令和6年2月和歌山県議会建設委員会会議記録(3月14日開催分)


令和6年2月和歌山県議会建設委員会会議記録(3月14日開催分)

 

1 日時   令和6年3月14日(木)午前9時59分~午前11時53分

2 場所   第5委員会室

3 出席者  委員長   玄素彰人

      副委員長  北山慎一

      委員    高田英亮、鈴木太雄、吉井和視、中村裕一、片桐章浩

      欠席委員  なし

      委員外議員 なし

4 概要

   午前9時59分開会
    ●玄素委員長
     ◎開会宣告 挨拶
     ◎報告事項 委員の欠席なし
     ◎傍聴協議 なし
     ◎撮影許可 3件
     ◎議事   議案9件調査議案4件継続審査を要する所管事務調査5件
     ◎県土整備部審査宣告
     ◎議案等に対する説明要請
    ●福本県土整備部長、鈴川県土整備政策局長、笠野道路局長、太田河川・下水道局長、小井都市住宅局長及び

     花田港湾空港局長説明
    ●玄素委員長
     ◎議案に対する質疑及び一般質問宣告

 

  Q 片桐委員
   八郎山トンネルについては、部長から再発防止策や前回質疑したトンネル工事の11本プラス2本の調査結果を詳しく説明し

  てもらい、五つの対策等を含めて大体理解できたが、1点だけ確認する。
   開通までに2年を要する見込みだと説明したが、2年遅れたということで、県民にとって利益の逸失に該当すると思う。

  施工者に対して損害賠償請求を考えているのか。

  A 鈴木道路建設課長 
   現在、損害額の算定方法や、どのような形で請求できるかということを、弁護士と相談している。
   他の事例も調査しながら対応していきたいと考えている。
  Q 片桐委員
   供用開始が決まっていない中、仮に損害賠償を請求するとしても、金額が算定できないので、やるとしたら工事が終わって

  からなど、供用開始後に請求することになるのか。  
  A 鈴木道路建設課長
   供用期間が決まったときにできればと考えている。

 

  Q 片桐委員
   令和6年度当初予算案には含まれていないが、和歌山環状北道路と京奈和関空連絡道路が調査中となっている。その内容を

  聞かせてほしい。

  A 市川道路政策課長
   和歌山環状北道路と京奈和関空連絡道路については、現在、国において大阪南部、和歌山都市圏における幹線道路ネット

  ワークとして、京奈和自動車道の延伸や関西国際空港とのアクセスを、大阪府及び和歌山県と連携して検討しているところで

  ある。このうち京奈和自動車道の延伸となる和歌山環状北道路については、和歌山市中心部を通過する交通等の分析を行い、

  地域のネットワークの課題や周辺道路の現状を踏まえ、路線の必要性、整備効果の調査などを実施しているところであり、

  令和5年12月に国・県・市で和歌山都市圏道路ネットワーク勉強会を開催し、地域の現状と課題の共有、そして渋滞状況や

  交通流動の特性について確認したところである。次に、関西国際空港へのアクセスとなる京奈和関空連絡道路については、

  平成28年度から大阪府、紀の川市、泉佐野市、近畿地方整備局、NEXCO西日本とともに、京奈和関空連絡道路調査検討会

  を設立し、整備効果や必要性の検討を実施しているところである。

 

  Q 片桐委員
   令和6年度予算案にある耐震補助に、耐震ベッドや耐震シェルターがある。災害時に命を守るための耐震ベッドや耐震

  シェルターの設置に対して補助制度を設けているが、一般家庭でどのようなところが補助対象になるのか。
   また、補助制度の概要について、説明してほしい。

  A 前山建築住宅課長
   耐震ベッドや耐震シェルターについては、耐震診断をした結果、耐震性がない住宅の所有者に対して、生存空間の確保を

  目的として、その設置を補助するものであり、設置費用の3分の2、最大で26万6000円を補助する制度である。

  Q 片桐委員
   簡単に言えば、耐震基準を満たしていない住宅、木造が中心の住宅で耐震補強、もしくは改修ができない家庭で、希望が

  あれば、寝室や一部屋だけでも命を守るような装置をつける場合に補助する仕組みということか。

  A 前山建築住宅課長
   そのとおりである。

  意見 片桐委員
   能登半島地震を受けて、このような要望が出てきていると考える。極力希望に添えられるような予算措置をしていると

  思うので、対応よろしくお願いする。

 

  Q 片桐委員
   県道の梅原交差点の改修について、朝夕は特に渋滞がひどく、大渋滞と言ってよいほどの渋滞を引き起こしている。

  その背景には、周辺に住宅がたくさんできているので、そこから車が流れ込んで全く動かないという状況が依然として続い

  ている。
   この変則的な交差点を改修する計画の現状は、どうなっているのか。

  A 上柏道路保全課長
   梅原交差点については、二つの交差点が近接する複雑な交通形態となっているため、交通渋滞や車両相互の追突事故、

  出会い頭の事故などが発生している状況だと認識している。
   そのため、交差点改良に向けて、令和2年度から交通量調査や地元調整を行い、令和5年5月には計画についておおむね

  自治会の同意を得られたことから、測量設計を進めているところである。令和6年度には地元説明を行い、地元協力が得ら

  れれば、事業着手について検討していきたいと考えている。

 

  Q 中村委員
   能登半島地震では被害が大きかったが、私達が直面する南海地震は、能登半島地震に比べると何倍も場合によっては10数倍、

  1000倍の被害を受けるという意見もある。それで知事も防災対策点検を行うと言っていたが、県土整備部では、どのような

  点検をするのか。現時点での、耐震化、液状化、津波についての概略はどうか。

  A 前山建築住宅課長
   住宅の耐震化率は令和2年時点で83%である。長期総合計画において耐震化率100%を目指しているところである。

  Q 中村委員
   和歌山県は3人に1人が高齢者となる。高齢者の年金の受給状況を調べると、約2万人は無年金者であり、約17、8万人

  は、国民年金だけを受給している。もちろん高齢でも仕事をしている人や、資産のある人もいるが、高齢者の5人に1人以上

  が大変な暮らしをしている。これは、自立をしてもらうためには、仕事をしてもらう必要があると考えている。
   先ほどの住宅の耐震化が進まない、下水の衛生処理率が進まないことについては、ここに原因があると考えている。お年寄り

  に聞くと、「子供もいないし、私らだけやったらもったいないしいらん」という声をよく聞く。
   私は、高齢者に対して、親切に丁寧に対応してあげるっていうことに加えて、加入しやすくなるような補助金の率を上げる

  っていうようなことも真剣に考えないと、100%に到達しないのではないかと考えている。さらに推計値だけでなく、1件ずつ

  調査しないと対象から漏れてしまうと考えている。
   今、片桐委員の質問にあった耐震ベッドの補助は100%補助だと考えていたが、3分の2の補助とのことなので、耐震ベッド

  の設置しかできないような人には、100%補助することなどを検討してほしいと考えている。方針についてどう考えているのか。

  A 前山建築住宅課長
   高齢者への耐震対策については、課題であると認識している。個々の住宅の検査には、所有者の意向もあり、全てを点検する

  ことは困難だと考えている。対象となる住宅に対して現在、戸別訪問等を行い制度の活用を丁寧に働きかけているところである。
   補助金のかさ上げについては、現在、県市の補助に加えて、最大50万円の国の支援制度を活用し、最大で116万6000円の補助

  制度となっている。補助金のかさ上げとして今後、国の補助制度の拡充が直接的に補助金の増額につながるため、あらゆる機会

  を通じて国に働きかけていきたいたいと考えている。
   次に、耐震ベッド・耐震シェルター等の補助の在り方だが、現在、県・市町村・関係5団体と検討会を設置したところであり、

  周知啓発の方法、支援制度の充実、工事費を低減するような方法について、どのような方策があるか検討を進めていきたいと考

  えている。その検討結果を踏まえて、一定の方向性を示していきたいと考えている。

  要望 中村委員
   116万円の補助金はありがたい制度だが、現在、県の発注する工事でも、物価は定期的に調べ、物価の変動により単価の見直し

  を行っている。この住宅耐震化の補助金についても見直すべきだ。国も住宅再建に300万円を出すとしているので、死なないため

  に、さきに率が上がるように、ぜひ国にも要望してもらいたい。チャンスがあれば我々も意見書を出すなど、行っていきたい。
   今、高齢者の人達が亡くなり、空き家が増え、それがどんどん進むと空き家率は全国ワースト2もしくは3位ぐらいになる。

  空き家率を下げるためには、空き家にならないように、若い人に中古住宅を買ってもらうような市場をつくっていくことが大事

  である。ぜひ県の住宅政策の中にも盛り込むことを要望しておく。

 

  Q 中村委員
   道路をはじめ、土木施設の耐震化は、どのような状況か。

  A 山縣県土整備総務課長
   本県では災害による様々な被害が想定されていることから、和歌山県国土強靱化計画を策定している。これは平成27年に策定し、

  令和2年に改定している。
   この計画の柱としては、災害による犠牲者ゼロの実現、発災直後の救助体制と早期復旧体制の確保、県民生活の再生と産業の

  復興という3点に基づいて策定している。
   その中で、県土整備部のインフラ耐震化については、各々の施設の計画に位置づけられた、例えば、道路橋や水門、港湾・漁港

  施設などを対象に、その進捗を見える化するように設定されている。
   具体的には、緊急輸送道路における15メートル以上の道路橋の耐震化、河川の水門・樋門の耐震化、港湾・漁港の防波堤の耐震化、

  岸壁の耐震化が指標として設定されている。

  Q 中村委員
   昨日の朝日新聞に液状化により水道が壊れているという記事があった。家の液状化もあるが、道路も液状化をする。液状化は

  揺れてみないと分からないし、地域防災計画の被害予想を確認すると、御坊の町のあたり、沖積平野のところは全部真っ赤になって

  いる。私は液状化対策もやってほしいと思っている。
   それから、災害時に国道や県道の主要道路の道路啓開を地元の建設業界にお願いしているが、そこから先、例えば、建設会社の

  重機は、浸水区域に置いていないか、燃料があるのか、それを運転する従業員の家が耐震化されているか、そんなことまで考え出す

  ときりがないぐらい確認しないといけないことがあると思うが、どうか。
  A 上柏道路保全課長
   道路の液状化対策については、地震などで緊急輸送道路の通行を確保することが非常に重要であると認識している。
   緊急輸送道路の道路施設における防災対策としては、橋梁の耐震化やのり面強化、無電柱化を優先的に実施しており、液状化対策

  まで至っていないのが現状である。
   また、液状化対策については、マンホールの浮き上がりなどにより車両の通行に支障を来たす恐れがあり、道路占用者自らの対応

  も含めて、今後の検討課題だと認識している。
   今後、国の動向を注視して対応を検討していきたいと考えている。
   次に、道路啓開計画について、和歌山県では平成28年に和歌山県知事、近畿地方整備局長及び各市町村長の道路管理者から構成

  される「和歌山県道路啓開協議会」を設立している。その中で、現在までに南海トラフ地震に伴う津波浸水や集中豪雨等の風水害を

  対象に優先すべき啓開ルート及び啓開担当業者の割り付けを完了している。
   また、啓開に必要な人員や資材が不足した際には、後方支援ができる応援体制の構築また円滑かつ適切な啓開作業に必要となる

  情報連絡体制の構築を行っている。
   今後は、啓開作業計画や受援計画について、引き続き検討を行うとともに、情報伝達訓練や実務者に向けた説明を実施し、計画

  への反映を検討していく。

 

  Q 中村委員
   沿道建築物の耐震化は、どうか。

  A 前山建築住宅課長
   緊急道路で特に高速道路のインターから、主要な役場、避難施設までの道を指定し、その沿道の一定の建築物、例えば、建物が

  倒れたときに道路の半分以上を閉塞する可能性がある建築物について、耐震診断の義務を課し、それに対して耐震診断費用の全額

  を原則県が負担している。
   その上で、耐震改修にかかる費用は、一定額を補助する仕組みとなっており、緊急道路の円滑な輸送を確保するという取組である。

  Q 中村委員
   この沿道建築物の耐震補助については、ビルなども対象となるのか。

  A 前山建築住宅課長
   当該事業は、令和3年度から令和6年度までの事業で、対象となる建物が約100棟で、耐震診断までは、ほぼ完了している。

 

  Q 中村委員
   県営住宅下富安団地建て替えについて、分かる範囲で概要を説明してほしい。

  A 前山建築住宅課長
   下富安団地の建て替えの現計画は、令和6年と7年に設計を行い、令和8年から令和11年ぐらいの間で工事を行いたいと考えて

  いる。戸数や間取りについては、80戸程度の建て替えを考えており、間取は、1DKから3LDKについて検討していきたい。それ

  から集会所あるいは駐輪場等も設置したいと考えている。
   次に事業費については、設計が約1.3億円。続いて工事費は、現時点の概算だが、約20億円を見込んでいる。
   それから家賃については、現時点の算定では、仮に55㎡ぐらいの住宅が月2万円から4万円程度になると考えている。幅がある

  のは、公営住宅の家賃が所得に応じて変わるためである。
   こちらは原則、建て替えということで現入居者に入ってもらうことを目的としているが、空室が発生した場合には、新たに募集

  をかけたいと考えている。

  要望 中村委員
   新しい公営住宅は御坊周辺にないので、人気があれば80戸と言わず、もっと増やすことを要望する。

 

  Q 中村委員
   部長、南紀白浜空港の愛称は何か。

  A 福本県土整備部長
   熊野白浜リゾート空港である。

  Q 中村委員
   名称が長くて覚えづらい。これから何と呼ぶのか。

  A 安井港湾空港振興課長
   今年1月10日に記者発表したばかりで、これからなじんでいく。今後は、短縮した名前なども出てくると思われる。

  要望 中村委員
   決めた名前を見直すことは難しいが、外国人にも読んでもらえるような分かりやすい名前を、機会があれば考えてほしい。

  Q 中村委員
   熊野白浜リゾート空港の2500m化の調査予算とは、どんなものか。

  A 安井港湾空港振興課長
   「費用対効果等の検討」「周辺地形」「文献による環境等の調査」「施設配置計画の検討」などを実施し、それをもって滑走路

  延伸についての事業可能性及び建設に係る検討を行っていきたい。
   費用対効果や事業実現性が認められれば、滑走路延伸に向けて取り組み、空港を拠点とした振興・発展を推進していきたいと

  考えている。

  Q 中村委員
   2500m化を検討するのは、空港を活性化するためである。
   そのため、土木工学的に難しいのであればやめてるのではなく、別なところに造れないかなど、多角的な調査をしてもらいたい。
   加えて、2500mではなく、2100mや2200mでも有効性があるかも検討すべきである。
   ほかには、空港を大きくするのではなく、乗員や燃料が少なくてすむので飛行機を小型化することも考えるべきである。
   また、この空港の欠点は、短いだけでなく、雨が降ったら飛ばないということである。2~3%しか欠航しないというが、雨

  の日の欠航率は高い。コンサルティングするのであれば、雨の日に飛ぶようなことも研究してもらいたい。

  A 花田港湾空港局長
   滑走路の延長の伸ばし方については場所を含め検討中であるが、「多角的な調査」ということについては、どうやって伸ばすか、

  効率性や効果を考え、それらの視点を含めて調査していく。
   また、就航率は、雨というより視界が影響しており、この課題は速やかに解決することは難しい。全国各地の空港が抱えている

  課題である。
   ただし、滑走路を延長すると、滑走路が濡れている場合の離着陸について条件が緩和されるので、この効果についても検討して

  いきたい。
   また、飛行機の小型化については、現在の羽田空港が大変混雑している状態にあり、飛行機の便数は増えず、キャパシティだけ

  が小さくなってしまうので、難しい。
   こういった点を含めて総合的に調査して、その結果を示したい。

  要望 中村委員
   全て小さくするのではなく、新規は小さいほうがよいのではないかという意味である。いろいろと検討してほしい。

 

  Q 鈴木委員
   滑走路延伸に向け、将来に向けた取組も大事だが、現在の利用促進、例えば国際チャーター便の誘致も大事な取組だと考えて

  いる。
   そこで、2月の韓国チャーター便の成果と今後の取組について聞きたい。

  A 安井港湾空港振興課長
   2月3日に韓国からのチャーター便が到着し、セレモニーも開催した。
   その搭乗者は、県内で3泊し、県内各地の観光地を巡り、ゴルフなどを楽しんでいた。
   2月6日、9日にも同様のツアーが組まれ、合計390名の方が、県内に延べ1142泊し、宿泊のみならず、飲食、お土産の購入

  などの経済効果があった。
   今回のツアーは大変満足度が高かったと聞いており、できる限り早期に次回につなげるよう誘致を進めていく。 
   さらに、台湾や中国、ベトナム等の航空会社や旅行会社に対しても、県観光部局と共同で誘致について働きかけ、より多くの

  チャーター便の運航がなされるよう取り組んでいく。

  Q 鈴木委員
   国際チャーター便の誘致だけでなく、国内線の利用者に対する利便性の向上を図っていくべきである。
   その利便性向上の取組として、株式会社南紀白浜エアポートがオンデマンドバスの実証実験を行ったが、この内容について

  聞きたい。

  A 安井港湾空港振興課長
   株式会社南紀白浜エアポートがJR西日本、県、白浜町、関係企業等との連携により、運行実証を本年1月10日より2月29日

  まで行った。
   その結果、合計850名が利用した。2月の利用者数が1月の利用者数の約2倍になるなど、取組が知られるとともに利用者が

  増加する傾向であった。
   乗降者が多い停留所は空港、駅、観光地などであったが、将来は地元の方の足として公共交通を支える役割も期待している。
   株式会社南紀白浜エアポートは、今回の実証により得られた需要動向を十分に分析し、多客期などの運行に向けた準備を進め、

  空港アクセスを含めた白浜町の公共交通を改善したいとしており、県としても取組を支援し、公共交通部局や観光部局と連携

  して空港の利便性につなげていきたい。

  Q 鈴木委員
   熊野白浜リゾート空港の課題として、地方空港共通の課題でもある公共交通機関が弱いことが挙げられる。
   そのことについて、どのように予算を措置していこうとしているのか。

  A 安井港湾空港振興課長
   御指摘のとおり二次交通の課題は認識している。
   熊野白浜リゾート空港は、空港連絡バスがない空港であり、離島を除けば同様の空港は国内では他に2空港しかない。
   タクシーが不足している状況の中、朝に出発する便の利用者や、遅延して到着した航空便の利用者などは移動手段がなく、

  空港の利便性を低下させているため、空港連絡バスの導入に向け、バス停の設置や運行経費の補助ができるよう、本議会に

  上程した予算案に計上している。

  意見 鈴木委員
   本来であれば、こういった公共交通を拡充してから、駐車料金を取ればよかったのではないかと思う。引き続き、努力して

  ほしい。

 

  Q 鈴木委員
   2024年問題により、不足するといわれているトラック輸送の代わりに、海上輸送や航空輸送が見直されている。白浜の

  航空機については貨物輸送があまり活用されていないと聞いている。活用を促進すべきではないか。
   今後を、どう考えているのか。

  A 安井港湾空港振興課長
   御指摘のとおり熊野白浜リゾート空港における航空貨物の取扱量は、2022年度までの10年間の平均で、年間7.8トンと

  少ない状況である。
   航空輸送は、和歌山県が誇る農水産品の鮮度を保持しながら首都圏に輸送することが可能となり、半島地域の輸送条件を

  改善するものであると考えている。
   加えて、4往復8便化には、航空路線の収益性の確保ということが重要な視点になるため、速やかに航空貨物の案件形成

  に向け検討し研究したい。
   また、現在就航している機材ではコンテナが積載できないのなど、鮮度保持について課題があるため、まずは貨物運送会社

  などに意見を聞き、取組を進めたい。

  要望 鈴木委員
   熊野白浜リゾート空港で利便性を向上するにもお金がかかる。
   例えば、チャーター便や定期便を行うために、営業していくにはお金もかかるが、予算面ではほかの空港に比べると随分

  少ないと考える。
   チャーター便を定着させて発展させていくためにも、予算措置は大変重要になるかと思うので、知事の掛け声についていける

  よう、しっかり予算の確保をお願いしたい。

  A 花田港湾局長
   その点も含め尽力していく。

 

  Q 吉井委員
   能登半島地震の際にも、孤立集落が相当できた。だから、和歌山県でも孤立集落が相次ぐことが考えられる。
   私の地元の話であるが、10年ほど前に、湯浅町の田地区でこの質問を行った。田村地域はシラスの産業が3社あり、田村

  みかんも全国で有名になってきて、地域内のGDPが高い地域である。
   私が聞きたいのは、これは県道のバイパスを計画してもらっているが、県道海南金屋線も前知事のときから着手し、16年

  かかっている。これをもっと早く進めないといけないと思うが、産業道路というより、孤立地域の避難道路がなければ、地域が

  消滅してしまう。人命が犠牲になるというような地域である。
   そこで、工事の着工をしているが、国土強靱化関係予算を初めからつけることはできないのかを聞きたい。国土強靱化関係

  予算は知事も議場で、できるだけ多く使いたいと言っていた。いわゆる孤立集落の可能性があるところの県道へ優先的に予算を

  つけられないのか。

  A 市川道路政策課長
   国土強靱化関係予算の確保については、これまでも県内の市町村長、各道路整備促進団体、そして県議会議員の皆様に協力

  してもらい、国に対して防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策について、必要な予算・財源を例年以上で確保する

  こと、それから、対策完了後においても切れ目なく、継続的・安定的に国土強靱化の取組を進めるため、国土強靱化実施中期

  計画を早期に策定すること、それから国土強靱化に必要な予算・財源は通常予算とは別枠で確保することを強く求めてきた

  ところである。
   引き続き、こうした取組を皆様方と一緒に取り組んでいくとともに、和歌山県の幹線道路等の整備が進められるよう、しっかり

  と事業予算についても要望していきたいと考えている。

  Q 吉井委員
   一般的な話で、国土強靱化関係予算が補正でついてくるには、どの程度の進捗があればいいのか。

  A 福本県土整備部長
   国土強靱化の予算は、5か年の加速化予算が今進行中であり、令和6年度の補正で最終年である。5か年ということで、

  その次はまだ決まっていないが、法律も新しくできたので、今後その辺りを含め、我々は一生懸命に県議会の皆様方に
  協力してもらいながら、首長や知事にも、先頭を切って、その辺の活動を行ってほしいと思っている。
   一方で、国土強靱化予算をどうすれば特定路線につくかについては、5か年加速化でいくと前倒しできるという理屈がいる。

  例えば、直轄の紀勢道のすさみ串本道路で、国土強靱化の予算はかなり入っているのだが、この加速化予算がなければ、当初予算

  でずっとやっていかなければならない。例えば、10年ぐらいかかるところに、この5か年の予算を入れることで、5年で効果が

  発現できるという理屈があるからこそ、あれだけガンガン入れて、まさに国土強靱化の5か年の最終年、令和7年にできるという

  理屈にした。だから、令和7年に向けて、今相当工事をがんばっている。普通だと10年ほどかかるところを、今回5か年加速化

  予算を入れることにより、供用できるというような、ストーリーをつくることがまず必要かと考えている。直轄事業については、

  財務省に対してそのような説明ができないと、対象路線にはならないと聞いている。だから、県道の事業にどこまで言われるか

  ということはあるが、まずそのような理屈は必要ではないかと思っている。

  Q 吉井委員
   孤立集落ということで、人命を救わなければならない地域については、特別な対策をしてもらえないかということを要望する。

  A 笠野道路局長
   有田川湯浅線については、令和5年度は少ないながらも、国土強靱化の補正予算で事業を実施しているところである。

  引き続き、この路線についても、国土強靱化予算を活用して事業推進を図っていきたいと考えている。

  Q 吉井委員
   国土強靭化予算をどのように活用していくのか。

  A 笠野道路局長
   県の国土強靱化計画に路線を位置づけた道路については、国土強靱化予算を活用できる。県の裁量で国土強靱化計画に位置づけ

  られるので、この路線についても位置づけているので活用が可能である。

  Q 吉井委員
   今、測量設計しか行っていないと思うが、そこへ国土強靱化予算でやっているのか。

  A 笠野道路局長
   工事だけでなく、測量設計の中でも活用できるということになっているので、その中でやっている。

  要望 玄素委員長
    この路線に対して、国土強靱化の補正予算が適用可能かどうか、改めてもう1回詳細を説明お願いする。
 

    ●玄素委員長
         ◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告
         ◎議案に対する採決宣告
         ◎議案第67号から議案第69号まで、議案第79号、議案第82号、議案第87号から議案第89号及び議案第96号については

      全会一致により原案可決
         ◎調査議案に対する意見聴取 意見なし
         ◎調査報告に対する採決宣告
          調査議案については、「適当である」旨、報告することに決定 
     ◎県土整備部審査終了宣告
     ◎発議された意見書(案)に対する協議宣告
      委員会から「地方における防災・減災・国土強靱化に資する道路整備の更なる推進を求める意見書(案)」を提出する

      ことに全会一致で決定
     ◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし
     ◎閉会宣告
   午前11時53分閉会

 

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