令和8年2月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(全文)


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令和8年2月 和歌山県議会定例会会議録 第5号

 

議事日程 第5号
 令和8年3月5日(木曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号(質疑)
 第2 一般質問
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会議に付した事件
 第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号(質疑)
 第2 一般質問
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出席議員(39人)
 1番 高田英亮
 2番 上山寿示
 3番 佐藤武治
 4番 鈴木德久
 5番 森 礼子
 6番 濱口太史
 7番 井出益弘
 8番 尾崎要二
 9番 玄素彰人
 10番 山家敏宏
 11番 鈴木太雄
 12番 岩田弘彦
 13番 吉井和視
 14番 中村裕一
 15番 北山慎一
 16番 坂本佳隆
 18番 堀 龍雄
 19番 新島 雄
 20番 山下直也
 21番 三栖拓也
 22番 川畑哲哉
 23番 秋月史成
 24番 谷口和樹
 25番 山田正彦
 26番 坂本 登
 27番 岩永淳志
 28番 小川浩樹
 29番 中尾友紀
 30番 岩井弘次
 31番 藤本眞利子
 32番 浦口高典
 33番 尾﨑太郎
 34番 藤山将材
 37番 中西 徹
 38番 林 隆一
 39番 片桐章浩
 40番 奥村規子
 41番 谷 洋一
 42番 長坂隆司
欠席議員(なし)
〔備考〕
 17番 欠員
 35番 欠員
 36番 欠員
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説明のため出席した者
 知事         宮﨑 泉
 副知事        友井泰範
 知事室長       北廣理人
 総務部長       山本祥生
 危機管理部長     中村吉良
 企画部長       北村 香
 地域振興部長     赤坂武彦
 環境生活部長     湯川 学
 共生社会推進部長   島本由美
 福祉保健部長     𠮷野裕也
 商工労働部長     中場 毅
 農林水産部長     川尾尚史
 県土整備部長     小浪尊宏
 会計管理者      高橋博之
 教育長        今西宏行
 公安委員会委員長   竹山早穗
 警察本部長      野本靖之
 人事委員会委員長   平田健正
 代表監査委員     田嶋久嗣
 選挙管理委員会委員長 和歌哲也
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       中嶋 宏
 次長         橋爪正樹
 議事課長       岩井紀生
 議事課副課長     田中 匠
 議事課議事班長    川原清晃
 議事課主査      川崎競平
 議事課副主査     西 智生
 議事課副主査     林 貞男
 総務課長       榊 建二
 政策調査課長     岩谷隆哉
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  午前10時0分開議
○議長(岩田弘彦君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号を一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、併せて日程第2、一般質問を行います。
 14番中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕(拍手)
○中村裕一君 おはようございます。
 質問の機会をいただきました。ありがとうございます。
 私が当選をしましたのは、1989年でございます。その年は、ベルリンの壁が崩壊して、ソ連だとか東欧の国々が、共産社会主義政権が崩壊をしていった。東西冷戦が終わったので世界が平和になると思っておりましたが、今、世界中で20~30ぐらいのところで、国や地域で戦争、紛争が行われております。
 経済もすごくよかったんですが、バブルがはじけて、その後長らく低迷をいたしました。今日、随分よくなってきましたけども、日本の国のGDPは中国に抜かれ、ドイツに抜かれ、今度またインドに抜かれるというふうに言われております。
 技術は進歩いたしました。平均寿命も延びました。インターネット、AIが出てきて大変便利ですけども、今は情報があふれて情報混乱社会になっているわけでございます。
 我が県も人口減少と南海地震という二つの危機に直面をいたしておりまして、私はその克服が使命だというふうに思っておりますけども、日々の政治活動、そしてまた、一般質問もそういう視点でやらせていただいておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
 まず、本県のGXについてで、第1問といたしまして、関電の御坊火力についてお尋ねします。
 昨年9月、関西電力から御坊火力発電所1、2号機の廃止が発表されました。残る3号機についても廃止を含め検討するとの報道があります。
 御坊火力発電所は、税収や雇用、協力企業への発注など、地域経済に大きな貢献をしてきました。廃止となれば、県、市の税収減少のみならず、地域経済の縮小につながりかねません。
 一方で、御坊火力発電所は港湾機能を有する人工島に立地し、大型貯蔵タンク、発電設備、基幹送電線網など、エネルギー拠点としてのインフラが既に整備されています。
 現在、エネルギー安全保障の強化、電源の分散化、水素・アンモニア混焼などの次世代技術導入が国レベルで進められている中、既存のインフラを活用した転用・高度化の可能性が検討できないものかと考えますが、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 知事宮﨑 泉君。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 本県のGXについての中村議員からの御質問でございます。一連の質問でございますので、まず、関電御坊火力の廃止につきましての御質問でございます。
 御坊発電所につきましては、議員御説明のとおり、関西電力から昨年9月に1、2号機の廃止方針が公表され、10月末には2号機が廃止されたところであります。
 このたびの廃止は、設備高経年化や事業環境変化を総合的に勘案した判断と伺っています。電力市場や社会情勢の変化に対応してどのような設備構成とするかについては、基本的に民間企業である関西電力の経営判断を尊重すべきものと考えています。
 他方、県として、設備廃止による雇用を含めた地域経済への影響に関する懸念や今後の地域活性化に向けた検討要望を伝えてきたところであります。
 引き続き、関西電力に対し、地域の活性化に向けて知恵を出し、具体的な取組を共に進めていただけるよう要望してまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 どうぞよろしくお願いします。
 次に移ります。
 次は、再生可能エネルギーについて。
 経済産業省では、GX2040ビジョンを掲げ、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を目指しています。DX掛けるGXを軸に、脱炭素電源と新産業用地整備を進め、地方創生へと結びつける戦略です。
 本県では、コスモパークへのグーグル進出、御坊バイオマス発電所の稼働、臨海部・送電線周辺の立地余力など、電源立地のポテンシャルは極めて高く、特にAIの普及により電力需要は増加が予想され、関西需要地に隣接する戦略的な位置にあります。
 また、三菱商事が洋上風力から撤退した原因の一つは、主要部材の海外依存にあったと言われ、資機材の国産化や関連技術開発は経済安保上の重要課題であります。
 ぜひ本県も電源開発や関連技術の開発・誘致に取り組むべきと思いますが、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 再生可能エネルギーの開発・普及についてでございますが、再生可能エネルギーについて、その導入は企業立地・産業集積にも資するものであります。昨年3月に一部改訂した第5次和歌山県環境基本計画では、地域の環境と調和した再生可能エネルギーの導入を推進することとしています。
 特に、良好な風況を活用する洋上風力発電は重要な選択肢であると考えています。引き続き、御関係の方々の声を丁寧に伺いながら、着実に検討を進めてまいります。
 また、関連技術につきましても、御指摘のとおり、洋上風力発電設備の製造段階で企業誘致や県内企業の参入も考えられます。
 脱炭素先進県の実現を目指し、引き続き、再生可能エネルギーの導入等に取り組んでまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 ありがとうございます。
 洋上風力以外にも、例えば海流発電、それから和歌山県、たくさん雨が降って川がたくさんありますから、小水力というのもできるんじゃないかと思います。私は、誰かがどこかで、和歌山でやってくれることを待つだけではなくて、積極的に打って出るべきだというふうに思っています。
 次に参ります。
 県庁のカーボンニュートラルについてでございます。
 世界中でカーボンニュートラルが推進されており、県も産業政策を示し、県民に推奨しておりますけれども、自らがエネルギー消費、公共投資の主体として、県行政自身の業務について、カーボンニュートラルの取組はどうなっているのでしょうか。
 例えば、庁舎、公共施設では、県有施設に太陽光発電設備を設置するとともに、公用車のEV化を進めていると聞きますが、今後どう取り組んでいくのか、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 県庁のカーボンニュートラルについての御質問でございます。
 2050年カーボンニュートラルの実現に向け、県庁自らが先頭に立って温室効果ガスの排出削減に取り組むことが重要であると認識をしております。
 これまでも、電気や重油等のエネルギー使用量の削減を図るとともに、議員御発言のとおり、県有施設への太陽光発電設備の導入や公用車の電動化に取り組んでまいりました。
 また、県発注工事においても、認定リサイクル製品や紀州材の積極的な活用など、環境負荷の少ない資材の調達により、温室効果ガスの削減に取り組んでいます。
 これらに加えて、県庁舎において、再生可能エネルギー由来の電力やLED照明の導入を進めるとともに、公共施設を新設する際には、省エネ性能に極めて優れた建物となるよう検討を進めてまいります。
 このように、県庁自らがカーボンニュートラルの実現に向けた取組を着実に進めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 お答えいただきました。
 県庁が直接やれることというのは、実は知事、いっぱいあるんですよ。今お答えいただきましたけども、100あるうちの1とは言いませんけども、たくさんあるので、できることなら計画をつくって、どういう手順でやっていくかというようなことをお示しいただいてやるのがいいんではないかというふうに意見として申し上げておきます。
 次に移ります。
 企業の森林所有でございます。
 本県は企業の森制度を長年推進し、森林整備への企業参画を進めてきました。努力を大いに評価したいと思います。
 しかし、現在、森林の所有自体が困難となり、外国資本による土地取得が課題となっています。
 これまで本県の森林所有は、その時代の富裕者が継承してきた歴史、和歌山に山持ちという人がたくさんおられました。そういう人が今もうどんどん消えてきております。
 そこで、その歴史を見れば、今後は現在の富裕者である上場会社に持ってもらえばいいんじゃないか。上場会社は今3945社もありますし、その内部留保金というのは600兆円と言われて、いつも税源の候補に上がってきます。ぜひそういう人に持ってもらえばいいんじゃないかと私は思いますけども、森林クレジットの促進とともに、企業の森林所有を進められないものか、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 企業の森林所有についてでございますが、和歌山県では、企業の環境保全に対する意識の高まりを背景に、平成14年から企業の森事業に取り組みまして、これまで104の企業や団体と協定を締結し、植栽などの森林環境保全活動を推進してきました。
 また、所有者による手入れが困難な森林は森林環境譲与税を活用し、市町村で森林整備が進められており、その面積は、県全体で約4300ヘクタールとなっています。
 これらの取組に加え、人工林の広葉樹林化や県民参加の森づくりなどの推進により、森林の有する多面的機能の維持増進に取り組んでいるところです。
 一方で、議員御指摘のとおり、相続の問題などにより森林を手放したいという声も聞かれます。企業による森林所有はこうした悩みを持った方々への方策の一つであると思料いたします。
 しかしながら、企業が外国資本であった場合、もしくは外国資本に買い取られたといった場合には、土地所有の問題や企業が森林を所有するメリットがあるかどうかの問題もありますし、課題も多くあるというふうに認識をしております。
 県におきましても、企業の森事業に参画する企業に対してでありますが、例えば森林の所有などの永続的な管理についての意向確認を行った経緯がございます。しかしながら、あまり前向きな回答は得られていない、そういう状況でありました。
 こうしたことから、本県としては、県土の約8割を占める豊かな森林を宝の山にするため、まずは林道を整備し、「木を伐って、使って、植えて、育てる」という循環型林業を推進するということが一番重要なことだと考えております。さらに脱炭素先進県を目指し、森林クレジットの創出に積極的に取り組んでまいりたいと思います。そういったことなどによりまして、森林資源の価値の向上というのを図ってまいりたい、このように考えております。
 同時に、議員御提案の企業の森林所有につきましては、国の動きや社会情勢の変化というのを注視してまいりたいと思っております。また、森林所有者の方々の声というのが非常に大事であると思っておりますので、彼らの声を聞きながら林業の振興を図ってまいりたい、そのように考えております。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 森林所有者がいなくなって、山仕事をする人がいなくなって、役所と森林組合が残るという、山村に人が残らない、そんなことにならないようによろしくお願いしたいと思います。経済的価値だけではなくて、森林そのものを所有することがステータスになるような、そういう政策、難しいと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
 次に参ります。
 エタノールガソリンの普及についてでございます。
 エタノールというのは、お酒で飲む、お酒に入っているアルコールと同じなわけですけども、本県から移民が多く行っておりますブラジルでは、サトウキビ由来のエタノールが広く普及して、自動車燃料としてエタノールを30%もガソリンに混合したE30の使用を進めています。その効果は、バイオディーゼル燃料15%化と合わせて300万トンのCO2削減、2600億円の投資と5万人の雇用を生み、ガソリン小売価格が5円も安くなると言われています。
 我が国もアメリカからエタノールを輸入し、既に私たちが消費するガソリンにも僅かですが混入されております。県内でもエタノールを3%混合したガソリンE3は販売されていて、石油店によると、消費者がE3を選択する理由は安価なことと地球環境で、比率はほぼ同数とのことでした。
 ところで、E3ガソリンがガソリンより安いとは不思議ですが、それは現在のところ、エタノールはガソリン税の対象になっていないからとのことであります。
 国では、ガソリンへのバイオエタノール導入拡大を第7次エネルギー基本計画に位置づけ、2040年度から最大濃度20%の低炭素ガソリンを供給できるよう準備を進めています。本県としては今後どう取り組むのか、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) ガソリンへのバイオエタノール導入については、拡大する方針が国の第7次エネルギー基本計画で示されています。国の審議会では、2028年度を目途に沖縄本島でE10相当の先行導入を行いまして、本格導入に向けた課題の洗い出しを行っているということが議論されています。
 和歌山県としては、引き続き、国の課題整理の動向や社会情勢を注視してまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 注視するだけではなくて、ぜひやれるところからやっていただきたいと思うんです。さっき県庁自身の取組をお聞きしました。カーボンニュートラル、例えば公用車にE3を使うということはできるわけです。ただ、和歌山市には置いていないようですけども、やれるところからぜひやっていただきたいとお願いしておきます。
 次に参ります。
 ガソリン満タン運動です。
 災害時の燃料確保は防災上の重要課題ですが、公的備蓄には限界があります。そこで、県民一人一人が備蓄してはどうか。すなわち、車の燃料タンクを半分以下にしないこと、そして、灯油を1缶余分に備蓄すること、そんな分散型備蓄を全国石油商業組合連合会が提唱しています。既に北海道や東北、北陸など豪雪地帯の道県で実践されています。
 南海トラフが起きる本県においても、満タン&灯油プラス1缶運動を県民運動として展開できないものか、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 満タン&灯油プラス1缶運動についてでございますが、議員御発言の全国石油商業組合連合会と都道府県石油組合が呼びかけている満タン&灯油プラス1缶運動については、災害時に備え、平時から家庭や企業などの自衛的な燃料備蓄を行うことを推奨した取組であると認識しております。
 南海トラフ地震などの大規模災害発生の初期段階では、消防車両をはじめとした災害時優先車両への給油というのが優先されまして、住民の燃料を確保することが困難になるということが想定されます。
 県といたしましても、水や食料などと同様に燃料備蓄も重要と考えていることから、県ホームページに満タン&灯油プラス1缶運動を掲載するとともに、啓発用のパンフレットや出前講座の内容に、災害に備えた燃料備蓄の必要性を盛り込んでいきたいと思います。
 あわせて、和歌山県石油商業組合とも連携し、県民の皆様にその周知を図ってまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 次、参ります。
 人材育成について。
 その1として、産業教育振興についてであります。
 県では新政策として、蓄電池、SAFなど成長産業分野で即戦力となる人材を育成するため、工業系高校において地域企業と連携した教育プログラムを実践するとしています。和歌山県総合計画にうたう成長産業への人材育成という方向性は評価しますが、具体的に何やるのか、教育長に伺います。
○議長(岩田弘彦君) 教育長今西宏行君。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 県内の工業系高校において、成長産業関連企業と連携しながら、新たな産業分野に関する知識と技能を学ぶことができる教育環境の整備を進めてまいります。
 具体的には、紀北工業高校及び和歌山工業高校で蓄電池の構造や製造工程、箕島高校でSAFを製造する工程や機械保全、田辺工業高校で超小型人工衛星模型の製作、運用シミュレーション等に関する教育プログラムを計画しています。
 さらに、将来的には、こうした教育プログラムの手法や成果を県内の他の学科や学校に広げてまいります。
 こうした成長産業人材の育成と併せて地域の産業を支える人材の確保も重要なことであると認識しています。それぞれの地域のニーズを踏まえ、商工労働部等とも連携しながら、地域産業で必要とされる知識や技能を身につけた人材育成にも努めていきたいと考えております。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 やっていただくことは大変ありがたいことでございますが、資料でお配りしております和歌山県の和歌山労働局のホームページに出ております求人倍率が2倍以上の職種でございます。
 1番は建築・土木技術者であります。私の知る限り、10年前とか20年前も5倍以上、やっぱり人が足りない。今、県庁も県土整備部で土木の人が募集しても来てくれないという、そんな状態にあるわけでございまして、今必要とされている職業はもう明らかなんです、この表にあるように。ぜひこれも、次にやるんじゃなくて、今すぐやっていただきたいというふうに思います。
 それから、将来の和歌山を背負って立つ人材育成、県では成長産業に応じて幾つかの仕事を言っていますけども、国では17分野でこれから力を入れていくと言っていますので、ぜひ間口を広げて取り組んでいただくことを、教育委員会と商工労働部じゃなくて、それぞれのところにも必要な人材があると思いますので、ばらばらにやるんじゃなくて、力を合わせてやっていただきたいと思います。
 次に行きます。
 2番目に、群馬県の例からでございます。
 1月に岩田議長、藤山議員と共に群馬県前橋駅前にできたデジタル人材養成施設tsukurunを視察してきました。
 tsukurunは、全国初のデジタル人材育成拠点で、放課後や週末に小中高生が無料で最先端機材やソフトを利用して、遊びながら創作技術を身につけることができます。有名クリエーターとの交流やコンテスト開催など多様な仕組みを通じて、やる気を起こしています。
 tsukurunは、県内県立高校に3か所、市町村に2か所のサテライトがあり、県内どこからでもアクセスできます。また、中高生には世界的IT教育プログラムTUMOを導入して、重層的に展開しています。
 群馬県は、自動車関連産業に依存してきた産業構造を転換するため、未来型産業誘致と既存産業高度化を目的に、tsukurunやTUMOによりクリエーティブの拠点化と始動人の育成を目指しています。
 始動人とは、エンジンを始動する始動と書きますけども、自ら考え、未踏領域に挑み、新しい価値を生み出す人材のことで、とりわけ3DCGを軸に、エンタメだけではなく、製造業、行政、医療など多分野で活躍できる人材を育てる構想です。tsukurunはそのスタートラインだそうです。
 群馬県には、本日打ち上がりますけども、カイロスを製造するIHIエアロスペースなど多様な産業集積があるにもかかわらず、産業政策と人材育成を一体設計して、既に次のステージへ動き出しています。
 本県にも同様の構想はあっても、新年度でようやく工業高校のプログラム開発というのでは、質、量、スピードとも負けていると感じます。ただし、今回の工業高校プログラムの策定に際し、商工の成長産業推進課と教育委員会の県立学校課が部局を超えて協議したと聞きました。
 そこで、これを好事例と捉え、人材育成に関して全庁的な協議組織を設けるとともに、未来のため、また、今必要な人材は何か、それをどういう手順で育成するかなど、直ちに議論実行してもらいたいと考えますが、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 地域で活躍する産業人材を育成していくことは大変重要であります。そのため、県議会12月定例会で議決をいただいた新総合計画においても、「人への投資を強化する」を政策の柱の一つに掲げ、今後5年間で行う実施計画の中で主要な施策をお示ししているところであります。
 具体的には、先ほど教育長が答弁させていただいた県立高等学校の特色化・魅力化の中で、職業系専門学科等の改革を進めるほか、各産業を所管する関連部局において、例えば医療や保育、農業などの人材育成・確保に資する様々な施策を展開する方針としています。
 一方で、今後人口減少により人手不足の一層の深刻化が見込まれる中、また、新総合計画で掲げる産業構造の転換を図っていく中において、地域の産業を担う貴重な人材をどのようにして育成し確保していくか。また、子供たちの目線で言えば、地域で活躍していくために必要な能力をどのように養っていくのか。議員御指摘のとおり、需要と供給の両方の面からその全体像について議論するということは非常に有意義であると考えます。
 中長期的な視点に立って部局横断の議論が効果的に進むよう、その枠組みを検討し、実行に移してまいりたいと思います。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 次に行きます。
 地域医療についてであります。
 2017年、当時の野尻孝子健康局長が厚労省の会議で報告した県地域医療構想の資料を見ました。2017年の少し前でありますけども、2014年の病床数1万2540床を、病床機能の見直しや在宅医療の充実などで、10年後の2025年に人口減少に応じた9506床に減ずるという戦略的な内容です。2025年は、昨年でしたが、御坊保健医療圏の議事録を見る限り実現は遠いように感じました。
 そこで、県地域医療計画の現状と今後の取組について、また、ベッド数は減少しても、県内どこでも必要な地域医療が実現されているのかについて、知事の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 地域医療構想の進捗につきましてお答えをいたしたいと思います。
 和歌山県では、地域医療構想を策定した2016年から、各医療圏の地域医療構想調整会議において、医療機関の役割や必要な病床数などについて協議を重ねるとともに、病床の機能転換に対する補助等の支援を行ってまいりました。
 これらの取組の結果、県全体で過剰な急性期病床を1500床減らし、不足する回復期病床を約1200床増やすなど、一定の進捗があったと認識をしております。一方で、医療機関の再編・統合は進んでおらず、圏域内での医療機能の重複の解消や、より効果的な医師の配置は今後も課題であると考えています。
 現在、救急、小児・周産期医療などの地域に必要な医療については、圏域を超えた医療機関との連携も含め、様々な施策を講じることで体制を維持してきている状況であります。
 しかし、コロナ後に顕在化した患者数の減少、人件費や物価の高騰による経営状況の悪化に加え、今後の人口減少と高齢化の進行に伴う医療需要の変化や医療従事者の不足など、医療を取り巻く環境はますます厳しくなることが想定されます。
 こうした中で、地域の医療提供体制を堅持していくためには、地域の中核を担う公立・公的病院において、再編・統合を視野に入れた病院間の機能分化と連携を一層進めることが必要であると考えます。
 そのため、県では、昨年度から地域の医療機関や関係市町村による連絡会議等を立ち上げまして、一部事務組合や地域医療連携推進法人の設立等といった連携の方策について議論を行っているところです。
 また、国では2040年を見据えた新たな地域医療構想において、手術等の急性期機能を拠点病院に集約することなどが議論されています。
 県としては、来年度からの新たな地域医療構想の策定過程において、国の方針や、これまでの本県の取組成果と課題を踏まえて議論を尽くし、県民が安心して適切な医療を受けられる効率的で質の高い体制の構築に向けて、再編・統合をはじめとする具体的な取組を進めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 よその医療圏へ行けということだけはなるべくないようにしていただきたいというふうにお願いしておきます。
 次、行きます。
 県立医大薬学部についてであります。
 県立医大に薬学部が設置されて6年目を迎えます。開学に当たり多くの示唆をいただいた岐阜薬大の勝野元学長から、薬学部のない県からの地域枠受入れの提案をいただきました。
 現在、薬学部の入学の3分の1は大阪府、できたときは半分と聞きましたけども、大阪から入学しており、大げさな言い方をすれば、大阪のための薬学部ではないか、そう思います。
 全国に薬学部がない県は14県もあります。今後、薬学部の新設が困難な中で、薬剤師不足に苦しむ地方の支援ができないものか。開設当時の県薬剤師会の調査では、沖縄県は地域枠の資金負担をしてでもやってほしいとの意向がありました。実際、私学の中には地域枠を設けているところもあります。
 また、国立和歌山高専からは、薬学部に編入させたいとの要望がありました。
 文科省は近年、医工連携、異分野融合型人材、多様な入学経路、高専からの大学への編入拡充を明確に打ち出しています。
 特に、和歌山県立医大が目指す一つの方向に創薬というのがあるんではないかというふうに思いますが、化学、材料科学、バイオ工学、データサイエンスの融合が不可欠であります。
 高専化学科出身は、むしろ創薬基盤の人材として強みを持つ可能性が高いと言えます。中学卒業から化学を志す中で、薬剤師を目指すことは自然なことであります。既に国立大学医学部でも編入学を実施しています。地域枠の見直しと編入学について福祉保健部長の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 福祉保健部長𠮷野裕也君。
  〔𠮷野裕也君、登壇〕
○福祉保健部長(𠮷野裕也君) まず、薬学部のない県に対する地域枠の設置につきまして、県としては設置する考えはなく、全国の高校を対象とした学校推薦型選抜を引き続き実施することで優秀な学生を幅広く確保し、県立医大薬学部をさらに魅力的な学部にしていきたいと考えています。
 次に、国立和歌山高専を指定校として、その卒業生が薬学部2年次に推薦編入する制度につきましては、平成30年2月定例会で議員から御提案をいただき、県立医大、和高専、県の3者で検討を行ってまいりました。
 その結果、編入するためには、薬学部1年次の必修科目と同等とみなせる科目を修得している必要がありますが、和高専側において、そのための体制を整備することが難しいことから、3者間において、指定校推薦編入制度の導入は困難であるとの共通認識となったところです。
 薬学部は募集定員100名に対し、これまで県内外から多くの出願があり、定員を充足できていることから、引き続き現状の入試制度で運用していきたいと考えています。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 薬学部の定員100人のうち、大阪の人がすごく多い。和歌山県で言えば、国立和歌山大学も半分ぐらいは大阪の人、県立医大薬学部じゃなくて医学部も大阪の人が多いと思います。私は、大阪府の人を排除する必要はないと思いますが、多過ぎるんじゃないかと思います。
 全国にやっぱり薬学部もないようなところがあれば、和歌山もうまくできましたけども、そういう人のために、大阪の人のことはほっとかないですけども、もっと困っている人たちのために、和歌山と同じような境遇の人のために分かち合おうという、そういう気持ちがないのかと思ったら、非常に残念です。
 それで、編入についても何か高専の努力が足りなかったからできなかったみたいなことを言われていますけども、そもそも県立医大薬学部というのはどんな教育、どういうところを目指しているんですか。学生が集まったらいいみたいな答弁がありましたけども、何を目指しているんですか。一度答えていただきたいと思います。
○議長(岩田弘彦君) 福祉保健部長。
  〔𠮷野裕也君、登壇〕
○福祉保健部長(𠮷野裕也君) ただいま再質問いただきました、どのあたりを県立医大は目指しているのかというあたりですけども、まずはカリキュラムの面で申し上げますと、ケア・マインド教育、薬学入門、生理学Ⅰなどの科目が必ず薬学部に入るときには、1年次として必須になります。
 その中でもケア・マインド教育というところに力を入れておりまして、医療人を志す者として、知識・技能の習得のみならず、病める人の視点で考えられる医療人の育成を目指すとともに、医学部や保健看護学部の学生とのグループワークにより、他職種間の相互理解を深め、いわゆるチーム医療の一員として協調的に職務を遂行できる薬剤師、それを目指しております。
 他の大学の状況は不明ですが、県立医大の当該科目につきましては、医療系3学部を持ち合わせる県立医大だからこそ実施できる特色ある授業であり、必須とすべき重要な科目というふうに位置づけております。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 私も薬学部をつくる運動はさせていただきました。そのもともとの発端というのは、県薬剤師会へ行ったときに、和歌山県は薬剤師が全国一高齢化している、さらに少ないという、そこから始まりました。
 いろいろ困難はありましたけども、当時の知事、県の皆さんの努力でできたわけでありまして、一番はやっぱり県民の役に立つというのが一番だと思います。和歌山は幸いできましたけども、薬学部がなくて困っている人たち、かつての和歌山と同じようなところの人がいるわけで、何でそんな人のために、いや、頑張ってやろうかというふうに思わないんですか。
 しかも、人材は、入学は、いろんなところから入ってきてもらうほうがいいと思いますし、100人のうち和歌山の人が、じゃ、多ければええんかというと、実は、適正な人数、今の30人ぐらいがいいと思います。もっと多なったら今度余ってくることもあり得る。
 だけど、その中で薬剤師を養成するだけではなくて、新薬を作るというところは、和歌山県立医大がぜひ目指すべきところではないかと思います。今、新薬というのは、もう巨大な資本がないと作れないというふうに言われておりますけども、だけど25%は大学で研究されているわけでございまして、薬学部の先生たちは、研究者の人がたくさん和歌山に来てくれているわけでありますから、私は和歌山県で新しい製薬会社みたいなものが生まれてくることを期待いたしております。
 この薬学部推進に大変努力をいただいた前の県薬剤師会の会長ですけども、3年ほど前に全国薬剤師大会があったときに御挨拶の中で、将来薬学部の卒業生の中からノーベル賞学者が出てくることを希望するという、なかなか難しいことですけども、だけど、薬学部がなかったらゼロですけども、大いに可能性があると思いますし、和歌山の発展していく方向の一つは、この薬学部を大切にして会社をつくっていくぐらいの方向性だと私は思っていますので、ぜひ広い視野で、それから、和歌山高専の責任じゃなくて、私は薬学部のほうにやる気がなかったと、医の心得の教育のようなことは、私は高専からその授業だけ受けに来させてあげることだってできると思うんです。大学コンソーシアムというのはそんなことができるというふうに聞いているんですけども、ぜひ研究していただきたいというふうに思います。
 次に行きます。
 次は、栄養教諭の仕事と配置についてでございます。
 来年度の喫食数が基準の1500人を下回り、御坊給食センターの栄養教諭が2人から1人になります。近く県立高校も入りますけども、それでも及びません。栄養教諭の職種は栄養管理業務という給食センターを運営するほかに食育授業や学校の指導、巡回、多岐にわたって仕事量が多いんです。
 特にセンター方式では学校数が多く、移動時間が発生するため、1人だと給食管理業務に時間が取られ、食育に割く時間が減少する傾向は全国的に報告されています。
 そもそも1人当たりの担当人数が1500人と大きい、人数のみで算定し、学校数・距離を考慮しない、食育基本法以降の業務増大を反映していない、アレルギー対応数の増加を考慮していないなど、昭和型の栄養管理中心モデルというふうに言われております。現代型食育モデルに対応していないという問題があると言われておりますので、教育長の現状認識と今後の対応について伺います。
○議長(岩田弘彦君) 教育長。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 子供たちが生涯にわたって健やかに生きるための基礎を培うため、食育は極めて重要なものであり、栄養教諭には、学校給食の管理のみならず、学校における食育の中核となることが求められています。
 近年、肥満や痩身、食物アレルギーなど、食に関する健康課題のある児童生徒は増加傾向であり、個別対応が必要とされる業務が増え、栄養教諭の負担が大きくなってきています。
 栄養教諭の定数は、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律に基づき、全国一律の基準で定められており、児童生徒数1500人以下の共同調理場には1名の配置となっています。
 県教育委員会としては、こうした状況を踏まえ、全国知事会及び全国都道府県教育長協議会を通じて、法律の抜本的な見直しについて要望してきました。
 引き続き、国に対し働きかけを行い、栄養教諭がその専門性を十分に発揮し、給食管理と食育を両立できるよう努めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 次に参ります。
 湯浅御坊道路の横風対策であります。
 湯浅御坊道路は、広川インターから南進すると井関トンネルがあって、その直後に高架橋を通過します。
 私は3年前に普通車のワンボックス車に乗り換えて、その高架橋で横風にあおられ、ハンドルを取られて大変驚きました。逆方向も同様で、分かっていても驚きます。私だけかと思ったら、実は和歌山県は軽自動車が約40万台、自動車の54%が軽でございまして、全国3位です。だから、私と同じような怖い思いをしている人が多いんじゃないかというふうに思います。SNSで聞いてみたら、182人の人から賛同が得られて、50人からやっぱり危ないというふうに思ったという意見が寄せられました。
 そこの場所は、横風に注意すべきと言われるトンネルの出口であって、さらに高架橋であります。地図を、資料をお配りさせていただいております。冬場もずっと北西とか西の風が吹くんです。大変強風でございます。この地形、湯浅湾からずっと流れ込んで、まちの上を通って、次の谷に風が収束してくるんですけども、風の通り道でありまして、詳しくは知りませんけど、ベンチュリー効果といって風速が加速されるというふうに言われております。
 そこで、誰も観測していませんからどの程度か分かりませんけど、今朝も昨日もすごい風にあおられました。高速道路というのは規格の高い道路であるし、安全で快適であるべきだというふうに思いますけども、びっくりするようなことは不快であり、事故が発生するまで放置することはできないと思うんですけども、この横風対策、道路管理者ではありませんけど、県の見解について県土整備部長に伺いたいと思います。
 私はこの質問をするに当たり、当局の皆さんと話合いをさせていただきましたけど、防風対策というのはないんだという御指摘がありましたが、でも調べたらNEXCO東日本では作っておりますし、日本製鉄も製品を作っているらしいんです。ぜひとも実現できるようにお願いしたいと思います。
○議長(岩田弘彦君) 県土整備部長小浪尊宏君。
  〔小浪尊宏君、登壇〕
○県土整備部長(小浪尊宏君) 道路管理者である西日本高速道路株式会社に確認いたしましたところ、高速道路における強風時の交通安全と円滑な交通流確保を目的として、道路情報板を通じた横風走行注意であることの注意喚起や、一定区間における速度規制を行うほか、さらなる強風時等には交通管理者と協議の上、必要に応じ通行止めを実施することとしていると聞いております。
 県といたしましても高速道路利用者の安全を第一に、引き続き適切な管理と情報提供を行うよう西日本高速道路株式会社に伝えてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕
○中村裕一君 お客さんは神様とは言いませんけども、本当に道路管理者自分中心の考え方のサービスじゃなくて、ぜひ、お客さん中心の気持ちの対応をやっていただきたいというふうにお願いしておきます。
 次、行きます。
 防犯カメラでございます。
 1月のある朝、御坊警察署から家に電話がありまして、至急、事務所にある防犯カメラを見せてほしいということでございました。理由は、事務所付近の隣人が倒れて、その原因が交通事故かもしれないとのことでした。録画には、隣人が歩いている途中、急に倒れた姿が残されており、交通事故ではないことが判明しました。防犯カメラは家主が設置したものですが、亡くなった方の奥さんからお礼を言われました。
 最近のニュースでは、防犯カメラの映像が事件解決に結びついた事例が多く、犯罪の抑止にさえなっています。しかし、防犯カメラは警察が設置するとプライバシーの侵害や警察監視と言われます。
 そこで、防犯カメラは安価で便利なものが普及してきたことから、県民が自主的に設置してもらうことで地域の治安や風紀に役立つのではないかと考えます。県民による自主的な防犯カメラの普及について、警察本部長の所見を伺います。
○議長(岩田弘彦君) 警察本部長野本靖之君。
  〔野本靖之君、登壇〕
○警察本部長(野本靖之君) 防犯カメラにつきましては、犯罪の未然防止や犯罪発生時の的確な対応、犯人の検挙や事件・事故の解決に有効であると考えております。
 県警察においては、犯罪の未然防止、被害の予防を目的として、和歌山市などの犯罪多発地域に街頭防犯カメラを設置、運用しているところです。
 県民が自衛のために防犯カメラを設置することにつきましては、議員御指摘のとおり、防犯意識の高まりなどから、民間の防犯カメラ設置が進んでいることも承知しております。自衛のために防犯カメラが設置されることにより、地域の防犯力の強化につながるものと考えております。
 県警察といたしましては、各自治体や民間事業者等に対し、こうした防犯カメラの効用等の説明を含め、防犯カメラの設置などについて支援してまいります。
 〔「以上で終わりです。」と呼ぶ者あり〕(拍手)
○議長(岩田弘彦君) 以上で、中村裕一君の質問が終了いたしました。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時54分休憩
────────────────────
  午前11時30分再開
○議長(岩田弘彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 40番奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 何か心臓がまだどきどき、私、カウントダウンが苦手で、本当に残念なカイロス3号機の打ち上げ、残念なことですが、皆さん、ちょっと気分を切り替えてよろしくお願いいたします。
 それでは、一般質問の前に一言、訴えをさせていただきたいと思います。
 2月28日にアメリカがイランに対し軍事攻撃を開始しました。当然、イランの核兵器開発は許されません。この問題でアメリカとイランが協議をしている様子が報道され、皆さんも見られた方もいらっしゃるかと思うんですが、私は一瞬平和への希望を抱いてしまいました。多くのイランの子供たちが突然生きる権利を奪われる事態が起こりました。戦争は最大の人権じゅうりんです。トランプアメリカ政権による無法なイラン攻撃、即時中止を私は訴えたいと思っています。また、議場の皆さんもそのように思われた方がいらっしゃったら、ぜひ声を上げていっていただきたいなと思っています。
 それでは、議長のお許しを得ましたので、通告に従って、大項目5点について一般質問に入らせていただきます。
 一つ目は、高額療養費制度の自己負担限度額引上げの中止を求めることについてお尋ねをいたします。
 高市政権は、高額療養費制度の自己負担限度額を引き上げようとしています。この制度は、1973年(昭和48年)10月、健康保険法等の改正により創設され、国民健康保険では今から50年前の1975年(昭和50年)10月から実施されたものです。
 高額療養費制度は、誰にでも起こり得るがんや長期治療の病気、突然のけがなどのとき、医療費の家計負担が重くならないように、一定額を超えた医療費の自己負担額を軽減するものとして始まりました。
 2023年度(令和5年度)の国の資料の利用者推計では、約823万人とお聞きしています。そのうち約660万人が負担増の見通しとお聞きします。必要な治療を諦める人が増えるのではないかと、大変大変心配をするところです。
 来月からは、新たに少子化対策に充てる子ども・子育て支援金が医療保険に上乗せされ、さらに負担が増えることになります。
 そこで、福祉保健部長にお伺いいたします。
 和歌山県の市町村国保における高額療養費制度の利用状況についてお教えください。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 福祉保健部長𠮷野裕也君。
  〔𠮷野裕也君、登壇〕
○福祉保健部長(𠮷野裕也君) 和歌山県内の市町村国保における令和6年度の高額療養費の支給件数は、医療給付件数約368万件の約4%に当たる15万5000件となっており、支給金額は、医療給付費約733億円の約13%、97億7500万円となっております。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 御答弁ありがとうございました。15万5000件もの多くの利用がされていることが分かりました。
 そこで、次にお尋ねいたします。
 物価が高止まりで節約生活がまだまだ見通しのない中で続いています。自己負担限度額の引上げは、まさに命の選択に通じる問題ではないでしょうか。
 子育てと働きながらのがん治療を通じて、収入減や重い治療費負担によって既に困難な状況にある方、負担増によって子供と自分の命をてんびんにかける状況に追い込まれるなど、深刻なお話をお聞きします。
 国内最大のがん患者団体である全国がん患者団体連合会のアンケートでは、患者さん、また遺族の悲痛な声がびっしりと書き込まれています。
 スキルス胃がん患者の方は、「小さな子供がおり、この子を残して死ねません。高額療養費制度を使っていますが、支払いは苦しいです。死ぬことを受け入れ、子供の将来のためにお金を少しでも残すほうがいいのか、追い詰められています。」
 また、悪性リンパ腫と白血病を患っている方は、「高額療養費制度にはかなり助けていただいています。それでもぎりぎりの生活です。今何とか頑張って以前と同じくらいの生活水準に戻ろうとしています。社会復帰して、世の中に貢献できる制度として、何としても残していただきたい。」
 また、ステージ4のがん患者さんは、「抗がん剤が効いている限り治療は続きます。入院を伴うため仕事を休んでおり、毎月収支はぎりぎりです。命を続けるための治療なので、やめるわけにはいきません。負担額が上がってしまうと、それすら危うくなってしまいます」と、治療と生活を両立させる厳しさを訴える切実な声です。
 お金の切れ目は命の切れ目にならないようにしなければなりません。県民の命を守る立場から、今回の高額療養費制度の自己負担限度額の引上げについて、知事はどのようにお思いでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事宮﨑 泉君。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 自己負担限度額の引上げについての御質問でございます。
 高額療養費制度は、高額な医療費が発生した場合でも家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月で上限額を超えた場合に、その超えた額を支給するという制度であります。
 高齢者や高額薬剤の普及等によりまして医療費が増加する中で、高額な医療を必要とする場合の重要なセーフティーネットでありまして、高額療養費制度を将来にわたって堅持していくという観点から、国において制度の見直しが進められています。
 見直しに当たりましては、高額療養費の利用回数の多い患者に対して負担を引き下げる仕組みを維持した上で、年間の上限額や年収200万円未満の課税世帯に対する負担軽減措置を新たに設けるなど、特に治療の経済的負担が厳しいと考えられる長期療養者や低所得者に対するセーフティーネット機能が強化されているところであります。
 県としましては、高額療養費を含む医療保険制度の見直しに当たって、必要な医療の受診抑制につながることのないよう、国の責任において、特に低所得者に十分配慮した制度を検討するよう、全国知事会を通じて国に強く要望しており、今後も引き続き国に働きかけてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 この制度は、患者さん、家族にとっては命綱の制度です。この綱を細くするというのは、どういう発想に立ってそのようなことになるのか、大変理解に苦しんでいます。
 高市首相は、昨秋の自民党総裁選では、引き上げるべきではないとしていました。その言明を守るよう知事からも強く強く求めていただきたいと思いますが、その点でもう一度、知事として、やはり県民の命や暮らしを守るという立場から、県としてもこういった状況に対して何ができるのか、どのように支援をしていけばいいのか、そういった点も求められていくと思いますが、ぜひそういった点についても、もう一度、御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
  〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 奥村議員の再質問にお答えをいたしたいと思います。
 医療費は年々増加しておりまして、これからも医療保険制度を維持していくためには、制度の一定の見直しは避けられないところであります。
 ただ、先ほども申し上げたように、高額療養費制度は、患者の生命を守る、生活を守るセーフティーネットとして重要な役割を担っております。したがいまして、制度の見直しに当たりましては、過度な負担や急激な変化によって長期療養者や低所得者の方が必要な医療を受診できないようなことにならないように、配慮が必要であります。
 今の改正ではそれがある程度なされているというふうに思いますが、まだまだ足らないと思われる方もたくさんいらっしゃると思います。今後とも全国知事会でも議論をしっかりとしながら、継続して国に対して働きかけてまいりたい、このように考えております。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 セーフティーネットとしての制度ということでおっしゃっていただきました。そのセーフティーネットにやはり負担をさらに課していくというようなことになってはいけないのではないかと思います。
 負担増になっていくこの制度については、ぜひ撤回をしていただきますよう知事会でもよろしくお願いしたいと思います。
 やはり予算の関係とか、いろいろそういうようなことも、医療費が高騰するというようなことが言われましたが、私はやっぱり何といっても今の大軍拡をやめて社会保障費を抜本的に増額していく、そのことが大切ではないかと思いますので、ぜひ知事会でも議論を深めていただき、国にも力強く意見を上げていただきたいと思います。
 二つ目に行きます。
 二つ目は、高校における教員の安定確保についてお尋ねします。
 人間的で豊かな営みである教育は、子供の人格の完成を目指し、その尊厳を尊重しながら発達を支える豊かな営みです。教育は子供の権利であり、教育の機会は平等に保障されなければなりません。
 1947年に制定された教育基本法が前文で、「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである」と述べています。
 教育は普遍的な真理・真実を追求する学問の成果に連なり、過去と今をつなぎ、今と将来を結ぶ営みだとお聞きいたします。主権者として育っていく子供たちが日本の未来をつくる、これが憲法の求める教育の在り方ではないでしょうか。
 国や地方自治体は、教育の自由と自主性を大切にし、予算を使って条件を整備することだと考えます。全日本教職員組合は、教育行政の責任で配置されるべき教職員が配置されていない状況の実態調査をされました。
 2025年の10月1日時点の調査では、35都道府県13政令市の実態が把握されたと聞いています。今回の調査で、未配置数が合計4600人を超えているということです。内訳は、産休、育休や病休の代替者の欠員が2000人以上に加えて、年度当初に教育委員会が配置すべき教員定数を満たせていない定数の欠員も700人以上とお聞きします。
 加えて、年度途中の退職や短時間勤務の時間講師の欠員、国、自治体による加配措置が配置できないなどもあるということです。
 小、中、高、特別支援学校で少なくとも合計184人の担任未配置も確認されています。少人数指導の解消や管理職による担任の代行、授業だけを担当する非常勤講師配置で未配置の解消としている自治体も想定されると言われています。
 社会問題になっている教員の長時間労働解消のため、必要な教員数を配置することが急務の課題です。教員不足の現状と、教諭と定数内講師の割合はどのようになっていますか。非常勤講師の任用状況はどのようになっていますか。また、教員の働き方改善への取組についてもお伺いいたします。
 2026年度から私立も含め全ての高校の授業料無償化が始まり、教育を受ける権利として重要な前進です。皆さんの運動の成果だと思います。
 欧米を見れば、20人程度の学級が当たり前になっています。多人数の学級では、少なくない子供が理解しなくても授業は先に進みがちです。コロナ禍の分散登校で一時的に20人以下の学級で教わり、方程式が理解できたある生徒は、自分はばかではなかったと思わず声に出したと聞きます。そして、暗記型でない、みんなで深く考え合う豊かな授業は、少人数でこそ可能です。教員は子供一人一人の個性を理解し、子供の変化を感じ取りながら向き合えます。分散登校のとき、不登校の子供が教室に顔を見せたと各地で語られたとお聞きしました。少子化をチャンスに、高校も35人学級の実現に力を注いでいただきたいと思います。教育長のお考えをお聞かせください。
○議長(岩田弘彦君) 教育長今西宏行君。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 高等学校の教諭につきましては、今年度当初に欠員は生じておりません。
 また、今年度当初の教諭の定数に対する定数内講師の割合は5.2%となっており、過去5年間の割合は3%台から5%台を推移しております。
 非常勤講師につきましても、今年度延べ400名程度任用しており、専門性や実務経験等を生かして生徒の学びを支えるなど、学校現場の重要な役割を担っております。
 教員の働き方の改善への取組につきましては、本年1月に県立学校教職員の業務量管理及び健康確保措置実施計画を策定し、学校に対する苦情等への対応におけるスクールロイヤー制度の活用推進や、ICTの活用、支援スタッフ等の配置による教員の業務負担軽減を図るなど、措置を推進しております。
 35人学級の実現につきましては、生徒の学びの質の向上や教員の負担軽減に資する重要な施策であり、教員数の確保にもつながっていくものと考えております。
 今後も、その早期実現に向け、全国知事会や全国都道府県教育長協議会など、機会を捉え、引き続き働きかけてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 御答弁ありがとうございました。先ほど答弁していただいて、やはり定数内講師の割合が5.2%ということで、3%から5%で推移しているということですので、やはりもう少し、もっと少なくしていくという努力をぜひしていただきたいなというふうに思いますし、またしっかりと目標を持ってそれに取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 特に国の来年度予算の教育費というのを見ますと、学校給食費の負担軽減などで増額になっているという点もありますが、先ほども社会保障との関係で軍事費のことも申し上げましたけど、それと比べてもやっぱり文教費というのが半分しかないという、これではいろいろと皆さんの現場でのいろんな要望ということには、なかなか応えていけないのじゃないかなと思います。
 教員の定数減は国の予算でもやはりあんまり変わっていなくて、放置された状況と言えるんじゃないかなと思います。教員の増員で少人数学級の拡大とか教員の労働時間短縮の早期実現、この点について先ほどは、国とか全国知事会や都道府県の教育長会議などでも働きかけを一層強めていっていただけるものと、答弁を聞きながら思いました。ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。
 最近のニュースでですけども、茨城県のお話なんですが、教員の産休、育休などで欠員が生じた場合に代替で雇う臨時的任用教員について、9割以上に当たる約1600人を2032年度まで段階的に正規化する方針を決めたという新聞記事がございました。代替教員を探す現場の負担軽減とか現場の御苦労とか、そういった話もよくお聞きします。教員雇用の安定確保につなげるという点でも、こういったことで早急に県としてできることではないかと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 三つ目は、貴志川高校への高等支援学校の併設についてお尋ねいたします。
 貴志川高校の校地に高等支援学校を併設する計画が発表されましたが、新設に至る背景と、どのような内容なのかお教えください。また、併設することによる貴志川高校のこれからについてどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。教育長、よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 教育長。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 近年、中学校の特別支援学級や特別支援学校の中学部に在籍する生徒が増加傾向にあり、生徒一人一人の自立と社会参加を実現する教育の一層の充実が求められています。
 こうした背景を踏まえ、県民総参加プログラムの導入などを通じて策定された和歌山県総合計画において、障害のある生徒の希望をかなえるキャリア教育の充実に向けた取組として、高等支援学校の設置推進を掲げました。
 高等支援学校では、企業や地域と連携し、産業現場等における実習の機会を積極的に取り入れ、資格取得を見据えた専門的な学びや貴志川高校との共同学習など、特色あるカリキュラムの開発を進めてまいります。
 貴志川高校は、これまでも地域に根差した教育活動を実践しています。今後も多くの方々に応援をいただき、高等支援学校と共にさらなる充実、発展を目指してまいります。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 御答弁いただきました。高等支援学校の設置について、キャリア教育の充実を挙げられていますが、私は、早期に職業的選別や企業に都合のよい人材を育成することにならないようにするために、人間としてどう生きるか、自分らしい生き方を主体的に選択する力を育むことが大切だと考えます。将来働く上で必要な労働法制や権利についての知識を学べるようにすることが大切ではないでしょうか。
 SNS上では、貴志川高校がなくなるというような文字が目につきました。教育長からは、高等支援学校と共にさらなる充実発展を目指すという答弁があったので、少し安心をしました。貴志川高校自身の校訓のもと、お互いを認め合い、尊重し合って、つながりを大切にした教育活動を推進しているとお聞きしています。インクルーシブ教育がさらに前進する、そういった教育環境を整えるようにしていくことが大事ではないかと考えています。
 そういった点で、保護者の皆さんからのお話もお聞きをするんですが、一般の通級で支援学級に通われている方とか、また、支援学校の小中高等部を卒業されて、さらに専門的な、そういったところに行きたいと、学べる機会が欲しいと、そういったような声もよくお聞きします。
 そういった点も含めて、やっぱり支援学校の今の状況で、和歌山県立紀伊コスモス支援学校の教室が足らないというようなお声も聞きますので、そういったことと併せて総合的に支援学校の将来をぜひ考えていただきたいなというふうに、併せてお願いを申し上げて、次に行かせていただきます。
 四つ目は、コスモパーク加太におけるデータセンター建設についてお尋ねをいたします。
 データセンターは、新総合計画においても重要インフラとして位置づけられています。大規模なエネルギーを消費する施設で、機器からの排熱が屋内に籠もらないように、冷やして外に出す巨大エアコンが必要とお聞きいたします。
 データセンターとは一体どういうものでしょうか。住民の生活や地域環境への影響などに多くの懸念があります。また、住民への説明や住民合意についてどのようにお考えでしょうか。
 データセンターの建設計画が急増し、それによる電力消費が増大するということで、国は原発の再稼働を進めようとしています。世界的にも電力消費の増加が問題となっている今、台湾、アイルランド、シンガポールでは、新設が停止されました。ドイツでは、新設計画でエネルギー効率の上限を設定し、省エネが義務化されていると聞きます。住民への説明や住民合意についてどのようにお考えなのか、企画部長にお尋ねいたします。
○議長(岩田弘彦君) 企画部長北村 香君。
  〔北村 香君、登壇〕
○企画部長(北村 香君) データセンターとは、一般的には大量のサーバーやネットワーク機器を安全かつ安定的に稼働させるための専用施設であり、議員御指摘のとおり、通常は大量の電力を必要とします。また、機器から発生する大量の熱を効率よく取り除くことが必要であり、施設によって空冷や水冷など様々な冷却手法が用いられています。
 コスモパーク加太におけるデータセンターについては、令和6年2月に県土地開発公社がグーグル社の関連会社であるAsa合同会社へ約37ヘクタールの土地を売却しており、現在、企業側で必要となる電力や冷却手法をどうするのかなど、省エネなど最新の技術を踏まえて建設計画の検討が進められていると認識しております。
 データセンター建設計画の方向性がある程度固まった段階で、周辺地域の生活環境に大きな影響が想定される場合には、企業に対して、計画の概要や対策等を周辺住民の方々に説明し、十分な理解を得るように求めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 今、データセンターの機能とか、どういったものかというお話を説明していただいたんですけども、さらにいろいろと他県での状況とか、そういったことをお聞きしたりとかする中で、水の供給問題というのか、先ほどもやっぱり機械自身を冷やしていくということで、どんなふうに水冷式とか空冷式とか、いろいろな方法とかがあるかと思うんですが、そういったことなどがまだ十分、どんなふうな規模でどれだけの水が必要で、どれだけのエネルギーの消費量で、どういったものかとか、とにかく分からないことばかりなんですよね。
 県としてもまだ分からないというようなことなので、ある程度計画が固まった段階でなくても、やっぱり一般的にそういうデータセンターとはどういうものなのかとか、どういったことがどんな仕組みになっているのかとか、例えば水で冷やすということになれば温まった水がどう処理されていくのか、排水が大丈夫なのか、これは和歌山市さんになるかと思うんですけども、水の供給がどうなのかといったような様々な環境への影響とか、いろんなことが考えられます。
 特に今回、資料もちょっと提供させていただいたんですけども、重要インフラということで、新総合計画の中でもそれが記されている施設なので、それが本当に適地なのかどうかという点でも十分検討されたのか、そういったところも、住民の方たちも含めて、きちっと説明を今後していただきたいなと思います。
 お手元に、このようにタブレットで資料を提供させていただいているんですけども、また御覧いただいて、皆さんも。既にもう御存じで、磯ノ浦断層から始まって橋本のほうまでずっと五条谷断層、高野口町があるんですけども、これがちょっと上からずうっとその中段に行って、そして五条谷断層ということで、和泉山脈をずっと中央構造線というのがありまして、そこのところに、コスモパークがどんな位置にあるのかということをここへ記させていただいています。
 こういうようなところでこの水色ですけども、これは礫と、何ていうんですか、細かい、粘土よりも少しまだ粘土によく似たような感じで、この土地の軟弱地盤だということでお聞きしているんですけど、こういったところがある中で、震度ということで次のページでは、ここの地震調査研究推進本部というところで、こういったことが震源断層を特定した地震動ということで、こういったことが研究をされています。
 震源断層というのは、地震を発生させる原因となった地下で岩盤がずれ動いた領域というようなことで、ここの大阪のほうのところが大変地盤も弱い中で影響を受けると、和歌山市ももちろんそういった面での影響を受けるというようなことで、ここに、強い揺れになる地域の広がりの目安を示したものですということで、実際は予測よりも大きな揺れになる場合がありますというようなことも書かれています。
 こういう点においても、安全確保、安全な適地なのかというところも含めて、十分検討をしていただきたいなということで、この間、お聞きをしたんですが、そんな点も含めてしっかりとまた、とにかく県民に対してもいろんな疑問とかそういったことがあれば、ぜひお聞きできるようにしていただきたいなというふうに思います。
 再度、重要インフラの施設ということでありますし、やっぱり行政の情報もそういったことで、こういうデータセンターを活用することになっていけば、何かあったときには非常に大きな被害を受けるということになりますし、そういった面でも本当にここが適地かどうか、住民が求めればきちっと説明をしていくということにしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。それは、要望しておきたいと思います。
 最後に、大阪・関西万博についてです。
 大阪・関西万博が2025年10月13日に184日間の会期を終え、閉幕をしました。万博は人類の進歩や展望を示す公衆教育の場であり、今回のメインテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」と掲げられ、サブテーマは、いのちを救う、いのちに力を与える、いのちをつなぐということでした。
 関西パビリオン内の和歌山ゾーンの来館数が大きく目標を上回ったとお聞きしています。改めて、運営スタッフやボランティアの皆さんの努力の結果であると感じています。
 今、世界を見ると、戦争をはじめ災害や気候危機などによる人類生存に関わる問題の解決が迫られています。そういった点から、どのような未来へのメッセージを残すことができたのでしょうか。日本国際博覧会協会会長は、来場者は愛知万博を超え、運営費も黒字が見込める、子供たちが未来を想像する機会になったと閉幕前の記者会見で語っています。
 そこでお尋ねします。
 県が把握している最終一般来場者の人数の想定と実績、入場券の累計販売枚数の目標と実績、運営費等についてお教えください。
○議長(岩田弘彦君) 知事室長北廣理人君。
  〔北廣理人君、登壇〕
○知事室長(北廣理人君) 万博の実績についてでございますが、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会の資料によりますと、累計来場者数は、目標2820万人に対しまして2902万人、関係者の入場を除きますと2558万人となってございます。また、入場券販売数は、目標2300万枚に対しまして約2225万枚となっております。
 次に、運営費等につきましては、万博は、国家プロジェクトとして大きな費用負担があることは承知をしておりますが、そのうち万博会場の建設費は約2282億円の執行見込みでございます。また、会場運営費につきましては、約1110億円の執行見込みに対しまして、約1480億円の入場券販売等の収入があり、最大で約370億円の黒字見込みとなってございます。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 御答弁ありがとうございます。国家プロジェクトということで、これの状況をお聞きしました。
 こういう中で、次に行きますが、工事費の建設費の未払いという問題について、非常に残念なんですが、工事費の未払いは万博開会直後から表面化しました。県内において、元請などから未払いになっている下請事業者の事例はありませんか。国家プロジェクトで起こった未払い問題について、どのようにお感じなのか、知事室長、御答弁よろしくお願いします。
○議長(岩田弘彦君) 知事室長。
  〔北廣理人君、登壇〕
○知事室長(北廣理人君) 未払い問題についてでございますが、同じく博覧会協会の資料によりますと、協会や関係行政機関に対しまして、工事代金の支払いについて相談があったものは、11か国の海外パビリオン工事となっております。
 県内事業者につきましては、県建設業協会から県内で同様の相談を受けていない旨、報告を受けているところですが、多くの関係者が協力して取り組んできた中で、このような問題が発生したことは残念なことでございます。早期解決に向け、国等の関係者により、事案に応じて対応が図られていくものと考えております。
○議長(岩田弘彦君) 奥村規子君。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 和歌山では聞かれていないということで、少し安心というか、身近なところでそういったことがないのかなあというふうに思ったんですけど、やはり多額の支払いがされていないということからして、本当に残念なことやなということで、この万博協会の決算がまとまるというのは、2028年の3月以降と聞いていますので、そういった中で、3兆円の経済効果とか、そういうようなことが言われていた中で、実際、きちっとした総括というのはまだまだだと思うんですが、この経済効果とかイベントの取組とか、会場設定、建設プロセスとか、公費が投入された実態とか、そういったことを改めてきちっと検証されて、また県民、国民に公表されるようにということで、注目していきたいと思います。
 工事未払いの問題では4点、4億3000万円ということでお聞きしているんですけど、真面目に頑張っている人が報われない社会は変えなければならないと思います。未払い問題が解決しなければ、万博が終わったというわけではないということを申し上げて、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(岩田弘彦君) 以上で、奥村規子君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午後0時20分休憩
────────────────────
  午後1時30分再開
○副議長(秋月史成君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 31番藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕(拍手)
○藤本眞利子君 皆さん、こんにちは。
 本日は、カイロスの発射の予定があったため、質問開始時間の変更がありました。カイロスは、残念ながら中断となりまして、次回にまた期待を寄せたいというふうに思います。
 議長のお許しをいただきましたので、一般質問を行います。
 さて、質問に入る前に、正月のお祝い気分も抜けない今年1月13日、アメリカ・トランプ大統領によるベネズエラへの侵攻、そしてマドゥロ大統領の拉致と、信じられない暴挙が行われました。また、2月28日には、アメリカ・イスラエル軍による突然のイランへの軍事攻撃が行われ、戦争が勃発しております。アメリカ・トランプ大統領による侵略は、国連憲章2条第4項、安保理の授権条項の無視ということで、許されるものではありません。
 読売新聞の「編集手帳」に、「意に沿わぬ国家指導者を排除する斬首作戦を強行した。」「ひとりの為政者の情念によるものとすれば、中東の火薬庫に火をつけることが許されるはずはない」というふうに書かれています。力さえあれば、何をやってもいいという価値観が世界に共有されないことを心から願っています。
 日本政府は、慎重な姿勢を見せていますが、国際法を無視した米国の横暴に、それはやってはいけないと、きちんと抗議をしていただきたいと私は思っています。世界が混沌としていく中で、世界秩序はどうなっていくのかと恐れを抱き、これからの日本の進むべき道を共に考え合いたいと思っています。「戦争止めるのは、知力と文化の力だ」と寺島実郎氏が述べています。私たちは、政策と時代の展望を想像しながら、質問に入りたいと思います。
 まず第1問は、学校部活動の地域展開等の実施についてお伺いしたいと思います。
 令和4年12月にスポーツ庁、文化庁において、学校部活動及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドラインが示されました。その中には、部活動の地域移行に当たっては、地域の子供たちを学校を含めた地域で育てるという認識の下、生徒の望ましい成長を保障できるよう、地域の持続可能で多様な環境を一体的に整備し、地域の実情に応じ、生徒のスポーツ・文化芸術活動の最適化を図り、体験格差を解消することが重要と示されました。その後、国では、令和7年に新ガイドラインが示されました。
 令和4年のガイドラインを受けて、県教育委員会では、和歌山県学校部活動及び地域クラブ活動の在り方等に関する方針を令和6年2月に策定されています。冒頭で、「学校部活動は、学校教育の一環として行われるものであり、異年齢との交流の中で生徒同士や生徒と教員等との好ましい人間関係の構築を図ったり、生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりするなど、生徒の心身の成長と豊かな学校生活の実現に大きな役割を果たし、様々な成果をもたらしています。 しかし、少子化が進展する中、学校部活動を従前と同様の体制で運営することは難しくなってきており、学校や地域によっては存続が厳しい状況にあります。また、専門性や意思に関わらず教員が顧問を務めるこれまでの指導体制を継続することは、学校における働き方改革が進む中、より一層厳しくなります」というふうに、これまでの部活動の意義を認めつつも、これからの学校部活動の存続は大変難しいとの見解を示されました。
 日教組の全国アンケートでは、2024年学校現場の働き方改革に関する意識調査で、1万1844人の先生方から回答が寄せられ、部活動についても答えられています。
 教員の部活動指導についてのアンケートでは、1、部活動指導員の配置状況では、「十分な人数が配置されている」と答えたのは6.5%、「不十分である」と答えた人が36.6%、しかも「配置されている」は4割強と半数を下回っているとのことでした。
 2、休日の部活動の地域移行の進捗状況(学校に部活動のある教職員)では、「一部移行している」14%を入れても、「移行している」が16.2%と2割に届かず、進捗状況は分からないという人が半数を占めました。
 3、休日の部活動の地域移行への関わり方については、半数弱の中学校、高等学校の教職員が「休日の部活動には関わりたくない」と答えており、「頼まれれば関わってもよい」が2割弱という結果です。しかも、兼業兼職申請で積極的に関わりたい人は、中学校、高等学校で1割前後となっています。
 このように、学校現場での部活動は、人材の枯渇に加え、地域移行への道筋もまだ見えていないという状況にあると考えられます。学校で行われてきた部活動の地域移行への取組は、越えなければならないハードルが随分高いように思われます。
 休日の部活動の地域連携、地域展開の達成時期については、国では、令和5年度から7年度は改革推進期間、令和8年度から10年度を改革実行期間の前期、令和11年度から13年度を改革実行期間の後期と位置づけ、県及び市町村が幅広い関係者の理解と協力の下、平日、休日を通した活動を包括的に企画調整し、多様な選択肢の中から、地域の実情等に合った望ましい在り方を見いだしていくとしています。
 和歌山市で総合型地域スポーツクラブを運営している方に、ちょっとお話を伺ってきました。彼らは、スポーツくじのtotoの基金を利用し、運営費用としています。中学校を拠点に、体育館でのバレーボール、運動場でのサッカー、また、市民体育館を利用して、小学生の子供から高齢の方まで楽しめる運動の場を提供しています。全ての年齢の方を対象に、生涯にわたってスポーツを楽しんでもらえるようにしていきたいと話されていました。運営に当たっての資金面での苦労をされているようで、事務局を設置したいが、場所も資金もないので、そのような相談ができるよう行政に応援してほしいと話されていました。
 和歌山県では、totoの支援金を利用しているクラブは、そのほかにも有田、田辺、和歌山市でも活動されており、それぞれのホームページで活動内容を見ることができます。
 総合型地域スポーツクラブは、地域住民が自主的に運営し、子供から高齢者までの多世代が参加できるスポーツクラブです。多種目のスポーツを提供し、初心者からトップレベルまで、それぞれの志向、レベルに合わせて参加できるようになっています。現在、県内では、55の総合型地域スポーツクラブが活動しており、うち22団体については、日本スポーツ協会が定める登録クラブに認定されています。
 しかし、55の総合型地域スポーツクラブは、活動している場所が偏在しており、数も少ないため、部活動の受皿としては今現時点では不十分と言わざるを得ません。地域スポーツクラブ活動への移行に向けた実証事業の成果報告書では、種目が少ないといった問題、活動回数が週1回程度であるといった問題、参加費用が発生するといった問題等が浮かび上がっています。
 このような実態を踏まえて、次のようなことが問題として挙げられると思います。
 一つ目、現在、各学校でのクラブ活動は、それぞれの学校で行われていますが、仮に地域クラブがクラブ活動を担うとして、活動の場がどこになるのかといったことが問題だと思います。
 二つ目、これまで部活動の指導は、主に教員が担っていますが、教員の長時間労働が問題となっている中、指導者の確保が大きな問題と考えます。先ほどのアンケートにもあるように、半数弱の教師が部活動に関わりたくないと答え、積極的に関わりたいとしている方が1割前後という中で、指導者の確保の問題もあります。
 三つ目、夏休みに入ると、中体連が大会を行っています。中学校では、これまでは中体連の試合に向けて練習に励んできたというふうな実態でしたが、このような大会に地域クラブは参加することができるのかということについても気になるところです。
 文化部の地域展開についても、受皿となる地域クラブや地域活動の場も必要と考えます。
 このような課題がある中で、文化部、運動部ともに、具体的な問題を解決しながら地域展開を進めていかなければなりません。
 そこで、以上の点について、現在の状況を教育長にお伺いします。
 1、スポーツ活動、文化活動のそれぞれの地域展開の現在の状況について、それから、地域展開については、実施主体である市町村が協議会の設置と推進計画を策定するとなっていますが、その進捗状況について、教育長にお伺いします。
○副議長(秋月史成君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 教育長今西宏行君。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) まず、地域クラブの活動場所については、学校施設や社会教育施設、民間施設等となります。今後、利用時間の調整や使用料の負担などを調整していく必要があります。
 次に、指導者については、指導を希望する教員のほか、専門的な知識や技能を有する人に限らず、地域の多様な人材を確保していくことが求められています。
 また、大会等の参加については、和歌山県中学校体育連盟では、令和5年度から、参加資格の特例として地域スポーツ団体等の参加を認めており、令和7年度は69団体が加盟認定を受け、地域クラブとして大会に参加しているところです。
 部活動の地域展開を先駆けて実施している県内市町村の取組状況として、スポーツ活動では、総合型地域スポーツクラブとの連携や業務委託により地域展開を目指す事例、文化活動では、学校や公民館などを拠点に、多世代交流も取り入れながら伝統芸能等の複数の活動を行う事例などがあります。
 市町村の進捗状況については、現在、県内の協議会設置自治体は予定を含めて22自治体であり、多くの自治体で部活動地域展開等に向けた協議が始められていますが、地域展開の方向性を示す推進計画等を策定しているのは、予定を含めて12自治体となっています。このように、地域展開に向けた準備に着手はしているものの、様々な課題があるため、地域展開に時間を要しているところです。
 県としましては、これまでも研修会の実施や情報提供等により市町村を支援してきたところでございますが、令和8年度が地域展開に向けた準備期間の最終年度であるため、今後、一層、市町村を支援してまいります。
○副議長(秋月史成君) 藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕
○藤本眞利子君 そのような中で、もう先ほどからも申し上げているように、私は、受皿となる地域クラブへの支援が何より必要だと考えておりまして、現在活動されている総合型地域スポーツクラブを含む地域クラブが安定して運営できるように、どのように、どのような支援を考えているのか、教育長にお伺いします。
○副議長(秋月史成君) 教育長。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 地域クラブを安定的に運営するための財政支援として、国においては、令和8年度から、休日の地域クラブ活動の実施に要する経費について、地域クラブの規模に応じて設定されている補助単価を上限として補助を行う計画を示しており、国、県、市町村で3分の1ずつ負担となっています。
 この財政支援を受けるためには、令和7年12月に文部科学省から発出されたガイドラインに示された認定制度により、地域クラブとして認定される必要があります。
 認定されると、先ほど申し上げた財政支援のほか、学校施設等の優先利用や使用料減免、学校備品の活用などの支援を受けられることが想定されています。
 認定を行う仕組みは、市町村において構築することとなっており、市町村の目指す地域クラブの在り方や地域の実情を踏まえて設定することも重要となります。
 県としましては、市町村が令和8年度中に認定の仕組みを構築できるよう、先進事例の紹介や課題解決に向けた助言等により、伴走支援を行ってまいります。
○副議長(秋月史成君) 藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕
○藤本眞利子君 県の教育広報紙で、2026年3月号、一番最新の県の教育広報紙ですけど、これからの部活動ということで今西教育長がコメントを寄せておられます。
 その中で、「部活動の新しい在りようを見出せるチャンスかもしれません」と、こういうふうに書かれています。「こどもたちが今までやったことのなかった様々なスポーツにチャレンジできたり、違う世代の人たちと交流を深められたりといったことが進むかもしれません」、また、部活動の地域移行は、「たくさんクリアすべき課題はあります。県教育委員会は、それらにもしっかり対応しつつ、これからも部活動がこどもたちの笑顔があふれる場となるよう取り組んでいきたい」というふうにおっしゃられています。
 今までの部活動の概念というのは、学校でもうすごい活動するという概念があるんですけど、そういうものを払拭して、新たな部活動を創造していくためのチャンスというふうに捉えられているのかなあと思って、教育委員会だけではなくて、市町村や地域の皆さんとタッグを組んで取り組んでいっていただきたいなあというふうに強く要望しておきたいと思います。
 じゃ、次の質問に入ります。
 和歌山県の高等学校入学者選抜についてなんですが、その中で、高校選抜入試試験において、全県1区の入試制度、それから全国募集等を行うことで、自分の居住地から離れて高校に通わざるを得ない生徒の生活保障についてお伺いしたいと思います。
 上富田にお住まいの知人の方で、熊野高校に通う生徒のために民間の寮を運営されています。民家を借りて、住居と食のお世話をしていただいています。現在、5名の生徒がその寮で生活しています。
 熊野高校看護科に通う生徒は、5年間の課程を修了しなければならないのですが、3年生を終えると学校の寮を出なければならないという規則になっているそうです。そのため、4年生、5年生は住むところがないということを相談されたのがきっかけのようで、寮を運営されているんですが、仕事を持ちながらの運営は大変だと思いますが、生徒や保護者にとっては本当にありがたい取組だと思います。
 それから、ある高校では、部活で全国からの生徒を受け入れているのですが、PTAの役員さんが段取りをして民家を借り、何人かを一緒に住まわせているようです。寮母さんがいないため、夜などは高校生だけの生活、やはり不安だと思います。寮があればいいのですが、寮があっても寮に入れない生徒や、そもそも寮がない学校では、先ほどの高校のようにそれぞれ工夫をしているようにお聞きしています。
 県では、全県1区で入試を行っているため、遠方から高校に通う生徒もいると思いますし、全国募集をしている高校もありますので、全国から生徒が集まってきます。8年度の和歌山県高等学校入学者選抜の特色化選抜合格内定者の全国枠では、40名もの合格内定者が決まっています。ほかにも、推薦枠で遠方から入学してくる生徒も含めると、住居の問題は、今後考慮しなければならない事案であると考えます。今後も特色化選抜をさらに進めていくと考えると、今まで以上に居住の確保や生徒の不安を取り除くような支援が必要と考えます。県が全国募集しているのですから、その生徒たちが安心して学校生活を送れるよう考えてあげてほしいと思います。
 そこで、全国募集をして他府県から入学してくる生徒の受入れについて、どのような支援を考えているのか、教育長にお伺いします。
○副議長(秋月史成君) 教育長。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 本県では、令和5年度入学者選抜から特色化選抜を設け、一部の学校や学科で全国募集を実施しており、県内外の生徒が積極的に交流することで、学校の活性化や生徒個々の成長につながっています。
 一方で、全国募集を行っている学校の中には、寮が整備されていない学校もあり、生徒が下宿や一人暮らしをして通学しています。こうした学校では、学級担任や部活動の顧問等が日々、生徒の生活状況や健康状態の把握に努めていますが、今後、生徒がより安心して生活できるよう、生徒の住居を訪問し、生活指導や相談に対応する生活支援員をできる限り配置していきたいと考えております。
 また、県教育委員会では、これまでも潮岬にある警察官舎を管理替えして改修し、串本古座高校の寮とするなど、生徒が安心して入学後の生活を送ることができるよう取り組んでまいりました。今後も、関係各所と連携しながら、有効活用できる施設等がないか検討してまいります。
 和歌山での学びを選んだ子供たちが安心して生活できるよう、受入れ環境の充実に取り組んでまいります。
○副議長(秋月史成君) 藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕
○藤本眞利子君 御答弁ありがとうございました。
 本当に安心して暮らせるようなお取組をしていただきたいんですが、以前に、うちの改新クラブのみんなで隠岐の島の海士町へ、隠岐島前高校ですかね、視察に行かせていただいたときに、ここでも島留学として2010年に全国募集枠を設定して、県外の受入れを行ったという先駆けの高校です。
 島前高校で再生した話は、もう本当に廃校になるかというふうな高校が再生されて、今、もう本当にたくさんの生徒さんが学習をしているんですが、そのことは、もう皆さんも有名ですので御存じかと思いますけど、そこでは、やっぱり寄宿舎を整備、完備して、寮費補助を行うなどといった受入れの体制をやっぱりきちんと整えていっていかれたということをお聞きしましたので、和歌山県でも、やはりそういったことも含めて、しっかりと支援していただきたいというふうにお願いしておきます。
 次に、有機農業の推進についてお伺いしたいと思います。
 私は、有機農業の推進に関しては、過去、何度も質問を繰り返しており、強い関心を持って取組を進めています。自分自身は、有機農業で水稲を栽培されている農家のほうで体験をさせていただいたり、有機農業に関する勉強会に参加させていただいたり、学校給食に有機野菜や有機米を使ってほしいとお願いに行ったりもしてきました。その中で、ネオニコチノイド系農薬が成長期にある子供の脳の健康を損なっていること、化学肥料が植物の持つ本来の力を損ない、土壌を汚染していること、人間の体は全て食物でできていること、これは当たり前の話ですけれども、病気も食べ物で改善できるということを学習してきました。
 国では、みどりの食料システム戦略を令和3年5月に策定し、令和4年7月に当戦略に基づき、環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律を施行しました。その後、令和4年10月14日に和歌山県有機農業推進計画が、また、それに関連する計画として、令和5年3月27日に和歌山県みどりの食料システム基本計画を策定しています。
 県の有機農業推進計画、それとみどりの食料システム基本計画は、ともに化学合成農薬や化学肥料に過度に頼らない環境と調和した持続的な農業を推進するということを明記しており、農業の自然循環機能の維持増進や生物多様性の保全、地球温暖化の防止等、農業生産に由来する環境への負荷を低減し、安全かつ良質な農産物を求める消費者の需要に対応した食料供給に資するものであるとしています。
 このように、国も環境負荷の低減を掲げており、県としても有機農業をしっかりと推進していく方向は示されています。
 令和3年のみどり戦略が示された後、県では、それを受けて有機農業推進計画を改定されました。見直しに当たって、県の取組をお伺いしたところ、「栽培技術の習得や有機農産物の販路拡大、消費者の啓発など、生産から消費拡大までを視野に入れた、本県の実情を踏まえた計画を策定したい」と答えられています。私は、推進計画を改定したら、どのように進めていくのか、協議会を設立し、定期的に話合いを重ねながら具体的に一歩ずつ進めていっていただきたいと、そのときは要望をしております。
 そこで、農林水産部長にお伺いします。
 推進計画の進捗について、定期的な話合いは行われていますか。学校給食への利用促進は進んでいますか。また、農林大学校での有機農業の栽培技術の取組等について質問を重ねてきましたが、それらを含めて、まずは、有機農業推進計画にある取組の進捗をお伺いします。
○副議長(秋月史成君) 農林水産部長川尾尚史君。
  〔川尾尚史君、登壇〕
○農林水産部長(川尾尚史君) 和歌山県有機農業推進計画は、有機農産物の生産拡大に向け、県が取り組むべき施策を具体的に示すものとして平成20年に策定し、その後、社会情勢や県内における有機農産物の生産、流通の実情等を踏まえて、令和4年10月に、人材の育成や技術の普及、販売、消費に関する取組を柱とする現計画へ改定しました。
 具体的な取組として、人材の育成や技術の普及に関しては、県内7か所に設置したエコ農業実証モデル園での技術実証や同モデル園を活用した現地研修会の実施に加え、農林大学校での有機農業に係る特別講義の開講などに取り組んでいます。
 販路拡大に関しましては、有機農産物を扱う流通業者を講師とした研修会の開催のほか、県内の有機農産物販売事業者の商談会への出展支援を行ってきたところです。
 また、学校給食については、有機農産物の利用に取り組んでいる自治体の職員を講師とした研修会を開催するとともに、給食への利用や食育授業を行う自治体への支援に取り組み、現在、県内3市町で給食に有機農産物が利用されています。
 さらに、有機農業の取組を着実に前進させるため、定期的に関係団体や生産者との意見交換を実施するとともに、市町村を通じて現状や課題の把握に努めているところです。
 こうした取組により、令和6年度の有機農業の取組面積は、基準年である令和2年と比べて約14ヘクタール増加し117ヘクタールに、取組農家数は20戸増加して130戸となっております。
 しかしながら、本計画では、令和12年までに面積を200ヘクタールに、農家数を160戸に引き上げることを目標としておりますので、引き続き、関係機関と連携しながらしっかりと取り組んでまいります。
○副議長(秋月史成君) 藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕
○藤本眞利子君 次に、県では、有機農業推進計画の中で、有機農業に取り組む農業者を増やす計画としており、有機農業を推進する中、有機農業で新規就農を目指す方も増えてくると思います。農家の担い手が大きく減少する中で、新規就農者の確保は重要な課題と考えますが、県における新規就農者確保の取組、また、有機農業で新規就農を目指す方への対応についてお伺いします。
○副議長(秋月史成君) 農林水産部長。
  〔川尾尚史君、登壇〕
○農林水産部長(川尾尚史君) 本県農業の持続的な発展を図る上で、新規就農者の確保は非常に重要であることから、県では、県内外からの就農希望者の呼び込みから研修の受入れ、就農後の定着までを一貫してサポートする体制を整え、産地と一体となって取組を進めております。
 具体的には、呼び込みについては、総合的な就農相談窓口を就農支援センターに置くとともに、市町村やJAなどで構成する各地域の新規就農者受入協議会と連携した就農相談会を開催しています。今年度は、和歌山市や大阪府、東京都において9回開催し、合計119名の就農希望者に本県のサポート体制や支援制度等の紹介を行いました。
 研修の受入れについては、農林大学校や就農支援センターで農業経営に必要な知識や栽培技術の習得を支援するとともに、各地域の受入協議会において、ベテラン農家による技術指導や農地の紹介などの就農に向けた実践的なプログラムが展開されており、本年度は、県下全体で28名の方が産地の中で研修に取り組んでいます。
 就農後は、国の給付金制度の活用や県が独自に実施している親元就農者等への支援に加え、機械や施設等の導入に対する支援などにより、定着をサポートしています。
 議員御質問の有機農業を目指す就農希望者に対しては、希望する農作物での研修が可能な受入協議会を紹介し、実践農家の下で技術や知識が習得できるように支援しています。
 また、農林大学校では、有機農業などの環境保全型農業に関するカリキュラムを組み、化学肥料や化学農薬を低減する技術及び有機JAS認証制度などの基本的な知識の習得に取り組んでいます。さらに、今年度から、有機農業の実情を学ぶため、有機農業を実践している農業者による特別講義をスタートさせたところです。
 今後も、市町村やJA等と連携しながらサポート体制の充実強化を図り、新規就農者の確保に取り組んでまいります。
○副議長(秋月史成君) 藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕
○藤本眞利子君 ありがとうございます。
 みどりの食料システム戦略が施行される前よりは、進捗は格段に進んでいるというふうに思っていますが、今後も、先進地域に取組を学んでいただいて、全国各地で今、オーガニック給食のそういった団体もできておりますし、全国各地でこの有機農業を学校給食とか、有機農業に取り組もうという機運が盛り上がってきておりますので、一歩ずつでも、本当に進めていかれるように頑張ってほしいというふうに思います。
 次に、そういった取組をしっかりと情報発信をしていただきたいんです。持続可能な農業への県民の理解を得るためにも、県民とあえて言うならば消費者ですよね。消費者への啓発はとても重要な取組だというふうに考えています。有機農業が農業の自然循環機能を大きく増進させ、環境への負荷を低減させ、生物多様性の保全や地球温暖化等にも高い効果を示すこと等が分かるような広報が必要だと思います。
 県では、有機農業に取り組んでいる農家を支援していることが分かるように、県下の有機農業に取り組んでいる方を紹介するとか、県内のどの地方でどんな作物を栽培しているのかが分かるようなホームページを出す、有機農業に関するホームページを開けば、それが一目で分かるようなマップになっているような、そういったものを作成してはいかがかなあと思っておりまして、そういうことをすることで、県民、消費者の目からも、あっ、和歌山県は、これぐらいの人たちが有機農業に取り組んでいただいているんだなあというのが一目で分かると思うんですね。
 それから、そういった農業者の作業の様子とかを写真とか、こんなことでうちは頑張っていますみたいなコメントを載せるのも、見て楽しいページになるんじゃないかなあと思っています。それから、インタビューを掲載するとか、そういった県民の皆さんも、大変な有機農家をされている方々を応援できるような取組を進めていっていただきたいと思っています。
 各市町村で取り組まれているオーガニック給食、3市町村の名前しか出ていませんでしたが、でも、オーガニック給食をされているところもあるわけですので、そういった実施している状況とか、学校の紹介とか、子供たちのコメントを紹介するとか、それから有機の農産物を販売しているお店を紹介するとか、有機農産物を提供しているレストランの紹介とかも、ぜひそんなふうに、ページを見れば、あっ、こんなふうに頑張ってくれていて、こんなところへ行ったらおいしい野菜が食べられるんだなあとか、そういうことが分かるように、目に見えるようにしていただくための広報の取組を最後にお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
○副議長(秋月史成君) 農林水産部長。
  〔川尾尚史君、登壇〕
○農林水産部長(川尾尚史君) 有機農業に関する情報発信につきましては、現在、県のホームページ内で「環境に優しい農業に取り組んでみませんか」と題して、有機農業など環境保全型農業に関する取組等の紹介を行っております。
 具体的には、県が開催する研修会等の案内、地域ぐるみで有機農業に取り組む県内のオーガニックビレッジの紹介、各種認証制度や補助事業の周知などの内容となっております。
 一方で、近年は、地球温暖化などへの関心の高まりを背景に、環境負荷低減に資する有機農業や循環型農業への注目が増しております。さらに、消費者の安全・安心に対する意識も高まっていることから、SNS等を活用した環境保全型農業に関する情報発信の強化が必要であると認識しております。
 つきましては、議員の御提案を踏まえまして、県民の皆さんに向けた環境に優しい農業の具体的な活動紹介など、ホームページでの掲載内容の充実やSNS等の活用による効果的な情報発信について、段階的に進めてまいります。
○副議長(秋月史成君) 藤本眞利子君。
  〔藤本眞利子君、登壇〕
○藤本眞利子君 ありがとうございました。
 広報については、本当に段階的に進めていっていただきたいんです。御答弁の中に、「環境に優しい農業に取り組んでみませんか」と、ネーミングというか、問いかけはいいんですけど、ページを拝見しましたらちょっともう堅いんですよね。何か字ばっかし並んでいて、これじゃあ、ちょっと環境に優しい農業に取り組んでみようかなあと思えるかなあというふうにちょっと思いましたもんで感想を、すみません。もうぜひとも効果的な魅力のあるページを作成していただくように要望して、質問を終わりたいと思います。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(秋月史成君) 以上で、藤本眞利子君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 38番林 隆一君。
  〔林 隆一君、登壇〕(拍手)
○林 隆一君 皆さん、こんにちは。花粉症で苦しんでおります林隆一でございます。
 当選以来、毎回、質問は一問一答でしたが、今回は、気分を変えて一括で質問させていただきます。質問に関することで、自己紹介的な表現も、若干ですが、あると思いますので、御容赦のほどよろしくお願いいたします。
 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、質問をさせていただきます。
 まず初めに、金融教育の充実と外部人材の活用についてです。
 私たちは、日々の生活を送る上で、お金のこと、それに関しては切っても切れないものでございます。私自身、ファイナンシャル・プランナーや証券外務員一種資格保持者として、日頃から経済動向を注視しておりますが、私たちを取り巻く環境は日々変化をし続けております。
 例えば、令和6年に始まった新NISAは、国民資産形成への関心を一気に高め、さらに18歳未満へのこどもNISAが開始される見込みとなるなど、子供たちに直接関係する状況になっております。また、民法改正による成年年齢の18歳への引下げにより、高校在学中に成年に達し、親の同意を得なくても自分の意思で様々な契約ができるようになっております。
 これからの時代を生きる子供たちにとって、お金をどう管理し、将来に向けてどう育んでいくかという資産形成についての視点と正しい知識は、欠かせないものと考えております。
 学校では、子供たちは、発達段階に応じて金融について学ぶと聞いております。例えば、小学校では、生活と結びつけて、お金の使い方として計画的な買物の仕方について学び、中学校では、株式投資や金融商品について、高等学校では、ライフプランニングや資産形成について学習すると聞いております。
 私自身、ファイナンシャル・プランナーとして痛感するのは、ファイナンシャル・プランニングについての知識は、一度学べば終わりではなく、制度改正や経済情勢に合わせて常にアップデートすることが必要な専門性の高い分野であると考えております。
 日本証券業協会金融・証券教育支援センターが事務局を務める金融経済教育を推進する研究会が金融経済教育についての調査を、令和4年に中学校について、令和5年には高等学校について行っておりますが、その調査では、高校教員の88%、中学校教員の90%が金融経済教育を学校で行うことは一定程度必要であると回答する一方で、金融経済教育を授業で取り扱う際には非常に難しいと考えているとして、教える側の専門知識が不足しているという回答をおおむね半数の教員から寄せられており、学校で生徒に教える立場の教員も、その専門性の高さに対して苦慮している状況を見てとれます。
 こうしたことから、令和6年に設立された金融経済教育推進機構J-FLEC等の公的機関との連携や、専門知識を持つ外部人材との連携をより進めていく必要があるのではないでしょうか。
 現在、ファイナンシャル・プランナーの団体である日本ファイナンシャル・プランナーズ協会から、私のところに、金融教育のために無償でインストラクターを学校に派遣する取組について、利用促進を呼びかけてほしいという要望が寄せられております。専門家による講義は、生徒の関心を高めるだけでなく、教員にとっても最新の知見に触れる貴重な機会となり、金融教育の充実に直結するものと考えております。
 そこで、現在の金融教育における外部人材の活用について伺うとともに、専門的な知見をより一層活用し、金融教育を充実させるための手だてとして、教育長にお伺いいたします。
 続きまして、成年後見制度についてお伺いいたします。
 私は、社会福祉士、精神保健福祉士として活動しておりますが、和歌山市が申立人となり、私が社会福祉士の成年後見人として家庭裁判所から受任しているケースもあります。
 成年後見制度とは、認知症などで判断能力が低下した人や精神・知的障害のある人などの財産管理や介護・福祉サービスの手続を成年後見人が代理で行い、不当な契約などから本人を守る制度でございます。全国的に高齢化社会が進み、認知症高齢者や単身の高齢者が今後ますます増加することが見込まれている状況でございます。
 国は、平成28年に成年後見制度の利用の促進に関する法律を制定し、成年後見制度利用促進基本計画を策定いたしました。県や市町村では、国の基本計画に沿って、利用促進や体制整備の取組が進められてきたと認識しております。令和3年2月定例会において、中西徹議員が成年後見制度の利用促進に関する県の取組状況について質問され、福祉保健部長から、制度の周知と利用促進に向けた取組を進めていく旨の答弁がなされました。
 しかしながら、依然として制度の周知が十分ではなく、どこに相談してよいか分かりにくいといった声や、制度を利用する際に発生する費用の負担が大きいといった課題が指摘されております。
 特に、制度を利用することで発生する成年後見人への報酬などに対する助成制度について、制度自体は全市町村に設けられているものの、身寄りのない方や親族による申立てが難しい場合に、市町村長が代わって成年後見の申立てを行うケースのみを助成対象にして、本人や親族が制度の利用を申し立てる場合は助成対象外としている市町村があります。これでは、住んでいる地域によって制度の利用のしやすさに差が生じ、公平性の観点から問題があるのではないでしょうか。また、成年後見制度が普及しない一因にもなっていると私は考えております。
 そこで、福祉保健部長にお伺いいたします。
 まず、和歌山県における成年後見制度の利用者数はどのようになっているんでしょうか。また、県民への周知や利用促進に向け、どのような取組をしているのか。市町村間における助成制度の格差について、県はどのように認識しているのか、併せてお伺いいたします。
 最後に、介護離職の防止のための県の取組について質問をいたします。
 私は、政治家になる以前からキャリアコンサルタントとして、職業訓練等による失業者対策、個別面談を通じて相談者のキャリアサポートをしておりますが、相談内容の中には、仕事を取ればよいのか、また介護を取ればよいのか等、相談に乗ることがありますし、そういった介護に関する相談の内容は、キャリアコンサルタント国家資格の実技試験の頻出問題であり、難しい問題でもあると言えます。
 さて、先日、報道で、親などの介護のために仕事を辞めてしまう介護離職を防止するために、東京都が令和8年度から介護保険外サービスの利用に係る費用の助成を始めるとの記事がございました。
 昨年、令和7年には、いわゆる団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者となっており、介護が必要な方が今後ますます増えていくことが想定されております。同時に、その方々を支える家族の数も増えていくことになります。そのような状況では、家族の介護を行うために仕事を辞めてしまう介護離職も増えることが想定されております。介護のために望まない離職をしなければならないことは、本人にとっても不幸なことですし、長年勤めてきた従業員がそのような形で離職することは、企業にとっても大きな損失であります。ですから、こういった介護離職を防ぐことが強く求められます。
 そのために、介護人材を多数確保することはもちろんのこと、親などの介護を行うことになった場合にも、仕事を辞めなくてもいい環境をつくっていくこと、つまり介護と仕事を両立させるようにすることが重要であると私は考えます。
 一義的には、事業主にその対応が求められると考えておりますが、和歌山県として、介護離職を防止するためにどのように取り組んでおられるのか、商工労働部長にお伺いいたします。
 以上、御答弁をお願いいたします。
○副議長(秋月史成君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 教育長今西宏行君。
  〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 金融教育の充実と外部人材の活用についてお答えします。
 議員御指摘のとおり、金融を取り巻く環境が変化し続ける中、子供たちが金融に関する正しい知識と感覚を身につけ、実社会や自分の生き方に結びつける力を養うことは重要であると認識しています。
 現在、金融経済教育推進機構J-FLEC等と連携し、専門家を招いた出前授業、ワークショップ等、外部人材を活用した取組を進めています。
 県教育委員会としましては、より多くの学校で金融教育における外部人材の活用が進むよう、市町村教育委員会と連携し、各学校へ働きかけをしていきます。
 児童生徒が正しい知識を持って将来へ展望を抱けるよう、関係機関を通じて専門家を積極的に活用するとともに、教員の専門性の向上にも努め、金融教育を充実してまいります。
○副議長(秋月史成君) 福祉保健部長𠮷野裕也君。
  〔𠮷野裕也君、登壇〕
○福祉保健部長(𠮷野裕也君) まず、県内における成年後見制度の利用者数については、令和7年4月1日時点で1847人となっています。
 次に、県民への制度周知の取組としましては、県社会福祉協議会と連携して、ホームページや広報紙などを通じた広報啓発活動を行っています。
 また、利用促進に向けては、市町村や市町村社会福祉協議会等における制度運用の円滑化を図ることが重要であると考え、その一環として、弁護士等の専門職をアドバイザーとして市町村等へ派遣するとともに、関係職員を対象とした研修会を毎年実施しております。
 最後に、議員御指摘の市町村間における助成制度の格差について、本人や親族等からの申立てを助成制度の対象外としている市町村は、令和7年4月1日時点で、成年後見人等への報酬に対する助成制度において、高齢分野で7市町、障害分野で5市町あり、利用者の費用負担に格差が生じていると認識しています。
 県民誰もが必要なときに成年後見制度を利用できるようにするためには、助成制度の利用対象を拡大することが不可欠であることから、引き続き、これらの市町に対して様々な機会を捉えて働きかけてまいります。
○副議長(秋月史成君) 商工労働部長中場 毅君。
  〔中場 毅君、登壇〕
○商工労働部長(中場 毅君) 議員御指摘のとおり、長年経験を積んだ熟練従業員や管理職など企業の中核となる人材はもちろん、日々の業務を共に担う従業員が仕事と介護の両立に悩み、離職してしまうことは、企業にとっても大きな損失であり、事業主には、従業員の介護離職を防止するための対応が求められています。
 県としましては、労働者の雇用の安定のために、育児や介護を行う労働者が働き続けやすい雇用環境を事業主が整備することは重要であると考えており、労働セミナーを開催して、育児・介護休業法など、仕事との両立支援に係る関係法令の改正内容や国の助成金制度などの周知啓発に取り組んでおります。
 その結果、令和7年度和歌山県労働条件等実態調査では、介護休業制度を規定している事業所の割合は78.5%となっており、令和5年度と比べ1.1ポイント増加しました。
 また、労働者に対しては、家族の介護に直面し戸惑う労働者が気軽に相談できるよう、労働に関する疑問やトラブルについて、専門の相談員に相談できる窓口を設置しています。この相談窓口は、火曜日から金曜日の平日は午後4時から午後8時まで、土曜日及び日曜日は、午前10時から午後4時まで開設しています。平日の夜間及び土日に開設することで、労働局の相談窓口が開設していない時間帯も対応できるようにしています。
 今後も、県ホームページへの掲載や労働セミナー等の様々な機会を通じ、仕事と介護が両立できる職場環境づくりに取り組んでまいります。
○林 隆一君 はい議長。
○副議長(秋月史成君) 林 隆一君。
 すいません。
 答弁漏れはありませんか。
  〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
○副議長(秋月史成君) 再質問を許します。
 林 隆一君。
  〔林 隆一君、登壇〕
○林 隆一君 御答弁いただき、ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
 少し早いですが、以上で、私の一般質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(秋月史成君) 以上で、林隆一君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時31分散会

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