知事記者会見 令和7年2月18日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
令和7年2月18日 知事記者会見
令和7年2月18日 記者会見室
知事の大韓民国訪問
資料1(PDF形式 343キロバイト)
それでは、定例会見を行います。今日は発表事項がたくさんあります。1つ目は先週(2月9日から12日)韓国に訪問してまいりました。訪問目的が2つあり、1つ目は、釜山広域市とワーケーションの普及及び推進に向けた覚書を結んでいて、それについて釜山広域市長と再確認をし、ワーケーションだけではなく、さらにその他のビジネスや青少年交流などへ事業範囲を広げていこうということで合意をさせていただきました。
2つ目は、観光に関して、インバウンド客の誘致で、釜山では、釜山と大阪南港を結ぶフェリー、それからクルーズ船を運航している釜山最大手の船会社パンスターグループのキム・ヒョンキョム会長とお話をして、できれば釜山から大阪南港に結ぶ船や、特に4月10日から運行される豪華客船「パンスターミラクル号」という新しく建造された船を、ぜひ和歌山下津港まで来ていただけないかというお願いをして参りました。韓国からの観光客が日本へのインバウンドの数が一番大きく、880万人に去年来ていただいた中、東京、大阪、京都などの主な観光地は大体行き尽くしています。今は、むしろそうでないところに行きたがっていることがあります。今、人気なのは、例えば松山の温泉、或いは高松空港に直行便が飛んでいる影響で高松港から便利に行ける直島がものすごいブームだそうです。そうしますと松山~直島から和歌山下津港という1つのルートになり得るということで、商品について、パンスターグループにはいろいろ検討していただくことをお話して参りました。それから、ソウルでは観光会社やメディアの皆さんをお招きして、観光セミナー(を開催し)、私の方でプレゼンテーションをした後、商談会を行いました。詳細は資料のとおりで、ここで大変活発な商談も行われました。気がつきましたのは、やはり韓国の旅行会社の皆さんに、和歌山の知名度が低いことがよく分かりました。白浜にパンダがいることすらご存知がないということでしたので、逆に言うと(インバウンド客の誘致の)可能性が非常に高いわけです。SNSを使った配信をはじめ、できるかぎり和歌山を韓国の皆さんに知っていただく、そのキックオフが今回、釜山とソウルでできたと思っています。その間、釜山では大塚在釜山日本国総領事が応援をしてくださいまして、釜山の韓日親善協会、ロータリークラブ、観光協会の皆さんを総領事の公邸にお招きいただいて、私どもとの(意見)交換会も作っていただきました。これも大変効果があったと思います。ソウルでは水嶋在大韓民国日本大使にお目にかかることができ、そういう意味では成果があったと考えています。これが韓国訪問のご報告です。
知事の香港訪問
資料2(PDF形式 164キロバイト)
次の項目で、この土日(2月22日、23日)に香港に訪問します。これも(目的は)観光(客の誘致)です。香港で長い間、和歌山県観光大使をしていただいているEGLツアーズさんの袁文英社長がおられますが、こちらの会社の周年事業がございます。香港から和歌山に大勢のお客様を送ってくださっている会社ですので、翌日(2月23日)はいろいろな打ち合わせを、EGLツアーズさんとやってきたいと思っています。今年も香港からの誘客を進めていきたいということです。
和歌山県立夜間中学の校名候補が決まりました!
3つ目で、和歌山県立夜間中学が、今のところ県立新翔高等学校の施設内に、来年4月開校予定です。校名候補を募集しましたところ、多数の応募がございました。212件、186種類の応募があり、そこから選ばせていただきました。「和歌山県立新翔くろしお中学校」という名前で(校名)候補とさせていただきました。なお、大変いいお名前をいただいたので、感謝状などをお贈りしたかったのですが、この校名を応募された方は、匿名で応募していただいたものですから、(応募者を)特定ができなくて残念ながら感謝状をお贈りすることはできませんでした。この名前を大事にしていきたいと思っています。これは候補ですので、今後正式なプロセスを経て、決定をしていくことであろうと思います。
万博入場券寄附に対する知事感謝状贈呈式の開催について
資料4(PDF形式 106キロバイト)
万博入場券の寄附で、結構、各企業から寄附を頂戴しています。今回は株式会社IHIさん、株式会社三井住友銀行さんから小人用1日券、高校生用のこども招待1日券、それぞれ頂戴することになりましたので、感謝状を贈呈したいと思っています。今のところ教育委員会を通じて(万博に参加する学校との)マッチングは順調に進んでいると聞いています。
シティドレッシング事業 第3弾 ~和歌山を万博カラーに~
資料5(PDF形式 218キロバイト)
5つ目ですが、まさにあと2ヶ月を切りました大阪・関西万博の機運醸成のため、「シティドレッシング事業第3弾、和歌山を万博カラーに」ということで、資料のとおり、(ライトアップを)JR和歌山駅(和歌山ミオ)、熊野本宮大社旧社地の大斎原(おおゆのはら)、ランタンフェスも大斎原で(開催し)、機運醸成を行いたいと思っています。
アカツキ・マキナ株式会社が「あやの台北部用地」進出!
資料6(PDF形式 329キロバイト)
発表事項の最後で、「あやの台北部用地」に産業機械製造のアカツキ・マキナ株式会社さんが進出をしていただきます。今回、橋本市に新工場を建設し、本社まで移転をしていただくことになりましたので、発表させていただきたいと思います。
和歌山県とセイノーホールディングス株式会社が包括連携協定を締結します
資料7(PDF形式 515キロバイト)
既に、資料提供させていただいていますが、話題事項としてセイノーホールディングス株式会社さんと包括連携協定を結ぶ運びとなりました。締結式は(2月)21日金曜日になります。主として防災減災で、ドローン等を使った防災減災が中心になりますが、さらに買い物難民のようなことについても、ドローン等のスマート物流を使っていけないだろうか、さらにはセイノーホールディングスさんのグループ会社がECサイトを作っていただいていますので、和歌山県産品の販路拡大などを含めた包括的な連携協定を結ばせていただきます。
南紀熊野ジオパーク活動推進に関する連携協定を締結します
資料8(PDF形式 109キロバイト)
南紀熊野ジオパーク活動推進に関して、本日(2月18日)、和歌山大学と連携協定を締結させていただきます。
以上です。
質問と回答
NHK:韓国に行かれた件で、大韓航空社訪問の中で定期便化、チャーター便のことについて、先方からどのようなリアクションがあったか、今後どのように進めていくかについてお願いします。
知事:去年3回のチャーター便を飛ばしていただいたソウルの大韓航空社本社で、チェ・ジョンホ副社長さんと対談をして、まずはチャーター便のお礼、チャーター便の増便のお願い、さらにはその先にある定期便のお願いをして参りました。大韓航空社本社に行く前に、チャーター便の商品を売っていただいた韓進観光にもお礼と更なる商品開発のお願いをして参りました。チェ大韓航空社副社長さんから(のお返事)はチャーター便の検討をするということです。実は、ご存知のとおり、昨年12月に大韓航空社さんがアシアナ航空さんを子会社にされました。今は子会社ですが、(アシアナ航空さんと)2年後に合併をされるので、その準備が大変だということです。もう1つはご存知のとおり、いろいろな理由でボーイング社が各航空会社への機材納入が遅れています。大韓航空社さんも同様で、たくさん発注している機材がボーイング社からなかなか納入されていない状況で、機材繰りが大変だということです。そういう2つの課題をクリアした段階で、前向きに検討したいというお返事をいただいています。
日刊工業:話題事項の2つの連携協定で、協定の狙いと、今年度、来年度でもいいのですが、例えば、令和7年度からこういう協定を結んだ上で、新しいことをやっていきたいという、何か具体的な考えはありますか。
知事:セイノーホールディングス株式会社さんとは、特に、防災減災の観点で結ばせていただくのがメインですので、例えば、災害時の救援物資の輸送、物資拠点の運営のアドバイス、或いは訓練にご参加をいただくというようなことを来年度、実際に行っていきたいと思っています。セイノーホールディング株式会社さんは、ある会社と提携されていてドローンの運行に大変、秀でているところがありますので、ドローンの運航の方法等についても、ぜひ来年度、具体的な連携を実施していきたいと思っています。
南紀熊野ジオパークは、ある意味観光資源でもありますので、和歌山大学観光学部を中心に、観光地域作りとしての具体的なアイディア等についても、意見交換を始めたいと思っています。逆に、大学側から見たときにジオパークを大学側の生徒さんへの教育施設として活用できないかというようなこともございます。これはすぐに来年度、進めたいと思いますし、或いは専門委員会などジオパークの関連委員会に和歌山大学の先生方にも参加をしていただく形で、具体的な連携協定の成果を出していきたいと思います。
産経:立て続けで弾丸ツアーでの香港出張になると思いますが、ここ(資料)に書いているように、香港(の県内宿泊客数)が中国に次いで2番目のシェアがあると書いています。その中、EGLツアーズはどれぐらいの位置を占めていますか。トップセールスで、空港でしたら飛行機を飛ばしてほしいということを頼むのは分かりますが、(香港で)トップセールスでどのようなことを訴えていくのか教えていただきたいのと、訪問者は知事の他にも、県議会議員さんなど(訪問されますか)、前回(韓国は)12人ですが、何人ぐらいの規模になりますか。
知事:後で、EGLツアーズさんの規模については事務担当者から補足をさせていただきたいと思います。今回は、私を中心に県職員、それからEGLツアーズさんにお世話になっている和歌山の観光事業者が行くことになっています。この(訪問者の)規模も後ほど担当者からご説明をさせていただきます。トップセールスの意味は、今、関西国際空港へ来たお客さんはご存知のとおり、関西国際空港へ来るインバウンドの3%しか和歌山に来ません。みんなさん北の方(大阪や京都方面)へ行ってしまいます。これが一つの課題で、EGLツアーズさんはずっと(和歌山への旅行)商品を作っていただいて、関西国際空港から直接和歌山市に入って、そこから南へ行ったり、高野山に行ったりという、そういう(旅行)商品を作っていただいています。それをさらに拡充していただくように、これもお礼と強くお願いをしていきたいと思っています。関西国際空港からのインバウンドが3%というのはあんまりではないかと思っていまして、それを助けてくださる最も強力な我々のパートナーがEGLツアーズさんというふうにご理解をいただければと思います。数字等については、補足をお願いします。
観光交流課長:EGLツアーズさんですが、資料のとおり、香港が中国に次いで2番目のシェアで、例えば、2023年の数字で、香港市場で5万9000人泊しています。そのうち大体2割強がEGLツアーズさんからの送客です。今年度も、約3割程度のお客さんをEGLツアーズさんから送っていただいていますので、香港の旅行会社としては最大シェアと考えています。あと、訪問者は県内観光事業者8社、知事含めて県職員、全員で20名程度です。
知事:県議会議員の皆さん(のご訪問は)今回はありません。観光誘客活動です。
共同通信:発表項目外で、一昨年、田辺市の認可外保育施設で、女児がうつ伏せの状態で亡くなった問題について、県の検証委員会が報告書をまとめました(資料提供:2月14日)。当該施設では保育士の配置の問題に関して、国の基準違反が常態化していたということを問題視するとともに、行政による適切な指導や監督の必要性も指摘しています。今回の報告書を受けて、知事としての受け止めと、今後二度とこのような事故を起こさないために、県として何かやっていくことなど考えていることはありますか。
知事:本当に、生後5ヶ月の乳児が亡くなられたことで、本当に心が痛みますし、二度とこういうことが起きないように、県としても最大限の努力をすべきだと痛感しています。それで検証委員会の報告書も出ましたが、1つは施設の管理者が規則を守っていなかったことが1つの原因だと思いますが、監督する田辺市の方も再三そういう意味での体制の不備を指摘していただいていたのですが、その後のフォローアップが足りなかったというのが検証委員会でのご指摘でしたので、そういう意味では直接監督をする市町村に対して、県としても一律の基準を作らせていただいて、指導する際のマニュアルのようなものをきちんと作って、それを県もフォローして、応援していくことが大事だと思っています。従いまして、これが報告書を受けての(県としてやっていく)ことでございますが、和歌山県版認可外保育施設指導監督統一ルールを作らせていただきたいと思っています。
もう1つは、睡眠中の事故を防止するために、いわゆるICTを使って監視をして、こどもが睡眠中の事故を防ぐ道具がありますので、それについての補助制度を来年度予算案で措置をいたしました。ぜひ、認可外保育施設におかれましても、補助基準額50万円の補助制度を使っていただいて、監督の方、施設の方の運用で、二重で、こういう悲劇が起きないように、来年度トライして、挑戦していきたいと思っています。
NHK:今、おっしゃった統一のルールについて、何か具体的にこういったルールだとか考えていることがあればお願いします。
知事:これはこれから作ることですので、担当課に直接聞いていただければいいと思いますが、例えば、その施設を監査というか、(調査に)入ったときにどういう項目をチェックすべきかというようなことについても、統一基準を作る必要があろうかと思います。検査、監査する手順ですが、その辺も割と具体的なものを作っていきたいと思います。今、担当課で検討していますので、直接取材していただければと思います。
NHK:重なる部分があるかもしれないのですが、こういったことが起きた背景として、県内に、例えば人手不足の問題があるだとか、どういった課題があるとお考えですか。
知事:私どもとしては認可保育所も当然ですし、無認可といえども、きちんとルールを守って、安全に運用している方々がほとんどだと思っています。たまたま、この施設において、そういう意味で管理者へ再々田辺市からの指導があったにも関わらず、なかなかルールを守っていただけなかったという点が最大の要因だろうと思っています。先ほど言いましたように、そういうことが起きないように、監督側(の体制整備)と(認可外保育施設が安全に)運用するための補助という形でやっていきたいと思います。ほとんどの施設はちゃんとやっている前提の上で、さらにこういう悲劇が起きないように努力したいと思っているところです。
毎日放送:同じ内容で質問させてください。こうした事故は全国どこでも起きています。事故が起きた当事者の自治体だからこそ、こども家庭庁など国に対して指導監督ルールの見直しを要望することはしないのでしょうか。
知事:こども家庭庁というよりも、今あるルールを前提に、それをより適正に市町村に監督を行っていただくことが大事だと思っていますので、県として統一基準を作るということです。こども家庭庁の全国ルールというよりも、それをもとにして我々が現場でしっかりと監督をしていく。或いは無認可ですから資金力もないので、そういうところに補助金制度でICTを活用していただくことが今は重要だろうと思っています。
毎日放送:県の担当者の方が遺族の元を訪れて、報告書の内容を説明しに行ったと聞いています。ご遺族の方はどのような反応だったのでしょうか。
知事:それについては、直接行った担当者からお答えをさせていただければと思います。
こども未来課長:ご遺族の方は「田辺市から報告がなかった」という話については少し言及されておりました。改めて、県がこの検証委員会を立ち上げた意味、田辺市の行政をきちんとチェックしたというようなことをお伝えさせていただきました。
毎日放送:ご遺族の方に取材をさせていただいたところ、県の担当者の当事者意識がないという点を挙げていたそうです。今回、田辺市職員の方をご遺族の元に連れて行かなかった理由を教えてください。
知事:直接、監督していただくのは田辺市です。ですから当事者は田辺市です。一方で今回の検証委員会を作ったのは県です。検証委員会を設けたのが県なので、その報告書をご説明に行くのは当然、検証委員会を設置した県職員が行かせていただいたということで、検証委員会は田辺市さんとは関係ありません。ご遺族の方のお気持ちは分かります、「なぜ田辺市は来ないのか」というのは分かりますが、それはそれとして田辺市さんが直接の監督者として、当事者としてご説明に行かれるなり、それは田辺市のお話だろうと思っています。我々は検証委員会の設置者としてご説明に伺ったということです。
NHK:発表項目外で、一部報道で副知事人事の報道がありましたが、この場で確認させていただけることはありますか。
知事:ございません。あくまでも、人事案件があれば県議会に対してご相談するということで、2月議会が始まるのは(2月)20日からで、私から申し上げることはございません。