令和6年12月和歌山県議会文教委員会会議記録


令和6年12月和歌山県議会文教委員会会議記録

 

1 日 時   令和6年12月16日(月)午前10時0分 ~ 午前11時10分
2 場 所   第6委員会室
3 出席者   委員長   藤本眞利子
        副委員長  岩田弘彦
        委員    藤山将材、山田正彦、坂本 登、小川浩樹、小西政宏
        欠席委員  なし
        委員外議員 なし
4 概 要
  午前10時0分開会
    ●藤本委員長
     ◎開会宣告 挨拶
     ◎報告事項 委員の欠席なし
     ◎傍聴協議 3件    
     ◎撮影許可 4件
     ◎議  事 議案4件継続審査を要する所管事務調査6件
     ◎教育委員会審査宣告
     ◎議案等に対する説明要請
    ●宮﨑教育長説明
    ●藤本委員長
     ◎議案に対する質疑及び一般質問宣告


  Q 小西委員
   県内小・中学校の万博の参加について、一点確認したい。先の本会議で、約半数の学校が行く予定、もう一方で半数が行かないと聞
  いている。そもそも私の感覚であるが、和歌山県内全域の小・中学校が行くにこしたことはないと思っている。とはいえ、紀南のほう
  で、どうしても距離の関係で難しいというのは個人的には理解はするが、行ってほしいと思っている。
   しかし、最近調べてみると、紀北、橋本市内だけにおいても、小学校とかが多く不参加と聞いている。理由を見ると、負担が多いと

  か、そういう学校現場の人としての行けない理由、いわゆる大人の事情のような理由が目立つと思っている。
   一方で、県としても、バスを出すなど様々な支援で行けるようにしてくれているのを理解している。しかし、教育委員会として、こ

  の学校現場の負担というポイントに焦点を当てたときに、参加してもらう上で何か今後考えていることがあるのか、ないのか。もう一

  つ話をすると、遠足の時期と重なる話もある。遠足も大事であるが、遠足で行く場所は、失礼だが大体いつでも行ける。やはり万博は

  期限が決められて開催されるので、ぜひこの機会に、絶対子供たちのためには行っておくべきだと思っているが、そういったポイント

  で何かあるか。
  A 中井義務教育課長
   2025年大阪・関西万博について答える。万博の補助等に関することについては、万博推進課が中心になって進めており、教育委員会
  としても連携しているところである。各学校の負担に関する教育委員会の取組ということは、現在は特に考えていない。
   
  Q 小西委員
   今現在ではないとの回答があった。実際、現場としての負担や駐車場、随行する教員の数が足りないというような声があるかと思う
  が、そこについて、今はしていないが、今後何か支援というか、していくような考えがあるのかどうか、今後のことについて聞きたい。
   もう一つ聞くならば、教育委員会が義務教育課の中で、やっぱりこの機会は子供たちにとって逃してはいけないのだと私は思ってい
  るが、そこの義務教育課としての思いと併せて答えてほしい。
  A 中井義務教育課長
   まず、万博の意義については大変重要なことであり、意義深いことだと捉えている。よって、小・中学生が万博に参加することにつ
  いては、大変有意義であると考えているところである。各市町村立学校は、市町村教育委員会の方針によるところであるので、今後の
  ことについては、また市町村と連携して検討していきたい。
  
  Q 藤山委員
   県立自然博物館について聞く。
   令和5年12月定例会の文教委員会においても、レイマンコントロールに基づいて、教育行政に尽力している教育委員の皆さんに県立
  自然博物館の在り方について意見を聞いたが、この度、新たに就任された上田委員、多田委員にも事前にこの案件に関する私の議事録
  を見てもらっているので、県立自然博物館の在り方、海南市に対して約3億円の損害を与えて不法行為を放置している教育委員会の現
  状について、意見を聞く。
  A 上田教育委員
   今までの経過を読んだ。県立自然博物館は和歌山に生息している海や川の生き物や化石等の展示に加えて、年間通していろんなイベ
  ントが開催されているのも承知している。県民や子供たちにとって大変親しまれている施設だと思う。県民が必要と思っている博物館
  を存続するためには、改修するにしても新しく建築するにしても、当然多額の費用やいろいろな課題が出てくることと思う。
   その課題に対し、県と海南市が一緒になって、できるだけ県民や子供たちのためによい方向に、前向きに進んでいくことを願っている。
   
  Q 藤本委員長
   不法行為についてはどうか。
  A 上田教育委員
   その問題については現在の経過を読んだが、まだ理解不足のところもあり、もう少し勉強させてほしい。
  A 多田教育委員
   恥ずかしながら、県立自然博物館に一度も行ったことがなく、土曜日に行って来た。そしたら土曜日ということもあり、親子連れの
  方々が、確かにたくさん訪れていた。水族館の部分はやはり興味があるようで、滞在時間がそこで長いようにも感じた。
   よりよい施設になるように検討委員会も立ち上がっているので、議論をしてもらって、県民にとって有意義な施設、施設運営になっ
  てほしいと思っている。
   多分教育関連施設だけでも県内に80ぐらいあると思う。今後、人口が100万人から50万人に向かおうとする中で、どの施設を残して、
  どの施設を廃止統合するのかというような議論がこれからますます盛んになるのではないかと懸念している。ますます重要な議論にな
  っていくと思うので、この県立自然博物館は、何か一定の示唆があるような議論になればいいと思う。
   でも、ぜひ残してほしいと思う施設であった。
   それからもう一点、和歌山県教育委員会あるいは県と海南市のこの問題については、議事録も読んだが、私なりに何かジャッジをす
  るというようなところには至らなかったので、今日ここで答えられるようなことはない。
   
  Q 藤山委員
   先月、第1回の和歌山県立自然博物館検討委員会がようやく開催された。9月議会において、なぜ検討委員のリストアップができて
  いないのかということを指摘したが、本来なら少しでも早く結論を出して来年度の予算要求なりに反映していかなければならないし、
  現在長期総合計画作成中であり、これも原案は2月定例会で議会に説明があると聞いているが間に合うのか。
   検討委員会の議論の結果を反映させることについて、事務局としてどう考えているのか。
  A 藤戸総務課長
   検討委員会については、教育長からも説明したとおり、年度内にあと2回程度開催を予定しており、検討を進めていく予定である。
  総合計画との兼ね合いであるが、その時点で総合計画の作業というのも当然今進められている中で、その段階で決定している事項を総
  合計画の中にも位置づけることを考えているが、総合計画に間に合わせるために今回の検討委員会の議論を前倒しにしてできるという
  ような状況でももはやない形に来ているので、年度内に方向性を出せるような形で検討委員会の運営を進めていきたい。
   
  Q 藤山委員
   長期総合計画の中間報告を読んだが、PFIについて全国最下位ということでまだまだ実施する余地があると書かれていた。
   他府県の事例を見ると、図書館なんかでも実施されているところがあると聞くし、県の文化施設についてはどう思っているのか。
   自然博物館についても研究してみてもいいのではないか。
  A 藤戸総務課長
   PFI方式については各方面で行政としては検討していくというようなところで、これまでも各部局あるいは教育委員会の中でも検討
  はあったかと思うが、県立自然博物館については、まず運営手法というよりも今後の在り方を検討委員会で検討をしているところで
  ある。
   この先、観光施設の在り方、統廃合を考える時には、そのような手法というのも当然検討に入れた上で進めていくものになるかと思
  うが、当面自然博物館については現行の施設、建物をどう維持していくかというところをまず中心に考えて、今言われたような手法も
  当然視野に入れながら進めていきたい。
   
  Q 藤山委員
   教育長はこの検討会議には参加したのか。
  A 宮﨑教育長
   参加していない。
   
  Q 藤山委員
   この検討委員会の議事録は読んだか。
  A 宮﨑教育長
   読んだ。
   
  Q 藤山委員
   感想は。
  A 宮﨑教育長
   これから議論がもっと進んでいってほしい。
   
  Q 藤山委員
   私も読み、多くの委員から現地存続の方向で水族展示は残すべし、という発言があった。ただ最初、議事概要という形で配付された
  が、議事録については許可がないと出せないと聞いたが、一体どういうことか。
  A 藤戸総務課長
   議事概要、議事録について藤山委員に話をしたときに、許可がないといけないと説明をしたつもりはない。事務局としては今最終作
  業を進めており、来週をめどに議事概要として検討委員会の議事内容を公表する予定で進めている。議事録については、もともとの予
  定として、議事録全てをつぶさに公開することで、各委員の方々が周りの影響等を考慮し、忌憚のない意見であるとか、十分活発な議
  論ができないことも考えられるので、議事録を公表する予定では進めておらず、議事概要として公表をする予定としている。
   
  Q 藤山委員
   この件に関しては、私は一切あなた方を信用していないので、以前の文教委員会でも、委員の選定理由、議事録の公開について教育
  長から疑念を持たれないように公開すると答弁があったが、その答弁と矛盾しないか。
  A 宮﨑教育長
   議事録を渡したと思うが、一般公開として議事概要を県民の方々に示すが、委員の方々にはつまびらかにしたほうがいい。
  ただ検討委員の中で議事録をきっちりと出さないでほしいという意見もあったので、その中で配慮をして公には議事概要にしようとい
  うことで意見が一致した。
   
  Q 藤山委員
   教育長の答弁のほうが先なので、議事録公開に難色を示す方だったら遠慮してもらえばいいだけの話ではないか。
  A 宮﨑教育長
   委員の方々にお願いをするにおいて、適任の方を探す中で、そんなにたくさん探せなかったのもあり、委員の方々が明確に拒否した
  わけではないが、そのほうがよいかと配慮したのが少し問題だったかとは思う。ただ議事概要で一般の方々には十分、意は伝えられる
  のではないかと思い、そうさせてもらった。
   
  Q 藤山委員
   議事録を読んで、先ほど教育長も何も触れなかったが、一点質問がある。
   具体的に言うと、議事録14ページの藤戸課長が検討委員の方からの質問に答える形で、県立自然博物館の高台移転が白紙になった理
   由として、海南市としても、大野中への移転というのは難しいという形で白紙になったとなっている。海南市はこのようなことは一
   言も言っていないが、どういうことか。
  A 藤戸総務課長
   検討委員会の場で言ったのは、県と海南市との間で大野中の移転を目指して協議をしている中で、大野中へ移転することが難しくな
  ってきたので現状に至っている、という意味の説明をした。
   
  Q 藤山委員
   いろんな人に読んでもらったが、どう見ても海南市からも断念する旨の話が出たとみんな捉えている。
  A 藤戸総務課長
   私としては昨年度からの海南市とのやり取りの中で、大野中へ水族館機能を持ったものを移設する、あるいは水族館機能を持たない
  ものを移設するというやり取りをしている中で、海南市に大野中への移転は断念ということでよろしいのかと確認を取って、それは了
  解を得られたものと思っており、そのような説明をしたものである。
   
  Q 藤山委員
   一連のこの発言を海南市にも先週確認したが、この構文ではやはり私と同じような受け止め方をしている。海南市から難しいという
  ことに対して、やはり違和感を覚えると。海水の排水について保健所に確認願いたいとのお願いをしたことはあるが、移転は難しいと
  県に伝えたことは一切ないと当時の担当者と今の担当者も言っている。大いにこれは誤解を招く発言であるし、海南市は蒸し返された
  と思っている。
   なぜこのような神経を逆なでするような、誤解を招くようなことを言うのか。撤回するなりおわびをするなりしてほしい。
  A 藤戸総務課長
   検討委員会の場での私の発言について、真意をもう一度海南市の担当者と話をした上で、私が訂正しなければならないような事情が
  あるかどうかを確認する。
  要望 藤山委員
   よろしくお願いする。一つ言っておくが、9月議会の文教委員会の私の発言を削除したことも、やることなすこと本当に腹が立って
  仕方ないがよろしくお願いする。
  意見 坂本委員
   知事と県議会がブラジル、アルゼンチンでの記念式典に出席した。私もブラジルに行くのが4回目になるが、ブラジルは行くたびに
  発展がすごく、目をみはる、びっくりするぐらいの発展を遂げていた。ブラジルでも学校訪問をしたが、アルゼンチンの大規模な小学
  校を訪問した時に、大歓迎を受けたことを本当にうれしく、今も頭に残っている。
   私たちが知事を先頭に入っていくと生徒が拍手で迎えてくれ、一人一人の顔を見ると目がキラキラして、ものすごく笑顔で迎えてく
  れたことが印象に残っている。また、演奏したりダンスをしたり歌を歌ってくれたり、生徒たちがものすごく歓迎してくれた。日本だ
  ったら椅子を並べて座らせているが、千人以上の生徒がおり、多くの生徒がコンクリートに座って、みんな笑顔ですごい勢いで握手し
  てくれたことが印象に残っている。その後、校長先生と知事を含めて会議をした時に、不登校の話をした。すると、校長先生が不登校
  の生徒は誰一人この学校にいないと言われ、それを聞きびっくりした。教育長からは増えていると説明があったが、やはり学校という
  のは楽しいと言われる学校にしていかないといけない。
   シンガポールの校長先生からは、学校へ生徒が来るのを、全員が楽しみにしていると聞いた。それを聞いたときにもう少しやっぱり
  日本の学校も和歌山県の子供たちが何とかそういう気持ちになってくれるような教育を考えてもらいたいなと、とにかく笑顔がもう印
  象に残っている。ものすごく生き生きした子供がいることに私は大変感動したので、和歌山県もそういう生徒が多くなることを期待し
  ている。
   
  Q 岩田副委員長
   学校の部活動について、特に休日の地域移行が進められていると思うが、最近、よくNHKが番組で取り上げ、報道している。長野県の
  事例がよく出されているが、休日の地域移行は、長野県の場合は2026年に全部の部を移行する目標でやっているとのことだが、本県は
  地域移行が令和10年度ぐらいになるという、移行への年数に差があるのが気になっている。本県の方針で進めてくれるのはいいのだが、
  長野県と和歌山県は中山間地が結構多く、地形的によく似ている。地域移行の進め方の目標として、どのように考えているのか。
  A 窪田教育支援課長
   本県では、令和10年度までに土日の地域クラブ活動の充実を、形にできるように目指しているところである。
   長野県と比べ、本県が遅れているのは、地域クラブ活動の在り方等に関する方針の策定に当たり、準備の段階で時間がかかり、今年
  2月に同方針を策定したところである。その策定の中で、令和6年度から令和8年度までを地域連携・地域移行の改革準備期間と定め、
  まずは、休日の部活動の在り方を各市町村と連携を図り、順次進めたい。
  要望 岩田副委員長
   本県は本県のスピードで進めて結構であるが、目標を早く設定しておかないと、目標に向かって進まないという心配があるので、
  子供たちの土日の地域移行がうまく進むように、スピード感を持ってもらいたい。
   
  Q 岩田副委員長
   これも長野県の事例で少し気になったのだが、特に中山間地は、人の確保に課題があると言われていた。和歌山県も中山間地が多い
  中で人材の確保をどのように考えているのか。また、もう一点気になるのは質の確保も大事になってくると思うが、どのように考えて
  いるのか。
  A 窪田教育支援課長
   指導者については、スポーツ及び文化芸術団体の指導を行われている方や、退職された教員、また、競技活動経験のある地域住民な
  どから確保する必要がある。また、生徒の多様なニーズに応えられるよう、指導者の養成や資質向上に向けた研修会の開催などに取り
  組みたい。
  要望 岩田副委員長
   具体的に市町村で進めるにせよ、幅広い範囲で、人材を発掘する仕組みをつくる必要があると思うので、長野県では、県が全体にマ
  ッチング制度をつくっている。幅広く、よい人材を集める状況を構築していくことも大事であり、地域性から難しい部分もあると思う
  が、きちんと上手にマッチングできるように、県が支援できる制度をつくってもらいたい。地域で人材の集まりが偏っていると周囲か
  ら言われないよう、頑張ってもらいたい。
   
  Q 岩田副委員長
   指導者について、今であれば、学校の部活動は外部からも来てもらって、時給を調べてみると、決算によれば、高校で大体1500円
  ぐらいで、中学で大体1300、1400円であると思うのだが、休日については、長野県でもあったが、大体、時給900円ぐらいでやって
  いる。財政上の事情があるのか分からないが、格差が大きいので、その点について、どのように考えているのか。財源確保の必要性
  もあると思うので、今の平日に学校で教える制度上の手当制度が使えないのではないかっていうことになるので、その点についてど
  のように考えているか。
  A 窪田教育支援課長
   財源確保については大きな課題であると認識している。現時点は、国費による事業で展開しているので、今後は、地域クラブ活動と
  して活動継続するための自主財源が必要になってくる。そのなかで、受益者の負担による財政確保はもとより、先進的な自治体の進ん
  でいる事例等も参考にしながら、補助金等の活用も念頭に置き、今後、財源確保を研究していきたい。
   
  Q 岩田副委員長
   長野県の事例で、時給900円程度だったので、和歌山県でいえば、部活動指導手当は、学校で行われている人に対して決算を見ると、
  大体高校では1500円ぐらいで、中学校で大体1400、1500円であったが、それは国費3分の1、県費3分の1、市費3分の1が出されて
  いる。当然、県立学校の場合は国費が3分の1で、3分の2は県が出す。これはよいのだが、指摘するのは、長野県がそういう状況な
  ので、同じ制度を使っているのであれば、和歌山県もそのような状況ではないのか。本県の状況を教えてほしい。
  A 窪田教育支援課長
   本県においても、教員が休日に部活動をする際には、3時間程度で2700円の部活動の指導に対しての手当である。部活動指導員につ
  いては、国3分の1、県3分の1、市町村であれば、市町村の3分の1で、1600円を補助上限の単価に国が示しているので、国に応じ
  た形で、市町村の財源等を鑑みて、市町村のほうで単価設定をしている。
  要望 岩田副委員長
   ほかの事例を見ると、その指導員の部分は、休日の部分も部活動指導手当とか外部指導員の手当の活用ができないか、とかいう検討
  もしているようである。その辺も検討していくと、3時間で2700円、1時間で900円である。学校で教えた場合と外部指導の場合をど
  のように解釈するのかということもあると思う。その点について、ほかの事例を見ると、課題に上がっていたので、検討して持続可
  能な財源をつくるためにふるさと納税の活用という形も取っている。そのようなアイディアもあるので、やっぱり、よい指導者がよい
  指導をしてもらえるようにすることが子供たちのためであり、財源に差が出ると不満が出てくることはマイナス要因なので、統一でき
  るように工夫してもらいたい。
   
  Q 藤本委員長
   先ほど坂本委員からも不登校の話があったが、今回、県では不登校の条例を出すと聞いている。
   現在、不登校の状況はどのようになっているのか。
  A 窪田教育支援課長
   県内公立学校の不登校の状況は、昨年度、令和5年度は、公立小学校が917人で、前年度と比べ263人、公立中学校は1355人で、
  191人、公立高等学校では673人で、97人増加しており、全ての校種で増加している。
   
  Q 藤本委員長
   文部科学省も事態を受けて、かなりいろいろと対策を打っているかと思うが、県はどのような形で対策を考えているのか。
  A 窪田教育支援課長
   全国的にも本県でも、不登校が増加し続けている状況である。大きな調査項目として上がってきている理由であるが、昨年度は、
  5月に新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、ようやく通常の形での学校生活に移行していくという流れで進んでいたが、コロナ
  禍の影響なのか、全校種で学校生活に対してやる気が出ないなどの相談が多く見受けられたと調査に上がっている。本県では、スクー
  ルカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、また、学校に登校できるが、教室に入ることができない、教室に入ることが難しいという
  児童生徒に対しては不登校児童生徒支援員を、家からなかなか外に出ることが難しい場面では訪問支援員が家庭訪問等を通じて学習
  支援を行うなど、そのような形で不登校の児童生徒に対して対応をしているなどの取組を行っている。
   
  Q 藤本委員長
   不登校児童生徒支援員と訪問支援員による不登校の児童生徒への対応をしているとのことだが、支援員は何人ぐらいいるのか。
  A 窪田教育支援課長
   確認して、後ほど回答する。
  要望 藤本委員長
   917人、1355人、673人と、かなりの人数である。多分、不登校児童生徒支援員、訪問支援員では、そのような子供たちを1人1人が
  対応しきれてないのではないかと思う。条例をこのままパブリックコメントも出すと言われているが、この条例を見る限りでは、相談
  の体制とか、それから当該支援員の配置を含めて、施策への具体的な提言が少ないというのが一つ感想と、それから、先ほど岩田副委
  員長から話があったように、財政的な裏づけが全然書かれてない。何をするにしても、教育は人の手当てがとても必要な部門だと思う
  ので、財政的な支援をきちんと盛り込まないと予算要求するときに根拠がなくなる。そのことは強く要望しておきたいが、本当にこの
  状況は大変だと思う。先ほど坂本委員から話があったように、楽しい学校にすることはもちろんであるが、相当な支援、アウトリーチ
  もかけたりとか、学校に来たときのその子たちの居場所をつくったりとか、そのような手当てが本当に必要だと思っている。この条例
  をつくるということを、覚悟を決めて対応に当たってもらうよう強く要望する。
  A 窪田教育支援課長
   先ほどの不登校児童生徒支援員の人数について、令和6年度の派遣人数計画は55人を計画している。まだ配置ができていないエリア
  もあるので、継続して採用等を進めたい。併せて、委員長から指摘があった件についてもしっかりと今後検討を重ねていきたい。
  要望 藤本委員長
   55人では本当に足りない。そのことも頭に入れて政策を進めてもらいたい。
   
  Q 山田委員
   当初から思っているが、いじめ・不登校・中途退学の問題は、もう本当に今に始まったことではなく、ずっとこういうことがありな
  がらどうにもならないのが現状だと思う。私もよく考えると、紀の川市の幼稚園・保育園のお遊戯会などへ呼ばれ挨拶をする中で、父
  兄の方々もおじいちゃん、おばあちゃんまで全員お遊戯会を見に来てくれる。小さい時はそういうことであるが、なぜ大きくなるにつ
  れ、こういうことになるのかと、挨拶しながら現状のギャップというのか、いつも感じている。
   結局、一言でいえば社会が悪いというか、社会を構成している親が悪いというか、親もこの今の現代社会のこういう状況の中で守ら
  れながら親になり、あるいは学校の先生になりということであり、誰に責任があるのかというとみんなに責任があるように思うし、決
  め手がないのが現状ではないかと思う。
   ただ問題は、我々はよく言葉で言うのは、子供は宝物、私も何度も言っているけれど、家庭の宝物であるのだから、もっと保護者会
  というのかPTAというのか、そういう親の組織に何か懇親をするような、そういう機会が現状あるのかと思うが、現実はどうか。PTAと
  のこういうことについての、ここにもあるように人権とかこの辺のことについて問題委員会というか話合いをするということであるが、
  現実子供自身のことについて、こうあるべきだというようなことをPTA等で相談されている機会があるのか教えてほしい。
  A 西川生涯学習課長
   PTAの研修会とかそういったところで、今委員の言った家庭教育の関係する事項であったり、子供の生活習慣等に係ることであったり、
  そういったことについての研修機会を設けて、PTAの特に役員の方であったり、そういった指導的立場にある方に研修を行ったというこ
  とで、保護者の方のそういった知識を高めてもらうというような活動を行っている。
   また、家庭教育支援については、大変そういった社会状況の中で、ますますこれから重要性も高まってくると考えており、そういった
  保護者の方への働きかけであったり、家庭教育支援事業というところにも市町村と協力しながら、きめ細やかに保護者の方の相談にのっ
  たり、そういう体制をつくっていけるようにという取組も、現在力を入れて進めている。
  意見 山田委員
   結局、決め手がないから増えているというか年々前年度より何百人も、全国的に何万人という人がこうなっているけれど、私ごとで悪
  いが、家に孫もひ孫もおり、特にひ孫なんかは1歳半から2歳ぐらいの本当に無邪気なかわいい子であるが、これが大きくなるとなぜ社
  会を騒がすようなことになるのかなということになったら、的確な答えはない。だから、皆さんに的確な答えを言ってくれというのは無
  理だと思うので、お互いに何とかしないといけないという思いになっているし、私も自分の孫、ひ孫を見ながらそう思っている。だから、
  これは誰が悪いというわけでもないが、やはり結局社会が悪いのか、こういう社会をつくった我々先輩と言われるおじいさん、おばあさ
  んが悪いのか、結論にはならないが、自分の感想を藤本委員長の話があったので、ついでに話をした。
  意見 坂本委員
   今、山田委員が話をしたあたり、私も高P連(和歌山県高等学校PTA連合会)の会長の時に保護者からしつけの話をされたことがある
  が、しつけは家庭でしてと、学校は教えるところだからという話をよくした。やはり、何かあったら学校とか教育委員会へみんな持って
  くるけれども、やはりしっかり親が子供をしつけないと、今ちょっともう親が働きに行くから、昔は家庭にいたが、働きに行くからしつ
  けまで手が回らないという状況が続いているのではないかと思う。
   やはり、教育委員会も学校も、学校学校と言われるから困っているのではないかと思ったので、追加で話をした。
   
    ●藤本委員長
     ◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告
     ◎議案に対する採決宣告
     ◎議案第148号、議案第159号、議案第160号及び議案第165号は、全会一致で原案可決
     ◎教育委員会審査終了宣告
     ◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし
     ◎閉会宣告
   午前11時10分閉会
 

 

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