議員をはじめ、県議会の皆様方の並々ならぬ御尽力により成立したものでありまして、和歌山県にとって特別な法律であると承知をしております。
法律施行から本年12月でちょうど10年を迎えます。その間、県では、法律の趣旨を踏まえ、令和2年3月に和歌山県部落差別の解消の推進に関する条例を施行し、状況に応じて条例を改正しながら部落差別のない社会の実現を目指し、国、市町村及び関係団体等と連携して取組を推進してまいりました。
議員御指摘の相談体制の充実につきましては、相談者の心に寄り添った対応ができるよう、人員体制の確保や相談対応者の資質向上に取り組んでまいりました。
次に、教育及び啓発については、部落差別に関する正しい理解を深めるため、人権学習パンフレットの作成、活用促進、あらゆる機会を通じて同和問題をはじめとする人権研修や啓発を重ねながら、人権意識の向上に努めてまいりました。
さらに、実態に係る調査に関しては、インターネット上の差別書き込みに関するモニタリングの実施や県民に対する意識調査を実施し、差別の実態把握に努めてまいりました。
しかしながら、特にインターネット上の部落差別に関しては、令和7年4月に、いわゆる情報流通プラットフォーム対処法が施行されたものの、いまだに特定の地域が同和地区である、またはあったと指摘するような情報、いわゆる識別情報の摘示などの差別書き込みが後を絶ちません。
このような状況を踏まえて、県としましては、部落差別解消推進法が制定された目的と基本理念をいま一度深く見詰め直す必要があると考えております。
今後、部落差別の解消に向けて、和歌山県部落差別の解消の推進に関する条例の強化も含めて、様々な方の御意見を伺いながら、各種施策をより効果的に進めてまいる所存であります。
○議長(岩田弘彦君) 坂本佳隆君。
〔坂本佳隆君、登壇〕
○坂本佳隆君 知事、御答弁ありがとうございます。
知事の答弁にもありますように、特にインターネット上では差別につながる情報発信が後を絶たない現状であります。差別の形態が変化しながら残っていることを強く受け止める必要があると同時に、重要なのは、法律や条例の存在だけでなく、それをどのように実効性のある施策として具現化していく、それであると思います。
先日、特別委員会で視察をしてまいりました鳥取県では、ネットでの中傷差別に削除要請や罰金を求める人権条例改正など、先進的な取組を行っています。また、本県でも、附属機関の設置なんかもそうであります。
その先日の特別委員会でも担当部長もお答えいただきまして、だらだらと議論をしているつもりはないとおっしゃっておりました。身分制度という政治がつくった差別であるならば、政治が責任を持って解決しようではありませんか。
法律施行から10年の節目を次の段階へ進める機会と捉え、社会全体で差別を許されない、許さない環境をつくっていくことを皆さんと確認させていただき、私の一般質問を終わらせていただきたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(岩田弘彦君) 以上で、坂本佳隆君の質問が終了いたしました。
これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。
午前11時23分休憩
────────────────────
午後1時0分再開
○議長(岩田弘彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
質疑及び一般質問を続行いたします。
24番谷口和樹君。
〔谷口和樹君、登壇〕(拍手)
○谷口和樹君 皆さん、こんにちは。24番議員の谷口和樹でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず冒頭に、毎年3月8日は、国際女性デーとなっています。女性の権利や社会的地位の向上、ジェンダー平等の実現を考える国際的な記念日。世界各国で関連イベントや啓発活動が行われます。
3月6日は、今年は少しの短い時間だけでしたが、藤本眞利子議員とJR和歌山駅前の啓発活動に参加をしたのですが、3月8日は田辺市の龍神村でも龍神村国際女性デーが開催され、その際、配付されている資料の中にリプロダクティブ・ライツという資料がありました。
リプロダクティブ・ライツとは、妊娠、出産、避妊など、生殖に関することを誰にも強制されず、自分の意思で決められる権利。安全な医療や情報を受ける権利も含みます。
戦争は最大の人権侵害といいますが、戦争や紛争は、女性のリプロダクティブ・ライツを深刻に脅かします。紛争地域では、性暴力が戦術として用いられる場合があり、妊娠や出産に関する医療体制も崩壊し、結果としては、女性は自らの体や人生の選択を奪われやすくなります。女性の尊厳と自己決定権を守るだけではなく、あらゆる権利を守るため、平和の維持は不可欠であり、戦争当事国にどのような正義があろうと非難されるべきだと私は考えます。
3月6日、先ほども申しましたが、JR和歌山駅前で啓発活動、啓発のグッズを配らせていただいたんですけども、自分の住む田辺だと、何でも大体温かく受け取っていただくんですけども、なかなか和歌山市では、全くと言っていいほど受け取ってくれません。ですので、毎年3月8日、国際女性デーには、啓発資料を毎年お配りしますので、テレビを御覧の皆様方にもぜひ資料を受け取っていただきますように心から訴えまして、一つ目の質問に入らしていただきます。
一つ目、せんだって行いました和歌山県レスリング選手団とインド・マハラシュトラ州とのスポーツ国際交流について質問をさしていただきます。
今回の覚書に基づく交流は、レスリングの競技力向上だけでなく、若い世代の国際理解や、和歌山県とインド・マハラシュトラ州との交流関係を実質的に積み重ねる取組として実施したものです。このスポーツ交流を起点として、和歌山県には、将来的な観光、教育、人材交流など、幅広い分野への波及も期待しております。
去る2月9日から13日、和歌山県レスリング選手団は、インド・マハラシュトラ州にて強化合宿を行いました。御協力をいただきました和歌山県国際課、マハラシュトラ州ファドナビス首相並びに首相補佐官、シータルコミッショナー、SAIパンディラン局長、在ムンバイ日本領事館、在大阪・神戸インド総領事館に心から感謝を申し上げます。
この交流は、和歌山県レスリング協会とマハラシュトラ州スポーツ青少年活動総局とのレスリング交流・MOUに基づくもので、30名で行いました2023年の第2回合宿以来、3年ぶりの実施になります。
この交流の始まりは、2019年に遡り、昨年、旭日双光章を叙勲なされたスミット・マリック元州情報局長官の発案をきっかけに、州レスリング協会ランゲ元副会長やAFJ・日本友の会サミール・カレ会長、在大阪・神戸インド総領事館の支援で動き出しました。
翌年、2020年2月には、県選手団5名が第1回目の合宿を行いましたが、その直後、コロナ禍となりました。激しいコンタクトスポーツであるレスリングは、特にコロナ禍の制約が大きかったので、普通ならば途切れてしまうところですが、お互い1回目の体験が大きかったのか、今できる交流を共に考え、オンライン技術交流や試合形式のオンライン大会などを開催しながら交流を継続しました。
積み重ねの末、3年後の2022年5月にMOU草案を策定し、その後、ついに4年かけて2023年2月にムンバイの州迎賓館で、第2回目の合宿を終えた30名の県選手団と一緒に、マハラシュトラ州のマハジャンスポーツ大臣、スハス青少年局長をはじめとする州関係者、そして故岸本知事も立会いの下、レスリングを通じたスポーツ国際交流の覚書・MOUを締結しました。
ちなみに、レスリングが特化してガバメントと結ぶMOUは、日本で初めてです。
本年、せんだって行った3回目になる2月合宿の参加者は今回12名で、2024年天皇杯全日本選手権チャンピオンの岡本景虎選手を含む元日本代表経験者と、和歌山県立和歌山北高校の部員6名が参加しました。
2月9日から12日は、プネ市内のスポーツ・コンプレックス・バレワディで合同練習を実施。州政府スポーツ省のシータルコミッショナーから歓迎を受け、記念品の贈呈や、特別に選手との対談の機会も設けられました。
現地での手配や交渉は、和歌山県国際課とも連携しつつ、今回もサミール・カレ会長率いるAFJが一貫して担っていただき、おかげさまで合宿は非常に円滑に進み、費用も安く抑えられました。
ちなみに、合宿費は、基本的に参加者負担。12名の総額約170万円、1人約14万円で、高校生たちはこつこつ費用を準備したとのことでした。ただ、今回は、前回の宿舎である寮が改装中のため、急遽ホテル宿泊に変わり、前回予算1泊2食5000円を超える分を州側が負担していただくなど、今回に当たっては宿泊費用の一部も支援を受けました。
練習は、国際大会代表選手を多数育てる州レスリング協会のアモルブチャティ氏がアレンジ。彼のアカデミーに在籍するアンダー17アジア2位のデニッシュ選手や州3位のサングラム選手を含む、州内各地からトップレベルの選手約20名を4日間アレンジいただきました。
ブチャティ氏も、初日に和歌山県側が示した相手の攻撃にカウンターを合わせる練習に強い興味を示すなど、双方にとって学びの濃い練習内容になりました。
2月13日は、国立施設スポーツ・オーソリティ・オブ・インディア(SAI)で、より上位レベルの州代表選抜と親善対抗戦を実施。SAIでの日本選手団受入れは和歌山県が初めてとされ、貴重な機会となりました。
対抗戦は、男子6試合で、互いに自国ではあまり見ない技術や攻防、例えば、最後は10点差で勝つのですが、世界大会5位経験のある和歌山県選手が、2歳下の15歳の州代表選手に開始直後すぐに4点技でビッグポイントを取られ、緊張が走る場面がありましたが、2勝3敗から最後はしっかり追いつき、3勝3敗の引き分けで終えました。
技術面では、インド選手のフィジカルの強さやスタミナ、日本選手の組み手やカウンターなど、それぞれの特徴が顕著に表れ、互いの強みを学び合う非常に密度の高い技術交流となりました。
特に和歌山県の若手選手にとって、国内大会とは異なる試合のテンポや攻防を体験することで自身の技術課題を具体的に認識する機会となり、今後の競技力向上に向けた大きな刺激となりました。
以上が強化練習についてですが、今回の交流の価値は、強化だけにとどまらず、様々な実体験を通じて多くの学びもありました。
例えば、インドには土の上で行う古式レスリング・クシュティが根づいており、経済格差を背景に、生活をかけて賞金をかけ、戦う環境もあるなど、アスリートと呼ばれる日本のレスリング環境とは全く違います。
また、練習環境でも、インドは早ければ6歳からアカデミーに全員で寝泊まりし、住み込みで練習しながら、そのアカデミーから学校に通うケースも多く、和歌山県の恵まれたスポーツ環境とは大きく異なります。自分たちがいかに恵まれた環境で練習できているか、ふだんの環境がいかに当たり前ではないかなど、お互いの違いを体感しながら学び、自らの周りに敬意を育む機会になっています。
そして、今回の合宿を終えて、3回目ということで、MOUは締結して終わりではなく、実際に交流が回っていることを示す実績にもなった上に、スポーツ交流のMOUではありますが、同時に、マハラシュトラ州政府の方々からは和歌山県自体のMOUや交流が機能しているように言われますので、選手団としては、スポーツ交流は単なる競技交流ではなく、自治体同士の信頼関係を積み重ねる民間レベルの国際外交の役割も担うものだと感じています。
インドは、人口約14億6000万人、その50%が30歳未満、16歳あたりが最多出生世代で、2060年には約17億人、持続的に経済が拡大すると予測されることから、世界のエンジンと言われています。
そして、その中でもマハラシュトラ州は、人口約1億2640万人、国際都市ムンバイと文化都市プネを筆頭に最大の経済州ですので、MOUが継続され、交流が積み重ねられていくと、将来的に観光、ビジネス、就業など、県益に大きく連鎖しますので、共に交流は大事に育みたいものです。
今後は相互派遣、特にまだ実現していないマハラシュトラ州からの誘致が重要で、現地からは、8月の那智勝浦合宿への参加希望も強く示されています。
以上の事業のほかにも、選手団は、合宿の合間にアーユルヴェーダのイベントに招待されたり、プネ市内の小学校を訪問させていただいたり、また、私は、さらにその合間に、和歌山大学と提携するティラク・マハラシュトラ大学への訪問や、インドのがん治療病院とアーユルヴェーダの大学視察、旅行企画会社への熊野古道PRなども行い、スポーツを起点に幅広い交流の芽も生まれました。
そして、13日のSAIでの対抗戦の後、宮﨑知事を先頭にした和歌山県の訪印ビジネスミッション団にタネ市で合流し、選手・高校生たちは、県のトップによる和歌山県PRの姿を間近で見て、自治体外交を直接学ぶ機会も得られました。
本事業の実施に当たり、マハラシュトラ州スポーツ青少年活動総局、州レスリング協会、会場を御提供いただいたプネ・スポーツ・コンプレックス並びにSAI、在ムンバイ日本領事館、和歌山県国際課、AFJ・日本友の会、そして、日々練習を共にし、技術交流に尽力くださった現地選手、指導者の皆様方に心より感謝を申し上げます。
それでは、質問に移りたいと思います。
以上の報告のとおり、海外選手団と合同練習や親善試合を実施することは、スポーツ選手の競技力向上のため、技術面のみならず、様々な面で非常に重要であります。今後の本県選手の競技力向上及び海外選手団の誘致について、県はどのように取り組んでいくのか、知事にお聞きをいたします。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
知事宮﨑 泉君。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 谷口和樹議員の御質問にお答えをいたします。
競技力の向上という観点から、本県選手が世界の強豪と競い、交流を図ることは大変有意義であると考えております。また、異なる地域の文化や環境に触れることは、競技力の向上に限らず、選手としての視野が広がることにもつながると考えます。
本年8月に那智勝浦町で行われる合宿につきましては、マハラシュトラ州からの選手の参加に際し、駐日インド大使館や州政府に対し、支援、協力を働きかけてまいります。
今後、今回のような機会があった場合、インドとレスリングでは、議員の貢献もありまして、本当にうまく交流ができています。このようにうまくマッチングができればスポーツ交流が深まりますし、でも、そうでない場合もあります。例えば、県内競技団体の意向とか競技の特質もございます。そういったこともありますので、今後しっかりと見極めた上で研究してまいりたいと考えております。
○議長(岩田弘彦君) 谷口和樹君。
〔谷口和樹君、登壇〕
○谷口和樹君 そうですね、はい。県内のいろんな競技団体もありますので、いろんな県内の競技団体も、ぜひともそういう少しでも交流の道が開けるように、自分たちの交流もそうですけども、ぜひ研究して進めていただけたらなと思います。
常々選手の皆さんと話をするときにお伝えするんですけども、やっぱり目指すところ、行くべきところを目指した者だけがたどり着ける場所があると。そういうことをお伝えするんですけども、やっぱりこれから育ってくるいろんな選手の皆さんが、行くべきところ、目指すべきところをしっかりイメージできるように、それを導いてみせてあげるのも和歌山県の役目ではないかなと思いますので、今後の和歌山のスポーツ振興にぜひとも、なお一層に御尽力よろしくお願いいたします。
追文で少しだけお話しさしていただきます。
国同士のレスリング実績では、インドも五輪や世界で活躍されていますが、御存じのとおり、現在の日本のレスリングは、和歌山県出身の湯元健一氏もコーチに入ったパリ五輪で、男女全18階級のうち、金メダル8個を獲得するなど、断トツの世界トップクラスです。
しかしながら、国内での人気の面では、日本ではレスリングはマイナー競技に属しているのに対して、インドでは、国民的スポーツであるクリケットに匹敵するペイ・パー・ビュー視聴者数を得たことのあるメジャー競技でもあります。
実は、この両自治体の違い、ギャップこそが、この交流の相性のよさにつながってもいます。
その上で、和歌山県は、県内高校生レスリング選手を13年連続で日本代表選手として国際大会に送っていますので、他国のトップ選手との練習を経験しておくことは、後々世界の舞台に立ち、結果を出す上で、和歌山県の県益につながる結果を出す上で非常に貴重な経験でありますし、それは同じことがマハラシュトラ州にも言えると思います。そして、3度の交流を重ねて強化合宿の評価や信頼が高まり、より高水準の選手や指導者が集まる環境が形成されており、着実に日本国内では経験できない技術向上や指導力の向上を醸成する場、世界の舞台を疑似体験する場になっております。
以上のことから、今後、両自治体の交流は、ますます期待できるところであります。
また、和歌山県がMOUを結ぶマハラシュトラ州は、日本各地、そして世界各地から激しく国際交流のオファーがある超人気自治体ですが、そんな中、人口も経済規模もはるかに違う和歌山県がこんなに歓迎されながらMOUの事業を進められるのは、関係各所の御協力も当然さることながら、他府県自治体に比べて圧倒的な和歌山県国際課の調査力と調査量を背景とした人脈と努力のたまものではないかと痛感した今回のレスリング交流でもあり、この和歌山県国際課の培った盤石の土台の上にも、ますます交流の発展が期待されます。
本レスリング交流は、他府県にはない国際交流のオリジナルコンテンツでもあり、マハラシュトラ州との相性もよいので、しっかり今後も国スポも併せて県益に向けて引き続き選手の育成は必須だと感じていますが、県におきましても、いずれインドが世界経済の中心になり、互いの国を目指す若者たちにとって、レスリングが重ねた交流が経済交流や国際交流、教育交流の足がかりやネットワークの種になるように引き続き倍旧のお取組を賜りたく、切にお願いを申し上げながら、2問目の質問に入ります。議長、いいですか。
○議長(岩田弘彦君) どうぞ。
○谷口和樹君 2問目、国の検討するチャイルド・デス・レビューと現在の児童虐待事案における検証体制について質問をさせていただきます。
チャイルド・デス・レビュー(CDR)とは、亡くなった子供の事例について、医療、行政、福祉、教育、警察、消防など、複数の機関や専門家が連携し、死亡に至る経過や背景を多角的に振り返って、同じような死亡を減らすための効果的な予防策を導き出す仕組みです。
国の手引では、対象を18歳未満とし、既往歴、家族背景、死亡に至った直接原因等の情報に基づいて検証すると説明されています。
CDRの要点は、原因究明や誰かの責任追及を目的にするのではなく、再発防止、予防の仕組みづくりに主眼を置くことです。
例えば、救急要請や受診の判断が難しかった、危険を知らせる情報が届かなかった、支援が必要な家庭が早く支援につながれなかった、関係機関の連携に隙間があった、このような個人の注意や努力だけでは防ぎにくい要因を見つけ、手順、連携、研修、啓発、制度改善へと落とし込み、次の子供たちの命を守ることを目指します。
国、こども家庭庁は、CDRを令和2年度から複数自治体でモデル事業として実施していると説明しています。
また、モデル事業の運用イメージとして、1、情報収集、管理を担う事務局、2、多機関で事例を検証するワーキンググループ、3、検証結果を施策提言に結びつける推進会議という役割分担が示されています。つまり、CDRは、単発の検証に終わらず、学びを積み上げ、提言を実装し、改善を継続するための循環型の仕組みとして整理されています。
一方で、CDRは、非常に機微な情報を扱います。国の資料でも、体制整備や情報の取扱い指針の策定など、運用上の論点が示されています。
子供と御遺族の尊厳に配慮しつつ、関係機関が安心して協力できる枠組みをつくることが、CDRを機能させる前提になります。
一方、和歌山県では、少なくとも公表資料として児童虐待等要保護事例に関する検証委員会の報告書が公開されており、検証の目的が「再発防止に向けた提言」であり、「特定の組織や個人の責任を追及するものではない」と明記されています。
また、認可外保育施設等における重大事故について、事後的検証委員会を設置し、原因分析と再発防止策に関する提言をまとめた報告書が公表されています。
そこで、1番、県の検証体制についてということで、児童虐待における死亡事案の検証について、国においては、現在、CDRの制度の在り方に関して検討されている状況かと思いますが、まず、死亡事案が起こった際に県が行う検証は現在どのようになされているか、共生社会推進部長にお聞きをいたします。
○議長(岩田弘彦君) 共生社会推進部長島本由美君。
〔島本由美君、登壇〕
○共生社会推進部長(島本由美君) 県では、国の通知を踏まえ、多角的に検証を要する重大な死亡事案について、県社会福祉審議会の下に、医師、弁護士などの有識者5名を委員とする検証委員会を設置し、客観的な検証を実施しております。
具体的には、事実の把握、発生原因の分析等を行うとともに、必要な再発防止策の提言をいただいているところです。
○議長(岩田弘彦君) 谷口和樹君。
〔谷口和樹君、登壇〕
○谷口和樹君 続いて、二つ目の質問に入ります。
検証における課題への対応ということで、CDRは、多機関連携を前提にし、国の定義にも警察、消防等が含まれています。
一方で、現在の検証委員会では、捜査情報は扱いが難しい領域であり、県としては、守秘、目的外利用の禁止、共有範囲の最小化、記録管理等の共有が課題と考えます。
そのような課題ではありますが、検証の進め方について県としてどのように考えるか、共生社会推進部長にお伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 共生社会推進部長。
〔島本由美君、登壇〕
○共生社会推進部長(島本由美君) 議員御指摘のとおり、捜査情報等は、検証に必要である一方で、慎重に扱うべき性質のものであるとともに、公判時に初めて明らかになる場合もあるため、結果的に検証委員会がやむを得ず長期にわたる場合もあります。
そのような場合においても、関係者の理解や協力を得ながら、丁寧に検証を進めております。
一方で、再発防止策に関しては、実施可能なものから順次速やかに取り組んでいるところです。
○議長(岩田弘彦君) 谷口和樹君。
〔谷口和樹君、登壇〕
○谷口和樹君 続いて、三つ目の質問に入ります。検証結果の周知方法についてお聞きをいたします。
検証成果については、NPO和歌山子どもの虐待防止協会など、民間関連団体などを含めてどのように周知をしているのか、共生社会推進部長にお伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 共生社会推進部長。
〔島本由美君、登壇〕
○共生社会推進部長(島本由美君) 県では、検証委員会が取りまとめた報告書の提出を受けて、関係機関に通知し、また、県ホームページ上に掲載することにより、その周知を図っているところです。
今後とも、民間の関連団体などにも適宜通知し、死亡事案の再発防止につなげていきたいと考えております。
○議長(岩田弘彦君) 谷口和樹君。
〔谷口和樹君、登壇〕
○谷口和樹君 ありがとうございます。ぜひ今後とも研究もしつつ、進めていただくことをお願い申し上げます。
最後に、提案として申し上げます。釈迦に説法ではあると思うんですけども、県内には、責任追及だけではなく、再発防止の提言を行う検証の実践例があります。これらの学びを事案ごとに終わらせず、死亡態様や所管を横断して回収し、継続的に改善につなぐ枠組みとして、国のCDRモデルで示される考え方を参考にして、県としての運用整理を検討いただきたいと考えております。
その際、提言を現場で動かす担い手として、NPO和歌山子どもの虐待防止協会など、民間の参画も含めた体制設計をぜひ今後、機会があれば検討いただくことをお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(岩田弘彦君) 以上で、谷口和樹君の質問が終了いたしました。
質疑及び一般質問を続行いたします。
7番井出益弘君。
〔井出益弘君、登壇〕(拍手)
○井出益弘君 議長にお許しをいただきましたので、久しぶりの登壇ですけども、2年余りの。大分、もう何も言わんのかなあと思われとったら悪いんで、たまにはやっぱり孤独死していないということで、元気でおるというのを。
今回は、京奈和自動車道の4車線化について、それから、和歌山県の中にクレー射撃場を必要か必要でないかって、この2件について、以前からも時々提案あるいは発言、いろんなことをさせてもらいながら、だんだん時間が過ぎてきているので、できるだけ私も近いうちに工事の着手のところまで見通しがつけられたらとか前向きな見通しがつけられたらと思って、今回、久しぶりの登壇させていただいたわけです。
まず最初に、京奈和自動車道の4車線化について質問いたします。
京奈和自動車道4車線化の用地取得状況についてであります。
和歌山県内の京奈和自動車道については、平成29年に全区間が開通したわけですが、この全区間が暫定2車線の整備でとどまっています。
京奈和自動車道の4車線化の必要性については、令和6年12月議会で一般質問をし、県土整備部長から、4車線化については、奈良県内の整備の進捗状況や交通の状況を注視した上で、今後、必要に応じて国に働きかけていくとの答弁がありました。
今回、改めて、通行の安全確保、地域経済の発展、災害対応力の強化という観点から、早期に4車線化を実現する必要があることを訴えたいと思います。
まず、第1点目、安全確保の観点であります。
現在、京奈和自動車道のほとんどは片側1車線の対面通行であり、中央にワイヤロープを設置することで対向車線に車が飛び出すことを防止するなど、重大事故のリスクを軽減しています。しかしながら、追越しや停滞時の追突・接触事故など、重大な事故のリスクがなくなったわけではありません。
また、特に大型トラックや観光バスの増加、週末の交通集中による速度差などにより、追越し区間での無理な追越しによる事故の危険性が高くなっているとも思われます。4車線化により、追越し車線が確保されることで、安全な追越しが可能となり、衝突事故や停滞発生が減少することが期待されます。
次、2点目として、地域経済の発展の観点であります。
京奈和自動車道は、地域間連携や観光地へのアクセス、地場産業の物流において重要な役割を果たしています。片側1車線による停滞、また、事故が起こると輸送時間の不確実性を招き、物流コストや観光事業者の競争力にも影響を与えることになります。4車線化は、所要時間の短縮と輸送能力が向上するとともに、企業の物流コスト削減、観光消費の増加をもたらすものと考えます。
3点目には、防災・減災、強靱化の観点であります。
近年、豪雨や台風、大地震に伴う道路被害の頻度が増加し、被害規模が大きくなっていると感じています。県及び市町村は、地域住民の避難、救援物資の輸送または支援に駆けつけてくれる他府県の消防や警察、自衛隊などの受入れ、それから、復旧活動の迅速化が求められます。片側1車線の場合、陥没や事故で通行ができなくなるおそれがあります。
4車線化は、災害時の迂回、緊急輸送道路としての実効性を高めるための有効な手段であると考えます。
今申し上げましたように、通行の安全確保、地域経済の発展、災害対応力の強化、加えて、和歌山県が発展を続け、人口減少に歯止めをかけるためにも、早く京奈和自動車道の4車線化を実現しなければならないと考えます。
私は、常々道路のことを命の道ということで発言させていただくことが多いんですけども、道が整備されるということは、本当に企業の出店あるいは撤退、それから、いろんな本当に命に関わるようなことが起こったときに、早く病院とかいろんなところへ行けるかというようなこととか、いろんな教育、文化、いろんなことでの発展性のあることに道路が大きく影響していると。あるいは、衰退することにも道路というのは他府県との競争で大きく関係があるから、大変、命の道とまで私は考えております。
一方で、4車線化には非常に大きな予算が必要であることは承知しています。その4車線化を進めるためには、まずは用地取得に巨額な費用を要することになりますが、国は既に4車線化するための用地を取得していると聞いております。
県土整備部長にお伺いします。
和歌山県内における4車線化のための用地取得状況についてお聞かせください。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
県土整備部長小浪尊宏君。
〔小浪尊宏君、登壇〕
○県土整備部長(小浪尊宏君) 京奈和自動車道は、完成4車線の事業計画であり、4車線に必要となる事業用地が順次取得されており、早期に整備効果が発現できるよう2車線部分の整備が行われ、暫定2車線で供用されております。
議員御質問の4車線化のための用地取得状況については、事業実施期間中に県と関係市町も協力して、奈良県との県境から和歌山ジャンクションまでの区間について、事業主体である国が全て取得してきたところです。
○議長(岩田弘彦君) 井出益弘君。
〔井出益弘君、登壇〕
○井出益弘君 ただいま県土整備部長から、4車線化に必要な用地は全部購入済みであると確認させていただいて、私は、何か聞いてはいたのですが、本当に4車線分全部購入できているかなあというふうな心配もありまして、今日は確認しました。議場でこういうことを聞いたのが初めてで、大変、ここまで来ると、あとは事業を着手してもらうということについての、いかに努力してというようなことで、今度新たに宮﨑知事になっていただいて、最初からこの4車線化について、できるだけ皆さん、関係部局と共に、そして我々県議会も一緒になって、早くお願いをしたいと思いまして質問させていただいております。
京奈和自動車道4車線化に向けた県の考え方について質問をさしていただきます。
ただいま県土整備部長からお聞きしたとおり、県内、京奈和自動車道は現在全ての区間が無料でありますとともに、4車線化の話をする上で避けて通ることができないのが、4車線化とともに有料となる可能性があるということであります。これは、私も、国のほうにいろんな要望で、この4車線化の要望とか、あるいは道路財源確保を求める都道府県議会議員の会というのは、僕もそれの発起人になっておりまして、毎年何回か行かせてもらうんですけど、行くたんびに、京奈和の工事着手、まだみたいやなと。私も早くやってほしいんですよと言って帰ってくるんですけど。書類も出したりもしていますけども。
やはり財源ということが、この頃、いつも何のことでも入ってくるので、これについて、やはり有料となる可能性があるということも我々も考えないとだめだし、「せやからというて有料やったら、無料ということでずっと来たんやから、無料でなかったら、もうして要らん」というような、無料でやってくれるのを待つんだというのも、なかなか日本中の一番最後に工事着手、それでも無料と言ってたら、とうとう着手されない県になってしまうんじゃないかなと。だけど、この京奈和というのは、大変長い距離を無料にということで、また、工事についても4車線ということになると大変だとは思うんですけど。
地域住民をはじめとする県民や沿線の民間業者にとっても、京奈和自動車道が無料であることはありがたい話であり、私も無料であることにこしたことないと考えますが、地域経済に多大なる効果をもたらし、安全に安心して通行のできる命の道を確保するため、また、将来の維持管理費用を確保するためにも、有料化を視野に入れ、早期に4車線化の整備に向け検討する必要があるのではないでしょうか。
これは、非常に私も議論に議論、あるいは東京のほうへ行って国交省のほうにもこういう相談に行ったり、そういう会議のときにも発言もさせていただいているんですけど、最初は、多分知事も国の財源とかいろんなことを考えながら、これ答弁していただくことになるので難しいかと思いますけど、やはり和歌山県民の一番トップリーダーの知事でありますので、ちょっと国にきついなあという答弁になる。だけど、それは国に対して要望としてやっぱり強く早期の4車線化を目指してほしいというようなことを答弁していただけたらと思いまして、知事に御質問させていただきます。
○議長(岩田弘彦君) 知事宮﨑 泉君。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 井出議員の質問にお答えをいたします。
関西大環状道路を形成する京奈和自動車道は、京都府、奈良県、和歌山県を結ぶ高規格道路でありまして、関西の都市圏を拡大し、経済の活性化を図る大変重要な道路であります。
現在、奈良県の未開通区間約17キロメートルで事業が進められておりまして、昨日、3月8日に、大和御所道路の橿原高田インターチェンジにおいて大阪方面接続ランプが開通したところであります。
県内においては、平成29年に暫定2車線で全線が開通いたしました。平均旅行速度が向上し、交通事故が減少するなど、大きな効果がありました。また、沿線に企業立地が進み、観光客も増加するなど、地域全体に効果が広がっています。
国では、高速道路の暫定2車線区間の4車線化について、まずは有料区間において優先整備区間を選定し、順次事業化しています。
議員御質問の京奈和自動車道の4車線化につきましては、現時点では国の優先整備区間には選定されておりませんが、今後、整備効果や交通需要、地域の声などを踏まえた上で、利用者負担の必要性の観点も含めて検討していくことが重要であると考えております。
和歌山市長が会長を務める和歌山県京奈和自動車道建設促進協議会がございますが、かねてより、4車線化の早期実現を国に要望しております。
県といたしましては、協議会や地元等の意見を尊重いたしまして、交通の状況を注視した上で国に働きかけてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 井出益弘君。
〔井出益弘君、登壇〕
○井出益弘君 知事から御答弁いただきまして、なかなか私もどういう答弁をしていただくのか、この間、金曜日からずっと土日、非常に晩に寝つきが悪かったり、また、大丈夫やろうなあ、変な答弁ではないやろなあと思いながら過ごしてきたんですけど、なかなか、確かに私も知事の立場であれば、いっぱい前向きな早くやってほしいということは十分伝わってきたんで、私らも県議会としても、あるいは議員連盟としても前向きに今の方向を確認させていただいた上で、しっかり4車線化の工事に早く着手できるように、用地はもう全部買ってあるんだからということで、しっかりまた運動、要望して、大変早くできたと。
私も、なかなか県議会の任期、あと1年ですので、なかなか本当に取り組んで完成しないままで、2車線で事故が多い道だけじゃなくて、4車線化の工事がいよいよできそうだということになって、だんだん年も寄っていくので、そういうことも含めたら頑張って、私、あと1年間、議連の皆さんと一緒にそういう行動をしたいと思っております。県当局も、どうぞよろしくお願いいたします。
では、次に、2番目の項目の射撃場の建設についてであります。
狩猟者の確保・育成のために、施設、クレー射撃ですけど、クレー射撃施設の必要性についてお伺いいたします。
この射撃場の建設というのは、私も本当に強い思いがあって、仁坂知事のときも何度となくこの場で質問しましたし、岸本前知事、そして宮﨑知事も、関係者皆さんからも意見を聞き、努力されていると思います。
もう過去の話になりますが、私は、紀の国わかやま国体までにぜひとも県内に射撃場を建設したいと考えていました。そのため、2年間、農林水産委員会の委員となり、何とか農林水産省の予算で有害鳥獣対策の関連施設建設ということで予算をつけてもらえないかと取り組みました。そして、建設した施設をクレー射撃競技としても使えるように、国体での利用に堪えることができる施設にしたいと私は何度も申し上げてきました。
当時、麻生太郎先生が日本クレー射撃協会の会長であり、私も理事を務めていた関係から、麻生先生に和歌山に射撃場建設の努力を強く要望されていました。それは、近畿2府4県に国体で使用できる射撃場がないのだから、ぜひ近畿で1か所、和歌山に造ったらどうかということであります。麻生先生から、国体前ということがあって、よい機会でもあるので、良いものを造ってほしいと指導していただき、私もその期待に応えるつもりで全力で取り組み、農林水産省生産局有害鳥獣対策室にて、史上初めての射撃場建設予算をつけていただきました。しかし、結局、建設できませんでした。
これまで、建設場所については、京奈和自動車道や第二阪和国道からアクセスしやすい和歌山市周辺や紀北筋が最適であると主張してきました。これらの場所であれば、近畿2府4県からも多くの利用者が来てくれるし、そうなると、運営上、採算の面も考えても非常によいことではないかということを以前から言ってきました。建設後、運営が黒字であることは、建設条件上、重要なことであります。黒字運営にするためには、建設場所が極めて重要で、射撃研修や射撃競技大会に参加しやすい場所であることが絶対条件であると考えます。
また、近年、狩猟者の高齢化が進み、狩猟者が減少しています。有害鳥獣による被害は減少しているようですが、皆さん御存じのとおり、全国で熊による多くの被害が発生し、対応に追われました。私は、被害を防止、抑制するためには、狩猟者の確保・育成することが喫緊の課題であると思います。
また、猟銃使用に伴う事故の多くは、基本操作の怠りや射撃技能の低下が原因であり、狩猟中の事故もなくすために、安全講習をはじめ、射撃技能の向上を図ることも重要であります。
射撃場は、スポーツ振興としても必要、重要であります。クレー射撃の競技利用と猟友会による駆除・実技訓練は、同じ施設を使用することができます。
次に、運営については、指定管理者制度など、専門的な団体に管理を委託することも含めて検討すべきです。県外の事例として、熊本県にある熊本県総合射撃場は非常に良好な射撃場です。スポーツ振興の一環として、外部の専門業者に管理を委ねており、利用促進と収益確保に成功しています。わかやま国体を行った神奈川県の伊勢原射撃場も運営に成功している施設です。和歌山県においても、猟友会やクレー射撃協会が共同で関わる形、あるいは自治体が適切な指定管理者を選定する形で、利用率を上げて黒字運営ができるように努力、検討する必要があると考えます。
一方で、銃に否定的な意見を持つ人や、おりやわなによる捕獲で十分だという意見もあります。猟銃を使わない方法を主張する声もあります。
しかし、おりやわなだけでは大型の獣を安全にかつ確実に処理することは難しく、暴れている獣に対しては、最終的に仕留めるための適切な射撃技術が必要となります。具体的には、おりやわなにかかった大型の獣を安全にとどめを刺す射止めなどの技術が必要で、ナイフややりで突くといった方法は危険が伴います。
そうした現場の実態を踏まえれば、猟銃の適切な使用と訓練を行える施設は鳥獣害対策のためには欠かせません。近年は、射止めの前に、電気で感電させた後で射止めるという方法も使われております。
今までの話を踏まえ、まず、狩猟者の確保・育成のための施設が必要であると考えているがどうか、農林水産部長にお伺いします。
○議長(岩田弘彦君) 農林水産部長川尾尚史君。
〔川尾尚史君、登壇〕
○農林水産部長(川尾尚史君) 野生鳥獣による県内の農作物被害額は、令和6年度で約2億4700万円であり、被害額は減少傾向であるものの、依然として厳しい状況にあります。
被害軽減のために重要な対策である有害捕獲の状況を見ますと、平成26年のイノシシ、鹿、猿の捕獲数の合計は年間約1万5000頭でありましたが、令和6年には約2万6000頭と、この10年間で顕著に増加しております。
このうち約7割は、わな猟によるものですが、イノシシなどの危険鳥獣の止め刺しや、警戒心の強い大型獣の捕獲には銃が有効であることから、有害捕獲の取組に当たっては銃猟者の協力が必要不可欠です。
一方で、令和6年度の第一種銃猟免許所持者は1366名で、10年前の平成26年度と比較すると24%減少し、また、年齢構成を見ると70歳以上の方が35%を占め、今後さらなる減少が見込まれます。
こうしたことから、銃猟者の確保・育成は重要な課題であり、捕獲技術の向上や事故防止の観点から、射撃訓練施設は必要であると考えております。
○議長(岩田弘彦君) 井出益弘君。
〔井出益弘君、登壇〕
○井出益弘君 農林水産部長から、今、いろんなこと、詳しい資料もお話もしていただきました。本当に必要であるという、しっかりした御答弁いただいて、ありがとうございます。
次に、スポーツ振興のためのクレー射撃場の必要性について議論させていただきます。
先ほど申し上げたのが、猟友会が使う設備とクレー射撃協会が使う設備は全く同じでありますので、近畿2府4県の中で和歌山に施設を造れば、クレー射撃の競技大会で土日祝日が埋まり、かなりの人数が来る、集客になります。これは、運営上、がっぽがっぽと金が入ってくると。
それから、各種大会のほか、免許取得、更新、技術講習などがありますが、施設の使用回数は、狩猟射撃よりもクレー射撃のほうが圧倒的に多いのです。
日本クレー射撃協会は、年間計画として、全都道府県を対象に日本クレー射撃協会本部公式大会を各都道府県に割り当てておりまして、おのおのの射撃場でやっています。やはりスポーツにも使ってもらい、トップアスリートを発掘して、オリンピックなどの国際大会でも活躍するような選手を育成していく必要があると思います。
ちょっとここで、昔というか以前の質問のときは詳しく言ってなかったのですけども、クレー射撃と猟友会と一緒に使ったら黒字化するというのは何でというのを後で聞かれたことあるんですけど、まず、日本クレー射撃協会の本部公式というのは47都道府県のそれぞれの県が順番で、そしてまた、関西では近畿2府4県の県が順番で、大体関西のどこか、関西は射撃場いっぱいだったら岡山とかそういう遠くの射撃場で、和歌山クレー射撃大会本部公式といって、あるいは、同じように日本クレー射撃協会本部公式大阪大会とかそういうような名前でずうっとやるもんですから、2府4県でも年間の、今、大阪の新家というところの射撃場が一番使っているんですけど、そこがずっと土日祭日、そして猟友会の大会も入ってくるから、ずっと満タン状態。そして、そういうことですから、近畿2府4県も使ってくれる場所でなかったら、それ、そこでやってくれないんで、猟友会と一部の県だけでは大変赤字になります。
そういうこともあって、和歌山県に造ったら非常に選手の育成にも、和歌山県であれば、和歌山県でやる本部公式のときに関西2府4県はもちろん来るけど、本部公式という名前は全国どこからでも参加できるんですよ。和歌山とか大阪とかがやるけども、本部公式という名前がついたらね。そして、ちょっとそれにも本部から助成金が出ているんですよ。ですから、そういう場所に造れば、非常に選手の育成にもなると。そういう場所をやっぱり和歌山で1個造ったら、2府4県で、今、国体のできるところはないというので、ということで何回も言わせてもらうんですけど、この部分がちょっと、私、以前、説明が足らなかったと思うので。
そこで、企画部長にお伺いします。
スポーツの振興を推進するための施設としてクレー射撃場の必要性についても、今の私の質問兼ちょっとフォローさしてもらった意見等も踏まえて、企画部長に必要性についてはどのように考えるかというのを御質問させていただきます。
○議長(岩田弘彦君) 企画部長北村 香君。
〔北村 香君、登壇〕
○企画部長(北村 香君) 県としては、スポーツの振興は大変重要と考えております。クレー射撃場は、クレー射撃競技の競技力向上を図る上で必要な施設と考えています。
現在、県内のクレー射撃競技者は26名であり、ふだんの練習場所としては、主に泉南市にある大阪総合射撃場を利用されています。
仮に、鳥獣害対策として射撃訓練施設の建設を考える場合は、クレー射撃競技にも活用できる可能性はありますが、様々な条件等を比較しながら検討することが必要かと考えております。
○議長(岩田弘彦君) 井出益弘君。
〔井出益弘君、登壇〕
○井出益弘君 企画部長から、必要性については必要があるという答弁をいただきました。ちょっと、だけど、何かいろいろな観点から考えてというところを聞いていたら、ちょっと含みがあるかなと。スポーツとしては、確かに、あったら本当に技術が向上すると思うし、そういう御答弁いただけたんで、ありがとうございました。
そこで、猟銃等所持者の射撃技術向上のための施設としての必要性について、今回は警察本部長にお聞きしたいんですけど、最近、県内で狩猟中の死亡事故は発生していませんが、大半の事故は、基本的な操作を誤ったものによるものや十分な安全確認をしないでの発砲等、不注意によるものがほとんどであります。やはり射撃場は安全を確保する研修をする上でも最も必要であると私は考えます。
これは、練習するといっても山で練習とはいかないわけですよ。全部、射撃場でしか練習できないので。ですから、そういうこともぜひ私は必要だと思ってずっと言い続けているんですけど。
猟銃所持者の射撃技能向上のための施設の必要性について警察本部長はどのようにお考えか、お伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 警察本部長野本靖之君。
〔野本靖之君、登壇〕
○警察本部長(野本靖之君) 銃砲刀剣類所持等取締法においては、猟銃等の所持許可者に対して、更新時における技能講習の義務化、さらには、狩猟期ごとに射撃練習を行う努力義務を規定しております。
このため、政令基準に適合する各都道府県公安委員会指定の射撃場で、基本的な銃の取扱いや点検、射撃姿勢、動作などの技能講習を行っているところであります。
県内では、田辺市の民間射撃場で散弾銃の技能講習を行っていますが、同所はライフル銃の教習射撃場としての指定を受けておりません。よって、ライフル銃の所持許可者は、大阪府泉南市にある民間射撃場にて、更新時における技能講習を受けることとなります。
県警察としましては、猟銃等の所持許可者の射撃技能向上や事故防止のため、射撃場において、法に定められている技能講習を継続的に行うことが必要であると考えております。
○議長(岩田弘彦君) 井出益弘君。
〔井出益弘君、登壇〕
○井出益弘君 ただいま警察本部長から御答弁をいただきました。それから、ちょうどライフル射撃場のあれはないというのも教えていただきまして、確かに、今、和歌山県の猟友会の会長はじめ皆さんも、クレー射撃場を造るときにライフル射撃場もちょっと併設してほしいと。それも何メーターか何百メーターかそういうものになるんですけど、それを止まっているやつを前の標的の丸の中心を狙って撃つもんで、クレーのように飛んでいるやつとかを撃つ練習とまた違うんですけど、だけど、それも非常に大事なもんです。止まっているやつを一発で射止めるとかというときには、やっぱりライフル射撃で何百メーターとか100メーター、200メーター、300メーター向こうのやつを射止めるんですから、それも練習せんとあかんので、それもまた要望書にお願いするようになるかと思うんですけど、取りあえず、そういうことを前向きな必要であるという御答弁いただきましたので、ありがとうございました。
では、最後に、宮﨑知事に射撃場建設に向けた県の考え方について、今までなかなか、2回予算つけてもらってというか2回ほど場所決まってというやつが何かうまく、反対が多かったりとか、あるいはいろんな予算の関係とかで、予算が高騰してとかいろんなことで、ほかにも理由があったのか分からないけど、とにかくできなかったので、私も、今度こそできるよといって、できないんで、県議会議員もあんまりうそ言ったってみたいになったら嫌なので。これは僕は、必要性についてはずっと35年か40年前のときから、そういうことで全然変わっていないんですけど、ぜひ知事にもう一つ、この射撃場について、有害鳥獣もいる、いろんなこと、あるいはアスリートの選手の育成とかもある。それだけど、それはちょっと付随したものだけど、有害鳥獣対策としても射撃場。その射撃場というのは、農水省の予算がつくのは、ジビエとか撃ったものをできるだけ食べられる、あるいは撃ちに行くのも肉として売れるというようないろんな中でしているものですから、非常にそういうことが進んでいる県は取りに皆行きます。そして、それも血抜きとかいろんなことをすぐやって、大変おいしい肉としてできているんで、射撃場、そういうものも予算は農水省から下りるんで、ぜひ前向きに知事に御答弁いただけたらと思います。
以上。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 射撃場の建設に向けた県の姿勢ということでお答えをいたします。
射撃場の必要性につきましては、先ほど担当部長及び警察本部長のほうから答弁したとおりでございます。
新たな施設の建設については、さきの12月定例会でも答弁させていただいたとおり、県の方針は一貫して三つの条件、つまり、事業費が適正かどうか、財政的に健全な運営ができるかどうか、市町村の積極的な協力と住民理解が得られるかどうかで判断をしたいと考えております。
引き続き、事業効果、コスト、クレー射撃場を共用した場合など、様々な条件を総合的に検討してまいります。
○議長(岩田弘彦君) いいですか。(「以上」と呼ぶ者あり)(拍手)
○議長(岩田弘彦君) 以上で、井出益弘君の質問が終了いたしました。
お諮りいたします。質疑及び一般質問を終結することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(岩田弘彦君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
次に日程第3、議案等の付託を議題といたします。
お諮りいたします。配付しております議案付託表のとおり、議案第1号から議案第17号までは、予算特別委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(岩田弘彦君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
次に、配付しております議案付託表のとおり、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号を所管の常任委員会に付託いたします。
お諮りいたします。3月10日から13日までは委員会審査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(岩田弘彦君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
次会は、3月16日定刻より会議を開きます。
本日は、これをもって散会いたします。
午後2時19分散会

