令和6年6月和歌山県議会建設委員会会議記録


令和6年6月和歌山県議会建設委員会会議記録

 

1 日時   令和6年6月25日(火)午前9時58分~午前11時4分
2 場所   第5委員会室
3 出席者  委員長   山家敏宏
       副委員長  高田英亮
       委員    吉井和視、中本浩精、中村裕一、片桐章浩、岩井弘次
       欠席委員  なし
       委員外議員 なし
4 概要
   午前9時58分開会
    ●山家委員長
     ◎開会宣告 挨拶
     ◎報告事項 委員の欠席なし
     ◎傍聴協議 なし
     ◎撮影許可 3件
     ◎議  事 議案4件継続審査を要する所管事務調査5件
     ◎県土整備部審査宣告
     ◎議案等に対する説明要請
    ●福本県土整備部長説明
    ●山家委員長
     ◎議案に対する質疑及び一般質問宣告
 

  Q 片桐委員
   和歌山市内の梅原交差点の改良工事について、ここは変則的な交差点で接触事故や朝夕の渋滞が非常に多いところであり、昨年5月

  に地元同意を得て測量設計を行っていると認識している。本年度の事業計画を説明してほしい。
  A 児玉道路保全課長
   梅原交差点改良については、現在、測量が完了したところであり、引き続き、交差点詳細設計を進めている。4月に地元自治会の

  役員に対し、交差点改良の概要説明を行い、その際もおおむね賛同が得られたものと認識している。
   今年度の事業計画については、今後、交差点詳細設計の過程で、改めて地元説明を行うとともに、今年度中に用地測量まで実施した

  いと考えている。
  要望 片桐委員
   地元からは早く改良してほしいという意見があり、また地元の運送会社も交差点の改良により大型車が回れるようになる。
   順調に進んでいることを確認できたので、引き続きよろしくお願いしたい。
 

  Q 片桐委員
   部長から八郎山トンネルの説明があり、この報告書でも丁寧に説明してくれている。今までは、事業者の不具合を、この委員会で

  話してきたが、取りまとめの中に県庁内の組織の問題が幾つかあり、それに対応する報告が公表されているので、今回は、その点を

  中心に何点か質問したい。
   まず、県庁内における再発防止策の中に、組織マネジメント力の強化、特に技術職マネジメント研修を行うと記されている。

  これはどのような研修なのか。
   今回の施工不良を見抜けなかった点に鑑み、二度と同じことを繰り返さない再発防止に資する研修になっていると思うが、まず

  これを1点聞きたい。
   あわせて、報告書の中で注目したことは、本来すべきことを適切にできていなかったことに起因するものであったということで、

  本質は制度やルールではなく、職員を取り巻く風土や環境が大きく影響していたとある。その抜本的な改善に向けた対策を県は図ら

  ないといけないと指摘されている。制度やルールの問題であれば改善は図りやすいが、組織の風土と環境という俗に言う大企業に

  根づいたものであれば、なかなか改革が難しいと思う。果たして、組織文化の問題であれば、この研修で改革が可能なのか、

  その点を説明してほしい。
  A 杦田検査・技術支援課長
   技術検討委員会調査報告書では、今回の事案の発生の要因の一つに、組織として監督員をフォローするサポート体制などが不十分

  であった組織マネジメント力不足が指摘されている。
   また、そうなった原因は、職員を取り巻く風土や環境が大きく影響しているとの指摘もある。
   県土整備部では、以前は技術職員が多かったこともあり、管理体制や相談する環境も整っていたが、人員不足による組織体制の改変

  や仕事の質の変化などがあったにもかかわらず、従前の組織マネジメントになっていたことが、今回の事案の要因の一つであると

  考えている。
   こうしたことから、組織マネジメントの主体となる各発注機関における建設部長はもとより課長やグループリーダーとなる課長補佐

  級等に対し、それぞれの職域における立場や心構え、役割、組織的な運営ノウハウ等を習得させ、人員に制限のある組織体制の中でも、

  適切な業務遂行ができるように、スキルを身につけもらうことが必要だと考える。
   研修内容については、組織マネジメント力の強化が確実に図られるよう、具体的に検討しているところである。
 

  Q 片桐委員
   マネジメント研修の内容は、これから来年度の役席の異動に間に合うように、つくって研修してもらいたい。
  風土や環境について、人員不足や仕事の質が変わっているにもかかわらず、おざなりにされたということは、環境の問題だと思うが、

  風土という部分でいうと、県土整備部の風土の何が悪かったのか。風土改革という面に関してはどうか。
  A 杦田検査・技術支援課長
   昔は人員も多く、工務課長などは下の者に任せておけば回っていた。最近は人数も少なくなって、それぞれ担当業務をたくさんを

  抱えている。そのため、課長自身もそれぞれの中身を詳細に見ていく必要があったが、最近はそれがあまりできていなかった。

  風土という面では、そういうところだと考えている。
  要望 片桐委員
   これは難しい問題だと思う。経験者からの技術・ノウハウの伝承も含めて、今はどの組織でも難しいと思うが、デジタル化できない

  部分をきっちりと引き継ぐような風土づくりが大切だ。過去がいいとは思っていないが、そういう観点を研修の中に含めてもらいたい。
 

  Q 片桐委員
   トンネル施工に関する注意点マニュアルを作成しているが、今回この報告書にあるように、見抜けなかった点、技術的でかなり

  奥深く、全ての全貌は細かいところまでは分かりにくいところもあるが、全てをマニュアル化することで県として歯止めをかけら

  れると考えているのか。マニュアルの内容を簡単に説明してもらいたい。
  A 東道路建設課長
   八郎山トンネルにおける施工不良等の具体的な事象が判明したことから、現在、トンネル施工に関する注意点マニュアルを

  作成しているところである。
   マニュアルでは、トンネルの各工程において監督員が注意すべき事項等を記載するとともに、段階確認等の立会時のポイントを

  図面や写真を交えて分かりやすく整理することとしている。
   このマニュアルを活用した現場研修を定期的に開催することで、初めてトンネル工事を担当する職員にとっても、適切に現場監督

  が遂行できるマニュアルにしたいと考えている。
 

  Q 片桐委員
   段階確認について、監督業務の中でも重要なポイントだと思うが、段階確認についてなされていなかったことに関して、どのような

  歯止めをかけているのか。
  A 曽和技術調査課長
   公共工事においては、建設工事請負契約書において施工方法、その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段については、

  受注者がその責任において定めるものとしている。段階確認についても、土木工事共通仕様書において、受注者が監督員に対し、

  種別、施工時期等を報告し、確認を受けなければならないとしている。
   しかしながら、八郎山トンネルの覆工コンクリートに関する段階確認については、受注者から7回目以降の段階確認に係る要請が

  なかったこと、段階確認等現場管理について受注者任せになっていたこと、打合せの大部分が監督員と受注者のみで行われており、

  組織としての対応がなされていなかったことが、今般取りまとめた調査報告書により指摘されている。
   これらのことに組織的に対応するため、全ての工事の着手前に受注者・監督員双方で段階確認について、工事打合せ簿に明記し、

  確認を行い、担当課長が決裁することとしている。
   さらに、完成検査においても、段階確認の実施状況や内容確認を徹底することとしており、これらにより適切な段階確認が実施できる

  と考えている。
 

  Q 片桐委員
   原則、受注者の責任において確認すべきであるが、受注者から県に段階確認の申出がなかったら、段階確認をしなくてよいという

  ことではなく、適切な監督業務を行うにあたり、事前に段階確認の時期は打合せで決めておいて、受注者からの依頼がなくても、

  その段階になれば確認するという認識でよいか。
  A 曽和技術調査課長
   そのとおりである。
 

  Q 片桐委員
   県の組織的なものは以上だったと思うので、次に、実務的なものを2点質問したい。
   知事も発言していた受注者への損害賠償責任について、算定の根拠づけや請求時期、どのように対応する予定か。
  A 東道路建設課長
   6月5日の知事定例記者会見でも答えたとおり、県としては損害賠償を請求する方向で弁護士や国土交通省と相談しながら検討を

  進めているところである。
 

  Q 片桐委員
   工事もまだの段階で、総額や供用時期が分からない中、損害賠償の算定ができないということで、ある程度めどがつく、あるいは

  決定してから損害賠償を請求する、こういう感覚だということで理解してよいか。
  A 東道路建設課長
   そのとおりである。
 

  Q 片桐委員
   最後に1点、部長から説明があった工事のやり直しについては、12月から着工しているということだが、現在の工事の状況、

  そして竣工の時期の見通しが分かれば聞きたい。
  A 東道路建設課長
   修補工事については、令和5年12月より覆工コンクリートの取り壊しに着手し、現在、おおむね完了している。6月より鋼アーチ

  支保工や吹きつけコンクリートの再施工等を進めており、修補の工事期間はおおむね2年を見込んでいる。
 

  Q 中村委員
   先ほどの委員の質問でも役所で人員が足りないというような答弁があり、令和5年度の建設委員会でも質問をしたが、和歌山県内、

  役所も建設業界も土木建築人材が足りないという状況で、和歌山県には30市町村あるが四つの役所で土木建築技術者がいないという

  ことを聞いている。奈良県では県の職員採用試験を、早期に市町村の職員採用と同じ試験をして、第1希望は県で、第2希望が市町村

  というような採用ができると聞いた。和歌山県でもそういう検討をしたらいいと思うが、どう考えるか。
  A 山縣県土整備政策課長
   市町村の採用については、各自治体の現状により取り組むべき課題、あるいは予算等を総合的に勘案して決定していくものと思って

  おり、まずは市町村で考えていくべきものと考えている。
   それから奈良県の採用試験の状況だが、私どもで見る限り参加している市町村については全体の4分の1程度、それから採用枠に

  対する最終合格者についても大体2割程度ということで、人材確保という点でいくとあまり芳しくない状況ではないかと思っている。

   また、この合同実施がどのように評価されているかについては、人材確保の面だけではなく、合同実施による効率化によるメリット

  といった総合的な判断が必要であり、その点については当部では計りかねる状況である。私どもとしては、市町村から合同実施の要請

  があった場合は、本来の採用試験の担当局である人事委員会に、必要に応じて働きかけを行っていきたい。
 

  Q 中村委員
   市町村で土木建築の技術者がいないのに公共事業を発注されているが、それは正常な形なのか。そんなことは市町村のことで県では

  関知しないというような答弁だが、それでいいのか。
  A 市川技監
   各市町村の土木技術者の不足ということは、和歌山県だけではなく全国的な問題だと言われており、和歌山県もなかなか市町村の

  技術者を確保するのは難しいということも聞いている。
   その中で、どういった採用をしていくかは、先ほど課長が答弁したように、それぞれの市町村がまずは考えることだが、いざ事業の

  実施、例えば災害対応といったようなことについては、市町村に対しての支援というようなことを行っているし、いろいろな場面で

  技術的な支援ということは和歌山県として取り組んでいるところである。
 

  Q 中村委員
   支援していないということを言っているのではない。職員がいない中で予算を取ったり、発注したり、トンネル工事ではないが、

  技術者がいないのにちゃんと仕事をしているかどうかという検査などができるのか。
   それこそコンサル任せ、業者任せになっているのではないか。一義的には市町村の仕事だと私は思う。でも、異常な形でずっと

  継続しているということを、県も会計検査やいろんなところで見ているわけだから、それは市町村の仕事で県は全く関係のない

  ことというふうに言えるのか。
   それで、その答えを私は求めたいわけではなく、奈良県では土木建築の技術者だけではなく保健師でも実施しており、和歌山県も

  保健師の定数を満たすために家探しをするという話も聞く。だから、人事委員会の仕事だが、まず関係者である県として県土整備部の

  技術者の採用、さらに県とともに仕事をする市町村の土木建築の職員についても、一緒に採用するとか、いろんな方法を考慮して

  あげてもらいたいと思う。
   なぜそんなことになっているかというと、和歌山県には土木建築を養成する高校が、和歌山工業高校、それから新翔高校しかない。

   それから、高専は土木が一つ、それから和歌山大学には建築と土木のような環境学科があると言われるが、もともと役所に、

  それから民間会社に土木建築職で就職される人は、全くの事務の人が来るのではなくて、土木建築系の学校を卒業した人が来るわけ

  だから、学校が少なかったら県外へ行かないと勉強できない。
   県外に行っても帰ってくればいいとは思うが、和歌山県では今18歳になって高校卒業者の8割の人が出ていって3割しか帰って

  こないと聞く。
   そんなことからいうと県内に学校をつくるということはすごく有効なことだと思うし、県の教育委員会それから県の目的としても、

  地域で必要とされる人材を、自分たちの子供たちをそうそうやって育てて地域で頑張ってもらう。和歌山県で頑張ってもらう、

  ということをやっていかないといけないと思う。そこで、県立高校なり、大学にそれぞれ自主的に土木建築学科をつくってくれれば

  いいと思うが、過去に何十年もそれこそ100年以上明治以来たっている中できてないわけだから、どこかがやはり気がついて主導的に

  取り組むべきではないかと思うし、私は県土整備部が一番技術のことについてもよく分かっているし、建設業界のことについても

  市町村のことについてもよく分かっているわけだから、県土整備部が主導的に教育委員会に呼びかけるとか、国立大学なり、

  高専に呼びかけて、必要な人材を養成していく。
   それから、どういうような人材を養成するというようなことを、まず議論から始めてもらいたいと思うがどうか。
  A 曽和技術調査課長
   昨年6月の建設委員会においても同様の提案があり、その後、教育委員会の担当部局と情報共有を図ったが、昨年12月の本会議に

  おいて、知事と教育長から専門学科の設置等に関して、保護者の皆様の理解や地域の盛り上がり、また志望者を増やすことが必要との

  見解が示された。
   近年、高等学校等の工業系学科の受験者数は一部で定員割れしており、志望者を増やすためには、まず、就職先として建設業界を

  選んでくれるよう、建設業の魅力を高めていくことが重要だと考える。
   そのため、処遇改善として、週休2日工事の徹底やICT施工の拡大、さらに近年上昇を続ける設計労務単価を適正に反映した

  賃上げなどに取り組むよう働きかけている。また、建設業の魅力発信として、小中高生やその保護者を対象とした現場職業体験会の

  開催などに取り組んでいる。
  要望 中村委員
   県議会議員になってから30年以上たつが、中学のPTAの方から、毎年、今年も7月の中旬ぐらいに高校の定員を増やしてほしい、

  減らさないでほしいという要望を、ずっと30年間受け続けている。
   高校へ進学させたいという親の気持ちも分かるが、高校でどんな勉強をするかということも、親には関心を持ってもらうべき

  ではないかと思う。
   地域で活躍できるとか、地域で必要とされる分野に子供たちに進んでもらいたいという、そんな議論をしたらどうかということを

  30年間言い続けているが、保護者の希望は真逆で、普通科に行きたいという普通科志向で、和歌山県内実業科が普通科ばかりに

  なってしまった。
   その中で、今技術調査課長の説明にもあり、それをやってくれることはありがたいとは思うが、現実に中学生がこれから高校や

  将来大学や高専に行ってどういう進路に進むというようなことを考えてもらうためには、今の情報量だけでは、土木建築に行きたい

  というようなことにはなりにくいのではないかと思う。
   和歌山県がこれから経済発展し、津波、地震土砂災害、防災で県民の命を救うためには、やはり土木建築の技術者が役所や建設業界

  や市町村の役場にも適正数必要というふうに思う。私はそれしかないと思うが、ぜひ県土整備部が中心となってやってもらいたい。
   県教育委員会はもっと頑張ってもらいたいと思う。今まで、高校を出たら大学に半分ぐらいの人が行く。大学をつくれと言うのが

  当たり前だと思うが聞いたことがないし、県の教育委員会の発行物を見ても、大学をつくろうということが全く出てこない。

  教育委員会が駄目というわけでなく、それこそ必要とされるところの一番よく分かっている県土整備部が、旗振り役で頑張って

  もらいたい。
   去年、タウンミーティングで知事が御坊市を訪れたときに、今度、日高の建設業界の会長になる人が土木建築人材の養成をと言っ

  たら、知事は結構積極的な答えをしてくれて、それを報道した地元紙を見た建設業界の人たちは、みんなやってくれるというふうに

  思っている。
   だけど、県教育委員会やそのときの地域振興部長は、努力をしてみたが、先ほど技術調査課長が言ったように、需要があるか、

  子供たちがくるかという。そんな問題ではなく、建設会社が零細企業ばかりで、大きい会社が育ってこない。
   全国一、個人請負者が多いとか、それから土木建築人材が少ないから、日高川の河口で導流堤工事をしていたら、大学の自然

  分野の先生からやり方が自然に厳しいと言われて、盛土でも十分できるのに、2億円もかけて、高架の工事用道路を造った。

  そのときに、自然界の動植物も大事だが、人命を優先すれば早く施工できる工法を選ぶべきだと誰もそんなことを言う人がいない。
   そんな大学の先生とか研究者が和歌山県にいないのは大変な状況というふうに思う。ぜひ県土整備部が中心となって、旗振り役で

  進めてもらい、次に質問するときには進捗が分かるような答弁をしてほしい。
 

  Q 吉井委員
   7月5日に県産品フェアがある。従来お願いしていることは、県産品を優遇するということで、県産品を使えば1点の加点がつく。

  県内開発技術についても、0.1点の加点がつくようになったが、これをもっと加点できないか。
  A 曽和技術調査課長
   県内開発技術は、現在登録件数が13件と少ない状況である一方、令和5年度の総合評価落札方式の入札においては、県内開発技術

  の評価対象工事のうち64%が県内開発技術で加点された者が落札しているという状況であり、一定の効果が出ているというように

  考えている。
   今後、技術者の能力や他の地域貢献の項目とのバランスも見ながら、さらに県内開発技術の登録状況も踏まえ、よりよい制度と

  なるように検討していきたい。
  要望 吉井委員
   64%ではなく、もっと高くならなければならないと思う。県内開発技術が、その13件しかないことは、推奨できていないから、

  加点をしていないから、県内開発技術が向上できていないのではないか。
   もっと加点できるようにしてほしい。
 

  Q 吉井委員
   観光立県という言葉がある。和歌山県も県条例で観光立県を決めた。
   従来言っていることは、観光立県は全ての行政各分野が、観光振興のために働いて政策実現をしないといけないと思う。
   和歌山の道も観光振興になるために、どうしたらよいか、考えないといけないと思う。
   先日、白浜町長と話をした。白浜町のかつての有料道路の3分の1ほどが木製ガードレールになっており、観光振興の目玉

  だと町長が言っている。
   町道についても木製ガードレールの整備を進めるので、全線、観光振興のために木製ガードレールを早急に整備してほしいと

  言っていた。
   確かにそうだと思う。
   観光名所になると思うので、これを早急にやらないといけない。この点について、道路局長の考えはどうか。
  A 山本道路局長
   木製ガードレールの使用については、国立公園や国定公園など、地域で景観が重要なところや観光スポットで使用することに

  している。現在、南紀白浜空港線の田鶴交差点から藤島交差点の区間において、ガードレールを補修する際に、木製ガードレール

  を使用することとしている。現時点で計画の2.5キロメートルのうち1.3キロメートルが完了したところであり、引き続き残りの

  区間を整備していきたいと考えている。
 

  Q 吉井委員
   早急にやってほしい。
   5、6年前に県が木材利用マニュアルを作成しているが、那智勝浦町に行ったらまだ整備ができていない。高野山は随分と

  進展してるが、那智山周辺は進展していない。
   新しくガードレールを設置する際は、まず、木材が利用できないか、検討するようにと以前に言ったがどうか。
  A 山本道路局長
   那智山勝浦線では、現時点で新設の工事や事業が終わっていることもあり、南紀白浜空港線と同様に、今後、ガードレールの

  補修の時期になれば、当然、景観を重視していくところなので、木製ガードレールに替えていくことになる。
  要望 吉井委員
   車で箱根をドライブしたところ、ほんの少し木製ガードレールを使っていた。和歌山県に比べたら貧弱な状態となっている。

  和歌山県で整備を進めれば、自信を持って観光振興に寄与するんではないかと思うので、よく考えて進めてほしい。
 

  Q 吉井委員
   国道424号のモルタル吹きつけのり面が崩壊し、通行止めになったと聞いた。
   技術的なことは分からないが、木を植えたりすれば、あのようにはならなかったと思うがどうか。
  A 児玉道路保全課長
   モルタル吹きつけについては、のり面を切った際に健全な岩である場合に風化防止として行う。現在では、コンクリート

  吹きつけを実施している。このようなところは根が張らないので植生が難しく、モルタル吹きつけ等で雨水の浸透を防ぎ風化防止

  を行う工法が、通常全国的に採用されている。
  要望 吉井委員
   モルタルだと景観も悪く、景観に配慮した技術を考えて進めてほしい。
  要望 中本委員
   先ほどの委員の質問を聞き、やはり技術系の職員が県も市町村も少なく、なかなか採用が難しいことがよく分かった。
   今、紀北工業高校のPTA会長をしているが、県下で建築土木系の学科が、他の委員からの話にもあったが、私も陳情の中で

  普通科を増やせ、という要望を受けるが、それはそれとして、建設委員会でこういう声があったということを、ぜひ県教育委員会

  へ届けてほしい。
   将来的にそういう土壌というか、そういう人材を育てていくことは、とても大事な話だと思うので、要望しておく。
 

  Q 高田副委員長
   紀の川市にある貴志川高校からJR和歌山線の船戸駅間の自転車通行の安全対策について聞く。
   JR和歌山線の沿線には高校がたくさんあり、自転車通学の多くの学生が走行しているが、歩道が狭く安全確保が必要ではないか

  と心配している。この件について教えてほしい。
  A 児玉道路保全課長
   貴志川高校から船戸駅間については、県道岩出野上線、県道和歌山橋本線の2路線があり、これまで道路改良や交通安全事業

  を実施し、2車線改良済で歩道もおおむね設置済となっている。
   沿道利用の状況も勘案すると、商店や家屋が連担していることから、今後、抜本的な改良は困難と考えており、注意喚起看板

  等の設置など、ソフト対策の実施が妥当と判断している。
   周辺の学校などから危険箇所に関する情報提供等があれば、必要な安全対策を検討していきたいと考えている。
  要望 高田副委員長
   車道も狭く、多くの学生が通っているため、検討をお願いする。
 

  Q 高田副委員長
   高野口野上線において、真国川に架かる巴王(はおう)橋の高欄補修を依頼しているが、補修の予定はどうか。
  A 児玉道路保全課長
   巴王橋については、法定点検の結果を踏まえ、高欄や床版の補修、橋脚の洗掘防止などを行う計画としている。
   河川内の工事も含まれるため、非出水期となる10月中旬以降に工事着手できるよう、現在、建設部で準備を進めているところ

  である。
  要望 高田副委員長
   付近には、細野の渓流キャンプ場もある。先日もホタル祭りが催され、紀の川市で一番人気のある場所と言われている。
   人がたくさん訪れているので、ぜひとも早急にやってもらいたい。
 

    ●山家委員長
     ◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告
     ◎議案に対する採決宣告
     ◎議案第98号、議案第106号、議案第107号及び議案第115号については、全会一致で原案可決
     ◎知事専決処分報告報第13号は全会一致で承認
     ◎県土整備部審査終了宣告
     ◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし
     ◎県内外調査協議 委員長一任
     ◎閉会宣告
   午前11時4分閉会

 

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