令和6年2月和歌山県議会経済警察委員会会議記録(3月14日開催分)


令和6年2月和歌山県議会経済警察委員会会議記録(3月14日開催分)

1 日時  令和6年3月14日(木)午前10時0分~午前11時53分  

2 場所  第3委員会室

3 出席者  委員長    川畑哲哉

      副委員長   岩井弘次

      委員     井出益弘、尾崎要二、佐藤武治、山下直也、浦口高典

      欠席委員   なし

      委員外議員  なし

4 概要

   午前10時0分開会

    ●川畑委員長

     ◎開会宣告 挨拶

     ◎報告事項 委員の欠席なし

     ◎傍聴協議 なし

     ◎撮影許可 3件

     ◎議事   議案9件調査議案5件

           継続審査を要する所管事務調査(3月31日まで)8件

           継続審査を要する所管事務調査(4月1日以降)9件

     ◎審査順序宣告 商工観光労働部・労働委員会、公安委員会の順に審査

     ◎商工観光労働部・労働委員会審査宣告

     ◎議案等に対する説明要請

    ●三龍商工観光労働部長、阪木商工観光労働総務課長、大川商工労働政策局長償還指導室長事務取扱、中瀬万博推進課長、

     今井商工振興課長、江川公営企業課長、岡本労働政策課長、田端企業振興課長、大原産業技術政策課長、

     真田企業立地課長、辻サービス産業立地室長、林観光振興課長、和田観光交流課長及び芝労働委員会事務局長説明

    ●川畑委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問宣告

 

  Q 佐藤委員

   冒頭、部長からも話があったが、カイロスロケットの初号機打ち上げについては残念な結果となったが、スペースワン

  の豊田社長の会見でも「あれは失敗ではない」と、我々も含め前向きに捉えている。今後いろいろ検証されると思うが、

  2号機、3号機に今回のことを十分生かしてほしい。

   その中で、気になった点について伺う。最初の3月9日打ち上げの発表は1月26日の協議会で行われ、2会場それぞれ

  2500人という申込みが2日でいっぱいになった。それほどの人気がある状況の中、当日は海上の危険水域に船が入り、

  発射できなかった。その後、13日への延期の発表は11日の午後5時という非常に短い期間で行われたため、来られない人

  が大半で、私も昨日、田原海水浴場の公式見学場に行ったが、ざっと500、600人くらいの方々であった。旧浦神小学校側

  は分からないが、この日に来られた方以外は有効期限3月末までの有料チケットを使えない状況になっている。今後の2号

  機、3号機の打ち上げには、今回来られなかった方への対応をどのように考えているのか。何もせずにこのまま終わりとい

  うことはないと思う。できれば2号機以降の打ち上げには何らかの措置、例えば、優遇措置が一つの方法ではないかと思う。

  これから担当課内で検討すると思うが、その後の対応が大事だと思う。今後の対応によってリピーターになっていただき、

  和歌山県内のいろいろなところに来てもらう、そういうふうにつながったらいいと思う。現時点では方向性を持っていない

  と思うが、今後検討してほしい。

   見学場のトイレについては、田原海水浴場に簡易トイレ5基と公衆トイレがあったが、数が少ないのではないかと思った。

  これは、イベントについて専門家からの指導もあり、2500人に対する数を5基としたと聞いた。また、旧浦神小学校には、

  公衆トイレがないので、8基用意したと聞いている。私は田原海水浴場に9時30分頃に着いたが、公衆、簡易トイレにすご

  い人が並んでいて、一目で足らないと思った。気象状況等いろんな状況によって、トイレの使用頻度も違うと思うので、そ

  の辺はどうであったか。また、役場の担当に簡易トイレは和式だったと聞いた。今はほとんどが洋式であり、子供も多かっ

  た中で、それもどうかと思う。今後検討してほしい。一方、ごみ箱も気になったが、そちらはきれいに処理されていたと思う。

  田原海水浴場のほうにしか行ってなかったので、旧浦神小学校の状況はよく分からないが、これまでの点で何か感じている

  ところがあれば教えてほしい。

  A 大原産業技術政策課長

   まず始めに、委員の皆様にはいろんな御尽力をいただき、一応、打ち上げるというところまでにはたどり着いた大きな一

  歩だったと思うので、感謝申し上げるとともに、引き続き、御指導、御鞭撻をよろしくお願いする。スペースワンでは対策

  本部を立ち上げ、敷地内に落下したと思われる破片を回収し、分析し始めている状況である。その結果はまだ分からないが、

  できるだけ早く再チャレンジできるように地元和歌山県の担当課としてもしっかりサポートしていきたいと考えている。

   まず、見学場の人数の話を簡単に説明すると、招待した小中高生を含めて5400枚ほどチケット配布し、3月9日は9割

  ほどの方が来た。3月13日はその3分の1くらいになったので、委員の言うとおり、それぞれ700名弱くらいだった。平日

  になると、これだけ減るということがデータとして取れたので、そのことを踏まえ、対策について準備していきたい。

   2点目のトイレの数であるが、数自体は専門家のアドバイスを聞きながら設置したわけであるが、実際やってみて、長い

  時間滞在するイベントであったので、人数に対しての数というより、滞在時間に対しての数という意味では足りなかったと

  いう声も我々のところに届いている。何がどこまでできるかというところをしっかりと検証していきたい。

   チケットをどうするかについて、次回いつになるか分からないが、今後検討していきたいと考えている。今回9日に見学

  場に来たが、13日に来られなかった方については非常に申し訳ない気持ちでもあるし、また、当日の案内をさせてほしいと

  いう気持ちもある。しかし、希望していたがチケットを手に入れられなかった方も相当数いるので、その辺りは何をもって

  公平な機会の提供とするかというところをしっかり考えないといけないと思っている。

   また、見学場をもっと増やせないかといった話もあるが、今回の渋滞対策は県警や国交省の協力もあって大きな混乱もな

  く終えられたので、どんどん増やしていいかというとそういうわけでもないので、その辺りもまた検討し、次回少しでもよ

  くなるように検討していきたい。

  要望 佐藤委員

   トイレや来られなかった方への対応をしっかりとやってほしい。

   私もJRの近くに駐車場を確保したが、今回、JRを利用した方が意外と多かった印象がある。今後、JRとしっかり連携しな

  がらやっていけば活性化につながる。ホテルも9日はもちろん、13日についても11日の午後5時に発表後、串本町内のある

  ホテルでは1時間で満室になったと聞いた。すごい効果があった。今後とも地域活性化に向けて対応してもらいたい。

 

  要望 尾崎委員

   昨日は、ロケットの打ち上げが成功しなかったという大変な状況であるが、ぜひ次頑張ってもらいたい、成功してほしい

  という思いがいっぱいである。

   それ以外に、昨日のニュースの一つの主になったのが、春闘での回答が出たことである。例えば、本県に縁のある日本製

  鉄、3万5000円というような最近ないぐらいのよい結果が出ている。大変喜ばしいことだと思っている。

   ただ一つ心配するのは、これから優秀な人材の確保というのが難しくなるのではないかということである。大企業の比率

  が高い府県もあるが、97から98%ぐらいまでが中小零細という構成になっている本県にとってみると、人材教育や受入訓練

  など、いろいろな施策が出ているが、働く人の労働の対価の一番は賃金、給料であるということから、給料体系のいいとこ

  ろに人材は流れる。競争の原理だから淘汰されるという形になるのではないか。和歌山は、これだけ中小零細の多いところ

  であるので、人材確保に関しては、県だからこその施策的なことをしてもらいたい。新年度でも先ほど説明にあった技術

  アップなどいろいろあるが、少し心配するところがある。

   この間、熊本県に行ったが、TSMCなど半導体で活況であった。そのとき、話を聞いて気になったのは、その初任給が大変

  高く、熊本の既存企業は人材をこれから確保するのは厳しくなるということであった。既存企業も利益が出ていれば、併せて

  そこまで上げることができるが、その辺のギャップがあるという話を承った。すぐ和歌山にTSMCのようなところが来てくれ

  るということではないが、今回の春闘の結果を見ていると、県下の中小零細もそれに負けないでついていける、それだけの利

  益を上げているというような形になってほしい。そうでなければ、人口が減少していく、若い世代が少なくなっていく県であ

  るので、その点で商工観光労働部にぜひ頑張ってほしい。

   当初予算を決めたときと、こうして審議するときの間には、一定の期間があり、世情というか、世の中の動きは変わってい

  くので、次に補正があれば、ぜひ今言った危惧するような人材確保、そういう意味合いの県内の中小零細企業が元気になるよ

  うな支援・施策を考えてほしい。

   どんどん優秀な人材が外へ出ていく、新規採用で和歌山へ来てくれないというようなことがあると困るので要望しておく。

 

  要望 浦口委員

   先日、「観光振興実施行動計画2023に係る観光局・県観光連盟の主な取組」ということで説明があり、そのときも話をし

  たが、和歌山市の観光課と観光協会がしっかりしているのは分かるが、私が和歌山市で生活するなかで、インバウンドであっ

  たり、他府県から観光客がたくさん来たりというイメージはあまりない。

   和歌山市にいろんな名所があっても点在しているだけであり、そこをうまく結ぶようなネットワーク的なものをあまり感じ

  ない。我々が普段車で生活していたら自分ですぐにどこでも行けるが、それがなかなかない。

   また、県内にはいろいろな景勝地があり、白浜や勝浦といった有名なところは、県外の方もよく分かっているが、県内の景

  勝地の玄関口になるような、交通の面でも玄関口というのはあるので、玄関口になるような、案内ができるような会館とまで

  は言わないが、そういったシステムをつくったらどうかと思う。

   あえて詳しいことは聞かないが、私も調べて、改めて説明を聞きたいと思う。

 

    ●川畑委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告

     ◎議案に対する採決宣告

     ◎議案第61号から議案第66号まで、議案第86号、議案第92及び議案第93号については、全会一致で原案可決     

     ◎調査議案に対する意見聴取 なし

     ◎調査報告に対する採決宣告
      調査議案については、「適当である」旨、報告することに決定

     ◎商工観光労働部・労働委員会審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午前11時6分休憩

 

   午前11時10分再開

    ●川畑委員長

     ◎再開宣告

     ◎公安委員会審査宣告

     ◎調査議案等に対する説明要請

    ●山﨑警察本部長、今野警務部長、岸谷生活安全部長、大髙刑事部長、出納交通部長、的場警備部長及び射場会計課長説明

    ●川畑委員長

     ◎調査議案に対する質疑及び一般質問宣告

 

  要望 山下委員

   警備部長から能登半島地震への派遣についての説明があったが、最後のほうで道路のことや、本県で災害が発生した場合に

  様々な事案の発生が予想されるとあったので、県警察内において、これから課題として改めて対策を行ってほしい。

   装備資機材の充実については、いつも言っていることではあるが、大変厳しい予算の中においてもしっかりとしたものを揃

  えてほしい。

 

  Q 山下委員

   過日、テレビで自転車に関する交通事故の特集があった。

   私も実際、毎日車で走ることが多く、最近、特に横断歩道での「サイン+サンクス運動」など十分気をつけているが、信号

  が青で行くときに自転車が前を急に渡って行くということがあり、小さい交差点のときなんかはヒヤッとしたことがある。

   そういうことを自分自身も体験した中で、そういうテレビの報道があったが、本県において、自転車が関連する交通事故は

  起こっているのか。それから、そのときの番組の説明では、国において、法規制、いわゆる青切符の話が出ていた。改めて聞

  くが、どういう状況になっているのか。また、これからどうなっていくのか、その点について教えてほしい。

  A 木村交通企画課長

   県内の自転車事故の発生状況について説明する。令和5年中の自転車の交通事故は、発生件数219件で前年比マイナス1件、

  死者は5人で前年比プラス2人、傷者207人で前年比マイナス5人となっており、前年に比べわずかではあるが件数、傷者が

  減少し、死者は増加となった。さらに、過去5年の発生状況を見ると、交通事故件数の減少に伴い、自転車関連事故も減少傾

  向にあるが、自転車関連事故のほとんど、約9割に自転車側にも安全不確認や一時不停止などの法令違反が認められる。

   続いて、法改正について説明する。道路交通法改正案については案内のとおり、自転車の違反に交通反則通告制度、いわゆ

  る青切符を適用することのほか、自転車の酒気帯び運転や携帯電話使用等の禁止に関する罰則規定の整備などを内容とするも

  のと承知している。自転車の違反への青切符の適用については、16歳未満の者を除く運転者がした信号無視や一時停止など一

  定の違反行為を青切符の対象とするものとされている。今後についてであるが、これまでも自転車の取締りについては、交通

  事故の発生状況や地域住民からの要望等を踏まえ、違反行為に対しては確実に指導・警告をし、特に飲酒運転や信号無視など

  悪質・危険な違反行為については検挙するなど、厳正に対応しているところであり、今回の改正によって、処理の手続きは変

  わるものの、取締りそのものは、これまで同様、厳正に行うこととしている。

   警察としては、今後の法改正に係る動向を注視しつつ、引き続き、自転車を含む全ての交通主体の安全対策を推進していく。

  要望 山下委員 

   全体的には、交通事故は皆さんの努力で減らしてもらっている。その中で、自転車のことが私も気になって質問させてもらった。

   どうかこれからも、その指導という点についても徹底し、そういうことは知らなかったというようなことがないようによろ

  しくお願いする。

 

  Q 佐藤委員

   本会議で一般質問もしたロケットの交通渋滞対策は、各団体も含め、きちっと行ってもらえた。渋滞も地域住民生活への支

  障もなく、感謝している。

   先ほど、生活安全部長からも説明があったが、特殊詐欺被害が100件あったということである。その中でも、今年になって

  目にしているのが、いわゆる大口というか、和歌山市内でも2月に合計で3000万円ぐらいの被害があり、田辺でも同じように

  60歳代の女性が、2000万円以上というような大きな特殊詐欺被害があり、このような被害の現状について、簡単でよいので

  教えてほしい。

  A 大野生活安全企画課長

   ただいま質問のあった特殊詐欺対策の関係について報告する。令和5年中は特殊詐欺被害を100件認知しており、架空請求

  詐欺が64件と最多であった。被害額は約3億6000万円であり、前年比でプラス1億8700万円と非常に額が大きくなっている。

  昨年までは、こうした架空料金請求詐欺で、高齢者施設入居権の名義貸しのトラブル解決名目で1000万円を超える被害が非

  常に多く出たため、こういった被害額になっているが、今年になって、委員の質問のとおり、特に著名人をかたる投資名目の

  金融商品詐欺が増えている。昨年中は8月以降7件を認知しているが、被害額は1件あたり約500万円で、全体で約3500万円

  の被害額であった。今年は同様の被害を1月末で既に7件認知し、2月中は9件認知しており、1件あたりの被害額は約900

  万円となっている。これらはSNSでやり取りし、インターネットバンキングを利用して入金させるのが典型的な手口であり、

  比較的期間を長くかけて多額のお金を振り込ませている。投資のつもりでどんどん入金させ、現金化したいと申し出ると、

  手数料が要るということで、投資しているつもりが、詐欺被害に遭っているということである。県警察としては、今までの

  高齢者被害に加え、投資ということで働き盛りの方が自分の持っているお金を少しでも増やしたいという中で、著名人をかた

  ってだます巧妙な手口が多く見られることから、高齢者のみならず、企業へ防犯講話に行ったりして、働き盛り世代への広報

  啓発に力を入れている。

  意見 佐藤委員

   本当に年々巧妙になっているようである。啓発をしっかりやっているとのことであるが、引き続き、よろしくお願いする。

 

  Q 佐藤委員

   電動キックボードが、2月に名古屋市でひき逃げ事故を起こしている。世間一般でも、こうでいいのかというようなことが

  SNSの中でよく言われており、キックボードなんてもう要らないんじゃないかというような部分もある。今、どのような状況

  であるのか。

  A 木村交通企画課長

   令和6年2月に名古屋市で発生した電動キックボードの事故であるが、いわゆる電動キックボードについては、特定小型原

  動機付自転車に該当するものと、一般原動機付自転車、普通の原付であるが、これに該当する運転免許が必要なタイプがある。

  当該事件は、このうち運転免許が必要なタイプの電動キックボードによるもので、運転免許を取得せずに運転し、歩行者の男性

  をはねて重傷を負わせた事故であると報道されている。加えて、道路交通法で定める救護義務、警察への報告義務、これらを

  果たさなかったという事案である。

   道路交通法が改正された令和5年7月以降、本県では、いわゆる電動キックボードの関連する交通事故は発生していない。

  警察としては、利用者への安全対策について、いわゆる電動キックボードを取り扱う事業者を把握し、販売や貸渡しの際の利

  用者に対する安全教育が確実に行われ、かつ、実効的になるよう助言・指導を行っている。また、関係機関・団体と連携し、

  街頭における広報啓発や高校生を始めとする16歳以上の若者等に対する安全教育等、様々な機会を捉え、守るべきルールの周

  知等に努めている。さらに、飲酒運転はもとより、通行区分違反や信号無視を始めとした危険性が高く、重大な交通事故に直

  結し得る違反の根絶に向け、現場における指導取締りを推進しているところである。

   県警としては、県内における普及状況を注視しながら、引き続き、交通安全対策に万全を尽くしていく。

  意見 佐藤委員

   県内では、そういう事故が発生していないということで、引き続きよろしくお願いする。

 

    ●川畑委員長

     ◎調査議案に対する質疑及び一般質問終了宣告

     ◎調査議案に対する意見聴取 なし

     ◎調査報告に対する採決宣告
      調査議案については、「適当である」旨、報告することに決定

     ◎公安委員会審査終了宣告

     ◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし

     ◎閉会宣告

   午前11時53分閉会

 

このページの先頭へ