令和8年2月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(全文)
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令和8年2月 和歌山県議会定例会会議録 第4号
議事日程 第4号
令和8年3月4日(水曜日)
午前10時開議
第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号(質疑)
第2 一般質問
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会議に付した事件
第1 議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号(質疑)
第2 一般質問
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出席議員(39人)
1番 高田英亮
2番 上山寿示
3番 佐藤武治
4番 鈴木德久
5番 森 礼子
6番 濱口太史
7番 井出益弘
8番 尾崎要二
9番 玄素彰人
10番 山家敏宏
11番 鈴木太雄
12番 岩田弘彦
13番 吉井和視
14番 中村裕一
15番 北山慎一
16番 坂本佳隆
18番 堀 龍雄
19番 新島 雄
20番 山下直也
21番 三栖拓也
22番 川畑哲哉
23番 秋月史成
24番 谷口和樹
25番 山田正彦
26番 坂本 登
27番 岩永淳志
28番 小川浩樹
29番 中尾友紀
30番 岩井弘次
31番 藤本眞利子
32番 浦口高典
33番 尾﨑太郎
34番 藤山将材
37番 中西 徹
38番 林 隆一
39番 片桐章浩
40番 奥村規子
41番 谷 洋一
42番 長坂隆司
欠席議員(なし)
〔備考〕
17番 欠員
35番 欠員
36番 欠員
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説明のため出席した者
知事 宮﨑 泉
副知事 友井泰範
知事室長 北廣理人
総務部長 山本祥生
危機管理部長 中村吉良
企画部長 北村 香
地域振興部長 赤坂武彦
環境生活部長 湯川 学
共生社会推進部長 島本由美
福祉保健部長 𠮷野裕也
商工労働部長 中場 毅
農林水産部長 川尾尚史
県土整備部長 小浪尊宏
会計管理者 高橋博之
教育長 今西宏行
公安委員会委員長 竹山早穗
警察本部長 野本靖之
人事委員会委員長 平田健正
代表監査委員 田嶋久嗣
選挙管理委員会委員長 和歌哲也
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職務のため出席した事務局職員
事務局長 中嶋 宏
次長 橋爪正樹
議事課長 岩井紀生
議事課副課長 田中 匠
議事課議事班長 川原清晃
議事課主査 川崎競平
議事課副主査 西 智生
議事課副主査 林 貞男
総務課長 榊 建二
政策調査課長 岩谷隆哉
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午前10時0分開議
○議長(岩田弘彦君) これより本日の会議を開きます。
日程第1、議案第1号から議案第17号まで、議案第32号から議案第49号まで、議案第54号、議案第56号から議案第59号まで及び議案第61号から議案第75号まで並びに報第1号を一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、併せて日程第2、一般質問を行います。
4番鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕(拍手)
○鈴木德久君 皆さん、おはようございます。カイロスの発射を控えて、何かと気ぜわしい状況ではありますが、どうかよろしくお願いいたします。
私はふだんから、せっかくの一般質問の機会ですので、なるべく自分の住んでいる地域の話題から入って、皆様に紀南の状況を知っていただくように心がけています。今回は紀伊半島全体ということで少しテーマが大きいのですが、お付き合いをいただきたいと思います。
話は50年前になりますが、私は本宮町の中学校を出て、御坊市の和歌山高専に入学します。当時は大変不便で、新宮駅までバスで1時間半、御坊駅まで特急で3時間余り、そこからまたバスでといった具合で、1日仕事でした。田辺駅まで直接行きますと、バスで3時間半といった状況です。一度だけ体力に任せて田辺までサイクリング車で挑戦したら、自転車のほうが速かった記憶があります。幸いなことに、和歌山高専では125ccまでのバイクの使用が認められていましたので、早速、ホンダのCB125JXというバイクを買いました。これが本当にすばらしいバイクで、燃費もよく、好きな時間に行動できる。世の中にこんなすばらしいものがあるのかと思いました。
和高専時代は、県内外から同級生が集まっていますので、各地の友人宅を訪ねたり、帰省するにも潮岬を回ったり、龍神から十津川村経由で帰ったりして、県内の道は何となく網羅していたように思います。本宮町役場の時代も、観光担当で川湯のキャンプ場等にトレイルバイク、自分のバイクを置いていますと、大阪のツーリングチームクラブなどから、紀伊半島の林道の案内してもらえないかと、そういった要望もあったりして、一緒に楽しんでまいりました。
田辺市役所時代にも、たまたま森林局で林道担当になり、御存じのように広大な市域に約150路線、総延長500キロの林道で、ふだんなかなか仕事で行けないところを、休みには趣味と実益を兼ねてバイクで走って回っていました。今でも、たまの息抜きに、瀞峡から玉置山、北山村、丸山千枚田、海岸線は鬼ヶ城から花の窟、潮岬、白浜辺りまで日帰りツーリングを楽しんでいます。
さらに、横道にそれますが、皆さん、日本の三大酷道は御存じですか。国の道の国道ですけども、国道の中で整備が行き届かず、通行が困難な非常に危ない道、ひどい道という意味での酷道です。四国の徳島市から四万十市までの439号線と福井県大野市から長野県飯田市までの418号、そして、和歌山県内には、御坊市塩屋から龍神村、奈良県十津川村、下北山村を通り、三重県の尾鷲市までの国道425号線、約203キロといった酷道がございます。一度は話題づくりにと、2年前に玄素議員と2人でバイクで全線走破しましたが、さすがにベスト3と言われるだけあって、紀伊半島の雄大さと険しさ、不便さを再認識する旅となりました。
また、ふだんの車での移動でも、こうやって県庁へ来るのも、田辺市へ出て海岸線を来る場合と中辺路町、龍神村、日高川町、有田川を通って内陸の道を走ってきたり、あるいは名古屋へ行くんでしたら、熊野市から紀勢道、伊勢道を通って、東名阪道を通って名古屋へ行く。大阪へは、国道168号線で五條市から京奈和道、南阪奈道経由として、紀伊半島を縦断して走っていますので、ふだんから紀伊半島の大きさというか、そういった不便さを日々痛感しながら暮らしているような状況でございます。
前置きが長くなりましたが、一般質問のほうに入りたいと思います。
一昨年は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が20周年を迎え、昨年は、世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」が10周年を迎えました。今年はというと、吉野熊野国立公園に指定されて90周年だそうです。吉野熊野国立公園は、紀伊半島3県にまたがり、総面積(陸域)6万1604ヘクタール、1936年、昭和11年2月1日に指定され、日本の初期国立公園群の一つだそうです。当初は、大台ヶ原、大峯を中心とした山岳公園構想でしたが、奈良県、和歌山県など、地元自治体の強い働きかけにより、熊野川流域や熊野灘沿岸まで大幅に拡張されたそうです。
紀伊半島の中央部から南西岸までの山岳、河川、海岸の自然に恵まれた広大な地域を占め、吉野、大峰山を中心とする山岳部、熊野川とその支流、北山川流域から成る河川部、熊野灘や枯木灘に面し、那智山一帯を含む海岸部から構成されています。山岳部は、大きく分けると大峰山脈と大台ケ原一帯に分けられます。その北端は、仏教史跡と寺院や桜の名勝として知られる吉野山で、ここから標高1915メートルの仏教ヶ岳を最高峰として、山上ヶ岳、大普賢岳、弥山、釈迦ヶ岳、涅槃岳などが南に連なっています。これらの山々は、古来、大峯奥駈道と呼ばれる修験道の行場であり、その南には熊野三山があります。
河川部は、熊野川とその支流の北山川で構成されており、源流は、日本でも有数の多雨地域である大峰山脈と大台ケ原です。特に、北山川は、その中・下流域において激しく侵食と蛇行を繰り返し、深いV字谷を刻んでいます。有名な瀞峡は、下流から下瀞、上瀞、奥瀞に分かれますが、瀞八丁として知られる下瀞の上流は、国の特別名勝に指定されています。
海岸部は、尾鷲から鬼ヶ城にかけての主として三重県部分はリアス式海岸をなしており、鬼ヶ城から新宮までの七里御浜は、直線的で防潮防風の海岸林を備えた礫浜、いわゆる小石の浜となっています。さらに、新宮から勝浦湾を経て、本州最南端の潮岬までは、特に屈曲の多いリアス式海岸の景観を見せています。また、串本近辺の海域は海中景観に優れ、1970年、昭和45年、日本初の海中公園、串本海中公園として認定されています。近年では2015年、平成27年に、和歌山県内の二つの県立自然公園、熊野枯木灘海岸県立自然公園と田辺南部白浜海岸県立自然公園が国立公園に編入されています。
吉野熊野国立公園は、指定から90年間、山、川、海、信仰文化が連続する日本でも希有な国立公園として、国内外から高い評価を受けてきました。本県にとっても、熊野古道をはじめとする世界遺産と一体となり、観光振興、地域活性化の核となる存在です。この節目を単なる記念ではなく、環境保全と地域振興の両立を図り、推進をする契機とすべきと考えますが、知事のお考えをお伺いします。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
知事宮﨑 泉君。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 鈴木德久議員の御質問にお答えをしたいと思います。
私も、特に知事になってから、紀伊半島各地へ呼んでいただき、各地を回らせていただく中で、本当に紀伊半島の大きさというものをつくづく感じております。
さて、吉野熊野国立公園90周年についてでございますが、吉野熊野国立公園は、昭和11年の指定以来90年にわたり、本県の豊かな自然環境の保全に大きな役割を果たしてまいりました。その歩みは、単に自然環境を守るということにとどまらず、地域に息づく歴史や文化、そして信仰の営みを守り続けてきた90年でもあります。この間、地域の皆様をはじめ、関係機関の御尽力により、自然公園の保護と利用の両立が図られ、風光明媚な景勝地をはじめ、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」や南紀熊野ジオパーク、温泉など、公園内にある本県の豊富な観光資源を通じ、地域経済の発展にも大きく寄与してまいりました。90周年という節目を迎え、改めて、これまでの歩みに深く敬意と感謝を表するとともに、本県の美しい自然がもたらす恵みを次世代にわたって享受し続けられるよう、環境保全と地域振興の両立を一層推進してまいります。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 私の所属します経済警察委員会では、昨年11月11、12、13日において、海南市、兵庫県、岡山県、広島県で県内外調査を行いました。そのうちの広島県でのせとうちDMOについての調査から、次の質問をしたいと思います。
DMOとは、ディスティネーション・マネジメント・オーガニゼーションの略で、観光地を活性化させて、観光地域全体を一体的にマネジメントする組織とされ、観光地経営とも言われます。交流人口を増やし、地域に継続的な経済的利益をもたらす組織ともされています。また、政府が提唱するまち・ひと・しごと創生基本方針2015においては、地域内の官民協働連携による魅力ある観光地域づくりを行う事業推進主体として、DMOが中心的な役割を期待されています。
せとうちDMOは、兵庫、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛県を対象地域として、観光需要の創出と観光ビジネスの拡大を目的に、官民で構成する一般社団法人せとうち観光推進機構と、金融機関を中心とする民間主体でDMC機能を有する株式会社瀬戸内ブランドコーポレーションが密接に連携して構築されています。DMCとは、デスティネーション・マネジメント・カンパニーの略で、旅行の手配や宿泊施設への投資など、DMOが喚起した需要の受皿として、収益事業を展開する会社と言われています。
DMOとDMCの二つが両輪となって観光地域づくりを推進しており、具体的には、せとうち観光推進機構はマーケティングプロモーションを実施し、瀬戸内ブランドコーポレーションはせとうち観光活性化ファンドなどを活用した事業者支援を行っております。瀬戸内が有する幅広い観光資源を最大限活用しながら、多様な関係者と共に情報発信、プロモーション、効果的なマーケティング、戦略策定等を行い、地域の皆様が主体となって行う観光地域づくりを推進するとして、全国的にも有数のダイナミックな取組をしています。
紀伊半島においても、3県で紀伊半島インバウンド推進連絡会議を立ち上げ、DMO設立に向け取り組んでいるとのことですが、その進捗状況について地域振興部長にお伺いします。
○議長(岩田弘彦君) 地域振興部長赤坂武彦君。
〔赤坂武彦君、登壇〕
○地域振興部長(赤坂武彦君) 県では、長期滞在や広域周遊の傾向が強い欧米豪市場のインバウンドの誘客を進めるためには、和歌山県単独ではなく、周辺の県とも連携して取り組むことが重要であると認識しています。具体的な取組としましては、令和5年3月より、三重県、奈良県と連携して、観光庁の地方における高付加価値なインバウンド観光地づくり事業を通して、高付加価値旅行者層向けの商品造成やメディアへの情報発信など、マーケティングやプロモーションに取り組んでいるところです。昨年3月には、アメリカの雑誌TIMEが発表する、世界で最もすばらしい場所2025に、那智勝浦町の世界遺産「熊野那智大社と那智山青岸渡寺」が選定されるなど、大きな成果も現れてきています。
観光庁の事業は令和9年度までとなっておりますが、高付加価値なインバウンド需要を喚起しつつ、域内のランドオペレーションや宿泊施設等への投資を継続して円滑に進めるため、紀伊半島3県が広域で連携したDMOやDMCの組成を目指しているところです。県としては、早期に広域連携DMO等を設立できるよう、引き続き、三重県、奈良県をはじめ、関係機関との協議を進めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
次に、世界ジオパークの認定に向けての取組についてですが、改めて、ジオパークは、科学的に貴重な地質や景観などの地質遺産を保護するとともに、教育、ツーリズムなどの推進に活用し、地域の持続可能な開発に寄与することを目的としています。また、国立公園の優れた自然風景や自然に根差した文化は観光資源としてとても魅力的で、訪日外国人の関心も高いことから、最近では、国内ジオパーク48地域のうち29地域において、その魅力あふれる自然資源を生かし、国立公園とジオパークの連携により、エコツーリズムや環境教育などを発展、充実させ、地域の活性化を図っています。
先ほどの話にもありますように、吉野熊野国立公園90周年、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」20年、紀伊半島DMO設立への取組等から、紀伊半島全体での世界認定を目指すべきだと考えますが、その方針について、知事にお伺いします。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 世界ジオパークの認定に向けての取組でございます。
南紀熊野地域は、熊野カルデラの巨大な活動が生み出した奇岩、巨岩、滝など独特の景観が古来より畏怖の対象となり、熊野信仰の地として多くの人々が訪れ、栄えてきた歴史があります。また、豊かな自然環境に育まれた食や温泉などの恵みを受けてきた地域であり、本県が誇る紀伊山地の霊場と参詣道、吉野熊野国立公園の景観もまた、こうした大地の上に成り立っており、将来に受け継いでいくべき貴重な資産であることを認識しております。
このような魅力ある南紀熊野地域を国内外に発信するため、県では、市町村や環境省、地域の関係者と共に、南紀熊野ジオパーク推進協議会を立ち上げ、地域資源の発掘や国際的評価を高めるための調査研究、ジオパークガイドの養成など、様々な活動を行い、平成26年に日本ジオパーク認定を受けるに至りました。さらに、令和元年には、南紀熊野ジオパークセンターを開設し、調査研究や教育普及活動などの取組のさらなる強化を図ってきたところであります。
議員御提案の紀伊半島全体で認定を目指すことについては、認定地域の拡大に伴い、改めて日本ジオパークの認定が必要となることや、南紀熊野ジオパークの取組を進めてきた関係市町村長をはじめ、紀伊半島の地質専門家、ジオガイドなどの皆さんの思いも踏まえて進めていく必要があります。いずれにしましても、本県が持つジオパークの魅力を世界に発信し、地域振興に生かせるよう、取組を進めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 どうぞよろしくお願いいたします。
次の質問に入ります。ツキノワグマの対策についてであります。
昨年は、人の日常生活圏に出没する熊のニュースが連日のように報道されていました。冬眠時期に入り、しばらくこうした報道も見受けられなくなりましたが、今年度の東北地方を中心とした熊による人身事故は、令和8年1月末時点で過去最多の214件、被害者数は236人に上るという極めて深刻な状況となっています。こうした事態を受け、政府は、昨年11月14日にクマ被害対策等に関する関係閣僚会議を開催し、クマ被害対策パッケージを取りまとめ、関係省庁が連携し、実効性の高い対策を段階的に進めていくことになりました。
また、昨年4月には、鳥獣保護管理法が改正され、9月からは、緊急銃猟制度が施行されました。本制度は、人の日常生活圏に熊が出没した場合、一定の条件の下、市町村長の判断で銃器を用いた捕獲を可能とするものであり、熊対策の新たな選択肢として位置づけられています。ただ、制度上は市町村が主体ですが、実際の捕獲作業は民間のハンターに依存しており、危険作業に対する補償や報酬等が曖昧なままで現場が動けなかったり、ハンターが全国的に高齢化しており、夜間対応や市街地での危険な発砲判断、迅速な現場到着といった高度な対応を担える人材の不足が危惧されています。また、ガイドラインは整備されたものの、捕獲者の確保、警察との連携、住民避難の誘導や発砲の安全確保等、実際に運用するための体制が市町村ごとに大きな差があるとも言われています。
本県においては幸いにも、近年、人身被害は発生しておりませんが、令和6年度の目撃件数は過去最大の180件に上り、人と熊の接点は確実に増加しております。私の出身地である田辺市においても多くの目撃情報が寄せられ、特に私の住んでいる地域では、目の前の河原の辺りでのツキノワグマの動画が上げられたりして、住民の不安は高まっております。県では、昨年、ツキノワグマについて、これまでの保護から管理へと方向転換を図ったところですが、これは、個体数の増加や生息数の拡大を踏まえた現実的かつ責任ある判断であったと受け止めています。最優先事項は、何よりも県民の安心・安全を確保し、命を守ることであります。
そこで、知事にお尋ねいたします。
今後、ツキノワグマ対策をどのように進めていくのか、これまでの経緯を含めてお聞かせください。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) ツキノワグマ対策についてお答えをいたします。
令和6年度に実施した紀伊半島におけるツキノワグマ生息数調査の結果、推定頭数は467頭となりました。この結果、環境省が示す管理可能となる水準を超えたため、昨年10月にツキノワグマを対象とした第二種特定鳥獣管理計画を策定し、保護から管理へ政策転換したところであります。また、緊急銃猟に関しましては、昨年12月24日に田辺市で、本年1月29日には紀美野町、九度山町で、それぞれ市町村や警察、猟友会などが一堂に会した机上訓練を実施し、関係機関との連携を強化しているところです。令和8年度は、この机上訓練を県内全域に広げて実施することに加え、実際のフィールドなどを使用した実地訓練も行います。さらに、緊急銃猟を実施する市町村に支援を行うとともに、熊の捕獲に携わった経験者による研修会を開催するなど、より一層、実効性のある対策を進めてまいります。県民の安心・安全の確保を最優先に、引き続き全力で取り組んでまいります。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
次の質問に入ります。県内中小企業への支援についてであります。
日本の産業界における中小企業は、単なる規模の小さい企業ではなく、日本経済の屋台骨そのものです。数字で見ても役割で見ても、その存在感は圧倒的です。日本の全企業のうち、約99.7%が中小企業だと言われています。つまり、日本の産業構造は、中小企業を中心に成り立っていると言っても過言ではありません。また、日本の労働者の約70%が中小企業で働いており、地域経済における雇用の受皿として不可欠な存在です。大企業だけでは到底支え切れない雇用を中小企業が広く担っています。さらに、地域密着型の企業が多く、地方の産業、文化、生活を支え、地元の商店、製造業、サービス業などが地域循環型経済を形成する地方創生の中心的プレーヤーでもあります。
世界的に評価される精密加工や部品製造の多くは中小企業であり、大企業のサプライチェーンを支える不可欠な存在です。ニッチ分野で世界トップシェアを持つ隠れたチャンピオン企業も多く、日本の物づくりの競争力は、中小企業の技術力に大きく依存しています。改めて、中小企業は日本の産業界において、量でも質でも中心的な役割を果たす存在です。企業数の大多数を占め、雇用の大部分を支え、地域経済を動かし、技術力とイノベーションを生み出し、大企業と共に産業全体を支えています。こうした多面的な重要性から、中小企業は日本経済の基盤そのものと言えます。
ここ数年の日本の産業界は、長年の停滞から脱却し、歴史的な高水準で賃上げが継続しており、和歌山県においても例外ではございません。最低賃金についても、令和7年度においては全国加重平均で1121円となり、前年度の1055円から6.25%の上昇となっており、和歌山県においても令和7年度の最低賃金は1045円と、前年度の980円から6.63%の大きな上昇となっており、史上初めて1000円を超えました。
政府の経済財政政策に関する基本的な方針である経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太の方針においても、賃上げを起点とした成長型経済の実現の項目として、物価上昇を上回る賃上げの普及・定着を掲げており、この傾向は今後も継続していくものと考えられます。賃上げにより、従業員の方の所得が増加し、消費の拡大につながることで経済が活性化され、企業収益の増加や適切な人材確保が実現し、企業の生産性を向上させることでさらなる賃上げや持続的な成長を生む。賃上げによる好循環も期待される一方、最低賃金の上昇や人材確保の観点から、業績の改善が見られない中で賃上げを行わざるを得ない、いわゆる防衛的賃上げを行っている企業も少なくありません。日本商工会議所が昨年12月に実施した商工会議所早期景気観測調査によると、2026年度賃上げを予定している企業のうち、防衛的賃上げとなる企業の割合は68.8%となっており、県内企業においても経営への影響が心配されます。
そこで、商工労働部長に質問です。
全国的に高水準の賃上げが続く中、2026年度に向けても前年度並みの高水準の賃上げが見込まれており、人件費増加に伴う企業の収益状況への影響などが懸念されますが、県内における事業者の状況についてどのように認識しているのか、お聞かせください。
○議長(岩田弘彦君) 商工労働部長中場 毅君。
〔中場 毅君、登壇〕
○商工労働部長(中場 毅君) 和歌山県社会経済研究所が実施した2025年7月から9月期の景気動向調査の結果によると、賃上げの余力の有無を問う質問では、賃上げの余力が「あまりない」、「全くない」と回答する事業者の割合が64.3%となっております。また、賃上げを予定していると回答した事業者のうち、賃上げによる経営への影響について、人件費増加に伴う収益状況の悪化を懸念する事業者が最も多く65.0%となっており、今後も高水準の賃上げが見込まれる中、本県においても、防衛的賃上げを余儀なくされている事業者は少なくないと認識しております。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 人材の確保が困難な中、事業を継続させるためにも、防衛的賃上げを実施せざるを得ない事業者の方も多く、とりわけ大企業に比べ高い労働分配率を占める中小企業においては、賃上げによる経営への影響は大きいものと考えられます。また、事業者を取り巻く経営環境は、賃上げに伴う人件費の高騰だけではなく、物価高やエネルギー価格の高騰など、コスト増も負担となっております。これらコスト上昇分を製品やサービスの販売価格に上乗せして反映させることで企業の収益性を維持する価格転嫁の取組は、重要な企業戦略ではありますが、特に中小企業においては、発注側の立場が強いことや価格引上げによる受注減少のおそれから、十分な価格転嫁ができない、できていないケースも多いと思われます。
2025年9月に中小企業庁が行った価格交渉促進月間フォローアップ調査によると、直近6か月間のコスト上昇分のうち、どれだけ価格転嫁ができたかを表す転嫁率において、受注企業の所在地ごとの集計による都道府県別のランキングでは、和歌山県は全国で19位と、真ん中よりやや上位ですが、その転嫁率は52.7%となっており、全体平均の53.5%より低く、価格転嫁が十分に行われているとは言えない状況にあります。本県は、全国でも中小企業の割合が高く、県内企業の大多数を占めており、これらの事業者の皆様により、県民の方の生活が支えられておりますが、厳しい経営状況にある事業者の方も多いのではないかと懸念しております。
賃上げや物価高騰などの影響は今後も継続していくことが見込まれる中、一時的な給付や補塡による支援ではなく、その原資となる収益の持続的な確保に向けた支援が必要ではないかと考えますが、このような状況についていかにお考えでしょうか、知事にお伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 県内中小企業の収益の持続的な確保に向けた支援ということでございます。
本県におきましては、御存じのように、中小企業が県内企業の大多数を占めており、これらの企業の皆様により和歌山県の経済が支えられ、雇用を創出するなど、地域社会の担い手として、県民生活の質の向上に大きく貢献していただいているものと考えております。一方で、日本を取り巻く物価上昇は、長らく続いているコストプッシュ型から完全には脱却していないものの、政府としても、今後は賃金上昇を伴うデマンドプル型の持続的、安定的な環境を目指しているところであります。
県としましては、議員御指摘のとおり、一時的な給付ではなく、物価上昇に負けない賃上げの実現のための施策展開が重要であると考えており、国の重点支援地方交付金を活用し、「わかやま賃上げ環境整備支援パッケージ」と銘打ち、実施することを考えております。具体的には、省力化や業務効率化などの生産性向上に資する設備投資等への補助、国の業務改善助成金の交付を受けた事業者に対する県独自の上乗せによる助成金の支給、適正な価格転嫁を進めていくためのセミナーやワークショップの開催及び商工会等の伴走支援体制の強化などを実施するための予算について、令和8年度当初予算案として提案しているところであります。
中小企業が自発的かつ持続的な賃上げに取り組める環境を整えるためには、企業、商工団体等の支援機関などと認識を共有しつつ、積極的に議論していくことが肝要であります。県としても、中小企業を取り巻く状況をよく把握し、持続的な収益確保に取り組む皆様に幅広く支援の手が行き届くよう施策を展開してまいりたい、このように考えております。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 御答弁ありがとうございます。
県内中小企業の中でも、とりわけ少ない従業員規模で事業をされている方には、補助金申請などの手続に不慣れな方もいらっしゃると思いますので、そういった事業者の方にも支援が行き届くよう寄り添った支援をお願いするとともに、ぜひ県内中小企業の皆様に活用していただけるよう、事業内容については広く周知するようお願いいたします。
最後の質問に入ります。ドクターヘリの運航についてです。
私は、昨年9月議会でもこのテーマで質問し、丁寧な答弁をいただいています。ただ、先ほどの話からも、紀伊半島中心部の山の中に住んでいる者として、再度確認をさせていただきたいと思います。
繰り返しになりますが、ドクターヘリの運航は、広域災害対応、救命率向上、地理的不利の解消、地域の安心、定住促進といった多面的な価値を持つ、極めて重要な広域医療インフラです。和歌山県立医科大学がドクターヘリの運航を委託しているヒラタ学園において、今年度は整備士が不足したため、7月、10月以降で毎月5日程度の運航ができない事態となりました。まずは、次年度の和歌山県ドクターヘリの運航について、福祉保健部長にお伺いします。
○議長(岩田弘彦君) 福祉保健部長𠮷野裕也君。
〔𠮷野裕也君、登壇〕
○福祉保健部長(𠮷野裕也君) 本県のドクターヘリ運航事業者であるヒラタ学園は、今年度、関西広域連合管内8府県及び東京都、長崎県の計10機のドクターヘリを運航しておりますが、次年度からは、和歌山県、奈良県、兵庫県でそれぞれ1機、京都、兵庫、鳥取の3府県で1機、長崎県で2機の計6機に絞って運航を行うこととなっております。現状と比較し、より適正な人員配置が可能となることから、本県ドクターヘリの安定的な運航が期待されます。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 関西広域連合において、令和8年度以降のドクターヘリ4機(大阪、京滋、徳島、鳥取)の運航に係る入札を行ったが、1者のみの応札であり、3機(大阪、徳島、鳥取)の運航が確保できていないと聞いています。関西広域連合管内のドクターヘリが確保できないと大変なことになると思います。具体的には、これまで近隣府県と相互応援協定を締結し、自県ヘリ──和歌山のヘリが出動中に要請があった際、近隣府県のドクターヘリが応援するというカバー体制が維持できないのではないかと心配しています。大阪府、徳島県のドクターヘリが確保できておらず、応援が受けられなくなるのではないかと思いますが、その影響等について知事にお伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 近隣府県から応援に来てくれないんじゃないかという御懸念でありますが、議員御指摘のとおり、関西広域連合へ移管している大阪府と徳島県のドクターヘリは、次年度から運航が確保されていないため、本県は応援を受けることができなくなるような気がします。ただし、近隣県である奈良県と三重県のドクターヘリは次年度も引き続き運航が確保されるため、これら両県との相互応援体制は維持されます。そのため、東牟婁を除く地域については奈良県からの応援による二重のカバー体制が、東牟婁地域については奈良県と三重県からの応援による三重のカバー体制が確保される見通しでありまして、最低限のセーフティーネットは維持されるものと認識しております。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 これまで、関西全体を4次医療圏と位置づけ、広域医療体制のより一層の充実、強化のため、関西広域医療連携計画が策定されており、その中で、ドクターヘリは関西広域連合が中心となって調整しているところですが、和歌山県は独自で運航しています。これは和歌山県、特に紀南地域は高度救命救急センターまでのアクセスが遠く、ドクターヘリが欠かすことのできない搬送手段であることに加え、紀南エリアが他の地域に比べ、カバー体制が薄いためであると聞いています。
和歌山県は、来年度の運航も確保されているとのことですが、関西全体を見たとき、大阪府、徳島県のドクターヘリの運航が確保できない中、本県ドクターヘリに対して両県から応援が求められると思いますが、本県としてどこまで対応を考えているのか、知事にお伺いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 今度は助けに行かないといけないという話ですが、これまで、大阪府と徳島県からの要請については、両府県のドクターヘリが出動中などにより対応できない場合に限り、本県ヘリが大阪府の全域、徳島県東部の一部について要請を受ける体制となっておりました。令和6年度において、本県ドクターヘリの出動は547件でありましたが、そのうち、大阪府からの要請は1件、徳島県からのは6件という僅かな件数であるため、これらの要請に応えることが可能でありました。
議員御指摘のとおり、両府県のドクターヘリの運航が確保されなくなり、本県ドクターヘリに対する期待が高まる中で、県民の医療を確保しながら両府県からの要請にどこまで応えられるかは、検討の過程で大変難しい課題でありました。そのため、両府県に対し、本県ドクターヘリ以外の搬送手段を確保することや安易な要請を差し控えることなどを求めた結果、大阪府からは堺市以南の地域を、徳島県からは阿南市と小松島市を、それぞれ他の地域に優先して受けてほしいとの要請がありました。これまでの実績を基に、本県ドクターヘリへの要請件数を推計したところ、大阪府からの要請はゼロ、徳島県からは20件程度と見込まれまして、これは令和6年度の実績を上回る想定でありますが、引き続き、両府県への応援を継続できると判断をいたしました。
和歌山県といたしましては、今後も県民の医療を確保することを最優先に考えるとともに、関西広域連合が掲げる4次救急医療体制を維持できるよう努力してまいります。
○議長(岩田弘彦君) 鈴木德久君。
〔鈴木德久君、登壇〕
○鈴木德久君 御答弁ありがとうございます。
以上で、私の一般質問を終了します。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(岩田弘彦君) 以上で、鈴木德久君の質問が終了いたしました。
この際、申し上げます。
カイロスロケット3号機の打ち上げに関する状況確認のため、暫時休憩いたします。
午前10時47分休憩
────────────────────
午前11時19分再開
○議長(岩田弘彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
質疑及び一般質問を続行いたします。
9番玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕(拍手)
○玄素彰人君 議席9番、玄素でございます。一般質問2日目、2番手での登壇であります。お取り計らいをいただきました関係各位に御礼申し上げたいと思います。皆さんも御承知のように、ロケット、残念ながら、風だということでありますけども、延期となりました。楽しみは先に取っておこうということになるんだと思いますけども、この間、本当に関係者の皆さんには御労苦をいただいているかと思います。そういった皆さんに、引き続きの御尽力とエールを送らせていただきたいと思います。
あと、気づかれた方もいらっしゃるかも分かりませんけども、今日はここへネームプレートをつけさしていただいております。(ネームプレートを示す)一昨日、紀央館高等学校の卒業式に行かせていただきまして、祝辞も述べさせていただきましたけども、帰りに校長先生から、工業技術科の学生さんが製作をされたということで、僕のこの名刺をデザインに、こういったプレートを作ってくれました。コロナのときのアクリル板、前にもあったかと思うのですが、そういったものが余ってきて、それでUVプリンターとかレーザー加工機なんかを使って製作をしたということで、もう1枚もらったのですが、こういったものを頂きました。
昨日の鈴木会派長の質問の中にもありましたけども、理系人材を育てるということで、今、県も頑張ってくれているんだと思います。こういった技術の種というか頑張りに対して、やっぱり我々もしっかりお応えをしていかないと駄目だなというふうなことを思うと同時に、これ、職員さんのネームプレートか何かにしてもいいのかなというようなことも思ったりしました。別にそうでなかったとしても、そういった理系人材のシードを育てるような試みを、当局の皆さん、とりわけ教育長にはお願いを申し上げたいと思います。
今回、7点、質問させていただきたいと存じます。いつものことでありますが、時に厳しいことも申し上げるかも分かりません。また、熱くなって、途中、話が脱線するかも分かりませんが、その辺のところは皆さんにお許しをいただけたらと思います。
それでは、質問に入らせていただきたいと思います。
一つ目は、行政改革に関するものであります。
昨年の9月でありますけども、高知市が行政改革の一環で、庁舎内にあるテレビを250台、原則廃止するんだというような配信記事がありました。それを見まして、当然テレビだけじゃなくてほかの行革もやっているのですけども、ああ、県庁にもテレビあるなあと、いつ使っているのだろうと、そんな要らないのかなあというようなことを思いました。
私、常々思っているのですけども、自分の首長としての経験も踏まえてなのですが、自分の家庭で支出する、やりくりをするのと同じ感覚で、仮に行政の中でも支出の調整なんかをやったならば、もっと引き締まって運営をできるのかなと。公金の支出に対してもっと適正なものができるのではないかというようなことを思っているわけでありますけども、なかなかそうはできていないというのは自分自身が首長で判こ押していた経験からも思っているわけなんです。
そんなことで、今、県庁内で予算化をしているということにもなるのかと思いますけども、テレビどれだけあるのかなと。もちろん、テレビにはNHKの受信料もついてきて支払っているかと思います。その辺のところ、あとどんなことに使っているのかなということも踏まえて答弁をいただけたらと思います。
以降、質問、再質問につきましては、対面式の演壇から行わせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
総務部長山本祥生君。
〔山本祥生君、登壇〕
○総務部長(山本祥生君) 県警察及び県立学校を除き、令和7年4月1日現在、総務部管財課で取りまとめて管財課や各所属で予算化し、NHK受信料を支払っているテレビの台数は587台でございます。また、令和7年度におけるNHK受信料の年間総額は約600万円でございます。使用目的につきましては、各部で差異はあると考えますが、総務部においては、県議会や知事定例記者会見の庁内放送の視聴や災害時の情報収集などに利用しているところでございます。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 部長、答弁ありがとうございました。
600台近くあるんだと、それに1台当たり1万円のNHKの受信料を払っているんだということでありました。あと、議会をテレビを見るのに、知事の記者会見の様子とか防災関係でも見ているということであったのですけども、その使用目的については、先ほどもちょっと冒頭で触れたかと思うのですが、別になくてもほかの方法で対応できる。だから、高知市も原則廃止をしていこうというような判断をされたんだというふうに理解をするということを、まず申し上げておきたいと思います。
あと今、総務部長から答弁があった600台というのは行政部局に限ったことなんだろうと、教育関係も少し入っているのかなと思うんですけども、私ほかも、警察も、あと学校もどれぐらいあるのか独自に調べさせてもらったら、大体1200台あるということであります。ということは、年間1200万のNHK受信料も発生をしているということになるんだと思います。これ年間1200万の受信料ですけども、10年たてば1億2000万ということになってくると思いますし、この1200台のテレビ、例えば買い替えをしないということになりましたら、1台5万円であっても6000万の削減効果は生まれるんだと思います。
それから、人件費というような立場からも、このテレビを扱う事務がなくなれば、それだけ職員の負担も軽くなるということでありますし、何より、勤務時間中に例えばテレビを見ないということになりましたら、その分の人件費というのが、経営上で申し上げれば削減をできるということになると思います。そのほかにも、時間ということで言えは、たばこを吸う時間であるとか、例えばおしゃべりする時間であるとか、そんなこと言い出したら、特定の方に偏りがちな超過勤務手当とか言い出したら切りがないんですけども、そういう感覚で仮に1%業務効率化が人件費においてできたならば、来年度の予算の人件費は1480億円で、1%仮にそれでフローができたとしたら、14.8億円の削減効果が生まれる。
さらに、最近は、知事も昨日の答弁でも言われていたと思うんですけども、DXを進める、AIを使う。例えば、新聞なんかにもせんだって載っていましたが、銀行の稟議書、これが普通は何十時間、何百時間かけて上げるんだと思いますけども、AIの力を借りれば30分ほどで、原案ができるんだというような記事もありますし、訴訟の原案、これも弁護士さんが相当根拠を探して作成されるんだと思いますけども、これも1分で原案ができるというような記事も載っておりました。
同じことが、この行政部局において仮にできるとするならば、仮に10%、そうやって業務効率が人件費において削減できたとすれば、来年度の予算ベースで言えば148億円、掛ける20%業務効率化ができたならば、296億円というだけのフローを浮かせることができると。10年後だったかな、令和17年度になれば資金が足りないという金額が353億ぐらいあったんで、そういうのも解消できるなというようなことも思っておりますということはお伝えしなければならないと思います。
それと、申し上げておきたいのは、数の把握です。今回、僕がテレビの質問するからということで、多分行政部局の方も慌てて数の把握をしていただいたんだと思います。総務部に何台とか、県土整備部に何台とか、この辺の把握はできているんですけども、警察を含めた、教育も含めて横串刺して、さあ何台ありますかということに関してはどうも苦手なような気がしてなりません。実は、私の家にテレビ10台あるんですと仮に私が申し上げたら、何で10台もあるんだというふうに思われる方も多いかと思うんです。数が分かるからこそ多い、少ない、必要、必要でないかという話ができるので、多分今までは、「まあ、テレビないよりあったほうがいいよね」と、必要か必要でないかというよりも、あったらいいという感じであったんだろうと思うし、数の把握をしてこなかったからこそ、ふんわりと浮いてしまっているような状況にあったのかなというように思います。
事業レビューということ、私も今まで全ての事業を見直したほうがいいということは予算委員会などを通じて申し上げてきましたが、これ、事業を見直すと言っても、今までもやってきたけど、なかなか成果が出てないからこんな状況になっているんだと思いますので、事業だけではなく、テレビ一つ取っても、公用車1台取っても、グラフィットを取っても、こういう一つ一つの支出の見直しを本当に必要なのかという観点で、あったらいいねという観点じゃなくてやっていただくことが、ひいてはこの財政危機警報から脱出する一つの方策なんだろうと思っております。
ちなみに、私、県議会議員にならせていただいて、これも常々言っていることなんですけども、機関紙を含めた大手紙の購入の額を調べさせてもらったら、7100万ぐらいあるんです。10年たったら7億1000万です。新聞いつ見ているのか、テレビと同じような感覚ですけども、家で見られないのか、別にそこで見る必要あるのか、ネットで対応できないのかと突き詰めていった場合に、お付き合いもありますよというのも分かるんです。だけど、そういうようなお金の捻出の仕方がある。それは、事業ではなくて一つの支出に着目するからこそ、数の把握をするからこそできることなんだということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。
議長、2点目行きます。
2点目は、学校現場における音声録音におけるカスハラ対策であります。
このことにつきましては、去年、一昨年とカスハラ関係の質問を私させていただきました。その中で常々思うのは、やっぱり録音というのは、カスハラ対策の最大公約数だと、費用対効果もいいということを申し上げてきております。この1月5日から、主に県庁の行政部局内でこれを実施されているというふうに承知をしているんですけども、非常に皆さんからも好評だというふうに聞いております。だけど、教育部局というか学校はまだなんです。学校がなかなか導入しにくいというのは、やっぱり保護者との関係があって、あんまりなことしたらということもあり、なかなか踏み切れないというところもあるんだと思うのですが、ただ大阪市ですけども、来年度の予算案で2億円かけてコールセンターの機能や録音の機能を備えた体制をつくるということであります。
カスハラ対策も、先ほどの質問、1問目の質問に関連して言うと、単にカスハラ対策というのもありますけども、必要か必要でないということの線引きは難しいんですけども、ちょっと悪意のある保護者対応をしていたら、それだけ、マネジメントの感覚で言えば、人件費というのがそがれているわけなんです。さっきの人件費の計算から言えば、それは相当削減できる可能性もあるという側面も見逃しては駄目だと思います。そういったことも含めて、行政部局で多分9700万ぐらいかけて、これが高いか安いかというような議論もあるんですけども、私はそれでもやっぱり費用対効果はあると思っているんです。学校現場に対して、この録音機能の早期導入をと思っているんですけども、教育長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 教育長今西宏行君。
〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) 質の高い学校教育を実現するためには、保護者や地域住民との信頼関係は不可欠でありますが、長時間の拘束、過剰で執拗な要求や暴言などで教職員が疲弊してしまう状況があることは認識しており、学校現場にも自動音声案内と録音機能の導入は必要であると考えております。今後は、議員御紹介の大阪市等導入済みの他府県の状況や、本年より教育委員会事務局に実装された自動音声案内等のカスハラ対策としての効果と課題を整理し、県立学校への実装を進めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 教育長、答弁ありがとうございました。いつもの淡々とした調子でお話をされていたと思うんですけども、ニュアンス的にはいつもより前向きだというのは伝わってまいりました。本当に早めに導入をしていただきたいということをお伝えして、次に進ませていただきたいと思います。
続いて、3点目であります。これは自転車の反則金制度についてであります。
この4月1日から自転車の反則金制度というのがスタートをします。分かりやすく言えば、自転車に乗っていてスマホ触っていたら、もうこれから1万2000円罰金取られるということになるんだと思いますし、この適用というのは、車であるとか二輪車であるとかと同じくらいの、全てが同じとは言えないと思うんですけども、反則金の対象になってくる。逆走をするとか一旦停止しないとか、傘差し運転も傘の大小で違うとかというような運用もあるらしいんですけども、基本的には駄目だというように承知をしております。
ただ、私、気になったのは、これどれぐらいの県民の方がお分かりになっているかということなんですね。そこで、本部長にお伺いをしたいんですけども、今回、その対象が16歳から、我々ふだん自転車乗りませんが、乗る対象というのは高校生まで広がっているというふうに承知をしております。そんなこともあって、そういう方たちにも周知を今回は特別にやっぱりやっていかないと駄目だという観点から、新しく、今までも周知していたけども、今回特別にそういうところに対して何かやりましたよということがあれば御紹介をいただきたいと思いますし、やっぱりこれは県民の皆さんが広く知っているからこその執行だと思っております。この認知率についてお聞かせをいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 警察本部長野本靖之君。
〔野本靖之君、登壇〕
○警察本部長(野本靖之君) 令和6年5月24日公布の道路交通法の一部を改正する法律のうち、自転車等に係る交通反則通告制度の適用に関する規定が本年4月1日から施行されます。自転車等で交通違反をして検挙されると反則金が課されることとなりますので、県警察としては、幅広い世代に対する交通安全教育、街頭活動時における自転車利用者への指導・警告、各種メディア等を活用した情報発信などにより、同制度の周知に努めているところです。また、昨年は新たな取組として、県内の高校生が自ら制作した動画を募集する自転車安全利用動画コンテストを実施し、優れた作品を公開して、自転車安全利用の広報啓発に活用しているところです。
なお、どれくらい県民に周知されているかという点につきましては、昨年、知事部局が実施したアンケートの調査結果では、「制度を知っている」、「大体知っている」と回答した割合が合わせて約6割であったと承知をしております。県警察としましては、今後も学校との連携を強化するなどして、同制度の周知に努めてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 本部長、答弁ありがとうございました。動画コンテスト、高校生を対象に、やって広報したんだということでありますけども、動画コンテストより素直にそういうような周知をビラでも配ってもらったほうがいいかなというふうに私自身は思いましたということと、あと、認知率というか周知の程度ということについての答弁もありました。行政部局がやったアンケートで60%との話でありましたけども、気になったのでちょっとそのアンケートを調べさせてもらったら、サンプルが高校生で250人、大人10人、小学生も入っていましたけども、計260人のうちの6割だというようなものであります。果たして、そもそも4対6、6割が分かっていて4割が分かっていない状況、それが最適解なのかどうかは分かりませんけども、そういうものでありますから、もうちょっと積極的に周知の部分でやっていただけたらなと。
もちろん公権力の行使に関して私、常々思うのですが、謙虚であってあり過ぎることはないというように思っております。もちろん悪質な事案については厳しく取り締まらなければならないということもあるんだと思いますし、一方で、4月1日から始まる、周知もなかなかできていない、だからこそ警察庁も運用で、最初は指導ぐらいやっといたらどうなとかというようなことも来ているかと思いますけども、これやっぱり現場判断に委ねられるところがあると思います。この周知の関係と取締り、それから指導、この辺の最適解というものはやっぱり県警本部で判断しないと駄目だというところがあると思いますので、その辺のところは、来年の9月1日からは生活道路の30キロ規制というのも始まるそうなんです。これも相当個人的には厳しいなと思うんですけども、ただ、その辺も含めて最適解を求める活動というか試みをお願いして、次に進みたいと思います。
続いて、4点目、参ります。次、公共投資の関係についてであります。
令和6年の予算特別委員会において、令和5年の当初予算と比較して、道路建設に係る予算が223億円から173億円に減っていますよねというような趣旨の御質問をさせていただきました。減っているということの懸念に対してのものだったんですけども、今は国土強靱化の予算というのが後から補正でついてくるというような流れなので、それぞれその年度の2月補正の現計予算でどうなっているかということも後から調べさせてもらったら、令和5年度の2月末の現計で309億円あったのが令和6年度になると217億円、要は、年度初めは50億円減っていたんですけども、最終になると92億円減っているというような状況になっておりました。
ただ一方で、国土強靱化という中で防災に特化したようなところ、道路の予算が減っても、そののり面対策とかというものであるとか橋の強化というようなものに対しては、大体ここ5年ぐらい80から90億ぐらいできていて、令和7年度はどうやら100億円ぐらいいくかなと、これはちょっと微増しているというようなこともあるんですが、ただ、国土交通省だったかな、出ている発注統計みたいなのがあるんですけども、これを見ますと、ちょうど令和5年のときに和歌山県が、これ県土整備部だけではなくて、公共発注ということでしている金額が1200億だったのが令和6年になって890億ぐらいまで落ちているんです、310億円落ちているんです。
そういったこともあって、関連の事業者の方から、「これからまだまだ減るん違うか、大丈夫か」というような話を、私だけではなくて議員の先生方もお聞きになった方もいらっしゃると思うのですけども、そんな心配の声を聞くようになりました。いや、もうここから先は減らさずに頑張る、いやいや、増やすんだと、減らすんだと、こういったアナウンスも数字も交えてちゃんと言ってくれたらあらぬ誤解は起こらないんですけども、「これからどんどん減っていくで」「いや、まだまだ減るん違うか」と、悪い話はどんどん広がっていきますから、それが知事が悪いとか、議員が悪いとか、職員が悪いとかというふうなことにもつながっていっているのかなというように想像をするんです。
そこで、今日は質問で、知事からメッセージを出していただきたいと思っているんです。昨日の鈴木会派長の質問の中でも頑張っていきますというようなお話はあったと思うんですけども、これから増やしていくというようなイメージをお持ちなのか、いや、今の現状でやっていきたいとお思いなのか、いや、まだ収支不足、来年度の予算で125億円出ているから、この125億円の収支不足を補ったら、ちゃんともうそれより下振れしないように頑張ると、いろいろアナウンスの仕方ってあるんだと思いますけども、私も知事のこれから言われる答弁を聞いて、県民の皆さんに説明もしたいと思っておりますので、知事から答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事宮﨑 泉君。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) これまで、県では、平成30年に閣議決定された防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策や令和2年に閣議決定された防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策を最大限活用し、県土の強靱化の取組を進めてまいりました。県土の健全な発展、南海トラフ地震等の大規模災害への備え等のためには、昨年6月に閣議決定された第1次国土強靱化実施中期計画に基づくインフラ整備を引き続き行っていくことが極めて重要であると考えておりまして、私としてもかねてより要望を行ってきております。
また、地域の建設業は地域の雇用と経済を支える重要な産業でありますとともに、災害時には地域の守り手としての重要な役割を担っており、公共事業は地域の維持や発展にも寄与するものであります。公共投資の将来像としましては、持続可能な県財政と両立させるため、決算剰余金などを活用した借換債の発行抑制等、将来の公債費負担を抑制する努力をしつつ、国に対しては今後もしっかりと要望を行っていくことで、今年度以上の事業費の確保を目指し、引き続き、県土の強靱化を推進してまいりたいと考えております。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 知事、答弁ありがとうございました。最後の部分が肝なんだと思います。今年度以上の事業を国に対して求めていくということであるので、その結果どうなるかというところはあるんだと思うんですけども、しっかりその経緯を見てみたいなと思いますし、知事の思いというのは分かりました。どうしても、減っていくんだと、ああ、少ななっていくんだと、こんな話になってくると、私も自分で経営をさせてもらっている中で、もうそうしたら人を雇うのやめとこうかとか、設備投資するのやめとこうかというような雰囲気になってしまう。それが県全体を包んでしまうというようなこともありますし、和歌山県が出している公共の入札というか工事の中で、実に県の占める割合というのが20%、公共事業の中だけで言うと4割近いウエートを占めているんです。そこが国庫を占めてしまうということになると、やっぱり影響というのは大きいんだと思います。
今の知事の答弁は、県土整備部の予算のところに限ってというような捉まえ方をしたんですけども、先ほど申し上げたように、公共投資全体というか普通建設投資というか、県土整備部だけじゃなくて、和歌山県のほかに教育関係では学校を造るとか、公共投資全体で見る必要があるのかなというように思っております。なので、もう一回、知事に申し訳ないんですけども、和歌山県から出している公共投資全体を、県土整備部は増やしたけども、こっちで減らしたらいいわというようなことにならないために、ちょっと駄目押しみたいな形で申し訳ないんですけども、再度、県が発注する公共投資総額について、頑張っていくんだというお話がいただけたらうれしいなと思います。再度、答弁をいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 公共投資事業費というのが今後減らないと明言はできないですよね。でも、建設業の方々にもいろんな話をお聞きさせていただいている中で、この間も高野龍神で、もうすごい突貫工事でみんな頑張っていただいたということもありますし、本当に災害にも非常に貢献をしていただいているということも承知をしております。今年度以上に減らないように、しっかりと努力して頑張ってまいりたいと思います。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 知事、答弁、恐縮でございます。ありがとうございました。はっきり受け止めました。
ただ、何回も言うようですけども、今年125億円の収支不足が生じております。5年先になったら財調基金が470億円のマイナスになるんだと、県債管理基金と含めて。と考えると、1年当たり100億円のフローというのをつくり出さないと、この数字が現実のものになっていくんだというように思うんですね。だから、あと100億どこかで動かさないと駄目だと。さっき言ったようにDXを進めていくと言っても、すぐに結果が出てくるわけではないでしょうけども、その削減を公共事業ありきというような形で少なくともお考えにならないように、最後に御指摘をさせていただきまして、次の質問に移りたいと思います。
続いて、5点目であります。
婚活の実施なんですけども、婚活の質問については、令和3年と令和6年に私のほうからさせていただきました。令和6年のときというのは岸本前知事が「結婚とかというのは自由意思に基づくもんだからこんなもん要らんねん」と、ざっくり言ってしまえばそういうことで、全ての婚活事業というのをなくしてしまったのですけども、私そのとき申し上げたのは、結婚は自由意思でそのとおりなんだけども、だけど、結婚したいという方ができないから、こういう婚活事業でサポートをするのが趣旨なので、それはちょっと違うのかなというような話をさせてもらった記憶があります。
そんな中で、今、都道府県はどんな状況かといいますと、40の都道府県で婚活事業を実施しております。そのうち32の都道府県では、私はAI婚活が今最大公約数、費用対効果の得られる婚活事業だと思っているんですけども、そういうマッチングを実施しているというような状況です。国費の事業なんかは、4分の1、3分の1、2分の1ぐらいまでは結構あったりするんですけども、この婚活の事業は3分の2、国が面倒見ると、補助金出しますよと言っているわけですね。それだけ国もこれはやっぱりやってもらわないと困るというような趣旨でやられているんだと思うんです。「過ちては改むるにはばかることなかれ」という言葉があると思うんですけども、知事は、前知事の思いを受けてというか継承するということですが、やっぱりこれはちょっと違うなと思うところは積極的に改めていく必要があるのかなと思っております。
何を心配するかというと、やっぱり婚活事業をやっているところ、やっていないところ、やることによって例えば100組、カップルが発生したんだ、これがやっぱりさっきの財政の話じゃないですけども、10年たったら1000組になると、やっていないところと1000組の差ができる。人口減少は明らかに我々を襲ってきているんだけども、それに対して何ら方策を打たないというような話になったときに、10年後、20年後に、「ああ、あのときやっておけばよかった」という話にはやっぱりならないと思うんです。これすぐにでもやっていただきたいという思いがあるわけでありますけども、これも方針についてでありますので、知事から今の率直な思いをお聞かせいただけたらと思います。知事、よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 知事。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 少子化、人口減少が進む中、結婚は自由意思に基づくものでありますが、出会いの機会を創出することは重要であると考えております。県が二十歳から39歳の県内在住者を対象に実施した意識調査においても、結婚意欲は高い一方、約4割が出会いの不足を感じているという結果が出ております。また、議員より御提案のありましたAIマッチングは、マッチングの効率化・最大化が図られるとして、今の若い世代の価値観に親和性が高く、民間サービスの利用も広がっていると認識しています。さらに、市町村長会議などでもそういった取組をされているということも伺っておりまして、県もやってくれよという話もお伺いをしています。
こうした状況を踏まえ、令和8年度につきましては試行的に気軽に参加できる男女の交流イベントを開催しながら、自治体に求められる支援の在り方を把握してまいりたい。その上で、AIマッチングを含めた結婚支援を検討していきたい、このように考えております。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 知事、答弁ありがとうございました。何か試行的にも実施をしていただけるということで、それは答弁を了としたいんですけども、ただやっぱり税金を使う以上、結果というのを求められるんだと思います。今までも、そういった出会いで何百人集まりましたとかという事業はやったけども、成婚率はなかなかというようなものもありましたので、そういった経験則もありますから。最近は何か結婚相談所の形が変わって人気があるんだとかというようなこともあります。いずれにしても、これに関してもやっぱり費用対効果も含めて最適解を求める事業を実施していただきたいということを申し上げて、次に進みたいと思います。
続いて、特定市場に依存しない観光戦略でありますけども、中国からの渡航自粛が始まって相当日数がたってきたわけでありますが、去年の1月から8月においてインバウンドの宿泊者数、日本に泊まられる方のうち、中国人の方の依存というか割合の高いところが、実は静岡県で45%、次いで2番目どこかといったら、37%で和歌山県なんだというような記事を見ました。
総じて、関空に去年で年間、2173万人ぐらい来られていますので、中国の方も多いというのはそうなんです。だから、和歌山県だけが多いというよりも、近畿の府県は総じて高い傾向にあるわけであります。そうなると、やっぱりコロナのときもそうでしたけど、お客さんが中国の方に依存しているようなところというのは、どんどんじわじわとカウンターパンチのように効いてくる。実際、記事で見たんですけども、大阪の宿泊者は、去年の春節は1000室埋まっていたんだけども、今年は150室しか埋まっていないんだと。そういう影響はじわじわ出てくる。当然和歌山も比率が高いわけですから、そういったことが起きてくるんだろうと。実際そういった声も聞こえてまいりました。
だから、会社経営において、平準化ができる、どかすかよりも安定的に会社や旅館を運営していくというのが一番経営が安定しているということにつながるんだと思うんです。そういうことならば、やっぱり平準化を図っていく必要があると思うんですけども、国内の旅行客もいらっしゃいますから、そういうことも含めてヘッジを図っていくという趣旨の下で、県は何かお考えなのかということについて、部長から答弁いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 地域振興部長赤坂武彦君。
〔赤坂武彦君、登壇〕
○地域振興部長(赤坂武彦君) 本県のインバウンド誘客戦略としては、年間1万人以上の延べ宿泊客数が見込め、本県の観光資源と親和性がある10の国と地域を重点市場と位置づけ、各市場の特性に応じた観光プロモーションに取り組んでいるところです。また、国内からの誘客については、世界遺産や日本遺産に加え、歴史と伝統文化が息づく温泉や豊かな自然が育む四季折々の食など、様々な観光資源の魅力をオウンドメディアやSNS等を最大限活用し、情報発信することで需要の喚起に努めているところです。県としては、引き続き、重点市場を軸とした高付加価値なインバウンドをはじめ、国内外の誘客に積極的に取り組んでまいります。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 部長、答弁ありがとうございました。平準化を図るために新たな試みみたいなものをイメージしていたんですけども、現状の話で答弁をされたのかなというふうに思います。重点地域、10決めるというのはいいことなんだと思いますけども、要は関空に降り立っている、この上から順番に重点地区と置いているように、多分同じような感じになるのかなというふうに思いました。ただ、熊野古道もあるんで、そういうところは欧米系のところも入っているのかなと。これもイラン情勢でトランジットするところが塞がれてしまうと、またこれも少なくなってくるということも想定されるのかなというふうに思いましたということをまず申し上げたいと思います。
その上で、これから宿泊税も頂いて、観光は攻めていこうかというような折でありますから、現状でやる観光よりも、さらに積極的な観光というところに方向性としてはかじを切っていただきたいなというように思うわけであります。具体的に、昨日、新島先生からも御報告がありましたけども、インドですよね、大きな市場です。こういったところにも、1回やってちょっとうまくいかなかったというような話も聞いているんですけども、コンビニのローソンがやっとインドへ進出すると。セブンイレブンはちょっと前に進出しているんですけども、僕も外国にそんなに旅行は行っていないですけども、行かせてもらったら、やっぱりコンビニが早く入っていると、そこに後追いぐらいがちょうどタイミングとしていいというふうに僕自身は思っているんです。なので、インドもこれからだと、思っているので、そこはやっぱり懲りずにもう一回、トライアンドエラーで再度チャレンジをしていただきたい。マーケットのシェアを広めていただきたいと思います。
あと、外国人の労働者の方が入ってきていただいております。1番にベトナム、2番目インドネシア、3番目フィリピンであったと思います。これやっぱり観光もストーリーであったほうがいいのかなというふうに思うのは、ベトナムの方が白浜の温泉に泊まりました、そこにはベトナム人の従業員の方がいらして、食事のこととかおもてなしをきっちり対応できた。「ああ、よかったね、また行こうね。」と、やっぱりリピーターがあってこその観光だというふうに思いますので、そういうところに重点地域を広げていただくというようなことも考えられるのかなと思います。
それから、やっぱり国内なんだと思うんですね。国内もオウンドメディアを使ってとかいうような話でありましたけども、年間の旅行消費額は日本国内において大体35兆円なんです。そのうち、まだ10兆円にいっていないですけども、インバウンドと言われるところが10兆円。残りの25兆円が何かといったら、国内の旅行消費なんです。国内の旅行消費のうち、もっと言えば20兆円近くが宿泊関連経費。泊まりました、お土産買いました、そこを通じて何かやりました、アクティビティーやりましたとか、こういうような構成になっているので、この宿泊費というところのお金というのが動くので、高級宿泊地の誘致を頑張ってくれている、その方向性は私も間違っていないんだと思います。
もちろんそのほかにも食事であるとか、それに関する交通、日帰りなんかであるから、そういったところも入ってくる、アクティビティーも入ってくるということなんですけども、そのアクティビティーもやっぱり来てもらうためのコンテンツとして必要だと。そこはやっぱり宿泊税なんかをいただいた暁には、市町村で一村一品運動ではないですけども、観光のコンテンツづくりというのもやっぱりしっかりやっておくことが、将来的には観光を伸ばすということにもつながると思うので、そういったイメージも持っておいていただけたらなというように思います。
何度も申し上げて恐縮ですけども、現状のままの観光ではなくて一歩踏み出した観光、それによって、将来、中国からのお客様も戻ってきてくれると。だけど、それまで平準化の努力をしているから、戻ってきたときにプラスオンだと、ああ、マーケットシェア広がったなと、和歌山県、観光でやっぱり頑張っているなと。
昨日、フランスから、御商売で行かれた方が帰ってきたので、その方とお話をさせてもらったのですが、500ミリの水900円だったという話しか残っていないんですけども、やっぱり円安だからこそ、今お客さんが来ていただいている。そのときに、まさに外部要因的にはチャンスでありますから、どれだけ引っ張ってくるかというのは非常に大事なことだなということも思いましたので、ぜひとも今の環境のよさを大いに活用していただいて、観光戦略を練っていただきたいなということを申し上げて、次の質問に進みたいと思います。
最後であります。
災害弔慰金の支給等に関する法律に係る審査会の設置ということなんですけども、これは、要は何かというと、残念なことですけども、仮に南海トラフのような地震が起こりました、津波で、また地震で直接的にお亡くなりになりましたと。こういった場合には、この災害弔慰金支給法、また条例の関係で、いわゆる大黒柱の方が家族でお亡くなりになったら500万円支給させていただきます、家族の構成員がお亡くなりになったら250万円支給させていただきますよというような法律です。
これは、直接的にお亡くなりになった方の場合はそうなんですけども、いわゆる関連死ですね、関連死でお亡くなりになった場合というか、関連死等の場合は審査会、市町村が設置するとなっているんですけども、そこで審査をした上で最終ジャッジの上、支給してくださいという立てになっているんですけども、この審査会が、新聞に書いてあったんですけど、44番目なんだと、6.7%の整備なんだと。要は、30市町村のうち二つの自治体しかこの審査会を設置していないんだということが分かったわけであります。南海トラフにおいても和歌山県はまさに中心地になるかも分からないという状況の中でこれはどうかなと正直に思いました。なので、もうこれはいち早く審査会を設置してもらう。事前防災、これ1回地震来たら、もうそんな事務でばたばたしているところへまだ審査会も設置していないと、お医者さんに聞いたら、「いやいや、ほかのところになっているから、うちのところ、そんなん無理やで」と、弁護士さんに聞いたら、「いや、うちところも無理やで」と、ばたばたするのが目に見えているのに、なぜそんなことになっているのかなというように思っております。
県が直接じゃないですね、市町村がつくらないと駄目だ、努力義務だということも分かっているんですけども、だけど、上部団体としての責任というのは免れないというふうに思っております。その辺について、福祉保健部長から答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(岩田弘彦君) 福祉保健部長𠮷野裕也君。
〔𠮷野裕也君、登壇〕
○福祉保健部長(𠮷野裕也君) 令和元年6月の災害弔慰金の支給等に関する法律の改正により、災害弔慰金の支給に関する事項を調査審議するための合議制機関の設置が市町村の努力義務とされたところです。
本県では、法改正に際し、市町村に設置を促してきたところですが、令和7年7月に実施された内閣府の調査によりますと、条例に必要な規定を設けている市町村は、議員御指摘のように、県内において2団体にとどまっている状況です。この機関は、災害を直接の原因として死亡したと判断することが困難な方について、災害関連死に該当するか否かを判断する役割を担っており、災害弔慰金を迅速かつ確実に支給する上で重要な役割を果たすものです。本県といたしましては、条例に必要な規定を設けていない市町村に対し、令和8年度中に規定を設けるよう、強く働きかけてまいります。
○議長(岩田弘彦君) 玄素彰人君。
〔玄素彰人君、登壇〕
○玄素彰人君 部長、答弁ありがとうございました。検討しますとか、単に働きかけていきますということはよく答弁で使われる常套なんでしょうけども、強くという、前に言葉が入っておりました。日頃使わんから値打ちあるなというふうに思ったわけでありますけども、ただ、それだけ急がれるということなんですよね。
能登の震災で、直接死が大体230名から40名ぐらいおられたかと思います。災害関連死はその倍ぐらいやっぱりいらっしゃるんです。しかも、去年の末の段階でまだ200件超の方が、この審査を終えていないというのが現実としてあるんです。そういうことが今度我々に起こるかも分からないというようなことをしっかり胸にとどめて、この審査会の設置を働きかけていただきたいなと思います。
それと、関連してなんですけども、先ほど弔慰金のお話をさせていただきました。弔慰金500万円支払いますと、この財源内訳はどうかと言ったら、国が半分、県は4分の1、市町村が4分の1なんですね。要は125万円です。家族の構成員の方がお亡くなりになったら250万円、この4分の1は62万5000円です。人がお亡くなりになったときに大体平均で100万円ぐらい払うのかなと仮に考えた場合、南海トラフにおける和歌山県の最悪の死亡者数はと言ったら、冬の時期で夜中に起こったときで6万5000人です。これ、災害関連死は含まれていないんですね。
あした起こったら、和歌山県で6万5000人に払う手続に入らないと駄目だというときに、幾らなんだと言ったら650億円なんです。これ払ってくれるのかなと、いやいや、公共事業を減らしたらいいよというようになれば、当然、復旧・復興も遅れてくるということなんで、ここに関してもちょっと意識を持ってもらわないと駄目なのかな、ちょっとでも基金の積立てをというようなことも考えないと駄目なのかなと思うと、やっぱり戻ると、キャッシュフローをしっかりつくっておかないといけない。収支不足が生じましたとしれっと言えるような状況はやっぱりやめないと駄目だし、冒頭申し上げたように意識なんですよね、自分のこととして考えておられない。防災では気をつけなさいと言っているんですけども、これもう正常性のバイアスが私の目の前にある当局の皆さんに働いてしまっているんじゃないかということで、非常に怖いなというように思っているんです。
最終的にどうにもならないというふうになったら、知事は給料カットして頑張っていただいておりますけども、我々も含めてなんですけども、職員の給料もカットしないと駄目だという話に当然なってくると思いますし、どうかその辺のところは、知事はじめ皆様方には緊張感を持って今後も頑張っていただきたいということを申し上げるとともに、これで私の質問、全部終わりましたので、質問を終わりたいと思います。お付き合いいただきまして、ありがとうございました。(拍手)
○議長(岩田弘彦君) 以上で、玄素彰人君の質問が終了いたしました。
これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
この際、暫時休憩いたします。
午後0時9分休憩
────────────────────
午後1時0分再開
○副議長(秋月史成君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
質疑及び一般質問を続行いたします。
5番森 礼子君。
〔森 礼子君、登壇〕(拍手)
○森 礼子君 皆さん、こんにちは。森礼子でございます。
議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、質問を行います。
大学や自治体、企業が協力して地域課題の解決に取り組む仕組み、わかやま地域連携推進プラットフォームについてお伺いいたします。
最近の産経新聞や朝日新聞の報道によりますと、少子化により入学者が減少する中、大学の役割はどれだけ地域に貢献できるのかが問われており、地域に必要とされる大学には支援を厚くする一方、存在価値を示せない大学への支援は見直される可能性があると伝えられております。
国は、その具体的な枠組みとして地域構想推進プラットフォームを提言し、大学、自治体、企業が連携して、地域の人材育成や産業の在り方を議論し、実行につなげていくことを求めています。
本県においても、昨年4月にわかやま地域連携推進プラットフォームが設立され、和歌山大学を中心に高等教育機関や経営者団体、金融機関、市町村会など、多様な主体が参加しております。先月2月18日には、和歌山信愛女子短期大学が中心となり、県産食材を活用した学校給食の新メニューが発表されるなど、具体的な取組も生まれています。
今後は、こうした個別の取組が県全体の戦略と整合しているのか、また、将来課題の解決にどこまで結びつくのかについて、継続的な検証とさらなる強化が必要ではないでしょうか。
本県は、人口減少、とりわけ若者の県外流出が大きな課題です。加えて、医療・福祉などのエッセンシャルワーカーや未来を担う産業人材の不足など、地域の持続可能性そのものが問われています。
このような状況の下、本プラットフォームは、単に設立されたことに意義があるのではなく、参加団体それぞれが役割を明確にし、若者の県内定着や人材育成といった具体的な成果につなげていくことが求められています。今後、プラットフォームが地域の中でその機能を果たしていく中、県としても一定の役割を担うことが必要であると考えます。
そこで、お伺いいたします。
地域の存続や若者の県内定着の観点から、本プラットフォームに対し、県はどのような期待をしているのか。
2、本プラットフォームに対し、県はどのように関わっていくのか、知事の御所見をお伺いいたします。
○副議長(秋月史成君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
知事宮﨑 泉君。
〔宮﨑 泉君、登壇〕
○知事(宮﨑 泉君) 森議員のわかやま地域連携推進プラットフォームについての御質問に、1番目の県はどのように期待をしているのかということと、県はどのように関わっていくのかということを一括してお答えさせていただきます。
地域連携推進プラットフォームは、高等教育機関のみならず、地方公共団体、産業界等の様々な関係機関が一体となった恒常的な議論の場です。現状、課題を把握した上で将来の目標を共有し、地域課題の解決に向けた連携協力の強化を図ることを目的としています。
このような全国的な枠組みの下、わかやま地域連携推進プラットフォームでは、学生の県内定着促進や地域課題への対応などを主な取組として挙げられています。一方、18歳人口が今後減少し、全国的に高等教育機関の再編、縮小、撤退が進むと予想されます。
そのような中、わかやま地域連携推進プラットフォームの活動を通じ、高等教育機関の相互連携がより一層深まるとともに、学生の地域定着など、地域の課題解決に向けた取組が高等教育機関の知と人材を活用して活発に行われることを期待いたします。和歌山県も、プラットフォームを構成する一員として、地域の課題解決につながる取組に対し、積極的に参画してまいる所存でございます。
○副議長(秋月史成君) 森 礼子君。
〔森 礼子君、登壇〕
○森 礼子君 まだプラットフォームが結成されて1年足らずということなので、今後、地域の課題が積極的に解決していくように、このプラットフォームに対して大いに期待をしてまいりたいと思います。
次に、自転車に対する青切符制度の導入について伺います。
令和8年4月1日より、自転車に対する青切符制度が導入されます。これまで赤切符により刑事手続の対象となっていた違反が今後は反則金制度として処理され、反則金を納付すれば前科とはならない仕組みとなります。また、全ての違反が直ちに切符を交付されるわけではなく、違反の内容や危険性に応じて指導警告を行う対応もあるとされております。
県民の間では、違反をすれば罰金を取られるという点に強く反応を示し、関心が高まっています。だからこそ、違反内容自体はこれまでと変わらないとしても、運用が変わる以上、これまで以上に分かりやすく周知していくことが極めて重要であると考えます。広報や周知については、玄素議員の質問にありましたので、私は、道路環境との整合性、そして運用の明確化という観点からお伺いをいたします。
自転車通行空間の整備について。
自転車は、原則、車道通行とされておりますが、県内には、路肩が狭く、大型車の交通量が多いなど、危険性の高い道路も見受けられます。一方で、自転車が歩道を走れば、歩行者との接触も懸念されており、特に交通量が多く、通学路となっている区間については、より慎重かつきめ細やかな対応が求められております。自転車がどこを通ればいいのか、分かりやすい自転車通行空間の整備が重要だと考えます。
和歌山市内の一部の車道では、自転車が車道を通行する位置を示す青色矢羽根が引かれていますが、区間によっては連続性や設置状況に差が見られ、表示の分かりにくさに対する混乱や不安の声も寄せられております。
そこで、和歌山市内における、自転車だけでなく歩行者にも配慮した安全な自転車利用環境の構築に向けて、今後、どのように整備を進めていくのか、県土整備部長にお伺いします。
自転車通行不可の明確化と交通ルールの理解について。
青切符制度導入に当たり、どの場所が自転車通行不可であるのか、また、どの行為が違反に直結するのかについて、県民に分かりやすく丁寧に示すことが重要であります。
例えば、自転車通行不可の場所には、進入禁止等の標識が設置されておりますが、進入禁止標識一つを取っても、自転車に乗る全ての人がその意味を正確に理解しているとは限りません。自動車とは異なり、自転車に乗るために教習制度はありません。青切符制度が16歳からの対象であるなら、特に学生への教育は重要であると感じています。
そこで、県内における自転車交通安全教育の現状と今後の強化策について、警察本部長にお伺いいたします。
制度運用の考え方について。
最後に、青切符制度運用についてお伺いいたします。
冒頭でもお話ししたように、今回の制度運用で県民が最も不安を感じているのは、どのような行為が青切符の対象となるのかという具体的な線引きであります。
例えば、進入禁止標識のある場所を走行した場合とながらスマートフォンの行為を行った場合において、どのような基準で指導警告とするのか、あるいは直ちに反則告知の対象となるのか、特に危険性の高い行為については、その重大性を明確に示すことが県民の不安を解消するだけでなく、交通ルールを守ろうとする意識の向上にもつながると考えます。県民の不安を解消するために、どのように示されていくのか、警察本部長にお伺いをいたします。
○副議長(秋月史成君) 県土整備部長小浪尊宏君。
〔小浪尊宏君、登壇〕
○県土整備部長(小浪尊宏君) まず、自転車通行空間の整備についてお答えいたします。
本県の自転車通行空間の整備につきましては、和歌山県自転車活用推進計画等に基づき、安全で安心な自転車通行空間の確保等に配慮して進めることとしております。例えば和歌山市内では、自転車や歩行者が多い歩道における安全確保が主な課題であると考えております。このため、国、県、市で連携し、自転車や歩行者が多い歩道を含めた市内の自転車ネットワークとして、総延長34キロメートルを選定したところです。
これに基づき、一部整備中ではございますが、大部分の区間において矢羽根型の路面標示を行っているほか、可能な区間については、歩道側にも自転車通行空間を確保しております。これにより、高齢者や児童等ゆっくり走る自転車は歩道側へ、スポーツバイクなど速い自転車を車道に誘導し、自転車と歩行者の錯綜による事故を予防することを企図しております。
また、抜本的な自転車安全対策として、国道42号の和歌浦地区では、歩道整備に併せて自転車道を整備することとしております。
今後とも、自転車通行空間の整備を進め、町なかの分かりやすい自転車通行空間を確保し、歩行者や自転車の安全を図りたいと考えています。
○副議長(秋月史成君) 警察本部長野本靖之君。
〔野本靖之君、登壇〕
○警察本部長(野本靖之君) 自転車交通安全教育の現状と今後の強化策についてお尋ねがございました。
県警察では、子供、高齢者をはじめとする各年齢層への自転車の正しい乗り方を含めた交通安全教育を実施しているところであります。自転車交通安全教育に限れば、昨年、約320回、およそ3万2000人を対象に実施しているほか、最近では、動画配信による自転車の交通ルールの周知にも取り組んでいます。
県警察としては、今後も、警察庁が作成した自転車ルールブックや自転車への交通反則通告制度の導入を周知するリーフレットを活用するなどして、各年齢層が等しく理解できるよう教育内容の充実に努めるとともに、高校生をはじめ、できるだけ多くの方々の参加を促し、より効果が上がる交通安全教育の推進に努めてまいります。
次に、制度運用の考え方についてお尋ねがございました。
自転車の指導取締りにつきましては、自転車の交通違反を認知した場合、基本的に現場で指導警告を実施しています。ただし、危険性、迷惑性が高い悪質・危険な違反であるときは、検挙措置を取っており、具体的には、飲酒運転、あおり運転、遮断踏切立入り、自転車制動装置不良、ながらスマホや違反により実際に交通事故を発生させたとき、違反の結果、実際に交通への危険を生じさせたり、事故の危険が高まっているとき、警察官による指導警告に従わなかったときで、これらは自転車等への交通反則通告制度導入後も変わりません。
なお、自転車が対象とされている反則行為、刑事手続によって処理される重大な違反の具体的な事例は、県警察のホームページでも公表されています。
県警察としては、引き続き、自転車の交通違反の指導取締りを推進し、運転者の行動改善を促すとともに、関係機関・団体と協力しながら、自転車の交通違反の種類と態様、自転車の指導取締りの基本的な考え方の周知に努めてまいります。
○副議長(秋月史成君) 森 礼子君。
〔森 礼子君、登壇〕
○森 礼子君 答弁をいただきました。
制度が変わったとしても、優先されるべきことは県民の安全であります。新たな制度が安心につながっていくよう、ぜひ丁寧な対応と周知を行っていただけますようにお願いいたします。
また、現在、ヘルメットの着用は努力義務とされていますが、命を守っていくという観点からは、ヘルメットはとても重要な役割を果たしているというふうに思っております。今後、特に中高生が自転車通学をする際の着用の徹底だったり、義務化も視野に入れて取組が必要だと考えておりますが、その際には、ヘルメット購入に伴う家庭の負担を軽減する方策も検討いただくように御要望いたしまして、お願いをいたします。
最後に、これまで私の議会の一般質問の中で、待機児童解消の一つとして、庁内保育所の設置の必要性について質問を幾度かさせていただきましたが、今後、庁内保育所の設置が予定されているということで、とてもうれしく思っておりますし、とても期待をしておりますので、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。
以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(秋月史成君) 以上で、森礼子君の質問が終了いたしました。
質疑及び一般質問を続行いたします。
28番小川浩樹君。
〔小川浩樹君、登壇〕(拍手)
○小川浩樹君 皆様、こんにちは。28番議員、公明党県議団の小川でございます。2月定例会におきまして一般質問の機会をいただきましたこと、感謝を申し上げたいと思います。
宮﨑県知事が新知事に就任されて以来、初めての新年度当初予算が計上され、提案をされておりますが、その中でも、新規事業や予算拡充事業、また、当局に要望したいこと等を含めまして、議長のお許しをいただきましたので、大項目4点にわたって質問をさせていただきます。
まず初め、1点目ですが、待機児童解消に向けての保育人材、保育士確保につき、質問をさせていただきます。
本県において、保育所、認定こども園等、希望しながらも入所できないゼロ歳児から2歳児の待機児童数が、今年度、大きく増加し、昨年4月の年度当初では53名、年度途中の昨年10月では210名と、とうとう200名を超えたという状況になりました。保育園やこども園への入所は、希望すればいつのタイミングでも入れる制度ですので、特に低年齢児の保護者は働こうとするタイミングで申請を出しますが、今年度は、県内で200名以上の保護者が働きたくても働けないという状況にあると思われます。
令和7年度当初4月待機児童数、県内53名のうち和歌山市18名、海南市33名と、そのほとんどをこの2市が占め、そして、年度途中10月の210名の内訳は、和歌山市120名、海南市64名、橋本市23名と、この3市でほとんどを占めています。和歌山市、海南市では、希望児童数に対し、明らかに年度当初から受入れができない状況です。そして、4月以降も増え続ける申請に対し、橋本市においても受入れができない状況です。
この4月と10月の調査結果の一昨年までの傾向は、4月当初に待機となるのはほとんどが和歌山市で、その数は20名から40名、そして、10月には合計約100名程度となるのがおおよその平均でしたが、昨年度148名、そして今年度210名と急増をしてまいりました。
児童数は少子化により減少しているのに、待機児童数が増えているというのは、近年、特に低年齢児の保護者の就労希望が増加し、そして、それに応えるだけの保育枠が足りないということです。経済的に家計を支える動機での就労希望や、女性の出産以前に培ってきた仕事のキャリアを継続させるためにも、このゼロ歳から2歳児の保育の需要に応じた受入れを確保しなければならないと考えます。
運営を行う保育所、こども園側からすると、各地域でゼロ歳から2歳児までの受入れ体制が十分でないことには認識があり、その改善には努めたいものの、保育士配置基準、つまり保育士1人に対しての何人の児童を任せられるかの基準は、4歳児、5歳児は25名、3歳児は15名であるのに対し、1歳児、2歳児は6名、ゼロ歳児は3名と、低年齢児になるほど、その安全を確保するため1人の保育士が保育できる人数は減り、結果、多くの人員が必要となります。
しかし、保育所やこども園はなかなか十分な保育士を確保できず、希望の方全てには入所いただけなく、そして、県内保護者の就労希望が増加する中、結果、待機数が増加、和歌山県においては、それがとうとう年度途中200名を超えたというのが現状であり、その解消に取り組まなければなりません。
待機児童解消のための保育士人材の確保に向け、次年度予算案に計上されている新規事業、「わかやまで保育士になろう」推進事業の内容を含め、今後の取組につき、共生社会推進部長の御答弁をお願いいたします。
以上、1点目の質問といたします。
○副議長(秋月史成君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
共生社会推進部長島本由美君。
〔島本由美君、登壇〕
○共生社会推進部長(島本由美君) 県において待機児童が発生している主たる原因は、保育士不足にあり、保育人材の確保が喫緊の課題であると認識しております。
県では、これまで保育人材確保事業として、修学資金の貸付けや、県内で保育士を目指す人のためのポータルサイトの作成などに取り組んできたところです。しかしながら、和歌山信愛短期大学が令和8年度以降の入学生募集を停止したことから、県内における保育人材の確保を一層強化する必要が出てきております。
そのため、来年度より、わかやまで保育士になろう推進事業を実施したいと考えております。これまでアプローチしてこなかった中高生や保護者に対して、現役の保育士を交えて、仕事内容や働き方、その魅力などについて考える機会を設けることにより、疑問点を解消し、和歌山で保育士を目指す人を確実に増やしてまいります。
加えて、令和9年度から地域限定保育士試験を導入したいと考えております。地域限定保育士試験は、国の認定を受け、都道府県が実施する新たな試験制度であり、講習を受講することで実技試験が免除されるという特色があります。合格者は、登録後3年間は受験地で働くことが定められていることから、人材の本県への定着が期待されるため、来年度は、県民に対し、広くこの制度について周知していきたいと考えております。
これらの取組を進めることにより、保育人材の確保に努め、待機児童解消につなげてまいります。
○副議長(秋月史成君) 小川浩樹君。
〔小川浩樹君、登壇〕
○小川浩樹君 御答弁をいただきました。
私は、田辺市議を務めている折に、認定こども園の運営にも携わってまいりましたが、当時の実感ですが、200名定員の認定こども園の中で、認定こども園ですので保育園籍の子供たちと幼稚園籍の子供たちがいるわけですが、その定員が、僅か何年かの間で一気に保育枠の子供が増えて、幼稚園枠の子供が減っていったという経験をしましたが、人口が減っているのに、若いお母さんの就労ニーズが一気に増えてきたなということを当時も実感をしておりました。
その園にいながら感じていたことですが、新卒の短大を出て保育士資格を取って卒業してくる方たちを含め新卒の方、それから主力となる20代、30代、40代の保育士の方たちは、大体正職員として働くことになりますが、この方たちは、早出、中出、遅出と、大体どの園でもシフトを組むことになります。例えば、7時から4時出勤、8時から5時出勤、9時から6時以降、最後の預かり保育の子供がいなくなるまで、このようにシフトを組むのですが、結果、大規模な園では、お昼前から夕方までのこの保育士枠に厚みのある時間に保育所配置基準を満たせないということは起こりませんでした。
保育士配置基準が満たせないのは、手薄になる早朝であったりとか、夕方以降の最後の預かりの部分が手薄になっていて、園としては、保育士基準を満たすために、潜在保育士の保育士の資格を持っているけど働いていない方たちを探して、この朝と夕方にパートで入ってもらう、このことで保育士基準を満たそうと努力をしたということがありました。ですので、保育士配置基準を満たせないので定員いっぱいを受け入れられないという園は、この潜在保育士を掘り起こすことで、早朝、夕方以降の時間に新しいパートの人が入れば、ある程度、待機児童の解消は進むんではないかなと僕は思っています。
今回の当局の提案は、新卒生、特にこれから保育士を取る方たちに向けての強い新規事業だというふうに認識をしています。このことは、当然取り組んでいただきたいと思いますが、どうか一方で、働いていない保育士さんたちに働いていただくという、潜在保育士の掘り起こしということについても努力をしていただきたい旨、お伝えをいたしまして、1点目の質問を終わります。
続きまして、大項目2点目、県営住宅についてお伺いをいたします。
和歌山県においても、高度成長期以前の人口増の時代、住居に困窮している方たちのために安価な住宅を提供することを、公営住宅法を根拠として順次、建設、管理運営がなされてきました。人口増の時代は、大変多くの方たちがお住まいになり、入居を希望されてもなかなか入れないという状況もありました。
しかし、人口減少、高齢化の進む現在では、その住宅需要が減少し、入居者の高齢化、また、経年劣化による環境問題を抱えること、そして、昨日の新島議員の質問にもありました空き室率が22%まで増加していること等々、和歌山県営住宅においても、これを取り巻く環境は大きく変化をいたしました。
県営住宅は、今後も、入居を希望される県民のために質の良い住居を提供する一方、需要過多の時代とは違う統合、建て替えや規模縮小を考えていかなければならない現状にあろうかと考えます。
1点目、当局の県営住宅に対する今後の考え方、その整備方針をお伺いいたします。
それから、2点目は、共益費徴収につきお伺いをいたします。
県営住宅居住に伴い発生する住宅敷地内の街灯の電気代や浄化槽点検清掃などに係る費用を居住世帯数で割り、共益費として徴収する作業は、長い間、地元自治会が行ってまいりました。県当局は、住宅共有部分は地元自治の範囲であり、県当局業務の範囲ではないとの考えからです。
しかし、近年、自治会役員の高齢化や担い手不足、住人同士の関係の希薄化等により、自治会運営そのものが難しくなる中、その徴収業務も困難な状況になってまいりました。中には、未払いのまま退去した方の分を自治会会計が補塡するといったことや、そもそも会えても払ってくれないという方がいるという状況にもあります。
このような状況を改善するべきということについては、県議会でも林議員など、何度か質問があった上で、県は、令和4年度より、自治会員の4分の3以上の同意が得られれば、家賃とともに県が引き落とし徴収するとの施策を決めました。これで一気に共益費の県当局による徴収の割合が上がるものと期待がありましたが、結果、今年度になっても、それほどこの4分の3同意を得ての県による引き落としを利用する団地数は伸びていないようです。
これは、この制度が単年度ごとの申請で、続けていくには4分の3の住民同意を毎年得なければならず、その作業の役員の負担が大きいこと、役員が替われば、その方の意思で同意を取る作業をしなければ、例えば、今年は県への引き落とし徴収ができたが、次年度はまた自治会役員が徴収するといったことが起こり得ること、そして、引き落としにすると手数料が300円かかることなどが原因だと考えます。
和歌山市は、市営住宅の共有スペースで発生する維持管理に係る経費は、県とは考え方が違い、市当局側の業務の範囲であるとの立場から、共益費の徴収を市が行っています。2か月に一度、水道料金とともに、団地ごとに電気代や浄化槽清掃代などを基に計算をした共益費分を、銀行口座引き落としか、納付書送付による振り込みか、また、現金納付かを選択していただいて、その方法で徴収をさせていただいており、手数料は取っていないそうです。
県営住宅の整備を始めた当初より、共有部分の維持管理は自治会の範囲にあるとの県の考え方が間違っていたとは思いませんが、時代環境が大きく変わり、自治会運営が難しくなる中、共益費徴収をこれからも自治会に任せていくのはもう無理があると考えます。現在の単年度ごとに4分の3の同意が得られた団地のみ、県が引き落とし徴収業務を行うというこの制度の申請数が伸び悩む中、和歌山市と同じように共益費徴収業務を県が行っていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
以上2点、県土整備部長の御答弁をお願いいたします。
○副議長(秋月史成君) 県土整備部長小浪尊宏君。
〔小浪尊宏君、登壇〕
○県土整備部長(小浪尊宏君) まず、今後の整備方針についてお答えします。
県営住宅は、住宅に困窮する低額所得者に対して、低廉な家賃で賃貸し、生活の安定を図ること等を目的としております。本県では、特に昭和40年代から平成の初頭にかけて、住宅の絶対数の不足を解消すべく多くの団地の新設に取り組んでまいりました。
現在、これらの団地の老朽化に加え、人口減少や居住ニーズの変化などにより、団地ごとの差はあるものの、全体としては空き室が増加するなど、供給に余剰が生じてきております。この点については、議員御指摘のとおり、本県としても大きな課題と認識しているところです。
このため、県といたしましては、計画的な改修による長寿命化を進めるとともに、市町村とも連携し、地域ごとの需給バランスを考慮した建て替えや集約化等に取り組んでいるところです。今後とも、これらの取組を引き続き進めてまいります。
続きまして、共益費徴収についてお答えします。
県営住宅の共用部分については、公営住宅法及び和歌山県営住宅条例に基づき、維持運営を入居者が行うこととされております。そのために必要となる共益費についても、保管義務を果たす経費という位置づけで入居者の負担としていることから、一般的に入居者で組織する自治会がその徴収をしてきたところです。
昨今、入居者の高齢化や役員の担い手不足などを背景といたしまして、一部の自治会において共益費の徴収が困難になっていると認識しております。このため、自治会活動の負担軽減を目的に、自治会の決議等に基づき、徴収経費を含めて共益費を県が直接徴収できる制度を令和4年4月から開始しております。
この制度を活用するに当たっては、入居者の4分の3以上の同意等を必要としているところです。また、毎年の更新の際にも、徴収経費の負担に加え入居者の入れ替わりもあることから、改めて意向を確認するため、同様の手続を経て同意をいただいているところです。
今後とも、共益費は、自治会における徴収を原則としつつ、議員の御指摘も踏まえ、自治会の皆様の声を丁寧に伺い、さらなる制度の効率化や簡素化について検討していきたいと考えております。
これらの取組を通じて、引き続き、団地内のコミュニティー形成を担う自治会の継続的な活動に資するよう、制度の円滑な運用に努めてまいります。
○副議長(秋月史成君) 小川浩樹君。
〔小川浩樹君、登壇〕
○小川浩樹君 御答弁ありがとうございました。
どちらにしても供給過多で住宅希望者が減る中、現在の空き室率22%から、さらに空き部屋が増えていくというのはもう間違いのない状況だと思いますので、集約、統廃合については、取組を丁寧にお願いしたいというふうに思います。
私は、市議を務めていた頃、市では、常に空き家のある市営住宅については随時募集を行っていました。県営住宅についても、空きが常にあるところについては、随時募集を行ってほしいと当時、振興局に声をかけたことがありましたが、今ではそれ、10年ほど前からその考え方は私自身も変わりました。県当局は、来年より随時募集を行っていくとのお考えもお聞きをしましたが、やはり先に統廃合、集約の計画が必要ではないかなというふうに思っています。
常時空き家のある住宅に、希望者に入居していただくということを、全ての住宅で随時募集を始めていくということになると、将来、その住宅が統廃合の対象となったときに改めて転居を促さなければなりません。そのときの住民感情と行政が、果たして気持ちとして折り合えるのかなというふうに考えています。
計画の下で、建築年数や新しいところ、生活環境がよいところなどを、将来も残していくべき住宅をある程度選択をして、随時募集を含めて募集をかけ、統廃合の対象となり得るべきところには新しい入居者は入れず、かつ現在住んでいる方の最後の1人まで残っていただいた上で、空いたところでそこを閉じていく、この考え方が必要ではないかなというふうに思っています。
また、先日は、ある規模の大きな団地で、いよいよその低層団地の転居を促して、将来の解体を目指すということに当局が動かれたということがありましたが、住民の方たちといきなり初めから感情的に難しい部分があり、本当に丁寧に説明をしていかないと、転居を促すことや集約をするというのは、感情として簡単にはいかないんだということを痛切に感じています。
それぞれの団地やそれぞれの地域の中ということをその場その場で決めていくのではなくて、やはり全体として、どこを残すのか、どこは集約するのか、募集するのはどこなのかという、ある程度の考え方がないと、各地域で統廃合のときに住民感情と県行政が折り合えないということが起こるのではないかと思っていますので、どうか計画をしっかり立てていただきたいということを要望させていただきます。
共益費の徴収については、前向きな答弁をいただいたというふうに思っておりますので、御検討をよろしくお願いいたします。
大項目2点目については以上です。
それでは、次の質問に入らせていただきます。
外国人材受入れ促進についてお伺いをいたします。
外国人材受入れについては、昨年9月議会にて、玄素議員の質問に対しての県当局のお考えをお伺いいたしました。和歌山県では、将来の経済成長のために、外国人材の受入れを積極的に推進していると認識をしています。県内の企業を支えていただくため、これに取り組んでいかなければならないと私も考えておりますが、昨今の外国人を取り巻く世論環境や、また、新年度予算案にて受入れ促進予算が拡充されていることを踏まえ、質問をさせていただきます。
国内においては、近年、大変多くの外国人の方が居住、在留をされ、人口減少下の我が国にとって大きな労働力となっている一方、居住に当たり、ルールを守らない外国人やそのコミュニティーとのトラブル、また、マナーや道徳心に欠ける観光客などがいるのも事実で、そして、それらを取り上げながら対立や分断を必要以上にあおってしまうという昨今の風潮には、大変懸念を抱く状況もあると考えています。
このたびの総選挙におきましても、外国人の排斥を訴える主張や、あたかも外国人全てが危険な存在であるかのような配信等が盛んに行われました。日本人として、国に誇りを持ち、この国を支えていかなければならないのは当然のことだと思っておりますし、在留、居住している外国人の方にルールを守っていただくのも当然のことだと思っています。現状の法整備に不備があるのなら、その是正も必要でしょう。そしてその上で、過度に批判、中傷を行い、排斥を訴えるということは、抑えていかなければならないと考えております。
本県におきましても、県内への外国人材の受入れ施策、理解を得ながら、今後も充実させていただかなければならないと思いますが、しかし一方、受け入れる社会や地域にその理解が少ないことが原因でのトラブルが和歌山県内でも起こっているのも現状です。
相談を受けた私の経験ですが、大阪で食材の販売を行っている会社が、県内のある山間部集落で外国人労働者数名に、畑で野菜を作ったり、食肉用の鶏を飼育するなどの事業を行おうとしたのですが、受け入れる地域の意見が二分し、外国人の地域での受入れを危険だと考える方たちは頑として譲らないというのを目の当たりにしたことがありました。また、働いている外国人の方が、給料、条件を含め、当初聞いていた労働条件ではなかったとの労使間のトラブルになっているというお話も2件、伺ったことがあります。
働く場の環境だけではなく、居住し、コミュニケーションを取り、この地で生活をしていくという点からも、この外国人労働者に関わる環境を整え、そして、人材として県の経済を支えていただかなければなりません。
今回の当初予算提案で、外国人材受入れ促進の施策予算が4374万円に拡充をされています。この予算内容を含め、県当局のこの外国人材受入れに関する考え方や将来目標等、今後の事業展開につき、商工労働部長のお考えをお伺いいたします。
○副議長(秋月史成君) 商工労働部長中場 毅君。
〔中場 毅君、登壇〕
○商工労働部長(中場 毅君) 急速に進行する人口減少、超高齢化に起因する諸課題を抱える本県におきましては、外国人材を単なる労働力としてではなく、地域社会を共に支える仲間として受け入れ、外国人材が安心して働き、暮らすことができる環境を整備していくことが重要であると考えています。
和歌山県における外国人労働者数は、2025年10月末時点で6808人となっておりますが、昨年12月に策定いたしました和歌山県総合計画において、2030年度に1万人、2040年度に1万6000人を目標として設定したところでございます。
今後の事業展開につきましては、政府の外国人政策の動向や県内事業者等のニーズを踏まえながら、これまで実施してまいりました外国人材雇用サポートデスクによる相談対応や企業に対する職場環境整備等の支援に加え、新たに産業分野別セミナーの開催や国内外ジョブフェアへの出展、海外からのインターンシップを通じたマッチング支援など、外国人材の受入れ促進に向けた取組を総合的に展開してまいります。
また、無償の日本語教室の拡充や日本における生活ルール等の積極的な情報発信により、外国人材を地域の仲間として受け入れるための環境の充実に努めてまいります。
○副議長(秋月史成君) 小川浩樹君。
〔小川浩樹君、登壇〕
○小川浩樹君 御答弁ありがとうございました。
御答弁の中で、理念として、共に和歌山をつくっていく仲間との言葉をいただきました。とはいえ、外国人労働者の方の中にあっては、本当に世間の風潮として、風当たりがきつい状態があるということを認識しています。来ていただく外国人材の方にも、また受け入れるこちら側にも、それなりの理解が必要なんだなというふうに思っていますが、当局の今後の取組をよろしくお願いを申し上げます。
それでは、4点目、子供を取り巻く環境につき、質問をさせていただきます。
現在の子供たちを取り巻く環境は、SNSの利用やAIの利用などにより、学習の場でも、生活の場でも、急激に大きく変化をしていることは、皆様、御承知のとおりです。
今、子供たちの手元にはスマートフォンがあり、すぐにコミュニケーションが取れ、知りたいことは何でもすぐに調べられる便利な時代になった一方、何が正しく、何が間違っているのか、大人でさえ判断に迷うような情報が大量に流れている状態です。
最近では、AIを使って本物そっくりの写真や動画が簡単につくられるようになりました。動画だから本当だ、ニュースみたいだから信じていいとは言い切ることのできない困難な時代に生きています。これまで学校や家庭では、SNSで人の悪口を書いてはいけない、使い過ぎないといったルールやマナーを伝えてまいりました。しかし、それだけでは、子供は自分を守り切れない状況になっていると考えています。
SNSは、情報共有やコミュニケーションには大変便利な一方、匿名性が高く、侮辱的な言葉や虚偽の情報の拡散は瞬時で、名誉毀損や精神的苦痛の被害を受ける子供たちが多数、日常的に存在をいたします。フェイクニュースは、今回の総選挙でも問題となりましたが、より精巧でリアルなものとなってまいりました。選挙時や災害時に世の中を混乱させることができるなど、現在は常に情報の真偽を確認する力が求められます。
そして、SNSでの誹謗中傷やフェイクニュースへの対処には限界があり、法整備も整っているとは言えない状況にあります。大量に流れる情報と上手に付き合い、真偽を判断する力が今後の子供たちには必要であり、行政も、子供たちを健全に成長させるために取り組んでいかなければなりません。
先日、高校3年生の方たちと懇談する機会がありました。この方たちのお話を伺うと、今の子供たちは、日常生活の中でも、常に誰かから連絡がないかの確認や付き合いとして返さなければならない返信、共有しなければならない発信等々、私たちの感覚では考えられないほど、その端末であるスマホにどれほど依存しているのかと感じ、そして、その中に誹謗中傷やフェイクが存在しているという状況というのは、本当に怖いことだと思いました。
また、AIの進化も子供たちの環境を大きく変えつつあります。AIの進化は、便利さをもたらすことは言うまでもありませんが、一方、自身で文章を考え、構成する力が低下することや伝えたい内容を言語化する能力に影響を及ぼすことが考えられ、ひいては、自身での思考や判断をほとんどAIに委ねてしまうとの懸念があります。便利なツールであることを認識しながらも、うのみにしない、頼り過ぎないといった意思を持たなくてはなりません。
その高校3年生の方たちとの懇談の中では、生成AIをどのように活用するかとのお話にもなりましたが、提出するべき作文や、驚いたのは大学受験に提出をする志望理由書、例えば、自身が今まで何を頑張って、そして将来何を目指し、そのためにこれを学びたいので、ぜひ貴学に入学したいといった大事な文章までも皆、生成AIでつくっているのだと話していました。このお話を聞き、近い将来、もはや作文を提出させ、その意図を図ったり学力の基準とすることには、もう意味がなくなるのではないかと感じました。
このSNSやAIの発展は、時代により少しずつ変化してきていったという類いのものではなく、すごいスピードの急激な変化です。現在の子供たちにとって、果たしてこのスピードについていくことが正しいことなのか、他者とのコミュニケーションや学習環境の変化、ひいては自己表現能力さえ低下するのではないかとさえ思ってしまいます。
教育長にお尋ねをいたします。
1点目、SNSやフェイクニュースについて、2点目、生成AIの利用について、この点については、当初予算に計上されている学校における生成AI活用推進プロジェクトの事業内容を含めていただき、以上2点につき、教育委員会がどのように問題意識を持ち、どう取り組んでいくかについてお答えをいただきたいと思います。
○副議長(秋月史成君) 教育長今西宏行君。
〔今西宏行君、登壇〕
○教育長(今西宏行君) SNS上での誹謗中傷やフェイクニュースの拡散といった課題に対し、学校現場においては、自らの発信が社会に与える影響を正しく理解するとともに、あふれる情報の真偽を論理的に見極める情報モラルを育成することが重要であると認識しております。
県教育委員会では、高等学校において、外部講師を招いてケーススタディーを実施するなど、生徒自身の問題として理解を深める学習を実施しています。
また、市町村においても、小学校段階で授業参観の機会を捉え、保護者と共に理解を深める学びを行っている事例もあると聞いています。
県教育委員会としては、引き続き、児童生徒が発達段階に応じた情報モラルを身につけられるよう取り組んでまいります。
次に、生成AI活用推進プロジェクトについてお答えいたします。
本事業は、児童生徒の個別最適な学びの充実を図るために、小・中・高等学校でのモデル事業を通じて、授業等における効果的な生成AIの活用法を検証するものです。さらに、得られた成果を活用事例集として取りまとめ、県内の公立学校への普及を図ります。
議員御指摘のとおり、生成AIに判断を委ねてしまうことによる、自ら文章を考え、構成する力の低下につきましては、個人情報の不適切な取扱いなどのリスクと併せて、学校現場において十分な指導が必要な事項であると考えています。
生成AIは、急速に普及する汎用的な技術であり、今後、社会生活に組み込まれていくことは確実です。県教育委員会では、生成AIの仕組みや限界を正しく理解させた上で、自ら問いを立て、得られた回答を批判的に吟味し、最終的には自らの判断で表現する力を養うなど、生成AI活用推進プロジェクトを通じて、適切かつ効果的な指導と対策を強化してまいります。
○副議長(秋月史成君) 小川浩樹君。
〔小川浩樹君、登壇〕
○小川浩樹君 御答弁ありがとうございました。
先ほども申しましたが、SNSやこのAIの発展といったのは、本当に驚くほどの速さの急激な変化だというふうに思っています。子供たちは、もう純粋にいろんなものをどんどん受け入れていくということになりますが、どうか教育現場での自分たちで考え表現をしていく力の部分と、生成AIという便利なものを利用していく力、またSNSとの付き合い方について、教職員の方への啓発も含めて、今後の取組をよろしくお願い申し上げまして、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(秋月史成君) 以上で、小川浩樹君の質問が終了いたしました。
これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
明日も定刻より会議を開きます。
本日は、これをもって散会いたします。
午後1時57分散会

