令和6年2月 和歌山県議会定例会会議録 第1号(全文)
◆ 汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているものもあるため、人名等、会議録正本とは一部表記の異なることがあります。人名等の正しい表記については「人名等の正しい表記」をご覧ください。
令和6年2月 和歌山県議会定例会会議録 第1号
議事日程 第1号
令和6年2月22日(木曜日)
午前10時開会・開議
第1 会議録署名議員の指名
第2 会期決定の件
第3 議案第1号から議案第96号まで(当局説明)
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会議に付した事件
第1 会議録署名議員の指名
第2 会期決定の件
第3 議案第1号から議案第96号まで(当局説明)
第4 休会決定の件
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出席議員(40人)
1番 坂本佳隆
2番 三栖拓也
3番 秋月史成
4番 川畑哲哉
5番 藤山将材
6番 森 礼子
7番 井出益弘
8番 尾崎要二
9番 高田英亮
10番 玉木久登
11番 佐藤武治
12番 濱口太史
13番 鈴木太雄
14番 冨安民浩
15番 吉井和視
16番 鈴木德久
17番 玄素彰人
18番 岩田弘彦
19番 中本浩精
20番 中村裕一
22番 山家敏宏
23番 北山慎一
24番 堀 龍雄
25番 谷口和樹
26番 新島 雄
27番 山下直也
28番 小川浩樹
29番 中尾友紀
30番 岩井弘次
31番 藤本眞利子
32番 浦口高典
33番 山田正彦
34番 坂本 登
36番 浦平美博
37番 中西 徹
38番 林 隆一
39番 片桐章浩
40番 奥村規子
41番 尾﨑太郎
42番 長坂隆司
欠席議員(2人)
21番 谷 洋一
35番 小西政宏
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説明のため出席した者
知事 岸本周平
副知事 下 宏
知事室長 北廣理人
危機管理監 福田充宏
総務部長 吉村 顕
企画部長 前 昌治
地域振興監 赤坂武彦
環境生活部長 山本祥生
福祉保健部長 今西宏行
商工観光労働部長 三龍正人
農林水産部長 山本佳之
県土整備部長 福本仁志
会計管理者 﨑山秀樹
教育長 宮﨑 泉
公安委員会委員長 竹田純久
警察本部長 山﨑洋平
人事委員会委員長 平田健正
代表監査委員 森田康友
選挙管理委員会委員長 小濱孝夫
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職務のため出席した事務局職員
事務局長 林 伸幸
次長(秘書広報室長事務取扱)
萩原 享
議事課長 長田和直
議事課副課長 岩谷隆哉
議事課議事班長 伊賀顕正
議事課主任 菅野清久
議事課副主査 西 智生
議事課副主査 林 貞男
総務課長 葛城泰洋
政策調査課長 岩井紀生
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午前10時0分
○議長(濱口太史君) 皆さん、おはようございます。令和6年2月定例会の開会に先立ちまして、一言申し上げます。
去る1月1日に発生した令和6年能登半島地震により、石川県をはじめとして広範囲で大きな被害が発生いたしました。
亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
和歌山県議会は、近い将来、発生が懸念される南海トラフ巨大地震等に備えるため、過去の教訓を踏まえ、災害に強い県土づくりに全力を挙げて取り組んでまいります。
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午前10時0分開会・開議
○議長(濱口太史君) それでは、ただいまから令和6年2月定例会を開会いたします。
これより本日の会議を開きます。
日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
今期定例会の会議録署名議員は、5番藤山将材君、24番堀龍雄君、29番中尾友紀君の3君を指名いたします。
次に日程第2、会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から3月19日までの27日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(濱口太史君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
この際、暫時休憩いたします。
午前10時1分休憩
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午前11時0分再開
○議長(濱口太史君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
この際、諸般の報告をいたします。
知事から地方自治法第180条第1項の規定による知事専決処分報告、監査委員から監査報告及び現金出納検査実施結果の報告がありました。報告はいずれも配付のとおりであります。
次に、今期定例会に提出された議案は、議案第1号から議案第96号までの計96件であります。
日程第3、議案第1号から議案第96号までを一括して議題といたします。
まず、当局の説明を求めます。
知事岸本周平君。
〔岸本周平君、登壇〕
○知事(岸本周平君) ただいま上程されました諸議案の提案理由を説明するに先立ち、県政の最近の動きについて御説明申し上げます。
初めに、去る1月1日以降に発生した石川県を中心とする令和6年能登半島地震は、多くの貴い命を奪うなど甚大な被害をもたらしました。
ここに改めてお亡くなりになった方々に哀悼の誠をささげるとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
県といたしましては、地震発生後、被災地への災害救助物資の提供を行うとともに、関西広域連合のカウンターパート方式による支援方針に基づき、能登町へのリエゾンや避難所運営等に係る職員派遣など、被災地のニーズに合わせた様々な支援に市町村及び関係団体と共に取り組んでまいりました。今後とも、一日も早い復旧・復興に向け、被災地の状況に応じた支援を行ってまいります。
同時に、巨大地震が本県と同じ半島地域で発生したことを踏まえ、被害の状況やその対応を検証し、本県の防災対策を見直してまいります。あわせて、物資輸送や迅速な救助活動に必要な陸路の確保に向け、県土の強靱化を着実に進めるとともに、空路や海路を用いた対策も充実強化してまいります。
次に、去る2月3日に開催されたTGC和歌山2024についてでございます。
県のユニバーサルな共生社会を目指すステージでは、障害のある方や難病を患っている方、性的少数者の方も含め、公募により選ばれた県民の方々がプロのダンサーと共にパフォーマンスを披露し、本県の目指す多様性、公平、包摂のメッセージを世界に発信することができました。
また、バックヤードケータリングでは、県内事業者による県産食材を使用した料理や、県内高校生がプロデュースしたオリジナルメニューを提供いただき、出演者がSNS等を通じて和歌山の食の魅力を発信しました。
さらに、県内4か所で無料のパブリックビューイングやアフターイベントを開催し、出演モデルによるトークショーや、地元の飲食店等が出店するマルシェなど、地域が盛り上がる企画を実施したところ、合計で1万2000人を超える参加者がありました。本会場に行けなかった方々ともTGC和歌山の熱気を共有し、コロナ禍で疲弊した多くの県民の皆様を活気づけることができました。TGC和歌山の開催に対する県議会の皆様の多大なる御協力に改めて感謝申し上げます。
次に、パートナーシップ宣誓制度についてでございます。
全ての人が性別や性的指向等に関係なく尊重され、多様な生き方を認め合うことができる社会の実現を目指し、パートナーシップ宣誓制度を去る2月1日から導入しました。今後も、全ての県民の人権、特に憲法第13条で保障されている幸福追求に対する権利が尊重される社会をつくるため、様々な取組を進めてまいります。
次に、南紀白浜空港の愛称についてでございます。
本年7月に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が登録20周年の節目を迎えるに当たり、空港と世界遺産の双方の知名度向上を目的に愛称を募集し、「熊野白浜リゾート空港」に決定いたしました。今後は、国内外からさらに多くの観光客にお越しいただくため、熊野白浜リゾート空港の愛称の定着を図り、広報や誘客等に積極的に取り組むとともに、国内外の観光客の誘致や県内産業の活性化のため、現在2000メーターの滑走路の500メーター延伸について取り組んでまいります。
次に、カイロスロケットの打ち上げについてでございます。
去る1月26日に開催されたスペースポート紀伊周辺地域協議会において、スペースワン社から、いよいよ3月9日11時から12時頃にカイロスロケット初号機を打ち上げるという発表がありました。県としては、初号機の打ち上げに向け、渋滞対策も考慮しながら、関係機関と連携し、多くの見学者の皆様をお迎えして、地域活性化につなげられるよう、しっかりと準備を進めてまいります。
次に、第35回全国「みどりの愛護」のつどいについてでございます。
このたび、本県初の開催が本年6月1日と決定されたところであります。共催の国土交通省、和歌山市と共に成功に向けしっかりと準備を進めているところです。本県の魅力を全国に発信できるよう、円滑な大会運営に向け全力で取り組んでまいります。
次に、和歌山発電所建設計画の見直しについてでございます。
昨年12月19日に関西電力株式会社が、和歌山発電所建設計画の見直しと計画予定地の新たな活用に向けた取組を進めることを決定しました。また、本取組を着実に推進するため、和歌山発電所計画予定地の新たな活用に向けた協議会を設置し、本県と和歌山市参画の下、第1回の協議会を開催したところです。
脱炭素先進県を目指す本県では、今回の決定を好機と捉え、協議会の場等を通じて、早期の企業誘致と全国に先駆けたグリーントランスフォーメーションの実現に向けた取組を進めてまいります。
次に、令和6年度当初予算についてでございます。
これは、私が知事就任以来、編成方針から携わった初めての当初予算であり、私の公約を実現し、県政をさらに前へと進めていくために必要な予算です。
私の政治スタイルは、現場に出向いて生の声を聞くことであり、知事就任以降、県内各地でタウンミーティングを実践しながら、数多くの県民の皆様の声を聞かせていただきました。その皆様の思いを吸収し、県民が笑顔となり、全ての人が希望を持って生き生きと暮らせるウエルビーイングな和歌山県の実現を目指して編成を進め、令和6年度の一般会計当初予算として6280億円余をまとめました。
本予算編成に当たっては、和歌山県の未来につながる重点施策の方向性として5本の柱を位置づけております。
第1の柱は、「共働き・共育て・こどもまんなか社会の推進」です。
まず、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、県内小中学校及び特別支援学校の給食費を無償化します。期間については、給食費無償化に係る市町村や学校の準備期間を考え、令和6年10月から令和7年3月までの半年間とします。また、引き続き多子世帯を対象に保育料等の無償化にも取り組んでまいります。
さらに、子供の居場所づくりを推進するため、保育人材の確保や放課後児童クラブ、子供食堂のさらなる充実を図るなど、和歌山が最高だと子供たちが思う未来をつくっていくために、多面的に取り組んでまいります。
第2の柱は、「成長産業の創出」です。
和歌山県は、脱炭素先進県を目指していきます。そのためにも、世界規模で進む産業構造、社会構造をクリーンエネルギー中心としたものへ転換するグリーントランスフォーメーションの動きを成長の機会と捉え、県内中小企業の脱炭素経営に向けた取組を支援するとともに、最先端産業の振興や企業誘致の推進に取り組んでまいります。
また、県内での太陽光発電や小水力発電等のクリーンエネルギーの導入促進についても取り組んでまいります。
第3の柱は、「農林水産業、観光産業をはじめとする地域産業の強化」です。
林業の収益性向上を実現するため、林業者及び製材業者が取り組むエネルギー効率や生産効率に優れた省力化設備への転換を支援するとともに、市町村への林道開設等の補助率かさ上げや広域的な幹線林道の整備を実施することで、林道整備の加速化を図ってまいります。
また、観光産業の振興として、世界遺産登録20周年を契機とした特別企画などを実施するなど、「聖地リゾート!和歌山」のブランディングを推進し、国内外からの誘客に全力で取り組んでまいります。
第4の柱は、「人口減少下におけるまちづくり」です。
振興局機能を強化することで、振興局が地域の課題を把握し、地域の皆さんと一緒になって課題解決に取り組むとともに、資源や人材を生かした地域づくりに取り組む市町村や民間団体等を支援してまいります。
また、にぎわいのある地域づくりを進めるため、移住に関心のある方々をターゲットに情報発信を強化するとともに、きめ細かい相談体制の構築や移住支援金の支給、空き家を利活用した住まい支援などを通じて、本県への移住定住を促進してまいります。
第5の柱は、「安全・安心で心豊かに暮らせる社会づくり」です。
近い将来、発生が懸念される南海トラフ地震等への備えとして、物流、人流を確保できるよう、高速道路ネットワーク等を整備するとともに、気候変動による水害や土砂災害の激甚化、頻繁化に対応するため、流域全体のあらゆる関係者が協働して流域治水を推進するなど、防災・減災対策を着実に進め、県土の強靱化及び地域防災力の向上を図ってまいります。
また、これまでも、東日本大震災や紀伊半島大水害などを教訓として、防災・減災対策に取り組んでまいりましたが、先日の能登半島地震における課題を検証し、大規模災害時の避難所の生活環境の改善等のさらなる対策を検討してまいります。
これらの重点施策の推進に必要な予算を確保するため、財政危機警報下の大変厳しい財政状況を踏まえ、不断の財源捻出努力、予算の賢いやりくりを行いました。具体的には、政策的経費については、15%のマイナスシーリングを実施した上で、事業内容の優先順位を見直し、効果的に組み替えるなど、財政危機警報下における新たな予算編成の取組を実施しました。しかしながら、今後予想される人件費、公債費、社会保障関係経費の増加により、数年内に財政調整基金等の枯渇のおそれもあります。今後とも、緊張感を持って健全な財政運営に十分配慮しながら、県勢の発展のために真に必要な予算を確保してまいります。
続きまして、条例案件等について、その主なものを御説明申し上げます。
職員の給与及び手当等に関するものとして、議案第35号は、知事及び副知事の給料月額等の減額措置を延長するもの、議案第36号は、職員の給与について、在宅勤務等手当を新設するとともに、所要の改正等を行うもの、議案第37号は、職員の休憩時間の一斉付与の例外として、公務の運営並びに職員の健康及び福祉を考慮して必要があると認める場合を加えるとともに、所要の改正を行うものです。
次に、基金の廃止、改正及び設置に関するものとして、議案第39号は和歌山県土地開発基金を、議案第40号は和歌山県土地開発公社債務保証対策基金を、議案第65号は和歌山県企業立地促進資金貸付基金をそれぞれ廃止するもの、議案第61号は、県内に設置された学校に就学している児童及び生徒の万博における先端的な技術及び国際理解に関する体験学習の実施の促進に要する経費の財源に充てることができるよう改正するもの、議案第70号は、公立学校における情報機器の整備に係る事業に要する経費の財源に充てるため、基金を設置するものです。
次に、法令等の一部改正等に伴うものとして、議案第41号は、地方自治法及び母子保健法の一部改正に伴い、所要の改正を行うとともに、ロータリーエンジンを原動力とする自動車及び電気自動車に対して課する自動車税の種別割の税率の特例を改めるもの、議案第48号は、利用拠点の質の向上等のための協議会の設置及び計画の認定に係る制度を設けるとともに、利用のための規制を強化するほか、所要の改正等を行うもの、議案第53号は、社会福祉法の一部改正に伴い、女性自立支援施設の設備及び運営に関する基準を定めるもの、議案第69号は、漁港漁場整備法の一部改正に伴い、土砂採取料等を納付しなければならない者に認定計画実施者を加えるとともに、所要の改正等を行うものです。
次に、組織改正に伴うものとして、議案第46号は、知事の権限に属する事務を分掌させるために必要な内部組織として、知事直轄組織を加えるとともに、部の改正に伴い、その名称及び事務分掌を改めるもの、議案第50号は、和歌山県男女共同参画センターの名称を改めるとともに、所要の改正を行うもの、議案第51号は、和歌山県中央児童相談所を設置するとともに、所要の改正を行うもの、議案第54号は、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律の規定に基づく女性相談支援センターとして、和歌山県DV相談支援センターを設置するもの、議案第56号は、和歌山県子ども・女性・障害者相談センターを和歌山県障害児者サポートセンターとするとともに、所要の改正を行うもの、議案第73号は、教育委員会の権限に属する事務のうち、スポーツに関する事務を知事が管理し、及び執行することとするものです。
次に、その他のものとして、議案第62号は、和歌山県信用保証協会が中小企業者等に対する求償権を行使して回収金を取得した場合に生じる県に納付すべき当該求償権に係る回収納付金を受け取る権利の放棄に関する事項を定めるもの、議案第63号は、紀の川工業用水道の水道料金の額を改定するもの、議案第74号は、大学生等進学支援金を貸与することができる者が入学しようとする大学に係る修業年限の制限を廃止するとともに、所要の改正を行うもの、議案第78号は、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴う浮き屋根式特定屋外タンク貯蔵所等の設置の許可の申請に対する審査に係る手数料等の額の改定等を行うものです。
次に、議案第79号及び議案第80号は建設事業施行に伴う市町村負担金について、議案第81号は包括外部監査契約の締結について、議案第82号から議案第84号までは訴訟の提起について、議案第85号及び議案第86号は和解案の受諾について、議案第87号は仲裁申立て事件に係る和解について、議案第88号及び議案第89号は指定管理者の指定について、議案第90号は和歌山県と伊都郡町村及び橋本市老人福祉施設事務組合との間の公平委員会の事務の委託について、議案第91号から議案第93号までは権利の放棄について、議案第94号は公立大学法人和歌山県立医科大学定款の一部について、議案第95号及び議案第96号は工事請負変更契約の締結について、それぞれ議決をお願いするものです。
次に、諸報第1号から諸報第11号までは、地方自治法第180条第1項の規定に基づく委任専決処分報告です。
何とぞ、御審議の上、御賛同賜りますようお願い申し上げます。
○議長(濱口太史君) 以上で、当局の説明が終わりました。
お諮りいたします。2月26日は議案調査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(濱口太史君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
次会は、2月27日定刻より会議を開きます。
本日は、これをもって散会いたします。
午前11時19分散会